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ネタ話スレ(作り話歓迎)
1 名前: 誰彼の名無し 投稿日: 2003/11/21(金) 01:36 [ 6UfnSbn2 ]
某スレで凄く面白くてよかったのですが一応スレ違いだったのでこちらにネタ話の本家をタテました。
笑えるネタ話を書いてマターリしよ~
シリーズ物歓迎
合作歓迎
他キャラ視点歓迎

2 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 01:53 [ 1adtidGU ]
人気急上昇中の☆巨乳&援交サイトだよ☆
完全裏物が超高画質だから一度見たら、やみつきになっちゃうw
一押しのお勧めサイトだよ♪
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3 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 02:05 [ 6UfnSbn2 ]
…………

>>2
早速だが削除依頼してぇ!!

4 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 02:10 [ dCPkAujM ]
人気急上昇中の☆ネタ話スレだよ☆
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一押しのお勧めスレッドだよ♪
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5 名前: 俺その2 投稿日: 2003/11/21(金) 02:19 [ jo1Lrygg ]
元ネタを コピペします。

6 名前: 投稿日: 2003/11/21(金) 02:21 [ jo1Lrygg ]
起床。頭が痛い。腹が減らないのでミルクを飲む。
賞味期限がきれてた、腹が痛い。二度寝

起床。もう昼だ。腹が減らない。クッキーでも食べておく。

宿屋から出てカプラ倉庫へ向かう。
途中、すれちがった男と肩がぶつかりあう、喧嘩をふっかける。返り討ちにあう

いきなり体力ゲージが赤なので、復活ポイントでサンクを待つ。
混んでるので、窮屈だ。ふと、人混みから押し出され、前のめりになる、前方にいた女アコの胸にタッチしてしまう
ソードメイスで顔を叩かれる。HP0。宿へ戻る。

体中が痛いので、もう寝る。

7 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 02:22 [ jo1Lrygg ]
起床。頭が痛い。腹が減ったがパンが無いのでケーキを食べたら
去年のクリスマスの物だった、腹が痛い。不貞寝

起床。もう夕方だ。腹がまた減ったがパンが無いので菱餅を食べたら
半年以上前の物だった、更に腹が痛い。

宿屋から出て万能薬を出そうとカプラ倉庫へ向かう。
途中、すれちがった男と肩がぶつかりあう、声をかける「やらないか」。返り討ちにあう

いきなり体力ゲージが真っ黒なので、復活ポイントでサンクを待つ。
混んでいるので、窮屈だ。テロの標的にされ逃げまとう、前方にいたジルタスの胸にタッチしてしまう
ムチで体中叩かれる。HP全快。薬いらずで宿に戻る。

ムチの感触を忘れないうちにもう寝る。

8 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 02:22 [ jo1Lrygg ]
いやまったく冗談じゃない一日だったわさ

食い扶持稼ぎに蟻を倒しに蟻の穴にいったんだよ
嫁さんが最近の稼ぎじゃ肉が買えねえっていうからさー
薬代もでねーもんだから薬のいらないとこじゃなきゃいけないわけさ

四時間も篭ったあたりかね、なんかガイアスがアクセサリを持ってたわけさ
俺はその時有頂天になっちまってさ、ついにこれで貧乏ともおさらばかって
噂には聞いてたけどまだ見たことなかったしさ、妖精の耳ってもんをさ
これがそうなのよかよーなんっつってもーこれで飯に困ることはないだろうな
嫁さんも喜ぶだろうな、褒美の一つもしてくれんじゃねーかってさ
あ、関係ないけど嫁さんは気性が荒いけどけっこー美人なのヨ
もう顔もにやけちゃってさ有頂天だったわけよ

そしたら足の下の出っ張りに引っかかってすっころんじまってさ
その耳を落としちまったんだよ!その瞬間来たんだよわんさかわんさか
蟻が群れをなして突っ込んできたわけさ。俺は焦りまくったもんで
このこのって蟻を殴っちまったんだよ。そしたら蟻がものすげー敵意むき出しで
50匹はいたかな、俺に襲い掛かってきたんだよ!
気が付いた時にはもう遅い、俺の意識はすっとんじまって気が付いたら砂漠にいたよ。
蟻のヤローに全部盗られたらしくてさ、金も装備もなくてシャツとパンツですっ飛ばされたよ。

羽もねーから仕方なく歩いて俺はモロクまで帰ったんだよ。遠かったぜ。
やっとの思いで家に帰ったら嫁さんが笑顔で「あら、遅かったね!
あんまり暑いもんだから脱いじゃったの?たっぷり稼いできたんだよね!?」って
言うからさ、言いづらいんだけど説明したら、嫁さんの目がだんだん恐ろしくなってくんだわ。
そしたら嫁さん、「この能無しが!」って言いながら「滅」って光っちゃったんだよね。
もう、そんだけ強いんだったらお前が狩りにいけよ、と俺は意識を失いながら思ったね。
おかげで今日はなんにも食ってないし明日も食事はなさそーだ・・・。
嫁さんには次失敗したら別れるって言われるしさ、もうなんなんだよって一日だったわさ。

9 名前: 投稿日: 2003/11/21(金) 02:23 [ jo1Lrygg ]
起床。寝過ぎたのでさすがに朝が早い。でも腹は減らない。リンゴジュースを飲む
家畜の血だった。気分が悪い。もう嫌だ・・・

が、今日も寝るわけにはいかない。金が無いんだ。借金取りに俺は追われてる
カプラ倉庫に向かい、属性武器を持ってイズに向かう。フェンcとかマリスピc狙いだ

ようやく4Fに到着、フェン発見。攻撃。MISS MISS MISS MISS・・・
おかしい。ちなみに俺はアサシン。手持ちの武器を良く見てみる

水スティだった

_| ̄|○←こんな風にしてたらマリスピが他のマリスピの爆風で吹っ飛んできた。誘爆。バスン。吹っ飛ぶ

プロに戻る。宿に戻る。もう、寝る

10 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 02:24 [ jo1Lrygg ]
○月○日 私はDEX先行の成り立てハンター。

友達に夜遅くまで最後の追い込みを手伝ってもらって、深夜
(というより、ほとんど早朝?)目標のJOB41を達成。
「次に会うときはハンターで」との言葉をもらって別れる。

ハンター試験であちこちうろうろしてから、銀矢をもらって
実技試験をうける。ハンター転職実験用サンプルとか、まぎらわしい・・・。
最初、なんで失敗になってるのか、本当にわからなかったよー。

なんとか合格してハンターギルドに帰る途中、フェイ→↓で枝?
油?祭りかなにかで、見たことないようなBOSSに多数遭遇。
アークエンジェリンとかはじめてみたよ・・・フェイセーブでよかた。

ハンターギルドにもどって、念願の転職! いそいそと地上で
きのことエギラを狩って、JOBを2、あげる。念願の鷹をげっと。
名前を付ける。これからはいつも一緒だよ。

明日は、アンクルスネアを覚えて、新しい狩場へ向かおう。
DEXの高さを生かして、火矢をもって、時計2Fかな?
でも、慣れるまで迷惑かけるといけないから、アクティブが少ない
猫マップで練習したほうが、いいかなぁ・・・。

ハンターになって、どれだけ世界が変わるのか、楽しみです。

11 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 02:25 [ jo1Lrygg ]
○月○日 私は新米DEX先行ハンター。今日は猫マップに挑戦。

プロンテラを駆け巡って、風矢と土矢を10本ずつゲット。当然DS用。
プロ中めぐって、最終的にプロ南の臨時広場で見つけたのは秘密。

牛乳を50、罠を100と鉄矢をすこしだけもって、イズ→ファロス灯台島へ。
そこから↑↑へGo! ガーゴやら弓犬がいるみたいだけど、結局
あいませんでした。絶対数がすくないのかな?

風矢と土矢をショートにいれて、狩り開始。全アンクルですが。
猫はDS2回、わにはDS5回で倒せる模様。INT少ないんで、すぐに
息切れしますが。てか、残SPきれてて、罠張りなおさずにしぼーん。

再チャレンジ。今度は、用心のために罠を2段構えで。ふむむ。
足が遅い分、わにのほうが倒しやすい感じ。猫がちょろちょろして、
罠に誘導しにくいし。ていうか、わにを誘導してるのに、勝手に
罠にかからないでー^^; わにに近接されて、再び死亡。

どうも、猫がちょろちょろと湧いてると、罠の誘導ミスが多発します。
ルートだから、アイテム落ちたらたまってくるし。全部アンクルで
捕まえてから倒す方針に変更。罠がすごい勢いで減りますが。

そんなこんなで、ミルクの補充を4セットほどしたところで、
アンクル5、サンドマン5を達成。罠って偉大です。
次は、ブリッツをあげるか、ビーストベインをあげるか・・・
あ、かびにあたるし、アンクル5になったから、時計に挑戦かな?

12 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 02:25 [ jo1Lrygg ]
○月○日 私はDEX先行新米ハンター。

アチャ時代はDEX先行がいいっていうけれど、ちょっと、あげすぎ
だったかなぁ・・・。60止めにしておいて、AGIに振ればよかったと
ちょっと後悔してます。そんな私の素DEXは80。あげすぎって言わないで。

まあ、でも、そのおかげで、しょっぱなから猫とかかびとかに
チャレンジできるわけで。シャアもいけると思うけど、アクティブ
多いカタコンに行く勇気はありません。てか、たどりつけません。

と、いうわけで、セーブが近く手軽にいける狩場の時計にチャレンジ。
もちろん2F。ばふぉっ子なんて手が出せません。私がへたれなだけですが。

ギルメンからもらったぐれいとねーちゃんを、知り合いのハンタさんに
砕いて土矢にしてもらいます。がっちょん。ぱきん。ぐちゃ。
矢作成と、チャージアローも覚えないといけないなぁ・・・。

さっそく時計にチャレンジ。って、いきなりおばあちゃんがっ!!
DS!DS!DS! あ、意外ともろい。そして、意外とおいしい。
そして、早速牛乳が・・・; ̄_ ̄) まあ、倉庫近いんでいいんですが。

覚醒のんでなかったんで、牛乳補充して2Fへ。って、今度はアチャと
かびがいきなり! FWでてるけど、マジさん死んでるし!
銀矢でアチャスケにDS!DS! 土矢にもちかえて、かびにDS!DS!

あ、やっぱり、かびっておいしいんだ。いきなりミルク40も
消費しましたが。残り10。てか、足遅いけど全アンクルが
やっぱり安全かな。補充も考えたけど、覚醒飲んだしそのまま。

ちょいとすすんだところで。クロックがいます。では、火矢に
もちかえて、ちゃれんじ。アンコロスネア!DS!DS!DS!DS!DS!DS!DS!
ぐはぁ、HP多ーっ。でも、倒せる。アクティブじゃない分、かびより楽。
そして、うまー。DEX先行なら時計2Fってのは納得。

しかし、すぐにSPが。座ってSP回復してるときに限ってかびでるし。
相打ちの数度。そして、罠ミスも相変わらず。まだまだ修行がたりません。
しばらくは、時計で罠の使い方の練習かなぁ・・・。

そして、消費したミルクは、累計400個を越しましたとさ_no

13 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 02:27 [ jo1Lrygg ]
いやまったく冗談じゃない一日だったわさ

食い扶持稼ぎに蟻を倒しに蟻の穴にいったんだよ
嫁さんが最近の稼ぎじゃ肉が買えねえっていうからさー
薬代もでねーもんだから薬のいらないとこじゃなきゃいけないわけさ

四時間も篭ったあたりかね、なんかガイアスがアクセサリを持ってたわけさ
俺はその時有頂天になっちまってさ、ついにこれで貧乏ともおさらばかって
噂には聞いてたけどまだ見たことなかったしさ、妖精の耳ってもんをさ
これがそうなのよかよーなんっつってもーこれで飯に困ることはないだろうな
嫁さんも喜ぶだろうな、褒美の一つもしてくれんじゃねーかってさ
あ、関係ないけど嫁さんは気性が荒いけどけっこー美人なのヨ
もう顔もにやけちゃってさ有頂天だったわけよ

そしたら足の下の出っ張りに引っかかってすっころんじまってさ
その耳を落としちまったんだよ!その瞬間来たんだよわんさかわんさか
蟻が群れをなして突っ込んできたわけさ。俺は焦りまくったもんで
このこのって蟻を殴っちまったんだよ。そしたら蟻がものすげー敵意むき出しで
50匹はいたかな、俺に襲い掛かってきたんだよ!
気が付いた時にはもう遅い、俺の意識はすっとんじまって気が付いたら砂漠にいたよ。
蟻のヤローに全部盗られたらしくてさ、金も装備もなくてシャツとパンツですっ飛ばされたよ。

羽もねーから仕方なく歩いて俺はモロクまで帰ったんだよ。遠かったぜ。
やっとの思いで家に帰ったら嫁さんが笑顔で「あら、遅かったね!
あんまり暑いもんだから脱いじゃったの?たっぷり稼いできたんだよね!?」って
言うからさ、言いづらいんだけど説明したら、嫁さんの目がだんだん恐ろしくなってくんだわ。
そしたら嫁さん、「この能無しが!」って言いながら「滅」って光っちゃったんだよね。
もう、そんだけ強いんだったらお前が狩りにいけよ、と俺は意識を失いながら思ったね。
おかげで今日はなんにも食ってないし明日も食事はなさそーだ・・・。
嫁さんには次失敗したら別れるって言われるしさ、もうなんなんだよって一日だったわさ。

14 名前: 投稿日: 2003/11/21(金) 02:27 [ jo1Lrygg ]
起床。寝過ぎたのでさすがに朝が早い。でも腹は減らない。リンゴジュースを飲む
家畜の血だった。気分が悪い。もう嫌だ・・・

が、今日も寝るわけにはいかない。金が無いんだ。借金取りに俺は追われてる
カプラ倉庫に向かい、属性武器を持ってイズに向かう。フェンcとかマリスピc狙いだ

ようやく4Fに到着、フェン発見。攻撃。MISS MISS MISS MISS・・・
おかしい。ちなみに俺はアサシン。手持ちの武器を良く見てみる

水スティだった

_| ̄|○←こんな風にしてたらマリスピが他のマリスピの爆風で吹っ飛んできた。誘爆。バスン。吹っ飛ぶ

プロに戻る。宿に戻る。もう、寝る

15 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 02:28 [ jo1Lrygg ]
○月○日 私はDEX先行新米ハンター。

今日も今日とてカビキラー。土矢20と火矢1000と、ミルク50もって
2Fへ突撃。入り口で辻ブレスと速度をもらいました。ありがとーっ。

って、アコさん、ソロですか?

ちょこんとすわって話をきいてみますと、どうも、アコさん、
こちらでちょくちょく辻支援にやってきているらしいです。
時計でソロでアコで辻支援ですか・・・ハイオークとか3Fにも
辻しにいってるって聞いてびっくり。

公平を組めるLVだったので、そのまま、突発的にコンビ狩りに。
アコさんの支援あると、すごく助かります。楽チンです。
クロックもDS4発で倒せるし、SPの回復もあがります。

そして、アコさん、バランスらしく、アチャスケぐらいなら
殴り倒します(汗 カビも自分に引き付けて、DSであっさり処理。
コンビかりって、すごい効率的かも・・・なにより、死ににくいです。

ミルクもほとんど消費することなく、殲滅も早くなるしで、
とっても充実した狩りでした。よく、時計で支援してるそうなので、
また、一緒に狩りができればいいなぁ、と思いました。

友達登録もしたし、今度、また、Wisしてみようっと。

16 名前: 投稿日: 2003/11/21(金) 02:28 [ jo1Lrygg ]
宿に泊まる金も惜しい。AFK露天商人(女)のカートの中で寝させてもらった。
100zと書いてある値札をはがして、臨公を探してみる

プロ南に到着。バードが演奏しながら歩いてる。体が重い。ふと意識がとぎれる

・・・

・・・

・・・

目が覚めた。なぜかまたカートの中。HP1。
そうか、テロがあったんだろうな、そうか、じゃあ寝る。気付くと、50zの値札が貼られていた

17 名前: 投稿日: 2003/11/21(金) 02:29 [ jo1Lrygg ]
宿に泊まる金も惜しい。AFK露天商人(女)のカートの中で寝させてもらった。
50zと書いてある値札をはがして、近くにあった卵を食べようと割る。装飾用だった。露天商人(女)に怒られた。

弁償する金もないのでエギラ狩りに。
迷いながらもフェイ周辺に到着。ハンターが見慣れぬBOSSに襲われてる。助けようとすると後ろに気配。
ふと意識がとぎれる。最後に見えたのは赤いモヒカン


・・・

・・・

・・・

目が覚めた。なぜかまたカートの中。HP1。
そうか、テロがあったんだろうな、そうか、じゃあ寝る。気付くと、甲斐性なしと書かれた札が貼られていた

18 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 02:29 [ jo1Lrygg ]
今日もとりあえずBSでいつも通りの牛乳を売る…。



あ…スマン



課金後にレオ=フォン=フィリッシュに貰ったミルク売ってもうたわ(゚∀゚)!!!


買っていった人からの味がおかしいとか、腹痛等の苦情が毎日WISが後をたたない…。


そして今私は過去の過ちを償う為にLV83戦闘BSを消そうとしている

10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0


さらば我が戦闘BS

そして2ndキャラで入って友人と会話する
私「毎日来る苦情WISが耐えれなくてねぇ」
友人「全耳打ち拒否コマンドあるじゃん」


( ̄□ ̄;)!!

19 名前: 投稿日: 2003/11/21(金) 02:30 [ jo1Lrygg ]
起床。朝飯は赤ハーブ。切ない。だがこれなら食い間違えない。多分。
今日はゲフェンDに行くことにした。
ウィスパーc狙いだ。今でこそ値は下がったが1Mもすれば俺には十分な大金だ。

到着。武器はデスナイフ。俺の愛用品だ。
しかし妙に人がいない。いきなり襲ってきたウィスパーを倒す。と・・・

ウィスパーカード:一個

なんと、こんな簡単に手に入るとは。さっそく手を伸ばす

・・・

・・・

・・・

はっ、ここは?? いや、俺がさっきいたゲフェンDだ。しかし長時間眠っていたような気が
手持ちのバックには?カードなんてアルゴスcしか入ってないじゃないか

嗚呼、そうか。今日はメンテナンスとやらの日だったのだな。それで拾う前に世界が止められたと
そうか、そうか。ところでお前さんは誰だ?隣で俺を見ている影の薄い金髪の男に話しかける。

以下略。プロに戻される。

20 名前: 俺’ 投稿日: 2003/11/21(金) 02:30 [ jo1Lrygg ]
義勇軍での激戦に疲れ宿まで戻れず仕方なく勝手に見ず知らずのアジトの軒下で休ませて貰う事にした。
今日の戦いの達成感と充実感が心地よく次の日も義勇軍として参加しようと思いながら深い眠りに就く。

明朝、起床。体がうまく動かない。しかも体に白線が引かれ近くの地面には時間が書かれていた。
ふと額に張られている張り紙に気づき剥して見ると・・・

「罰金15kな」

ただこれだけが書かれていた。
そんな紙切れに束縛されるような俺´ではない。張られていた紙切れを丸めて捨て早速その場を離れようと立ち上がるが動けない。
辺り一面アンクルが敷き詰めてあった・・・・
やばいな・・・
鞄の中を見る。蝶1枚と義勇軍で支給されたオリ原しかなかった。仕方なく貴重なオリ原をその場に置いて蝶を使った。

腹も減った事だし、とりあえずカプラに預けてあるリンゴでも食べようとカプラに行く。
「お客様はカプラポイントがマイナスなので倉庫を差し押さえさせて戴きました。」

えっ!?マイナスって何だよとカプラに問い詰めると

「お客様は住居不法侵入及び警告無視・罰金支払い状破棄・罰金未払い・拘束具破損、以上の違反が某ギルドより通報されました。
 更に以前に女商人さんから通報されましたストーカー行為及びカート内不法滞在の違反も含めましてカプラポイントが-15点を
 超えましたのでカプラ停止の処置と致しました。」との事しかもかなりの早口で・・・

・・・・・

その場で絶句(゜Д ゜;)してしまう俺´。動揺しながらも腹が減って仕方無いので貴重なオリ原を売ってミルクでも・・・・

オイテキチャッタ...

気力が完全に抜け途方に暮れていたがとりあえず昔通った初心者修練所へ向かった。カプラポイントを取り戻す為に・・・

初心者修練所に義勇軍隊長が何故か居た。こちらに気づくとそそくさと去っていったが深くは考えなかった。

21 名前: 投稿日: 2003/11/21(金) 02:31 [ jo1Lrygg ]
宿に泊まる金などない。露店商人(女)のカートの中でまた寝させてもらった。
腹は減ったが食べる金も無いのでカートの取っ手をかじる。
体に札がついていないことを確認し、狩りに出かけるべく愛用のデスナイフを探す。質草と書かれたの札がはってあった。

露店商人(女)に頭を下げ、何とか装備を貸してもらえた。「+9超強いファイア」のスティレット・・・
丁重にお断りしつつ土下座をして、デスナイフを返してもらった。レンタル料は取るらしい。


金を稼ぐためにゲフェンへ向かった。
途中、大量のフローラの集団に遭遇。すべて刈り取り花を摘んだ。これでも多少の金にはなる。
すると突然クルセイダーに怒られた。待機命令がどうかと言っていたので俺と誰かを勘違いしているようだ。鬱陶しいので先を急ぐことにする
・・・殴られた。いい加減腹が立ったので叩き伏せようとする。すると後ろに気配。
ふと意識がとぎれる。最後に見えたのはあまり見かけない白装束・・・


・・・

・・・

・・・

目が覚めた。またまたカートの中。HP1。
そうか、露店商人(女)が俺を回収してくれていたのか。まぁいい、今日は疲れた。不貞寝をすることにした。
ふと気付くと、回収運賃レンタル料その他経費の書かれた請求書と、質草と書かれた札が貼ってあった。

22 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 02:32 [ jo1Lrygg ]
 ○月×日。
 
 今日も、晴れ。
 今日も、洋介神父の前で私は、ミルクを飲む。
「・・・また、プロセーブしわすれた・・・」
 我ながら、危ないが、独り言を呟く。
 ちなみに、聞いているのは、洋介神父と、ポリンのみだ。
 
 まさか、ギルメンとのPT中に死んで、しかも、イグもリザもないんで、セーブポイントまで帰ってみれば、まさか、まだ洋介神父とは・・・。  
 ちなみに、ギルメン達は、死んだ俺に構わず狩りを続けているようだ。
 まったく、ひどい奴らだ、ここから私にどう帰れと・・・。
 私は、方向音痴なのだよ!!
 間違えて亀島にいったらどうするんだ!!
 ん?
 今、気づいたが、なんだ、会話の文字の色が、いつもより薄・・・。
 って!?これ、ギルド会話じゃん!!
 良くみると、
「ぷっw」
 とか
「クスッw」
「まだ洋介かよw」
「帰ってくるな~w」
 とか入ってやがる・・・。゜゜(□)
 ぬっころすぞあいつらと思いつつ。
 プロに帰る事に。
 あれ?あれ?おかしい・・・。
 ワプポが出ない・・・。
 ・・・アオジャムがねー!?
 しかたなく、歩くことに・・・。
 
 数時間後・・・。

「・・・なんで、俺、コモドにいるんだ?」
 ありえない。
 バードとか、ダンサーに転職しようとしているやつらが、さりげなく、俺を見て笑っている気がした・・・。
 枝でいっそうしたくなる。
 と、思っていると、俺の後頭部に、鈍い痛み。
 そのまま、前のめりに倒れた。
 ぶつけた鼻が痛い。
 3センチほど、鼻が低くなった気がする・・・。
 ふと、周りに耳をかたむけると

「アークエンジェルだ!?」

 ぉぉぃ、テロかよ。
 そのまま、生きかえれそうになかったので、しょうがなく、セーブポイントに戻る。

 その後、洋介神父に。
「良く帰ったな!!」
 とか親しげに言われた。

 _| ̄|゜・・・。 

 もう、動く気がしない。
 そのまま、不貞寝。
 夜、ふと、目を覚ますと、洋介神父が添い寝していた。
 死にたくなった・・・。

23 名前: 私の売り上げ日記 投稿日: 2003/11/21(金) 02:33 [ jo1Lrygg ]
今日も気になる彼がカートに居た。

起こさないようにいつもの値札をつける。

リンゴを袋に入れている間にカートから居なくなっていた。カートの中には金髪の髪が置いてあった。

背筋がゾッとした。また今夜もくるのかな?

今日の売り上げ3487z。

24 名前: 俺その2 投稿日: 2003/11/21(金) 02:33 [ jo1Lrygg ]
また、露店商人(女)のカートの中でまた寝させてもらった。
HPは土ヒールされたのかMAXになっていた。
しかし、腹は減っていた。が、食べる金も無いので周りを見渡す。
となりの露天商人(男)のカートに、牛乳があったので手を伸ばす。
牛乳に触るか否かのとことで、露天商人(男)にボコられる。
HPが半分になってしまった。

不貞寝しても仕方ないので、狩りに出かける事にする。
愛用のデスナイフを探す。また、質草と書かれた札がはってあった。

露店商人(女)を探す。居なかった。
質草と書かれた札を丁寧に剥がす。無断借用する事にした。
丁寧に剥がした紙の裏にメモを残す。


金を稼ぐためにゲフェンへ向かった。
途中、ポリン・ファブル等叩きつつ行った。当然の様にゼロピーからのアイテムを拾いつつ…


GD1Fに入った。
向って来るMOBは叩き倒した。アイテムは全て拾った…

毒キノコ3体・蝙蝠2体が、来た。
それを迎え討とうとしたら、横から毒キノコ2体が沸いた…
少し危ないが、斬り抜ける範囲である。
が、毒キノコがさらに5体が沸いた

ふと意識がとぎれる。最後に見えたのは露天商人(男)の嘲笑う顔だった…


・・・

・・・

・・・

目が覚めた。またまたカートの中。HP1。
まぁいい、今日は疲れた。不貞寝をすることにした。
ふと気付くと、いつもの様に回収運賃レンタル料その他経費の書かれた請求書と、質草と書かれた札が貼ってあった。
駄目出しで、『甲斐性なし』のメモもあった…

25 名前: 私の売り上げ日記 投稿日: 2003/11/21(金) 02:34 [ jo1Lrygg ]
今日は気付いたら彼が居なくなっていた

彼のデスナイフもなくなっていた。無断借用だ。後でレンタル料と罰金を請求しよう

今日の売り上げは14312z。たくさん売れた。少しうれしい。

昨日の彼の返済が10000z。まだ当分の間、借金は返せないみたい。その間は仕方ないのでカートに住んで貰おう。仕方ないから。

彼からの借金返済も合わせてそこそこのお金が集まりつつある。たまったら、彼用の装備を買っておこうかな。レンタル用で。

彼はまだ来ない。別に心配してるわけではない、ただ借したお金が心配なだけ。ふと見ると札の裏にメモがかいてあった

ゲフェンか、また倒れてるんだろうな。仕方ない。お金のために迎えに行くか。お金のため、お金のため。

・・・

・・・

・・・

GDで彼を見つけた。カートにしまう。収集品は別にして。

彼はここで死ぬような強さではなかったはずだけど、大方瀕死の状態で行ったのだろう。彼、貧乏だし。

そのまま帰路についた。露店を出して、彼に札をぺたぺた貼り付けた。実はこれが存外楽しい。ひげー、ひげー。

あまり物のりんごを置いておく。ここに置いておけば勝手に食べるだろう。一個くらいならいいかと思う。

そろそろ眠い。寝ることにしよう。明日も晴れますように。

26 名前: 露天商人(男)の心の叫び 投稿日: 2003/11/21(金) 02:34 [ jo1Lrygg ]
今日もあの子のカートで眠るあいつが憎い。
今までずっと彼女の隣で露店を開いてきた。
声をかけようとしてもなかなか声をかけられない自分も憎い。
そんな中、あいつが現れた。
いつも陽気な顔で彼女のカートで寝ているあいつを許せない。
今日は俺の牛乳に手を出してきた。
彼女だけでなく、俺の牛乳にも手を出してくるそんなあいつを許せない。
GDにきのこ集めに行ったら、あいつが居たので思わず轢き殺してしまった。
これくらいしても当然だ。
帰りにあの子とすれ違った。
挨拶をしたら素通りされた。
今日も彼女の隣で露店を開こう。

27 名前: とあるプリースト 投稿日: 2003/11/21(金) 02:35 [ jo1Lrygg ]
今日はギルメンの一次職PTの保護者だ、場所はGD3Fらしい。
入って少しすると、前の方に多分ソロで来ているアサシンさんを見つけた。
二次職とは思えないほど装備が貧相だった。シーフクロースがくたびれすぎていて
ぼろマントに見えた。そしてデスナイフの刃には女性と思われる人の名前が刻んであった。
あ、蝙蝠と毒キノコに囲まれた。でも彼なら余裕だろう。
それを通り過ぎたところで更に毒キノコが沸き彼の元へ・・・多分大丈夫だろう。
すると彼の向こうから毒キノコ5、6体に追われている商人さんがやってきた。
とりあえず商人さんにヒールとブレスと速度をかける。頑張ってと言おうとした矢先・・・消えた。
獲物を失った毒キノコは当然近くに居たアサシンさんの元へ。
彼に支援しようと思ったらギルメンのアコさんも毒キノコに囲まれていたためそちらを優先してしまった・・・
その間にもぼこぼこと殴られる彼。殴られる様が時計の振り子のようだった。
そしてついに耐えられなくなり彼は倒れてしまった。回復は一度も使ってなかったみたいだった、何故だろうか?
彼が倒れる瞬間、先ほどの商人さんが現れ、彼に対して笑みを浮かべていた。あの時の顔は忘れられない。
そして商人さんはCRで残った毒キノコを一掃してそのまま去っていった。

28 名前: 私の売り上げ日記 投稿日: 2003/11/21(金) 02:36 [ jo1Lrygg ]
今日も気になる彼がカートに居た。

起こさないようにいつもの半額値札をつける。

自家製ミルクを瓶詰めしている間にカートから居なくなっていた。カートの中にはピッグテールリボンが置いてあった。

背筋がゾッとした。また今夜もくるのかな?

今日の売り上げ2503487z。ちょっとミルク高かったかな。

29 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/21(金) 02:37 [ jo1Lrygg ]
 朝目覚めると、やっぱり洋介神父が添い寝をしていた。
 むかついたので、思わず、
「神の鉄槌です」
 と呟きつつ、彼の横っ面に肘鉄を落した。
 いい具合に気絶したので、私は立ちあがり、さっきポリンを殴って手に入れたリンゴをシャリシャリとかじり、ルナから奪ったニンジンをバリボリ齧った。
 それを、一気にミルクで流しこみ、見上げた青空に誓った。
 
「脱・洋介神父!」 
 
 ちなみに、実は、寝言から誓いまで、全部ギルド会話であったため、ギルメン達に筒抜けだった。

「え~、脱・洋介神父しちゃうの~?w」
「もっと、洋介神父と新密度上げようぜw」
「貴方は、帰ってこなくてもいいから、洋介神父と愛を語らいなさいw」
「ご結婚おめでとうに~>w<」
「アネモネカリアってなんですか?(寝言)」

 とてもステキな答えが返った来た。
 くそっ・・・!!死んでも脱出してやる!!
 そう、怒りをたぎらせながら、私は、脱・洋介神父のために行動を起こした。

 数時間後・・・。

 なんとか、私は一番近い街、ゲフェンに辿り着いた。
 やっと、一息をつく。
 ちなみに、途中で砂漠を通ったが、気にしないでおこう。
 その上、誰かがテロったにモンスターにボコられまくったが、それも気にしないでおこう。
 SP回復のため、座っていると、どこからか声がした。

「テロだー!?」

 ぉぉぃ、マジですか?
 なんでこんなに俺の周りにはテロがつきまとうんだよ・・・!!
 しかし、人もたくさんいたし、それほど強い敵ではなかったため、あっさりとモンスターは倒せた。
 また、SP不足のため、座りこむと、見知らぬ剣士が、ニコニコしながら話しかけてきた。
「お強いですね、一緒に狩りでもいかがですか?」
 ・・・それは、私にペア狩りを頼んでいるのだろうか?
 そう、聞いてみると、剣士は笑いながらコクリと頷いた。
 おお、初めてのペア!!
 しかも、ギルメン以外の人と話すなんて3週間ぶりだ!!
 ・・・今、寂しい奴と思っただろ・・・。

 その通りだ・・・_| ̄|○

 そして、私と剣士さんは、ゲッフェンタワー地下へと向かった。
 途中、大量に沸きすぎたキノコにボコられている商人やら、アコやら、アサシンやら、それを助けるプリーストやらを見たが、気にせず進んだ。
 そして、お目当ての2F。
 階段を降りると、そこは、



 モンハウでした・・・。


 死にましたよ、ええ、死にましたよ!!
 しかも、セーブ、ゲフェにすらしてなくて、また、洋介神父の元に・・・。
「よう、良く帰ったな!!飯にするか!!」
 洋介チネ。
 
 それから、剣士さんは、ひたすら謝りながら、落ちた。
 謝りたいのはこちらだったが、剣士さんの真摯さに、謝れなかった。 

 そのまま、不貞寝。
 洋介神父が添い寝を試用としたところにソードメイスを振り下ろす。
 
 明日こそは・・・かんだ下唇に、鈍い痛みが走った。

30 名前: あこ 投稿日: 2003/11/21(金) 02:37 [ jo1Lrygg ]
初めて見たのは臨公でGDに行った時だったかな。
ウィスパに群がられ辛そうにしていたところにヒールをしてあげた時
ありがとうとエモを出しながら見せてくれた笑顔が忘れられない。
でも声をかける勇気のない私は、時々GDに入る彼を見かけては追いかけ、
通りすがりに見せかけてブレスやヒールをするくらいしかできなかった。

その彼が最近首都で女商人のカートに寝泊りしていると聞いて少しショック。
告白できない自分がもどかしいけど、彼が選んだ娘なら・・・。
そうは思っても気持ちの整理がつかず、最近は狩りにも行かずにふさぎこんでた。
そんな私を心配して、今日はギルメンのプリさんが狩りに誘ってくれた。
でもまさか彼に会うなんて・・・

キノコに群がられているアサシンさんは相変わらず辛そうだけど、1Fだし死ぬことはないだろう。
と思ってたら、彼の周りにわらわらとキノコが湧き出す。
(支援しようかな・・・でも・・・)なんて迷っていると、向こうから商人がキノコを引き連れつつ逃げるようにやってくる。
ギルメンのプリさんが商人に支援をしたけど、耐え切れないと思ったのか蝿の羽で飛んでキノコがアサシンさんのほうに向かう。
さすがにあの数は危険だと思って支援しようとしたけれど、一部がこっちに流れてきて私を攻撃する。詠唱ができない・・・

何とかプリさんとキノコを倒してアサシンさんの方を見ると、さっきの商人が戻ってきた。
謝るのかと思うと、倒れてるアサシンさんを見てすごくいやらしい顔でニヤッと笑い、
何事も無かったかのように立ち去ろうとする。
私はプリさんに急用ができたと言い、商人を追いかけた。
途中でアサシンさんがカートを間借りしている娘とすれ違う。
トレイン商人がデレっとして「やぁ」などと言っていたが無視された。いい気味。

出口に向かう商人を追いかけ、あたりに他の人が見えなくなったところでGH近くのポタをあいつの足元に。
数分して私も追いかけると、何が起こったのか分からないままにプティットにぽてくり殺された商人が転がっていた。
じっと見てるこっちに気付いて何か言おうとしてたけど、ニヤッと笑ってテレポートで町に戻る。
ノーマナーなやつなんか普段は無視だけど、アサシンさんの敵は許さない。

あとでプリさんに聞いた話だと、商人の娘がアサシンさんを運んで行ったとか。
私もそれくらい積極的になれたらなぁ・・・

31 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 02:38 [ jo1Lrygg ]
○月○日 私はDEX先行新米ハンター。

今日はPTに挑戦!! ハンターボウをもって城門前までまっしぐら。
城門入り口で辻ブレスと速度をもらいました。ありがとーっ。

って、アコさん、ひさしぶりーvv

あっ、もうアコさんじゃなくてプリさんなんですね。おめでとーっ。
どうも、アコさん、じゃなくてプリさんもPTを探していたのだそうで
そのまま組むことに。二人だけでは何のなので、前衛さんを募集です

少ししたらアサシンさんが入ってきました。LVが範囲内だったので、
アサシンさんを歓迎です。

どうやらアサシンさん、私のことを見たことがあるらしいんです。
なんでも、フェイヨンの森でBOSSに襲われたときに近くに居た
らしいんですけど・・・。覚えてませんって言ったらすこしだけ
悲しそうな顔でした・・・。ちょっぴり可哀相だったかな・・・。

それでね、そのアサシンさん、ちょっとへんなひとなんですよ。
プリさんが歓迎にって、ブレスとヒールをかけたんです。
そうしたら、アサシンさんてば突然泣き出すんですよっ; ̄_ ̄)
そして皆で監獄に。シャアがちょっぴり怖いけど、みんなでやれば
だいじょうぶ。アサシンさんが前に出て、プリさんがカバーして、
私は後ろから銀矢をぴしぴしと。とっても安定しています。

だけど突然モンスターがいっぱいにっ!!
もうどこ見てもゾンビ・ゾンビ・ゾンビです。(T^T)
そうしたら、プリさんがサンクチュアリを展開してくれました
そこで皆で固まって、迫りくるゾンビにDS!!DS!!DS!!
アサシンさんもがんばります。ぼろぼろだけど、スッごく強いんです
私たちが危なくなると、どんなときでも助けに来てくれます。
だから、ちょっと、かっこいいなぁなんて・・・(*ノノ)キャーvv

結局だれも倒れることがなかったしなく、収集品もホクホクで、
とっても良い狩りでした。また、3人で狩りたいなぁ。

だけど、ひとつだけ気になることが・・・
アサシンさんの武器、なんで女の人の名前がかいてあったんだろう?

32 名前: 方向音痴なハンタ 投稿日: 2003/11/21(金) 02:38 [ jo1Lrygg ]
今日はギルメソとDOP狩り、結構修業も積んだし壁プリもいるのでなんとか倒すことはできるだろう
ボス挑戦はいつでも緊張する、この緊張がとれる日はくるのだろうか?
あまりに緊張しているもので塔にはいって最初の階段がうまく下れない。
いつもここを下るのは苦手なのだが今日はいつにも増して酷い、緊張のしすぎだ
ギルメソは先にいってしまった。そうこうしているうちに貪欲な目をした暗殺者が先に下りていった
彼もボス狩りであろうか? 彼が降り際ににやっと笑ったような気がするのは私の被害妄想だろう。

なんとか階下へ降りると二つ目の下り階段でまた躓く
PT会話で「早くしろ」と急かされる、この階層で人の良さげなアコさんとプリさんに追い抜かれる。
私が降りるのに苦労しているのに気が付いたのか辻速度をもらう、感謝。
だが返って降りにくくなってしまった、またPT会話で急かされる。
やっとの思いでダンジョン内に着いたときなぜか入り口がモンハウ、1Fで死ぬわけはないが
アローシャワーでspを使い切ってしまった、テレクリを使えないので仕方なく歩く
PT会話ではDOPをプリがMEで狩ったそうだ・・・・私は何をしにきたのだろう?

蝶の羽がないので合流のため3Fを目指す
妙に敵が少ないと思っていると前方にキノコをトレインしている商人を発見
逃げているのかカートレボのために貯めているのか判断に迷っているとハエ逃げ、さらに前方の
暗殺者のほうへと流れる、暗殺者も交戦中だったためASで助けようとするもSPがない
まぁボス狩りにくる程だ余裕であろう と思うまもなく横たわる、そしてキノコは私と
先程辻速度をくれたアコさんとプリさんへ流れる、DOP用の白ぽを使いながらも殲滅
アコさんプリさんも無事のようだ、先を急ぐので軽く会釈をして歩き出すと
後方からかすかに殺気を感じた。長居は危険だ先を急ぐ

3FについてみればもうPTメンバーはプロへ帰還して#ヘッドギアの精算の話をしている。
私は蚊帳の外のようだ・・・・・
帰り道1Fで先程のプリさんが暗殺者を商人さんのカートへ積むのを手伝っているところだった
無礼を承知でプロポタを500zでお願いすると快く引き受けてくださった。感謝 密かにトモダチ登録。
残金は1kを切った、赤字が白ポ分で済んだのは不幸中の幸いかもしれない
矢を買うために明日は愛用の矢りんごを売ろうと思いながら旧剣士ギルド前で就寝
迎えに来てくれる人がいる暗殺者がうらやましくなった
私はハンター嫌われ者なのかもしれない・・・

33 名前: 俺3・・・なのか? 投稿日: 2003/11/21(金) 02:39 [ dCPkAujM ]
前スレ69ですけど・・・

新米DEXハンターさんは実在する人物なので除外してください;;
迷惑がかかってしまうので・・・
削除した方がいいのかも・・・

34 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 02:39 [ jo1Lrygg ]
私はいい加減歳をとった騎士。

最近色々と疲れてあまり狩にも行かない、所謂引退間近。
でも今日は久し振りに愛ペコと共に日溜まりから陽だまりへと移動している。
目指すは古城、愛用の大きな鎌と4枚分良く当たるパイクも久し振りに手入れした。
鎌は何処かのBOSSの所有物だとか何とか、母から貰った小遣いで買ったものだから良く解らない。
4枚分良く当たるパイクは自分で作った。

騎士団二階に到着、赤みを帯びた鎧の化け物、手際よく鎧に鎌を引っ掛け崩す、斬りかかるよりずっと早い。
壁のような化け物はちょろちょろと素早いが4枚分良く当たるパイクで始末する。
…、面白くない、もう帰ろうかと思った時、死体が目に飛び込んだ。
同業者のようだ、「南無」と一瞬だけその死体に時間を割いてやる。
通り過ぎようとすると、死体のくせに喋りかけてきた。
どうやら生き返らせて欲しいらしい、そんな上等なクスリは無いと答え、そのまま通り過ぎる。
MAPを一周ぐるりとまわり、もう帰ろうかと思った時、その死体はまだあった。
やっぱり何かいいたげだ、でも無視する。
すると、何か喚いてきた。どうやら私が怜悧な女でろくでなしだと言っているようだ。
そして最後に吐き棄てるように、耳が長い奴にはろくな奴が居ない胸の私見を披露してきた。
これは聞き捨てならない、優美にのびる長い耳は私の自慢だ、このままペコで轢き殺してやろうか。
でも目の前のそれは既に死体だ、殺す事も出来ない、仕方ないのでその死体を回収して後々ゆっくり説教してやろう。
鎌の先でひょいと死体を引っ掛けて、私の後ろに乗せる。

ちょっとは楽しめそうだ。

35 名前: とある女商人 投稿日: 2003/11/21(金) 02:39 [ jo1Lrygg ]
最近プロの露店通りで変なアサシンをよく見かける
そいつは私の知り合いである露店商人(女)さんのカートの中でよく寝てるのだが
いつも50zと張り紙がされているのでもしかしたら近々露店に並ぶのかもしれない
ぼんやりとそんなことを考えながら露店の準備をしていると
前方からその露店商人(女)さんが気絶したアサシンをカートに乗せてやってきた
いつもアサシンが起きているときは不機嫌そうな顔をしているのに
なぜか今日は嬉しそうに笑みを浮かべながら露店の準備に取り掛かっている
何かよいことでもあったのだろうかと思い挨拶ついでに聞いてみた
そうしたら彼女は顔を赤らめて「何でもないわよ!」と叫んで怒ってしまった
うーん、私は変なことを言ったのだろうか
よく周りから世間知らずと言われるから多分そうなのだろう

それから彼女がカートで眠るアサシンを眺めて幸せそうな顔をしているのをよく見かける
私にはその笑みの理由がよくわからないが、彼女が幸せならそれでいいのだと思う
さて、今日も彼女の向かいで露店に売れもしない品物を並べて呆けることにしよう

36 名前: 俺その2 投稿日: 2003/11/21(金) 03:00 [ /WQkXRwA ]
いつもの様に、露店商人(女)のカートの中で目を覚ます。
腹が減っていた。HPが半分だった。
気を紛らわす為に、カートの取っ手をかじる。無駄だった。

体中に札がついていた。愛用のデスナイフを探す。質草と書かれたの札が貼ってあった。
見上げると、露店商人(女)が居た。凄く不機嫌だった。
露店商人(女)に頭を下げ、体中の札を剥がした。
土下座をして、愛用のデスナイフを貸して貰った。質草と書かれた札を丁寧に剥がす。

狩りをする為GDに向った。
途中、GDではあまりよろしくない事が多い事に気づく。
気が滅入った。不貞寝をしようとカートに戻る。

カートに戻ると、露店商人(女)の笑顔が瞬く間に凍った。気持ちが更に落ち込んだ。
ふとカートに、+8ジュルがあった。
平伏して、借用を頼んだ。
露店商人(女)の顔が更に凍った。BAPより怖かった。
が、ジュルを貸してくれた。うれしかった。
その時、一緒にりんごをくれた。涙が出た。

狩りに出かけた。GDではなくGHに。

城門に前衛募集の板が立っていた。板主はプリとハンタだった。
板に入った。公平が組めるらしい。
ハンタは記憶にあった。聞いてみた。
知らないらしい。気持ちが凹んだ。

プリがヒールを掛けた。HPが減っているからだそうだ。
涙が溢れてきた。我慢出来なかった。

監獄と言われる所に行った。初めてだった。
MOBが来た。デスナイフを構える。
当たらない。全く当たらない。微かも…
ハンタに、デスナイフは使えないと言われた。気分が落ち込んだ。
ジュルに持ち替えた。ここで使うとは思わなかった。

プリの支援による狩りは、凄く順調だった。楽しかった。
こんなに楽しい狩りは、初めてだった。
涙が溢れてきた。止め処なく溢れ流れた。


多少、危機はあったもの無事狩りを終え、清算をする。20K近くなった。
露店商人(女)の元へ行く。
また、露店商人(女)の笑顔が瞬く間に凍った。恐怖を禁じえない。
清算金20K近くの金は全て、徴収された。まだ、足りないらしい。
でもこのままでは、いもさえも買えない。2Kほど、残してくれるように頼んだ。
頭を下げた。
土下座した。
平伏した。
無駄だった。

代わりに、レンタル料その他経費の書かれた請求書を手渡された。
愛用のデスナイフに質草と書かれた札が貼られた。

なんか疲れた。不貞寝をすることにした。
カートに潜り込む。まるで我が家である。いやすでに我が家であった。
背後から殺気を感じた…
無視する事にした。

37 名前: 俺3・・・なのか? 投稿日: 2003/11/21(金) 03:07 [ dCPkAujM ]
>>36
やめてってばーTT
少なくともハンターさんに迷惑ですから勘弁してくださいよ_no

38 名前: 俺その2 投稿日: 2003/11/21(金) 03:11 [ tVYmicDA ]
>>33
やべ~ どうするの??
削除方法知らないですけど…

皆さん、新米**はスルーして下さい。切にお願いします。
ただのハンタです。いいですね!!

迷惑が懸からないように切に願います。

39 名前: 投稿日: 2003/11/21(金) 03:17 [ emuD/cIY ]
朝早く起床。狭いがここでの寝心地になれた。本当は、ベッドで暖かくして寝たい
一緒に放っておいたバッグを持ち上げると、リンゴが一個近くに転がった。
女商人の売ってる物を見る、これとこれとこれと・・・リンゴは、売ってないようだ

・・・

とっておこう

リンゴを手で弄びながらカートから飛び降り、いつもの東カプラの倉庫へ向かう。

ん・・・?

ふと、振り返ると、1テンポ後れてささっと、人影が武器屋の向こうに消える
じっとそこを数秒見ていると、顔をひょこっと出したビレタを被った女がこちらを見ている。アコライトだ
自分のことを感づかれたのに気付いたのか、そのまままた武器屋の向こうに身を隠した

・・・ハイディング

数秒。また女がひょこっと顔を出す。俺がハイドしたのには気付いてない。小走りで、こちらに向かってくる
後数歩、のところでハイディングがきれる。LV1だからだ。

ひどく驚いた顔で女が後ずさり、勢いで尻餅をついて、あたふたしてみせた。
どうしたものか・・・

と・・・

後ろで風を切る音。
0.2秒:ふりかえる
0.4秒:向かってくる矢を確認
0.5秒:避ける動作
0.6秒:このままでは後ろに女に当たる
0.8秒:リンゴを放る
1.0秒:リンゴに矢が刺さる。
1.8秒:矢の刺さったリンゴが落ちる
2.0秒:無事確認。相手確認

いない。まず間違いなく、人が、腕の良いハンターが放った矢だ。
とっさに手に持ってたリンゴを使って勢いを軽減させた
あのまま何もしてなかったら俺の心臓につきたっていただろう

町中での戦闘は御法度のはず。暗殺か

後ろでは、女が目を丸くしている。いきなりの事で頭が回らないらしい
俺も、分からない。恨まれることは・・・まあ、ただ運が悪いだけとは思ってみた。

まだ呆然としてる女になんとなく聞いてみた

「これ、矢リンゴとして売れると思うか?」

40 名前: 投稿日: 2003/11/21(金) 03:18 [ emuD/cIY ]
>>36に軽く被った。小説スレにしちゃおうかな。なんでいきなりシリアスなんだ

41 名前: そろそろただの俺に戻りましょう 投稿日: 2003/11/21(金) 03:28 [ dCPkAujM ]
>>38
削除依頼スレッドにー

>>39
どちらでもいいとは思いますけど・・・
てゆか、りんごネタ使われた_no
もったいないからその部分だけ投稿ー

体に札がはってないことを確認し、近くにあったりんご手に取り食べようとした。・・・口の周りに札がはってあった

42 名前: 俺その2 投稿日: 2003/11/21(金) 03:38 [ s8T1sCwk ]
>>41
なら、今の話の流れに関係ないレスは全て削除依頼します。
36削除で39で逝きましょう

どうもすいませんでした。

43 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 05:18 [ QQnCdtro ]
名スレの予感(・∀・)!!
期待age

44 名前: 投稿日: 2003/11/21(金) 05:55 [ rNuP11Io ]
後ろから、怒気の篭った声で
「おまえ詐欺師か!?」
と、聞き終えるか否かで一撃を喰らった。CRだった。

ふと意識がとぎれる。最後に見えたのは紙吹雪の如く舞う札の数々だった。
その札には、『請求書』『差押え』『質草』など書かれていた。
気合で殴った奴を見た。隣の露店商人(男)だった。

・・・

目が覚めた。またまたカートの中。HP1。
ぼやけた頭で、少し考えた。
多分、あのアコライト(女)は体中に貼られている札を教えたかったのだろう。
身体を見渡す。隙間無く貼られていた。札が…

45 名前: 俺その2 投稿日: 2003/11/21(金) 06:24 [ 0o5I8m6U ]
>>40
ギャグに、戻しました…

46 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/21(金) 06:49 [ HZugpFW2 ]
 朝起きると、横に、チョコンと剣士さんが座っていた。
 辺りを見まわすと、洋介神父の姿はない。 
 あっそういえば、昨日、ソドメで殴っても復活してきたので近くの川(?)に沈めたのであった。
 剣士さんは、PTを組んだままだったので、私がここにいることがわかったらしい。
 
「昨日はすいませんでした」
 スオウ(仮名)と名乗った剣士さんは、本当にすまなそうに頭を下げた。
「いえいえ」
 どうせ、私のせいなんですから・・・。  
 そう呟きかけ、やめた。
 なんとなく、このスオウ(仮名)という剣士さんは、こういうことを言うと、更に自分のせいだと謝りそうなのでやめた。
 しばらく、話しているうちに、スオウ(仮名)さんは、私に信じられない事を言った。

「あの、ですね、よかったら一緒に狩りに行きませんか?」 

 ・・・・・・・・・・・スオウ(仮名)さん、それは考えなおした方がいい。
 しかし、スオウ(仮名)さんの熱烈さに負け、私は、二人で狩りに出かける事にした。
 
 数分後・・・。

 なんということか!?
 速度増加していくゲフェンはこんなに近かったのか!?
 てか、この前、俺が速度増加かけたときは、数時間かかったぞ!?

「・・・リスト(仮名)さん?」
「あっなんでもないですよ!?」
 
 スオウ(仮名)さんは、ニコニコ笑いながら。ダンジョンに降りた。
 その間、たくさんの話をした。
 私の話は、もっぱらギルメン達の文句だった。
「私のギルドには、アサシ(仮名)っていう奴がいるんですけどねあいつは、アサシンのくせに避けないんですよ」
「鬼マスターもいるんですよ、WIZのくせに殴りなんですよ」
「後、製造の癖にGHばっか行ってる殺戮マニアとか、うにうにばっか言ってる変なハンターとか」
 スオウ(仮名)さんはそれを、ニコニコ笑いながら聞いてくれた


 と思ったら、ギルド会話だった。
 まずい、PT会話と間違えた。
 どうしよう・・・殺される!!
 
「リスト(仮名)、pvp来い・・・」
「えっと、処罰、処罰」
「一緒にGHいこっか~・・・ばんばん壁やらせてやるよ」
「ひどいうに~>w<。」
 
 ああ、こいつらに今会ったら洋介神父直行便か・・・。
 その後、ぐったりしながらも、私とスオウ(仮名)さんは、狩りを続けました。 
 喋らない私に、必死にスオウ(仮名)さんは話しかけました。
 プロで見た売り物のアサシンの話。
 自分は、クルセになりたいらしい。
 その言葉に、ふと、姉を思い出した。
 うちの家系は、代々魔力持ちの家系で、だいたいがマジや、アコになる。
 しかし、姉には、魔力がなかった。
 それゆえ、姉は、笑いながらも、剣士になった。
 あれだけ、ちいさい頃から、アコになりたがっていた姉・・・。
 でも、姉は、諦めきれずに、クルセとなった。
 魔力は少ないながらも、皆の盾となり、守るために。
 最近、とんと会ってなかったが・・・今はどうしているんだろう?
 風の噂で、弱気を守り、鍛えるために、プロ南でがんばっているとか・・・。

 ちなみに、スオウ(仮名)さんVIT-INTらしく、ひどく大変そうだった。
 速度増加と、ブレッシング等の支援をかけまくった。
 さて、今日は洋介神父の所へ帰らなくてよさそうだ。
 ジャックに殴られた後頭が、少し痛んだので、ミルクを一口飲んだ。

47 名前: 新米DEXハンター 投稿日: 2003/11/21(金) 12:01 [ xFn7BNyI ]
日記スレで書いてたものです。
えっと、あちらでいろいろ書いたのは、フィクションと事実が
異なってきたらいやだなぁ、ってことだったので(アコさんのこととか)

あくまでネタ、フィクションとしてこちらのスレでなら、自由に
いぢっていただいて結構です。大人気ない書き込みしてすみませんでした。

リレー小説とか好きなので、そのうち匿名で参加させていただくかもです。
何気に、俺さんの日記?はファンです^^

それでは、失礼しました。リディアの空想ラグナワールドをお楽しみください。

#この書き込みも、削除してくださって、結構です。

48 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 17:17 [ dCPkAujM ]
>>47
ありがとうございます(^^;
考え無しに先走ってしまったことを再度お詫び申し上げます。


許可が得られましたので路線を戻させてもらいます、と

49 名前: あこ 投稿日: 2003/11/21(金) 18:27 [ VJVT.PT6 ]
今日も彼は♀商人のカートで寝ていた。
いまだに声もかけられない。臨公にでも参加してればおおよそのレベルもわかるし、
もしかすると私でも組めるかもしれない。声をかけるきっかけになる。
なのに彼はいつもいつもソロでGDばかり。
そこそこ稼いでいるはずなのに装備も良くならないし、回復アイテムを使うのなんか見たことも無い。
あのやり手の商人さんと付き合ってるのならお金に困ることはなさそうなのに。

彼が目覚める。近くに転がっていたりんごを見つけると、きょろきょろと周りを見まわし、
そのままカプラさんの方へと歩き出す。
体中に紙みたいなものが張り付いたままだけど、気にしてない様子。
ちょっと迷った後、追いかけることにした。

りんごを片手で弄びながら歩く彼を追っていると、急に彼が振り向いた。
あわてて武器屋の陰に隠れる。・・・みつかったかな・・・
そっと顔を出すと、彼はまだこっちを見ている。視線が絡まり、自分でもボッと顔が赤くなるのがわかった。
完全に気付かれた・・・訝しく思ってこっちに来るかもしれない。質問されたらなんて答えよう・・・
でも、これはチャンスかもしれない。声をかけるきっかけができたんだ。うん!
声をかけられたら告白しよう、そう決心して数十秒。彼は一向に現れない。
もう一度そっとのぞくと、カプラさんに向かう道に彼の姿は無かった。
(逃げられた・・・?)
そうとしか思えない。不信な人間が自分を追っている。
これが告白できるチャンスだなんて、私はどこまでおめでたいんだろう。
もう無駄かもしれないと思いつつ走り出す。

カプラさんまでの半分ほどのところ、さっき彼が居たところにさしかかると、突然すぅっと彼の姿が現れた。
ハイディング・・・!私はおもいっきり尻餅をついて転んでしまった。
彼は、しまった、という風な顔をしつつ私をじっと見ている。私の顔が赤くなる。
彼に見られないようになんとか顔を隠そうとするけど、頭が混乱してなにがなんだか・・・

と、彼が突然振り返る。私も混乱しつつそっちを見る。
彼が半身ほど、避けるような動作をする。
その時は理解する余裕もなかったけど、間違いなくこっちに向かって飛んでくる矢が私にも見えていた。
(あ・・・)
当たる、とすら考える暇もなかった。ふっと見えていた矢が視界から消え、彼の背中で覆われる。
ザッ。
何かに矢が突き刺さる音。
彼に当たったのかと思って、あわててヒールをしようとする。
と、彼が振り返り、矢の刺さったりんごを見せてはにかむように微笑んで言う。
「これ、矢りんごとして売れると思うか?」
二人とも無事だった安堵感と、彼の無防備な笑顔に一瞬、ほうっと力が抜けた。

50 名前: あこ 投稿日: 2003/11/21(金) 18:28 [ VJVT.PT6 ]
しかし次の瞬間、突然彼の後頭部にカートが炸裂した。
びっくりして彼の後ろを見ると、凄い形相の♂商人がCRを放ったところだった。
なにがなんだかわからなかったけど、ひとつだけ理解できた。こいつはこの前彼を轢き殺したトレイン商人だ。
私はすっと立ち上がると、ワープポータルの詠唱を始める。
トレインマンが「やぁ、アコさん。詐欺にあわなくてよかったね」などと笑顔で言っているがどうでもいい。
詠唱が終わると、愛想笑いを浮かべているトレインマンの姿は掻き消えた。
プティットが、あいつが二度と復活できぬようはらわたまで食らいつくしてくれることを祈りつつ、
倒れた彼にヒールをしようとふりかえると、気を失ったまま♀商人さんに運ばれていくところだった。
彼女はいつも私の先を行く。かなり強敵みたい。

そっと後をつけると、彼女は気を失っている彼に、紙かなにかに赤ポを染み込ませて張りつけている。
私じゃなくても、彼女でも彼を癒すことは出来る。
彼にとって、私は必要ないのかもしれない、そう感じたある晴れた日の朝だった。

51 名前: あこの俺 投稿日: 2003/11/21(金) 18:30 [ VJVT.PT6 ]
長文スマソ_| ̄|○
もっと綺麗に纏めろ自分・・・

52 名前: 投稿日: 2003/11/21(金) 19:23 [ dCPkAujM ]
今日もまた、露店商人(女)のカートの中で目覚めた
何故か背中が痛むが、原因に心当たりが無い。カートで寝た所為だろうか。
借金を返すまでは宿には泊まれない。財布は既に露店商人(女)に掌握されているし。
体に札がはってないことを確認し、近くにあったりんご手に取り食べようとした。・・・口の周りに札がはってあった

露店商人(女)が武器のレンタルを始めたというのでラインナップを見せてもらった。
当然のように愛用のデスナイフも置かれていた。黒いインクで名前まで書いてあった。
とりあえず、「+9超強いファイア」のスティレットはやめておいた方がいいと言う建設的なアドバイスをしておいた。
自分と違う名前でも流石にこれはどうかと思う。

今回は金の当てがあった。
なんでもフェイヨンで義勇軍が討伐隊を編成するために募集をかけているらしかったので報奨金目当てに参加した。



フェイヨンまでは何事もなく辿り着けた。その身に不幸がないことに感動し、むせび泣いた。変な目でみられた
既に2・30ほどの人が集まっていた。隊長のヴェルクと言う奴の顔になんとなく見覚えがあったので聞いてみた。

”貴様など知らん。本当だ・・・な、何だその目はッ”と一喝された。遠くから石を投げた。ばれなかった

部隊の編成が整い、森を進んでいく。
進攻のペースが速すぎ、部隊が分断された。俺は空腹で追いつかなかった。冷たい水が胃に沁みる。カロリーがほしかった

・・・ふと気付くと、ジョーカーに囲まれていた。咄嗟に近くにいた黒髪のクルセイダー(女)と共闘した。
絶妙なタイミングで適度なヒールが入ってきたこともあり、何とか退けることができた。正直ここまで倒れてないのが不思議でならない。きっと何かあると思った


置いて行かれた者達を探すと言う黒髪のクルセイダー(女)を手伝い、その後、少し話しをした
本来はアコライトになりたかったのだが、紆余曲折がありクルセイダーとなって世界を放浪しているのだそうだ。

今度は俺の話をした。涙ぐまれた。たくさんの収集品をもらった。周りにいた人達も涙ぐんでいた。たくさんの収集品をもらった
・・・そんなに俺の話は泣けるものなのだろうか。本気で苦悩した。

目的は達成したので首都に向かう。今日は何事もなく一日が終われると思った。
竹藪の先に交戦中の虎型のBOSSを見かけた。何か嫌な予感がした。回れ右をして駆け出す。背中に衝撃。ふと意識を失う
最後に見えたのは槍を構えたペコ騎士だった・・・

・・・

・・・

・・・

目が覚めた。当たり前のようにカートの中。HP1。
そうか、BOSS狩りに巻き込まれただけだな。深くは考えないようにしよう。あぁ、今日も疲れた。不貞寝をすることにした。
ふと気付くと、たくさんの札と、ただ一言”ばか”と書かれた札が貼ってあった。

53 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/21(金) 20:25 [ yFRMhc2w ]
「リスト(仮名)さん、そういえば、前にお姉さんがいるって言ってましたよね?」
「ええ、そうですけど?」
 そう答えると、スオウ(仮名)さんは、笑いながら話を聞かせて頂けませんか?
 と聞いてきた。
 どうせ、今日はのんびりマッタリ狩りのつもりだったので、姉の話しをすることにした。

「アコは、癒す事で人を守れるのよ」
 笑いながらそういう姉が、ひどく印象的だったのを、今でも覚えている。
 今思えば、自分がマジではなく、アコの道を選んだのは、姉の影響だろう。
 しかし、姉には、魔力がなかった。
 殴りになればという周りの言葉に、それでは、満足に癒す事が出来ない、どうせ癒す事が出来ないなら、盾となって守ります。
 そして、姉は剣士の道に進んだ。
 私の青い髪とは違う黒い髪が、意外と剣士の服と合っていて、見とれているのを友人にちゃかされたのを覚えている。 

 そして、姉は、修行を積み、まだ剣士だというのに私と友人の壁をし、アコとシフになるのを見届けてくれた。
「がんばれ」 
 姉は、そういうと、しばらくタラフロの壁をしてくれた。
 そういえば、今のギルドを紹介してくれたのも、姉だった。 
 自分は、抜けるから、かわりに。
 そういって、俺と友人、こいつが、今のアサシ(仮名)である。
 マスターのイザト(仮名)、当時は、商人だった、BSのクスミ(仮名)、アチャだったユミ(仮名)、騎士のイッツ(仮名)。
 今は、結構増えたが、最初はそれだけだった。
 ちなみに、プリが1人前にいたらしいが、今はいない。
 どうも、姉は今はそいつのギルドにいるらしい。

 
 そして、姉は、皆に祝福され、クルセになった。

 皆、ナイトになると思っていたから、かなり驚いてはいた物の、誰もが事情を知っていたため文句も、不満も言わなかった。
 
 たまにWISをしたりしてみるものの、元気でやっているようだ。
 しかも、実は追いかけたプリと今は恋人関係で、しかも、ラブラブらしい・・・今日も、ペア狩りに勤しんでいるらしい・・・。
 シスコン心が、ひどくうずく・・・。

 ちくしょー!!呪われろ戒律おかししプリめ・・・!!
 
 はっと、気づくと、思ったことが口に出ていた。
 しかも、ギルド会話で。

「・・・自他共に認めるシスコーン・・・w」
「よっ近親相姦w」
「さっそくセイ(仮名)にWIS、WIS・・・w」
「ユミ(仮名)子どもだからわからないうに~>w<」
「や~・・・青い春、青い春~w」

 怒りのあまり、思わず、殴ってしまったゴーレムに、横っ面張り倒された。
 イグハはない・・・。
 そういえば、最近死んでなかったので忘れていたが、セーブは洋介神父。

 ・・・・・・・・・・・・・・。

「おう、よく帰ったな!!最近、帰ってこないから心配してたぞ!!」

 とりあえず、スタナーで殴りつける。
 ガツン、ガツン、ガツン

 少しだけ気が晴れたので、不貞寝。 
 スオウ(仮名)さんには悪いが、今日はもう狩りができない・・・。

54 名前: 私の売り上げ日記 投稿日: 2003/11/21(金) 20:40 [ dCPkAujM ]
彼は今日もカートにいる。

フェイヨンにいくと言って自信満々に出かけていった。彼に貸したエンシェントジャマハダルは役に立っただろうか

今日の売り上げは61904z。青ジェムとイグドラシルの葉に手を出したのが良かったらしい。これを元手に何をしようかな

昨日の彼からの返済は毒矢が一本。りんごで差し引きにしておく。喜ぶ彼を見てかわいそうな人だと思った。ちょっとだけ

今日もまた、彼が帰ってこない。違います。借金を払いに来ない。仕方ないので取立てに行く。言うまでもなくお金のため。

・・・

・・・

・・・

フェイヨンの森で彼を見つけたとき、見たことのない女の人に担がれていた。黒い髪がきれいなひとだった。

彼をカートにしまい、お礼を言って首都に帰る。

彼は呆けた顔をして、カートにすっぽりと収まっている。なんだか腹が立ったので札を貼り付けた。額にばかと書いた札も貼った。胸すっとした

今日もたくさんの収集品を持っていた。これを売ればなかなかの金額になるだろう。私はいつまでこうしていらるんだろう

すこし、心配かな。もちろん、金蔓がいなくなると困るから心配なのだ。そうに決まってる。そうじゃなきゃこんなに不安になるわけがないじゃない

りんごをひとつだけ、カートに放っておこう。労働に対する報酬だし、何の問題もない。

たくさん歩いて今日は疲れたから、早く露店を開いて眠ることにしよう。明日も晴れますように。

55 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 20:51 [ dCPkAujM ]
脱字多すぎだばかー_no

胸すっとした→胸がすっとした

私はいつまでこうしていらるんだろう
         ↓
改行×2私はいつまでこうしていられるんだろうか。

借金は順調に増えてはいるけど、このままには出来ないし。それに、彼の収入は日に日に多くなっていく


スレ違いスマソ&脳内変換ヨロですTT

56 名前: とあるプリースト 投稿日: 2003/11/21(金) 20:55 [ k57d8gmQ ]
今日は妻と一緒に買い物にやってきた。私は青ジェムを補充したかったし、妻は行きつけの露店BSさんに前々から頼んでおいた物が届いたらしい。
まずは青ジェム補充だ。しかし、私も彼女のところでいつも買っているため手間は変わらない。
青ジェムを買い、次は妻が頼んでおいた物だ。前々から何を頼んだのか聞いても答えてくれなかったので少し気になる。
気になる品物は・・・・・・グールビレタ?
何でまたグールビレタなのか聞いてみると、とある著名なプリーストが使っていたものらしい。

たまの夫婦水入らずなので二人で露店めぐりでもすることにした。
相変わらず妻は変な物ばかり欲しがる。今日のお気に入りはダブルクリティカルアークワンドだ。

露店めぐりを始めて暫くたったころ、ギルメンのアコさんを見つけた。
どうやら誰かを追っているらしく気になったが、プライベートな事には立ち入らないようにする。
しかし妻は追う気満々だ。そして顔には「面白そうなネタを見つけた時の笑顔」が浮かんでいた。
この笑顔は前に見たMPK商人さんにも匹敵しそうだとふと思った。

とりあえずアコさんを追ってみる。しかし見つかったらしく武器屋の影に隠れた。
アコさんの視線の先に眼をやると、前に見たぼろマントのアサシンさんが居た。
数秒の間の後、アサシンさんがハイドをした。アコさんはそれに気付いてないらしく
アサシンさんがハイドした場所へ駆けていった。
あと少しでアコさんがアサシンさんの場所へ着くというところでアサシンさんが現れる。
時間からして多分ハイドのLvは1だろう。

妻が向こうを見ろと言うので見てみると、ハンターがアサシンさんへ向けて矢を放とうとしていた。ハンターの隣にはあのMPK商人さんが居た。
「危ない!」と言う間も無く矢が放たれる。
しかしアサシンさんは難なく持っていた林檎をあてがい矢の勢いを殺す。もし避けていればアコさんに直撃だっただろう。
その反射神経と判断力にはただただ驚くばかりだ。その隣で、酷く驚いた顔をしている妻。
理由を聞いてもしどろもどろだ。何か怪しい。
その後も妻は何かにつけてため息をつくようになった。
あと、ちょっとだけ妻が買ったグールビレタが欲しかった。何故なら未だに頭装備が昔妻に買ってもらったリボンだったからだ。
今度クルセイダーは装備できないから頂戴と言ってみようか・・・

57 名前: とあるプリースト 投稿日: 2003/11/21(金) 21:26 [ k57d8gmQ ]
>>56の最後クルセイダーをアサシンに脳内変換お願いします
クルセイダーの女性が増えてきたので変更(´・ω・`)

58 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 23:20 [ /QdcHVmk ]
分は暗殺者の家系に生まれた・・・
幼い頃から戦闘訓練ばかりさせられていた・・・
自分二人の兄がいる。
一人はすばらしいセンスの持ち主で現在、現役としてアサシン家業をしている。
もう一人はできの悪い兄で家から勘当された。今はどこにいるのかわからない。
両親は私に兄を超える暗殺者になって欲しいと願っていた。
でも、自分は人を殺したくない。そうして私は家出をした。
そう、自分は人を救う職業、アコライトになりたかった。

3日間かけて私は首都、プロンテラの南までやってきた。
さすがに首都だけに、近くのイズルートからも結構人があるいていた。
草原を歩いていると首都へ向かって近くを女商人さんが通っていった。
カートの中にアサシンが寝転がっていた。どこかで見たような顔だったが気にしないでおいた。
そうして自分はプロの聖堂に入った。
教皇は洋介神父に会って来いといっていた。
自分には土地勘がまるで無かった。
しばらく歩くと意地の悪そうな商人がいた。洋介神父はどこにいるのかと聞いてみた。
意地の悪そうな商人はニヤリと笑うと東の森を抜けたとこにあるといった。早速私は東の森へと旅立った。

森の中は暗くて不気味だった。右も左もわからない自分は完璧に道に迷ってしまった。
そのとき、自分はかなりあせってた。不意に足に触手が巻きついてきた。
そのまま転ばされて、乱暴に引きずられていった。私は引っ張っていた主を見た。

マンドラゴラだった。

必死で逃げようともがいた。触手はものすごい勢いで締め付けてきた。
なんとかナイフで触手を切ろうとしたが、なかなか切れなかった。
そうしてもう1本触手が伸びて来て私の首を締め上げた。
だんだん意識が遠くなった・・・。ああ、ここで死ぬのかと思っていた。
不意にマンドラゴラの体がはじけ飛んだ。見ると杖を持ったウィーザードがマンドラゴラを吹き飛ばしたのだ。
「おいおい、大丈夫か」
「はい・・・何とか大丈夫です」と足りない酸素を十分に補充して喋った。

話を聞くとここはマンドラゴラの森でその茎が霊薬として重宝されるので収集に来ていたという。
「え?君は洋介神父に会って来いといわれたんだな」
私はうなずいた。
話を聞くと洋介神父はプロンテラの北西にいるとわかった。あの商人に騙されたと思うと腹が立ってきた。
WIZさんが森を抜けるまで護衛をしてくれることになりました。
襲ってくるマンドラゴラをWIZさんは魔法をつかわずに杖で殴っていた。その威力はすさまじいものだった。
そうして、森の出口についた。去り際にWIZさんが
「たぶんアコライトが近くにいるからそいつによろしくって言っておいてくれ」
わけがわからなかったがとりあえずうなずいた。

そしてもう1度プロンテラへ戻り、今度は西側に抜けていった。
WIZさんに渡された地図の通りに進んだらきれいな川がながれていた。
大体このあたりじゃないかなぁと思いながら歩いていると頭から血を流している礼服の人が倒れていた。
とりあえず、気がつくまでそこで座って待っていることにした。

59 名前: 58 投稿日: 2003/11/21(金) 23:21 [ /QdcHVmk ]
×分は暗殺者の家系に生まれた・・・
○自分は暗殺者の家系に生まれた・・・

脳内変換よろしくお願いします

60 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/21(金) 23:49 [ h15qtgNo ]
私はいい加減年寄りな騎士。

家に帰ると荷物を降ろす。
一緒に運送してきた騎士の口にそっとイグ葉を…、、

ねじこむ。

恙無く生き返った騎士、世の中便利になった。
情けない顔で何か言いたそうだったが、別に聞きたくないので白ポを一個渡して、さっさとシャワーを浴びる。
さっぱりして部屋に戻ると、今度はあからさまに不機嫌そうな顔をしている。ついでに顔を赤らめている。何を考えているのか知らないが、きっと幸せなんだろう。
必死に自らの矜持を護る為に弁舌を揮っているが、如何せんまだ若い、それにあまり頭も良くないみたいだ。
はじめは黙って聞いてやっていたが、そのうち眠くなってきた。
徐に立ち上がり、青年に顔をよせて、、

グーで殴る。

青年を蹴りだした後、臥所に潜り込む。
今日は色々あったから疲れた、良く休めそうだ。

61 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/22(土) 13:25 [ uFcREv2M ]
俺は騎士。速さが自慢の神速騎士だ。
昨日知り合いのBSにその素晴らしさを語ったら、自称オメーとか言われた。
非常に無礼だと思う。
とりあえずバッシュで威嚇しようとしたら、オートカウンターが出た。
「かかってこい」とか言ってごまかしておいた。

今日はGH騎士団に来て見た。
俺の速さを持ってすれば、レイドリックなど雑魚そのものだ。
愛用のクレイモアは今日も素晴らしい切れ味。ああ、俺カッコイイ。
おっとモンハウ発見、アレは俺に殲滅されるために存在しているのだ、違いない。
BBで蹴散らす、蹴散らす、沸いた。
蹴散らす。沸いた、沸いた、沸いた、ちょっと待て。
OKちょっと待てそこのでかいカード。
人にリンチしてはいけませんって、おかあさんに習わなかったのかこの野郎。

ぼんやりしていたら、耳の長いペコ騎士が走り寄ってきた。
幸い死んでいても話はできる。便利な世の中だ。
蘇生を頼もうかと思ったら、「南無」と一言、走り去ろうとする。
しかもそんな薬は無いとは、狩りに来るのに薬も持たないのか。貧乏人め。
しばらくぼんやりしていると、また耳の長いペコ騎士が走ってきた。
またも無視しようとする。コレだから耳の長いヤツは嫌なんだ。
自分は強いと思いあがりやがって、このろくでなしが。
いい加減腹が立ったので、礼儀正しくそう忠告してやったところ、
いきなり拉致連行された。そうか、犯罪者だったのか。それは忠告も効く筈ないな。

62 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/22(土) 13:26 [ uFcREv2M ]
漸く生き返れた俺は、一応命の恩人になるらしい耳の長いペコ騎士に、
神速の素晴らしさを語って聞かせてやっていた。
耳の長いペコ騎士は、じっと俺の話に聞き入っている様だったが、
不意に感極まったのか、ずいと顔を寄せてきた。
改めてみると、美人だ。ちょっとドキドキしてしまう。
と、いきなりぐーで殴られて、外に放り出された。
全く、これだから耳の長いヤツは礼儀がなっていない。
こうなったら明日また、神速の素晴らしさを語ってやらなければ。
とりあえず仕返しに、玄関のスキマに星の粉を挟んでおく。
明日の朝、粉を引っかぶるがいい。

BSの元に戻ると、爽やかに親指を立てて出迎えてくれた。
そして、頼んでおいた火クレイモアを、手渡してくれた。
一目で分かる、素晴らしい出来だ。
鋭い剣身といい、美しい装飾の柄といい、見事にぽっきり折れている。
殺意を込めてプロボックを使おうとしたら、オートカウンターが出た。

ちょっとだけ泣けた。

63 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/23(日) 02:28 [ rjV.15xU ]
私はいい加減年寄りな騎士。

昼下がりになって漸く目が醒める。午後の温かい陽光の中で、今日は首都をぶらぶらしようと心に決めて臥所から這い出る。
態々ペコに乗って出かける事も無いだろう、昨日は重い荷物を運ばせたのだ、休ませてやらないと。
着慣れた騎士装束を改めて見直して溜息が漏れる、蓋し、幾らなんでも丈が短すぎるのではないだろうかと。
確かに騎乗しなければならないから、剣士時代のような衣装では難儀だ。
だが、この格好で徒歩はいかにも恥ずかしい。そこで剣士時代の装束がまだ残してある事を思い出す。
探し出してきて数十年ぶりに袖を通す。ウエストがきつくて愕然とする。
ダメだ、ちょっと歩けそうにない…、嗚呼…。

改めて騎士の装束を身に付け、ドアを開ける。金色の雨が降って来た。
銀色の髪に金色の粉が混ざる。下手人は誰か大体目星が付いている、見つけたら叱ってやろう。
歩を進めるが足元がスースーして何とも言えないし、とても恥ずかしいと、思っている傍から慣れた。
すると目の前にオートカウンターの状態のまま固まっている騎士が居た。
手に持っているのはクレイモアだろうか、鋭い剣身といい、美しい装飾の柄といい、見事にぽっきり折れている。
昨日の青年だ、と、言うより下手人だ。後ろからそっと近付いて、

思い切り引っ張る。

派手にずっこけた、クリティカルだ。
そのまま固まっている青年を見下ろすと、何とも情けない顔をしていた。そんなに武器が折れたのが悲しいのだろうか。
仕方ないので何か恵んでやろう、と思ったが丸腰だった。
私に家に言って好きな 槍 を一本持っていっても良いと言う旨を伝えて颯爽と立ち去る。私はなんていい人なんだろう。

自慢の長い耳で風を切りながら進む。
世人百態、様々な顔が溢れていた、今日も楽しめそうだ。

64 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/23(日) 02:31 [ rjV.15xU ]
訂正:私に家に言って>私の家に行って

65 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/23(日) 05:46 [ KD1FCRz6 ]
今日は、スオウ(仮名)さんが繋いでいなかったのでマッタリ日向ぼっこ。
 青空を見つめ、こう言う時だけはここがいいなと思える。
 ただし、コレ以外は最低だ。
 しかし、本当に心地よい。 
 動く気がしない。

 ただし、洋介神父が添い寝をしようとしなければの話だ。

 昔、ソロ狩り用に買ったインベクリップで毒にしてやる。
 しばらくは動けないだろう。
 う~・・・気持ちいい・・・。

「あの・・・」
 ふと、気づくと、横にノヴィさんが座っていた。
 少し驚いた。
「・・・本当にいた・・・」
 しかし、ノヴィさんも驚いているようだ。 
 事情がイマイチの見こめないが、一つだけわかった。
 転職か・・・。
 そういえば、自分もこういう頃が会ったな、そう、微笑ましく思いながら、私は、なんですか?と聞いた。
「えっと・・・あの、あそこの紫色のピクピクしている人が洋介神父ですか?」
 後ろを見てみると、そこには、私がインベを食らわしてやった洋介神父が、紫色でピクピクしていた。
「・・・そうですよ」
 ノヴィは、少しだけ不審そうな顔をしつつ、洋介神父に話しかけた。
 本当に微笑ましい。
 そう思うと同じに、私の聖職者としての親切心がうずいた。

「そんなもん、最初からねえだろ」
 ・・・アサシ(仮名)のまるで聞こえたような絶妙なツッコミが入ったが気にしないことにした。 
「ノヴィさん、良ければ、プロまで送りましょうか?」
「えっいいんですか!?」
「ええ」
「ありがとうございます!!」 
 ノヴィさんは、大喜びした後、ピタリと止まり、私におずおずとアオジャムを渡した。
 良かった・・・そういえば、アオジュム補給していなかったんだ・・・。
 ふっと、言ってしまってから思い出した。
 本当なら断るのだが、有りがたく受け取り、ポタを出した。 

「そういえば、そのアオジャム、親切な殴りWIZさんがくれたんです」
 ・・・珍しい・・・親切な殴りWIZか・・・マスターではないだろ。
 そう思いながら、私はポタに入った。
  
 プロ南に来た。
 久久にポタを出した。
 その感動に涙が溢れ出した。
 
 ノヴィさんは、あっと声を上げると、
「買い物あるんです、ちょっと待っててください」
 といい、露店の群れへと、突っ込んでいった。
「・・・ふむ・・・買い物とは、金持ですね・・・」
 そう呟きつつ、自分も、ゆっくり露店を回れるなど久々であったため、私も、露店の群れへと足を踏み入れた。
  
 露店をキョロキョロと見まわっているうちに、私の目は、たったひとつの物にくぎ付けになった。
 おっこれは・・・安い。 
 それでいて、珍しくておもしろい。
  
「これ、いただけますか?」

 それを売っていた露店商人(女)に私は声をかけた。
 すると、露店商人(女)は、苦笑しながら
「それは売り物じゃないんです」
 といった。

 しかし・・・札だらけのアサシンなど珍しいな。
 だが、これでスオウ(仮名)さんへのいい土産話が出来た。
 そう思いながら、私は他の露店も回った。
 変なビレタ(なんとグール差し)や矢リンゴかと思ったらただ矢が刺さったリンゴを見つけた。

 よかった、これでスオウさんへの土産話は充実しそうだ。

66 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/23(日) 05:48 [ KD1FCRz6 ]
 いつもおもしろくもない長い文書いてすいません・・・。_| ̄|○
 初めて本文が長すぎますって怒られました・・。
 ので、削ったらうまく・・・これの限界って一体・・・。

67 名前: 投稿日: 2003/11/23(日) 05:59 [ 3qz10X4A ]
昼近くに起床。いつものカートの中だ。
まるで我が家だ。いや、すでに我が家だ。
身体が軋んで痛い。
居住環境が悪いのだろう。毛布を用意する事にする。
どこに売っているのだろう。分からない。

バックを手にした。軽かった。
露店商人(女)に聞いてみた。徴収されていた。
かなりの収集品の数だったらしい。だが、まだ足りないらしい。
ふと足元にりんごがあった。くれるらしい。うれしかった。
ふと、やさしさを実感した。

狩りに出かける事にする。
身の回りを確認する。   …札は貼られてなかった。
念のため、顔も確認する。 …貼られてなかった。
露店商人(女)から、突っ込まれる。
準備体操だとごまかす。
背後から殺気を感じた。 無視する。

いつもの儀式を行う。愛用のデスナイフを借用する為だ。
頭を下げる。  …駄目だった。
土下座をする。 …駄目だった。
気持ちが、落ち込んだ。不貞寝しよう。
カートに潜り込もうとしたら、デスナイフを手渡された。
うれしかった。が、露店商人(女)の顔は硬かった。

・・・

この前の義勇軍の討伐隊が楽しかった為、臨公PTを探す。
募集内容が合う板があったので入る。
板に入ったら、居た人たちが騒ぎ出す。
声は聞こえない…
リーダーが丁寧に断りを言い出した。VIT騎士が欲しいそうだ。
仕方なく板を出る。
いつもの様にGDに向う。

68 名前: 俺その2 投稿日: 2003/11/23(日) 06:08 [ 3qz10X4A ]
>>66
リスト(仮名)シリーズ 好きですよ~ 楽しみにしてます。
長文の場合、2回に分けて投稿(?)したらどうですか?
洋介神父ってどこにいるのですか?? 今度、見に逝きたいです。

スレ違い すいません。

69 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/23(日) 12:59 [ AJQvbUEs ]
>着慣れた騎士装束を改めて見直して溜息が漏れる(中略)
>ダメだ、ちょっと歩けそうにない…、嗚呼…。

この部分はすんげぇ萌えた(*゚∀゚)=3フンスフンス

70 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/23(日) 15:07 [ qbAzaFN6 ]
俺は騎士。速さが自慢の神速騎士だ。
知り合いのBSには「だったらそろそろチョンチョンサンダルは卒業しろよ」とか言われた。
非常に無礼だと思う。
とりあえずバッシュで威嚇しようとしたら、間違えてインデュアを使ってしまった。
耐え忍ぶつもりなんか無いぞ。

鋭い剣身といい、美しい装飾の柄といい、見事にぽっきり折れているクレイモアを片手に固まっていたところ、不意にマントがすごい勢いで引っ張られた。
誰かと確かめるまでも無く、ひっくり返って仰向いた俺の目に、銀色の髪と長い耳が飛びこむ。
なんだ、昨日の耳の長いペコ騎士じゃないか。
そうか、そんなにも俺の神速語りが聞きたくて、自分から出向いて来たのか。
それにしてもいきなりなんて事をしてくれる。後頭部からブルブル揺れる赤いフキダシが立ち上っている。
これだから耳の長いヤツは嫌なんだ。礼儀どころか人としてのマナーがなっちゃいない。
人のマントをひっぱっちゃいけませんって、おかあさんから習わなかったのか、この耳長騎士め。
右手を突き出して固まったまま、そう礼儀正しく忠告してやったところ、改心したのか槍を一本くれるという。
何か言う間も無く耳の長いペコ騎士(本日徒歩)はさっさと立ち去ってしまった。
そんなに照れずとも良いのに、よほど俺の話に感銘を受けたらしい。

人の家に勝手に入ってはいるが、これは住居不法侵入罪にはあたらないぞ。
向こうの許可があるんだ、やましい事などあるものか。
俺は堂々と耳の長いペコ騎士(本日徒歩)の武器庫を物色する。
途中でペコペコに突つかれたりテーブルやタンスの角にぶつかったりしたが、
俺は至って堂々と闊歩している。本当だ。
それにしてもあの耳の長いペコ騎士(本日徒歩)め、俺は両手剣使いなんだ。
槍なんぞ渡されても使いようが無い。そんな事にも気づかないとは、今度説教してやらないと。
結局俺は、何も持ち出すことなく耳の長いペコ騎士(本日徒歩)の家を出る。
不平と説教を書いた手紙を置いていってやろう。海より深く反省するのが、今から目に浮かぶ。
『きのうはどうも ありがとうございました。
 やりは うれしいけどつかえません。 ごめんなさい。おれはりょーてけんなんです。』

俺は速さが自慢の神速騎士だ。
知り合いのBSに「お前文章書かない方が良いと思うぞ」と言われた事がある。
非常に無礼だと思う。一体何が悪いというのだ。
物思いにふけりながら歩いていたら、目の前のごっついヤツにぶつかった。
なんだか牛みたいな顔だと思ったら、本当に牛だった。テロか、迷惑な。
とりあえず2HQを使おうとしたら、インデュアが出た。
耐え忍ぶつもりなんか無いぞ、俺は神速だ。

ちょっとだけ泣けた。

71 名前: 暇人の戯言 投稿日: 2003/11/23(日) 15:15 [ hO/.8qig ]
首都大通りを歩く。露店や買い物客を眺め、機会があれば本業をこなす。
これが俺の日課だ。

獲物を見つけた。今日はあのアサシンにしよう。
彼はぼろぼろのシフクロを纏っていた。シフクロなのに、まるでぼろマントだ。
しかし彼は楽しそうな顔をした上、スキップまでしていた。
暗殺者の癖にわざわざ目立つ行動を取るなどとは・・・・
まあ、おおかたモンス狩りで良い収穫でもあったのだろう。

人の多い十字路あたりで、そのアサシンとぶつかる。
アサシン 「あ、ごめんなさい」
俺     「いえいえ、こちらこそ」
お決まりの会話を交わして、去る。
もちろん、彼の財布はいただいておいた。

そう。俺はローグだ。

ある程度はなれたところで、彼の財布の中身を確認する。
――48kと800z
なかなかの稼ぎだ。これで今日のディナーも豪華になるだろう。彼に感謝した。

・・・・・・

豪華な夕飯を終え、日も落ちたプロの道を歩く。
ふと見やると、露店商(♀)のカートのなかに、今日の夕飯をもたらしてくれたアサシンの姿。
気絶しているようだ。そしてぼこぼこの顔をしていた。露天商(♀)の手元には血だらけの鈍器・・・
少しだけ、ほんの少しだけ彼に同情した。
そのうち彼には今日の夕飯のお礼として、何かを渡しておいてあげよう。
彼が気づかぬうちに懐へ・・・。
俺は、悪党になりきれないローグなのかもしれない。

72 名前: 露天商人(男)の日記 投稿日: 2003/11/23(日) 15:34 [ XcSL9FhE ]
あいつを轢き殺して意気揚々と帰る途中、いつの間にか知らない土地にいた。
……はて。
周りを見回すと、竜がこっちに向かってくる。
知ってるぞ。プティットっていうやっかいなm……チンダ。
何事だ、いったい。
途方にくれていると、アコさんがそこにいた。
素敵な笑顔を見せたアコさんは、すぐにテレポート。
きっとリザ使えるプリさんを呼びに言ったのだろう。しばし待つ。
……あれ、こないな。
そうか、あれだ。最近流行のスキル誤爆。イグ葉を使おうとして、誤爆したのだな。
アコさんにはおっちょこちょいで恥ずかしがりやが多いと聞く。
きっと彼女は恥ずかしがって、もう来ないんだろう。
納得した俺は、カプラ便で戻ることにした。

73 名前: 露天商人(男)の日記 投稿日: 2003/11/23(日) 15:34 [ XcSL9FhE ]
今日は珍しく、あの子のとなりのいつもの露店じゃない。
東門付近でハンターにハンターボウを届けに行く。
ハンターボウを渡したところで、憎いあいつを見つけた。
その前には先日のアコさん。倒れている。
あの野郎!
制裁を加えてやらねば。
商談相手のハンターに毒矢を渡し、あいつ相手に試しうちをどうぞ、と勧める。
毒矢はシャレにならんでしょ、と断ってきた。
いやいや、毒矢だからシャレで済みます。あいつはアサシン。毒に強い。大丈夫。
なるほどと納得して、ハンターは狙いを定める。
……まあ、ほんとに毒に強いんなら、毒キノコじゃ轢き殺せなかったはずだけど、
とは言わないでおく。
ヒョウッと放たれる毒矢。
あいつは、りんごで受け止めた。
むかつく野郎だ。
とりあえずアコさんを救うため、俺が直接いくことにした。
詐欺師呼ばわりしながら渾身のカートレボリューション。
吹っ飛ぶあいつ。すっきりした。
アコさんにさわやかな笑顔を向けて、キミはもう助かったよと教えてあげる。
アコさんはなにやら呪文を詠唱。ワープポータル?
気がつくとそこは平原。
おやおやアコさんこんな場所で二人っきりだなんてそんな積極的な
いやいや僕には心に決めた人がいるからだめだよそんなでも君の気持ちは
……あれ?
なぜか一人でぽつんといる俺。アコさんはどこに?
ははぁ、きっと今のもアコさんのスキル誤爆だな。お礼のブレスを間違えて
ポタしてしまったに違いない。まったくおっちょこちょいな人だな。
考えている間に、近くに竜。
知ってるぞ。プティッt……チンダ。

……あ。ハンターボウの代金もらい忘れてた。

74 名前: 露天商人(男)の日記 投稿日: 2003/11/23(日) 15:36 [ XcSL9FhE ]
今日もあの子のカートの中で眠るあいつに殺気を向ける。
あの子には悟られないように。
さて、日課を終えたので、商材を探して街中をうろつくことにする。
ノヴィさんに声をかけられた。洋介神父はどこですか。
知ってるぞ。アコ転職試験の神父だな。
確か東の森の奥、カピトーリナの前にいたはずだ。
ノヴィさんにさわやかな笑顔を向けて教えてあげる。
今日はひとついいことができた。
あのノヴィさんも、立派なアコになってくれることだろう。
……なんだかどこかで見たような顔だったのだけが気になったが。

さて、今日もあの子の隣でいつもの露店。
今日はカードを売ろう。カードはかさばらない。優秀な商材だ。
カートの中のカードを並べる。
ここでひとつ商売のコツを教えてあげよう。
知ってるか? グールカード。
こいつを並べるときは、露店看板に「罰金価格」といれるのだ。
そして、値段は15k。そうすると、飛ぶように売れる。
あまり知られていない商売のコツのひとつだ。
買ってくれたお客さんにさわやかな笑顔を見せながら、今日も俺は
商売に精を出す。あの子の隣で。


ところで、俺のさわやかな笑顔は、知人から「ちっともさわやかじゃない」と
評されるのだが、なぜだろう?

75 名前: 放浪のプリ 投稿日: 2003/11/23(日) 17:42 [ 5ln/0O/U ]
私はプロを歩いていた。

「テロだ~!!」

なんか魔剣とアークエンジェリングがいる

ふとオーガトゥースが露店商人(女)のカートの中で寝ているアサシンをタゲに取る…

2発で死んでいくアサシン…

そしてMOBを全て倒した後、私は倒れた人達にリザをしていく。

そしてあのアサシンもリザをする。

すると女商人が青ジェムを何個消費しましたか?と聞いてくるので24個と答えると
24個分お金をくれました~。いい人だったなぁ~。

しかしなんで貰った料金を請求書らしき紙に書いていたのかなぁ?

76 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/23(日) 20:08 [ V9oMxeXE ]
 ふと、私は露店の群れの中で、一つの剣に目が奪われた。
 紅く煌く海東剣。
 過剰精錬らしく、+8、一目でいい品だと素人の私でも素直に思えた。
「よっお姉さんお目が高いね」
 じっと、目を奪われているとその露店の店主が、ニコリと笑った。
「いい品だろ」  
「はい」
 じっと、まさに、心奪われるように見る私に、店主は、いっそう嬉しそうに笑う。
「あ~・・・お姉さんがアコじゃなきゃやるんだけどな・・・」
「え?」
 こんなにいい物を!?
 そう言いかけると、男が寂しそうに笑った。
「それさ、俺の友人の作なんだ」
 ふと、私はその剣を見た。


 名前が、消えている。
 
 普通、誰かが作った武器ならば、製作者の名前が刻まれている。  
 しかし、その剣は、名前の部分が、薄れて消えていた。

 そう、この剣の製作者は・・・。
 ふと、私は思わず自分のスタナーを見た。
 そこには、ハッキリと、そのスタナーをくれたクスミ(仮名)の名前が刻まれていた。
 よかった。
 心の底から思った。

「・・・わかるだろ?」
 寂しげに笑う店主に、私は、口を開いた。
「いくらですか?」
「え・・・?」
「これ、おいくらですか?」
「え?あ?おねーさん、アコライ・・・」
「いくらですか、ソレ、私の、大切な友人に、あげたいんです」
 店主さんは、笑って、お代はおねーさんの笑顔でいいよと冗談を言って、私に差し出した。
 スオウさんは確か片手剣士だ、きっと気に入ってくれるだろう。
 土産話に、土産。
 そっと、スタナーの名前をなぞり、私は、次の露店に足を進めた。   

 神よ、せめて、私の周りの者には死を与えないでください。
 アーメン †

77 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/23(日) 20:18 [ V9oMxeXE ]
 急にシリアスに走ったんで、オチはギャグで。
 
 その後、ノヴィさんからまだ連絡がない。
 暇なので、pvpに行って見た。
 久久のpvp、内部には

 アサシ(仮名)、クスミ(仮名)、ユミ(仮名)、そして、マスターがいた。
 4人とも、とてもステキな笑顔だった。
 そうだ、こいつら、私の悪口事件をまだ根に持っていた。
 そう思ったときには、遅かった。
 気づくと、そこには洋介神父。
 
「おう、今日は早かったな!!飯は今から作るぞ!!」

 神様、今だけ私は戒律をおかします。
 アーメン †

 ザシュザシュザシュ。

 この後は、ゴ察し下さい。
 不貞寝。

78 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/23(日) 22:54 [ U7hSg6rY ]
今日の仕事はとても疲れた。
剣士ギルドとプロンテラ大聖堂の共同主催で
カタコンのアンデッドを全て退治するツアー、通称「カタコンツアー」に参加してきたのである。
もちろんこのツアーには他の職業も参加可能で、私は妻(アサ)と、妻と私の共通の友人(セージ)を誘った。

まずはポタで参加者をゲフェンに送る。・・・・・・やけにアコライトの参加者が多い気がする。
この時友人から聞いたのだが、このツアーには「魔人」と呼ばれるアサ・プリ・ウィズが
特別参加するらしい。

そうこうしている間にGHへ到着。先行していた参加者の話では、三人の魔人はカタコンで合流するらしい。
修道院を歩いている時にふと魔人のことを考えてみた。
私もプリーストの端くれとしてプリーストの魔人の事は聞いたことがある。
何でも、土属性のヒールを放ったり、イムポに聖属性を付与させることができるらしい。
しかし魔人にも欠点があるらしく、言葉は多少片言なのだそうだ。

そしてカタコンへ到着。ここからが本番だ。
早速各々でPTを組み散っていく参加者たち。私たちは現地でウィズと騎士とプリを新たに加えた。

そして戦いが始まって小一時間経過した頃だろうか。突然周りで戦っていたPTが次々と全滅してゆく。
偵察に出ていた妻が戻ってきた。何やら顔色が悪い。妻が大声で叫んだ「DLが来た!」
DLといえばここカタコンの支配者とも言える亡者だ。そしてカタコンツアーの最大の目的も
DLの討伐である。振って沸いたチャンスに、PTMも少し興奮気味だ。
とはいってもあっちはカタコンの支配者。取り巻きのDI達も相当な強さだ。
DLを倒すどころか、DIにすら苦戦する私たち、一人、また一人と倒れていく仲間。
終いには私ともう一人のプリだけになってしまった。
                                             続く

79 名前: (続き)とあるプリースト 投稿日: 2003/11/23(日) 23:38 [ U7hSg6rY ]
体制を立て直すどころか、お互い自分にヒールをするので精一杯。
SPも消耗しきり「もうだめだ!」と思った時、どこかからDI達にヒールが飛んできた。
しかし私達が普段するヒールとはどこか違う。そしてそのヒールはあっという間にDI達を一掃していった。
すると、今まで余裕の笑みを浮かべていたDLの表情がにわかに強張る。
「このヒールは・・・○中かっ!?」
DLの視線の先に目をやる。するとそこには一人のプリが立っていた。
「ウホッ!いい男・・・」と男の私ですら思わず口に出しそうなそのプリは、足早にDLの元へ向かって行った。
「まさか貴様が来るとはな。」「カタコンは俺のものだからな、取り戻すのは当然だろう。」
明らかに目の前のプリとアンデッドには因縁があるようだった。しかし今はそれどころではない。一刻も早く自分のPTの体制を立て直さなければならないからだ。
私達の事などお構いなしに戦闘を始める両者。二人の戦闘レベルは、明らかに自分を超えていた。いや、足元に及ぶかどうかも危うい。
DLは完全にあのプリに任せて立て直しに専念する事にしたが、後から後から沸いてくる亡者達やシャアに手間取られ、思うように回復しない。

どれくらい時間が経っただろうか、気が付くと周りには敵の姿は無く、先程のプリが目の前に立っていた。
そのプリは妻や倒れているPTMにリザをし、サンクで回復してくれた。
お礼を言う私とPTMのプリ、しかし次の瞬間彼の口から出た言葉は
「 使 え な い プ リ だ な 」

当たっているだけに何も言えない私とPTMのプリ。彼女に至っては今にも泣き出しそうだ。
そんなことは気にも留めず彼は続けて言う。
「お前ら一人につき罰金15kな、オリ原でもいいぞ。」
同じ聖職者としてこの行為は何事かと思ったが、助けてもらった身としては従うしかない。

仕方なく15kを払う私達。しかし騎士が15kを持ち合わせてなかったのでオリ原で払っていた。そのプリは現金よりオリ原の方が嬉しそうだった。
受け取った後何も言わずにテレポで飛んでいってしまった。次の瞬間何かを思い出したように騎士が言った。
「もしかして、今のは社長・・・?」
社長と言われても何がなんだか分からない私は騎士に聞いてみた。彼は淡々と話し始めた。
社長とは三人の魔人の俗称らしく、プリの魔人はカタコンで育ったらしい。そういえば国立図書館で見た歴史書にも、カタコンで育ったプリの話が載っていた。
次に、社長は何かにつけて罰金を要求し、オリデオコンには目が無いらしい。多分DI達を殲滅したのも魔人のみが使える魔法「土ヒール」だという。

正直残りの二魔人も見てみたかったが、プリの魔人が見れただけでもよしとする。(財布は寒くなったが)
帰り道、妻が私に社長は何か頭に被ってたか聞いてきた。
その時私は正直気が動転していてよくは覚えていなかったが、確かビレタを被っていたはずだと答えた。
すると妻は少し落ち込んでしまった。もしかして、この前買ったグールビレタって・・・

とにかく今日は疲れた。いつもよりぐっすり寝られそうである。本当に疲れた。


>>78で名前書き忘れたよママン_| ̄|○

80 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/24(月) 18:53 [ BzQoSQM. ]
>>74
洋介神父はそこじゃないぞ・・・

81 名前: 74 投稿日: 2003/11/24(月) 19:31 [ lf2GFjRw ]
>>80
あんまりこういうことで議論したくないんですけど、
このスレは、読者も作者も過去ログ全部に精通していることを
前提にしたスレです(現状の流れとして)。
申し訳ないですけど、最初から全部通して読んでみてください。
全部通して読んだけど忘れちゃってたのでしたら、>>58さえ
読めばわかります。いちおう。

82 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/24(月) 19:32 [ JbwDqiH6 ]
 少し、過去のお話。
 まだ、彼女が神父様のところに戻されていなかった頃。
 まだ、彼女が、彼と出会う前の物語。 

「おーい、クスミ(仮名)さーん」
 その日、俺は製造として、なにか一つ作ろうかと思っていた。
 そんな時、やつは現れた。

 ぱっと見、カワイイ・・・とも言えるアコライト、それが、奴、リスト(仮名)だった。
 しかし、中身は、どこか、男っぽい。 
 たく、姉のセイ(仮名)さんとは大違いだ。 
 そう思っていると、奴は、俺にずいっと、メイスを差し出した。

「これ、鍛えてくれますか?」
 じっと、俺はそのメイスを見た。
 銘は・・・入っていない。
 スロットは、なし。
 使い込まれてるというか・・・ボロイ。
  
「・・・これを、俺に鍛えろって?」
「はい」
 そいつは、ついでにプラコンを8つほど、俺に渡した。
「アサシ(仮名)が、武器鍛えたり作ったりするならクスミ(仮名)さんがいいって」
 ・・・アサシ・・・ああ、あのコイツと同じ時期に入ったシフか、確かコイツと幼馴染だとか言ってたな・・・。
 生意気なシーフの姿を思い出し、むかっとした。
 それにしても・・・こんなメイスを鍛えるなんて・・・俺のプライドが・・・。
 ふと、俺はカバンの中を見た。
 鋼鉄が・・・かなりの数。
「・・・よこせよ」
 メイスをひったくるとぽいっと道具袋に突っ込んだ。
 そして・・・。

「・・・これは?」
「見たらわかるだろ?」
 そいつの手には、今マサにできあがったソドメが、風を纏いながら手に収まっていた。 
「でも・・・これ、メイスはメイスでも・・・」
「ギルド入団祝いだよ・・・受け取っとけ」 
 なぜか、ひどく照れくさい・・・そう思いながら、俺は、道具をカートへと片付けた。

「・・・・・あの」
 
 まだ、文句があるのか、人の好意をむげにする奴だなと思いつつ、また、口を開こうとした瞬間。
 
「ありがとうございます」

 溢れたのは、笑顔。
 そいつの、初めての笑顔に、思わず、間抜けな顔をしてしまった。
 それが、仲良くなったきっかけだった。

 今じゃ、生意気で、口の悪い、悪(アコ)ライトとなっている。
 そして、今日、俺は、なぜか、ふと、頼まれもしないのに、武器を作ろうとしていた。
 
 カカン!!
  
 できあがったのは、風を纏ったスタナー。
 ふっと、奴の手に収まるところを思い、笑みが零れた。
 それを見た、アサシ(仮名)が驚きすぎて、足の上に磨いていたジュルを落したのは無視して、あいつにWISした。
「おい、リスト(仮名)、今どこだ?」
「洋介神父だよ!!」
 ・・・そいつは、半切れで答えた。
「いいもんやるからちょっとこい・・・」

 入団してから1年。
 その記念に。

83 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/24(月) 19:47 [ JbwDqiH6 ]
 今回は、ギルメンの1人、クスミ(仮名)に目を向けてみました。
 二人は、恋人ではまったくありません。
 また、シリアス風味!!
 
 というわけで、オチ。

「・・・お前がまたジェムないっていうから、きてやったぞ」
「あ~・・・ありがと」
 川にぶくぶく沈んでいる洋介神父を横目に、俺は、そいつにスタナーを手渡した。
「・・・?」
「えっとだな・・・それは「・・・うう」
 俺の言葉は、洋介神父のうめき声によって消された。
 その上・・・
「・・・キレイな・・・スタナー・・・」
 思わず、見せたリスト(仮名)の笑顔によって、全て吹き飛んだ。
 なにを言っていいかわからず、わたわたしていると、いきなり、アサシ(仮名)が走ってきた。

「リスト(仮名)ー!!狩り行くぞ!!狩りー!!風スタナーの強さみたいだろ!!」 
「あっいくいくー!!」
「はっ・・・?」 

 アサシ(仮名)は、リスト(仮名)に青ジャムを渡すと、ポタを出させた。
 そして、入る瞬間、ニヤっと笑った。
“はっざまーねーな”
 その笑顔は、そう言っていた。

「じゃ、クスミ・・・



 ありがとう」
 
 あの時と、同じ笑顔。
 見とれていると、目の前でポタが消えた。
 蝶の羽がなことに、ふと、気づいた。
 後ろで、復活した洋介神父が、俺の方を叩いた。

 ・・・不貞寝・・・。

84 名前: アコ志望のノービス 投稿日: 2003/11/24(月) 21:44 [ 4e3yWi92 ]
ずいぶん遅くなりましたが>>58の続き

3時間くらいたったころか・・・
礼服を着た男は意識を取り戻した。どうやら頭から血を流しているこの人が洋介神父だった。
なぜ頭から血を流して倒れていたかは聞かないことにした。
洋介神父から手紙が渡された。これを持っていけばアコライトに晴れて転職できるということだ。
私はさっそくプロンテラへと戻ろうとしたとき、洋介神父に呼び止められた。
「今日はもう遅い。ここで1晩やすんで い か な い か ?」
私は早く転職したいと思っていたが、無下に断るのは失礼だと思ってお言葉に甘えることにした。

洋介神父はいろいろとためになることを話してくれた。
聖職者としての心得、いままでの人生の経験、じつは左遷されてここにきたことなどなど・・・
どうでもいいこともあったが聞いてて飽きなかったのは秘密だった。
ふと、洋介神父はおもむろに料理の準備を始めた。なにをするのかと聞いたところ、

「君の食事ともう一人のアコライトがそろそろ帰ってくるころだから、食事の準備をするところなんだ」
マンドラゴラの森で出会ったWIZさんもアコライトがどうとかこうとか言っていたのを思い出した。
「これがまた照れ隠ししてねぇー」などと意味のわからないことまで言っていたような気がした・・・

そして日が暮れてまもなく、一人のアコさんが洋介神父のいるセーブポイントに戻ってきた。
洋介神父は蔓延の笑みを浮かべて
「おう、よく帰ったな。ご飯はもうできてるぞ!!」
アコさんの顔は見る見る真っ赤になっていきなりスタナーで洋介神父に殴りかかった。
飛び散る鮮血・・・あまりに怖くなったから自分はその場から逃げ出していた・・・


後日、私は念願のアコライトへと転職できた。
これからは人の役に立てるようになりたいとがんばっていきたいと思った。

85 名前: とある女商人 投稿日: 2003/11/25(火) 00:22 [ AwawVYbs ]
いつもは適当に倉庫に余っているものを露店に並べて一日を過ごしているのだが、
たまには狩りにでも出かけてみようとふと思い立った。
まずはプロンテラ内の牛乳商人さんのところへ赴き、
自慢の値切りテクニックで牛乳を19zまで安くさせて買う。
…というかここで牛乳を買う商人達は皆限界まで値切っている。
一体牛乳商人さんに利益は出ているのかが少々疑問であるが、
こちらも生活がかかっているのでその疑問からは目を背けている。
牛乳商人さん、お願いだから潰れないで。

そして大量に買いはたいた牛乳を限界までカートに押し込み
プロンテラから西へ行ったところにある通称エルダー森へ向かう。
正直今の私のLvではこの狩場は少々辛いのであるが、
ここのモンスターが落とす不思議な力を持つ枝が首都で高く売れるので
それを目的としつつ自分の戦闘スキルを上げようと思ったのだ。

狩場に到着し、とりあえず入り口付近で近寄ってくる木のお化けを相手にする。
実はこのモンスターは最近謎の凶暴化を遂げたせいで
無抵抗の人間を襲ってくるだけでなく魔法まで使いこなす強敵となっている。
つまり商人では森の奥まで進むと危険なので、私はいつも入り口でボチボチ狩っている。
暫く木のお化けを相手にしていると、いつも知り合いの女商人のカートで眠っているアサシンが
私の横を通って森の奥へと進んで行くのが目に入った。
と、私のいる数メートル先で木のお化けに捕まる。
彼は難なくモンスターを倒して先に進もうとするが
倒しても倒しても次々と木のお化けが湧いてくる。
集団で攻撃魔法を使われてはアサシンでも辛いのかな?と傍観していたら
アサシンの前方から、生気のない目をした男シーフが大量のモンスターを引き連れて



・・・・・飛んだ。

86 名前: とある女商人 投稿日: 2003/11/25(火) 00:23 [ AwawVYbs ]
目標を失ったモンスター達は近くにいたアサシンに一斉に飛び掛り
赤い血柱をあげながらアサシンは・・・あ、倒れた。
相変わらず彼は回復アイテムを持っていないのか、と憐れんでいると
再度目標を失ったモンスター達は私の所に一直線で向かってくる。
やばい、流石にあの数では手持ちの牛乳だけでは10秒も持つまい。
覚悟を決めてカートを振り回そうと構えたところに、
なぜか見知らぬ騎士がモンスターの行く手を阻んで一気に殲滅した。
ああ、よかった助かった。
騎士の前に回って「危ないところをありがとうございました」とお礼を言う。
だがその騎士はどこか遠くを見ていて私の話も全く聞こえてない様子で
何も言わずにそのまま立ち去ってしまった。
この狩場には最近あのような人が多いのだけれど、一体なんなのだろう。
とりあえず今の疑問は置いておくとして、倒れたアサシンの様子を見に行かなければ。
・・・見事にやられている。「こてんぱん」とは正にこのことだ。
勿体無いけどイグドラシルの葉っぱでも煎じて飲ませてあげよう、
流石にこのままじゃ人間としてあまりにもかわいそうだから。
そう思ってカートの中に体を突っ込んで葉っぱを探していると
いつの間にか露天商人(女)さんが私の横に立っていた。
凄い、先ほどアサシンが倒れたのに間髪開けずに迎えに来ている。
なんでそんなにタイミングがいいのか尋ねると、「女の勘よ」とよくわからないことを言われた。
商人にそんなスキルあっただろうか、私が無知なだけかもしれない。
そうして彼女は私からの薬の提供を丁寧に断り、カートにアサシンを乗せて帰っていった。
去り際に見た彼女の顔は、いつも彼を連れて帰る時のように嬉しそうだった。
未だに私は彼女の笑顔の理由が理解できない。迷惑がって嬉しがって、意味不明。
私にもあんな風に迎えに行く人が出来れば分かるのかもしれない。
そんなことを考えならが、さきほど騎士が倒したモンスターの収集品を回収する。
さて、首都に帰っていつものあの場所で不思議な枝と売れないカード達を並べて呆けるとしよう。

87 名前: 投稿日: 2003/11/25(火) 04:03 [ I9W6yJqs ]
>>67のつつき
遅くなってすいません。

ふと、気付くとフェイヨンだった。通い慣れたデフェンではなかった。
考え事をしてたのが悪かったのだろう。
何か悪い病気にかかったのかと思った。

FD1F…
気味の悪いゾンビが来る。叩く。
当たらない。
全く当たらない。
微かも…
蝙蝠も来始めた。
このままだと危ないと判断する。
他の武器は持ってなかった。痛恨の極みだ。
素手で叩くことにする。
ここでは、効率が悪すぎる。全てに対し悪すぎる。
2Fに行く事にした。

ここでは我が愛刀デスナイフが使えた。
が、たまにムナク・ボン・ソル助が来た。
こいつら相手だと素手になる。
気持ちが凹んだ。
わが愛刀を使わせてくれと叫びたくなった。

仕方無しにダンジョンではなくフィールドで狩る事にする。

最初のMAP… 狸と火木のおばけと熊が居た。
なにも問題なく当たる。
ここで狩る事にする。

しばし問題なく狩りをしてると、湧き出した。
まるで、俺を試してるがの如く、次から次に。
しかし、3・4体に囲まれても全く問題なかった。
仮にも2次職、余裕だった。ただ、少し疲れただけだった。

嫌な感じがした。
周りを確かめる。
大量のモンスターがいた。
ふと意識がとぎれる。最後に見えたのは露店商人(男)の顔をしたシーフだった。

・・・

目が覚めた。我が家のカートの中。HP1。
最近、歩いて戻った記憶が無いように思う。気のせいだろうか?
今日も疲れた。不貞寝をすることにした。
寝る前に露店商人(女)に起こされる。請求書が渡された。
珍しく、明細書に目がはしる。
青ジェム? 赤ジェムの間違いだろう。気にしないで寝る事にした。

88 名前: 投稿日: 2003/11/25(火) 04:06 [ I9W6yJqs ]
>>85
ひき殺し役は 基本的に露店商人(男)が いいかもです。

>>87
いまいち おもろくない…  駄文だ
みなさん すいませんでした

89 名前: 投稿日: 2003/11/25(火) 04:57 [ .Jnq4s5A ]
いつもどおりに露店商人(女)のカートの中で目が覚めた
何故か首筋と右胸が痛むがまったく身に覚えがない。しかし気分はさわやかだった。まるで一度死んでから生まれ変わったかのように
今日は隠すことすらなく、体中に隙間なく札が貼り付けられていた。ここまで手の込んだことをして何が楽しいのだろうか
一枚一枚丁寧に拾い、内容を見る。
レンタル料などの請求書、借金の利子の明細票、借金の返済に充てたものの領収証とへこむ台詞の書いてある札だった
その中に青ジェム24個代と言う覚えのない請求書が混じっていたので露店商人(女)に聞いてみた

”私を怖がらせた罪。黙って払いなさい。”

と言われた。本気の顔だった。凄かった。どうやら寝てる間に何かをしてしまったらしい。
いったい俺は何をしてしまったのだろうか。・・・怖かったので払うことにした


今回の狩りはいつもと違った。少し前に組んだ人達から誘いがあったのだ。あのBOSSに襲われていたハンター(女)とプリースト(女)からだ
監獄2Fに行くつもりだと言われたので、またエンシェントジャマハダルを借りることにした。何故かレンタル料が高くなっていた
露店商人(女)に聞いてみたところ、最近物価が上がってきたので値上げしたのだと言う。不機嫌そうに言われた。今日はいつも以上に怖かった
・・・だから俺はいったい何をしてしまったと言うのだ。取り返しのつかないような事をしてしまったのだろうか。腹の底が重くなった

出がけに露店商人(女)からりんごを貰った。不機嫌そうな顔のままだったが、機嫌が直ったのだろうか
腹はかなり減っていたので戴くことにした。・・・”働け”と、ただ簡潔にインクで書かれていた。袖で拭いて即座に噛み砕いた


充実した狩りになった。
後方支援をされ、今までにない力で群がるモンスター達を屠って行く。ハンター(女)の護衛はプリースト(女)がすると言うので自由に戦えた
途中、後ろからハンター(女)から射られると言うハプニングもあったが、それ以外は何事もなく狩りが出来、成果として40kを超えるzを手に入れた。

去り際に、なぜ自分を誘ったのか気になったので聞いてみた。友達だからと言うような答えが帰ってきた。不覚にも泣いてしまった


露店商人(女)に狩りの成果を報告し、今日の債務を果たそうとした。財布がなかった。上着を脱いだ。財布がなかった。天を仰いだ。財布がなかった
露店商人(女)がカートに手を伸ばしているのは見えていた。目を瞑り覚悟した。・・・凄い音がしたことしか覚えていない

・・・

・・・

・・・

目が覚めた。いつものようにカートの中。HPは1ではなかったが。
そうか、やはりこういう運命なんだな。いつか幸せになってやる、と、心に固く誓った。でも今は不貞寝をすることにした。
ふと気が付くと、いつものたくさんの札に、グールカードがまぎれていた。

90 名前: 投稿日: 2003/11/25(火) 05:17 [ .Jnq4s5A ]
一枚一枚丁寧に拾い、→一枚一枚丁寧にはがし

私を怖がらせた罪  →私を怖がらせた罰

今までにない力で群がるモンスター達を屠って行く
         ↓
群がるモンスター達を今までにない力で屠っていく

誤字脱字補完ヨロTT
ぁぁ、いつにも増して文法が。・・・きっと眠いからだっ、そうに違いないっ         _no

>>88
そしてタッチの差でネタがややかぶった罠(ごめんなさいっ
ちなみに>>85さんのエルダ森とはプロ近くのことかと。
更についでを言うと、きっと轢き殺しをしたシーフはBOTなのではないかと思ってみたり。

なぜこんなことを書き込むかと言うと、あつかましいかも知れませんが・・・
ここのスレは皆が自由にネタ話を書き込むスレだと思うので、人のネタに口を出すのはどうかと思うのですヨー

91 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/25(火) 06:12 [ oDYuL4Hw ]
 風スタナーを振りまわし、私は近くにいたマルスを後ろからどついた。
 スバラシイ破壊力で、マルスは凹んだが、決定打には至らず、私に狙いを定め殴りかかる。
 そこにまた、私はスタナーを振り下ろす。
 一陣の風と共に、マルスは倒れて消えた。
 墨汁が一個、コロコロと転がる。

「ふ~・・・」
 マルスの攻撃力の痛さに、私は自分にヒールをかけた。
 完全INTの私には風スタナーがあろうとマルスは辛いようだ。
 ジョブ50転職はまだまだ遠い・・・そう思いながら、無効から走ってくる友人、アサシ(仮名)を見た。
「もう一つ上いかね?」
「い や だ」
 マルスでも苦戦するどころか、オボンヌでさえ辛い私に一階上?
 神よ、天罰をこの男に与えてください!!できるだけ、ひどくむごったらしいのを!!
 青箱からゼロピとか、朝起きたら洋介神父が添い寝してるとか!!
「ここじゃマズイだろ?」  
「倒せない敵にうまいもまずいもない」
 風スタナーで殴りつけてやろうとしたら避けられた。
 クソッそれを敵の時出せばイイのに・・・。
 そう思いつつ、どうせこいつは私に支援をさせまくるだけの機械にさせる気なのでガンとして断った。
「しょうがないだろ、お前公平組めないし・・・」 
 ガゴンッ
 むかついたので、また、スタナーで殴る。
 今度は大当たりだった。
 これだから敵の攻撃も避けれないんだそう思った。
「てめ!?もういい、お前なんかここにおいてってやるよ!!」
「あっそー」
「~~~~~~(□´#)」
 シュンッ
 その音と共に、アサシ(仮名)は消えた。
 マップを見るが、アサシ(仮名)の姿はない、どうやら蝶羽を使ったようだ。
 別段気にする事もなく、私は立ち上がり、向かって来るオボンヌと一戦を繰り広げた。

 自ヒール。

 ブレスや速度増加、エンジェ、ヒールなどの支援で、SPを使い果たし、私はその場に座りこんだ。
 経験地もまずまずうまい。
 だが、気は重かった。

 なぜなら、忘れていたからだ。
 私は、アオジェムをもっていなかったのだ。
 必然的に、洋介神父に合いたくなければアオジェムがいる・・・。
 アサシが持っていたので少しは安心していたが・・・どうやら失念していた。
 ボンヤリそう思っていると、いきなり、私の横から、オボンヌが沸いてきた。
「直沸き!?」
 そう思いながら、素早くスタナーを構える。
 オボンヌ一匹なら、フイをつかれようが平気だ、しかし、いきなりそこに、三~四匹ほど突っ込んできた。
「嘘!?」
 思わずそう思いながらも、風スタナーをふるう。
 こんな所だ、1歩間違えれば、洋介神父どころか、この世から名前が消えてしまう。    
 焦りながらも、私はスタナーをふるう。
 一匹、二匹・・・。
 倒しても、沸いてくるオボンヌ。
 その上
「っ!?」
 足に、触手が絡まった。
 ひどく強く足を締め付ける。
 走る激痛、思わず声なき悲鳴を上げる。
 もう、駄目だ。
 そう思った瞬間だった。

92 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/25(火) 06:29 [ oDYuL4Hw ]
 いきなり、オボンヌ達が倒され始めた。
 凄いスピードでだ。
 一瞬、アサシ(仮名)が帰って来たかと思ったが、違った。
 なぜなら、ソレは、信じられないほどボロボロのシーフクロークを着込み、女の人の名前がバッチリ書かれた武器を持っていたからだ。
 それ、いや、その人は、ついでに私の足に絡みついていたヒドラを倒すと、笑った。
「大丈夫?」
 差し伸べられた手に捕まろうとすると、ひらりと袖からなにか落ちた。
“青ジェム24個の請求書” 
 ・・・みなかったことにした。
「あっありがとうございます!!」
 私は、慌ててお礼を述べた。
 その人は、困った時はお互い様といい、武器をしまう。
 そのお礼に、私は、彼にできるだけ精一杯の支援をした。
 なぜか、彼は泣き出した。
 びっくりしたが、なぜか彼に共感を覚え、私は精一杯支援するのを条件に、彼と一階下に下りた。
 
 彼は、強かった。
 
 正直、驚かずにはいられない。
 支援をかけただけでこれだけとは、アサシ(仮名)とは器が違う。
 そう思いながら、ヒールを飛ばした。

 しかし、私は油断していた、調子に乗っていた。 
 いや、私だけではなく、彼も・・・。
 半漁人が、直沸きした瞬間、それを思い知らされた。
 彼をボカスカ半漁人に殴られている間、私は逃げた。
 そういう、彼の指示だったからだ。
 涙が、出そうになった。
 やっぱり、微力ながらも支援しよう!!
 そう思いひき返すと、そこには、もう、半漁人はいなかった。
 彼は、そこに倒れていた。
 イグハは、ない。
「ごめんなさい・・・」
 彼は、私の言葉に笑うと、意識を失った。
 ここから、どうやって彼を運ぼう。
 そう考えていると、私の横に、商人(女)が立っていた。 
 何時の間にか涙が流れていた私に、商人(女)は泣かなくていいといい、彼をカートに詰め込んだ。
 その瞬間、思い出した。
 彼は、あの・・・札だらけの・・・。
 その後、彼女にアオジェムをもらい、プロへと帰った。
 お詫びとお礼に、今日集めた収集品を渡そうとすると、それを商人(女)は断り、彼の懐やらなにやらをごそごそとやり、取り出した収集品を集めた。
「これだけあれば・・・青ジェム代は返せそうね」 
 私は、頭を下げると、商人(女)はニコリと笑い、私に数個のアオジェムを渡してくれた。
「ありがとうございます!」
 少し走り、振りかえると、商人(女)が、彼の体に札を張りつけていた。

93 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/25(火) 06:30 [ oDYuL4Hw ]
 よりいっそう長くなった事にお詫び申し上げます。
 てか、洋介神父が出てこなかった・・・。
 札だらけのアサシンとの寝てない姿との初の出合い。
 また会うか合わないかは、ネタが出てみないとさっぱり・・・。

94 名前: 私の売り上げ日記 投稿日: 2003/11/25(火) 08:01 [ .Jnq4s5A ]
今日も彼はカートにいた。

今朝早くテロがあった。私の真後ろに出てきたオーガトゥースはカートに入っていた彼を襲った

でも、本当は私が狙われていたんだと思う。あのタイミングで運悪く彼が起き上がったのがいけなかった

彼は首と右胸に大きな傷をしてしまった。私が持っている赤いポーションでは彼の傷を癒しきることは出来なかった

オーガトゥースを倒したかった。でも私には、カートを押して逃げることしか出来なかった。正直、怖かった

テロが収まった頃、首都では見かけない顔のプリーストさんが彼にリザレクションをかけてくれたので、お礼もかねて人数分の青ジェムを渡す

代金は彼につけておくことにした。忘れてはいけないので書き残しておく。ついでに、いつもの札も貼った

彼はきっとこの請求書に文句を言うだろう。そしたら、なんと言ってやろうかな・・・。少し考えておこう

・・・

彼に思わせ振りな発言をしてみた。しどろもどろになってる彼を見て必死に笑いをこらえた。今も腹筋が少し痛かったりする

今日は彼やけに嬉しそうだったのでそれとなく聴いてみた。どうやら知り合いに狩りに誘われたらしいので、きっとそれで喜んでいるのだろうと思う

迎えに来た人は二人とも女の人だった。ちなみに、レンタル料の値上げに他意はない。誤解のないように記入しておこう。嘘じゃないです

今日の売り上げは521878z。新しく、染色の塗料と白いポーションを入荷した。順調に売り上げが伸びてきている

私財を売り払ったお金とたまったお金で、中古装備品や値がこれから上がりそうなものをリストアップし、買い付けに行った

鑑定眼には自信があるけど、やっぱり少し不安。でも、これからのことを考えたらこれくらいして行かないと・・・

・・・

彼からの返済は今日はゼロ。なんと財布を無くしたらしい。なんて運の悪い人なんだろう。私まで悲しくなってくる・・・

いきなり上着まで脱ぎだしたので、落ち着かせるためにQドラウジーメイスで眠ってもらうことにした。

5発かかった。性能としてはわるくないようなので一安心。あとは売れることを祈ろう。

今日も札を貼って一日が終わる。ついでにインクでジェントルなひげを付け加えておいた。うまくかけた。いいひげだ

きっと明日も良い一日になるだろう。出来ればまた今日のように、明日も晴れますように。

95 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/25(火) 11:17 [ WQ52Bmqg ]
皆さん文才あって(・∀・)イイ!!
頑張ってください。

96 名前: 85 投稿日: 2003/11/25(火) 11:42 [ AwawVYbs ]
>>88
エルダー森なので男シーフと騎士は・・・お察しください。

97 名前: 85 投稿日: 2003/11/25(火) 11:51 [ AwawVYbs ]
って>>90さんが全部言ってくれてるし('A`)<全部読めよ俺
連投スマソ

98 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/25(火) 14:14 [ qSQwBJlg ]
「んー、22kほど、足りないなぁ・・・」
 冷や汗が背中を流れる。
 ・・・次の台詞が怖い。

 何をやってるんだろう、私は。
 さっさとお金を払って、ハンターボウを引き取って帰ればよかったのに。
 目の前のモンクは、私の沈黙を楽しんでいる。この、破戒僧め~。

 発端はふと立ち寄ったプロンテラPvP酒場。
 ものの試しに覗いたPvPは、SG2回で退場になった。
 セーブを宿屋にして、何度か挑戦しても無理だった。

 やっぱり、木琴ぐらいもってないと、だめかなぁ・・・なんて考えながら。
 ふと、目にとまったのは、『雀荘リディア』の看板。
 へぇー、雀荘なんてあるんだぁ。ゼニー賭けるのかな?なんて思って
 興味本位に覗いたのが、運のつき。

「こんばんわー。100kぐらいしかもってないんですけど、大丈夫ですか? 」
「はじめましてだじょ。さっそく、うつじょー」
「大丈夫。100kもあれば、半荘2回は打てるよ」
「もし、足りなくなっても、買取商人が現れて、すぐに質入できるから(笑)」
「えっと、点数計算とか、できないんですけども・・・」
「だーいじょうぶ。勝手に計算してくれるしー」
「ちょんぼとかしても、怒りません? 」
「平気平気。ちょんぼしたら、みんなよろこびます(ぉ」

 初対面にもかかわらず、すっごくフレンドリーな人たち。
 思わず安心して、自分の腕も省みず、何度も無謀な強引な手づくりが仇。
 トータルで-280k。かくして私の唯一の財産、+5ハンタボウは質入り。

 ハンターになった日に、倉庫の金目のもの、全部売りに出して、
 オリをかき集めて、すっからかんになって精錬した、愛用品。
 評価金額・・・180k。・・・安い。全財産なのにぃー。

 泣く泣く、しまってあった、アチャ時代にLV33からずっと愛用してた
 店売りファブルC刺し角弓(未精錬)をひっぱりだして、アクティブのいない
 キャラメル峠でお金稼ぎ。回復は自然回復のみ。矢はハリネズミの針から自作。
 速度POTなんてもってのほか。欲しがりません、勝つまでは。

 矢代もDSをつかってケチりつつ、こつこつとドロップを集めて、
 槍やら服やら売ってようやくためた、200k。これで、やっと
 ハンタボウが、私の手元に帰ってくるっ・・・!

「おや、お嬢ちゃん、久しぶり」
 シルクハットの紳士がにこやかに語りかける。
 この人は親切だけど、そうとうなやり手。大きなミスをしたことがない。
「おねえちゃん、ひさしぶりだじょ。また、うつじょ」
 可愛らしい、このまーちゃんも、マージャンは結構強い。
 ラスを引いたことがない。したたかだ。

「おお、アンタがうわさの新人さんかー。どうだい、俺をとばしたら、
 木琴を1.2Mでゆずってやるぜ。一局や ら な い か」

 ・・・!?
 木琴? た、確かに喉から手がでるぐらい、ほしい。
 でも、今の私には、M単位のお金自体、縁がないぐらいだし・・・。

99 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/25(火) 14:14 [ qSQwBJlg ]
「ほいよ、ハンターボウ。武器なしで、よく稼いで来たもんだなぁ。」
「3回ぐらいトップをとれば、所持金は倍になるな(笑)」

 なんで、私は卓にすわっちゃったんだろう。なんで、大負けする前に
 抜けなかったんだろう。馬鹿馬鹿、私のばかーっ。

 振り込んだりチョンボしたりしつつ、3位、4位、3位。負けは既に
 200kを越してしまった・・・でも、ついにきた、チャンス手!
 これをものにしないで、どうする!!

「今夜は・・・月が綺麗ですね。リーチ」
 後ろから覗いている、抜け番の人たちが息を飲む。
「ふぅん、でかい手なのかい・・・? 」
「ふっ、あんた、背中が煤けてるぜ(違」

 私の手は、四暗刻テンパイ。トイトイ三暗刻確定。発、南のシャボ待ち。
 いずれも場にはまだでていない。全力でツモる。狩場でのリアルラックの
 なさを、ここで一気に解消してやる・・・!!

「ロン(^^)o♪圃圃圃圃圃圃圃圃圃圃圃圃圃パタリ」
「やすごめ」

 うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ。
 国士無双についで、またしてもぉぉぉぉぉっ!


「で、ほかに、なんか質入できるものはないのかい? 」
 ぎく。
「いま、武器は何つかってたんだい」

 ま、まさか、このなけなしのバイタル角弓まで!?
「びぇぇぇ、勘弁してくだせぇ、これをもっていかれては、
 おまんまの食いあげですのじゃぁ(T^T)」
「んー、しかし、現金も質草もないとなるとねぇ・・・ニヤニヤ」
「体で払ってもらうしかないうに~>w<」
「そ、それだけはご勘弁を~」



・・・・・・。



 かくして、私は、某砦で、アンクル設置マシーンとして働いてます。
 あまった罠、お駄賃としてもらえたから、いいんだけどねー。





注)8割フィクションです。流れぶった切って、ごめんなさい(^_^;)

100 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/25(火) 20:26 [ o.Nwpm8. ]
「照れ屋さんめv」 
 そう、洋介神父に言われた瞬間、私の中で、また、なにか切れた。
 風スタナーでボカボカ。
 もう、ほぼお約束となった光景に、一人の男アコさんが、ため息をついた。

「なんで・・・俺、こんなとこいるんだろう・・・」
 なりたてアコが陥りやすい、喋りかけたまま、セーブされるのを知らず、死んで戻ってくる。
 普通なら、ここであーあ、と思いつつ、歩いて帰り、学ぶのだが、私のような忘れっぽく、また、なにかの意図でも働いてのようにセーブをしないものだけがまた帰ってくるのだが・・・。
「三回目だぞ・・・俺・・・」
 私など、もう、20から先は数えてないですよ・・・。
 そう思いつつも、スタナーを振るう手は止めない。
 みるみる血に染まる洋介神父。
 さすがに、三回目になると、男アコさんも慣れたようで、無視している。 
  
 とりあえず、そろそろスタナーが血で染まって汚くなったので、殴るのをやめ、男アコさんの隣に座った。
「アオジャム持ってません?」
「すいません、テレポすらとってません」
「お仲間は?」
「実は・・・まだ、友達いなくて・・・」
 
 うわ・・・なんて寂しい人・・・私を見ているようだ・・・。
 そう思いながら、なにもすることが無かったので、とりあえず、膝を抱えてみた。
 人間、広い所で困った時は、なぜか三角座り(体育座り)をしてしまう。

 さて、これからどうしよう・・・?
 ぼんやりと考えながら、私は、ミルクを男アコさんに渡した。
 男アコさんは、このミルクしょっぱいですねといいながら、一気に飲んだ。
 
 それは、涙のセイですよと言いかけたが、やめた。
 
 この人は、いつ、ここに来なくなるかな。
 仲間ができて嬉しいのと同時に、どうせ男アコさんもいなくなってしまうんだろうなと思っていた。

 次の日、やっぱり死んで戻ってきた私が見たのは、ヤンキーキックで洋介神父を一人私刑する男亜子さんの姿であった。
 なんでも
「お前の気持ちは嬉しいが・・・俺は、ノーマルなんだ・・・」
 といわれたらしい。
 むかついたので、一緒にボコる。
 
 殴りアコでもないのにイイキックだ。
 そう思いながらも、一緒にまた、ミルクを飲んだ。
 今日のミルクは、鉄の味がした。
 あっ洋介神父の血まで飲んじゃった。
 気持ち悪・・・。

101 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/25(火) 20:27 [ o.Nwpm8. ]
 誤字が多すぎて泣けてきました・・・。
 脳内変改よろしくお願いします。

102 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/25(火) 22:56 [ 634YouS2 ]
>>98-99
うーわ。
5割方ノンフィクションじゃないですか?
>ちょんぼしたらみんなよろこびます
とか
>体で払ってもらうしかないうにー>w<
とか、なんだか聞いた覚えがあるようなセリフw

103 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/26(水) 01:29 [ TUSjZwms ]
>>100
以下から一つ選ぶべし
[誤字しないぱぅわ]
[高性能誤字フィルタ]
[どんなに完璧に書いても誤字る萌え属性]

それにしても洋介神父いい味だしてますなぁ
次はホルグレンを出しt(ry

104 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/26(水) 06:59 [ Id4zZxkU ]
 △月○日
 
 今日はクスミ(仮名)がいなかった。

「またここかよーーーーーーー!!!!」
 その日は、特にやる事もなく、ぼんやりと過ごしていた。
 そこへ、蝶羽を使ったのだろう、別段外傷の無い男アコさんがいつものように立っていた。
「おかえりなさいー」
 男アコさんは、辺りを見回した。
「・・・洋介神父は?」
 いつもなら、ここで洋介神父が余計な事をいうのだが、今日は見まわしてもいなかった。
「沈んでますー」
 それもそのはず、朝起きたら添い寝していたので、たまにはINTらしく、HLを連打したからであった。
「・・・なるほど・・・」
 ストンと、定位置となった私の隣に座ると、膝を抱えた。
「・・・今日は、プロで精錬しようと思ってたのに・・・」
 どうやら、プロに帰りたかったらしく、アイスメイスとプラコンを見つめ、ため息をついた。
 
 こういう時、クスミ(仮名)がいればただで無理矢理やらすのだが・・・残念ながらいなかったため、ボーと小1時間ほど膝を抱えて見た。
 なにか起こるわけでもなく、時間だけがすぎていった。
「あっ」
 男アコさんが声を上げた。
「どうしました?」
「青ジェム!!一個だけありました!!」
「ついにポタ覚えたのですか!?」
「・・・いえ、やっとテレポのみ・・・」
 明るくなった雰囲気が、一瞬で気まずくなった。
 とりあえず、二人で復活した洋介神父をすででたこ殴りにする事でごまかした。

 続く・・・

 
 ホルグレンをリクされたので出そうと思いました。
 しかし、ネタがイマイチなので、次回にご期待を・・・。
 ごめんなさい・・・_| ̄|○

105 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/26(水) 14:41 [ /V.clqBs ]
「ウボァー!」
「ウボァー!」

アラームの攻撃音が、すさんだ回廊にこだまする。
アラームのお庭に集う冒険者たちが、今日も天使のような無垢な
笑顔で、背の高いアラームを刻んでいく。

汚れを知らない心身を包むのは、個性的な装備。アチャスケは
振り切らないように、本はきちんと倒すように、ゆっくりと歩くのが
ここでのたしなみ。
もちろん、アラームを10匹単位でトレインするような、はしたないWiz
など存在していようはずもない。

アルデバラン時計塔4階。
課金開始と共に造られたこの塔は、もとは廃レベル冒険者のために作
られたという、
伝統ある最終狩場である。

アルデバラン中央。課金直後の面影をいまだに残している水の豊かな
この地区で、時計塔管理人に見守られ、
80代から90代までの一貫教育が受けられるバランスのいい乙女の狩場。

時代が移り変わり、パッチが課金直後から三回も改まったジュノーの
今でさえ、
飽きるほど通いつづければ温室育ちの純粋培養オーラバトラーが箱入
りで出荷される、
という仕組みが未だに残っている貴重なダンジョンである。

106 名前: とあるダンサー 投稿日: 2003/11/26(水) 20:20 [ GUUyNnA6 ]
こんにちは、私はダンサーです
今日も臨時が無かったのでGDでソロです
ダンサーでソロ?とお思いでしょうが私はこれでも弓が得意なんですよ
踊りのスキルも一応取っているのですが何故か踊れないんです・・・
踊っても他のダンサーさんの様な効果が出ないんです・・・
あ、そんなことはどうでもいいですね
さて、狩りの続きです。

・・・だいぶ狩ったでしょうか
修練も大分積んだため帰ることにします
すると目の前にぼろぼろのシフクロを着けたアサシンさんが戦っています
強いのですが何故か攻撃を受けても回復剤を使いません
もしかして、回復剤が切れているのでしょうか?
『ヒール!!』私はアサシンさんを癒しました
アサシンさんはびっくりしてましたがとりあえず敵を倒すことに専念されました

敵を倒し終わってアサシンさんが私にお礼を言ってくれました
辻ヒールでこんなに感激されるなんてちょっと驚きです
聞いてみると回復剤を購入するお金も無いそうです
私は帰るところだったのですがしばらくこの人の支援をすることにしました

そして3Fに移りましたがアサシンさんはすごいんですよ
どんどん敵を倒しちゃいます
ただ、ジャマハダルとデスナイフには女性の名前が書かれてるのがちょっと気になります
私はヒールをかけつつたまにたくさん沸く敵をダブルストレイフィングで減らします
アサシンさんは『ありがとう』といって微笑んでくれます
私は顔が真っ赤になるのを自覚しながらも支援と援護を続けます
踊りで支援と言うのもあるのですが最初に述べた通り私は踊りが苦手です
歯がゆさやもどかしさを感じます

大分狩ったでしょうか
そろそろ帰ろうということになりました
ちょっと名残惜しいですが従います
不意に背後に不穏な気配を感じると同時にアサシンさんに突き飛ばされました
『きゃっ!』何事かと思って振り返りました
生気の無い目をした剣士の剣をジャマハダルで必死に押し返してるアサシンさんが見えました
『ド、ドッペルゲンガー!』私は恐怖で震えながら叫んでました

107 名前: とあるダンサー 投稿日: 2003/11/26(水) 20:21 [ GUUyNnA6 ]
ド、ドッペルゲンガー!』私は恐怖で身が竦んでしまっています
どこかで人を襲ったのか取り巻きはすでに倒されてますがそれでも強敵です
アサシンさんは善戦してますがやっぱり辛そうです
近くにいた男性のプリさんがアサシンさんを支援してくれてます
私は怯えているばかり・・・
『ダンサーさんとそこのプリさん抑えてるから早く逃げて』
アサシンさんはそう言ってくれてますがプリさんは支援を続けます
不意に何も出来ない自分が悔しくなりました
守ってくれたアサシンさんの力に私だってなりたい
私は武器を鞭に持ち替えて勇気を振り絞って立ち上がりました

『幸運のキス!!』
私は苦手だった踊りを踊り始めました。
不意にアサシンさんがクリティカルを連発するようになりました
成功です、ちゃんと踊れているみたいです
ふとボルワージュ先生の言葉を思い出しました
『あなたの踊りは上手ね、だけど心が篭ってない』
こういうことだったんですね・・・
誰かを守りたい、助けたいと言う気持ちを込めて踊る・・・
これが私に欠けていたこと・・・
今はアサシンさんを助けたい!これを込めて踊るだけ

そしてついにアサシンさんの頭上に『MVP』が輝きました
やりました!凄いです!!
アサシンさんは落ちたエルニウムをプリさんにお礼として渡してます
そして私にはMVPアイテムの呪いのルビーと収集品をくれました
『呪われてて申し訳ないけど・・・』
そう言って苦笑していました

アサシンさんと別れて私はギルドメンバーに収集品の清算をしてもらい
踊れるようになったことを報告しました
そして最後に一言
『私、好きな人が出来ちゃったみたいです』
自分でもわかる最高の笑顔を浮かべていたと思います

108 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/27(木) 06:24 [ 6Z6/DBTE ]
 続き・・・。

 とりあえず、ポタを出し、プロにきた私たちだったが、重大なことに気づいた。
「リスト(仮名)さん・・・」
「あの・・・」

「「精錬所ってどこでしょう?」」

 そう、私達は精錬所の場所を知らないのです。
 かたや、方向音痴で、プロにもあまり来れない私。
 かたや、始めたばっかりで、しかも、友達がいないらしい彼。
 
 神よ・・・我等が神よ・・・。

 マジでどうしろと?

「とっとりあえず、探しますか・・・」
「あっ・・・はい」
 
 私と、男アコさんは、とりあえずがんばった。
 檻の中にいる偉そうな人。
 偉そうなでっかいおっちゃん。
 ツインテールのカプラさん。 
 そして、アルギオペ。
 そこを越え・・・ついに・・・。
「リスト(仮名)さんここ、どこですか・・・?」
「・・・炭坑かと・・・」
「「・・・・・・・・・」」
 久久に迷った・・・。
 
 しゅっ・・・主よ・・・哀れな迷える貴方の使徒を救いたまえ・・・。
 
 とりあえず、私達は、通りすがりの優しいプリーストさんにプロまで送ってもらい、途中で会った、ダンサーさんに精錬所まで連れていってもらい、ことなきをえました。

 さて、精錬です。
 ふと、私は店に入った瞬間、いやー・・・な気配を感じました。
 だって、店の全員が、泣いているか、ニヤニヤとイヤらしい目をしているからです。
 
「クホホホホホホホ!!」
 あの意味のわからない笑い声も不吉です。
 私は、男アコさんを止めようとしました。
 しかし、時すでに遅し、男アコさんは、+7にするために話しかけていました。



「だから、言っただろ?」
 なにをですか・・・。
 真っ白になて、その場に蹲る男アコさんを慰め、私達は、ぼんやりと歩きました。
 プロ南へ。
 そこには、私のギルドの溜まり場が在ります。
 久久になんとなくそこへ向かう事にしました。
 しかしです。
 私達は失念していました。
 
 方向音痴と言う問題を。

「「シャアー!?」」 

 起きると、洋介神父が、笑っていました。
 そして、口を開く瞬間。
 男アコさんは、折れたアイスメイスだったものを、洋介神父の口にツッコミ、アッパーをかましました。
 洋介神父は、血塗れになり、のた打ち回りました。

 とりあえず、男アコさんのせなかは、すすけていました。

109 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/27(木) 13:47 [ ev3w6fQg ]
(´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д`)<メイスはLv1だから+7まで確実・・・

110 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/27(木) 14:36 [ g.lpXgZM ]
 >>109
 勘違いしてました・・・。
 +8に脳内変換しといてください・・・。
 _| ̄|○精錬したことないんです、万年貧乏だから・・・。

111 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/27(木) 22:04 [ fHEXcEVE ]
とりあえず s a g e な い か?

112 名前: 彼のむかしばなし 投稿日: 2003/11/27(木) 22:36 [ h/hsjLgQ ]
「そいつ」は超絶的に運が悪い。

天空の赤ちゃん工場でベルトコンベアーに乗って運ばれてゆくとき、
幸運の女神様から「人間の基本的なグロリア」の代わりに、
クシャミ一発もらって生まれてきた。

生まれ落ちた先は運頼みのクリアサの家系。当然そいつは歴史的な落ちこぼれ
武器にソルスケ4枚差してもクリティカルなんか出やしない。
勘当同然で家を出た。

弱い。
木琴もない、装備もない。避けられない。バイタリティもない。
すぐ倒れる。いつも瀕死。

そいつは、しかし、強い。
いい武器と支援さえあれば物凄く強い。
当たる、ダメ通る。運なんかに頼らなくても無闇に強い。
フル支援でカリツが一瞬で沈む。
プリーストなどには一番支援し甲斐のあるタイプだ。



なのに、そいつはいつも一人。

不運に慣れた男は、辻支援にさえ泣き出す。
誰かと組むなんて、そいつの想像の域を超えているのだ。

そんなそいつを見て、母性本能が金切り声を上げてしまうアコたんプリ
たんも、結構いたりする。
「この人には私がついててあげなきゃ」
だけどハートのエモーションを精算の催促だと間違って覚えている男は
「あ、すまない。聖水たくさん使わせてしまったからな。これとこれは
取っておいてくれ。それじゃ」
気のないそぶりで去ってゆくのだ。

そいつは人並みに世をはかなむ。不貞寝する。
でもおひとよしで馬鹿で、男たちのあらぬ恨みを買いもする。

探してやまぬ幸せは、だけど近くに転がっているリンゴ。



・・・かもしれない。

113 名前: 半分実話入ってますが 投稿日: 2003/11/28(金) 04:17 [ cSNL5lfo ]
ラグナやり始めの事でした。
始めてギルドに入隊した時な事でした。

マスター「うちのギルドは誤爆を50回やると追放だから~」
私「( ̄□ ̄;)!!」

マジッスカ?

数日後

マスター「ごめ誤爆」

ギルドメンバーA「あ、マスター誤爆50回目ですよ?」
私「数えてたんかい!」

マスター「グハ!!んじゃ追放されるわ…」
私「え?」

マスター「ギルド解散!!」

メンバー一同「マ-テイ!!」


約入隊5日で解散って…(;´Д⊂)

114 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/28(金) 05:24 [ aIWdd0SE ]
>>110
大丈夫、安全圏精練でも1/10000だか1/10001の確率だかでクホるらしいから
ソース何処だっけな…

115 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/28(金) 07:04 [ vB6GpSr6 ]
 晴れた日、洋介神父の前、誰もいない、孤独、ジョブが49になりました。

 死にまくり、洋介神父帰ってきまくりの私が、なんとか49になりました。
 ギルメンにとりあえず、報告。
「おめっとさん~」
「おめ~」
「おっついにか」
「え?リスト(仮名)ってスパアコだろ?一生苦しめ~w」
「ソレダ!!」
「茨だぞースパーw」

「しねえよ!!」

 おもわず、ギルメン達の言葉に逆切れしつつ、リンゴを齧る。
 私の目標は、プリーストなのだ、それは、私が生まれたときから決まっている。
 私の家系は魔力持ち、しかも、もっぱら聖職者の道を進む。
 それゆえ、名前には、魔力が篭る。 
 リスト(仮名)の私は、姉が魔力が無い事から、いっそう期待をかけられたのだ。
 これで、プリーストにならなければ姉がいっそう肩身の狭いことになる。
 姉のために私はがんばらねば・・・いや、姉のためにもがんばらねば・・・。

「がんばれ、シスコーンw」
 アサシ(仮名)とりあえず、プリになっても、支援しないことに決定。
 
 とりあえず、私は、マスターに頼みこみ、なんと、GHでスパルタ特訓をすることになった。
「えーと・・・じゃあ、私と、イッツは確実としてー・・・」
「「俺もいく!!」」
「・・・クスミは、柔いから壁にならないし、アサシは、避けないから除外・・・w」
「「~~~~!!!」」
「あっライーさん、支援お願いできますか?」
「はい、私は構いませんよ」
「じゃ、リスト(仮名)待ってろよ、100%迷子になるから」 
「うっ・・・!!」
 そして、私のスパルタは始まったのであった。

 どうしよう・・・よくよく考えれば、私はGHなど初めてであった。
 うわーうわーと思い、あたふたしていると、洋介神父が、ぽんっと肩を叩いた。
「自分を信じて、がんばれ」
 イイ言葉だったが、洋介神父に言われたので、無条件にむかつき、パイルドライバーを決める事に成功。
 私は、とりあえず待つことにした。
 早く、プリーストになって、支援したい・・・。
 そう思った瞬間、なぜか、スオウ(仮名)さんと前にあったアサシンさんの顔が浮かんだ。

 ・・・なんでだろう?

116 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/28(金) 14:01 [ YvJYZmT6 ]
そのアサシンさんはいつも、女商人さんのカートで寝ています。
女商人さんはいつも、決まった場所で露店を開いてるので、
同じように、その辺りで決まって露店を開く商人や、
決まってその辺りで買い物をする冒険者さん達の間では、多分ちょっと有名です。
いつもボロボロで、不貞寝だったりマジ寝だったり、
リンゴ齧ってたり、商人さんに沈められたり、大変そうだけど、
ふとした時、商人さんはすごく幸せそうに微笑んでいます。
ほほえましいな、なんて思いながら、二人をながめたり、
自分の露店の売れないスリムポーションを眺めたり、ため息をついたり。
毎日、とても穏やかです。
昨日もアサシンさんは、CRで良い音を立てて沈められていました。
毎日、とても穏やかです。

あまり狩りは得意ではないけど、剣なら少し自信があります。
僕だって男です。たまには自分で品物を仕入れないと、生活費もままなりません。
エル原とか、ウィスパーcなんか出るといいなぁ。そう思ってゲフェンに向かいます。
重いカートを引きずりながら、のてのて歩いていると、アコさんが速度とブレスをくれました。
僕は運が良いのでしょう、親切な方に良くお会いします。
「アルケミストさんって、なんだか必死そうで…! つい支援しちゃうんですよ! がんばって!」
アコさんはそう言って、にっこり笑うと手を振ってテレポしました。
喜ぶべきでしょうか、儚むべきでしょうか。

1対1なら、負けない自信はあるんです。
愛用の水環頭太刀なら、ウィスパーだってジャックだって、なんとかなるんです。
でも、群れてこられると、大変です。かわす事はおろか、攻撃さえ当たりません。
ミスを連発しながら、ああ、もうダメだ、そう思った時でした。ウィスパー達が、一瞬にしてかき消えました。
驚いて目を上げると、あのカートで寝ているアサシンさんが立っていました。
「その武器ではウィスパーには当たらない。危ないから下がっいて」
言われてみると、僕が握り締めていたのはダマスカスでした。
気が動転していたのでしょう、コレでは当たるはずありません。
それにしても、アサシンさんは凄い強さです。
群がるウィスパーやアルゴス達を、いとも容易く切り裂いていきます。
あの武器は多分、デスナイフでしょう。素晴らしい切れ味です。
女性の名前が刻まれている様ですが、恋人なのかなぁ。
アサシンさんに見とれて、呆けてしまっていましたが、ようやくハッと我に返りました。
そうだ、助けてもらったんだから、僕だって御手伝いしないと!
そう、僕はアルケミストです。直接切ったり殴ったりじゃなくたって、できる事があるはずなんだ!

とりあえず硫酸を投げてみました。
なんだかあまり効いていなさそうです。
フローラを植えてみました。
みるみる成長したフローラは、猛烈な勢いでウィスパーにミスを連発しています。
マリンスフィアを召還してみました。
紅い球体は、ゆらゆらと、激しく反対方向へ向かって自爆しました。
最後の大技、デモンストレーションです。
火炎瓶なんて高価な品は、持って居ない事に気がつきました。

117 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/28(金) 14:01 [ YvJYZmT6 ]
○| ̄|_とかしてる場合じゃありません。
いくらアサシンさんでも、異様に増えたモンスターの前に、攻撃がかわしきれなくなってきたようです。
回復剤を持っていないのでしょうか、アサシンさんの顔にも焦りが浮かび始めました。
回復、回復、そうだ、ポーションピッチャーです! これならきっと、少しは役に立てるでしょう!
ポーション瓶を投げようとして、僕は固まりました。
自分に投げるのならともかく、人に投げた事なんかないのです。
もし、投げ方が悪くて、アサシンさんに瓶が激しく直撃したら?
瓶が割れて、大変な事になったりしないだろうか、かえって邪魔にならないだろうか。
…それでも、迷っているヒマはありません。アサシンさんの顔色が、だんだん悪くなっています。
意を決して、僕は白ポーションを投げました。
「ポーションピッチャー!」

白ポの瓶は、ごろんとアサシンさんと自分の間に転がりました。

○| ̄|_とかなってる間に、通りすがりのプリさんによるフル支援で、
アサシンさんはモンスター達を倒し終えていました。
プリさんにお礼を言うと、ひょいと白ポを拾い上げて、僕の方に近づいてきます。
「怪我はないか?」
そう言って、白ポを差し出してくれます。
情けないやら申し訳無いやらで、僕は涙をにじませながら首を横に振りました。
貰ってください、貴方の方が傷だらけです。助けてくださって、本当にありがとうございました。
そういうと、アサシンさんはひどく吃驚したような顔をして、
白ポと僕の顔(ハナミズまで出てきた)を交互に見比べて、そして、
「…すまない」
そう、少し照れくさそうに笑って言いました。
なんだか本格的に泣けてきました。アサシンさんが困っています。
もう一度お礼を言おうと思ったその瞬間。

横ワキしたバースリーのホウキがこめかみにクリティカルヒット、アサシンさんはキレイに1m程吹っ飛びました。
しかも吹っ飛んだ先で動きません。
あまりの事に愕然としていると、目の前でCRが炸裂しました。
「そろそろだと思ったわ。」
かるくバースリーをいなしてしまったのは、例の女商人さんでした。
目を丸くするばかりの僕の目の前で、女商人さんは慣れた様子でアサシンさんをカートに詰め込みます。
「あ、あ、あの…」
「この人の事は気にしないでいいですよ。大丈夫ですか?」
アサシンさんを収容し終えた女商人さんは、優しい笑顔でそう聞いてくれました。
大丈夫です、という僕の言葉に頷くと、女商人さんは魔女の星の砂をいくつかくれて、
ちらっとヤバそうな形に詰め込まれているアサシンさんを見ると、
満足そうな顔でカートを引いていきました。

…僕もいつか、アサシンさんのように、格好良くなりたい。
できることは少ないけれど、僕は僕なりに何かができるはず。
そうだ、貰ったこの魔女の砂で、スリムホワイトポーションでも作ってみよう。
僕にできることを。そう決意した一日でした。

とりあえず、寝泊まりはカートにするべきか。
まずはそこから悩んでみようと思います。

118 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/28(金) 14:06 [ YvJYZmT6 ]
長文すぎ…スマソ…○| ̄|_

119 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/28(金) 18:28 [ KpfZ1tTQ ]
私はいい加減年寄りな騎士。

首都でなかなかの業物を見つけ、私の槍コレクションにまた一品加わると
喜びに顔をほころばせて家に帰ると一通の置手紙があった。
『きのうはどうも ありがとうございました。
 やりは うれしいけどつかえません。 ごめんなさい。おれはりょーてけんなんです。』
部屋を見渡すとテーブルやタンスの角が所々へこんでいたり
武器庫の扉は開け放たれ、キチンと並べてあったはずの私のコレクションも散らかされていた。

下手人だな・・・

好きな槍を持って行って良いとは言ったが散らかしたなら元に戻して行けと・・・
置手紙の字、文面からしてそうだが、子供か?あいつは

仕方ないな、と思いつつ倉庫へ。
倉庫の片隅に立てかけられている、埃をかぶった一本の両手剣を手に取り埃を振り払う。
私が騎士に転職した時に、友人からお祝いにともらったクレイモアだ。
生憎私は槍の道を選んだので一度も鞘から抜いたことはないが・・・

クレイモアと神の石・オリデオコンを数個持ち精錬所へ向かう。
長いこと使ってなかったからな・・・切れ味も悪くなっていることだろう。
精錬所では金槌の音が絶え間なく響き、喜び、嘆きの声もちらほらと。
私も早速精錬鍛冶屋ホルグレンにクレイモアを預け、打ってもらうことにする。

カンカン・・・カンカン・・・

心地よい音だ。
途中、ホルグレンから続けるかどうか聞かれるが、私に迷いはない。

カンカン・・・カンカン・・・

ホルグレン、いつもいい働きをする。
皆クホグレンだとか言うが、ホルグレンを信じ迷いがなければやってくれる。
私の手に戻ってきたクレイモアは磨きぬかれ、燦然と輝いている。
うむ、良い出来だ。

精錬もできたことで、再び私は首都をぶらぶらとすることにした。
すると目の前にインデュアの状態のままうっすらと涙を流している騎士が居た。
下手人だ・・・今日は良く会うな。
まぁよい、探す手間が省けた。後ろからそっと近付いて

下手人が派手に吹き飛ばされた。

よく見ると牛の顔した大男・・・ミノタウロスと戦っていたらしい。
こんな街中でミノタウロスとは、迷惑極まりないな。
私は精錬したばかりのクレイモアを抜き放ち、ミノタウロスと対峙する。
今でこそ槍の道を歩んでいるが、剣士時代は両手剣を使っていたのだ。

バッシュ!バッシュ!

私のバッシュであっさりと倒れるミノタウロス。
他愛のない・・・

クレイモアを鞘に戻し、あたりを見渡すと
この騒ぎで倒れてしまった露店商人や通行人に通りかかりのプリーストが
リザレクションで起こしていった。
その中に下手人もいたわけだが・・・

起き上がった下手人は私のことに気づいたのか、笑顔でこっちに歩いてくる。
全くしょうもないやつと知り合ってしまったものだと、肩をすくめる。
と、下手人は私が倒したミノタウロスの死体に躓き私にもたれかかってきた。

手が・・・胸に・・・

私は鞘に入ったクレイモアを下手人の胸に押し付けながら体を離し
グーで殴る。

下手人を路肩に蹴り出し、家へと向かう。
なぜ私がこんな目に・・・今日は早いが、もう寝よう。

120 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/28(金) 18:29 [ KpfZ1tTQ ]
この騎士さんの話好き・・・
というわけで書いてみたのはいいけど、長すぎた・・・スマソ

121 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/29(土) 02:09 [ AqNGB3Es ]
私は元祖いい加減年寄りな騎士(の中の人)

胸を触られるとは思ってもいなかったので、ちょっと年甲斐も無くちょっと恥ずかしい。
が、好きと言って貰えたので、ちょっと嬉しい。

そんな事を言う自分が可愛く感じた。世も末だ。

追伸:私のモデルは私の中の人の使っているいい加減年寄りな騎士だけれど、剣修練はそもそも取得していませんでした、残念賞。

122 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/29(土) 02:10 [ AqNGB3Es ]
訂正:ちょっと年甲斐も無くちょっと>>年甲斐も無くちょっと

123 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/29(土) 04:51 [ RblFDaB2 ]
ちょっとオシャレな装備のプリのお話

「♪~・・・♪♪~~・・・」

ここはゲフェニアダンジョン1F、本来なら鼻歌を歌っていられる様な場所ではない。
現に私は、数体のモンスターに囲まれている状態。
ミスト、マリオネット、ウィスパー・・・多少は腕に覚えのある人でも苦戦するはずの相手だ。

「ふぅ、歌なんて歌って余裕を感じますね」

呆れた顔でモンスターを叩きながら私に問い掛けるセージさん。
この人が今日のパートナー。彼はオートスペル等を使って戦う殴りセージだそうだ。

「まぁね。ここならきっとお昼寝だって出来るよ」

実際、ここのモンスターの攻撃ならば、かなり耐えられる自信がある。
するとセージさん、やれやれ・・・といった表情でモンスターとの交戦を再開する。

「それではお嬢様、私めの為にモンスターをひきつけておいて下さいませ」

それが彼の精一杯の皮肉だと解っていながらも

「了解です!」

と、元気良く返して呪文の詠唱を始める。


・・・・・・
それから暫く交戦が続き、ようやく波が収まった頃のこと

「そういえば、その歌、なんという曲名なんですか?」

突然の質問に多少戸惑いつつも

「『風に消えないで』っていうんだよ。おばあちゃんに教えてもらったんだ」

ふむ、と唸って突然考え込んだセージさん。
間を置いて、突然立ち上がり呪文の詠唱を始める。

『ライトニングローダー』

私たちの座っていた辺り一面に突如風が吹き抜ける。
それは、ダンジョンの中にいるとは思えない、とても心地よい風だった。
これは確か、風属性の魔法を強化するフィールドを形成する魔法だ。

「貴女の歌に、この様な演出は如何でしょうか?」

彼は、わざとらしく半分笑いながら、向かってきたモンスターに斬りかかる。
私もつられて笑いながら

「あはは、キミ、凄く良いセンスしてるよ。私が保証する」

そのまま私たちは良い雰囲気のまま狩りを続け、それなりの収集品を集め
ダンジョンを後にした。
(私はもちろん歌いつづけた。とても気分が良かったのは絶対に秘密だ)


後日聞いた話なのだが、その時の事を見ていた他のPTの人たちから見ると
相当滑稽な見世物となっていたらしい。
血柱を上げながら歌いつづけるプリースト、その横で笑いながら狩りを続けるセージ
確かに傍から見たら滑稽に写っただろう。
あれはあれで楽しかったので良しとすることにした。

さて、明日はどんな冒険が待っているかな・・・

124 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/29(土) 04:56 [ RblFDaB2 ]
このスレに触発され、気が付いたら書いていました。
>>123です。見守るだけではアレなので、一念発起で参加しようと思います。
良い流れを切るようですが、勝手に始めてしまいました。
特にヤメロ!!とかいう発言がない限り、不定期で投稿しようと思っておりますので
できれば暖かい目で見守ってやってください。

125 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/29(土) 06:36 [ 6WXhFe36 ]
 inグラストヘイム
 inカタコンベ

 それが、今日の私の狩場であり、アコライト脱出のための修行の場であった。
「ヒール!!」
 私の最大威力のヒールが、レイドに当り、イッツ(仮名)に攻撃を与えていたレイドの体が崩れた。
「・・・後、どれくらい?」
 マスターがボロボロになったイッツ(仮名)を横目で見、聞いた。
「60%・・・」
 やっと、40%か・・・マスターはそう呟きながら、次の敵にめぼしをつけた。
 ゾンビプリズナーだ。
「いけ!!いぬ!!」
 マスターは、まっすぐにゾンビプリズナーを指し、イッツ(仮名)に叫ぶ。
「誰がだよ・・・」 
 それに文句をいいつつ、イッツ(仮名)はペコを走らせ、素手でゾンビプリズナーを殴り、帰って来た。
「ヒール・・・」  
「文句言わない、シャアはこっちで引き受けてるだろ?」
 そういいながら、マスターは杖でハンターフライを張り倒す。
 いつ見ても、恐ろしい光景だ。
 そう思いながら、私は連続ヒールをかける。
「マグニフィカート」  
 ライー(仮名)さんが、支援を連打する。
 イッツ(仮名)は、やってきたグールを殴り、ライー(仮名)さんが放ったヒールにありがとうモーションを送る。
 とにかく私はヒールを繰り返す。
 マスターは、楽しそうにシャアを殴り殺す。

 それの繰り返し。
 
 飽きてきた・・・しかし、そんなこと、手伝ってもらっている身では言えない。
「あーあー・・・飽きた・・・まだー」
 マスターは言えるけど・・・。
 
 そして、数時間後・・・。
「後、3%・・・後、3%・・・」
 そういつのまにか呟きながら、私はヒールを繰り返した。
「後、0,5%ー!!」
 
 そして、最後のヒール。
 打ち上げ花火のように、ジョブがあがった証が、打ち上げられる。

 ジョブ50。
 思わず、誰もが座りこんで、笑い出した。
 ライー(仮名)さんも、クスクス笑い。
 イッツ(仮名)は、アハハハハと豪快に笑い。
 マスターは・・・ケタケタ不気味に笑った。
 
 ふと、私は気づいた。
 レイドが、帽子を落としていたのだ。
 そういえば、前にミミックが落した鑑定鏡を取り出し、覗く。
 
 ヴェールだった。
「あっヴェール・・・」
「・・・おめー」
「おめでとうございますー・・・」
 
 どうやら、くれるらしく、皆、いちようにさっきの延長で微笑み、呟いた。
 ぼーと、初めて見たヴェールを見つめ、私は、ほうけていた。

「誰との時かぶるのー?w」
 マスターが意地の悪い笑みを浮かべ、聞く。
 頬が、一気に紅潮するのがわかった。
「わっ私は聖職者なので一生結婚しません!!」
 
 浮かんできたのは、二人の人。

「ふーん・・・そういうことにしときましょうw」
 その時、私の後頭をシャアが激突しました。
 昏倒。

「・・・すいません・・・青石、もうありません・・・」

 死に戻りした先は、洋介神父。
 手には、ヴェール。
「・・・スマン、俺も聖職者、結婚は」
 メギュシャ。

 血に染まったヴェールは・・・少し恐かったです。

126 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/29(土) 06:38 [ 6WXhFe36 ]
 長っ!?長いです!!
 どうすれば、皆が楽しみにしている他の方々のようにおもしろくまとめれるのか不思議でなりません。
 いつも長々と長文すいません!!
 最近リスト(仮名)が乙女で本当にすいません!!

127 名前: 暇人の戯言 投稿日: 2003/11/29(土) 13:16 [ oF5pvFEg ]
目覚めた。朝だ。
部屋の空気は冷え切っている。かなり寒い。
もう、すっかり冬だなぁ・・・

寒いが、背中の古傷は痛まない。
昨日の夕食のおかげだろうか…
ハーブをふんだんに使った体にいい料理だった。その上おいしかったし。

身支度を整え、朝食代わりのブドウジュースとリンゴをいただく。
体調は万全。眠気ももう消えた。
さあ、首都を歩こう。日課なのだ。

今日も首都はにぎやかだ。
立ち並ぶ露店を見てまわる・・・ふりをする。
おっと、ある女性と肩がぶつかった。まあ、人の多い首都では特に珍しくもないことだ。
お互い謝り、去る。
しかし、俺の手元には彼女の身に付けていた [ブローチ] が。



・・・そう。俺はローグ。
たまに気が向くとモンス狩りにも行くが、本業は盗みだ。
盗まれた人には多少ばかり申し訳ない気もするが、これが俺の生きる道なので仕方がない。

あーそうそう。今日から俺は盗みのスタイルを変えたんだ。
今までは目に付いた [盗みやすそうな奴] から金や物を頂戴してきたが、
今日からは [盗られても困らなそうな奴] から頂くことにしたのだ。
具体的にいうと、[帽子が豪華な奴] [別荘を持つほどの、話題の富豪] [冒険者に似せて作られた自動狩猟用人形] なんかだ。
多少盗みの技術は求められるが、そっちのほうが後々気がとがめないですむんでね。
さっき頂いたブローチの持ち主も、立派な天使のはねを頭にちょこんと乗せていたくらいなので、
ブローチを盗られたくらいでは、これからの生活でもさして困ることはないだろう。

128 名前: 暇人の戯言 投稿日: 2003/11/29(土) 13:17 [ oF5pvFEg ]
さて、今日は久々にモンス狩りにも出ようと思うので、露天で必要なものを買い揃えよう。

矢、肉、緑POT、ハエ&蝶の羽、青ジェム――
あらかたの商品を買い終えた。

あ・・・そうだ。
昨日の夕食をもたらしてくれたアサシンへのお礼をなにか・・・
何を渡そう?かさばらないもののほうが、俺が渡した物だと気づかれる心配がなくていいんだが・・・
お返しの品を考えつつ首都を歩いていると、彼を見つけた。昨日の夜に見かけた場所と同じだ。

彼は♀商人のカートの中にいた。今日は気絶しているわけではなく、ただ眠っているようだ。
しかし体は札だらけ。札だらけの寝アサシン。顔にはインクで髭も描いてある。いいひげだ。
・・・今日も目立ってるな。

そんな彼の様子見て、ひらめいた。
そうだ。アレをお返しにしよう。これならばばれない可能性も高く、都合が良さそうだ。
少し前に、とある♂商人から買った物だ。15kと少々高かったが、♂商人の説明によるとこれは結構貴重な品らしい。
そういえば、これを買ったときにその♂商人の投げてくれた笑顔は意味ありげで少々不気味だったな・・・
いわくありの商品だろうか・・・まあ、気にしないことにする。


♀商人に声をかけた。
「こんにちは。そこの白いスリムPOT5ついただきますよ」
気持ちのいい声で「はい。ありがとうございます!」と返ってきた。
こういう明るい商人は好きだ。俺の気分まで明るくなる。

代金を渡し、POTを受け取る。と、ここである感想を。
「カートの中に居るアサシンさん、札だらけで目立ちますね。このお店のいい看板になりそうです。」
俺は笑いながらそう言った。俺の素直な感想だった。
それを聞いた♀商人は、困ったような、それでいて少しだけ嬉しそうな、複雑な顔を見せてくれた。

あんまり長居するのもあれなので、そろそろ、狩りに出よう。
「それじゃ、これで失礼しますよ。POTありがとう。」
そう言って俺はカートに近づいた。そして
「ま、がんばってくれよ。看板役さん^^」
ニヤニヤしながら、カートで寝ている札だらけのアサシンをポンと叩く。その後、そこを後にした。

ククク・・・うまく行った。
おそらく♀商人にも、寝ていた彼にも気付かれてはいないだろう。
彼を叩くときに、昨日のお礼の品として、すでに彼に貼られてある札にまぎれさせるように [グールカード] を貼り付けておいたのだ。



さあ、今日は久々のモンス狩りだ。気合を入れようじゃないか。

129 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/29(土) 17:18 [ rGAErFIY ]
>>125
×レイド ○レイス
と、軽くダメだしをしてみるテスト。

130 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/29(土) 18:31 [ kQVTDZLA ]
皆さん文才あるよ!!(・∀・)イイ!!
俺 様の続きが気になる・・・・

131 名前: とあるダンサーの一日 投稿日: 2003/11/29(土) 23:31 [ HkvfrSQs ]
こんばんは、私いつかのダンサーです
今日はアサシンさんを探しに首都に来ています
前回のGD3Fの狩りで収集品を受け取りすぎたのでちょっとお返しするためです
あれから探しているのですが彼はなかなか見つかりません・・・
しかし、思いもよらぬところで彼を見た人が居ました

<・・・数時間前>
今日は私たちのギルドでは集会があっていました
私たちのギルドはゲフェンを拠点としています
久しぶりの皆さんとの対面でいつもの私ならはしゃいでしまうほど嬉しいのですが
私はアサシンさんが見つからずちょっと落ち込み気味です
すると同じギルドのプリさんが『どうしたの?』と話しかけてきました
私は落ち込んでいる理由を包み隠さずにお話ししました
するとそのアサシンさんを見たことがあるとおっしゃいました
何でも首都でテロがあった時に女商人さんのカートの中で死なれていたのを
リザレクションで復活させた覚えがあるのだそうです
『ありがとうございます♪』プリさんにお礼を言ってマスターに早退する件を伝え
プリさんに首都行きのポータルを開いていただき今に至ると言うわけです

早速プリさんがアサシンさんを見かけたという場所に行ってみることにします
一人の女商人さんが露店を開いて商売をしているのが目に入りました
あの方のカートの中で死なれていたのでしょうか・・・?
とりあえず今は彼の姿は無いようです
私はしばらく首都を歩き回って彼が帰って来るまで時間を潰す事にしました
首都を歩き回っていると途方に暮れているアコさんが2人佇んでいるのが目に入りました
どうしたの?と聞いてみると精錬所が何処にあるか分からないそうです
私は案内してあげることにしました
アコさんの話しを聞いてみると精錬所を探して炭鉱まで歩いたそうです・・・
よくアルギオペに襲われませんでしたねと少し感心してしまいました
フィールドに出た時点で気づかないなんて凄い方向音痴ぶりです・・・(苦笑
私は2人のアコさんを無事精錬所に案内することに成功しました
どうかアコさんの精錬が上手く行きますように

・・・続きます

132 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/30(日) 02:44 [ uYYrlsSw ]
私はいい加減年寄りな騎士。

もぞもぞとベッドの中でうごめく物体がある。

私だ。

今日は寒い、迚。
どうせする事もないので、昼まで二度寝しようか。
相変わらずベッドの中でもぞもぞし乍考えていると、誰かが扉を叩く音がする。
聞こえなかった事にしよう、二度寝を決め込んで寝返りをうつと、そのまま扉が開く音がした。
ここで枕元にある剣に手を伸ばす、のが世に言う達人のやり方なのだろうか?
馬鹿馬鹿しい。畢竟、人間は決して人に殺される事は無いのだ。
私を誰かが殺しに来たのなら、上等だ、見事に斬り伏せてみればいい、私はここでじっとしていてあげよう。
などとぼんやり考えていたら、背中ごしに聞き覚えのある声、あの青年だ。
どうやら、私がまだ眠り込んでいると思っていたらしく、小声で私に囁いてくる。
謝っているのだろうか、昨日の事故の事を。

ごろりと寝返りをうち、青年の方に向き直る。
驚いた青年が一歩後ずさり、
そのまま起き上がって青年の前に立った私を見て、もう一歩後ずさる。
訝しげに思って身なりを確認すると、浴衣がはだけていた。何事も無く浴衣をなおし、両手で青年の両頬を、、

思い切り抓る。

人のあられもない姿を見て一歩後ずさるとは、失礼な輩だ、教育してやろう。
最近の男子には情けないのが増えた、などと思いながら、青年を見る。いひゃいいひゃいと言っていた、何語だろうか。
そろそろ飽きてきたので、抓るのを止めて棚に置いてあった昨日のクレイモアの鞘に手を伸ばし、

静かに、殺気を込める。

青年は、自分の代用品である事は疑いようも無い如何にも軽そうな剣の柄に手を伸ばす。
瞬転、殺気が部屋に充満する。
呼吸の虚を縫い、私は青年の懐に入り込み、青年の剣の柄を優しく左手の掌で包む。
青年は一瞬遅れて、必死になって剣を抜こうとする。だが無駄な事、呼吸を抑えられては何をする事も出来ない。
私は、ゆっくりと青年に躰を寄せ、クレイモアを握ったまま右手を青年の首に回し、耳元で囁く、

騎士の誓いは?

瞬時に、全く澱みなく、堂々と、青年から答えが返ってくる、反射神経にまで刷り込まれた騎士の誓い。合格だ。
私は殺気を解き、手に持っていたクレイモアを青年の腰に回してやる。
そのまま問答無用で青年を蹴り出すと、珈琲を淹れ、新聞を広げる。
何時もと何も変わらない一日がまた、始まる。

133 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/11/30(日) 20:04 [ B1yi2Xrk ]
 俺は売れない露店を毎日同じ場所で開く戦闘BS。
 まあ、売れない理由はわかっている。
 なんたって、微妙な商品を微妙な配置で置いているからだ。
 だが、どこにでもマニアというか、変わり者がいるから俺はその資金でほそぼそと毎日を食いつないでいた。
 まあ、他にも・・・
 そう思いながら、俺は隅に“名無し”のクレイモアを置いた。

「これは・・・!?」
 おっと、お客さんだ。
 俺の目の前のお客さん、騎士らしい男は、立てかけるように隅に置いてあったクレイモアに目を奪われていた。
 
 そのクレイモアは、俺の店の商品の中で、もっとも高価で、もっともすばらしいものだった。
 
 ただし、埃をかぶり、どこか薄汚れている。 
 しかし、見る人が見れば、わかる。
  
 刀身と柄には芸術的な文様が刻まれ、紅く煌くその姿から、火属性が付与されているのが、一目でわかった。
 +10という過剰精錬に加え、長さといい、握りごこちといい、最高級の品。
 
 騎士は、心奪われたようにクレイモアを見つめる。

「いくら・・・ですか・・・?」
 やっぱり、というか、当然、騎士は聞いてきた。
 俺は、少し考えた。
「1,5・・・Mかな?」
 これだけの品、そうとう安いくらいである。
 しかし、騎士はサイフを覗くと、びしっと固まった。
 ふと、騎士の腰に、新品の剣が差してあるのが見えた。

 どうやら、お金が足りないらしい・・・。

 どーしよっかなー・・・男嫌いだし・・・それに、“アイツ”のだし・・・。
 そう考えて、じっと、騎士を見た。
 目が潤んでいる。
 うわ・・・この人泣きかけてるよ・・・。
 やだやだ、女の子の泣き顔はかわいいけど、男は最低だよ・・・。
 まったく、俺は男の涙は嫌いなんだ。
 “アイツ”も泣き虫だったしな・・・。

 ふっと、よぎったのは、“アイツ”の泣き顔。
 思わず、口にした。 
「どうしても、欲しいですか?」
 コクコク(思いっきり首を上下する)
「じゃあ、少しだけ、俺の話しを聞いてみない?」

 さあ、物語を語ろう。
 過去の、泣き虫な商人と、強がりで、見栄っ張りで、バカな商人の話を。

 続く・・・?

134 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/11/30(日) 23:50 [ sgZRlzUA ]
>>133
気になるじゃないかこのっ(*´∀`)σ)Д`)



このスレすごくイイ(・∀・)

135 名前: 投稿日: 2003/12/01(月) 00:28 [ SoshQLpE ]
朝早くに起床。いつものカートの中だ。
最近、日課となった体操を始める。
身体を捻り・曲げたりする。それにより動きをスムーズにする。
というのは建前で、札が貼られてないかの確認である。
そして、朝食のリンゴを齧る。
もちろん、露店商人(女)から貰ったものだ。
たまには、肉を喰いたいと最近思うようになって来た。が、叶わぬ夢である。

露店商人(女)を探す。我が愛刀のデスナイフを借用する為だ。
だが、居なかった。
前に、無断借用して大変な目にあった為、意地でも探す事にする。

牛乳屋…  居なかった。
野菜屋…  居なかった。
南十字路… 居なかった。
道具屋…  居た。

丁度、仕入れが終ったようである。
声を掛ける。儀式を行う為である。
が、頭を下げる前に許可を得てしまった。
我が崇高な儀式が出来なかった。何か歯痒いものを感じた。

・・・

いつもの様に、ゲフェンダンジョンに向う。

GD3Fに着く。いつもの場所に向う。
そこは少し狭く沸きが甘い場所だ。
たまに死にそうになりながら、なんとか持ち堪えながら狩りをする。

ふと、ウィスパーからカードが落ちる。
だが、拾えなかった。ほかのMOBにタゲられていたからである。
なんとか、カードの所に行く。
そして、拾った。アルゴスCだった。
偶然にも、ウィスパーCの上に落ちたようだ。
気を取り直して、カードに手を伸ばす。
すると、剣士が前をはばかった。
ふと意識を失う。最後に見えたのは、馬をかなり引き連れた影が薄い剣士だった…

・・・

目が覚めた。当たり前のようにカートの中。HP1。
ふと思い出す。そうかあの剣士はDOPだったのか。
今日も疲れた。不貞寝をすることにした。
ふと気付くと、たくさんの札と、一言”根性無し”と書かれた札が貼ってあった

136 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/01(月) 01:36 [ 32F.ekTI ]
俺は騎士。速さが自慢の神速騎士だ。
知り合いのBSには「つーかそろそろモッキン貯金でも始めれば?」とか言われた。
非常に無礼だと思う。エンジェリックマフラーの何が悪いというのだ。
完全回避だってこころもちアップする優れものなんだぞ。
とりあえずバッシュで威嚇しようとしたら、間違えて蝶の羽を掲げてしまった。
逃げたわけじゃないぞ!

騎士の試験では『忍耐』を試された事もある。
だからといって、こんな所で忍耐力を発揮せずともよかろうと、ちょっと自分で思いつつ、
牛に吹っ飛ばされた挙句めしょりと踏まれて、俺は転がっていた。
ああ、空が青い。良い天気だ。こんな日には、良い事がないとウソだ。
そうぼんやり思っていたら、不意に身体中に力が蘇るのを感じた。辻リザレクションだ。
そうか、俺くらいの素晴らしい神速騎士ともなれば、そこらのプリーストが放っておかないワケだ。
とりあえず礼の一つも、と辺りを見まわすも、どのプリーストだかさっぱりだ。困った。
と、不意に銀髪と、見覚えのある長い耳が目に飛び込む。
なんだ、耳の長いペコ騎士(本日徒歩)じゃないか。
こんな所に居ると言う事は、大方さっきのテロに巻き込まれたんだろう、不甲斐ないな。
そう、礼儀正しく言ってやろうと、にこやかに近づく。
なんだか違う理由で顔がほころぶ気もするが、多分牛に踏まれた後遺症の顔面筋肉痛だろう。

とりあえず第一声は「南無」だ。そう決めて口を開こうとした瞬間。
俺は何故かよろめいて、転がっていた牛の角にけっつまづいた。

そう言えば体力ゲージが赤い。ああそうか、さっきのプリーストめ、リザだけでヒールを忘れていたんだな、うっかり者め。
しかし俺もタダでは転ばない。真の騎士とは、窮地に陥ったときこそ真価を発揮する!
オートバーサークを発動した俺は、受身を取ってなんとか耳の長いペコ騎士との正面衝突を避ける事に成功…
…しなかった。情けなくも、そのまま耳の長いペコ騎士に凭れ掛かるように倒れてしまう。
みっともない事をしてしまった。羞恥に少しばかり首をすくめながら、耳の長いペコ騎士の顔を見上げたその瞬間。
すぅっと、耳の長いペコ騎士の瞳が、細められた。そして、…殺気。
ああ、そういえば右手がガツンとか言ったけど、もしかして。
当たった場所は想像つくというかなんというかその、OK落ちつきませんか。

…コレだから、耳の長いヤツは嫌なんだ。人の話を聞こうともしない。
人をグーで殴ったら相手がバカになるんですよって、お母さんに習わなかったのか、耳長族め。

かろうじて赤かったゲージは今や真っ黒だ。道端に転がりながら、俺はぼんやり空を見上げる。
ああ、空が青い。良い天気だ。こんな日には良い事がないとウソだろう。
とりあえず大人しく、記録地点に帰るべきだろうか。
泣いてなんかないぞ。

137 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/01(月) 01:37 [ 32F.ekTI ]
もったいなくもこの俺が話をしてやっていると言うのに、目の前で寝こけるBSはとても良い度胸だと思う。
とりあえず耳をひっぱったり鼻をひっぱったりしながら、今日の出来事を話して聞かせてやっていたら、
不意にBSは跳ね起きた。どうやら女騎士が非常に好きらしい。
凭れ掛かってしまったくだりでは激しく羨ましがられたので、金属鎧の上から篭手を着けた手で触った所で、
面白くもやわらかくもなくて、特に楽しくなかった事実は内緒にしておこうと思う。

とりあえずBSの勧めで、耳の長いペコ騎士(御立腹?)に謝罪をしに行くことにした。
一応礼を失する事をしたには違いない。ついでにテロになど巻き込まれる不甲斐なさを説教してやろう。
そう言う訳で、俺は今、耳の長いペコ騎士(御立腹?)の家のドアをノックしている。
確かに早朝だが怪しい者じゃないぞ。そこの一般市民、俺が如何に素晴らしかろうが、あんまりこっちを見るな。
気を取りなおしてもう一度ノックしてみる。と、ドアが少しだけ開いた。
鍵がかかっていないのか。と言う事は勝手に入れと言う事だな。
俺は堂々とドアをくぐり、ペコペコに髪の毛を毟られたりチェストにぶつかったりしながら、寝所らしき場所へと向かう。

礼儀正しく、とりあえず自分の非礼を詫び、ついでに説教へと移行する。
小声なのは朝も早きをはばかっての事だ。やましい事などないぞ。
さあ、説教も盛り上って来た。息を吸いこんだ瞬間。
ごろんと耳の長いペコ騎士が寝返りをうって振り向いた。
起きていたのなら、はじめからそう言えば良いのに、人を脅かすのが好きとは悪趣味な。
というか、そんな格好で人前に出てくると、悪い人が大喜びしますよってお母さんに習わなかったのか。
ほっぺたを両手で抓られながら、必死に痛みを訴えていると、突然問い掛けられた。

騎士の誓いは?

騎士の誓い、騎士の心得。
騎士とは? それは名誉だ。我は盾。我は剣。我は誇り。我は護る者、我は戦う者。それが名誉だ。
澱みなく舌から紡がれる、誓いの言葉。
正直自分でも驚愕する。此れほどまでに、体の芯にまで。
呆然と目を見張る俺の視界に、うっすらと笑む、耳の長いペコ騎士の顔が映る。
何か言おうと、しかし何も言えず、俺の唇だけが動いた、次の瞬間。

ものすごい勢いで外に蹴り出された。とても痛い。非常に痛い。クリティカルに痛い。
玄関の段差のかどっこに後頭部を激しく打ち付けて、俺は道路に転がった。
ああ、空が青い。良い天気だ。こんな日には良い事がないとウソだって言ってくれ。
恨みを込めて玄関のドアを引っかいたら、かりかりかりとか、猫が爪を立てるような音がした。
折角だから、昼までこうして安眠妨害してやろうか。
とか思っていたら、雨が降ってきた。ついでに腹も減ってきた。
なんだか非常に悲しくなってきた。

俺の愛らしい腹の虫がぎゅるげーとか鳴いている。
ちょっとだけ泣けた。

138 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/01(月) 01:41 [ 32F.ekTI ]
騎士の誓いとかウソッパチもイイトコ(゚д゚)
いつも長文でスマソ…○| ̄|_

139 名前: 投稿日: 2003/12/01(月) 04:20 [ bzwM7CC. ]
今朝は早く目が覚めた。あの時間では、人はあまり歩いていないらしい。
腹は減ってはいなかったが、頭が重く、気分が悪かった。札がはってない事を確認し頭を振る。札が散った。頭がすっきりした
今日も露店商人(女)はただ寝ている。カートに無造作においてあったリンゴをかじった。これがないと一日が始まらない
一息ついて、カートの周りの札を拾い集めた。露店商人(女)の隣に座り、一枚一枚読むことに。

・・・

順調に減ってはいる様だ。
しかし、昔からの借金とその利息、レンタル料金はなかなかしぶとい。この借金地獄はいつになったら終わるのだろうか
だが、その分高級な装備品を格安で貸してもらえると言う恩恵は大きいと思う。おかげで稼ぎが増え続けているわけだし。

いつからだろうか、こんなにうまく行くようになったのは。
一人家を出たあの頃は、何も出来ず、ただ地べたを這いずり回っていた。
何度となく叩き伏せられ、その度に起き上がり相手を沈めてきた。
どうしようもなくなって借金をした。その金を返すために別のところからまた借金をした。
そんなことがいつまでも続く筈もなく、借金取りに追われる日々始まる。ついに捕まり、観念をした俺に借金取りは言った。

”お前がいろんな所にかけた迷惑を引き受けるって奴が来た。俺達には返さなくていい。”

そうして俺は、商人協会の監視下に置かれることになった。逃げることは敵わなかった。
それから、この露店商人(女)に金を支払い続けている。
露店商人(女)は、俺を追い立てることをしなかった。返済が遅れるといつの間にか気絶させられていると言うことはあったが。時々死にそうにもなったし。
状況は変わってはいなかった。だが、少しづつ余裕が持てるようになった。それはこの露店商人(女)のおかげなのかもしれない。
いつか恩を返そうと思った。丁度起きてきたのでそのことを告げた。厳しい笑顔で先に金を返せと言われた。そのとおりだった・・・。

*続きます

140 名前: 投稿日: 2003/12/01(月) 05:24 [ bzwM7CC. ]
起きた時間が早かったので、ウォーミングアップにエルダ森に行くことにした。
エルダ森にいる老木の枝は高く売れる。昔は食うに困ると枝を拝借しに来ていた。

向かう途中、すれ違う人々に笑われた。
顔を見て笑っていたので近くの窓に映して見た。ジェントルなひげが生えていた。いいひげだった。先っぽがカールしていた

森は老木と動物たち、それと無表情な人間が溢れ返っていた。昔と変わっていなかった。はずだった。
横から殴られた。木の根に足を取られた。後ろから火を点けられた。・・・俺は何かしてしまったのだろうか。これは大自然のお仕置きなのだろうか。
何はともあれ処理を始める。数は多いが、まだ生きている。幸せだった。突然数が倍に増えた。勝てるはずが無かった・・・

・・・

・・・

目が覚めた。やはりカートの中。HPは・・・なんとも無かった。
良くはわからなかったが、このままでは返済が出来きないことは確かだったので狩りに行くことにする。痛いのはいやだった

今度は伊豆に行ってみた。やはり、懐かしさを感じた。
2Fの中ほどに進んだところで人魚に教われているアコライト(少年)を見つける。
助けた。支援をもらった。また不覚にも泣いてしまった。いい加減に慣れなくては・・・。

アコライト(少年)がどうしてもついていくと言うので、PTを組むことにした。非公平だがそれでもいいというのだ。良い少年だった。
1階層降り、狩りを始めた。見かけないモンスターばかりだった。毒々しい色をした磯巾着に、半漁人。ひげの生えた半漁人の胸毛は柔らかかった。
支援を受け、ここぞとばかりに狩った。収集品を拾いに拾った。胸毛も一応拾った。どう考えてもやわらかかった。

途中までは順調だった。そろそろか、と思った途端に大量のモンスターに囲まれた。やはりこうなる運命なんだなと思う。アコライト(少年)に別れを告げた。

・・・

・・・

目が覚めた。またカートの中。HPは、やはり減っていなかった。
ああ、きっと露店商人(女)が治療してくれたのだろう。そうか、お礼を言わなくてはな。
値札用の札を借り、お礼の言葉を書き露店商人(女)の後頭部にはった。夜も更けていたので寝ることにする。
気付いたら、傷口だったと思われる場所に、いつものたくさんの札がはってあった。

141 名前: 投稿日: 2003/12/01(月) 05:26 [ bzwM7CC. ]
追記:トレイン狩りは良くないと思った。

142 名前: 俺3 投稿日: 2003/12/01(月) 05:40 [ bzwM7CC. ]
日々始まる→日々が始まる

ぁぁ、文法が、誤字がぁ・・・
久しぶりに書いたのはいいけどネタが追いつかねぇぇ_no

ついでに流れを把握するために自分が書いたものをまとめさせていただきまつ。
(自分のため;;)
>>17>>21>>25>>31>>52>>54>>89>>94>>139>>140>>141
スレ汚しモウシワケナイです(^^;

143 名前: 突っ込み編集部長 投稿日: 2003/12/01(月) 08:33 [ 0niCmlL6 ]
文才の無い我輩ではあるが一つ突っ込ませてもらおう!

過去ログを読んでキャラクターの特徴などをしっかりつかんでから書き込んでくれ
以上

144 名前: したっぱ編集部員 投稿日: 2003/12/01(月) 08:44 [ DCtJxCoQ ]
伊豆のアコさん(リストさん)は少女ですよ…という事ですか、編集長。
これだけ絡み合ってくると、把握するのも一苦労っぽ。
書き手さんがたガンガレ。超ガンガレ。このスレの存続と繁栄を祈る。

だれかまとめページ作ってくれないかなぁとか思う、他力本願な俺。

145 名前: 飽き性編集部員 投稿日: 2003/12/01(月) 14:41 [ 8DU6sWOQ ]
>>144
現在個人で楽しむ用に作ってたまとめページ製作中だったり…
いっその事オンライン用に直そうかと思案中。

もしも、このスレの書き手さん達の許可が出ればそんなページも立ち上げてみようかと思っています。

146 名前: 飽き性編集部員 投稿日: 2003/12/01(月) 15:39 [ 8DU6sWOQ ]
sage忘れ・・・すいません

147 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/01(月) 15:49 [ djN7wUW2 ]
>>144>>145
おまいら、なんでそう、俺の予想通りの展開ですか。

期待して待ってるのでガンガレ。超ガンガレ。


あと、リスト(仮名)はまだ明確な性別の描写はないよ。
序盤のネタ具合から見ると、少年であるほうが妥当だと思うけど。

148 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/01(月) 16:05 [ qK3WIR9w ]
>>147ー!82!82!

149 名前: 俺3 投稿日: 2003/12/01(月) 19:51 [ bzwM7CC. ]
おふっ、やっちまいましたか;;
(少年)→(少女)
でお願いします・・・

一応前スレからいる(というか諸悪の根源_no)のですがどうも忘れてしまっていて;;
といふわけで、自分のでしたらかまわないのでまとめてください~TT
ここまでいろいろ絡んでくると時間のない自分には厳しいものが・・・

150 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/12/01(月) 20:16 [ l9InuGik ]
 なにか楽しい事になってるので、コッソリカキコ。 
 私の作品は、特に著作権等問わないんで、好きにして頂いてかまわないのです。
 ちなみに、最初リスト(仮名)は男か女どころか、アコかプリかすら決めてなかったので、序盤はあやふやだったのです;;
 まあ、後半アコという形になり、しかも、思いつきで女の子にしたので、かなり乙女になりましたね。
 恋でも(でもってあんた)したってことで、女らしくなったと思ってください。
 
 かなりいいかげんな設定から初めてごめんなさい_| ̄|○
 しかも、なぜかと突然出したBSを気に入って、サイドストーリー作ってすいません_| ̄|  ≡○

151 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/01(月) 20:54 [ 2Mdyy59g ]
>>150
超がんがれ

152 名前: 俺その2 投稿日: 2003/12/01(月) 21:50 [ TPFXa4a. ]
とりあえず、おいらが書いたの
>>24>>36>>44>>67>>87>>135

ちと質問
おいらだけLvが低いような感じがするけど、このまま書き続けていいですか?
最近、かなり不安になって来たので…

153 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/01(月) 22:00 [ ObEXEhcY ]
男だと勘違いしているという設定かとオモタ(・∀・)

154 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/01(月) 23:14 [ bzwM7CC. ]
>>153
ぉぅぃぇ。それ採用。

155 名前: 俺その2 投稿日: 2003/12/01(月) 23:36 [ z3ZOrbPA ]
おいらの脳内設定は、何かないとソロで黙々と狩りつづける。
色恋沙汰に全く疎く、男だろうと女だろうと全く気にも止めない。たまたま、男だったり女だっただけ。

んなもんだけど、いかが??

156 名前: いい加減年寄りな某 投稿日: 2003/12/02(火) 00:10 [ jqcj.V/I ]
私のも良ければどうぞ~。
私の相方さんを書いてくれている人は、どうなんだろう?

157 名前: 某神速騎士(自称) 投稿日: 2003/12/02(火) 00:58 [ 33147OnE ]
相方って私でいいのかな…|ω・*)コソコソ
もちろん構いませんよー、よろしくお願いします。
ついでに>>116>>117も私です、こちらもヨケレバ(*ノノ)

158 名前: 黄昏の名無し3 投稿日: 2003/12/02(火) 04:22 [ fnVRMFnI ]
何か俺2さんとは違いがある気がするので・・・
整合性があるように好きにやればイイのではないかと;;
何より、誰かのスレではなくみんなのネタスレナわけですからいろんな俺がいてイイかと思うわけです。

ちなみに、俺は日記を書くのが少し苦手な運の悪い普通の人。
後は他の人の俺感を損なわないように気をつけて考えてるくらいです。

159 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/12/02(火) 18:31 [ GSmwR7ZU ]
 それは、今に繋がる過去への物語。
 
 見栄っ張りで、強がりな商人と、その幼馴染である、泣き虫の商人がいました。
 彼らは、正反対でありながら、いや、正反対であるからこそ仲良しで、いつも一緒にいました。
 一人は、徹底的に強さを極めるために。
 一人は、唯一自慢できる知識を使うために。
 
 この、世界に、旅だった。

 見栄っ張りで、強がりの商人は、どこにでも泣き虫の商人を連れまわしては、泣かしていた。
「おい、ルク(仮)早く来いよ」  
「アギ(仮)待ってよ・・・」
「今日はエルダ狩る約束だろ」 
「でも・・・カート重いし・・・それに、アギ(仮)は歩くの速いし・・・」
「カートなんて重くねえよ、ルク(仮)が力なくて遅いだけだよ」 
「・・・でも・・・でも・・・」
「ああ、もう、つく前に泣くなよ・・・」

 一見中が悪そうな二人。
 誰もが凹凸コンビだと笑った。
 それでも、見栄っ張りで強がりな商人は、泣き虫の商人を連れまわした。
 
 それも、とある日まで。

「アギ(仮)狩りに行こー」
「kkー、ルク(仮)呼ぶから・・・」

「あっいいよ、ルク、プッシュカート低いし、弱いし」

「え?」
「今日さ、ちょっと強いとこ行くんだよ」
「ルク(仮)いるとさ、つまり、足手まといなの」
「頼むよー・・・アギ(仮)いないと俺達ダメだしさー」
「前衛、アギ(仮)とステラ(仮)だけだしさ、なっ頼む・・・」 

 見栄っ張りで、強がりな商人は、少し考えると、泣き虫な商人に、WISをした。
 泣き虫な商人は、「露店開いて待ってるよ」そう言った。

「一人で寂しいからって、泣くなよ」
 
 その日から、二人の運命は別れた。
 毎日、毎日、すれ違った。
 
 一人は、毎日、狩りに勤しんだ。
 一人は、毎日渡される土産を露店に置き、待った。

「今度帰ってきたら、一緒に狩りにつれていってやるよ」

 その言葉だけを残し、見栄っ張りで、強がりな商人は、狩りの旅にでかけた。
 長い、長い、旅だった。
 自分の幼馴染の存在を忘れるほど、長く、忙しい旅。 
 
 長いたびの中、いつしか、見栄っ張りで、強がりな商人は、BSとなった。
 そして、ふと、振りかえった。
 振りかえる余裕ができた時、彼は、気づいた。
 振りかえった先、そこには、まだ、アノ頃のままの泣き虫の商人がいた。
  
 彼が帰ってこなくなったせいで、露店の商品には、土産はもう置いていなかった。
  
 どこにでも売っている店売りの物が、そこには安価で置かれている。
 
 そして、振りかえった彼に気づいた泣き虫な商人は、言う。

「おか・・・違ったね、いってらっしゃい」

 長い旅の中、自分は、何度も、ここに帰って来たはずだった。
 でも、一度も、泣き虫な商人に、ただいまとは言わなかった。
 ただ、いってくるとしか、言わなかった。
 それに、気づいた。

 彼は、涙を流して謝った。

 そして、たった一つの言葉を口にした。

「ただいま、ごめん」

160 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/12/02(火) 18:34 [ GSmwR7ZU ]
 すいません・・・まだ続きます・・・_| ̄|○
 はうはう、二人の性別は決まっていません・・・誰か決めてください(おい)
 あと、(仮)のついていないとこ、脳内変換しといてください・・・すいません。
 
 ちなみに、過去話っぽいとこがちっとも入ってないことに落ちこんでます。
 せめて、エギラがアクティブじゃないとか出したかった・・・_| ̄| ∑≡○ 駄作書きめ

161 名前: 黄昏の名無し 投稿日: 2003/12/03(水) 18:12 [ uM6OJQkI ]
 a g e よ う ぜ 
 (・ー)y―~~

162 名前: 飽き性編集部員 投稿日: 2003/12/03(水) 20:54 [ wv.4.m92 ]
145です。皆さん、作品の掲載許可、どうもありがとうございます。

現在、まとめサイトは一応見れる程度まで完成し、
掲載するための無料HP申告中という所です。
2日~1週間(長い!)かかるらしいので後暫く!待ってください~
グータラ編集部員メ

163 名前: とある女商人 投稿日: 2003/12/04(木) 03:28 [ F5WIlAa. ]
倉庫に眠っている微妙な品々を適当な値段で露店に並べて
街行く人を眺めながら無為に時間を過ごすのを好む私であるが
今日はなんと、買取商人として看板を掲げている。
実は先日商人仲間の一人に「もうちょっと商人らしくしたら?」と
なにやら厭きれた顔でアドバイス…というか同情されてしまうに至ったので
ここは一発、冒険者から安値で買い上げてマージンを上乗せして露店で捌くという
非常に商人の腕が試される買い取り商人なるものを生まれて初めて開いてみたわけだ。
ちゃんと買取するための元手金も商人協会の金庫からちょっと借用(犯罪です)してきたし
後は転売で利益があがりそうな品物を提示してくれる冒険者を待つばかりとなった。
でもさすがに生まれて初めてなのでちょっと緊張気味。
私いつもトロいとか言われてるから、緊張してるほうがいいのかもしれないけど。
そんな独り言を頭で呟いているところに、買取希望のお客さんがやって来た。
提示された品物はブローチ…やばい、早速相場がわからない。
とりあえず買取価格を考える振りをしつつ唸っていると
お客さんが小声で
「この品はあまり表に出せない品物だから多少安くても構わん」
とちょっと恐いことを言い始めた。
よくよく相手の格好を見てみると、彼の職業はローグのようだった。
ローグって確か盗人出身だったかな…とすると要するにこれは盗品ということだろう。
それならある程度ぼったくられても文句は言えまい。
恐らくブローチは中級装飾品であるので高くても500kzはしないはず。
ちょっと強気に出てみることにした。

164 名前: とある女商人 投稿日: 2003/12/04(木) 03:28 [ F5WIlAa. ]
「ええと、それじゃあこれぐらいでどうですか」
そう言って私は指を1本立てた。
確か指1本で100kzの意味だった気がする。
それを見て彼はちょっと恐い表情になったけれど、
私の提示価格に納得してくれたようだ。勝った。
手際よく彼のブローチをカートに仕舞い、
買取価格である100,000zを渡すと…彼はいきなりお金を突っ返した。
何か取引に問題でも…え?指1本の桁が違う?この10倍?それでも安い?
よく見ると受け取ったブローチにはスロットがついていた。
そうか、確かスロットがついている装飾品は高価とか商人仲間が言ってたっけ。
ということは買取価格は最低でもM単位、駄目だ、私の手元にあるお金じゃ到底払えない。
そのことを伝えると、暫く考えた彼はある提案をしてきた。
このブローチを露店に並べて、もし売れたら彼に売価の半額を支払う。
売れなかった場合はそのまま返してくれればよい、というものだった。
これは願ってもないチャンス、ノーリスクハイリターンである。
私は二の返事でこれを承諾し早速露店に並べる準備を開始する。
あれ、そういえば売れるまでこの人はどうするつもりなんだろう。
思った旨を聞いてみると、彼は暫く黙ってから何を思ったのかこう言ってきた。

「もしよければそこのカートの中で寝て待っていてもいいか」

私はなんでまたカートの中でと呆れたが、
ふと知り合いの女商人のことが頭によぎった。


なんだか、似てる。


幸い布団代わりの大量のやわ毛もあるし、寝る分には構わない。
結構ですよと伝えると、彼は早々とカートに体を預けて目を瞑った。
私の方はブローチに値札をつけ終わったので露店の一番目立つ場所に並べる。
後はこれを買ってくれる人が現れるのを待つだけ。
それまでカートの中で眠る悪人さんの寝顔でも眺めているとしよう。

165 名前: 飽き性編集部員 投稿日: 2003/12/04(木) 13:04 [ WwF.J/RQ ]
またまた145です。
HPを取得出来たので、まとめページをUPしました。
まだまだ大雑把な作りですが、随時更新して見やすくしていきたいと思います。(下手な作りでごめんなさいー)
また、原文(小説)は、許可が下りた書き手さんのもののみ掲載してあります。(随時許可申請中です)

本スレまとめHP↓
ttp://netasure.hp.infoseek.co.jp/

166 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/04(木) 13:35 [ DJViyOVM ]
>>165
俺も一回だけネタ話をここに書いたけど、「自分は何番を書いて、
これの掲載を許可します」なんて、いちいち書きたくないよ。
全部掲載しちゃってください。

167 名前: 飽き性編集部員 投稿日: 2003/12/04(木) 13:42 [ WwF.J/RQ ]
>>166
自分でも思っていたけど確かにそうですね^^
随分レス数も多いですし…

では一旦全ての原文を掲載して、削除依頼のあったものに関してだけ
掲載を削除するという方針はどうでしょうか。
ご意見よろしくです。

168 名前: 枝テロ暗殺者 投稿日: 2003/12/04(木) 23:18 [ 2Ozgh9ys ]
私はいつも枝を買う
クローキングで近づき、枝を折りターゲットを葬る
そう私は暗殺者である。

今日もいつものように枝を2本買う
ターゲットを葬りには多すぎてもいけない
回りのものに気づかれ即殲滅されてしまうからである

今日は久々の依頼なので腕試しにターゲットと同職業の人を狙う
気づかれてはいないようだ
やるぞ!


うむ、プバ…
さすがにこれでは倒すのには時間がかかる…
俺も腕が落ちたか…

まぁ、見物しておくか…
何かセージもみているようだ…
お、孵化したか

その次の瞬間孵化したあたり一帯の人々は倒れ伏していた

…何故倒れている…
…一体何があったのだ…
その答えはすぐに自分も知る羽目になった

吹き飛びながら倒れる自分
その時目に映った敵は




女王蜂だった…

169 名前: 枝テロ暗殺者 投稿日: 2003/12/04(木) 23:21 [ 2Ozgh9ys ]
気を取り直して
回復を行い
今度はターゲット目指して近づく

さっき使用した分の枝を補充し
そしてターゲットより少しはなれた位置で
様子を窺う

うむ、気づかれてはいないようだ

先ほどの女王蜂がいい感じに雲隠れになっているようだ

気づかれてない今がチャンスだと思い
私は枝を折った





何故また倒れている…
一体今度は何が出たというのだ
クローキングを使い安全を確保してあるはずなのに…

その私の近くにいたのは
アークエンジェリングと魔剣だった




だがターゲット目指して直進している
安心して私はそのまま休むことにした

170 名前: 黄昏の名無し5? 投稿日: 2003/12/04(木) 23:23 [ mhd9B74E ]
鈍い金属音を放ち、からっぽの鎧が崩れ落ちる。
狙いを定めた銀の矢が、あたしの前を行くブラックスミスのすぐ横を走りぬけ
また新たに、崩れた鎧を生み出した。

「ふぅ。やっと落ち着いた」
鎧の破片を数えてみると、群がってきた鎧は10体弱といったところか。
あたしは一息つこうと、斜め右あたりを旋回している相棒の鷹にサインを送った。
相棒がゆっくりと、あたしの肩に降りてくる。 ・・・と。

「危ねぇな!」

声の主は、息を荒げながらあたしのほうに走りよってきた。
敵の殲滅に使い込んだ彼のカートが、後ろでガタガタいっている。
「あんたに矢当てるようなヘマはしないよ。あたしは。」
てっきり、さっき放った矢のことを言ってるんだろうと思ったあたしは、軽く笑って肩をすくめて見せる。
彼のギルドに入って、もう結構日にちがたつけど・・・
まだ腕を信用されてなかったのかと思うと、反省の色なんか、これっぽっちも出てこなかった。
「そうじゃなくて!」
彼が言う。 あたしはめんどくさそうに顔をしかめ、首をかしげた。
「無茶するなってことだよ。さっきだって俺をタゲってた奴、無理に攻撃しただろ?」
言いながらため息をつき、彼は白ポーションをあたしに放ってよこす。
「だいたい囲まれてんの分かってるくせに、わざわざ敵を増やしに行く奴がいるか?」
まぁ、そう言われれば・・そんなこともあったかもしれない。
「限度ってもん考えろよ・・ったく。がむしゃらに攻撃してるから、今みたいに怪我するんだろ。」
「・・・まぁね。」
言って、気まずげに視線を横にやるあたし。

彼はいつもこうだ。 心配性というか、なんというか。
一人で狩りに行くと言うと、決まって「心配だから」とついてくる。
あたしは確かに小柄で、頼りないところもあるかもしれない。けど・・それなりの場数は踏んでる。
ただ、それがまだ少し彼に及ばないだけで・・・。

そこまで思って、あたしは考えるのをやめた。
騎士団には狩りに来たのに、このままだと彼の説教で終わりそうな勢いだ。
彼はかれこれ20分ほど説教を続けている。
なんだか頭が痛くなってきた。

171 名前: 黄昏の名無し5? 投稿日: 2003/12/04(木) 23:23 [ mhd9B74E ]
清算を終えて、日が傾きかけたプロンテラの町をあたしは一人歩く。
ブラックスミスの彼は、鎧から出たエルニウムを露店で売りさばくといって、どこかに行ってしまった。
俗に言う戦闘BSのくせに、こういうところは妙に商人らしくて笑える。

メインストリートを歩いていると、いつものように商人さん達が声をかけてくる。
ミルク・鉄・ウインドメイス・・・特に欲しいものが見つからないので、宿に戻ろうかと思ったそのとき。
噴水の横のベンチあたりに、妙なものが見えた。
露店を開く、いたって普通の女商人さんに、そのカートの中で眠っている怪しいローグ。
怪しさに思わず露店の前で立ち止まってしまう。 
女商人さんが笑顔で「いらっしゃいませ」と言ってくれた。
立ち止まった以上、露店を見ないわけにはいかないので、あたしは慌ててカートのローグから目を離した。
目玉商品は・・・これかな? 一番目立つところに置いてあるブローチ。
「スロット付きかぁ。」
ブローチというのは、本来身に着けると素早さが増す・・といったものなんだけれど。
スロットが付いている物を身に着けようと思えば、かなりのレベルが要求される。
あたしがこれを装備できるようになるのは、あと5レベル先か・・・。

ふと、ブローチを手にとって見たとき。
何故か頭をよぎったのは、あたしよりも先のレベルを行く彼の顔だった。

「・・これ、買います」

迷いながらも、あたしは女商人さんに向かって笑顔で言った。
女商人さんは少し驚いたように視線を上げ、満面の笑みで「ありがとうございます」と答えて
ブローチを手早く包み紙に包んで手渡してくれた。
あたしが立ち去るまで、結局カートのローグは目を覚まさなかった。


カートに乗ってる人なんか、めったに見るもんじゃないけれど。
実はあたしも一度、ハンターになる前に乗せてもらったことがあった。
乗せてくれたのはブラックスミスの彼。あたしがアーチャーだったころ、彼はすでにブラックスミスだった。
いつもいつも、あたしの一歩前を行く彼に、いつかは追いついてやると思って必死に狩りをする毎日。
いつか、このブローチを堂々と装備して、彼と並ぶくらいの場数を踏んで。
・・そしたら、もう心配なんかさせてやらない。子ども扱いもさせない。
これからも、やっぱりあたしはがむしゃらに頑張ると思う。怪我もするだろうし、説教もされるだろう。


彼が“心配だからついてくる”から“一緒にどこか狩りに行こう”に、台詞を変えてくれるその日まで。

172 名前: 黄昏の名無し5? 投稿日: 2003/12/04(木) 23:25 [ mhd9B74E ]
ごめんなさいすいません長過ぎました_| ̄|○
なんでこう、まとまらないんだか・・・。

修行してきます_| ̄|○

173 名前: 123 投稿日: 2003/12/05(金) 03:04 [ CUN.3E26 ]
ちょっとオシャレな装備のプリの話

今回のパートナーは♂商人さん。
現在地はフェイヨン地下寺院である。
メインターゲットのソヒーを目当てに今日も繁盛している狩り場だ。

今回は世間で言うところの『壁』という奴だ。

この旅は母の依頼で、断るに断れなかった。
なんでも、母が経営する旅館を贔屓にしていただいてる方の御曹司らしい。
まったくありがたい話が舞い込んできたものだ。

力量の離れた人と一緒に狩りをすることになるので、当然、私には何の利益も無い。
まあ、壁じゃなくとも、力の無い私にはここのモンスターを倒すのは難しいことだが。

随分前置きも長くなった。コレにはちゃんと理由があるので安心して欲しい。
この御曹司クン、非常に非力なのだ。金持ちの息子らしく、
一目で分かる豪華な装備なのだが、如何せん本人のスペックが付いてきていない。
よって、ソヒー一匹倒すのにも時間がかかる。
ぼーっと何かを考えてでもいないと、とてもではないがやってられない。

「ちょっと、君。グロリアの効果が切れているよ」

突然声がかかった、件の御曹司クンである。

「はい、すいません。ただいま~」

営業スマイルを駆使しつつグロリアを唱え、辺りを見渡す。
回りには私たちと似たような境遇の人や、ソロで永遠と狩りをするものもいれば
6人くらいのPTも見受けられた。

ソヒーが倒れるのを見計らって、次のソヒーを探す。
倒れるのを待って次のソヒーを・・・・・・(エンドレス
こんなことをもう朝からずーっと繰り返しているのだ。
時にムナックやソルジャースケルトンなども襲ってくるが、私の敵ではない。
ヒールで御退場いただいている。

「ほら、イムポシティオマヌスにレックスエーテルナ!
やる気あるのかい?まったく・・・」

また怒られた・・・
一応、雇い主と言えなくもないので、やっぱり営業スマイル。(報酬が無いところがミソだ
手を抜きたいところだが、そうもいかない。
なので、トドメのレックスデビーナも忘れてはいけない。

さらに時は過ぎ、お腹の空き具合からいってそろそろお昼かと思った頃
彼は、今日幾度目かのレベルアップをしていた。
レベルが上がる度に当然だ!みたいな顔をしていたが
時々ほくそえんでるのが見えた。結構かわいいかも
それに引き換え、私は精神的に疲労困憊、ノックアウト直前だ

「あ、叩き終わってる・・・次のソヒーを」

うわ言のように呟きながら手近にいるソヒーにアタック。
キリエエレイソンで防御しながら、プリーストに生まれた己の不幸を呪う。

一通り後悔した後、ふと後ろをみるとソヒーさん。
目が合った。直後にバッシュを頂いた。とても痛い。

そんな痛みを忘れさせる情景がそこにはあった。
このクソガキ様、よりにもよって弁当を食っていやがりました。
母の旅館の特製弁当。(1500Z
自慢の板前さんが作ったとても美味しいお弁当である。(宣伝
思えば、ここで全てを諦めたのかもしれない。

そのようなことがあって怒るに怒れないジレンマを抱えつつ
今日の旅を終えた。町に戻った時には日が暮れていた。
もちろん収入はゼロ。相手もいっぱしの商人だったので
落ちたアイテムは確認するひまも無く彼のカートに入れられていた。
マフラーらしきものが見えたような気もしたが、きっと気のせいだろう。

さて、明日はどんな冒険が待っているかな・・・

174 名前: 偉大なる僕 投稿日: 2003/12/05(金) 14:32 [ i6I0O42M ]
まったく困ったものだ
父上の取引先の娘だかなんだか知らんがこのプリは使えない
僕の供が出来る栄誉を与えられて嬉しいのは分かるけど
さっきからニコニコ愛想を振りまくのに必死で支援が遅れている
まぁ僕程の大物に仕えるのは名誉な事だから、戦場で笑顔になってしまうのは勘弁してやらなければ
僕くらいの大物にもなればそれくらいの度量は備わっている
それにしても、だ
一々魔法の指示まで出さねばならんとは…
ふん、凡俗ならこれも使用人の扱いの訓練にでもなるのだろうが偉大な僕にはそんなモノは必要無いのに
それにしても単調で飽きる…
父上も気が利かない
お前も少しは仕入れを覚えろ?
なぜ僕程の大物が自分で戦わねばならんのだ
どうせならこのプリの他に適当な使用人を付ければいいものを…
肉体労働は下々に任せて高みの見物としゃれこみたいのに
優秀な僕が無能な使用人に指示をして座る、これが本来あるべき姿なのだ
「君、またブレス速度が切れているんだが?」
まったく、この鈍いプリは僕がわざわざ言うまで気が付かないときてる
まぁ偉大な僕の格好良さに見とれてしまうのは仕方がない
これも素晴らし過ぎる僕の罪かもしれない…

ヒラヒラした服と共にソヒーが崩れ、身体に力がみなぎる
今日何度目かのレベルアップだ
ふふん!また強くなってしまったな
只でさえ優秀な僕だが更なる高みに上るのは素直に嬉しい
もっとも、商人になる時のように供の者の戦いを見物しながら愉しむお茶も格別なのだが
おっと、肩にかける物だ
このまま下々に恵んでやるのもいいかと思うが、今回は父上の命で来ている
倒した物は持ち帰らねばならない
カートが重くなるので拾いたくないのだがな…
プリは何やらブツブツと呟きながら考え事に耽っている
僕の支援と言う崇高な使命を蔑ろにしているのか?
けしからん
それにしても、プリとはこんなに着飾っていいものだったか?
基本は凡庸な服だが、やけに華美な頭装備を被っている
出発前にいくつものアクセサリーから付ける物を選び出していたのを思い出した
そうか…
僕のような偉大な存在と行動を共にするのだ、上手く取り入って寵愛を得ようという魂胆だな
そう考えればさっきからこれ見よがしに覗かせている白い太股にも納得がいく
ここは薄暗く見るに値する物も無いが、この足は愉しむとしよう
プリの斜め後にしゃがみ込みカートから弁当を取り出す
普段の食事に比べれば貧相だが、こんな場所では致し方あるまい…

中々に美味い弁当だ、心の中で及第点をやる
それと目の前で揺れる白い太股…
やはりこの位置取りは正解だったな
ダンサーと違い、これはこれでいいものだ

町に戻った時には日が暮れていた
間抜けなプリがソヒーに殴られると言うアクシデントがあったが気にしない事にする
きっと素敵な僕の事でも夢中で考えていたんだろう

さて、明日はこのプリにどんな冒険につれて行かせようかな…

175 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/12/05(金) 19:49 [ 5UzKnm8I ]
 それは、昔というには、近すぎて、今というには、遠すぎる日の物語。
 強がりなBSと泣き虫のBSがおりました。
 強がりなBSは、泣き虫のBSを連れまわし、たくさんの場所へと行きました。
 
 強がりなBSは、泣き虫のBSの鍛えた斧を振るい。
 泣き虫なBSは、武器を作り、鍛えた。
 
 彼らは、正反対ながらも、仲良く、旅をしていた。 
 場所は、もっぱら炭坑。
 そこで、武器用の鉱石を拾い集め、出た収集品を売って、更にそれでアイテムを買い集める。
 ちなみに、余った金で日々、質素ながらも暮らしていた。
 たまに、泣き虫なBSの作った武器を売ったりもしていたが。

 しかし、そんな、単調なある日、強がりなBSは、一つの提案をした。

「つええとこ行ってみねえ?」
「え・・・?」
「俺もさ、レベルも上がったし、お前一人位なら守れるからさ、な」 
 泣き虫なBSは、あまりの強引さに断ることもできず、「強い」所へと、向かった。

 
 それが、どんな不運を招くとも知らず、ただ・・・。

 続く・・・?

176 名前: 暇人の戯言 投稿日: 2003/12/06(土) 02:33 [ sZnQ5mJA ]
いま俺は、ある女商人のカートの中にいる。
買取をしていた彼女に持ち込んだある商品が売れるのを待とう、というのだ。
その品というのは [古代のブローチ] ちなみに元々は俺の所有物ではない。そう、これは盗品。
つまり俺はローグ。

さて、なぜ俺が彼女のカートの中にいるかというとだね・・・話せば長いんだ。(書いても長いんだ_no)
結論から言うと、それが出来るだけ早く売れるように、俺はちょっとの間この露店の看板役をやろうというのだ。
前に少しかかわった「カートの中にいる札だらけのアサシン」みたいな、露店の目立つ看板代わりってわけ。

まあ、気が向いたなら、そこに至るまでの話でも聞いてやってくださいよ。

――――
ある女性からそのブローチを頂戴したんだが、よくよく見てみるとスロット付だった。
「これは思いがけず儲けた、これで二月程度は本業の盗みを働かずともおいしい食事にありつける!」
と嬉しくなった。

ところが、いつも世話になっている裏物専門買取商の部屋へ行くとそこには・・・
『俺は寒いのは嫌いなんだ。と、言うわけで、前に話したかわゆ~いケミ子たんを連れてコモドリゾートまで行って来る。
 ちなみに、桜の時期になるまで帰らんつもりなので、俺が帰ってくるまでの間に手に入れたブツは自分でなんとか捌け。
 まあ、ちょっとしたわびとして、部屋にある酒は自由に飲んで良いぞ。それじゃ、ガンバレ。』
という置き手紙が・・・

ってことは春まで品物が換金できねぇじゃん・・・おいおい。
しかも、酒をあまり飲まない俺にとって、酒を好きに飲んでもいいと言われても嬉しくもなんとも無いんだよねぇ。
ムカ!!
とりあえず、ちょっとした嫌がらせとして、奴の気に入っている銘柄の酒瓶を日の良く当たる窓辺に放置しておいた。
奴が帰ってくる頃には、あの中身がきっとおいしい「酢」に変わっていることだろう。楽しみだ。
ここに居座っても仕方ないので、それだけ済ますと部屋をあとにした。

・・・これが売れないことには質素な生活を送らねばならなくなるので、少々危険だが町の買い取り屋でもいいかと諦め、
メインストリートで買い取りの看板を掲げていたこの女商人に話を持ちかけてみた。

177 名前: 暇人の戯言 投稿日: 2003/12/06(土) 02:35 [ sZnQ5mJA ]
ブローチを見せた。彼女は考え込んでいる。なんか唸ってるし・・・。どうやら買い取り業駆け出しさんのようだ。
むぅ・・・どうしたもんか。

買い取り駆け出しの商人に盗品を任せるのもどうかと思い、他に行ったほうがいいだろうか・・・とも考えたが
たまには、駆け出し買取商人のひよっこ具合を見てニヤニヤするのもいいかもなぁ。
などとという不謹慎な思いがふと頭に浮かんだので、やはりこの商人に現金化してもらうことにした。

はっきりと盗品であるとは言わなかったが・・・正規の品ではないこと、だから買い取り価格が多少安くても文句は言わない、
ということを伝えてみた。これなら彼女はどう出るだろう?
「ええと、それじゃあこれぐらいでどうですか」
と、彼女は指を一本立てた。
ふむ。1Mzね・・・確かに安くてもいいとは言ったが、ちょっとぼりすぎな気もする・・・
まあ、いいか。これから過酷な転売の道へ入っていく彼女へのささやかな餞別代わりだ。
それに、1Mzもあれば俺は一月くらいは食っていけるだろうしな。

「それでOKだ。」
と伝えると、彼女は手際よくカートの中へブローチをしまい、お金を準備し始めた。
商品の扱い自体には慣れているようだな。と、ちょっと感心した。

お金の準備が出来たようなので、彼女の手から受け取る。
100kz。
100kz!?
お金を突っ返した!それも超高速で!!

まずい・・・まさかスロットの確認さえもしてくれなかったとは・・・この商人ひよっこ過ぎる・・・・
とりあえず、これにはスロットがついているのでこの額の10倍はすること、それでも結構安いことを伝えてみた。
すると、それだけの元金を持っていないという返答が返ってきた。
うーむ・・・やはり他へ持って行くべきなのだろうか・・・

いろいろ考えて思いとどまった。
せっかく新しいことを始めようとしている商人の気持ちをくじくことは忍びない。
買取をする元金が足り無いのなら、このブローチをきっかけにして作らせてやればいいのだ。
彼女にこれを売らせてみよう。そして半額を俺に。もう半額を彼女に。
それなら俺にも1Mzは入るし、彼女の買取業のまとまった元金にもなるだろう。それで二人とも幸せ。
ああ・・・ほんと俺ってお人よしだねぇ・・・。
提案してみると、二つ返事でOKと返ってきた。そのときの彼女の目は輝いていた気がする。

ブローチを露店に出す準備に取り掛かった彼女がふと頭を上げ
「そういえば、これが売れるまであなたはどうしておられるおつもりなのですか?」
と聞いてきた。そういえばそうだ。

彼女は正直そうだし、持ち逃げなどおそらくしないだろう。だから俺の家に戻ってもいいんだが・・・むぅ・・・
そこで思いついた。例のアサシン戦法だ。カートの中に一寸住まわせてもらおう。
少々恥ずかしいが、早く売れるのに越したことは無い。
「もしよければそこのカートの中で寝て待っていてもいいか?」
返答は、OKだった。
――――

と、まあそんなわけだ。
あー・・・こうしてカートの中でやわ毛に包まれてるととても気持ちがいい。まるでお風呂に入ってるようだ。
なんか、このままずっとカートの中に住ませてもらうのもいい気がしてきたなぁ。
日差しも暖かいし・・・眠りに誘わ・・・れ・・・るぅ・・・・
クゥ・・・・

178 名前: 暇人の戯言 投稿日: 2003/12/06(土) 02:50 [ sZnQ5mJA ]
ごめんなさいごめんなさい(;´Д`)人
長くなりすぎました_no

しっかし・・・ものを書くってのは難しいですねぇ。
他の方の書いてくれる内容にどうにも追いつかないっすよw

へたれですけど、ちょっとずつレベルアップしていきたいなぁとかなんとか
思ってますので、生暖かく見ててやってください(;・∀・)

>>145 = 編集部員さま
HP設立お疲れ様です。登場人物把握にとっても助かります(゚∀゚)
作品の掲載に関しては、>>167に書かれたおられたようなやり方でいいと思っています。

それでは、またそのうち。

179 名前: 123 投稿日: 2003/12/06(土) 03:44 [ 0f1Hxqwo ]
ちょっとオシャレな装備のプリの話

「さて、今日も張り切ってペア探しです」

紙を貼り付けたボードに募集要項を書き連ねる。
私が冒険を始めてからほぼ毎日行っている作業だ。特に支障もなく進む。

『募集)80のリザレクション無しVitプリと組める人 ペアのみで』

最後の1文、ペアのみでというのを書くたびに嫌なことを思い出す。
結構嫌な思い出の一つだ。
後ろばかり見ていてもしょうがないとはわかっているのだが。
けど、それはまた別の話・・・

「これでよし、と」

一通り書き終わって、そこらの芝生のあたりに座り込み
ボードを膝の上において募集開始。

本日ハ晴天ナリ。程よく風も吹いて、ダンジョンに入るよりかは
どこかのフィールドでピクニックしたくなるような陽気だ。

「こんにちは」

さっそく声をかけられて、意識を向ける。来客だ。
声を掛けてきたのは♂クルセイダーだった。

「こんにちは」

私も笑顔で返す。知らない人との会話はまず第一印象だ。
これさえしくじらなければ会話は円滑に進むものである。

「俺達、今5人のPTを作ってるんだけど、
よかったら一緒にグランストヘイム城にでもいかないか?」

・・・ああ、今日はのっけからツイてない。
一応、看板にはペアのみと書いてあるのだが、良く見てないで声をかける人が結構多い。
こうゆうのを断るのが一番ツライのである。
こっちにもイロイロ理由があるのだが、いままでの経験上、
一言で切らないと後腐れするとわかっているのでキッパリ言った。

「すみません、私はペアじゃないとダメなんです」

すると、案の定クルセさんは不機嫌そうな顔で去っていった。
それはそうだろう。あんな断り方したら私でもきっと不愉快になる。

一番酷い時は、『これだから効率厨は』との捨て台詞を頂いたこともあったっけ。

それからも、ちょくちょく声を掛けられるが、大体、最初のクルセさんと
同じような内容で、私の希望どおりの誘いは来なかった。
中には壁して下さいというのもあって、少々凹んだりもした。

そんなことをしている間にも私の周りではたくさんの人がPT
あるいはギルドを求めて闊歩している。
そして、あちこちでPTが出来、ワープポータルやらカプラ転送やらで狩りに出かけていく。

それを横目で見ながらボーっとする私。
なかなか声を掛けられなくなって、自然と思考が進む。
そんな時にふと、昔のことを思い出してしまった。(昔といってもたいした月日ではないが

アコライト時代は、まだ他人と一緒に狩りをして楽しいと思えた頃だ。
苦労もあったが概ね楽しかったと思う。
しかし、下手をすると一日中募集をして座っていることもあった。

それが、プリーストになったとたん、何も掲げていなくても話し掛けられるようになったり
ギルドの誘いが来たりしたときには驚いたものだ。

最近は、それなりにレベルも高くなり組める人が減ってきている気がする。
そもそも、高レベルの人たちはこの広場にはあまりやってこないものだ。
結果としては当然なのかもしれない。

そんなことを考えている間にお日様は西の方へ行ってしまっていた。
相当長い間ぼんやりしてしまっていたらしい。

暗い気分を紛らわすために、ちょっと遅くなったがこれからピクニックと洒落こもう。
衣服に付いた芝生を払い勢い良く立ち上がる。明日こそは、と願いをかけて。

さて、明日はどんな冒険が待っているかな・・・

180 名前: 黄昏の名無し5? 投稿日: 2003/12/06(土) 18:27 [ s.KbxiVc ]
日が高くなってきた。
そろそろ昼時か、なんて思いつつ、あたしはぼーっと石畳の上で相棒の鷹の頭をなでている。
いい天気だなぁ。 今日はどこかフィールドにでも狩りに行ってみようか。
お金も稼げるところ・・ワイルドローズで大きいリボンなんかを狙うのも悪くない。
そうと決まれば、はやいとこ昼ご飯終わらせて出かけたいとこなんだけど。

目の前の説教好きブラックスミスがいなけりゃ。

「というかお前はモノを大切にしないというか、分かってんのか?」
「んー・・まぁ・・。」
と、あやふやに答えを返す。もちろん頭の中ではほかの事を考えていたりする。
こんな状態が約2時間続いているのだ。他のことでも考えてないと、やってられない。
あたし達のすぐ近くに居る肉屋の親父も、最初は興味深げにこっちの様子を伺っていたが
今では全くの無視で、危ないハサミを振りかざしつつ客商売に徹している。

事の起こりは今朝早く。
久々に臨時公平パーティに行くというあたしの言葉に、彼が大反対したことから。
よりにもよって彼は、行くのならいつものように俺も着いて行くと言い出したのだ。
ギリギリ公平もできるし、とかなんとか。
あまりに理不尽に思ったので、とっさに手が出るあたし。
当たったもののSTRが1なので大して堪えたようにも見えず、これまたとっさに・・・
・・・近くにあった宿屋の壷(大)を、彼に向かってぶん投げた。
その上スタンアローで射撃しておいて宿屋を出、肉屋前で彼に捕まって今に至る、ということだ。

まったく。これくらいの事でいちいち説教されてたら、たまったもんじゃない。

まぁ、臨時公平に行くと言った時点で「バフォメット倒してくるから。」
と、笑顔でいい加えたのがマズかったのかもしれないが・・・。
とにかくそれはそれ、これはこれ。
狩りに行く邪魔をされてるのには変わりはない。
・・とはいえ、これじゃどうしようもない事は確か・・・。

彼の説教はただいま最高潮に達しているようだ。
相変わらず、あたしは気のない返事を繰り返す。
相棒がシビレを切らして空に飛び立った。
それを恨みがましく見つめながら、あたしは説教が終わるのを待つ。

もう一度スタンアロー撃ち込んで逃げてやろうか・・。

そんなことを考えつつ、時間はどんどん過ぎてゆく。
肉屋の親父が、こっちに向かって笑顔で親指を立てたのが見えた。

181 名前: 123 投稿日: 2003/12/07(日) 09:37 [ 33asibi6 ]
ちょっとオシャレな装備のプリのお話

「お疲れ様でした~」
「またヨロシクね」

別れの挨拶をして帰途に着く。
ハンターさんと組んで騎士団での狩りを終えた帰りのこと。

「家に帰る前に倉庫整理でもしておくかな」

倉庫の中を見てみると、それなりの数のエルニウムが溜まっていた。
大量のエルニウムを見て、ある人物を思い出した。
ふむ、最近あの人のところに顔出してないし、たまには行ってみるのも悪くない。

思い立ったが吉日生活、ありったけのエルをもって倉庫を後にする。
向かう先はプロンテラの裏通り。

『あの人』・・・私の祖母に会いに行こう


裏通りのそのまた外れに祖母は住んでいる。首都の中とはいえ、人気はほとんど無い。

「やっほー、ばー様。遊びにきたぞ~」

「なんだ、アンタかい。こづかいでもせびりにきたか?」

開口一番それかい・・・
私もこの手悪態には慣れているので軽く流しつつ

「まあまあ、そんな事言わずに。お土産もあるんだから」

手近なテーブルに持ってきたエルニウムを置く。
ばー様は数だけ確認してそれをカートにしまった。

「ありがとよ、これで趣味に専念できる」

ばー様の趣味、それは『過剰精錬』である。しかも防具専門。
しかも失敗が多く、被害額は20Mとも30Mとも言われているらしい。
しかしながら、私の装備のほとんどはこの人の趣味によって成り立っていたりするので
顔が上がらないと面もある。

「茶でもだしてやるから、適当にくつろいでいきな」

「お言葉に甘えて」

その後、2人でとりとめも無い話をしながら、のんびりとした時が過ぎる。
精錬鍛冶屋の話やら最近の物価の話やら結構ためになる話を聞いたりもした。
一線をしりぞいてるはずなのに、このばー様の情報網は一体どこから来ているのだろうか・・・

そんな話をしている内に、ふと窓から外を見るとすっかり夜になっていた。
そろそろお暇しますかね。

「んじゃ、ばー様。今日は帰るよ」

「ああ、そうか。暇ならまた遊びにきな・・・ってちょいと待ちな」

「ん?」

そう言って、なにやらカートの中をゴソゴソ漁っている。
何か棒のような物を取り出したみたいだ。

「ほら、持ってきな」

その棒のようなものを無造作に放り投げる。
私はそれを慌ててキャッチした。
渡された物を良く見てみると、先端に骸骨が付いている。
これはまさか・・・そのまさか!?

「ばー様、これってもしかして」

「御名答、骸骨の杖さ。さる筋から入荷してね、どうせ使い道無いから持ってきな」

ぶっきらぼうに言ってくれるけど、コレって確かM単位のモノだったような。
やっぱりこの人は良くわからない。

「ありがとう、それじゃあ遠慮なく貰っていくよ」

「またエルでも溜まったら持っておいで。不味い茶ぐらいは用意してやるからさ」

「ははは、期待しないで待っててね」

そんな冗談を交わしながら帰途につく。
右手に骸骨の付いた杖を携えて。

さて、明日はどんな冒険が待っているかな・・・

182 名前: 友達のいないアコライト 投稿日: 2003/12/07(日) 10:26 [ RhT4ns8k ]
 今日も俺は、プロンテラの一角の宿屋で起き出す。
 ぐっと伸びをすると、露店で一つアオジェムを購入。
 ついでに、鈍器(限定)を購入。 
 いつものカプラさんが、挨拶。
「おはようございます」
「やあ、グラリスさん」  
 倉庫から、適当に回復アイテムをとる。
 さり際に、グラリスさんが、くいっとメガネを押し上げて聞いた。
「今日も、位置セーブをなさらないのですね」

「ええ」

 そして、プロ南のベンチで、取り出した回復アイテムのほかに、一本だけ出したミルクを飲む。
 ぼんやりしていると、声をかけられた。
“知り合いのアチャ”さんだ。
「やっまたここにいるの?」
「ええ」
「一緒に狩り行かない?」
「行く所がありますので、今日は失礼します」
「ぶー・・・いつもそうじゃん・・・」
「ええ、いつもそうなんです」

 そうつぶやくと、テレポート。

「あー・・・もう、また逃げられた・・・」
 
 テレポの場所は、洋介神父前。
 いるかわからない彼女の元へ。

 の前に、鈍器で洋介神父を殴りつける。
 この時、感情を込めては行けない。
 無機質に、それが役割であるかのように殴る。

 彼女が、殴るときのコツだと教えてくれた。
 あっという間に真っ赤に染まった洋介神父を尻目に、彼女を探す。
 いた!
「あー・・・また戻ってきてしまいました・・・」 
 お約束のセリフを呟き、彼女の隣に座る。
 それが、今の楽しみ。
 笑いかけてくれる彼女を見る。
 
 コレが見れるなら、位置セーブなんてしなくていい、洋介神父の顔を何万回見てもいい。
 ついでに、“友達”もいらない。

 主よ、罪深き私に、どうか罰を与えぬように・・・ アーメン

183 名前: 黄昏の名無し5? 投稿日: 2003/12/07(日) 13:19 [ i1gKYYXw ]
「今日ちょっと、臨時公平パーティ行って来るから。」
そう言いながら、彼女は階段を降りてきた。
そのまま朝食の席にガタンと腰かけ、横を向いて大きくあくびをする。
彼女の相棒の鷹が、周りに睨みをきかせつつ彼女の肩にとまった。
他のギルドメンバーも、そろそろ見慣れたいつもの朝の光景だ。
“あぁ、珍しいな。気をつけて行って来い。”
そう言ってやるつもりで俺も席につき、彼女に紅茶を出してやる。
「最近どうもストレス発散できてないし~・・」
言いながら、こっちをチラチラ見ているのは無視することにする。

「ウサ晴らしに、サクっとバフォメットでも倒してくるから。」
「あぁ、珍しいな―――――。 ・・・・・・・・!!?」

思わず、がたん!と音をたてて立ち上がる。
隣に座っていたギルメンのプリーストが、紅茶を噴き出すのが見えた。
「な・・・なん・・っ」
言葉につまる俺にかまわず、彼女は優雅に紅茶を飲んでいる。
“ちょっと騎士団2Fにソロで行って来る” “ファイアーブランド出るまで帰ってこないから”
など、今までにも彼女が無茶なことを言うことはよくあった。
そのたびに、皆は冗談だろ~と笑い、数日後には笑えない状況になったことがよくあるのだ。

つまり、彼女が言う無茶はすべて本気。
出来る出来ないにかかわらず、本当にやってのけようとする。
「無理だから帰ろう。」と言って連れ戻すと「なんで止めたのよ!」と泣いて怒り出す。
ほんとうに世話がやけるヤツだ。

184 名前: 黄昏の名無し5? 投稿日: 2003/12/07(日) 13:20 [ i1gKYYXw ]
「・・分かった。」
頭を抱えて俺は言った。
「その代わり俺もついていく。」
無理だったときに、彼女を連れ戻す役がいないと・・・。
そう思って顔を上げると、案の定、彼女は超不機嫌な顔でこっちを睨んでいた。
「ギリギリ公平もできるから、問題はないだろ?だいたい、お前じゃぁまだバフォメットなんか無理・・」
瞬間。 彼女の拳が額に飛んできた。 クリティカルだ。
バランスを崩して椅子ごと後ろにひっくりかえる。が、こっちはVIT型。
クリティカルだろうと、たいして痛くはない。
「おい、落ち着・・」
次は壷(大)が飛んできた。 追い討ちだ――。
それでも俺は立ち上がり、とりあえず彼女を抑えようと前に出る。
「アローシャワー!!」
彼女の声が響き、俺の周りにいたギルメンが数人スタンされてしまった。
更に追い討ちか―――なかなかやるようになったもんだ。
スタンしたギルメンのことはプリーストに任せ、俺は彼女を追って外に出る。


走って走って、彼女を捕まえたのは肉屋の前。
ようやく腕をつかんだ時には、俺は10本ほどの矢に刺された状態だった。
毒矢の変な効果にゴホゴホ言いつつ、彼女をその場に座らせる。
まったく、朝からよく暴れてくれる。
とりあえず反省させようと、緑ポーションを飲みながら説教をはじめた。
「痴話げんかですか?」
肉屋の親父がニコニコしながら聞いてきた。
これをどこからどう見れば・・? と心の中で思いつつ、曖昧に笑っておいた。

何を言っても、彼女は気のない返事をするばかり。
本当は分かっているのかも知れないが、反省のそぶりは全く見せない。
まぁこれも、見慣れたいつもの光景だが・・・。


この話が終わっても、彼女はまだバフォメットを狙いに行くと言うだろうか?
ひょっとしたら、本当に倒すまで帰って来ないんじゃないだろうか。
ふと、不安になりつつ、俺はできるだけ話を長引かせる。
彼女の相棒が空に飛び立った。
彼女はそれをじっと見つめている。
―――ほんとうに、世話がやけるヤツだ・・・・・。

185 名前: 黄昏の名無し5? 投稿日: 2003/12/07(日) 13:22 [ i1gKYYXw ]
違う視点で書くのって難しい・・・。
皆さんウマくて羨ましいです(´д`;

HPの更新、毎日お疲れ様です!
シリーズとして載せて貰えたので、ちょっと嬉しいイチ書き手でした(笑)

186 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/07(日) 16:20 [ JYhmovzo ]
俺アサシンは、STR-DEX型かな?

187 名前: 俺その2 投稿日: 2003/12/08(月) 00:48 [ 8.k7Po4c ]
>>186
純粋なLUK型(多分70以上)
が、女神のくしゃみ(バグ)で”0”…
でも、グロリアで復活する。

なんてどう??

188 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/08(月) 01:14 [ PAV5AyHo ]
>>187
それは・・・どんなステ振りしても弱いんじゃない?
どうあってもクリでないらしいし、ブレスとか速度で強くなるくらいだから。

189 名前: 俺その2 投稿日: 2003/12/08(月) 01:46 [ 36C9xfds ]
>>188
そだね
けど、一応クリアサみたいだから、AGI-STR-LUKはどない??
クリは40くらいから出始めるからね

190 名前: とある女商人 投稿日: 2003/12/08(月) 02:01 [ 8jOEVhDY ]
「…これ、買います」
暫くsブローチを手に取って考えていたハンターさんが、
何か決意を感じさせる笑顔でそう私に伝えた。
私は驚きつつも平常心を保ちつつ、そのブローチを丁寧に包装して彼女に。
彼女は値札に提示してあった2Mzなる大金が入った袋を私に。
そう、男ローグさんから提示されたあの曰く憑きのsブローチが売れたのだ。
笑顔で彼女を見送ると、私の手の中にはずっしりと重いzenyの入った袋。
正直こんな大金今まで見たことも触ったこともなく、袋を掴む指先にも震えてしまう。
私のことだ、このままだと袋の中のお金をメインストリートにばら撒きそうなので
とりあえず口を堅く縛ってカートの隅に置いておく。
と、袋を仕舞うと同時に男ローグさんの寝顔が目に飛び込んでくる。
あまりにも彼の顔が近かった為、私は慌てて距離を置く。
あと10cmほど近づいてたら接吻…いやいや何言ってるんだろ私。
馬鹿なこと考えてないでそろそろカートの中の彼を起こさないと。
再び彼の寝顔を覗き見る。
なんだか起こすのが可哀想なぐらい気持ちよさそうに眠っている。
悪人として名高いローグとは思えない程の無防備っぷりだ。
いや、もしかして睡眠時にも意識だけは起きてるとかそういうのかもしれない。
ちょっと試しに彼の鼻を抓んでみる。

…全く反応がない。

この人は本当に盗みをするほど鋭い人なのが疑問に思えてくる。
いい加減悪戯をするのも悪い気がしてきたので、そろそろ起こそうかな。
「あの、ローグさん。ブローチ売れたんですけど」
そう言って彼の体を揺する。

…全く反応がない。

実はこの人の職業遊び人なんじゃないだろうか。
そんな冗談を思いつく程に起きようとしない。
仕方ないので、先ほど開いていた露店の売れ残り商品を再度並べてみる。
彼が起きるまで寝顔を横目で見ながらいつものように呆けることにした。
そのうち起きるだろうから、それまではこの時と空間を愉しむとしよう。
そう勝手に決め込んで彼の寝顔と道行く人とを交互に眺めていた。

191 名前: とある女商人 投稿日: 2003/12/08(月) 02:02 [ 8jOEVhDY ]
──ふと気がつくと、いつの間にか街の建物が夕焼け色に染まっていた。
昼下がりの陽気の中うとうとしていると時間の経つのがやけに早い。
私は欠伸をしながらカートの中の人に目をやる。
…まだ眠っている、どういう神経をしているのだろう。
流石にもう起きないことはないだろうと思い、彼を起こそうとカートの近くに寄った。
カートの中を覗き込んだ時、私は大変な事実に気づいた。


先ほどカートの中にしまった袋がない。


そんな馬鹿なと思いつつカートの中を手探りで捜しなおしたが見つからない。
きっとローグさんが寝返り途中に蹴り飛ばしちゃったんだなと思いなおして
カート付近の地面も隈なく捜したが…やはり見つからない。
もしかして、うとうとしてる間に誰かに盗まれちゃったってこと…?
私は自分でも分かるほど血の気が抜けて青ざめていった。
どうしようどうしようどうしようどうしようローグさんに何て言おう
冷や汗で背中を濡らしながら慌ててカートに目を向けると
彼は既に自分で起きだして眠そうに目を擦っていた。
なんて素晴らしいタイミングに起きてくださるのだろうかこのお方は。

「すまない、長く寝すぎちまった」

その言葉を聞いた瞬間、私は不安を耐え切れずに泣き出してしまった。
こんな年にもなって公衆の面前で声を上げて大泣きである。
それに仰天した彼は、トンネルドライブで隠れながら
私をカートごと路地裏へと引っ張っていった。
人気とないところまで連れられて私もようやく落ち着きを取り戻し
彼に泣き出してしまった理由を率直に伝えた。
私の説明に彼は目を点にして呆れ返っていた。
頼まれた品物を売った代金をカートに置きっぱなしにして眠りこけて
挙句の果てにそのお金を盗まれたのだ、呆れられて当然。
というか、白状した私はこれから一体どうなるのだろうか。
もしかして代金の代わりに私が奴隷として売り飛ばされるのか。
それとも体の中のものを切り売りされて息果てるのか。
そんなことを頭の中でぐるぐると考えている私を見て
ローグさんはとりあえず落ち着けとなだめてくれた。
そして彼は言う。

「盗られちまったもんは仕方がない。
それにあれは元々盗品だから俺も文句を言えない立場だ。
だが流石にブローチの金が入らないと宿住まいの俺が生活できない。
だから次の仕事で俺が持ってきたものをもう一度あんたが代売りするまで
その…お前のカートの中に俺を住まわしてくれ、食事付でな。
それで今回のことは帳消しにしてやっても構わないから」

私は驚きのあまり口が開いてしまった。
要するに私のカートを宿として提供すれば今回のミスは見逃すということだ。
なんていい人なんだろう…こんなことで元が取れるわけないのに。
彼のローグとは思えない寛大な心を崇めつつ、私は目を潤ませながら
「ほんっとにありがとうございます、感謝しても足りないぐらいです」
と精一杯感謝の意を表した。
それを聞いて彼は気恥ずかしくなったのか、
「じゃあもう寝るから」と言って私のカートの中に潜りこんだ。
その様子を見届けてから暫く呆とした後、私は露店を仕舞いながら思った。
神様、こんな良き人と私を巡り合わせて頂いて有難う御座います、と。

192 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/08(月) 02:10 [ lp9EdIQU ]
>>190-191
まーちゃんにもローグにも萌えた。

193 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/08(月) 07:30 [ gn63CdrU ]
俺の記憶が間違ってない事前提だけど。
俺アサのステなんだが・・・木琴ナシでDOPを死なずに倒せるって事はAGIカンスト近いんじゃないだろうか。
代々続くクリアサの家系ってのはLUK40型のアサを指すだろうし、そこの落ちこぼれなんだから、多少の10-15程のLUKを持っていると考えられる。
支援を貰えばカリツを一瞬で沈められるって事はそれなりのSTRとASPDが必要。
アサシ(仮名)とは格が違うという辺りから、伊豆LVは余裕で卒業、古代装備も可能な辺りなんじゃないかと推測。
よってSTR82AGI95DEX12LUK15辺りが妥当と思われる。LV91だな。
もしくはSTR92AGI99DEX2LUK15ぐらいでLV97、廃ガスも見えてくるお年頃かも知れないとか妄想。

まー、ネタ話にホントの事を持ち込んでもしょうがないってオチ。

194 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/08(月) 08:30 [ IHJtaY6Y ]
まぁネタ話スレなんだし、そうステなどにこだわる必要ないんじゃね?
そう言うのを固めてしまうと、作品に幅がなくなる可能性もある。
矛盾点の突き付けなどで作者の意欲などに影響が出る可能性もある。
そもそもここでその議論はスレ違いだろ。俺もお前もお帰り下さいだ。

195 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/08(月) 13:08 [ qLrIgBSY ]
>>193
むしろ、廃オーラが見えそうなお年頃でなんであそこまで貧乏やねん
とかいうツッコミも入れたい所なんだが。更なるスレ違いレススマソ

196 名前: 123 投稿日: 2003/12/08(月) 17:38 [ scCD.H0c ]
>>俺アサのステ
ちょっと妄想してみた
常時(何かに)呪われているという設定は?
支援でブレスもらうと呪いが解ける・・・>支援もらうと強くなる
という解釈。

197 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/08(月) 21:26 [ zfByyBGo ]
俺が考えた俺

木琴ない、避けられない→低AGI
バイタリティない→低VIT
クリなくても当たる→超高DEX
ダメ通る→超高STR
クワドロプルクリティカルでもクリ出ない&
人間としての基本グロリアが欠如→LUKがマイナス

カリツは不死1だから、アスペより星・過剰・高STRが効果的(と思う)。
「一瞬で沈む」は攻撃速度よりは一撃のダメ量による。
それでもある程度の速度が確保できるほど高DEX。

支援がないとすぐ死ぬのはノーガード野郎だから。
支援があるとヒールのおかげで死なない。
最高のパートナーはINTVITプリ?

だがしかしそいつは白ポ満載商人に土下座をしながら、
白ポ代、青ポ代の借金を増やしながら、
ずーっと一緒に、戦場の隅っこで座っているのが似合ってたりするかもな。

198 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/08(月) 21:55 [ zfByyBGo ]
・・・というか俺112なんだけどね。
書く上で自分が想定したキャラ設定に過ぎません。
ステは書く上ではキャラをつかみやすくなる効果があると思いますが、
逆に他人と共有してしまうと創作の範囲が狭まってしまうので、
めいめい、おもいおもいでいいのではないでしょうか。

199 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/08(月) 23:29 [ GGJ8Qp3Q ]
超遅レスなんだが>>105の一行目のアラームの攻撃音で
笑ってしまった_| ̄|○

200 名前: 彼のむかしばなし2 投稿日: 2003/12/09(火) 21:51 [ ZRwIq2L2 ]
今日も俺はGDで狩っていた。
そしていつも通り鬼沸きして俺は倒れた。
倒れるとき男商人のにやけた顔が見えたような気がした・・・

ふと気がつくとそこは女商人のカートの中。
体中に札がはってある。
なんとなく、心地よい感じのする札だった。
そして俺は再び寝ることにした・・・
*******
・・・何をしてる!!!もっと素早く動けんのかっっ!!
親父からの檄が飛んできた・・・
気がつくと、俺はシーフの格好をしていた。
今日もいつも通りの厳しい訓練。代々続くクリアサの家系を絶やさないためにも兄弟みな日々鍛錬を行っていた。

練習の休憩時間。
俺はいつも通り誰にも見つからないようにしてこっそり家を出た。
俺の家は暗殺者(アサシン)だから殆ど知り会いなんていない。
そんな俺でも唯一の知り会いであるアコ(♀)さんがいる。
アコさんはある有名な僧侶の娘で、俺の父親とそのアコさんの父親は知り会いだそうだ。
俺は聖職者と暗殺者が知り会いなのは気になったが、あえて気にしない事にした。

休憩時間には何時もそのアコさんと楽しく話をしていた。
俺は毎日毎日そのアコさんと一緒にいた。狩りにも行った。

だがある日その幸せは急に終わった。
その日もいつも通りアコさんと一緒に話をしていた。
あるとき、急に風が吹いた。
俺の目の前には急所を衝かれて(クリティカル)血みどろになったアコさんが倒れていた。
俺の横には親父が立っていた。そして一言。
「仕事だ。」
俺には一瞬の出来事で何が起こったのか分からなかった。
ただ、もうそのアコさんは戻って来ないことだけが虚しく心に残っていた。
俺は泣いた。何時までも泣いた。日々の鍛錬もそっちのけで泣いた。
俺は自暴自棄になっていた。そして、とうとうやってしまった。
代々家に伝わる伝説のジュルを壊してしまったのだ。
その日俺は勘当された。体に不思議な烙印を押されて・・・
*******
ふと夢から覚めた。いやな夢だった。
あの日以来俺の力はこの忌まわしい烙印によって制御されている。
唯一祝福(支援魔法)を受けた時だけこの烙印は消えるようだ。
後に知ったことだが、あのアコさんは政治的な理由でジャマになって殺されたらしい。
・・・どうでもいい昔話だ。
寝よう・・・
そうして再び俺はカートの中で眠りについた。

201 名前: 黄昏の名無し3 投稿日: 2003/12/10(水) 03:14 [ bQjPI9ZU ]
久しぶりに戻ってきましたーノシ

ステ振りに関しては出来る限り現実的な設定の方がおもしろいと思うので
LUK1でただ単にクリが出ないのと、リアルラックが低いのでダメダメであると言うことにしていました。
あとは大体>>112サンをベースに強さを考えています。って言うか>>197サンの説明ジャストミートです^^;

出来ればRO内にあるものを使った、ある程度現実感のあるお話にしたいので、バグとか呪いとかはちょっと・・・です;;
では、近いうちにまた書き込みます。少しづつ書き溜めてますので~

あ、自分の「家」とか「商人協会」とかは、ギルドやβ時代のPTの意味を込めて読んでいただけると幸いです^^

202 名前: 黄昏の名無し3 投稿日: 2003/12/10(水) 03:23 [ bQjPI9ZU ]
はふっ
アレですね;;放置したあとは書き込む前にリロードしろと_no

どうしようかなぁ・・・できればステとかを元にしたネタを書くとあとがつらいので書きたくなかったんだけど・・・
とりあえず書き直すのはつらいので、溜めていたものを載せていきますー。スルーさせてくださいっ;;

203 名前: 私の売り上げ日記 投稿日: 2003/12/10(水) 04:36 [ bQjPI9ZU ]
彼は、気付いたら隣にいた。しかも、なぜかにこにこと嬉しそうだった。

笑うってことはいいこと。笑顔は幸せを運ぶって言うのは、本当なんだなって思った。別に私が幸せというわけではないですけど。私は笑ってなんかいないです。

だから、彼がお礼を言ってきても別に何も感じませんでした。きちんと厳しい顔をして、責務を果たすように言いました。・・・してた、はず。

嬉しいとかそういうのはないです。にやけてなんかいないです。あぁ、私は何を書いてるんだろう・・・

とりあえず、起き抜けでいきなり隣にいるのはやめてほしい。せめて、心の準備がほしい。

思えば、彼の笑顔を見たのはこれが初めてかもしれない。あまり表情が変わる人ではないみたいで、ちょっとだけ驚いた。

204 名前: 投稿日: 2003/12/10(水) 06:54 [ bQjPI9ZU ]
日記を書く手を止めて、私はカートの中を覗き込む。
彼は、いつものようにそこに居た。

彼は今日も札だらけだ。
その札は、領収書だったり請求書だったり・・・、少しだけ、おふざけで貼った札もあった。
傷は治ったみたいなので、白いポーションがしみこんだ札を剥がしてひとつにまとめる。
彼はカートの中でぐっすりと寝ている。警戒心の見えない、安らかな寝顔だった。
本当に、気持ちがよさそうだ。
彼の寝顔を見ていたら、なんだか気恥ずかしくなってしまった。

カートから目を離し、空を見上げる。
月の出ていない夜はどこか寂しげだけど、私はこの空が好きだ。
彼と始めて会ったあの日も、こんな夜だった。

彼があの時、私の前で倒れなかったら。
私が協会で、彼の人相書を見ていなかったら。
大嫌いな父と、大好きな母の用意してくれた支度金が無かったら。
・・・私は、ここにいなかったかもしれない。

結果として、私は彼を”買った”。
それは、彼にとって本当にいいことだったのだろうか・・・。
私にはわからなかった。

ふと違和感を感じ、頭の後ろを探る。・・・一枚の札が貼ってあった。
そこに書かれていた言葉は、”     ”

確かに月は出ていなかったけど、空には星々が輝き、たくさんの星座を模っていた。
もう、寂しく見えることはないだろう。

私はまた、日記を書き始めた。

205 名前: 私の売り上げ日記 投稿日: 2003/12/10(水) 07:23 [ bQjPI9ZU ]
・・・

・・・

・・・

少し、言い過ぎたかな。今日はリンゴを二つ置いておこう。どうせ売れ残りだし。

吐く息が白い。寒い季節になってきたみたいだ。雪が降るとこまるし、カートに屋根をつけるのもいいかもしれない。もちろん荷物のため。

・・・そういえば、今日は二回も彼を運ぶことになった。

一回目は久々に自分で狩りをしに行ったときに。何かあったときにこのままじゃいけないと思って鍛えるために出かけたのだけど・・・

結果的にすぐに帰る事になってしまった。入り口近くで彼がまた倒れていたから。また、女の人に助けられていた。しかも、お向かいさんだ。

二回目は、イズルートの離れ島で。帰りが遅かったので張り紙どおりに見に来たら、また倒れていた。今度は女の子に助けられていた。しかも、アコライトさんだ。

何でこの人はいつも女の人と一緒にいるのだろう。・・・別に私には関係が無いけど。やっぱりリンゴは一個で良いか。もう一個は自分で食べよう。

明日に支障が出てきそうだし、そろそろ寝よう。明日も星が見たいから、祈っておこう。明日も、晴れますように。

・・・

忘れてた。今日の売り上げは1477390z。なんと1Mを越えた。でも、まだ在庫は残っている。このお金でまた買い付けに行こう。レンタル用の装備も。

それと、白いポーションをこぼしてしまいましたので、4650zの損失です。こぼしたのが札の上でしたので、再利用が出来ました。よって、良しとします。

ああ、もったいなかったなぁ。

206 名前: 黄昏の名無し3 投稿日: 2003/12/10(水) 07:28 [ bQjPI9ZU ]
あまり表情が変わる人ではないみたいで>あまり表情が変わる人ではなかったので

です・・・どうにか誤字を無くしたい今日この頃;;
続きはまた夜にでも。

207 名前: 三日月のプリースト 投稿日: 2003/12/10(水) 18:12 [ Uup1KdW. ]
わたしには双子の姉がいます。
姉は小さな頃から両親に鷹の世話をさせられたり、弓を磨いたり矢を作る手伝いをさせられたりしていました。
本人は手先が器用なのもあって楽しそうだったけど・・・
今思えば、あれはハンターになる為の英才教育だったような気がします。
わたしはというと、司祭だった祖父の影響もあって毎日聖書を読み、
姉をサポートできる職につきたいと勉強をしてきました。
時が経ち、両親と祖父に見送られわたしたちは家を後にしました。
祖父から様々な勉強・訓練を受けていたわたしは、
早い段階でプリーストになることができそうです。
そんなある日の深夜・・・眠れなかったので、
教会のあるプロンテラを南に下ったところにある広場で夜空を見上げながら呆けていました。
連絡のつかない姉・・・フェイヨンの実家・・・
すると目の前に知らない男の人が現れたのです。
深夜のせいでしょうか?それとも寂しさのせいでしょうか?
空がうっすらと明るくなるまで話し込んでしまいました。
夜が明ける頃、彼は「それじゃ、また」といってスーっと消えてしまいました。
翌日、修行を認められプリーストになったわたしは
昨日の男性に会うために同じ場所でずっと座り込んでいました。
ほどなくして彼が現れました。
一目でわたしと判ってくれてとても嬉しかった・・・
「おめでとう」と手渡された青い箱。「開けてごらん」と不適に笑う彼。
何も考えずに開けてみると『黒色の染料』が入っていました。
わたしは姉と同じ金色の髪との別れを決意しました。
頭部の前半分を二つに結い、後ろ髪はそのままという
代々伝わってきた髪型を変えることはできませんが、髪の色は変えることができます。
わたしは「少し待っていてください」と彼に伝え、
急いで髪を染めてくださる方の家のドアを叩きました。
彼女は眠い目をこすり、寝ぼけていたようですが、
染料を渡すと「綺麗な金色なのに」と少し寂しそうな言葉をもらしました。
しばらくして黒く染まった髪を鏡で見せてもらうと、別人のようなわたしがそこにいました。
幼少の頃からつけている、三日月形のヘアピン・・・
両親と姉とプロンテラに遊びに来たときに露店で売っててねだったヘアピン・・・
結局買ってもらえなくて、両親が材料を集めて作ってくれたヘアピン・・・
思い出深いそれを、いつもの場所につけ髪染めのお礼を渡し、彼の元へ走りました。
門をくぐると、先ほどまでは気がつかなかった程の陽の光。
彼はわたしの姿を見つけると「とてもよく似合うよ・・・」
その言葉を残してわたしの目の前から消えてしまいました。
あれから、何日も同じ場所で彼を待っていましたが会うことができませんでした。
彼は寂しさから生んだ幻影だったのでしょうか。

208 名前: 名も無き冒険者 投稿日: 2003/12/10(水) 20:29 [ wdjaZpRo ]
 初めて、この世界に降り立った日、覚えてる?
 プロンテラの大地を踏んだ日、覚えてる?
 その時さ、なんて、思った?

 私は、その時、人を癒したい、と思いました。
 僕は、その時、色んな場所を見たい、と思ったよ。
 俺さ、その時、強くなりたいって、思った。
 自分は、世界中の知識を手にいれたい、って思ってしまいました。 

 初めて、白い服を脱いだ日。
 別の装束に身を包んで、笑った日。
 誰かと話した日。
 PTを組んだ日
 友達が出来た日。
 真新しい武器を、防具を装備して、旅に出たとき。
  
 貴方は、なにを思いましたか?

 
 BOT チート ルート 横殴り 
 
 何時の間に、その日を忘れてしまったの?
 その行為に、意味はあるの?
 全てをそうやって手に入れた日・・・貴方はなにを思うの?
 隣に笑い合える人はいるの?

 ねえ?

 教えて。

 私は。

 そんな物。

 いらない。
 
 ねえ、気づいて。
 その虚しさ、辛さ、哀しさ、寂しさに。
 
 ねえ、前を見て。
 
 一緒にいてあげるから。
 手を差し伸べてあげるから。
 
 さあ、もう一度、大地を踏もう。
 一緒に、旅、しよっか?

209 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/10(水) 21:54 [ fesbZV7c ]
私はいい加減年寄りな騎士。

部屋が汚くなってきた、雑然と物が積まれた室内を見て思う。
普段は物を動かす事も少ないので、見た目綺麗に見えるが、最近室内をあの青年に荒らされてからそのままだった。
仕方ないので、片付ける事にする、そう思い立ち、積まれた本を持ち上げると、一枚の紙切れがはらりと落ちた。

一枚の古い写真。

皆同じような、ちょっと古めかしい騎士の服装をして写っている。
数人のうら若い少年、皆同じような笑顔を浮かべている、そして写真の中央には私、仔犬を抱えて笑いかける。
あの頃から、私の外見は少しも変わっていないだろう、だが、精神はどうだろうか?

彼等を見送ってからもう、随分経つ。
彼らは、私を一緒に連れて行ってくれなかった…。
人生の何たるかも碌に知らない、時代が時代なれば、さして幸せでもなかっただろう。
辛酸だけを舐め尽くし、それでも文句を言う事も無く、何かを求める事もしなかった。
ただ、力強く微笑み続けついに、、

涙が一杯に溢れて写真に落ちる。

その命さえ差し出して厭わなかった。

まだ未熟で、job40で早々に転職、各種スキルの取得も満足に終わっていない状況で、ペコにも上手く乗れやしない。
Lvも50台も前半だっただろう。
だが、彼等は志願した、嘗ての王都を取り戻すために。
グラストヘイムに突入し、そこに巣食うモンスターを一掃する。
それが彼等の任務だった。
そして、私の任務は、彼等をグラストヘイムまで無事に送り届ける直掩・誘導の任務。
コボルトの平原を抜け、プティットの森を抜け、グラストヘイムに向かう。
私の任務はそこまで、彼等にそれ以上同行する事は許されていなかった。
私は嘆願した、彼等に。
だが、彼等は皆微笑み、私に「いってきます」と…。

真の英雄たちの名を知る者は、少ない。
写真に写る笑顔の数だけ指でなぞる、皆満面の笑顔だ、ただ、私の笑顔だけが、ふせいでいる事を除いて。
半世紀以上のかつてを悔いる、もっと、もっと微笑んでやりたかった、ただ無心に…。
写真には日付が書き込まれていた、忘れもしない、若い少年騎士達の、最後の出撃の日の、前日だった。

はらはらとまた涙がこぼれる、私も歳をとった。
ひとしおリ感慨に耽り、写真を大切に引き出しに仕舞うと、一枚の便箋が目に入った。

『きのうはどうも ありがとうございました。
 やりは うれしいけどつかえません。 ごめんなさい。おれはりょーてけんなんです。』

愛ペコに跨り、街へと繰り出す、あの青年に教育を施してやろう。

210 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/10(水) 22:29 [ rOyBIPtY ]
昨日、白ポ飲んだら
ザーメンだった。

ドロドロしてたうに。

211 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/10(水) 22:36 [ rOyBIPtY ]
それはボクが用意したものさ。
Byゴスリン着てる坊主

212 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/12(金) 00:31 [ kCOoa9Ms ]
昨日イエロースリムポーションを口に含んだら
●●●だった。

細すぎてわからなかったうに>w<

213 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/12(金) 00:33 [ Hzi8a2So ]
ノLノLタソにはえてるバナナ食べたい。うに>w<

214 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/12(金) 00:37 [ Dy3uEOyg ]
昨日、クリスタルを探してたら
足元に沸いた。

振動がすごかったうに>w<

215 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/12(金) 01:50 [ s.0CIbYc ]
うにうに言ってる方のお帰りはこちら

http://jbbs.shitaraba.com/game/bbs/read.cgi?BBS=5427&KEY=1051588346&LAST=100

216 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/12(金) 04:26 [ LwzrXy4I ]
うには荒らしじゃないうに>w<

うにうには全板共通の物うに>ω<
でも、さっさと帰るうに。邪魔したうに≧w≦ノシ

217 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/12(金) 16:32 [ enmqtfxc ]
僕は商人。男三兄弟の末っ子です。
一番上の兄ちゃんはプリースト。普段は優しいけど、怒るととっても怖いんです。
二番目の兄ちゃんはアサシン。無愛想だけど、よくお土産を持って帰ってきてくれます。

プリ兄ちゃんと一緒に街を歩いていたら、アサ兄ちゃんとそっくりな人が、女商人さんのカートの中で寝ていました。
全身傷だらけのボロボロで、体中に張り紙されてます。
僕はプリ兄ちゃんに、あの人にヒールをしてあげたらどうだろうっていったんだけど、
兄ちゃんは女商人さんの顔をしばらく見つめて、馬に蹴られたくないからなと、
よく分からないことを呟いて、先に歩いて行ってしまいました。

晩、2番目の兄ちゃんが狩りから帰ってくると、顔に半円の痣ができてました。
どうしたの?って聞いたら、グラストヘイムでナイトメアっていう馬に蹴られたんだって。
なんで関係ないアサ兄ちゃんが蹴られて帰ってくるんだろう?
「?」エモを飛ばす僕に、お土産だといって、懐から無造作に取り出したエルニウム原石を3つくれました。
よく分からないけど、明日はこれを露店に並べて商売しようと思います。
おやすみなさい。

218 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/12(金) 16:33 [ enmqtfxc ]
駄文でageてしまいました!ごめんなさい!

219 名前: ダンサー 投稿日: 2003/12/12(金) 16:34 [ aYDVJrWs ]
(*上の流れを無視して投稿させていただきます。)
(*相変わらず稚拙な文章ですが読んでいただければ幸いです。)

こんばんは、お久しぶりです。ダンサーです
アコさん2人を首都にある精錬所へ案内したあと、私は露店を見て回っています
大きなリボンを購入するためです
昔は大変高価だったのですが、今では昔の約1/10で買えたりします
今まで私は矢林檎とノービスの頃に作ったワイズリボンを愛用していたのですが・・・
所属するギルドのマスター(♀)から『もうちょっとおしゃれに気を使いなさい』
『憧れのアサシンさんに会いに行くのに地味なリボンじゃだめでしょ!』と言われました
私にとってはワイズリボンでも十分におしゃれしているつもりなのに・・・
と言う訳で大きなリボンを探しているのです、マスターの思惑にも気づかずに・・・

<ゲフェンのギルド集会場>
『ねー、みんなちょっと聞いて~』マスターの声が響く
メンバーの皆が何ですか?といいながら振り向く
『今日ダンサーに大リボンつけるように入れ知恵しておいたから』
メンバーの皆から『お~』と歓声があがる
『さらに可愛くなったうちのマスコットをさらに可愛がること!』
『はーい』皆一斉に同意する
礼儀正しく世間知らずなダンサーは何時の間にかこのギルドのマスコットになっていた
女性メンバーからは抱きつかれたり頭撫でられたりされ
男性メンバーからはお土産にお菓子を貰ったり、冗談を言われて間に受けたりしていた
顔を真っ赤にして照れたり、素直にお礼を言うダンサーは人気者なのである
『でも、泣かせたりしたらボーリングバッシュ叩き込むからそのつもりでね?』
『は、はーい(怯)』
そんなマスターはオーラを出した女騎士さんなのだった

『くしゅんっ』
今、何か寒気が走った様な気がしましたが・・・
む~・・・、やっぱりダンサーの服装は露出しすぎなんですよ・・・>勘違い
風邪を引かないうちに目的の物を探すとしましょう
そしてそれからしばらく首都を歩きまわった後一番安いお店で大リボンを購入しました
その場で着けて確認しましたがおかしくはないようです
売ってくれた商人さんも似合いますよと言ってくれました
お世辞でも嬉しいです♪
それではプリさんがアサシンさんを見かけた場所まで行くことにしましょう
私は駆け足になりながらその場所へと向かいました

・・・続きます

220 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/13(土) 20:04 [ QyVNVoWE ]
良スレ期待age

221 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2003/12/14(日) 00:03 [ 0a5orCYY ]
目が覚めた、ひどい頭痛、周りを見渡す・・・

誰もいない

どうやらここは廃墟のようだ
フラフラしながら立ち上がる
自分を見る、
ぼろぼろになりやぶれているマント
山羊の角を思わせる兜
半分に割れているオペラ仮面
半壊しているプレート
手には両手用のをもっている

プレートの隙間に古ぼけた写真が入っていた
真ん中には仔犬を抱いた女の子が写っていた
この写真が意図するもの、この女の子のことも全く覚えていない
なぜ俺がこんなところで倒れていたのかさえも・・・。
思い出せない。何もかも

「とりあえず、人を探して街にでもいかないと」

そう思った矢先、動く鎧が近づいてきた
鎧は歩くたびにガシャガシャと音を立てている
どうやら敵意を持っているようだ
フラフラになりながらも動く鎧と戦う
バッシュ!!
一瞬で音を立てて崩れ落ちる動く鎧
急に体から力が漲った、Lvアップだろうか
足元から青白い光を放ちだした
「・・・」
何だろうかと思いながら人を探す

PTらしき人達を見つけた
そこで俺はこう聞いた
「ここはどこだ?それから一番近い街まで道を教えてもらえないか?」
ここはグラストヘイムというらしい
どうやら街まではPTのプリーストがポータルを出してくれるらしい
ありがたい申し出だったのでお願いする
『首都まで送りますね』
そういわれて首都プロンテラまで送ってもらった

・・・続く(?)かな

222 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2003/12/14(日) 00:06 [ 0a5orCYY ]
駄文な上長かったね_| ̄|○
初カキコだからもうどうすりゃイイヤラ(´・ω・`)
特に批判もないようでしたら続き書きますね(´・ω・`)

223 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/14(日) 07:37 [ 6qm08lh. ]
>>221
続き気になります。どうぞ次を~

>手には両手のを
両手の物(両手剣?)という意味か両手斧のミスか、ちと気になりました。
細かくてゴメンナサイ;

224 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/14(日) 12:43 [ Wyh/P1Yc ]
「ここはどこだろう…」

頭が痛い、腕が痛い、足が痛い、全身が痛い。
ずいぶん長い間眠ってしまていたのだろうか?
それにしても眠ってしまう前の記憶がない。

あたりを見渡す。
周りには崩れ落ちて倒れたような石製の柱や、ぼろぼろになって刃がこぼれた剣が落ちている。
そうか、思い出したぞ。
僕はここで魔物の討伐をしていたのだった。
嘗ての王都を取り戻すため、仲間とともに。

もう深く考えなくてもわかる。
まわりに僕の仲間はいない。
僕に剣を教えてくれた団長も
僕を騎士団に誘ってくれたアイツも…

僕らは負けてしまったんだな。
どうせなら僕も消えてしまいたかった。こんな無様な姿で生き残るなんて思いもよらなかった。
でも、嘆いていたって仕方ない。
痛む体に鞭をうち立ち上がる。
鎧ががしゃがしゃと音をたてる。

思ったより体は軽い、やたらと痛むくせにな。
ここからプティットの森までどれだけ距離があるだろう?
自分に歩いていけるだろうか。
ふと、自分達をグラストヘイムまで送ってくれた女騎士を思い出した。
「あの子、かわいかったなぁ」
独り言をぶつぶつ言いながら歩き出した。

すこし歩いたところで自分以外の何かがいる気配を感じる。
両手剣を構え、警戒する。
視線の先にいたのは…   アイツだ!

なんてことだ。みんな死んでしまったとおもったのに。
僕は駆け足でアイツの元に向かう。俺を騎士団に誘ってくれたあいつの元へ。
二人で帰ろう。また二人で騎士団に返り咲こう。
さっき思い出した女騎士さんとも会えるかもしれない。そうなりゃ奪い合いだな。
お、アイツも俺に気づいたな。
「よぅ。よく生き残って……」

何がおきたかわからなかった。
ただ確かなことは僕はアイツに斬られたということ。
あいつの得意なバッシュで。
そういや考えてみれば僕はアイツにいつもやられてたなぁこのバッシュで。
でも、真剣でやられるとは思ってもなかったぞ。
なぜ…僕を斬ったんだ…。

遠のく意識のなかで最後に見えたものは
あいつの足元に光る神々しい光と
地面に刺さった俺の愛剣ツーハンドソードに写る鎧だけの魔物となった自分の姿だった。

225 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/14(日) 12:46 [ Wyh/P1Yc ]
オレも初カキコですた
>>221さん勝手に絡ませちゃってごめんね

一回書きたかったんだよ(´・ω・`)

226 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2003/12/14(日) 14:52 [ 9A7MV8dU ]
>>221>>224
なんかすごい好きです(*´д`*)b
続きが・・キニナル。

227 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2003/12/14(日) 14:55 [ 0a5orCYY ]
>>223
両手用のを  ×
両手用の剣を ○
脳内変換ヨロ_| ̄|○
>>225
俺もいい加減年寄りな騎士の話勝手に絡ませました(死

勝手にいろいろ絡ませるつもりなのでダメだったらなかったことに~(´・ω・`)

228 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2003/12/14(日) 15:17 [ 0a5orCYY ]
プロンテラに入る
街は人でにぎわっていた、青白い光を放っている割に見た目はボロボロな俺に話しかけてくる人間などいなかった
「・・・」
まぁ仕方ないだろう、それに話す知り合いもいない
いたとしても、誰だかわからないだろう
「泊まれる所でも探すか」
そんなとき

「騎士さん白ポーションでも買って行きませんか?」
との声がかかる、どうやら俺は騎士のようだ
カートにはなぜだかアサシンがぐったりとしていた
変わった露店だな・・・
そう思いつつ「金はないので遠慮しておく」と言っておいた
そして図々しくも「タダで泊まれる所はないか?」と聞いてみる
商人はカートを見る
「・・・」
「・・・」
沈黙・・・2・3分気まずい空気が流れた
商人はふと気づいたのか
「騎士なのですからプロンテラ騎士団へ行ってみてはどうでしょうか?」
「ありがとう」
そう答えてまたフラフラ歩く

ふと近くにあった露店を見る
ハンターがブローチを買っていた。そして・・・
「・・・」
カートにはローグが寝ていた
「はやっているのか!?」
と、思ったが口には出さなかった
「きっと同じような境遇なのだろうあのアサシンとローグは」
などとどうでも良いことを考えてみる
「記憶もないのに何やってんだか・・・」

そうこうしているうちに騎士団らしきところについた
「記憶を戻す手がかりと泊まれる所があればいいが・・・」

229 名前: プロ南在住のポリン 投稿日: 2003/12/14(日) 20:02 [ QPlRT4xI ]
こんにちは、僕の名前は『むに』
ちょっとどじで陽気なポリンです。
今日は天気がいいので、おやつを持ってお散歩です♪

ポリンッポリンッポリンッ~
歩く音がポリンッだからポリンなのかな~♪

ポリンッポリンッポリンッ~~
あ、人間だ♪なにか落とさないかな♪

ポリンッポリンッポリンッ・・・ボリンッ!!

今日のお散歩は12秒でした。いつもよりちょっと早いかな?
おやつのりんごは黒いかっこした人間が、うれしそうに持っていきました。

230 名前: プロ南在住のポリン 投稿日: 2003/12/14(日) 20:02 [ QPlRT4xI ]
ポリンッポリンッポリンッ~
今日もお散歩中のむにです。
え?前に殺されなかったかって?
ううん、気のせいだよ、だってむには今日も元気!

人間は怖いです。でも、友達に良いこと聞きました。
『にじしょく』って人間は僕等のこと相手にしないから平気っていってました。

ポリンッポリンッポリンッ~
あ、あれがそうかな?
ペコペコさんに乗った騎士さんです。
踏まれないよ~にどきましょ~。
あれ?なんで僕のほうじっと見てるのかな?
ボリンッ!!

騎士さんは、僕の落としたきれいな石にも目をくれず、真新しい剣を嬉しそうに眺めていました。
友達の言ったことは嘘だったのかなぁ?

「ためし切りなんだって」
ペコペコさんが教えてくれました。

231 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/14(日) 22:44 [ V7ToOzS2 ]
潰れる効果音の「ボリンッ!」に笑ってしまった・・

232 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/15(月) 05:32 [ MibH6H3s ]
朝起きたら
まっはさんだった

化粧するの忘れたうに>w<
ttp://cerise-web.hp.infoseek.co.jp/fuyu2002/fuyu2.html

233 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/12/15(月) 18:32 [ f1QjY4NY ]
 彼女は、白い鎧に身を包み、広場を横切っていた。
 さらりと流れる肩まで伸びた黒い髪。
 華麗にペコを乗りこなす。
 丹精に整った顔立ちは、男どころか、女ですら、振り向いた。

 聖戦に備える者・クルセイダー(十字軍)

 それが、彼女だった。
 丁寧な喋りと、笑顔で、カボチャとシロポを買いこむと、ペコのカバンに詰め、ふっと、誰もがポタ広場と呼ぶ場所へと赴いた。
  
 そこには、数名のアコと、プリが、さまざまな思いの元、そこで、冒険者達にポタを提供していた。
 彼女の姿に、数名、ポタに乗りそこなう者もいる中、彼女は、よどみなく、一人のプリに、笑いかけた。

「カナタさん(仮名)!」
「や、セイちゃん^^(仮名)」
 それは、茶色の髪を持つ、ファッションサングラスを装備した、一見軽そうなプリだった。
「お元気でしたか?><」
「でしたよー^^」
「それはよかった^^」 
「てか、昨日も会ったじゃんw」
 
 はた目から見てもバカップルだと分かる二人組みに、数名の寂しいソロ狩りの面々が、爪を噛む。
「今日はどしたの?」
「ナチ(仮名)が、ブーツ貸してって言うんで、モロクへ^^」
「オッケー、モロク送ればいいんだねー^^」
「はい」
「それにしても、ナチさんも大変だねー、べべちゃんのためにせっせとがんばってー」
「ベベに一生捧げるんだ!!っていってきかないんです」
「ナチさんならマジでしそーだねー」
「「あははははははhw」」

 アル日の午後の出来事。
 お姉さんもがんばってます。

234 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/12/15(月) 19:28 [ f1QjY4NY ]
 突然ですが、いきなり次回予告で遊んでみました。

 お門違いだったらすいません;;
 でも、おもしろかったので、見たい方だけどうぞ。

 ある日突然、リスト(仮名)が洋介神父に言った。
「俺…二年前までお前がすきだったんだ!! 今はスオウ(仮名)が好きなんだけどね!!」
過去形な告白!!洋介神父はどう答えるのか!!
 
 昔々、ある山奥にリスト(仮名)じいさんと洋介神父ばあさんが住んでました。
リスト(仮名)じいさんは渋谷へティッシュ配りへ。洋介神父ばあさんは川へ水質検査へ行きました。
洋介神父ばあさんが水質検査をしていると、川流から大きなずぶぬれの箱が流れてきました。
洋介神父ばあさんが家へ帰りリスト(仮名)じいさんと箱をやぶると、中からスオウ(仮名)太郎と名乗る少年がでてきました。
スオウ(仮名)太郎は、生まれた後すぐ自分の故郷の大阪へ旅立っていきました。

 昨夜リスト(仮名)さんがスオウ(仮名)に襲われる事件がありました。
第一発見者の洋介神父さんは、
「う…うそでしょ…」
と、あっけにとられて声もでません。
次回、この事件の真相が明らかに!!

洋介神父が涙を流すとき、リスト(仮名)の真っ赤なオーラが燃え上がる!
迫り来るスオウ(仮名)軍団の魔の手から逃れることはできるのか?!
次回「ファイヤー・リスト(仮名)と愉快な仲間達の挽歌」 お見逃しなく!!

 リスト(仮名)はディーゼルタウン最強のチーム。「チームリスト(仮名)」のボス。

しかしリスト(仮名)の妻洋介神父は、最悪最凶の男スオウ(仮名)にさらわれてしまった…。

リスト(仮名)は洋介神父を助けれるのか!?
スオウ(仮名)は大勢の部下がいる。
果たして勝てるのか!?
そして洋介神父はどうなのか?!
次回「激戦!地区!」お楽しみに!
(ちなみに妻の洋介神父はスオウ(仮名)を執事扱いしていて…)
スオウ(仮名)「俺を助けて…(泣)」

 ((゜□゜)))ガクガクブルブル
 色々すいません

235 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/15(月) 22:15 [ 5gOzfU.2 ]
このスレで
javascript:A=(d=document.body).innerHTML;AA=new Array("「","<br>   ∩___∩<br>   | ノ      ヽ<br>  /  ●   ● |   ","。?」","クマー<br>  |    ( _●_)  ミ<br> 彡、   |∪|  、`\<br>/ __  ヽノ /´>  )<br>(___)   / (_/<br> |       /<br> |  /\ \<br> | /    )  )<br> ∪    (  \<br>       \_)<br>");i=0;while(i<AA.length){r=RegExp(AA[i],"g");A=A.replace(r,AA[i+1]);i+=2;}d.innerHTML=A;focus(0);
をアドレスにコピペすると噴くな

236 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/15(月) 22:19 [ 58FJe5Vw ]

俺は騎士。速さが自慢の神速騎士だ。
見習い騎士時代の異名は「ぷち強いマーター」。皆から恐れられていたものだ。
知り合いのBSにそう話してやったら、何やら椅子から転げ落ちるほど笑われた。
非常に無礼だと思う。
とりあえずバッシュで威嚇しようとしたら、拡大鏡を覗きこんでしまった。
鑑定品がただのナイフだったのは秘密だ。

ふと、思い出す。
それは、御伽噺だ。古い古い英雄譚だ。
見習い騎士時代、ヒゲの豊かで、眼の厳しくて、
事有る毎に拳骨をふるってくれた暴力ジジこと、かの老騎士は、
事有る毎にその話をしたものだ。

それは古い古い英雄譚で、御伽噺だ。
俺と同じ程の年で、同じく騎士となり、そして死んでいった英雄の話だ。
グラストヘイムに突入し、そこに巣食うモンスターを一掃する。
それが彼等の任務だった。
嘗ての王都を取り戻すために。
暴力ジジは、いつも涙をにじませて、しずかにそれを語った。
耳にタコができるほど何度も聞かされた。
『死ぬな。生きろ。お前等の命は、お前等が考えるよりもずっと重いのだ』
そんな事、わざわざ言われるまでも無い。
この俺の素晴らしい人生を短く散らしては、全国一億人弱の民が泣く。

それは古い古い英雄譚で、御伽噺だ。
若い俺達への、ジジ臭い説教混じりの教訓話だ。
頭脳明晰秀麗眉目な俺は、そんな話を真に受けたりはしなかったが、
けれど暴力ジジはいつだったか、呟いていた。
ああ、許してくれ、どうか許してくれ。
祈りのようだと思ったのを、かすかに覚えている。

見習い騎士時代の、俺の素晴らしい活躍ぶりを思い返しているうちに、
いつの間にやらプロンテラ騎士団前についてしまった。
こんなムサ苦しい所に来るつもりはなかったのだが、まあいい。
いつの間にやら腰に下がっていたクレイモアは、何やら精錬までしてあって、非常に切れ味が良さそうだ。
なんでこんなモノが俺の腰に下がっているのか、甚だ疑問ではあったが、まあいい。
きっとどこぞの俺のファンが、寝ている間にでも置いて行ったのだろう。
俺くらいの素晴らしい神速騎士ともなると、こんな事は日常茶飯事(予定)だ。
どうせ行く当ても無い、騎士団の面白くもない下水のゴキブリ駆除の依頼でも受けてやるかと
門をくぐったところ、神々しい何かが見えた。
前にBSに聞いたことがあるぞ。あのオーラは『超絶☆素敵INGオーラ』だ。
真に素敵、否、素敵を超越した者だけが身にまとう事ができるのだと、BSは言っていた。
BSはかつて無い程まじめな顔で語っていたので、間違いない。

OK。俺のライバルだな。
俺くらいになると、崇拝者もライバルも、向こうから諸手を上げて寄ってくるワケだ。

そうと決まれば、宣戦布告だ。
俺はつかつかとオーラ騎士に歩み寄り、口を開いた。
瞬間。

物凄い勢いで後ろからダッシュしてきたペコ騎士に、後頭部をどつかれた。
キレイに吹っ飛ぶ俺。良い音をたてて石床でバウンド、その上ぶぎゅると踏まれて三連コンボだ。
少し遠くなりかける意識の中で、十字を切るエイミーと、無表情に『最高』エモのウインザーの姿が見えた。
ちょっとだけ泣けた。

237 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/15(月) 22:23 [ 58FJe5Vw ]
あっちもこっちも絡ませてスイマセン…
('A`)だったらスルーしてやってくださ…_| ̄|○

238 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2003/12/16(火) 00:12 [ rObQOPU6 ]
騎士団の門をくぐる、中に入ろうとしていたらなにやら騎士が近づいてきた
む・・・?と、思いそっちの方を見る
何か言われるかと思ったその瞬間

すごい速さのペコペコが騎士を吹き飛ばしていった
「・・・なんだ、あれは?」
助けたほうがいいのかと思ったがどうするか、それにしても
「・・・変わった街だ」

吹っ飛んだ騎士に近づいてみる。
「大丈夫か?」
騎士から反応はない。恐らく脳震盪で意識がないのだろう
意識がないのなら仕方ないかと思いつつも騎士を抱えて騎士団に入る

「粗大ゴミが落ちてたんだが」
いきなりそうやって騎士団に入っていく
中にいた人達が全員こっちを向く
なぜだか数名剣士達もいた
俺のボロボロの姿を見てこいつらはどう思っているのだろうか・・・と思いつつも
髭をはやした騎士に倒れてたソレを渡す
髭の騎士はベットにソレを寝かしている

そして俺はいきなり「騎士団員用の宿舎はないか?」と聞く
すると髭の騎士に『君は騎士名簿に登録してあるのか?』と質問で返された
そんなもの知っている訳がない、記憶がないのだから
髭の騎士がペラペラと名簿をめくる『名前は?』と聞かれた
が、答えられるわけがない。
覚えていないのだから「・・・」沈黙を守る
『どこから来たんだ?』と二度目の質問が来る
隠すこともないので「グラストヘイム」と答える
『馬鹿なことをいうんじゃない。だが、しかし・・・』
「記憶がないんだ、起きたときからそこにいた」
『そうか、ならば仕方がない。すまないが宿舎は貸せない』
断られたか・・・。まぁ仕方ないか

古い紙切れが髭の騎士のもっている名簿から落ちた
そこには煤けていたがGlast-Heim~とかかれていた
忘れてはいけないような名前があった気がした
頭が痛い、思い出そうとすると頭痛がする

ここを出ようそう思ったとき剣士の一人が騎士へと転職した

239 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/16(火) 01:22 [ AQONteZw ]
「さんだんしょ~」
「れんだしょ~」
「もうりゅ~け~ん」
「あしゅらはお~け~~~~ん」
決まった~
あたしのフルコンボで動く鎧、レイドリックがあっさりと崩れ落ちる
「ん~~~余裕っち~♪」
得意満面にキメポーズを取ってみる

げしっ

と、後ろからケリが飛んできて、顔から床に突っ込む
鼻・・・いたひ
「『余裕っち♪』じゃねぇ!この馬鹿!!」
あたしにケリをかましたのはパーティメンバーのアサシンで
拳を握り締めてぷるぷると震わせてる

今日はあたしがよく顔出してるところのメンバーで
一緒にグラストヘイム騎士団で狩りをって話になって来たわけだけど
「来た早々からンなモン使っちまったら、お前どうすんだよ」
とまぁ、目的地に着いて最初のレイドリックに阿修羅フルコンボ決めちゃってたりして・・・
「いいじゃない~使いたかったんだからぁ」
鼻を押さえつつ起き上がって抗議する
「大体その『余裕っち♪』って、どこぞの元捕われのヒロイン1年後には立派な格闘娘のパクリかよ」
図星
「そこまで詳しく知ってると、歳ばれちゃうよ?」
「オマエモナー」
ううっ・・・あ~言えばこ~言う

「まぁまぁお二人とも・・・アサシンさんもその辺でいいじゃないですか」
二人で言い合ってると同じくパーティーメンバーのプリーストさんが中に入ってくれた。
いつもやさしくて、ちょっとおっとりしすぎなところもあるけど
溜まり場のお母さん的存在の人だったりする
「しっかし、まだ始まったばかりっすよ?それなのにSP尽きさせやがって」
「あらまぁ・・・あ、でももうそろそろじゃ?」
アサシンと言い合ってるうちに時間が経って、あたしの精神力が回復してるのがわかる
「そそ、もう十分戦えるよ?だからいいじゃん」
「ちっ、しょうがねぇな。次やったらタダじゃすまねぇぞ?」
「はいはい」

そう、狩りはまだはじまったばかり
今日は何があるかな~?
あたしはわくわくしながら先頭に立って奥へと進んでいった

「じゃ、今日もがんばろ~」

240 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/16(火) 01:23 [ AQONteZw ]
シリアスな流れを無視してこんなん書いてすみません><
しかも長いし

続くかどうかは・・・不明です^^;

241 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/16(火) 13:16 [ QSKxtsYc ]
アコ、プリが集まっているポタ広場。
そこの一角、看板も持たずに、ただ座っているアコがいた。
それが私。今日も気持ちいい晴れの天気の中、座っている。
 
瞳を閉じて、先輩であろうプリ、アコやポタを利用する冒険者達の話を耳に入れる。
最近、面白そうと思ったのは、カートで寝泊りをしているアサとローグの話。
商人のカートって、そんなに寝心地良いのであろうか?。
私には知り合いが居ないから、分からない。
と、そこに

「すいません」

瞳を閉じていたので、寝てると勘違いされたのか、控えめな声が掛けられる。
私は瞳を開けて、小首を傾げる。
彼はノビであった。
私は聞いていないのにアチャになるという事を教えてくれた。
こう言う話も好きなのだ。
自然と心が転職前のようにうきうきとなる。
丁度、フェイヨンのポタがあり。私は
「出します」
それだけ言うと彼の目の前にポタを出す。
少々驚いていたようだけれど、彼はお礼を言うとポタの中へと消えていった。

小説などであれば、この後、彼がアチャになって会いにくるのだろう。
けれど、彼は来ないであろう。

だって、私は、自分で言うのもなんだけど、無口で無表情なアコライト。
今日も明日も明後日もポタ広場でのんびり座ってる。

・・・あれ?ポタの場所間違えたかも。

242 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/16(火) 13:21 [ QSKxtsYc ]
駄作_| ̄|○。本当に申し訳ありません。
急に書きたくなったのです…今後続くかは、皆様の反応しだいでしょうか。
それでは、失礼いたしました。

243 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2003/12/16(火) 18:50 [ 9RSmvZ/U ]
真っ白な空に、真っ白な雪景色。
空からは、途切れることなく白い小さなかたまりが舞い降りてくる。
遠く霞んだ先には、ルティエの町の光をうっすらと見ることができた。
気づいてみると、いつの間にか息も白くなっている。
ギルドメンバーにミンクのコートを借りてきて正解だ、と、あたしは安堵の息をついた。

今日は珍しく単独行動でルティエに来ていたりする。
とはいえ、いつものように彼は一緒に来るとか言ってたんだけれど。
―――彼というのはもちろん、心配性で世話焼きで説教好きなブラックスミス。
ついでに言うと、あたしの所属するギルドのマスター。
しつこくついて来ようとするので“今日は狩り友達と一緒に行くから”とか言って、なんとか言い逃れた。
もちろん、狩り友達と一緒に行くなんてのは嘘だけれど。

今日のお目当ては、このルティエの雪原に姿を現すという、氷の魔獣―――ハティ。

ここにはサスカッチという白熊も居るので、うまくいけばパンダ帽子も手に入る計算だ。
久々のソロ狩りにあたしは意気揚々、限界まで精錬したハンターボウを握りしめる。
深呼吸した体に、冷たい空気がなんだか心地よかった。


「・・・99、100っと。」
倒したサスカッチの足をぐいぐい引っ張って、取れたのを袋につめる。
なんとなく生臭いこの作業も、これで100回目だ。
「ハティはまだかな・・・」
そうひとりごちて、雪の上に寝転んでいるサスカッチの上に座り込む。
冒険者なりたてのころは、こんな作業の一つ一つが妙に気味悪く思えて苦手だったけれど
慣れた今となっては防寒の最良手段として覚えこんでしまっている。

ふと気づくと、すぐ近くにあたしと同じくサスカッチに座り込んだ集団がいた。
ハティを狙って来てるパーティか何かだろうか。
「ハティさっき出てましたよぉ。あと一時間待ちです。」
あたしの独り言がどうやら聞こえてしまったらしく、集団の中にいたモンクさんが親切に教えてくれた。
「そうですか~。ありがとうございます。」
笑顔で答えて、あたしはその場を後にした。

続。

244 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2003/12/16(火) 18:50 [ 9RSmvZ/U ]
ここで一時間、寒さに耐えつつハティを待つのも嫌なので、とりあえずルティエに向かうことにする。
一時間くらいなら、久しぶりに来たルティエの見物で時間がつぶせるだろうし。
町に入ると、もうすぐクリスマスということもあり、ルティエの人達は飾りつけやツリーの準備に忙しく走り回っていた。
家にも、木にも、キラキラ光るガラス玉や星がいっぱい飾り付けてある。
思わず早足になって、あたしは町の奥へと進んでいった。
ゆるい坂を上ったところに広場があるはず。
そして広場の真ん中に見えるのは、毎年お馴染みの、見上げるほど大きなクリスマスツリー。
今はまだ飾りも完成していないようだけれど、やっぱりあたしはこの町でこれが一番好きだった。

――――そういえば。
このクリスマスツリーの前で、初めて彼に会ったんだったっけ。
そのころアーチャーだったあたしは、倒せもしないサスカッチを見に来て、
返り討ちに遭いそうになりながら、雪原を逃げて逃げてここにたどり着いたんだった。
ここで彼はイカ墨とかべとべとした液体なんかの、あやしい露店を開いていたはず。
“なんでもいいから回復アイテム売って”と言ったあたしに、彼は困りながら
“悪いけど持ってない。代わりにこれやる。”とか言って、ブレゼントボックスを渡してくれた。

・・・・あのプレゼントボックスの中身は何だったかな。どうにも昔のことで覚えていない・・・。


雪がばさっ、と、あたしの肩から滑り落ちた。
思い出やら感傷やらに浸っている間に、結構時間がたってしまったらしい。
あたしはミンクのコートの内ポケットから、時計を取り出して見た。
あと10分ほどでハティの出る時間だ。 今から町を出れば十分間に合う。・・・けれど。
なぜだか、あたしはここを動く気になれなかった。
まだ懐かしい想いに浸っていたいような、そんな気がしたもんだから。

彼と出会って以来、あたしにとってクリスマスは特別な日になった。
初めてギルドに入れてもらった日。
怪我がもとでカートに乗せてもらった日。
強くなる、という明確な目標が出来た日――。

その目標は、未だに達成できていないけれど。

肌身離さず持っている、数日前プロンテラで買った古代のブローチに、自然と手が触れた。
真っ白な雪はまだ降り止まない。
もう、ハティは倒されてしまったかな。
あいつを仕留めることができれば、彼はあたしが強くなったことに嫌でも気づくことになる、と。
そう思って今日はここに来たけれど。
―――たまには、こんな日もあってもいいか。なんて思いつつ、あたしは大きく伸びをした。

245 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2003/12/16(火) 18:53 [ 9RSmvZ/U ]
もうすぐクリスマスということで、季節モノを(笑)
ハティの強さとか、いまいち分からないんで
変なこと書いてないかとドキドキです(´д`;)

246 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/16(火) 20:21 [ UkDWtE2. ]
>>245
アンフロと白ぽ青ぽ持ってけばソロでも余裕です。足遅いし。

247 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/16(火) 22:12 [ RvaxmLVc ]
>>246
>w<

248 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2003/12/17(水) 00:48 [ EgG0YpIE ]
転職した騎士は女の子だった
「おめでとう」
頭痛がひどかったがそう一言だけ告げる
すると相手は
『あ、話聞いてたんだけどどこもすむところがないなら今日は家に来ますか?』
そう言った
言葉に甘えてみるか、どうせ住むところは決まってないんだし
「いいのか?身元がわからない自称騎士だぞ」
『困っている人を助けるのが騎士ですよ』
と即答された

俺は何かを思い出したか古ぼけた写真を見た
この(写真中央の)女の子を捜しだせば俺の記憶は戻るのかもしれない
ここは首都だから情報をそろえるのには最適だ、数日間探りを入れてみるか
そう考えた

騎士団を出て街中を歩く、もう黄昏時は過ぎていた
周りは暗い、騎士団から女騎士の家までは近かった
「失礼する」そういって家に入る、・・・誰もいない
てっきり家族の人でもいるのかと思ってきたがもしやここへ止める気か・・・
『くつろいでていいから』そう言われたが、
どうしたものか・・・とりあえず手荷物を置く
どうやら女騎士は風呂に入っているらしい
「少し外へ出るか」

249 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2003/12/17(水) 01:04 [ EgG0YpIE ]
外へ出る、「夜になるとさすがに寒いな」
白い息を吐きながらそういう
写真を見る、俺は女の子の左に立っている
その隣の騎士の鎧はグラストヘイムで見た動く鎧のものと似ていた
なぜだか涙が流れた
なぜだろう・・・
「いずれグラストヘイムにももう一度いく必要があるな」
遠くで槍を持った騎士が見えた気がした、帰宅途中だろうか

『GHにいくんですか?』と後から声がかかり振り替える
「考え事だ」と必要最低限のことを答える
ぶらぶらと家の中に戻る

『お風呂、入っちゃってくださいね』といわれる
「ありがとう」そう答える
鎧を脱ぐ、左手の篭手だけ外れない、どんなに力を入れても
このままでいいか・・・

風呂に入るいろいろ考え込んでしまう
これからのこと、自分の記憶のこと
体にきられた傷跡があった。だが不自然にも心臓部だけ傷跡が無い
気分が悪い、もうあがって寝よう

風呂から上がったらすでに女騎士は寝ていた
やたら幸せそうな顔で、いびきまでかいていやがる
・・・男を入れたら緊張するものだと思うが・・・
と考えるがまだ気分が悪いので寝ることにした。

明日からは写真の女の子の手がかりを探そう

250 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2003/12/17(水) 01:05 [ EgG0YpIE ]
最近頻繁に書いてますがいかがでしょうか?(´・ω・`)
絡みにくいかもしれませんが、絡んでくれるととてもうれしい( ´∀`)

書きすぎで目障りだというなら自粛します(つД`)

251 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/17(水) 05:16 [ RpOi1p6M ]
>>250
(・∀・)イイヨイイヨー
個人的にはガンガン載せて欲しいです。
最近書きこみも少ないし(´・ω・`)

252 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/12/17(水) 05:43 [ 0lN/iZ.g ]
 楽しみにしてますー頑張って下さい^^
 >>250 
 私もがんばらねば・・・

253 名前: いい加減年寄りな某 投稿日: 2003/12/17(水) 07:03 [ fDauRPuU ]
いいですね~。
続きが気になる~。

254 名前: 俺その2 投稿日: 2003/12/17(水) 16:41 [ kE65Moxk ]
ですね~~
読ませる作品が多いです。

書きたいけど暇なしの今日この頃…
(俺ねたは2・3本あるのに)

255 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2003/12/17(水) 16:42 [ .xbyZ2CI ]
>>250
そのうち絡ませてみようと思います^^
というか頻繁に書けるのがうらやましい・・・

皆さんがんばです(自分も)(*´д`*)b

256 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/17(水) 17:24 [ hWlOsjXE ]
糞スレあげんな

257 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/17(水) 18:29 [ UE1QuYdk ]
名スレはsageろ

258 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/18(木) 00:11 [ FJ3YuL96 ]
物語や文章を読むことで自分が豊かになれる。
自分が豊かになれれば他人へ優しくできるゆとりができる。
想像力、感性が育つこのスレはたまにしか見ていないけれど
それでも続いて欲しいと思います。

みなさん頑張れ!楽しみにしてます!

259 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/18(木) 10:59 [ 4pwIqSq2 ]
僕は商人。男三兄弟の末っ子です。
一番上の兄ちゃんはプリースト。支援型で、PT狩りに行ってます。
最近は亀島っていうところによく行くんだって。
二番目の兄ちゃんはアサシン。気侭にソロ狩りしているクリティカルアサシンです。
昨日は狩りのお土産にサンタ帽をくれたよ。
プリ兄ちゃんにはちゃんとレベルアップのために修行しろって言われるんだけど、
今のところは商売が楽しいからそっちはちょっとサボり気味…
あ、プリ兄ちゃんには内緒にしててね!また怒られちゃうよ!

実は今日、ちょっと大きい買い物をするためにお金をたくさん持っています。
もちろん、商売しながらコツコツ貯めたお金だよ。
アサ兄ちゃんにモッキングマフラーをプレゼントするのです!
もうマフラーは用意してあるんだ。価格高騰する前に仕入したからね!
反対にウィスパ―カードは相場下がってきてるから、手に入れやすくなったし。
兄ちゃんも喜んでくれると思う。

そんな訳でプロンテラの街を練り歩いていたら、この間の女商人さんが露店を
開いていました。カートの中にはやっぱりボロボロのアサシンさんが寝ています。
そういえば同じようにカートで寝ているローグさんもいるんだって、
商人仲間が噂してました。最近はやっているんでしょうか。
僕のカートの中にも誰か住み着いたりするんだろうか?重そうだから嫌だなぁ。

その日の晩、カードを挿したマフラーをアサ兄ちゃんにプレゼントしました。
普段口数の少ない兄ちゃんだけど、ありがとうありがとうってとっても喜んでくれたよ。

「ねぇ、兄ちゃん。シーフ系の人って狭いところで寝るのが好きなの?」
「…はぁ?」
「兄ちゃんは僕のカートの中で寝たいと思う?」
「……いいや?」

むー………人によるんだろうな。
今度あの女商人さんとアサシンさんを見かけたら、どういう経緯でそうなったのか
聞いてみようと思います。
さて、お金使っちゃったし、明日はまた商売に励まなきゃね。
修行?…修行はまた明後日から……

おやすみなさい。

260 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2003/12/18(木) 14:40 [ yMjRkL9. ]
夢を見た

今日寄った騎士団
オペラ仮面の騎士がいる
その隣には動く鎧(のような鎧)を着た騎士
二人で連れ立って王都奪回に志願した
『何で志願することにしたんだ?』と鎧の騎士は問う
「・・・」オペラの騎士は答えない
オペラの騎士は無口だ、基本的に必要以上のことは言わない見たいだ
ただ一言「自分がどれ程のことができる人間か見極める」といった
鎧の騎士は『そうか』と答えるだけだった
この日が前日の指導(?)の日らしい
結構な人数の騎士が集まっていた

鎧の騎士は案内役の女騎士がかわいいとか言ってどこかへ消えた
「アフォかあいつは・・・」
戻ってきた、女騎士を連れて確かに可愛い・・・っていうか写真の女の子だ
朴念仁のようなオペラの騎士にはどうだって良かったのかもしれない
『この娘が案内役権護衛だってさ』
オペラ騎士は適当な自己紹介をした
相手にも自己紹介をしてもらっていたが、名前は聞けなかった

『明日プロを出る』と騎士団長が言った
皆ばらばらに自分の家へ帰っていく
最後の晩餐を楽しむ者、必ず生きて戻ると告げる者・・・

そこで夢は終わり目が覚めた

261 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/12/18(木) 16:04 [ w/Qu/t0E ]
「サクラの木の下には、死体が埋まってるんだよ」
 彼は、笑いながらそう言った。 
 それが、ひどくキレイだったのを、俺は、まだ覚えていた。
 
「ステラ(仮)さん」
「ん?スオウ(仮名)どうしたんだ?」 
「桜の木の下には、本当に死体が埋まってるんですか?」
「・・・はあ?」
「アギ(仮)さんに昔聞いたんですが・・・本当かなって・・・」
 
 それは、新航路を発見されたという、アマツ。
 今こそ安全にこれるが、昔はそれはそれは行くのも、帰ってくるのも難しかったらしい・・・。 

「・・・アギ(仮)の奴・・・カワイイスオウ(仮名)に変なこと教えやがって・・・」
「?」
「あっなんでもねえよ、そう言えば、うちの庭にも生えてたなー・・・桜・・・」
「ステラ(仮)さんところの桜、いつも見事でしたよね・・・毎年の花見がすごく楽しみでした」
「にしても・・・桜の木の下にねー・・・」
  
 じっと、アマツのあちこちに植えられている桜を、ステラ(仮)さんは、見まわした。

「これだけいっぱい桜の下に死体が埋まってたら・・・人がいくらいても足りねえだろう・・・」
「確かに・・・そうですね・・・」
「ま、まんざら嘘とはいいにくいがな・・・」
「え?」

「あっ、お前が気にすることじゃねえよ、キニするな」
「そーなんですか・・・?」
「ああ」

262 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/12/18(木) 16:16 [ w/Qu/t0E ]
 ふっと、散る花吹雪。
 その花弁は、淡く、赤い。
 薄桃色・・・。
  
「ステラ(仮)さんの所の桜って・・・白くありませんでしたか?」
「・・・さあ・・・な、忘れちまった・・・」

“サクラの木の下には、死体が埋まっているんだよ”
“そうなんですかー・・・?”
“うん”
“サクラの木の下に埋まってる人は、苦しくないんですか?寒くないんですか?寂しく・・・ないんですか?”

“・・・さあ・・・それはわからないけれど・・・でもね、木の下に埋まっている死体は、サクラになるんだよ・・・”
“・・・?”
“遠い、異国の話なんだって・・・いいね、そういうの”
“おーい、ルク(仮)、なにやってんだよ、次の冒険行くぞー”
“うーん、アギ(仮)待ってー”
“・・・ルク(仮)さんは、死んだらサクラになりたいんですか?”

“ん・・・いや・・・俺は、死んだら”

「・・・あれ?アギ(仮)さんに聞いた話だっけ・・・?」
 そっと、手の中の火海東が、熱くなった気がした。
 なぜだか分からず、涙が出た。
 ぎゅっと、火海東を握り締めると、ぼんやりと、誰のセリフかわからない言葉を思い出す。

“僕はね、武器になりたいんだよ、皆を守り、戦う、武器になりたい・・・だから”

「いつか、僕の武器、使ってね・・・」
  
 名無しの火海東は、いつ、誰が作ったのだろう・・・?

263 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2003/12/21(日) 00:47 [ Xucr/wjU ]
目が覚めた、時計を見るまだ午前7時前だ
今日からあの写真の娘をさがさないとな・・・
と、思いつつテーブルのうえにあったリンゴを食べる
とめてくれた女騎士はまだ寝ていた
「よく寝るな・・・って俺が早おきなだけかもな」

とりあえず外に出てみる
風が吹いた
寒い
家の中に入る
暖房は特にないが家の中の方が断然暖かい
「これからやることがたくさんあるな・・・金も稼がないといけないし」
いろいろ思いにふける
ふいにガタッと、いう音がした
振り返る
女騎士がベットから落下していた
「・・・」あ、起きた
「おはよう」
『おはようございまふゅ』
なんだか起きたばっかで微妙なしゃべり方をしていた

女騎士は朝ごはんを食べて狩にいく支度をしている
疑問に思ったことを数個聞いた
「外の靴下とかってなんだ?」
『もうすぐクリスマスですからねー』
「ふむ」
クリスマスのことをまったく覚えていないが特に興味もないので追求しない
『クリスマスの日一緒にルティエでもいきますかー?』
などと誘われる
「まぁ、問題ないが」小声でヤタという声が聞こえた気がした
無視して次の質問をする
「金貯めるにはどうしたらいい?」
『そりゃ狩に行くしかないでしょう~』
「ふむ」
『ボス狩れば早いかもですね~』
「ふむ」
『後は臨時PTとかもいいですね~』
女騎士はなんだか間延びしたしゃべり方だった
この後も数個こんな問答があった
時計は9時を回っていた
荷物はカタナだけを持って他は騎士の家においてもらうことになった
今日はプロンテラをうろつくことにしよう

あの娘を見つけるのはいつになるだろう

264 名前: 通りすがりの殴りアコ 投稿日: 2003/12/21(日) 20:40 [ hwdFClfw ]
私はふがない殴りアコ、なぜ“不甲斐無い”でわなくふがないであるかと言うと長くなるので言わない。
私はあまり接続していなく、やめたいと思っていた。
その一つの理由は洋介神父。

「よく来たな!」
まるで待ち構えていたかのように飛びつこうとしてきた、懐に入り水月を突く、そして川に捨てる。
蝶羽でプロへ行こうとした。
ヒュン!
あれ?
ヒュン!
あれれ?
ヒュンヒュンヒュン!
な、なんでだ――――!?
そんな所に親切な、そして復活した洋介神父をいたぶっているアコさん(たぶんINT)が聞いてきた。
「なにやってるの?」
「プロへ帰ろうとして蝶羽をつかったらまたここにもどってきてしまうんです。」
「あ~・・・この洋介がまた勝手にセーブしたんだな」
そしてそのアコさんは道具袋をのぞいていた。
「アオジェムないや・・・」
どうやらワプポしてくれようとしていたらしい。しかしアオジェムが無いようだ。
「あの~・・・アオジェムありますけど・・・」
「・・・INTさん?」
「いえ、殴りなんです・・・」
私は看護婦帽をかぶっていて、アークワンドを装備しているのでINTさんに間違われやすかった。
アオジェムもINT型と間違われて昔もらった物であった。
「・・・とりあえずそれ1個もらえないかな?」
「あ、はい。」
アオジェムを渡す。
「ワープポータル!!」
シュンシュンシュン・・・・

そして私はプロに着いたのであった。
私はこのことがあってからまたこのゲームをやることにした。
つづく・・・?

265 名前: 通りすがりの殴りアコ 投稿日: 2003/12/21(日) 20:43 [ hwdFClfw ]
初めまして、通りすがりの殴りアコです。
いきなり書いといて、いきなり他の方とつながりを持たせてしまったのですが、
これからも繋がりを持たせようと思いますので、これからもよろしくお願いします。

266 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/21(日) 22:20 [ 1NGSd/Gg ]
それは、良いんだがageない方がよくないか?
強制sageってここは無理なのかな(´・ω・`)

267 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/21(日) 22:49 [ Ka0AEGDc ]
なんであげちゃダメなの?

268 名前: 落ちこぼれノービス 投稿日: 2003/12/21(日) 23:14 [ ce0eev2U ]
「やあやあのーびす君、これで何回目の挑戦だっけ?」
「きゅう・・・99回めです・・・」
私はため息とともに進行員に返答した。
私の重い雰囲気にもかかわらず進行員はあっけらかんにまぁがんばってね♪と軽い調子で声をかけ私の肩をたたく。

私はノービス。初心者であるが、ただの初心者ではない、とてつもなく落ちこぼれな初心者である。
私がこの初心者修練場に足を踏み入れたのは三週間前だった。
三週間前、
レオなんたら先生のぐだぐだ講座をうけ、
レインさんに激励されて、
所長におもいっきり背中をたたかれたりしながらも、
なんとか先を進んできたのだが・・・だが、どうしてもこの先には進めない。

『ファブルの中をぬけてなんとか向こう側まで無事にたどり着くこと』

それが目的なのだが、私はどうしても向こう側につく前にファブルによってたかって気絶させられてしまうのであった。
レインさんによると私はファブルにとても好かれているらしく(何故だかはわからないが)ファブルたちは私に通常の三倍の速さで突進してくるらしい。
三倍なんてノービスに初心者に普通の人間に避けられるわけがない!

「いってきます」

私は下をむきながらも手と声だけで進行員に準備OKの合図をする。

「はは、まぁがんばってね~♪」

瞬間、ぱっと周りの景色が消え、私の周りを白が満たした。
しばらくしてあぶりだしのように徐々に周りの景色がだんだんくっきりと浮かんでくる。
・・・ファブルの原に到着である。

「ふぅ・・・」

落ち込んでる場合ではない・・・とにかくここをぬけださなくては・・・
私はナイフを鞘から抜き、しっかりと右手で握り、前を向き直る。
さぁなんでも!・・・・・こ・・・い?

疑問に答えたのは視界を埋め尽くす緑色のうごめく壁だった・・・


気がつけば、また進行要員の前にたっていた。
「やあやあのーびす君、キミさ、”ファブルに敗戦記録”を絶好調更新中だよ、で何回めだっけ?」

「ひゃ・・・ひゃっかい・・・100回目です・・・」
私は涙を流しながらそう答えた。




駄文失礼しました(・ω・)ノ

269 名前: 貧乏ハンター 投稿日: 2003/12/22(月) 13:04 [ DBr9iCI. ]
 完全武装のギルドメンバーが、横を通り過ぎる。
「ワープポイントの、左右にも、アンクル、おけないか?」
 ペコにのった騎士さんが、私に声をかける。
「えいっ・・・あ、はい、置けますね」
「じゃあ、その後ろに、ランドマインもよろしく」
「はいっ」

 ここは、ギルド砦。もうすぐ、この砦を舞台に、熱い戦いがはじまる。
 2時間の砦をかけた真剣勝負。そして、超重力との戦い。
 私は、防衛のお手伝いをするために、いま、ここにいる。

 きっかけは偶然。知り合ったプリさんのギルドが、たまたま先週、
 レースを制覇したらしい。その時の様子はしらないけど、私は
 プリさんにギルド砦に案内してもらった。東洋風の装飾。
 大きなテーブルの周りに並べられた椅子。植え込みと、綺麗な池。
 素敵な砦でした。この、砦を守るために、今から戦いが始まります。

 戦いが始まるまえに、入り口にせっせと罠を設置。アンクルスネアを
 敷き詰めて、一気に壊されないように、ランドマインを間にはさむ。
 入り口の罠を中心に、Wizさんが3人とブラギを唄うバードさんが
 吹雪と炎雷の大魔法で弾幕を敷く。騎士さんとアサさんが侵入者に
 取り付き、モンクさんが阿修羅をVIT騎士さんに、決める。

 完璧な布陣。こんなの、ちょっとやそっと攻めても、絶対落とせっこない。
 そうおもってた。でも・・・。最初は、だーれもこなくって。
 防衛って、結構ひまなんだなー、っておもってた。たまに覗きに
 くる人がいても、罠につかまってるのを、ダブルストレイフィングや
 魔法で遠くから撃ってるうちに、こりゃかなわん、って感じで
 逃げていく人ばかりだった。でも・・・。

「砦外に、十数名確認。同一ギルド」
「プリ2、騎士3、モンク1、Wiz1を確認」
「通路にアンクル撒いといて」
 すこしあわただしくなる。いよいよ本命か・・・。

「左側、抜けてる。封鎖。罠おいて」
「騎士プリ抜けた。後ろたのむ」
「弾幕きらさないで!Wizにヒール!」
 入ってきたプリさんを足止めしている間に、騎士さんが侵入。
 魔法地帯をぬけて、内部へ進行してきた。

「全然下げて!総員、エンペルームへ移動!」
 同盟ギルドのメンバーに緊張がはしる。砦内に移動。
 途中、迷う。えーん、エンペルーム、どこー?

270 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/22(月) 13:32 [ DBr9iCI. ]
 途中で同盟のBSさんに道を聞いて、ついでに罠を50ほどうけとって
 エンペルームへ急ぐ。
「エンペルーム、がら空きだよ。前衛まわして!」
「ハンター足りない、誰か来て!」
 はいっ、今行きますっ!

 エンペルームの手前で、ワープポイントを抜けて、ついでに
 罠をばら撒く。まずはアンクルの列をつくって・・・。
 そのとき、ワープポイントにモンクさんの姿が。・・・敵っ!
 ぺたん。思わずしりもちをつく。足が震える。動けない。嘘・・・。

 有無をいわさず、阿修羅の詠唱をはじめる侵入者。避けれない・・・。
「ボーリングバッシュ!!」
 突然、現れたペコナイトさんが、モンクさんを弾き飛ばす。
「何をしている。さっさと奥へ行け!」
 あわてて、のたのたとエンペルームへ急ぐ。

 私がついたころには、ほぼ侵入者の制圧が終っていました。
「ごくろうさん。適当に罠まいて、最前線にもどっていいよ」
「エンペルーム、数名のこして、最初の防衛ラインに」
「前線、上げろ!」

「おかえり、さっき左側抜けられたから、そっち重点的によろしく」
 再び、罠の設置をはじめる。そして、残り時間は後10分に。
「今からきても、たぶん、もう落とせないよな」
「だが、気は抜くな」
「おうちに帰るまでが遠足です」
「社長、こなかったなぁーw」
「生社長、見たかった・・・」
「ギルドDで会うかもねー(笑)」

 みんな、そろそろリラックスをはじめる。そして、終了。
「みんな、よくがんばってくれた。見事防衛に成功した」
「経費は、各ギルマスに申告を。宝箱の中身は、SSに取ったあとBBSで
 報告。オークションにかける。みんな、ふるって参加してくれ」
「それでは、来週もがんばろう。各自、修行に励んでくれ。解散」
 おわった・・・守りきったんだ。私たちの砦を。

「おつかれさま、がんばったね」
 プリさんがねぎらいの言葉をかけてくれる。
「こわかったです~>w<」
 たった一人、一次職だったアチャ子ちゃんが、駆け寄ってくる。
 みんな、大事なギルドの仲間だ。

 いままで、あったことのないギルドの人もいる。でも、今日一緒に
 戦って、なんとなくだけど、分かり合えた気がする。
 私はまだ、ギルドにいれてもらったばっかりだけど、これから少しずつ
 みんなと仲良くなっていけそうな気がした。

「ところで、ギルドのクリスマスイベントには参加できるの?」
「あ、は、はいっ」
 私は、みんなと一緒に、今日守りきった、砦にむかって歩き出した。

#うわぁ、なんだか、山なし、オチなし、意味無しな感じかも・・・。
#xx割フィクションです。突っ込みは無しで; ̄_ ̄)

271 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/24(水) 01:31 [ plSbGYEM ]
俺アサシンさんがモデルですが、ちょっと違いますです、はい。
いや、ぜんぜん違うかも知れません。読み流し推奨。
*****

ヤケになって倉庫から出した青い箱の中身は、ゼロピーだった。
(チッ、、、どうして俺ばっかり貧乏くじ引かされるんだよ・・・。)
それまでずっと二人でやってきた。
二人ならどこまでもいけると思っていたのに。
『あのコ、最近、騎士さんと臨時に出てるミタイ』

スフィンクスダンジョンに篭って、エンペリウムを探した日々。
アイツには青箱目当てだよ、と偽って。
二人でギルドを立ち上げたかったのに。
『なんか、騎士さんギルドにも誘われてるみたいだったミタイ』

「クソッ!」
首都の通りの一角で誰に言うでもなく吐き捨てた。
喧騒の街はクリスマスにイルミネーション。
世界から取り残されたかのような孤独が益々浮き彫りになる。

(騎士がどうしたってんだよ。避けなぇ当たらねぇデカブツがッ!)
無償に腹が立つ。
『なぁ、これから狩りにいかねぇか?』
『ごめん、、、これからGVGなの・・・』


一人なら、、、どこへ行けば良いんだろうか。
タートルアイランド?・・・金がねぇ。
コモド?・・・どこだそれ?
ジュノー?・・・迷子になるからヤだ。
・・・知らない間にアイツが自分の中に入り込んでいたことに否が応でも気づかされる。
『どこいこうかな・・・』
『じゃぁゲフェンタワーに行っておいで。地図書いてあげるから。
 ああ、カプラ使っちゃだめだよ。ボッタクリだし』

当て所なく敵を求めて放浪していると、気づけばグラストヘイムが見えてきた。
一人で戦うにはやや厳しい場所かも知れないと知りつつ、城内に足を運ぶ。
深い悲しみが恐れや冷静な分析能力を奪っていたのかも知れない。

グラストヘイム城内特有の陰鬱な雰囲気があたりを包み込む。
丁度自分の今の心の奥底にある闇がこの城に俺を呼んだのかも知れない。
あたりに群がる雑魚どもを駆逐しつつ修道院を目指す。
(誰の助けも要らない。俺は俺だけで十分戦えるさ)
刹那、近くより馬のいななきが聞こえた。
(・・・地上にナイトメアがいるのか?)
その予想は外れていた。

272 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/24(水) 01:32 [ plSbGYEM ]
巨大な馬に跨る闇の躯体。漆黒の剣。
闇の鎧を纏うそのモンスターはグラストヘイムにあっても最強の敵の一体。
その名は・・・深淵の騎士。
「ここでもオマエら騎士は俺の邪魔をするのか!!!!!!!!」
怒りに我を忘れ叫び、問答無用で斬りかかる。
深淵の騎士はその巨大な体にふさわしい巨大な剣を打ち付けてくる。
一撃が必殺の重みを帯びた死の剣。
「そんなデカブツが、、、当たるかよ!」
致命傷には及ばないが、ヤツの鎧の隙間に斬りつける。
体全身を捻転させ、両手に刺したカタールを打ち込むたび、確かな手ごたえを感じる。
(行ける!)
攻撃は速度を増し、カタールは闇を切り裂きつづける。
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね・・・」
なかなか倒れない闇の使途の姿に苛立ちが募る。


(余り時間をかけるわけにはいかな・・・敵はヤツだけではないのだから)
背後で風に靡く無も知らぬ植物たち。
汚らわしい菌を撒き散らす生ける毒キノコ。
意識を持つガスの集合体ミスト。
単体は弱くても囲まれれば油断ならない。
重苦しい鎧の隙間から見え隠れするヤツの目が笑ったように見えた。
「何がおかしい!」
内心の焦りを見透かされたかのような目に怒りを露にする。
その瞬間・・・《ブランディッシュスピア!!》
ヤツは隠し持っていた槍を、その力の限りに振り回す。
(避けきれない!)
虚を突かれ、ヤツからの一撃を食らう。それも致命傷だ。
遠のく意識。俺は紙切れのように吹き飛び、その場にごろりと寝転ぶように倒れ込む。
(もう・・・動けない)
辛うじて首をヤツの方へと向け、視線を滑らせる。
ヤツはゆっくりとこちらにやって来て、目前に立った。
(トドメを刺しに来たか・・・)
しかしヤツは一瞥をくれた後、踵を返す。
すでに興味を失ったかのように、ゆっくりとこの場を離れてゆく。
「畜生!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
あらん限りの声で叫んだ。
そのとき。

273 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/24(水) 01:33 [ plSbGYEM ]
「リザレクション!!」
掛け声とともにイグドラシルの葉を擦り付けられる。神の奇跡がそこにあった。
先ほどまで立つことも困難であったにも関わらず、活力が体中に満ち充ちる。
「オ、オマエは・・・」
紛れも無く女商人だった。しかもギルドメンバーの証は見受けられない。
「アナタ一人じゃ無謀よ・・・」
慌てる俺を尻目に、アイツは明らかに呆れられているようだ。
「あ、ああ・・・。すまん」
「ポーションピッチャー!!」

ガッシャン!どアタマを直撃する白ポーション。白い液体がすっかり赤ポーションになって流れ落ちる。
「こ、殺す気かッ!?」
「何言ってんのよ、ちゃんと元気になってんじゃない」
「あっ、、、ホントだ・・・」
「将来アルケミストになろうかしら?」
「頼むから俺で実験するな、いや出来ないことをしようとしないでくれ」
「良いじゃない、人類の英知は可能性に対して悲観しないことから始まったのよ?」
「・・・うぅ」
「それとも辻ポーションピッチャーがお望みかしら、ウフフフフ」
「・・・さ、殺人犯・・・」
懐かしいこの感覚。
今まで心を縛っていた負の感覚が陽光を浴びた雪のように溶けてゆく。
目一杯の支援?をその体に受けた俺は再び立ち上がり、まだ遠くに行っていないだろうヤツを追う。

どうやらこちらにも気づいたヤツは、鎧をカタカタと不気味な音を鳴らしながらこちらへと歩み寄る。

「待たせたな」
それが再戦の合図となる。

体が熱い・・・しかし、冷静に体を動かす。
支配しているのは感情ではなく、冷徹な思想。もっとも効率良く敵を”破壊”する。

時に姿を隠し、地より攻撃をする。
また時にはあたりに毒を散布し、ヤツを攪乱させる。

再びヤツが懐に手を入れ、、、《ブランディッシュスピア!!》
「今度はくらわねぇよ」
俺はニヤリと笑い、死角へと入り込んだ。

そして相手に敬意を表しながらもソニックブロウを放つ。
一つ、二つ、三つ・・・斬りつけること8度、やがてヤツは馬ごと溶けて無くなる、ただ鎧を1つ残して。

「ご苦労さま~」
・・・ニコニコしながら鎧を回収し、品定めしている女商人。
「おまえ、なんでこんなところにいるんだよ?ギルドは?」
俺は当然の疑問を口にした。そう、今はGVGの真っ只中。

「えっ?砦持ってる上得意だから今月だけ納品のために入隊したって説明したじゃない!」
「・・・エエ!!!聞いてないよー???」
「まぁ結局今週のGVGで砦なくしちゃってさぁ。『頼むから来月も来てくれ!』とか言われたんだけど、
 砦も持ってないビンボー人には用無いんだわさ!」

「あ、その鎧もらっとくね、支援代として」
言うが早いか、アイツは鑑定し終わった鎧をカートに放り込む。

「え?あ?いや、あ?・・・・ああ!?」
「ああ、あとイグドラシルの葉は別料金だからね」
「へっ?・・・ええっ!?支援で金取るの?辻じゃないの?」
「あのね・・・私は商人なのよ?一時職なのよ?ここまでくるのって命がけなのよ?
 そんな私によく言えるわね!!!」
「あ、、、うぅ・・・スマン。ちゃんと返す」
「ああ、倉庫に青箱あったわね。アレで良いわ」
「あ、スマン、開けた」
「エエ?何言ってんのよ、アレはあけるもんじゃなくて売るもんだって言ったでしょ!!!!!」
「うぅ、すまん・・・」
「で、何が出たの?」
「ぜろp」

これから後の記憶は無い。
俺はまたあの場所で目を覚まし、再びあの生活を送ることができるようだ。

274 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/24(水) 01:35 [ plSbGYEM ]
最後に連続投稿ごめんなさい。

275 名前: このごろ忙しい人の戯言 投稿日: 2003/12/24(水) 01:39 [ Rj6BXGjQ ]
どこもかしこも明るい雰囲気に包まれ、街には陽気な音楽が溢れる時期。
そして、その時期の中でも一番特別な意味を持つといわれる日・・・
――クリスマス――
これは、そんな日の、ある男と女のお話です。


<叙説>
――――――――――――――――――
その日の昼。彼女は自分のカートの中に紙切れを見つけました。そこにはこう書かれていました。

[後で手伝って欲しいことがある。あまり重要な用事がなければ、少し遠いが指定の時間にそこまで来て欲しい。
時間:夜、プロンテラ城の鐘が23時を知らせた後くらい。
場所:プロンテラを出て南西へ行った地にある、小さな窪地]

それを見て彼女は少し考え、首をひねり、紙切れをポケットにしまうと何事もなかったように店番に戻りました。
――――――――――――――――――

276 名前: このごろ忙しい人の戯言 投稿日: 2003/12/24(水) 01:39 [ Rj6BXGjQ ]
星が出ていました。つまり、残念ながらプロンテラではホワイトクリスマスにならなかったということです。
でも、空気は澄み、星をいっそう輝かせていましたから、素敵な夜には違いありませんでした。
街には、やはりカップルたちが溢れています。
そんな日もいつも通りの場所で露店を開いていた彼女は、それをぼーっと眺めています。
彼女の顔が、少しだけ寂しげです。このごろいつもカートで寝ていた彼が今はいないようですが、そのせいでしょうか・・・

時を知らせるプロンテラ城の鐘が、23時を過ぎたことを伝えました。
露店をたたみ、彼女は歩き始めました。カップルたちでごった返すプロンテラの大通りを、一人で。

彼女は歩いている間、空を見ようとしませんでした。下を向いて、とぼとぼと歩いています。
普段の歩き方はもっとしゃっきりしているはずなのに・・・今日は特別な日のはずなのに・・・とぼとぼと・・・・

ちょっとだけ遠かったですが、すぐにたどりつきました。小さな窪地へ。
彼が、いました。焚き火に当たっていました。見回すと、彼の隣には布をかぶせられたテーブルらしきものが。

「お、来てくれた。ありがとなー。」
彼はうれしそうです。
でも彼女は、あさっての方向を向きながら彼に聞きました。
『・・・何を手伝えばいいの?』
彼は答えます。
「えーと・・・手伝って欲しい事って言うのは・・・その・・・この布をどけて欲しい。ただそれだけだ」
それを聞いた彼女は困惑顔をしつつも、テーブルにかけられた布をふわりとどけました。

277 名前: このごろ忙しい人の戯言 投稿日: 2003/12/24(水) 01:40 [ Rj6BXGjQ ]
布をどけるとそこにはサンタの帽子が二つと、大きなリボンをかけられたきれいな箱が一つ。
そして、ケーキやらキャンディやらたくさんのお菓子とワインなんかが並べられていました。

「その・・・何もかもが盗んできたものなんで悪いんだが・・・と言っても街の人から盗んだものじゃないから・・・まあ、受けとってくれ。
 悪党の俺なんかに、とってもおいしいご飯を作ってくれているおまえさんへの・・・ささやかなプレゼントってところだ」
彼は、ちょっと照れながら彼女にそう説明しました。
大きな驚きの後、すぐに彼女の顔はすぅっと晴れ、とてもうれしそうになりました。


彼はテーブルの上のサンタの帽子をゆっくりと取り、ひとつを自分でかぶると、もう一つを彼女にかぶせてあげました。
『サンタ帽だぁ!これ、どうしたの??』
「たまたま見つけた2匹のポリンがかぶっていたのを頂戴してみた。
 そいつらには、サンタ帽の代わりにちょっとしたおやつをあげておいたから、ニコニコしながら去ってったよ」

『じゃあ、この箱は?』
「えーと、それは・・・街の外をうろついていた怪しげな赤い奴から盗んできたんだ。
 多分、お尋ね者掲示板に張られていた'偽サンタ'だったと思う。逃げ足が速かったからすぐに逃げられちゃったけどな。
 なにが入ってるかはわからないが・・・まあ、そんなのを開けてみるってのもたまにはいいだろう?」

『おかしもいっぱい♪』
「少し以前にある工場に忍び込んできたんだが、このお菓子はそこの警備兵たちの私物だったらしい。
 彼らが仕事をする上では必要なさそうな物だったんで、いただいてきた」

『ワインもあるんだ!?』
「以前から世話になっている♂商人の部屋から頂いてきた。自由に飲んで良いって言われてるから、好きなだけ飲んでいいよ」

ひとしきりの説明を終え、彼は言いました。
「で、まあ、あれだ・・・メリー・クリスマス」
と、同時にプロンテラ城の鐘が24時を打つ音が遠くから響いてきました。




彼女は、笑顔で空を見上げました。
『あ・・・星が出てたんだね。きれい・・・でも、せっかくだから雪も降って欲しかったなぁ・・・』
それを聞くと彼は少しだけニヤリとし、彼女に背を向けながらなにかをつぶやき始めました。これは・・・呪文でしょうか?
ひとしきりつぶやくと彼は振り向き、彼女に満足げな顔を見せ、こう言いました。
「実は、雪も盗んできた。これを盗むには・・・凍えてちょっと大変だったけどな。
 ちなみに力加減の練習もしっかりしたから、危ないことは無いと思うよ。舞え・・・ストームガスト!!」

すると、その窪地一杯に、ふわふわとした美しい粉雪が舞い始めました。星の光が雪に返り、きらきらと輝いています・・・
彼女の顔は驚きと喜びで一杯です。

278 名前: このごろ忙しい人の戯言 投稿日: 2003/12/24(水) 01:46 [ Rj6BXGjQ ]
・・・彼は、彼女に聞きました。

「ちょっと寒くなるけど・・・今日はずっと雪を降らせてようか」

彼女は、答えました。

『うん!!』




輝く星空に、舞い散る粉雪。暖かい焚き火に甘いお菓子。お酒だってあります。

『ねえ、ちょっと思ったこと、言っても良い??』
「ん、どうぞ?」
『・・・なんか、あなたって全然ローグに向いてないような気がする。悪党って言うか・・・遊び人?』
「う゛・・・・そ、それは・・・」

今日は、こんな感じのお話しがきっと朝まで続くことでしょう・・・
めでたし、めでたし?
――――――――――――――――――



またも長い_| ̄|○
とりあえず季節物として、クリスマス関係書いてみました・・・が・・・駄作かもしれません_| ̄|○
つまらなかったら読み飛ばしたってください(;´Д`)人
でも、また書きます(ごめんなさいっ!!
えーと・・・その・・・いろいろごめんなさいっ!!

279 名前: 通りすがりの殴りアコ 投稿日: 2003/12/24(水) 09:15 [ fGYDRqm2 ]
○月×日
アコさんにプロまで送ってもらい、ぼ~っと露店を眺めていると、ある不思議な物が目の前にあった。
カートの中に札で、まるでハイドかクロークをしているかのようなアサシンさんがいる。
しかしきにせず自分にブレス、ヒールと・・・あれ?おかしい、回復していない・・・
「ブレス!ヒール!ブレス!ヒール!ブレス!ひーる!ぶれ・・・」
SPが足りません。
所詮殴りアコ・・・これくらいでSPがなくなる。
どこかからサンクスが飛んでくる。
札をつけているアサシンさんであった。どうやら札アサ(略)さんにかかっていたようだ。
何となく隣に座ってみた。もちろんSP回復のためである。
女商人さんが不機嫌そうな顔をして札アサさんを見ている。
「あの~・・・」
何となく女商人さんに話しかけてみた。
「このひと・・・売り物ですか?」
当然ながら売り物ではないとわかっていて聞いてみた。
やっぱり売り物ではない。
隣を見てみる。男商人が私を見ていた。
多分男商人さんは爽やかに笑顔をむけているんだと思うんだが・・・
私は人の鑑定をするのが得意だ。
たとえば女商人さん、カートにのせていると言う時点でなにかわけがあると言える。
不機嫌そうにしているのとは裏腹にきっと心の中では安心している。
隣の男商人さんは偶然にここに露店を開いている訳ではない。これは断言できる。
多分女商人が好きなのだと思う。いちいち女商人を見ている。
だが、女商人は気づいてないらしい。
(可愛そうな奴だ)と哀れみの眼で見た。
しかし、哀れみに見えなかったか、たぶん私が好きで男商人をみているのかと思っているらしい。ちょっと不愉快だった。
アコさんが男商人に近づいてにっこり笑顔をむけてワプポをした。
けっこういいきみだと思ってしまった。
SPがいつのまにか全快していた。気づかなかった。
また、私がこのミッドガルドにいられるのはこういう人たちに見てもらえるからだとおもってしまった。
「フリール」
・・・昔を思い出してしまった。
「隣にいさせてくれてありがとうございました。」
札アサさんはよくわかっていなかったらしい。
女商人さんに
「がんばってくださいね」
といってそこを立ち去った。

「いつかまたここにこよっと!」

280 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2003/12/24(水) 13:18 [ fGYDRqm2 ]
 △月×日。

 今日は、ミミズ壁をする。
「ヒール、ブレス、速度、ついでにエンジェラス!」
 ジャーン、パァオン、シュビッ、ゴーン
 連続した音の響く中、一人のなりたて剣士であり、うちのギルドに入りたてギルメンが、ミミズに一撃を加えた。

 崩れるミミズの体。
 落ちたのは、べとべとした液体だった。
「・・・はぁ・・・」
「?、どうしたんですか、ウッド(仮名)さん」
「・・・いや・・・いくらレベルがずっと上で、VIT振ってるからって、アコさんに壁してもらうのって気が引けるなーって・・・」
 ウッド(仮名)、それが、彼の名前だった。
 つい、昨日剣士になったばかりであるウッド(仮名)さんは、元々は兄貴分であるらしいイッツ(仮名)さんと、ライー(仮名)さんに壁をしてもらっていたらしい。
 しかし、なんの因果か、二人とも忙しく、他に相手ができるのも、暇人も私一人ということで、壁をしているのだが、どうも、ウッド(仮名)さんは、気が乗らないらしい。
「この狩りは、強くなったら絶対返します!」
「いえ、いえ、私などに返さなくてもいいですよ、どうせなら、弱い方々に返してあげてください」
「?」
「ウッド(仮名)さんが弱い方に返して、その弱い方が強くなった時、その方が、また強い方に返す、そうやって、堂々巡りに回って、たくさんの人が、助かったら」 
「・・・」
「ステキだと、思いません?」
「・・・すごい!リスト(仮名)さんそこまで考えてるんですか!すごすぎます!!」
「・・・いえ、私も姉の受け売りなんですけどね・・・」
「それでも、それが実践できるのってすごいじゃないですか!!」  
 ウッド(仮名)さんは、目をキラキラさせながらすごいすごいと連呼した。
 少し、気恥ずかしかったが、姉さんも褒められているようなので、ひどく嬉しかった。
  
 しかし、その時・・・。
「テロだー!!」 
 私が、最後に見たのは、殴り殺されるウッドさんと、ジョーカーの姿だった・・・。

 
「あっリスト(仮名)さんこんにちは」
「・・・こんにちは・・・洋介神父は?」
「沈んでますよ^^」

 ・・・なんとなく、スッキリしなかったので、不貞寝。
 早くプリに転職したい・・・。

281 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/24(水) 13:43 [ IIiOfySs ]
僕は商人。男三人兄弟の末っ子です。

一番上はプリースト。優しそうだけど実は結構厳しいです。
二番目はアサシン。DA型で、属性短剣を集めてるんだって。

僕には最近気になる人がいます……

「こんにちは」
「!!こここ!こんにちは!」

最近よく買い物に来てくれる女騎士さん…

「HSPと白ポ置いてあるかしら?」
「は、はい!!置いてございますです!」

笑顔が素敵な騎士さん…

「あら?頼んだより少し多いのではなくて?」
「い、いつも来てもらってるから、ササ、サービスです」
「どうもありがとう。とても嬉しいわ」

騎士さん…(ほんわ~)

「あの…商人くん。お兄さんはお元気?」
「え?どっちの兄ですか?」
「プリーストさんの方…いえね、最近狩場であまり見かけないから、
体調でも崩されたのかと思って…」
「げ、元気ですよ!最近は、亀島って所に行ってるみたいです」
「そう…亀島……。いえ、…お元気ならいいのよ。ありがとう」

僕と騎士さんが喋っていたら、向こうからアサ兄ちゃんがあくびしながら
やって来ました。

「ん?お客さんか…出直す」
「いえ、もう買い物も済んでますし、行きますから……じゃぁ、商人くん、またね」

アサ兄ちゃんが来なければ、もう少し話していられたのに…
恨みがましい目をする僕の頭を、アサ兄ちゃんはぽんぽんと叩きました。
むむ……なんか、僕を見る目が哀れんでるような気がするんだけど……

「なに?」
「……いや」
「なんだよう!?」
「……お前はまだまだこれからさ」

その日の晩、珍しくプリ兄ちゃんが僕にお土産を持って帰って来ました。
オリ原だ~~。

「それは売りに出さず、お前の武器を精錬するために使いなさい」
「う~ん…なんで?」
「今日亀島で女ナイトさんにお会いしてな。白ポとHSPのお礼だといって、
お前に渡して欲しいと頼まれたのだ。役立ててくれと仰ってたぞ」
「騎士さん……?」

あの騎士さん、あれから亀島に行ったんだ……
兄ちゃんに会いに…?
それって……それって……
それって……………(T-T)

「兄ちゃんのバカー!!!!」

僕が投げたオリ原は、クリティカルでプリ兄ちゃんの額に当たりました。
そのまま後ろにひっくり返ったけど、知るもんか!

家にいるのが嫌で、べそかきながら人気のないところで露店を出していると、
いつの間にかアサ兄ちゃんが後ろに立っていました。
ビックリするからクローキングしながら近寄ってこないでよ!!

「……何か用?」
「あ~…明日は、赤ポ仕入れてもらおうかと思ってな…」
「1個400z」
「……明日、あの騎士さんがきたら、ちゃんとお礼言うんだぞ」

そう言ってアサ兄ちゃんは、僕に少し欠けたオリ原を握らせました。

「うん…」

こんな辛気臭い顔で商売してたら、売上に響いちゃうよね…。

帰り道、いつもの女商人さんがカートにアサシンさんを乗せて歩いていました。
重そうだけど、なんだか楽しそうです。

「…兄ちゃん、僕のカートに乗る?」
「……遠慮しとく」

そう言えば明日はクリスマスだな…。ケーキを露店に並べることにします。
家に帰ったら明日に備えて寝ようっと。
おやすみなさい。

282 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2003/12/27(土) 14:51 [ SMbhLB/2 ]
雪の積もった景色を見下ろして、颯爽と空を飛ぶ。
この寒い中、いつもと変わらず店を開く露店商人は偉い。そう思う。
先ほど十字路で騒ぎがあった。テロだろうか。
―――今日もプロンテラの町は平和だ。


羽ばたきながら、雛だったころから教え込まれたことが、ふと頭に浮かぶ。
主であり相棒である“ハンター”と呼ばれる人間と、一生を共にし援助をすること。
それがオレ達“ファルコン”の仕事だという。
オレの主で相棒は、かなり無茶な性格の女ハンターだ。
今は風邪で寝込んでいるが、いつもはレベルに合わない狩場に一人で行ったり
ギルドマスターの男ブラックスミスに問答無用で攻撃したりと、それは元気なものだ。


とりあえず羽を広げるくらいには飛び回れたので、主の居る宿に戻ることにする。
そんなに大きくはない宿屋なのだが、なんでもギルドマスターの知り合いがやってる宿だとかで、
今ではギルドのアジト的なものになっている。
窓が開けっ放しになっている一階に、オレはするりと入って行った。
昼過ぎなので、ミーティングルームに人は少なかった。居たのは例の男ブラスミと、ギルメンの女プリーストだ。
「熱が4日も下がらないってのは、やっぱりなんか別の病気とかじゃないのか?」
言ったのは、男ブラスミ。どうやら主の話をしているらしい。
一瞬オレのほうを見たものの、すぐに視線を女プリーストのほうに戻す。
「そんなに心配しなくても、もうすぐ治るわよ。」
あきれたように言い返す女プリースト。ため息のおまけ付きだ。
「だいたい、そんなに心配なら自分で様子見て来ればいいじゃないの。」
そう言われて、露骨にあたふたする男ブラスミ。面白そうなので、肉でもついばみながら、しばらく見ていることにする。
なにか小声で“だってアイツ俺が行くと嫌な顔するじゃないか”のような事を言ったのが聞こえた。
確かに、主は嫌な顔でもして見せるだろう。 表向きだけ。
「暴れられると厄介だし。」
そう付け加えたブラスミの言葉に、女プリーストはタバコを吸いながら鼻で笑った。
「お前も大変だなぁ。」
今度はオレに向かって話しかけてくる。“お互いな”と思いつつ、そっぽを向いて「ケッ」と一言鳴いてやる。
「・・素直じゃねーの。」
眉をひそめる男ブラスミ。素直じゃないのもお互い様だ。そして主も。
「鳥に当たってないで、あんたこそ素直になりなさい。」
もっともだ。どうやらオレが思っていることを、この女プリーストも考えているようだ。
それにしても鳥とはなんだ。このエセ聖職者め。オレはファルコン、そこらのハトなんかと一緒にされちゃ困る。
そう食って掛かってやろうと、翼を広げて威嚇しようとしたところ
「俺はいつでもどこでも素直だ!」
最後に意味不明な事を言って、ブラスミが自分の部屋に戻っていった。


続。

283 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2003/12/27(土) 14:53 [ SMbhLB/2 ]
主の部屋に戻ると、毛布に包まって顔すら見えない主の姿があった。
まったく、ルティエのツリー前で長時間ぼーっと呆けてるからだぞ。
「あぁ、戻ってきたの」
もぞもぞ動いて主がこっちを見、言う。いつもの気迫?がまったく感じられない。
とりあえず嘴の下を撫でられながら、外を見る。いい天気だ。
こんな日に、主と一緒に狩りに行けないのが悔しい。
しばらくして、不意にドアがノックされた。声を聴く限り、ブラスミが来たようだ。
奴が入ってくると、お決まりのように、主は急にムスっとした顔をしてみせる。
ブラスミの視線がこっちに向く。オレに助けを求めている視線だ。
オレは内心ニヤリとしながら、その視線を無視して窓から外へ飛び出した。
冬の日差しが心地いい。


オレはファルコン。
主であり相棒であるハンターと、一生を共にする。
主が敵意を持つ相手には、自然とそれを読み取って援助攻撃をする。
卵のころから、雛のころから教え込まれた、いわば“習性”だ。
オレの主で相棒の女ハンターは、ギルドマスターである男ブラスミに、しょっちゅう攻撃を仕掛ける。
―――けれど、それに敵意がないことをオレは知っている。
だからオレは、あいつにだけは攻撃しない。主に命じられても、だ。

オレの主は少し、ひねくれているかもしれない。
そしてオレも、自他共に認めるひねくれフェルコンだ。
なかなかベストな相棒関係だ、と。そう思いながらプロンテラの上空から宿屋を見た。
屋根に積もった雪が、太陽に反射してキラキラ光った。

284 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2003/12/27(土) 14:56 [ SMbhLB/2 ]
と、いうことで。
なんというかファルコン視点・・・今まで書いた中で一番楽しかったですw
最近雪降って寒いですね・・(´-`)

285 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2003/12/27(土) 19:34 [ EJLtiNPk ]
俺は記憶をなくしたオーラの騎士

雪が降っている、周りは白銀の世界だ
・・・今何をしているかというと・・・サンタポリンを大量に狩っている
寒い中何故こんなことしないといけないのか・・・
数日前女騎士に「金貯めるにはどうしたらいいか?」と聞いた時の答えに『サンタポリンを狩ればお金になるかもね』と言われたからだ。
確かに金はたまる。サンタ帽子はすでに23個目だ
偽者のサンタを倒す、俺の攻撃速度は速くはないが遅くもない
力だけやたら高いからこういう硬い相手は苦手だ
プレゼントボックスをドロップした
「騎士への土産にしておくか。家に泊めてもらっていることだしその辺はしっかりしておこう」

剣をしまう。そろそろ帰ろう、そう思っていたところ
大量の白熊を連れて氷の狼が現れた。こいつがハティか・・・
白ポをたまたま持っていたので剣を抜き対峙する。
懇親の力を込めてバッシュを連打する
長い耳をした槍騎士が走ってきた。どこかで見たような顔をしていた
ハティに近づいてピアースを連打する
俺の頭上にMVPが輝く、倒した。
ドロップを拾う、アイスファルシオンを拾った

槍騎士がこちらを向く、一瞬ハッとして何かを思い出した顔をしたように思えた
「お疲れ様」
俺はそう一言言った
槍騎士にも、そう言われた

そのとき写真が落ちた

槍騎士は既にいなくなっていた

286 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2003/12/27(土) 19:36 [ EJLtiNPk ]
最近忙しくなってクリスマスネタできずに終わった人(1/20)
待ってた方もしもいたら正直スマンカッタ(´・ω・`)

287 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2003/12/27(土) 21:52 [ SMbhLB/2 ]
今気づいた・・・!
>>283の最後から3行目が「ファルコン→フェルコン」に(゚∀゚)
フェルコーーーーン。やっちまった。  脳内変換おねがいします。

>>286毎回楽しみにしてます(*´д`*)b

288 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2003/12/27(土) 21:58 [ EJLtiNPk ]
フェルコンで実はニヨニヨ(・∀・)してた人の数⇒(1/20)

楽しみにしてくれる人がいるのはうれしい限りです~
ネタができたらまたかきますよ(`・ω・´)

289 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/28(日) 17:47 [ aAzgYjTs ]
「なぁ、知ってるか?」
あれからグラストヘイム騎士団で狩りをしてると、唐突にパーティメンバーのアサシン
ナッシュが聞いてきた
「知ってるか?っていきなり言われてもわかんないんだけど」
あたしがそう言うと頭をぽりぽり掻く
「騎士団と言えばあの噂なんだが、ミカが知ってるわけないか」
失礼しちゃうなぁもぅ

「ふむ、あの噂か・・・聞いたことはあるな」
いきなり後ろから声がした
振り返って見るとやっぱりパーティーメンバーのウィザード
スレインが顎に手を当てている
「ってスレイン!あんたいつの間に」
冷静沈着と言えば聞こえはいいけど、スレインって口数が少ないから影が薄い
「おっ、さっすがスレイン」
ぽんっと手を叩きスレインを指差すナッシュ
「いいかミカ、聞いてビビるんじゃねぇぞ?」
真剣な目であたしを見据えて話を続ける
「昔な、嘗ての王都・・・つまりここグラストヘイムだ
嘗ての王都を取り戻すためにプロンテラ騎士団からモンスター討伐団が編成された」
うんうん、と頷くあたし
「その結果は・・・プロンテラ騎士団の敗北、そして」
・・・ごくり
「敗れ、散っていった騎士団員の魂は鎧に宿り、今もなお亡霊として彷徨ってるらしい」

・・・
・・・・
・・・・・

「それで?」
「いや、俺が知ってるのはここまでだ」

290 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/28(日) 17:48 [ aAzgYjTs ]
・・・・・・・・

「どうだビビったか」
「んな亡霊なんてビビってたらモンクつとまんないわよ!ったく
もっと面白いネタ持ってきてよね」
誇らしげに胸を張るナッシュに速攻反論する
「ナッシュの話に付け加えるとすれば・・・当時の騎士団員の鎧は赤く
そう、このグラストヘイム騎士団内を彷徨うレイドリックそのものだったようだ」
れいどりっく・・・
ぎぎぎぃっと首をスレインに向ける
「レイドリックが、元プロンテラ騎士団員だって言うの?」
「わたしがプロンテラ西図書館で調べた文献によるとそうなるな」
れいどりっくが・・・騎士団員の亡霊・・・
「あ、みなさん、あちらからレイドリックさんの集団が来ますよ~」
パーティーメンバーのプリースト、マイさんがいつもののんびり口調で通路の奥を指差す

がちゃがちゃ
がちゃがちゃがちゃ
がちゃがちゃがちゃがちゃがちゃ

「よ~し来たな!返り討ちにしてやる!!」
「ミカとナッシュは前に、ヤツらを止めてくれ
マイ、二人の援護を頼む。わたしはその間に呪文を完成させる」
「わかりました」
元ぷろんてら騎士団員の亡霊・・・
「いやぁぁぁぁぁぁぁ」
「何やってんだミカ!お前亡霊なんてってさっき言わなかったか!?」
パニック起こして逃げようとしたあたしの後ろ襟をナッシュにがっちにつかまれる
「だってだって・・・亡霊なんてそこらにふよふよして見えないもんだと思ったんだもん!」
なのに形になってこんな身近にいるなんて~~
「しるか!浮いてよ~が走ってよ~が亡霊は亡霊だ!モンクらしくキリキリ戦え!」
刹那、あたしの体がふわっと浮いたと思うと、レイドリックの群れに投げ込まれていた
「ひゃうわぁぁぁぁ」
「っしゃいくぜオラァ!ソニックブロウ!!」
「神よ、かの者に護りの盾を・・・キリエエルレイソン!」
「風よ!雷光となりて我が敵に滅びをもたらさん!ロード・オブ・ヴァーミリオン!!」
「うわぁぁぁぁぁん」

数分後・・・

なんとか片付いたけど・・・
もう騎士団なんてイヤだよぉ

291 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/28(日) 17:51 [ aAzgYjTs ]
前回あんな風に、プレイヤー視点(?)から書いたのに
いきなりキャラ視点になってごめんなさい><

ついでにキャラ名も適当つけておきましたが・・・
この物語はフィクションであり、実在するキャラ名とは関係ありません
(登場してる名前の方ごめんなさい)

あと無理やり話も絡ませたりとかも・・・

292 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/28(日) 18:26 [ aAzgYjTs ]
連続投稿スマソ
読み直してみたら>>289でナッシュが「魂は鎧に宿り」ってあるのに
>>290で「ふよふよして見えないもんだと思った」って・・・_| ̄|○

「敗れ、散っていった騎士団員の魂は今もなお亡霊として彷徨ってるらしい」

に脳内変換よろしくです><

293 名前: 通りすがりの殴りアコ 投稿日: 2003/12/28(日) 23:28 [ JcAxfJ6g ]
○月□日
まだ私はプロにいた。
あれいらい街からでていない。
何事もなく平和だった。
ふと、キョロキョロ見てみる。周りがキラキラしている
そういえばこのまえはクリスマスか・・・
まだメンテきてないからな~
「フリール!雪だよ!あはは!」
・・・なんで奴が出てくるんだ・・・
「サンタ帽特売だよ~!今が買いだよー!」
「セイル!?」
バッ!
「???」
ちがう・・・
「人違いでした・・・ゴメンナサイ・・・////」
「別にいいですよ^^」
「お礼といってはなんですがそれ買いますよ」
「!いいんですか!?」
「どうせz余ってるし特売なんでしょ?」
値段をみる・・・5、500z!?いくらなんでも安すぎっ・・・
「あのぅ・・・」
「あ、はい500z、どうもありがとうございました。」
「お暇でしたら僕、ここでいつも露店してますのできてください^^」
私ははじめて看護婦帽以外の頭装備をつけた。
「とってもお似合いですよ!」
「とってもにあってるね。あげてよかった。」
なんで重ねてしまうんだろう・・・
ここらへんの商人系はカートを引きずって露店をしているのが多い。
カートには人が入ってるときもある。
次はどんな人に会えるのだろうか。とても楽しみだ。

294 名前: 通りすがりの殴りアコ 投稿日: 2003/12/28(日) 23:31 [ JcAxfJ6g ]
今回はオリキャラでやってみました。
メンテより前に書けてよかったです。メンテ後だったら変になりそう・・・
誤字とかあったらしらせてほしいです。

295 名前: 112 投稿日: 2003/12/29(月) 01:18 [ BW4JKvDU ]
このお話は、βの後半、
現管理会社が管理をはじめ、升と誤認処分が横行(未だ確証はない)し、
人々が徐々に疑心暗鬼になってきていたあの頃のお話です。
--------------------------------
出会ったのはオレがまだ駆け出しの剣士だった頃。
迷い込んだ森の奥で、オレは手負いの獣に襲われた。そのころのオレで
は手に負えなかったヤツだ。

「不覚っ…」――もうダメかと思ったそのとき、何かがオレに降り注い
だ。
体から痛みと乳酸が消えて、キラキラ輝くような活力が視界にみなぎり、
獣は一回り小さく見えた。
「!?」
――はやくっ!

なんとか獣を倒すことができたオレは、がっくりと膝をついて、そっち
を見た。
「大丈夫?」
木漏れ日色の女が、そこにいた。少しくたびれたアコライトの略服をま
とい、手からほどけかかったバンテージを風にたなびかせて、彼女はオ
レをのぞき込んでいた。
「助かった…あんたの魔法か」オレの言葉に彼女は、ただ微笑んで、も
う一度ヒールを唱えた。
「ここは私たちには危ないわ…。行きましょう」
なぜだかわからないが、素直にオレは彼女について歩けた。そんな自分
に驚いた。

296 名前: 112 投稿日: 2003/12/29(月) 01:20 [ BW4JKvDU ]

こんな時代に生まれ落ちなければ、「人」を警戒することなんてなかったん
だろう。
昔は、互いのことを知らなくてもみんな、助け合って情報を交換し合って、
日々を懸命に生きていたという。そうでもしなければ生きていけなかった。
だがそれは昔話。
今では、脅威は荒野を徘徊するモンスターじゃなくて、町中にあふれるヒト
そのものだ。
黒い、神々の獣欲に、世界が蝕まれて久しい。アイテムや数字に表れない
「大事な何か」を守ろうとする者たちには厳しい時代だ。手に触れるもの、
囁かれる声、全てに「穢れ」は忍び寄る。
穢れとともに生きるか、穢れを拒絶するか。古い時代を生きた者たちは、一
人、また一人と去っていった。残ったのは…。

ジャキン、ジャキン…。
紋章の刻まれた華麗な装備に身を包んだ一団が、森の奥に分け入っていく。
おそらくダンジョンの奥地に行くんだろう。その姿は、かつては羨望を、今
は疑念を、オレに抱かせる。
もちろん多くは厳しい時代を雄々しく耐え抜いた証だ。しかし「神がゆるし
た」穢れを所与のものとして生きるものも少なくない。
オレの前を歩くアコライト、この人の手は、汚れているんだろうか?

「よう、久しぶり。今日は聖水か?」
「ううん。お客さんを紹介しようと思って」
彼女が案内してくれた先は廃墟だった。そこには一人の商人がいた。なんで
も、汚れ物(不正入手品)を扱わず、また買い取りもしてくれるという。買
い取り可で汚れ物禁止と言うことはつまり、信用できる相手としか取引しな
いと言うことだ。
「私が後見人になるわ」
「どうして初対面のオレを信用できるんだ?」
彼女は笑って「初対面じゃないわ。私には」
ずっと見てたという。オレが生まれ落ちてからこちら、損ばかりしている姿を。
「誤解しないでね。少しでもそんな仲間を増やしたいの」

297 名前: 112 投稿日: 2003/12/29(月) 01:22 [ BW4JKvDU ]
彼女の助言で、修行は格段にやりやすくなった。
いつしかオレは彼女から近いところで修行するようになっていた。
座り込んで休んでいると、彼女はよくヒールをかけてくれた。「わたしINT
低いから、あんまり助けにならないけれど」
そんな彼女がどうしようもなく気になって、ついにオレはこっそりあとをつ
けてしまった。
彼女の暮らしは独特だった。彼女はほとんどモンスターを倒そうとしない。
唯一相手にするのは、ポリンだ。寄ってくるポリンを解体しては、たくさん
の空き瓶を集めて、彼女は水辺へ向かう。
靴を脱ぎ、その細い足を濡らす。光が照り返る水面に、薄手の服は透けて、
彼女の華奢さが一瞬現れる。まぶしくてオレは目を逸らした。
足下にアクアベネディクタのさざめきがひろがってゆく。
そうやってたくさんの聖水をこしらえては、遺跡の商人に買い取ってもらっ
たり、顔見知りと物々交換したりして、彼女は生計を立てていた。
オレを含め誰もが夢見る、成長した自分の姿を、彼女だけは見ていなかった。

「なあ、オレとパーティーを組まないか?」勇気を振り絞って、オレはそう
言ってみた。
彼女はちょっと困ったような笑みを浮かべて、ありがとう、でもごめんなさ
い、もう組んでるパートナーがいるの、そう答えた。
だけどそのパートナーとやらはいつまで経っても現れなかった。
同じパーティーじゃなくても、彼女はオレの冒険を喜んで手伝ってくれた。
彼女に何もしてやれない自分が悔しかった。

オレはいつも同じ夢を見る。
その夢の中でオレは成長した屈強な戦士の姿をしている。彼女は頼りなげな
成長途上のアコライトで…、オレの後をちょこまかとついてくる。言葉は少
なくても、オレたちは互いに最高のパートナーだと信じていた。その信頼し
きった彼女の瞳を、絶対に裏切らない、絶対に守ってやると、オレは心に誓っ
て…。
そこでいつも目覚める。
この生々しい夢はオレたちの未来の姿なんだろうか。
目覚めるといつも、オレは彼女の姿を求め彷徨う。

298 名前: 112 投稿日: 2003/12/29(月) 01:23 [ BW4JKvDU ]
東の森で狩りをしていたある日のことだ。オレたちは出会うはずのないモン
スターに出会った。赤芋虫。ここにいるはずがない。そして、オレたちでは
まだ勝てない。絶対に。
ヤツは赤黒く興奮した鎌首をもたげ、その盲いた目でオレたちを睨みつける。
「くそっ!逃げろ!」彼女の前に進み出てオレは死を覚悟し、剣を構えた。
そのとき。堅く剣を掴むオレの手を、そっと押さえる柔らかな手。
「…下がって」
彼女は両手のバンテージをぎゅっと締め直しながら、何かを呟いた。その体
が揺らめいて、その場所から異様な威圧感が噴き出した。
シャーッ!
その戦いを、オレはバカのように見ていることしかできなかった。怪物の攻
撃はことごとく空を切り、彼女の残像は見えない拳を怪物に叩き込む。その
速さは神速と言うほかなかった。
「…スーパーアコライト…」
噂には聞いたことがあった。高位に叙せられるに十二分な力を持ちながら、
決して叙階を受けようとしないアコライト、神の加護より市井の苦難を選ん
だ修験者たちのことを。今オレの目の前で、素手で高レベルモンスターを翻
弄する女は間違いなくスーパーアコライトだった。
赤い怪物は確実にダメージを喰らいながらも、さすがにそのタフさは底なし
だった。ついに赤い刺胞が彼女の肩をかすめ、ビッと血が飛び散った。
その飛沫を浴びてオレは我に返った。ガタつく自分の膝にゲンコツを一発く
れて剣を構え直し、怪物に突進していた。ヤロウ!

299 名前: 112 投稿日: 2003/12/29(月) 01:24 [ BW4JKvDU ]
オレたちはなんとか怪物を動かなくした。
彼女は、オレと彼女自身のキズを手当てし、回復を待ちながら、破れた服の
繕いをしていた。一言も喋らなかった。オレは言ってしまった。
「どうして」

「あの人が、わかるように」

それはオレがこの世界に生まれ落ちる少し前のこと。多くの人が巻き込まれ
た、巨大な重力波の襲来があった。神々が狂い、穢れが世界を覆いはじめた
のは、そのときからだ。
彼女のパートナーの剣士は、その重力波にさらわれて消息を絶った。
まだ未熟なアコライトだった彼女は、ただ信じた。ふたたび「彼」が彼女の
前に現れる日がくるのを。
「その日にわたしのことを、わかってくれるように、わたしは変わらないの」

オレは気づいた。オレは彼女と出会う前から、彼女の夢を見つづけていたの
だ。
いつも見るその夢は、未来の夢などではなく、古き呼び声の木霊なのだと。
オレは彼女に何か言おうとしたそのとき、体にまとわりつくような突然の
「重さ」を感じて、たまらず膝をついた。
「くぅっ…これは…!?」
重力波だ。東方から、狂った神々の理不尽な手が、暗雲の姿をとり、人々を
無作為に消し去ってゆく。あちこちで悲鳴があがる。
オレが生まれ落ちてからはじめての重力波。だが、オレはこの感覚を知って
いる。
彼女は立ちつくしていた。迫り来る重力波をまっすぐに見つめて。「何して
る!伏せろ!」
渦巻く暗雲は地面をこそげ取りながら、地響きを伴って向かってくる。目も
開けられぬ嵐に包まれて…やがてそれは過ぎ去り、静かになった。
彼女はやはり立ちつくしていた。その瞳に淡い無念をたたえて。

300 名前: 112 投稿日: 2003/12/29(月) 01:25 [ BW4JKvDU ]
それからオレは彼女のもとを離れた。今は一人で修行の毎日だ。
一刻も早く、失われた時間を取り戻さなければならない。
彼女の止まった時間をもう一度動かすために。世界の終わりを、二人で迎え
るために。

かつて慈しみ育てた神の子たちを、今は見向きもしなくなった父なる神々の
それはため息か。滅びゆく世界。だが、頽廃に遊ぶのは世界ではなく、世界
を作った神々。

この時代をこう呼ぶ。神々の黄昏…ラグナロク。

301 名前: 112 投稿日: 2003/12/29(月) 01:27 [ BW4JKvDU ]
長くてごめんなさい。
最近の鯖のヘヴィさに、βの頃のことを思い出して思わず書いてしまいました。

302 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/29(月) 03:55 [ Pxmb8UaQ ]
このスレッド長いからsage進行でお願いしたいんだが・・・

303 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2003/12/29(月) 08:44 [ 4RwzQz6U ]
ながいからってなんでageちゃだめなの?
このスレけっこういいじゃんか

304 名前: 黄昏の七氏 投稿日: 2003/12/30(火) 08:43 [ o5ZAy9TY ]
今から何十年も昔のこと・・・
王都グラストヘイムをモンスターに奪われ、
プロンテラがルーンミッドガッツ王国の新しい首都として誕生したばかりの頃
再びグラストヘイムの悲劇が起こらぬよう、周辺地域の平定にと
各地に軍隊を派遣していた

プロンテラから西に進み、迷路のように入り組んだ森を抜けたところにある小さな集落
そこでは隣のゴブリン族と共に、オーク族がイノシシを狩りながら概ね平和に暮らしていた
・・・この日までは

「たっ、たっ・・・大変だぁ!!」
一人のオーク族が集落の中心にある族長の家の扉を開け、勢いよく飛び込んできた。
「何事だ!騒々しい・・・族長、我等オーク族英雄の目前であるぞ!」
装飾の施された立派な椅子に腰掛ける、威風堂々とした族長、オークヒーローの傍らにいる
少々年老いた感じのオーク族の執事が、前触れもなく入ってきたオーク族に叱咤する。
「い、いえそれが、大変なんです!」
ハァハァと、息を切らせながらあたふたとする
「何が大変だと言うのだ?申してみよ」
「も、物見からの報告で、東のルーンミッドガッツ王国とやらが軍を編成して
こちらに攻め込んで来てるって言うんです!す、すでに森の入り口に陣を敷いてるとかで」
必死の思いで言葉を紡ぎだす
「ふぅむ・・・」
オークヒーローは顎に手を当てて頷く
「族長、いかがいたしますか?」
執事が問う
「わかった。我等オーク族は侵攻して来るルーンミッドガッツ王国に徹底抗戦する!
東の森に防衛線を敷き、そこで食い止める。ゴブリン族にも共同戦線を要請してきてくれ」
「はっ!」
そう指示を出し、椅子から立ち上がるオークヒーロー
傍らにある、族長のみが使用を許された剣、オーキッシュソードを腰に吊るす
「族長、何をなさるおつもりで?」
「我も出る!誇り高き我等がオーク戦士が戦うというのに、我だけ出ぬわけにもいくまい?」
「何と言うお心遣い、改めて我らが族長に忠誠を誓います」
執事がオーク族式の敬礼をすると、周りにいるオーク族全員がそれにならう
「よし、皆のもの出陣だ!この地を決して王国軍などに奪われるな!」
「はっ!」

剣を掲げ先頭に立ち、東の森へと進軍するオークヒーローとオーク戦士達
森でゴブリン族と合流し、守りの布陣を取る
そこへ王国軍の第一陣が突入し、武器と武器がぶつかり合う音があたりに響く

305 名前: 通りすがりの殴りアコ 投稿日: 2004/01/01(木) 23:34 [ zQ.xi6io ]
□月○日
私はアマツにいた。
アマツとは漢字で書くと“天津”と読むらしい。
プロ生まれの私はその漢字というのを一応読める。
え?何故私がプロからアマツにいるかって?
“おもち”というものを食べてみたかったんです・・・///
奴はこういうイベントものが大好きだったなぁ・・・
こういうのを見たら奴はこういうだろうな
「ふっくらしてるー。フリールこういうのすきでしょ?」
で、
「むぐー!喉につまっちゃった!」
あはははははは・・・・――――。
「キュアー!!」
あれ?いつの間に寝ちゃったんだろう・・・?
「暗闇にかかってたんですよ。」
「餅一個でいきなり暗闇状態になるやつ初めて見たゾ。」
目を開けると見知らぬ女プリさんと男BSさんがいた。
「私達はお餅で暗闇状態になった人を助ける役目をしています。」
「あー・・・つい考え事しながら食べてしまったから・・・」
「ちなみに俺もキュアーは使えル。こいつ殴りプリだからSP足りない時に俺がやるんダ。」
「それは禁句!」
殴りさんか~・・・モンク実装される前になったんだなー。
BSさんは語尾がカタカナなのがきになるが、助けてもらってそんな事を聞くのは失礼かな?
「アコさんはおみくじ引いた?」
「ほえ?」
「おみくじは引くが吉だゾ?」
そんな事をいわれてとりあえず引いて見ることにした。
全体運 大凶 『待ち人きたらず』
「・・・大凶」
「まあ。」
「初めてみたゾ・・・;」
・・・破魔矢を買ってとりあえず観光。なかなか親切だったなー、あの人たち。

ちなみに恋愛運は・・・秘密です!

それでは今年もよいお年を!アーメン†
「私がアーメンなんてへんかなぁ・・・」

306 名前: <削除> 投稿日: <削除> [ ouCI8c1Y ]
<削除>

307 名前: <削除> 投稿日: <削除> [ ouCI8c1Y ]
<削除>

308 名前: 302 投稿日: 2004/01/02(金) 16:00 [ 4eoih/yI ]
>>303
ほんとに良いスレですね( ´_ゝ`)

309 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/02(金) 21:31 [ mMtd4F0c ]
キモイのがわいてますね( ´_ゝ`)

310 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/02(金) 22:00 [ fOQAFjr2 ]
GrpERBusは他のスレでもテロの真似事みたいなコトしてる
自家発電中毒なので無視の方向で。

311 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/03(土) 02:38 [ 3aN1mtZ2 ]
ならば俺が>>306からの流れを変えて見せよう。





オレが歩いていると、ふと女プリが声をかけてきた。
そのプリは有名で、アルミナという名前らしい。

「おみくじ、どうですか?」
500zというから、年始と言うことで引いてみる事にした・・・・

「大凶です」
「うはwwwwwwwwwwおkkkkwwwwwwwwwwっうぇ」




…続かねえ!ヽ(`Д´)ノ

312 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/03(土) 03:44 [ sfgzPXho ]
>>311
スマン、ワラタ

313 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/03(土) 09:46 [ uBpUHUaU ]
ここは架空のキャラ話をするネタスレなんだが・・・
キモイのにつられて変なの沸いてきちゃだめだぞ

314 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/03(土) 17:01 [ GIc6PbUQ ]
一人のオーク族の使者がゴブリン族の集落へと向かう。
王国軍の来襲を知らせ、共にそれと戦うために。

しかしゴブリンの集落に向かう使者の心中は複雑だった。
『ゴブリンの力を借りなくともオーク族だけで王国軍など追い返せる』
『早くオークの集落に帰り戦支度を整え、オークの誇りをかけて最前線で戦いたい』
そして何より族長のオークヒーローがゴブリン族を過大評価しているのが気に入らなかった。

ゴブリンの族長はかつてオークヒーローも一目置くほどの勇者であった。
しかし、それも昔の話。彼はすでに老いていた。
そして彼に続く有力な後継者もいなかった。
今はまだなんとかオークと対等の戦力を保有しているゴブリンだが、族長も最前線から身を引き、もはやその命も長くはない。
このままでは没落の一途をたどることは明らかであった。

オークの使者がゴブリンの集落を目指しているころ、ゴブリンの族長にも物見から王国軍来襲の報せは届いていた。
ゴブリンの族長は部下達に戦支度を整えるよう指示すると、館の奥に座り込み一人物思いに耽る。
王国軍との戦のこと、おそらくこれから使者をよこすであろうオーク族のこと、そして自分亡き後のゴブリン族の将来のこと…。

315 名前: 314 投稿日: 2004/01/03(土) 17:01 [ GIc6PbUQ ]
「族長、オーク族からの使者が参りました」
不意に現れそう言ったのはゴブリンリーダー、現在族長の後継者と目される男だ。
確かに有能な男だがしかし、まだ若い。そしてオークヒーローや、かつてのゴブリンの族長ほどの器でもなかった。
「丁重にお通ししろ」
ゴブリンの族長は低い声でそう指示した。
「は!」
間もなくゴブリンリーダーに連れられオークの使者が現れる。
「オークヒーロー様の使者でございます」
言葉遣いこそ丁寧だが、使者のその態度は不遜だった。堂々と胸を張りゴブリンを見下すような目をしている。
「うむ」
低く答えたゴブリンの族長の姿は、暗い館の奥にいるために、使者からはよく見えない。
「王国軍のことであろう?」
そう言うと、ゴブリンの族長はゆっくりと立ち上がり、使者の前に姿を現した。
「…は、はい、その通りであります」
使者は一瞬にして凍りついた。寸刻前までの不遜な態度など全て消えてしまった。
老いたとはいえゴブリンの族長のその姿は…オークヒーローにも劣らない風格を備えていたからだ。
力衰え、前線から身を引いた老人…使者の予想していた族長の姿とはかけ離れた威風堂々たる姿だった。
「オークヒーロー殿に伝えよ、我々も全戦力でもって王国軍に当たる。ともに戦おうと」
「はっ!」
使者は敬礼してその場を去った。
「お前は精鋭を率いて前線で指揮に当たれ、オーク族と共に王国軍を蹴散らすのだ」
族長はゴブリンリーダーに向きかえって、そう指示した。
「かしこまりました。我らの力を見せつけてやりましょう」

316 名前: 314 投稿日: 2004/01/03(土) 17:02 [ GIc6PbUQ ]
ゴブリンリーダーもいなくなった館の中で族長はまた座り込む、そして表情も変えずにこう呟いた。
「人間よ、いるのだろう?」
館の奥の影から一人の怪しげな人間が音もなくあらわれる。
「王国軍との戦ですか、ふふふ…」
「お前の同胞との戦いがそんなに嬉しいか?」
「関係ありませんな、私は私の実験ができればそれでいいのです」
「…ふん」
「すでに、ライダーの試験は終わりました。パンツァーの開発も順調ですよ…」
「わしは人間は好きではない。そしてお前のような人間は特別好かぬ」
「わかっておりますよ…全てはゴブリンの将来の為、でしょう?族長というのも難儀なものですな…ふふふ」
「わかっているのなら去れ、お前の好きな試験とやらでもやってくるがいい」
「御意に…」
人間も去った。
一人館に残った族長は頭上を仰いで呟いた。
「わしを軽蔑するか?オークヒーローよ…しかし、お前にはまだわかるまい、老いゆくこの身の無力感を」

317 名前: 314 投稿日: 2004/01/03(土) 17:05 [ GIc6PbUQ ]
>>314-316>>304のサイドストーリーみたいな感じです。
ゴブリン側の話かいてみました(´ω`)
でも>>314>>304さんです。
設定利用させていただいてスミマセン。

思ったより長くなっちゃってたよ_| ̄|○

318 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/04(日) 04:00 [ KsjrQc0M ]
魔人クエスト2のシナリオを妄想してるんだが
社長WIZがG様と組んでLoDウマウマを潰す旅に出るってストーリーな
当然、G様は社長を庇って命を落とす。最後の台詞は「愛する・・・者の為ならば・・・な」みたいな

んでクライマックスは社長が108人の勇者を率いてMIXの砦を落とす。
ラスボスはのぶた君なんだが一度倒された後で
のぶた「俺に・・・!俺にアブラカタブラをかけろっ!」
升セージ「うに>w< インスタントノブ!!」
のぶた「うはwwwwwwwwwwwwwwおkkkkkkkkkwwwwwwwwっうぇ」

誰か面白いシナリオ書いてくれ

319 名前: とあるプリースト 投稿日: 2004/01/04(日) 15:03 [ 3n2Ixcds ]
>>318
面白いかどうかは分かんないけど考えてみる。期待はしないように・・・

320 名前: 通りすがりの殴りアコ 投稿日: 2004/01/05(月) 10:39 [ bEUQ4lno ]
少し、ほんの少し前の話。
私がまだノビだったとき、レオ=フォン=フィリッシュのクイズを解いていた時だった。

「う~ん・・・」
「どうした?諦めてもいいんだぞ?」
どうしよう、諦めるのはいやだし・・・
「それ○○だよ」
『えっ!』
レオと私の声が重なった。私以外の人が答えたからだ。
「・・・正解だ・・・ほれ、牛乳。」
「ありがとう・・・」
その人はニコニコしながらいった。
「じゃあ、その牛乳1本くれない?」
「は?」
「だって、答えたのは僕だよ?」
「ちょっとまってよ!あんたが勝手に答えたんじゃない!」
なんかむきになってしまった。いつもならこんなこといわないのに・・・
「・・・確かにそうだね。じゃあいいよ。」
「・・・一応名前聞いといてあげる。」
「僕?僕はセイル。君は?」
「・・・フリール。」
これがセイルとの出会いであった。


――――まだまだ続きます。

321 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/05(月) 12:01 [ aebpZLw. ]
「みなさん、こんにちはー。レポーターの、プリ子ですー」
「今日は、長期防衛を行っており、高い商業値を誇るー、この砦に
 リポートにやってまいりましたー」
「今日の注目は、有力攻めギルドのひとつがらしいということです」
「こちらか、もうひとつか迷ったらしいのですが、結局こちらを攻める
 という情報が、はいってまいりましたー」
「どうやら、その情報が伝わっているらしく、砦前にも続々と同盟ギルドが
 集まってきています」
「すみませーん、防衛に関する、意気込みのほどをー」
「クリリンのことかーっ!!!」
「なんだか、よくわかりませんが、すごい意気込みですー」
「そうこうするうちに、うわさの攻めギルドが終結してまいりましたー」
「ぞくぞく集まっています。緊張が高まってまいりました。ぴりぴりです」
「それでは、一足お先に砦内部に潜入してみたいとおもいます」
「おじゃましまーす。・・・うは、視線がいたいです」
「どうも、内部にいるのは、砦の持ち主さんのギルドだけのようですねー」
「まあ、開始時間になったら、同盟でもなんでも追い出されるので、
 しょうがないのですが。どうやら、入り口付近で防衛するようです」
「お前、あっちいけー、って感じのオーラが痛いので、いったん撤退です」
「さて、まもなく時間になります。3,2,1・・・スタートです」

「敵、味方、まじりあって激しく突入していきます。入り口が混雑
 していますが、詰まってはいないようです」
「排水溝に吸い込まれる水のように、人が吸い込まれていきます」
「それでは、私も突撃したいとおもいます」
「うわ、すごい嵐です。カメラさーん・・・

322 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/05(月) 18:45 [ LtlH1L6Y ]
>>318
魔人クエストもいいがここのネタ話つなげてRPGできたら面白そうだよな

あ、でも色々別な話だからつなげにくいか_| ̄|○
作れる猛者いたらつくってほしいな

323 名前: とあるプリースト 投稿日: 2004/01/05(月) 23:04 [ tzLvUilo ]
社長ウィズのプロローグみたいなのが出来たんで書き込もうと思ったら
うちのは10行超えると書き込めないみたいで・・・
誰か対処法のご教授願います
ブラウザ使ってもさっぱりです_| ̄|○

324 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/06(火) 00:07 [ wt1qCiuo ]
>>323
10行以下数回にわける。

325 名前: とある老ノービス 投稿日: 2004/01/06(火) 02:41 [ iI4N5viY ]
首都プロンテラの南東側、城壁の脇にへばりつく様にしてその酒場はある。
一日中暗く、饐えた匂いが漂い、道を踏み外した奴等がたむろする路地裏の一角、私は今日もその店に行く。

いつものカウンターの席にいつものように陣取り、ミートローフと安ワインを注文する。今日の夕食だ。
主人は表情なく頷くと、手際よく準備を始めた。無愛想だが悪い奴ではない。昔からの馴染みだ。

さて、料理ができるまでの間、店内の様子を眺めてみる。
目を閉じ微動だにせず、何か物思いに耽るアサシンの男。
物騒なことをヒソヒソと話しながら酒をあおっているローグの男女数名。
明らかに尋常ならざる眼をし、ブツブツと呪詛を呟く騎士。
ロクでもない奴等ばかりだ。
そう、私も―――。

  ・
  ・
  ・

326 名前: 325 投稿日: 2004/01/06(火) 02:43 [ iI4N5viY ]
  ・
  ・
  ・

「ご老人、ご一緒してよろしいかな?」
声を掛けられていることに気付き、後ろを振り返るとプリーストの男が一人立っていた。
短く切りそろえた銀髪にビレタを被り、手にはバイブルを携えている。歳は25・6といったところか。
見慣れない男だ。
不良聖職者はこの酒場でも時々見かけるが、さすがに聖書を持ち込む者は見た事がない。
余程の生臭坊主か、はたまた...まあ、どうでもいい事だ。

「構わないが。」
「ありがとう。では、遠慮無く。」
男は私の隣の椅子に腰を下ろす。
「さて、ご老人。何をお飲みかな?」
「ワインを嗜んでおるが。」
もしや、この男...
「ではマスター、私にも同じものを。あと、ご老人にももうひとつ。」
指をパチリと鳴らすと主人を呼びつけた。
やはり、とんだ生臭坊主だ。
主人はやはり表情無く頷き、並々とワインの入ったディキャンタとグラスを寄越すと、再び無愛想に調理に戻った。

もはや日は落ち、外からは冬の乾いた風音だけが聞こえる。
静かな夜だった。

  ・
  ・
  ・

327 名前: 325 投稿日: 2004/01/06(火) 02:44 [ iI4N5viY ]
  ・
  ・
  ・

話を鵜呑みにするならば、
この男はモロクを中心に活動している冒険聖職者だったらしい。
普段はピラミッドとスフィンクスに篭って、無償で冒険者の治療をしているらしい。辻ヒールと言うやつだろうか。
そして、そのモロクでの功績が認められてプロンテラの大聖堂からお呼びが掛かったそうだ。
おそらく酒癖はモロク時代に沁み付いたものだろう。

「ところで、ご老人。『馬の蹄』の逸話をご存知かな?」
「ああ、もう古い話だ。」
馬の蹄...ナイトメアの落とす蹄鉄のことだ。
「どうだろう、ご老人。酒の肴にひとつ話してはくれないか?」
この男は、大聖堂付けの調査官か何かだろうか?
まあいい、別に何も疚しいことがあるわけではないし、どうせ老い先短い命だ。
この男が何をやらかすのか、見物して生きていくのも面白いかもしれない。
「いいだろう話してやる。だがな条件がある。その『ご老人』という呼び方はやめてくれ。私の名はティーステムだ。」

  ・
  ・
  ・

328 名前: 325 投稿日: 2004/01/06(火) 02:46 [ iI4N5viY ]
  ・
  ・
  ・

私はノービスである。

名前は「ティーステム」さっき言ったとおりだ。 ・・・いや、そんなことはどうでも良いのかもしれない。
どうせ私は、「スパノビ」という枠で括られる一人に過ぎないのだから。

生まれはアルベルタだ。
父は製造鍛冶屋。母は肉売り商人だった。
両親は当然のように商人になることを私に勧め。
私は当然のようにそれに反発した。
「あなたには、転売商人の才能があるわ。」 母が言う。
よしてくれそんな生き方。反吐が出る。

16歳になったとき家を出た。剣士になるつもりで、イズルード行きの船に乗った。
しかし私は剣士になることはできなかった。
ソードマンギルドのギルド員は私の申込書を一瞥すると、静かに首を横に振った。
「あんたの申込書は既に商人ギルドに提出されている。すまないが、私はこの申込書を受け取ることはできない。」
両親の根回しの良さに舌を巻いた。

私は暫くイズルードに滞在した。
いつかは剣士になれるものと信じ、己の剣術を磨き、その日を待った。
何時しか私はSTR-INTノビとして一目置かれる存在になっていた。
ファイアーブランドとアイスファルシオン、ヒールノービスアミュレット。
私は狩場に不自由しなかった。

そんな頃だった。私はとあるノービスギルドに参加することになった。
以前、GvG戦に臨時で傭兵として参加したことがあり、その後も度々顔を合わせる機会があったギルドだ。

  ・
  ・
  ・

329 名前: 325 投稿日: 2004/01/06(火) 02:47 [ iI4N5viY ]
  ・
  ・
  ・

「ティーステム殿、すまない用を足しに行ってくる。」
そこまで話したところで、男が話を遮った。
「ああ。前置きが長くなってすまないな。」
「構いませんよ。」
男がひらひらと手を振りながら店の奥へと消えると、店の主人がボソボソと耳打ちしてきた。
「あまり、滅多な事を話さんほうがいいですよ、ご隠居。あいつは最近招聘された大聖堂の新鋭調査官です。」
この店の主人に人のことを気遣う頭があったとは。これだけでも今日の収穫には十分だ。
「いいんだ。人間、年を取ると話し相手の一人や二人居たほうがボケずにすむ。」
私が答えると、奥から男が戻ってきた。
「すみません。お待たせしました。」
「構わん。これからが、あんたの聞きたい本題だ。」

夜はいよいよ更けてくる。

  ・
  ・
  ・

330 名前: 325 投稿日: 2004/01/06(火) 02:48 [ iI4N5viY ]

  ・
  ・

ギルドで妙な噂を耳にした。
とある高名なスパノビが最近引退し、どうやら私の所属しているギルドの一人を後継者に選んだようだ。
変わっているのは、そのスパノビが後継者に託したものは、ただのナイトメアの蹄鉄...そう「馬の蹄」ひとつだけだったと言う。

どの職業にも、似たような話の一つや二つあるものだ。
アサシンが手塩にかけたジュルを新米シーフに託すと言うのは、昔よく耳にした美談だ。

そんな噂ももはや記憶の片隅に追いやられた頃、当のノービスに会う機会があった。
私のいたギルドは大所帯だ。
ギルドは一つに収まらずに、いくつかに分割されていて、私も正直なところ何人居るのか知らない。
そのノービスにも今まで会ったことが無かった。
私が蹄のことを訪ねると、そのノービスは雑嚢から大事そうにその蹄を取り出した。

何の変哲も無い。
ごくごく普通。
ただのナイトメアの蹄だ。

「これはノービスに代々引き継がれている蹄です。」
ノービスは一言一言噛み締める様に語ってくれた。

331 名前: 325 投稿日: 2004/01/06(火) 02:49 [ iI4N5viY ]


   もう昔のことです。そう、古い古い昔。
   ある偉大なノービスがいたんだ。
   レベルは90台の後半。
   その頃はまだ、ノービスもそんなに虐げられた職業じゃなかったけど、
   それでも、そこまで鍛えるのは並大抵のことじゃなかった。
   彼はノービスたちの目標そのものだった。
   幾人もの候補生たちが、彼を目指して励み、そして挫折した。
   
   そんな彼もとうとう引退すると言い出した。
   何人もの後輩たちが彼を引き止め、涙した。
   でも彼の意思は固かった。

   彼は幾つかのナイトメアの蹄を取り出すと、後輩たちに一つづつ渡した。
   後輩たちが不思議そうにそれを眺めていると、彼は語った。
   
   「それは、私が一人で倒したナイトメアのものです。あなたたちに託します。
   あなた達が同じようにナイトメアを倒せるようになったら、それを後進の者たちに渡してくれないだろうか。」
   
   それからだろうか、ナイトメアを一人で倒すことはノービスの目標になった。
   あきらめて転職しそうになったとき、その蹄を取り出し、その身を奮い立たせた。

332 名前: 325 投稿日: 2004/01/06(火) 02:50 [ iI4N5viY ]


ノービスは話し終えると蹄を再び雑嚢に丁寧にもどした。
「私もこれからナイトメアに挑もうと思う。」
最後にノービスはそう呟いた。

その後、そのノービスがどうなったのかは知らない。
その日以後、会うことは無かった。
ナイトメアを倒すことができたのかもしれない。
もしかしたら、夢破れて引退してしまったのかもしれない。

私はその後、ノービスの装備制限強化が通達されると、引退した。
INTノビには辛すぎる制限強化だった。
剣士や魔術師になる道もあった。
だが、今頃転職したところでなんになる。
「何のスキルも無い高レベルの一次職」
そんな呼ばれ方をされるのは、年老いた私には辛すぎた。

  ・
  ・
  ・

333 名前: 325 投稿日: 2004/01/06(火) 02:52 [ iI4N5viY ]
  ・
  ・
  ・

「私が知っているのはこれで全部だ。」
話し終えると大きく息を吸って、そして吐いた。
「今は、昔ためた収集品を売りながら日々の糧を得ている。」
「そうですか...。」
男はデキャンタに満たされたワインを眺めながら静かに言った。

「ありがとう。いい話が聞けた。」
男は立ち上がると、カウンターに金貨を何枚か置いた。
ちょっと多すぎるだろう。私が言おうとするよりも先に、プリーストは口を開いた。
「いいんだ。今日はゆっくり飲んでいってくれ。」
そう言うと、先ほどと同じように手をひらひらと振りながら出口へ向かい戸を開けた。
「ご老人。何事も諦めなければ何とかなるものです。心の支えはまだ無くしていない筈です。」
最後にそう言って扉を閉めた。

「・・・老人と呼ぶなと言っただろうに。」
結局、彼がデキャンタの中で揺れるワインを口にすることは無かった。

  ・
  ・
  ・

334 名前: 325(終わり) 投稿日: 2004/01/06(火) 02:54 [ iI4N5viY ]
  ・
  ・
  ・

彼が残していったワインを飲み終えると店を出た。
店主が何事か喋っていたが、どうでもいいことだ。

月は高くに昇り、空気は身を切るように寒かった。
「ちょっと長居をしすぎたか?」
だれに言うでもなく一人呟くと、ポケットに手を入れる。

中には蹄鉄があった。

いつもよりも重く、そして冷たく感じる。
「まだ、やれるだろうか。」
また呟く。
腰に下げた2本の剣はただの飾りになってしまったが、また新しいものを探せばいい。
けれど、昔のように剣を振ることはできるだろうか。

だが...。

もう一度、蹄鉄に触る。

「何とかなるさ。」
誰かの声が聞こえたような気がする。

家路へ帰る足を急がせる。
「明日は、早く起きなければいけないな。」
言葉は白い息に変わり、冷たい夜空の中に溶けていった。

335 名前: 325 投稿日: 2004/01/06(火) 02:58 [ iI4N5viY ]
連続カキコ&長文すみませんでした。
半分本当、半分作り話でえらく長文になって申し訳ないです。

今度からペース配分に気を付けます。

336 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/01/06(火) 10:38 [ y3dIOBq2 ]
俺は記憶をなくしたオーラの騎士

騎士の家に帰る・・・
俺は写真の騎士にあったのだ、ということにいまさら気づいた

『おかえり』と声がかかる、
もはやここは俺の家みたいなものになっているのかもしれない
「ただいま」俺はそう答えた
鎧などを取る、やはり半壊したオペラ仮面と左手の籠手だけは外れない

左手の籠手と格闘している時、不意に騎士が言った
『私はもうすぐここを去ります』
家は俺に貸してくれるらしい、だが納得いくわけではない
「どこへいく?ここは君の家だろう?」
騎士は言葉を濁す、どことは言わなかった
ただ、『とても遠いところ、戻ってこれるかはわからない』と言った
「絶対戻れない、と言う根拠は無いんだろう?」
『きっと、戻ってこれない』
「そうか、だが俺は君の帰りを待つ」
『待つのなら、期待しないで待っててよ』
「俺が生きながらえている限り待つよ」
・・・どうやら、俺にとって記憶を取り戻すことはどうでもよいことだったのかも知れない
こいつに会うことが、俺の生きる証拠なのかもしれない

寝床につく、色々考えてしまう
槍騎士のこと、記憶を取り戻さなくてもよいのだろうか?
家の女騎士のこと、彼女のためになにかしてやれることは無いだろうか?
思いに耽る

俺は、何もできないのか、外れない籠手を右手で抱えて眠りについた

337 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/01/06(火) 10:44 [ y3dIOBq2 ]
最近忙しいです(´・ω・)
知り合いの相方が3月に引退ってことでこんなもの書いて見ました
知り合いの相方騎士じゃないけどさ_| ̄|○

3月って引退多いんでしょうかねー
環境変わる人とか多いと思うし。またネタあったら書きます(`・ω・´)

338 名前: 通りすがりの殴りアコ 投稿日: 2004/01/10(土) 23:14 [ Vxn.1MuA ]
「フリールはなにになるの?」
「アコ。」
「・・・ぼくもアコになろうとおもってたんだ!」
セイルはアコになるつもりだったらしい。
私はINTがなかった。それでもアコになろうと思って必死だった。
「お前がアコ?無理だろ?おまえ無鉄砲だし。INTないし・・・それにふがないだし」
それぐらいわかっているさ
「フリール本当にアコライトになるのかい?私はせめて剣士になって欲しいよ。まったく、ふがないんだから・・・」
剣士になって私が本当に満足するのか分かってるの?
「・・・フリール?」
「なんでもないよ、なんでも・・・」
 
セイルと一緒に着いた所はプロンテラ、墓場。
「墓場なんてずいぶんへんてこなとこに飛ばされたね」
「でも、ここがミッドガルドか・・・すごい・・・」
空が青い、人がいっぱいいる、とりが飛んでいる。
「楽しそうだね^^」
「・・・当たり前さ、こんなにウズウズするなんて初めてだし。」

339 名前: 通りすがりの殴りアコ 投稿日: 2004/01/10(土) 23:15 [ Vxn.1MuA ]
私達は頑張ってLVを上げた。
支援されたりしながら頑張った。
しかし、
「おーい、セイルいるー?」
(セイル)接続されていないか存在していないキャラクターです。
おかしい、いつもならこの時間にいるのに・・・
「今日一緒に転職しようっていったのアンタでしょうが・・・」
目から涙がでる。ぬぐっても、ぬぐっても、ボロボロ零れ落ちる。
「セイルのバカー!!」
「誰が馬鹿だって?」
ばっ!
「セイル・・・?」
「そうだよ、別キャラだけど。」
「その姿・・・BSじゃないか!」
「そうだけど?もともとこっちがメインだったんだけど」
「私をだましたね!」
「別にだましては・・・って!?」
涙が止まらない、悲しくない、嬉しくなんかない、だけど
「ほら、これで涙拭いて。」
スッ
「・・・ありがと・・・」
「あとこれね。」
差し出されたのはSセイント、セイル.のウインドチェイン。しかも精錬済みだ。
「・・・!もらえない!」
「ゴメンね、僕今日で終っちゃうんだ。だから・・・」
「やっぱバァカ!」
ぽすっ
「これも。」
看護婦帽。
「・・・いらない・・・いらないからこの世界にいてよ・・・」
「そろそろ時間だ。じゃあね。フリール・・・」
シュン!
 
それから私は封印した。
だけど、やめてもセイルに会えるの?
もしかしたらセイルはやめていないかもしれない。
決断の時、
―――――やることにした。
また、会えるのを信じて・・・

―――――――――――――――――――――――
えー、昔話はこれで終わりです。
なんか微妙な終わりかたをしてしまいました。;
これがセイルとの出会いであった、ということで。
お察しください。
なんかながすぎました><

340 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/20(火) 14:22 [ oz4xYSf. ]
>>337
頑張れ、超がんばれ!
(忙しいのに無理して書いて!って、意味ではないですw

今日始めてこのスレ見たけど・・・今後の展開とか、気になって仕方ないです。

341 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/21(水) 15:29 [ IaN9t46c ]
見てるだけな側だから文句言えないけど、
正月休み終わって時間なくなったのか皆かかないね…

とりあえず期待age

342 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/21(水) 23:30 [ L6Rb6PTE ]
age

343 名前: 暗殺の名無しさん 投稿日: 2004/01/22(木) 09:27 [ 9V71Fhqw ]
辺りは一面の銀世界。
真っ白な雪に草花は埋れ、枯木が寂しさを誘う。
そこに一つの足跡を残す者が居た。
色素の抜け落ちた髪が風に靡く。
吐き出した吐息が立ち消えていく。
一目でその者が何者かを示す装束を身に纏い
その者は雪の降り続ける中を、ひたすらに進む。


その職業に就く者は、行き場所を失い全てを失った者が大半だ。
血生臭い依頼をこなし、襤褸布のように打ち捨てられ
最期には看取る者も居ない中で生涯を終える。
安穏とした日々と別れを告げ、殺伐とした日々に身を置くその者達は
畏怖の念を込め、こう呼ばれる―――――アサシン。


彼の者もまた、そんな人生を選択した者だ。
これはそんな男の話。伝説と呼ぶ程大層な物でも無い。物語と呼ぶには血に塗れ過ぎている。
唯の話だ。詰まらない、下らない話かも知れない。
けれど、聞いて貰いたい。あるアサシンの過ごした日々を。

344 名前: 暗殺の名無しさん 投稿日: 2004/01/22(木) 09:28 [ 9V71Fhqw ]
俺はアサシン。御多分に漏れず、血生臭い依頼をこなす日々を送っている。
今回アサシンギルドから受けた依頼はこうだ。
「時計塔地上4Fにて大発生したアラームの殲滅」
発生数は具体的には掴めていないらしい。
何故俺にこの依頼が回ってきたのかは分からない。
依頼主は明かさないのがギルドの掟だ。
疑問なんて抱きはしない。仕事の邪魔になるだけだ。

………声が聴こえる。
そろそろアルデバランの街らしい。
足に縺れるユキと別れを告げ、俺は門を潜り抜けた。



アルデバランの街に入り、仕事前の準備に取り掛かる。
「倉庫から引き出しを頼みたい」
カプラ嬢に声をかけると、いつもの笑顔で返してくる。
「何をお引き出しなさいますか?」
「そうだな…蝶の羽一枚、ハイスピードポーション二瓶、それから………」
全てを出し終わり、武具を装備し、黙々と準備を進める。
そんな俺の耳に届くのは、街の奴らが笑いあう声。
アサシンという職業であるが故に、常に孤独である事を余儀なくされる俺達は
そういった談笑などという物とは無縁だ。
今更そんな事に気を取られはしない。
鼓膜を震わせるその音は、俺に何の感慨も抱かせないし、既に言葉の形を成してはいない。
準備も終わり、後は4Fまで駆け上るだけだ。
「ご利用ありがとうございました。またのご利用お待ちしております」
いつもの文句を言うカプラ嬢を尻目に、時計塔へと歩みを進めた。

瞬間、背後に気配を感じた。俺へ向けられた気配を。

345 名前: 暗殺の名無しさん 投稿日: 2004/01/22(木) 09:29 [ 9V71Fhqw ]
俺は時計塔へは入らず、人気の無い場所まで歩みを進める。
案の定その人物は俺の跡をついてくる。
仕事柄、何処で恨みを買っているかは分からない。
「誰だ?」
振り向いて、簡潔にそれだけを言い、返答を待つ。
「……おにーちゃん…あさしんぎるどのひと?」
声からしてまだ年端も行かないガキだろう。
けれど、安堵の息を漏らすのはまだ早い。
「何か用か?」
「あのね、ボクね、いらいもうしこんだの」
依頼者がアサシンの前に姿を現すのは珍しい。
けれど、こんなガキなら分からない事でも無い。
「多分俺だろうな。4Fに行けって奴だろ?」
「うん……おかーさん、かえれなくなっちゃったの……たすけてあげて?」
ため息を漏らす。勿論俺がだ。
時々アサシンギルドに、虚偽の依頼を申し込む奴は居る。
理由は金銭面であったり、表沙汰に出来ない事だったりと様々だが。
アサシンギルドの怠慢も、慣れたと言えば慣れたのだが。
「坊主、オマエの申し込んだ依頼は、4Fでアラームを倒す事だったよな?」
「うん……」
「オマエのお袋さんを助ける事じゃあ無い。違うか?」
「う…ん…」
相手がガキだろうが何だろうが、虚偽申告は詐欺だ。
「……でもね、あのね……あらーむたおしたら、おかーさんもたすかるの!
 だからおねがい……」
人命救助と言えば大袈裟だが、この手の依頼は通常の依頼より幾分値が張る。
対象を殺すのは簡単だが、生かすのは難しいからだ。時間も無いだろう。
多分この子供は、それだけの持ち合わせが無く、殲滅という依頼を選んだに違いない。
「坊主、悪いが俺は依頼として受け取った事しかしない。
 恨むなら金を持ってこなかった自分を恨め。オマエのお袋さんがどうなろうが俺の知った事じゃない」
鼻を啜っていたガキが、とうとう泣き出した。構わず俺は歩き出す。
後ろから罵声が飛んできた。構わず俺は歩いてく。



忘れ物を思い出し、もう一度カプラ嬢に声をかけて、預け物を受け取る。
受け取ったのはもう一枚の蝶の羽だった。

to be continued...?

346 名前: 暗殺の名無しさん 投稿日: 2004/01/22(木) 09:33 [ 9V71Fhqw ]
書いてみました。俺アサさんが居られるので、同じアサシンネタはどうかと思いましたが
アサシンメインでやっている者なので、やはりアサシンネタが書きやすく…。
見苦しい部分もあるかと思われますが、読んで頂ければ幸いです。

347 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/01/22(木) 12:45 [ jvuejpXg ]
おいらは吟遊詩人

街の広場でハーブを奏で人々を癒すのが、おいらの日課
曲名はもちろん『イドゥンの林檎』

演奏終了拍手喝采
チャリンチャリーン
おいらの足下にゼニーが投げられる
~至福の音~ 史上最高の音楽だ・・・うっとり
小銭様の音色を聞くために、おいらは今日も街角に立つ

348 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/01/22(木) 12:47 [ jvuejpXg ]
おいらは吟遊詩人

楽器一つ抱え、街から街へと旅をする。
ルーンミドガッツ王国、ジュノー、異境アマツ
世界中の小銭を集めるのが、おいらの生きがいさ

旅のアイテムを求めるために商店街へ
グールC罰金価格の粋な露店
おいらの無二の親友の経営する繁盛店だ。

やつほど魅力的で頼れる男はいやしない。
疑うなら一度やつと一緒に狩りをしてみるがいい
メマーメマーメマー!!
ああぁっぁなんて素敵な音を響かせるんだGJ!!
おいらにまとわりついた怪物めがけて小銭様のシャワー
快感・・HP減るのなんて構うもんか!!
この間なんていくら拾ったと思う?72351ゼニーだぜ!?

ふと、隣の女露天商のカートを覗くと
信じられないぐらいズタボロなアサシンが寝ていた。
あわれなやつだ・・・女露天商人のヒモだろうか?
この女も、おいらの親友ぐらい寛大で裕福な男に愛されたら幸せだろうに

349 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/01/22(木) 12:49 [ jvuejpXg ]
おいらは世界をさすらう吟遊詩人。

岩を背にし満天の星に語り、風をまとう
けどな、旅の宿に困ったことは一度もないのさ。宿代を払ったこともない。
今日も砦での祭りに招かれている。
宿代はもちろん飯代も浮くだろう。

砦の宴席で、踊り子と共に得意の曲を披露する
曲名はもちろん『深淵のなかで』

召還された巨大な悪魔を騎士が屠る。沸き立つ砦の猛者ども
お 出ましたバフォ帽!!
さっと飛びついて懐にしまう。さすがなおいら・・「儲かった」
そして親友から買ったばかりの蠅パケで即飛び
~~のはずが、しまった!!ここは室内!!
壁にぶつかりBlack out

目が覚めたら、そこは砦の牢屋だった。
おいらは吟遊詩人
旅の宿に困ったことは一度もないのさ。宿代を払ったこともない。

350 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/01/23(金) 13:03 [ ZqUfSxdk ]
――僕は首都を墜とすよ
柔らかい口調とは裏腹に、そいつの目に浮かぶ激しく燃える復讐の炎に気圧され、俺は言葉を失う。
いつからこいつはそんな目をするようになったのだろうか?
ともに過ごしてきた時間は誰にも劣らないほどに長かったはずだ。
俺は誰よりもお前の側にいたはずなのに
「じゃ、ギルドも抜ける。これが最期のギルド会話だね」
一言、さよなら、そう記されたギルド離反のメッセージを残し、そいつは首都の雑踏の中に消えていく。
「あ・・・」
ようやく搾り出した俺の声は奴に届かないまま宙を舞い、
ただ、俺の声を聞き咎めた女商人さんが怪訝そうに俺を見上げた。

銀髪の支援アコ。
俺がそいつと出会ったのは、まだ、俺がマジシャンを目指していたときの話だ。
「くそ、こいつ・・・強ぇ!」
魔法都市ゲフェン。
首都であるプロンテラの北西の方角に位置し、シュバルツバルドとの国境地帯の盆地にある、周りを湖にかこまれた美しい都市だ。
――最強
その言葉の意味も知らず、ただ、それだけに焦がれた俺は、たいした迷いもなく、その戸を叩いた。
「修行が足りない」
まだ卵に足が生えた程度、ひよこですらなかった俺は試験官を名乗る女性に一蹴され、その街の周りで魔道を身に付ける為の基礎体力の修練を行っていた。
「・・・っ、少し無茶しすぎたか?」
対峙するは巨大な飛蝗の化け物。
ロッカ、というのが正式な名前らしいが、今はそんな事どうだっていい。
敵の一撃は重く、俺の体力はみるみると削られていく。
死が目前に迫る、
飛蝗の攻撃を紙一重でかわすと、一瞬の思索。
「――退くかよっ!」
俺は最期の力を振り絞り、飛蝗野郎に渾身の一撃を繰り出す、
が、気合だけで乗り切れる世の中ではないらしく、悠々と俺の攻撃を避けた飛蝗野郎は、
これで最期とばかりに前足を振り上げた。

351 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/01/23(金) 13:04 [ ZqUfSxdk ]
「――ヒール!!」
瞬間、俺の体を光が包んだ。
次いで「ブレス!!――」
最後に何が起こったのか理解できないでいた俺を叱咤する声、
「何をしてるんです、 早く今のうちに!!」
「――お、雄雄ぉぉぉっ!!」
雄叫びと共に振り上げた俺の一撃が、今度こそ飛蝗野郎の胸を捉え、敵は僅かに足だけ残して崩れ去る。
「・・・か、勝てた?」
情けないことに腰が抜けてしまった俺は、その場に座り込んでしまう。
ポリンが飛蝗野郎の残した足を啄ばんでいるが、それを阻止する気力すら残ってなかった。
「すみません、危なかったように見えたので、勝手なことをしてしまい・・・」
おずおず、と、頭の上から声がした。見上げると柔らかなクロースに身を包んだ物大人しそうな少年がそこにいた。
「しかも、そのうえ、命令口調で、そのっごめんなさ――」
ポリンを殴る気力すらないのだ。俺はただ、片手を上げて『ありがとう』と言うと、ごろんとそのまま横になった。
謝られるいわれは無い、むしろこちらが感謝の言葉を述べるべきなのに。
ブレスが切れ、先ほどの傷が疼き出したのと、全財産叩いて買った林檎がなくなってしまったのと、しどろもどろに謝る少年の姿が何故か面白くて・・・
不意に笑い出した俺を、その少年は怪訝そうに見つめていた。
「で、でも、珍しいですねっ、剣士志望者の方がこの辺にいるだなんて」
「――俺はマジシャン志望者だ!」

俺を見つめる視線に気付き我に返る。
ここは首都、プロンテラ。
少し商店街から外れた通りの一角だ。
見つめているのは先ほどの女商人。
「・・・どうかしたんですか?なんだか哀しそうな顔をしていますけど。」
穏やかな声に自然と微笑が出る。
「い、いやぁ、ちょっとギルメンと喧嘩しちゃって、そいつとちと喧嘩別れ?みたいな。」
微笑を苦笑に変え、俺はなんとか自分を建て直す。

352 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/01/23(金) 13:07 [ ZqUfSxdk ]
「あら・・・それは・・・」
言葉が見つからないのか、困った顔をする女商人さんに俺は苦笑のまま続ける。
「なーに、いつもの事ですよ。ほっときゃいつも勝手に戻ってきますから。」
「それは・・・困った人なんですね。」
勿論嘘だ。
その嘘に、クスリ、と口元に手をやり女商人さん。その仕草は接客用なのか素なのかとても可愛らしい。
「あンたの相方ほどじゃないさ。って今日はいないみたいだけど・・・」
カートで寝泊りする札アサシン。知る人ぞ知る、首都の名物の一つだ。
「相方・・・、そっ、そんなんじゃないですっ。私は単に彼が寝泊りするお金が無いから――」
顔を真っ赤にして否定する女商人さんから目を逸らし、俺は首都の雑踏を再び見やる。
そこに消えていった友の姿はもう確認できない。
「そういえば、騎士さん。」
「ん?」
「宜しければ、その喧嘩別れした人の容姿なんか教えていただけませんか?
 もし見かけたら私からも声をかけてみますので・・・」
いや、そこまでして貰わなくても・・・
そう断ろうとした俺だが、「いつも買ってくれる御礼」と言う女商人さんに押し切られる形で、俺は友の容姿を口にする。
「人の良さそうな顔・・・ですね」
律儀にメモを取る女商人さんが面白く、でも、実は顔とは裏腹に奴の本性は激エロ野郎だから気をつけてね、と付け加えると
再び赤面する女商人さんに別れを告げ、俺も雑踏へとその身を委ねた。

奴は、首都を潰す時間までは言ってこなかった。
おそらく今はその時ではないのだろう。
何を想い、何を感じ、何を目的としてこの首都を墜とそうというのかは分からない。
だが、この首都には数々の英雄予備軍とも言える存在が息を潜めている。
生半可な攻撃では返り討ちに合うことは奴も理解しているはずだ。
時間はまだある・・・

雑踏の中、立ち止まり、俺は拳を強く握る。
握り締めた手の平はじわりと汗ばんでいた。
不快感をそのままに俺はここに誓いを発てる。

――俺は絶対に悪お前を止めてみせるっ

        to be…

353 名前: 白き銀と黒き銀(補足 投稿日: 2004/01/23(金) 13:22 [ ZqUfSxdk ]
まず、修正を・・・
ラスト一文を
「――俺は絶対に『悪』お前を止めてみせるっ」
『悪』は余計です・・・。
脳内変換お願いします(TT
締めでMISSってどうするんだ、俺。

あと、『俺シリーズ』でいいのかな?
女商人さんとか勝手に出しちゃってすみません><
宜しければこのままうちのキャラも使って頂いて結構ですので
(我ながら絡める辛いと思いますが、)
このまま使わせていただけたら幸いです。

ちなみに、VIT型の剣&両手剣騎士とINT-DEX?VIT?のプリという
設定です。

長文申し訳ございませんでした。

354 名前: <削除> 投稿日: <削除> [ ouCI8c1Y ]
<削除>

355 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/23(金) 15:56 [ n/JWHrMo ]
>>354
来れるもんならきてみろよバーカwwwwww
漏れのカラシニコフ(BB弾)で蜂の巣にしてやる( ´゚,_ゝ゚`)

356 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/23(金) 16:35 [ sD.0XJ46 ]
>>354 じゃあ俺はお前を犯す

357 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/23(金) 19:02 [ K3oj5HBI ]
>>356
d(゚ω゚) GJ!

358 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/01/24(土) 08:27 [ YUqdtBBo ]
 大きくなったら何になりたい?
 温かい、母の声。
 それに、迷わず、こう答える。
 私はアコになる!
 そして、お姉ちゃんの分まで人を癒すの!!
 絶対!!絶対!!
 すると、母はやさしく笑いかける。
 私の青い髪を撫でながら、母は黒い艶やかな髪を撫でた。

「お・・・母・・・さん・・・?」 
 目を開く、そこには、揺れる黒髪。
 頭はぼんやりとしていたが、体は、より、正確に動いた。  

 
 ・・・右フック。
「ぐおっ!?」
 そのまま蹴り上げ。
「・・・・・・・・・・・・・!!」(声にならない悲鳴)
 &脇腹にキック。
 すばやく転げ出ると、スタナーをとりだし、悶えて入る所を、上から・・・!!

 メゴシャッ

 ぼうっとした頭で、紅く染まった法衣を見た。
 白い、アコライトのもの。
 姉が、最もなりたかった職業。
 そして、私は・・・もうすぐ・・・。

「リストー(仮名)!」
「アサシ(仮名)」
「なにぼんやりしてるんだよ、ライーさん達待ってるぞ」
「あっごめん・・・」
「ほら、行くぞ、お前も、やっと、プリーストだな・・・」


 そして、私は、今日、プリーストになります。
 名前の通り、プリーストに。
「・・・リスト(仮名)さん」
「あれ?スオウさん・・・」
「いってらっしゃい」
「・・・はい」
「今度会うときは、お互い2次職ですね」
  
 さようなら、アコライト。

359 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/01/24(土) 08:32 [ YUqdtBBo ]
 お久しぶりです。
 今回は、リスト(仮名)がプリーストになる前を書かせて頂きました。
 この後、リストがどうなるかまったく考えてませんでした。
 突発的に転職前振りしちゃったんで、色々悩んでたんですが・・・。
 これからは、リスト(仮名)のプリバージョンか、それとも過去のお話かをやります。
 一応、これは簡潔ってことで、次は、凹凸コンビの方を一応簡潔にしたいです。
 リクが無くてもまたやってきます。

360 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/01/25(日) 05:50 [ Q9K9jXeA ]
おいらは吟遊詩人

旅から旅への根無し草
そんなおいらにも故郷はある

深い森に囲まれ、清涼なる泉に蓮の花咲く神々の都
世界で一番美しい街。麗しのフェイヨン

~「ただのしょぼぃ地方都市だろ」だって?
喪 前 様 の 目 は ふ し あ な で す か

フェイヨンの美しい石畳を見ろ!!
洞窟から切り出された貴重なホロン石だぜ!?
何万年も前のホロンの心臓が化石化した、神秘のホロン石!!
天国への階段はホロン石でできていると言われるぐらいだ。

フェイヨンの石畳にコインが落ちるとき・・・
チャリィィィーーン チャリィィィーーン
ああぁっぁなんて素敵な音を響かせるんだGJ!!
魂に響く小銭様の澄み切った音色
世界中の石畳中でも別格だ!!

おいらが死んで天に召されるとき
天国の階段を登りきることが出来ない気がするよ
天国への階段は最極上のホロン石。
いつまでもいつまでも
階段に響き渡る小銭様の音色に聞き惚れているだろう・・。

361 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/01/25(日) 05:54 [ Q9K9jXeA ]
おいらは吟遊詩人

週末は戦場でハーブを奏で人々を闘いに誘うのが、おいらの仕事
曲名はもちろん『プラギの唄』

放浪詩人のおいらだが、今日はめずらしく女連れ。
ここフェイヨンで捕まえた、ピョンピョン跳ねる魔族の幼女。
名前はまだない。
~当然だ、この闘いが終ったら首都で高く売るのだから

「あたしも援護したほうが良いアルか?」
「馬鹿野郎!!ここは危ない。竹林の中でじっとしてろ」
かくれてろと言ってるのに気が付くと側にいる
・・・気が散るぜ・・まったく危なっかしい女だ。
まぁいてもらうだけで傭兵が1人分多く貰えるのだからガマンしよう

「この帽子、結構人気アル。ご主人様もかぶりたい?」

「この前、間違えて毒キノコ食べちゃいました…」

「ご主人様、髪の毛結んでくれる?」

なんてうるさい女だ!!
おいおい!!そんな風に抱きついたら楽器の演奏が出来ないだろ!?

WPから敵の大部隊が沸いて出た!!
「生麦、生米、生卵、なまぐみ、生米、生卵…」
こんな時に何言ってんだバカ女・・
あぁ・・それは寒いジョークじゃなぃぞ!!???
それじゃ敵は氷らない!!
「生麦、生米、生卵、なまぐみ、生米、生卵…」
だぁぁぁ!!!やめろ敵の前に飛び出すな!!

「ムナたん危ない!!」

気が付くとおいらは、そう叫んでた・・・・。
命名しちまった・・・しかもデフォっぽい平凡な名前・・最悪だ。

「名前つけてくれたアル」
ペコ軍団の通り過ぎた戦場で、ムナたんはうれしそうに笑っていた。
ムナたんがあんまり笑うから、おいらも釣られて笑っちまった。

ムナたんの笑顔と引き替えにした儲けはおしいが
いつの日か天国への階段を登るために
たまには人に優しくするのも悪くない。
こいつは将来の夢への先行投資ってやつさ。そうだろ?

362 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/01/25(日) 12:52 [ AKto6Pq2 ]
おいらは吟遊詩人

今日は首都で旅の資金稼ぎ
《ムナックの卵・未孵化260K》

親友の店に卵を置いて商店街をブラブラ散策
ヒドラC140Kの露店発見!!
出ました首都名物!!新米商人の値札付け間違い

ドッと押し寄せる買い物客
意地汚いハイエナどもめ・・・
おかげでヒドラC1枚しか買えなかったじゃないか!!

店に戻るとムナックを連れた客が難癖をつけてきた。
「未孵化卵だっていうから買ったのに名前が付いてるじゃないか!」
全く、いいがかりもいいとこだ。
「未孵化卵は260k。あんたの買ったのは命名済み250kの卵だろ」
「一緒に並べてた未孵化卵は先に売れちまってたのさ」

素人相手の商売は肩が凝るぜ
気のいいおいらは20%引き200kで商品を引きとってやった。

「だだいまアルゥ」
抱きついてうれしそうに頬ずりをするムナたんに
おいらは、この日6回目の「おかえり」を言った。

363 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/25(日) 15:30 [ TSIpMFj2 ]
俺はシーフ
故郷モロクを離れ、首都に仕事を探しに来た。
首都に入ると、今まで見たことも無いようなものが売っていた。

半額札の付いたアサシン
やわ毛の上で寝てるローグ

首都では流行っているのだろうか。
隣の商人(男)のカートに俺も潜り込んで見た。
何故か殴られた。
気まずいので、商品を買ってなだめようと、商品を見る。
看板には未孵化のムナックが260kと書いてある。
値札には250k・・・
値段を付け間違えたんだろう。
ムナックの卵を買い、露店を後にした。
早速、孵化してやろう。名前は決まっている。
「ムナ娘」だ

・・・「ムナたんだよ」
孵化したムナックが喋る。
なんて事だ、名前付きの卵を買ってしまった。
しかも、デフォっぽいセンスのかけらも無い名前だ。

俺は商人(男)に文句を言うために露店に戻った。

364 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/25(日) 15:31 [ TSIpMFj2 ]
「未孵化卵だっていうから買ったのに名前が付いてるじゃないか!」
全く、詐欺師も良い所だ!気持ち悪い薄ら笑い浮かべやがって。
「未孵化卵は260k。あんたの買ったのは命名済み250kの卵だろ」
「一緒に並べてた未孵化卵は先に売れちまってたのさ」

なんて事だ、間違えてたのは俺の方だった。
途方に暮れていると、吟遊詩人が声をかけてきた。
「200kでその卵引き取ってあげようか?」
助かった、-50kは痛いが売れないよりはマシだ。
「デフォっぽい、変な名前付いてるけど、おねがいします。」
何故か顔の引きつった吟遊詩人と取引をし、俺の懐も暖かくなった。

店から離れ、ふと、振り返ってみる。
吟遊詩人にペットが抱きついていた。
あんな変な名前なのに、愛情を注げる物なんだな。
やさしい人を見て、何故か胸に込み上げてくるものがあった。

俺は、今日の宿を探すために、雑踏の中に戻っていった。

365 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/25(日) 15:36 [ TSIpMFj2 ]
勝手に絡ませてみました。
駄文ですいません_| ̄|○

366 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/01/26(月) 13:18 [ O8aKCA9o ]
首都プロンテラは、今日もやっぱり賑やかだった。
門をくぐって街に入ると、復活ポイントで休む人々がいて
更に奥へと進むと談笑・売り子・値引きの声が徐々に大きくなってゆく。
前を行くブラックスミスのカートを後ろから押しながら、あたしはいつも通りの街を見渡した。


昨日は、めずらしく彼――前を行く戦闘BSに誘われて、ピラミッドダンジョンに出かけていた。
“金でも稼ぎに行こう”とのことだったけど、もちろん、あたしの第一目標は別のところにあった。
ピラミッドダンジョンは、古代の王が眠る墓。
その王のミイラが多くの随従を引きつれ、しばしば冒険者に襲い掛かるという話は、あまりにも有名だ。
そのミイラは他のよりも強くて、特別に“オシリス”と呼ばれている。
そう。今回のあたしの狙いはオシリスだった。
行く前にそれっぽい事を彼に言ったら、なんだか不安そうな顔でため息をつかれた。
どうせ、また無理だとか思われてるに違いない。

結局、一日中篭っても遭遇しなかったわけだから、もうどうでもいいけれど。

かなりの収集品を手に入れて、ダンジョン内からそれぞれ蝶の羽を使って帰還したのが今朝。
さすがに一夜漬けは疲れたので、そのまま宿屋で仮眠をとった。
昼まで寝て、ギルドメンバーに叩き起こされたのがついさっきのこと。
昼食の前にあたしと彼は、カート内に納まりきらないほどの収集品を
今から売り払いに行くところだった。

367 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/01/26(月) 13:19 [ O8aKCA9o ]
「お。ヒドラカード140k。」
急に彼が足を止める。あたしは勢い余ってカートの収集品の中に突っ込んだ。
「・・っ急に・・」
「あ、悪い。」
さして悪いとも思ってないような様子で、彼は答える。
視線は雑踏の中の露店に向いている。
ヒドラカード140k。破格も破格、ほぼ捨てるような値段だ。
値段のつけ間違いと知ってか知らずか、周りの買い物客が露店めがけて押し寄せる。
中には一枚しか買えなかった~と嘆いている者もいる。
「かーわいそうに。」
埃を払いながら、あたしはつぶやいた。
露店を出した商人は、押し寄せる客と自分の失敗を目の当たりにして、少し涙目になっている。
でもたぶん、新米のころはイロイロ失敗してるほうがいい。
「どうせ買えないし。ほら、キリキリ運んで。」
あたしは彼を促した。
「へいへい。」
適当に彼は答える。
実際、先日思い切って古代のブローチを買ってから、あたしの懐は極度に寂しい。
140k払うと、もう倉庫すら開けられない金額になってしまう。
無理しすぎたかな・・・とは思うけれど、まぁそれはそれ、これはこれ。
とにかく、今から売りに行く収集品が、あたしにとっては頼みの綱だった。

368 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/01/26(月) 13:20 [ O8aKCA9o ]
あたしが古代のブローチを買った女商人さんは、近頃少し有名人だ。
正確に言えば彼女ではなく、彼女と居候の男ローグの二人。
男ローグは彼女のカートに住んでいるらしい。
その女商人さんの露店の前を通ると、必ずいつもローグがカートで寝ている。
そしてその近くには、また別の二人組みがいる。
やっぱり女商人さんと、カートに住んでいる男アサシン。
もっとも、このアサシンの方は何故かいつも傷だらけでボロボロなんだけれど・・。
これは案外、商売繁盛の秘訣なのかもしれない。
ただでさえ目立つ露店は、買う気がない冒険者の足までも止めてしまうものだから。


やっと、収集品を買い取ってくれる商人さんの前までたどり着いた。
空腹の時にこの重さのものを運ぶのは、やっぱりきつい。
その場にへたれこんだあたしに気を使ってか、彼は「売ってくるから」と、
一人であのカートを引っ張っていく。
ふらふらして危なげだけど、まぁ彼なら大丈夫だろう。

冷たい空気が汗を乾かしてくれるのに任せて、あたしはぼんやりと周囲を見渡した。
相棒がいつものお決まりの場所――あたしの右肩にとまる。
「ご主人様、髪の毛結んでくれる?」
ペットのムナックが、主人である吟遊詩人に抱きついているのが見えた。
「お金が貯まったら・・」
あたしは相棒に向かってつぶやく。
「次はペット買うってテもあるね。なんか強そうなやつ。」
言い終わって、にっと笑ってみせる。
相棒は露骨に嫌そうな目つきで、そっぽを向いた。


彼が帰ってきた。収集品は結構な額になっていた。
少し多目にもらえるように、少し脅してみることにする。
脅し文句は、そう。
「金欠だから一人でオシリス狩りに行ってくる。」で。

369 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/01/26(月) 13:21 [ O8aKCA9o ]
久々に書いてみました(´ω`) と思ったら長っ!
最近書き手さん忙しいみたいですね~。
とか言ってる私もそうなのですが。

ガンバルゾ。

370 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/01/26(月) 13:32 [ O8aKCA9o ]
最後のムナたんのセリフ、「ただいまアルゥ」だった(´∀`)
脳内変換お願いします。

371 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/01/26(月) 13:59 [ LmZh5hWE ]
>>363
思わず笑っちゃいました。センスない「ムナたん」に対抗して「ムナ娘」!?
シリアスものの展開も気になりますが、短編受け狙いマンセー!!こういうの大好きです♪

372 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/01/27(火) 00:36 [ wnk54Vaw ]
俺は記憶をなくしたオーラの騎士

朝のようだ・・・
左手は右手で押さえつけるようにして寝たのでしびれている
あの騎士はもう戻ってこないんだろう
そう思いながら朝の支度をする

最近はもっぱらボス狩りをしている
写真の騎士を探しているうちに
ボスと暇つぶしに戦っていたらそちらがメインになってしまった
記憶のことなどどうでもよくなってきた
写真の騎士を見つけたところで俺のことを覚えていなかったら意味はない
もはや俺が誰であろうが知ったことではない
剣を取る(愛用しているカタナだ)

ドクッという心臓の動悸がする
「全テノモノヲ斬リ、終焉ヲムカエサセル」
妙な考えが頭に浮かぶ
胸の不自然な傷が疼く
俺は意識を失った

意識を取り戻したら既に夕方だった
今日は狩を止めて街に出ることにする
ヒドラカードが140kで売っていた
商人涙ぐんでるな、飛ぶように売れてうれしがっているんだろうか・・・
ムナックの卵260kか・・・(ムナックって何だろうか・・・?)
と、思っていたらシーフが買い取っていった
ブラブラ歩いているとBSと以前どこかで見たハンターがいた
特に話した相手ではないので素通りする

家路に着く
写真の騎士は何処にいるんだろうな
記憶のことなど、どうでもよくなったはずなのに何故だろうか
朝方、意識がとんだのも記憶に関係のあることなんじゃないか
夜が更ける
今日はもう寝よう、だが・・・

明日はグラストヘイムに行こう

373 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/01/27(火) 00:45 [ wnk54Vaw ]
久しぶりです(´・ω・`)
ネタが尽きた(ぇ
と、冗談は置いといてマジで忙しいんです

ネタ考え中!(-ω- 
絡ませてネタ増やしてくれるGJ!な方希望(ぉ
できるだけ頑張ってみます~

374 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/01/27(火) 11:27 [ qljjdTa6 ]
「――お前なぁっ!」
人気のない古城に男の怒声が響く。
その声が新たなモンスターを招くことを危惧した♀ハンターにたしなめられた♂ウィザードは、
ボリュームをワントーン落として続ける。
「プリさんが休憩欲しいっつってんのに、モンスター探しに行ってんじゃねーよ」
先の戦い、何とか殲滅には成功したが、確かに自分の傷は完治というまでは癒されず
見やれば部屋の隅では♀プリーストが『SORRY』申し訳ないです、と俯いた。
彼女の顔色は青白く、それはなにも石窓から射す月の明かりのせいだけでは決してないはずだ。
「すまない・・・」
  ――どうかしてる、
剣を鞘に戻し、盾を静かに足元に横たえ、俺は部屋の入り口付近の壁にもたれ掛かかってため息を一つ。
 いかに体力自慢の自分といえど、プリーストのヒール無しに生き残れるほど、
 ここは、そんな甘いダンジョンではないと分かっているはずなのに・・・
「もう少し集中しろ、」
♂ウィザードの言葉が胸を刺す。
(・・・まったくだ、)
目を伏せた俺の心中を察してか、♂ウィザードはそれを最後に俺への叱咤を止めた。
「すまんね、ハンターさん、プリさん。実は――」
休憩中の暇潰しか、♂ウィザードは♀プリーストと♀ハンターを振り返り何かを話そうとしている。
普段のムードメーカーは俺だった。
狩りを続けてると、ぽっかりと、なにもしない時間が出来ることがある。
例えば、それが今。『比較的安全な地点での休憩』だ。
特に休憩時間は体力や精神力だけでなく、激しい緊張による心労も休めておく必要があるのだ。
今日の俺には余裕がない。奴の事情を語った数少ない人間である♂ウィザードが、気を利かせて俺の替わりに何か雑談を立ち上げようとしてくれていた。

「――実はアイツつい最近相方にフラれたんだよ」

375 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/01/27(火) 11:29 [ qljjdTa6 ]
「――実はアイツつい最近相方にフラれたんだよ」
ガシャーンと思いっきり石畳にずっこける俺。
「あう、そ、それは・・・」
「あ、あはは・・・」
コメントしづらそうに笑う二人の声に、地についた俺の頬が紅くなるのを感じた。
「しっかも、その相方ってのが、かれこれ、半年以上も一緒に狩りしてるような奴だったもんで――」
「それは、集中できなくたって、仕方ないですね・・・」
ハンターさんの台詞。
 な、なんか同情の視線を感じるんスけど・・・
「でも、」と継いで♀プリースト。「半年一緒いたからってだけで、相手が自分の事好きに違いないとか思っちゃう勘違い君は困りますねぇ」
・・・このプリさん毒舌
「――相方は♂プリだっつーのっ!!」
一同の視線が非難的なものに変わったところで、ようやく立ち上がった俺は全力で否定した。
苦笑を浮かべ、なーんだ、という顔をする♀ハンターさん。
彼女はもう休憩は必要ないのか立ち上がると、背中から新たな弓を取り出し具合を確かめ始める。
♀プリーストの具合は良くなったのだろうか?
確認すべくそちらを向いた俺の視線と♀プリーストの視線がぶつかった。
彼女は妙に潤んだ熱い瞳をさせ、こう言った。
「VIT騎士さんは男色家さんだったんですねっ!」
  ――ピキィッ
寒いジョークを凌駕せん勢いで場が凍る。
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
一同沈黙、
その沈黙を破って友人♂ウィザードが口を開いた。
「あー、お前今日具合悪いみたいだから、念のため、俺達とお前の間にファイアーウォール出しながら闘うことにするわ、うん。」
「貴様っ、それは、『えんがちょ』って事かぁーっ!!」

場に笑いがもたらされ、皆の心労も幾分か回復される。
気がつけば俺の心のモヤモヤも少しは軽くなった気がする。
「もう大丈夫です、」相変わらず熱い瞳で俺を見つめる♀プリーストさんに多少怖いものを感じなくはないが、
俺は盾を拾い上げようと手を伸ばす。

376 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/01/27(火) 11:31 [ qljjdTa6 ]
  ――っ?!
重力波
濃厚な死の気配
それについで遠方よりの悲鳴が俺達の耳に届く。
「・・・来ましたね。」
先ほど確認していた弓を手に取り、嬉しそうに♀ハンターさんがその弦を弾く。
その目はすでに狩猟者のそれだ。
「最前線、頑張ってくださいねっ」
支援魔法を順に唱えながら♀プリースト。
「その恋、是非実らせてくださいっ!!」
・・・まだ言ってるし
「ま、気ぃ抜くなや?」
完全に誤解されたっぽい俺を見てくすくすと笑う♂ウィザード。
そいつは、俺の肩に、ポン、と置こうとした自分の手に気付いて、すんででそれを止め、
「あぶねぇ・・・」
本気で蝶で帰ってしまいたくなったが、覚悟を決め、俺は今度こそ盾を拾い上げる。
一同を見回し頷くと、全員から頷きが返ってくる。
準備も覚悟も全員完了しているようだ。
俺はペコペコに跨ると悲鳴のした方角に首を向ける。
「いくぞっ!」
ペコペコの鋭い爪が石畳を捉え、俺の体は加速する。
『あのなぁ。アイツを止めるつたって、いざアイツがお前の前に現れてとき、お前より強かったらどうすんだよ?』
城へと俺を誘った♂ウィザードの言葉。
 まったくその通りだ、と今は思う。
 もっと、
  もっと、強くならなくては――
湧き上がる未だ見えぬ闘気を身に押さえつつ、俺の目は前方で暴れる巨大な化け物の姿を捉えた。

  ――さぁ、狩りの再開だっ

377 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/01/27(火) 20:24 [ LcibSLvU ]
おいらは吟遊詩人

旅から旅への渡り鳥

「おっとごめんよ」
ポタ広場の人混みを掻き分け、依頼主の騎士を突き飛ばし
開いたポタに飛び乗って、やってきましたグラストヘイム

便乗一発目で目的地とは運がいい。
~気取ったオーラの行く先なんて決まってるけどな

378 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/01/27(火) 20:26 [ LcibSLvU ]
おいらは吟遊詩人

辿り着いた古城の監獄は、亡者の巣。
群がるゾンビを薙ぎ倒し狙いのブツを手に入れる

「ムナたん気に入ったかい」
階段のスミに腰掛けてムナたんに足鎖をはめてやる
「うれしいアル♪」
思った通りよく似合う

おいらの後を少し遅れてついてくるムナたん

赤いハエを愛用のハープで追払い
振り返ると・・・ムナたんの姿が消えている!??

さびたギロチン台の下に追いつめられ
ペタリと座り込むムナたん。
いやらしい毒虫がゾンビ共が
ムナたんの髪に衣装に手を伸ばし、噛みつこうと牙をむく

頭の中真っ白。
おいらは夢中で矢を放つ

矢を使うなんて何年ぶりだろう・・・
1本1z・・53本消費・・あぁ俺様としたことが勿体ない

「食後にちょうど良いくらいの運動アルね」

ムナたんはそう言って真っ青な顔でニッコリ笑う
~白い足首に血がにじんでる
このかぼそい幼女に重たい足鎖は酷すぎた・・。

街に戻ったら
小さな赤いサンダルを買ってやろう
靴の留め金にはコインを2つつけよう

ムナたんが飛び跳ねるたびチャリンと音を立て
いつでも側にいることがわかるように・・・。

379 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/01/27(火) 20:40 [ LcibSLvU ]
おいらは吟遊詩人

・・ムナたんが元気がない
ここ2~3日ひとことも喋らない

「~栄養失調です」
冷静に診察する看護将校ドレッド

プロンティラ城の2Fで出された飯をたいらげ
「ぱくぱく…アイヤー、なくなってしまった」
ムナたんは恥ずかしそうに肩をすくめる

なんてこった
食事は充分与えてるはずだぜ!?

ふとムナたんの足元を見ると
赤いサンダルに付けたゼニーが増えている

「精神棒欲しかったアルゥ」

「~食事を我慢して小銭を貯めていたのか・・」

足鎖を無理矢理、押し付けて
赤いサンダルと交換させたら
泣いていた新米露天商人。

確か、やつのカートに《精神棒》の札を見た気がする

380 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/01/27(火) 20:41 [ LcibSLvU ]
おいらは吟遊詩人

ガキの頃から物乞いをして
頭の先から、つま先まで、拾った物か貰い物
愛用のハープは転職の時の記念品
貰える物はゴミだって大歓迎。出すのは舌だって嫌だ!!

精神棒・・そんな贅沢品にビタ1文出す気はないぜ

「ところで診察代だが・・」
金を盗るのかよ!!ここは公共の施設だろ!?

「心配するなゼニーはいい」
「その代り医薬品を洋介神父の所へ届けてくれ」

ホッ・・・

「止血剤、増血剤、睡眠薬・・」
リストの医薬品を箱に詰める看護将校

ここ、プロンティラ近衛団・看護課の壁には
うす汚れた勲章や、古い写真が何枚もかけられている。
精悍な老将軍、少年志願兵
昨日見たオーラの騎士の写真もある。

381 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/01/27(火) 20:43 [ LcibSLvU ]
おいらは、ちょっと鬱な吟遊詩人

「精神棒・・・」

ムナたんは諦めきれない様子だ。

「あ!!そうか」

おいらは思い出した。
新米商人の露店で精神棒を見て
「この鈴がゼニーだったら気持ちよい音を鳴らすだろうな」
おいらはムナたんに、そう言ったんだ。

「ムナたん・・その靴のゼニーは・・」
「精神棒につけるアルゥ」

「ゼニーで何か買うなんてありえないアルゥ」

おいらはムナたんの手を引いて看護課を飛び出した。
行く先はフェイヨンダンジョン

おいらは最高の相棒を手に入れた。

そうだ・・ゼニーで何か買うなんて歪んでる!!
何年、何ヶ月かかろうと精神棒を手に入れる!!
~~もちろんタダで!!!

382 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/01/27(火) 20:46 [ LcibSLvU ]
絡ませたら長くなっちゃぃました_| ̄|○

383 名前: 黄昏の名無し 投稿日: 2004/01/28(水) 14:43 [ MHj2T.kM ]
わたしはプリースト
聖カピトーリナ修道院で厳格に育てられた修道女です。

 この汚れた現世を神の拳で浄化せんがために、
モンクを目指して参りましたが、生まれつき身体が弱く断念いたしました。
プリーストとなった今は、
虐げられた弱き者たちに神の福音を与えんと、奮闘する毎日です。
 今日は魔物の巣窟に自らの身を投じ、
騎士様、魔導師様、鷹匠様と共に、神の領土を守るため戦っております。
 神の使徒とはいえ、荒くれ者達の男臭さ、
無骨な鎧、騎士様の跨る奇怪な鳥の獣のおぞましさ・・
俗世と切り離された、聖カピトーリナ修道院で育ったわたしには耐えられません。

「――お前なぁっ!」
なんて耳障りな怒声でしょう。古城の魔物に気づかれるではありませんか。
「プリさんが休憩欲しいっつってんのに、モンスター探しに行ってんじゃねーよ」
魔導師様の低い声に騎士様は足を止めます。
 体力のない者ヘのいたわりも配慮のカケラもない騎士様は、
わたしの支援魔法の範囲から外れて、どんどん先に進んで行ってしまうのです。
「すまない・・・」
騎士様はそう言って剣を鞘に戻し壁にもたれかかりました。
古城に差し込む月明かりに照らされた騎士様の顔立ちは、ドキッとするほど端正な憂い顔。
__そして告白がありました。Coming-out
 彼の愛しく思う恋人は同性であったのです。
半年も側にいて愛を果たせず生き別れるなんて・・・・。
神も許さぬ忌まわしい関係でありながら、なおも断ち切れぬ思慕
 わたしは決心しました。
誰にも許されぬ愛ならば、わたしが見守り祝福を与えようと。

「最前線、頑張ってくださいねっ」
 今のわたしに出来ることは騎士様を最上の支援魔法で守ること。
引き裂かれんばかりの想いで騎士様の無事を祈っているであろう恋人の代りに。
「その恋、是非実らせてくださいっ!!」 
 二人の再会の日まで、わたしは見守り続けます。
運命の赤い薔薇が二人の胸に宿っている限り、きっといつか巡り会うことを祈って。

384 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/01/28(水) 19:54 [ BMGkRZsQ ]
「ぶっころしてやる!!」
「それはこっちのセリフだ!!」
 BSと、アサシン、ニ種の職業が、プロのポタ広場の真ん中で暴れていた。
 その中心には、一人の女プリ。
 見ようによっては、女プリを取り合う争奪戦であろう。
 しかし・・・その内容は・・・。

「「リスト(仮名)にさわんな!!」」
 ・・・やっぱり、とりあいだった。

「・・・バカ・・・」
「おっおれは保護者として言うがな!!てめぇみたいな不良アサが汚い手で触るなつーの!」
「こっこっちは、幼馴染として言うけどな!!下心見え見えなんだよ!!どうせスリットに目がいってるんだろ!!変態露出魔!!」
「だと!!それは俺のセリフだ!!」 
 
 リスト(仮名)、それは、女プリの名前だった。
 しかも、なりたて。
 争奪戦を行う二人は、ギルドエンブレムを見ればわかるが、同じギルド所属である。

「ウザ・・・」
 かなり本気の冷たい視線。
 周りからの好奇の視線。
 ここから逃げたい。
 そう思いながらも、ログが入らないようにポタ屋の看板を出しました。 
 すると、目の前に、不思議な騎士さんが現れたのです。
 首都にいれば数人は見るオーラをまとい、不思議な顔に仮面、左手に小手をつけた、なぜだか、懐かしくて涙が出てしまいそうな・・・そんな人。
 
「すまんが、GH近くにおくってくれないか?」 

 もちろん、私は二つ返事で了承しました。
 その時、考えついたのです。
 ここから、二人に気付かれず逃げる方法を。
 
「壁際いきますね」
「ああ」

 ケンカを続ける二人に、私は、チラリと一瞥すると、ポタを出した。
 そして、騎士さんが入った瞬間、そこにのりこんだのです。

「「リスト(仮名)!?」」
「ばいばーい、アサシ、クスミー(^^)ノシ」
 視界が、一気に変わりました。
 GH近くの景色が目に入りました。

「?」
 不思議そうに騎士さんが私を見ていました。
 オーラさんとはつりあいませんが、とりあえず、不公平をくんでいただけないか話してみました。
 さて、アサシとクスミ・・・大丈夫ですかね?

385 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/01/29(木) 10:30 [ rvIcdHN6 ]
首都プロンテラ
『僕は首都を墜とすよ――』
雑踏を奥、そこには居ないかつての友の後ろ姿を見た俺は、ただその幻影が消えてしまうのをじっと待つ。
奴がそこにいるわけはない。
今見えているものは、奴が俺の胸に残した棘が映す幻。
否、その棘こそ俺の自責の念。
奴の苦しみに気付いてやれなかった不甲斐ない相棒の――
「・・・・・・・・・俺さ、
 俺はさ――」
「――あ、ホ○の騎士さまっ!」
不意にかけられた黄色い声。激しい重力波で凍る周囲の一同を他所に、俺は鎧の音鳴り響かせ地面に突っ伏した。

  白き銀と黒き銀 ~もうシリアスには戻れないっ~

ああ、やってしまった・・・
 ・・・もう首都にこれないかもしれない、
血塗られた剣に目をやり俺は空を見上げた。
空は今日も澄んでいて何処までも高く――
ふと、足元にぬめりを感じた俺は俯く。
首都のメインストリートからの外れ。
人気のない石畳に広がるのは、♂ウィザードの血。
先ほど俺を黄色い声で○モ呼ばわりしたのはこいつだ。
人ごみのない場所へ誘導しフロボック。
対人剣でスタンバッシュして壁に叩きつけるようにボーリングバッシュ。
なにか言おうと口を開いた♂ウィザートにもう一度フロボックして黙らせると、駄目押しのボーリングバッシュ。
・・・なんて脆いんだウィザード。
というかさすが俺様!
俺様素敵す――
「――いいからいい加減帰って来い」

386 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/01/29(木) 10:31 [ rvIcdHN6 ]
魔法陣に包まれ我に返ると首都のメインストリートの外れ。目前には呆れ顔の♂ウィザード。
どうやら白昼夢を見ていたらしい。
いや、かなり殺してやりたかったのは事実なんだが・・・
「友人に聞かれていないことを祈るんだな、ホ○の――っ」
まだ言うか、このクソWiz。
俺は剣の柄に手をやりその無礼な友人を黙らせると、「――で、何のようだ?」
「おぃおぃおぃ、用がなきゃ声かけちゃ駄目なのかよ?」
オーバーに肩をすくめながら友人。
それでも俺は釈然としない顔をしていたのだろう、友人は続けた。
「――無理無茶無謀」
『?』最初、奴の意図をつかみかねた俺だが、続く奴の言葉にピンときた。
「突入突撃吶喊」
それは俺達の古い口癖、
『センセー、前方にオークゾンビの群れがあるでありますっ』
『ま、待ってくれ。今はSPがちょっと――』
『無理無茶無謀♪』
『無茶だってわかってんなら止まれぇぇええ!!』
「――結局、俺達のところへ戻ってくる前にぶっ倒れちまうしよ」
くっくっくと笑いを堪えながら友人。
「あの頃は無謀と勇気を履き違えてたんだよ、」
「今でも、だろ?」
「違いねぇ」
裏路地を歩き、日が射す小さな広場を見つける。
その場所には首都では珍しく人がいなかった。
「昼飯時だ」
怪訝そうな顔する俺に友人がツッコミを入れる。なるほど。
「――あの頃は良かったな。」懐から出したタバコを咥えると
「おっさん臭ぇ」文句をいいながらもそれに火をつけてくれる友人。
「おっさんでもいーもーん」俺は紫煙を上げるタバコを見つめ
「――なぁ、俺じゃ」背後から聞こえる友人の声に
「俺じゃあアイツの替りに――」
「――お前は、何処にも行くなよな。」
穏やかな午後の昼下がり。
俺は目じりが熱くなるのを感じていた。

友と呼べる男がいる。
そいつはいつも回りのことに気を使い、俺の無謀を支えてくれる。
友と呼べる男がいた。
そいつはいつも笑っていて、
だからそいつの腹の底で眠る悪魔に、俺は気づけなかったんだ――

「ただし○モの相手だけは勘弁な。」
「ボーリングバ・・・」

387 名前: 黄昏の名無し 投稿日: 2004/01/29(木) 18:23 [ XgZhVJJc ]
わたしはプリースト
おでかけ用の幅の広い帽子を目深に被り、ミニグラスをかけて
首都の煉瓦塀のかげから、騎士様をそっと見ていました。

 けだるい午後の昼下がり・・何かおこりそうな予感がします。
雑踏の中、騎士様に話しかけたのは、魔物狩りでご一緒した魔導師様。
 騎士様の周囲の人垣がサッと引き、ざわめきが消え、空気が変わりました。
__緊張が走ります。・・なにかあったのでしょうか?

 心ここに在らぬと言った表情の騎士様を、魔導師様は裏路地へと誘います。
人目を避け2人は何を話し込んでいるのでしょうか?遠くて声が聞き取れません。
・・・・・そして、わたしは見てしまったのです。
 騎士様がタバコを口にくわえると、魔導師様はタバコに火をつけるふりをして、
騎士様に顔を近づけ、覆い被さるように・・・・・接吻・・・・・・・・。
 そして、かすかに聞こえた魔導師様の声
「――なぁ、俺じゃ」
「俺じゃあアイツの替りに――」
熱い視線で騎士様を見つめる魔導師様。
 なんという事でしょう、魔導師様は、騎士様をお慕いしていらっしゃったのです。
変装して後をつけていた甲斐がありました。
「あぁ・・神よお許し下さい。」
呪われし運命と知りつつ、恋に狂う魔導師様の迷える魂を。
永遠に満たされない、魔導師様の騎士様への想い・・・胸が痛くなります。
 わたしはせつなさに耐えかねて、しおれない薔薇を一輪のこし、その場を去りました。
赤いの薔薇の花言葉~~情熱・熱烈な恋~~

388 名前: ザパン 投稿日: 2004/01/29(木) 19:01 [ 8rBmXbvw ]
ザパンはときめき、探してます。

まだコドモだし、難しい事もよく分からない、けどこれだけは分かって欲しい..誰かに愛されたい。

誰かあたしを見つけて

http://hello-again.is.dreaming.org

389 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/01/30(金) 13:39 [ nF0Wn1XM ]
「――お疲れ様ぁ」「結構儲かったね♪」「またよろしくお願いしますぅ~」
果物屋前、隣の清算が終了したのか、キャイキャイと別れの挨拶を交わす声が聞こえた。
俺はそちらを一瞥する。
「いやぁ、ウサシンさんもハンターさんもプリさんもお上手だったので助かりましたよー」
俺の視線の先には、3人の可愛らしい、また綺麗な女性に囲まれ♂ウィザードの姿があった。
今は澄ました顔をしているが、内心はデレデレしてるに違いない。
――と、♂ウィザードが俺の視線に気付く。奴はこちらのパーティを見て一瞬だが確かに勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
「――60k!」「まだまだぁ61k!」
こちらもあちらとほぼ同じ編成でありながら、――勿論ウサシンのポディションにはVIT騎士の俺だ。
「ぐぬぬ・・・ 61.5k!」
(――まぁ、500zでも高く買い取ってくれるならいいけどね)
俺は男だらけの妙に競りでヒートUPしたパーティメンバーを見回すと、ごろん、とその場に横になった。
(しかし、やばいなぁ・・・)
バフォメットの討伐には成功した。被害も我ながら最小限に留められたと思う。
しかし、そんな次元とは違うところで俺の焦りは日に日に増していく。
決戦の時は刻々と迫っていた。
(もうあと2週間ほどしかねぇぞ・・・)
焦りを表に出さぬよう、余裕の表情を作り隣を見やる。まだ雑談は続いているのか相変わらずのすまし顔の♂ウィザードと其れを囲む女性達の姿が見えた。
「――お疲れさんっしたー」「紫の古いゴミ箱だったナリヨ・・・」「南無妙法蓮華経・・・(続く)」「・・・。」
ややあって終了したこちらの酷く疲れる清算に俺は、お疲れ様でした、と終止符を打つと
  ぶいっ
俺の目の前に突き出される2本の指、「――あん?」
不機嫌な俺の声、♂ウィザードはそれに動じた様子無く、しらじらしく「――あ、こうか?」と指をもう一本立てて『3』を示した。
「これで5つは確保したぜ、」

390 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/01/30(金) 13:40 [ nF0Wn1XM ]
2/14 バレンタインデー
女性の秘めたる胸の内をを告げる、まさに決戦の日であったが、それは男にとってもまた別の意味で決戦の日でもあった。
「――どうせ義理だろうに、」
目を逸らしボヤく俺に、♂ウィザードはそれすら貰えねー誰かさんよりはましさ、とクククと笑う。
  いつかこいつ殺す、いやマジで
ふつふつ湧き上がる殺意を胸に封じ込めると、俺は剣を手に取り立ち上がる。
無言でその場を立ち去ろうとする俺に、♂ウィザードの・・・声がかかってこない?
気になって振り返ると、ニヤニヤとこちらを見ている♂ウィザード。
なんだか見透かされているような惨めな気分になった俺は
「――今年はぜってぇ勝つからなっ!」
・・・声が裏返った。
♂ウィザード爆笑。
より一層惨めになった。
見上げた空は高く蒼い。
こんな日はどこかで思いっきり泣いてしまいたい。

391 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/01/30(金) 13:41 [ nF0Wn1XM ]
最近よく視線を感じる。
刺すような視線を避けるように俺は裏路地へと歩を進める。
だが、人気が無くなった裏路地、響く2つの足音。
アサシン、――にしてはあまりにもお粗末なそれに俺は首をかしげる。
何かの罠なのだろうか?
路地の先のほうで楽しげな人の声が聞こえる。
見やればどこかの若い1次職のギルドが枝を折ってささやかなお祭りをしているようだった。
付近の住人は迷惑そうに其れを眺めているが、彼らは気にした様子も無く1本、また1本と枝を折っては歓声や野次を飛ばしては盛り上がる。
まぁ所詮は枝で呼び出されるようなモンスターだ。聞けば次で最後の1本だということだったので、俺は一団の横を通り抜けると
(――丁度いい、撒くか。)
この路地を抜ければ再びメインストリートに戻る。
メインストリートに紛れ込んでしまえばあとは大勢の人が俺の身を隠してくれる。
そう考え、メインストリートまでの小道を走り抜ける為に力強く足を踏み出した瞬間、
「――きゃぁぁぁっ!」
布を裂いたような悲鳴に俺は剣を抜き振り返る。
見やれば先ほどの一団の中心で、幅の広い帽子をかぶったミニグラスをつけた女性がゴスリンに襲われていた。
彼女の足下には踏み折られた枝、ちょうど煙を立てて消えるところだった。
そのギルドの一団は突然の事態に慄き、また混乱し固まってしまっている。
もしくはまだ属性の付加された武器を持ち合わせていないのかもしれない。
襲われていた女性はその場にたまたまテレポートしてきたプリーストだったのか、とっさにヒールを唱え――
 ――近くにいた♂アコライトを癒した。
もう一度ヒール
 ――♀シーフも癒した。
「――ヒールっ!!」
何処でどう間違ったのか、俺に飛んできたヒールに、俺も呆けていたことに気付く。
所かまわず自分構わず、といった感じでヒールを唱える♀プリースト。
見るからにパニックに陥っているのは明らかだ。
背のメインストリートを見る、穏やかな首都の昼下がり。
強敵ではないとはいえ、モンスターが暴れた時の被害は計り知れない。
――ぶわっ
と、そうこうしている間にゴスリンの導きで巨大なウィスパー軍団が具現化した。
「――下がってろっ!!」
俺は叫ぶと、炎纏し剣を手に幽霊の集団に突っ込んだ。

392 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/01/30(金) 13:43 [ nF0Wn1XM ]
「――ありがとうございますっ」
・・・いや、もういいって、
げんなりとした俺に気付かないでか、♀プリーストはひたすらに頭を下げつづけた。
ゴスリンを撃退し事なきを得たところまでは良かったのだが、混乱していた彼女は以前確か俺のことを『男色家』呼ばわりしたプリーストだった。
俺の背後でひそひそ話の声がするが其れは先ほどのギルドの一団からのもので、おそらくは彼女の開口一番の台詞
「ありがとうございますっ、男色家の騎士様っ」
きっとそれのせいだろう。
見上げた空はひたすらに高く蒼い。
こんな日はどこかで思いっきり泣こうじゃないか・・・
もういいから、
彼女の誤解を解いておきたいが、今の俺にそれだけの説明をする気力などなく、なんとか笑顔で一言そう告げると背を向け大通りへと俺は歩きはじめる。
と、背中を捕まれ引かれる感覚。
振り返れば「――待ってください」まだ俺を貶めたり無いのか、こいつは・・・
いい加減イライラしてきた俺に彼女は続ける「何か、その・・・お礼を・・・」
恩には礼を、
よほど良家の生まれなのであろう彼女はそういうと俺をつかんでいた手放し、自分の胸に当て息を整えた。
――そういや、パニックに陥りながらもゴスリンと切り合う俺に必死にヒールをかけてくれていたっけ、
「お礼?」
「はいっ」
『これで5つは確保したぜ。』
不意に思い出したのはムカツく相棒の勝ち誇った顔。
「――じゃぁさ、今度のバレンタインデー、俺にチョコレイ・・・トを・・・」
他意はない言葉のつもりだった。
だが、みるみると頬を紅く染め上げていくプリーストの様に俺は焦る。
――も、もしかして、良家のお嬢様には義理チョコなんて習慣はないのか?!
――そういや、元来チョコレイトってのは精力材として使われていたって聞いたぞ
――いや、確かにこの子可愛いけど、ってか良く見たらめっさ可愛いし・・・って違ぇっ!!
――ともかくフォローをっ
脂汗浮かべつつ俺はとっさに思いついた事を口にする、
「バレンタインデーに向けて俺にチョコレイトの作り方教えてくれない?」
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・あれ?
・・・俺、今ナニ言った?

393 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/30(金) 15:04 [ 3wPJyjIQ ]
うほっ。いい騎士w

394 名前: もうやだ、この名無しさん 投稿日: 2004/01/30(金) 15:42 [ tI0.QiTQ ]
祭り会場はこちらです
http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Kaigan/8749/

395 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/01/30(金) 23:15 [ kUJ4CXMU ]
…皆さん文章が巧みですごく面白いです
下がったのを見計らってシリアス(?)を書き逃げしてみますっ
"絡ませる"ことができなくてすみません…フィクションです

396 名前: 投稿日: 2004/01/30(金) 23:16 [ kUJ4CXMU ]
グラストヘイム古城のモンスター掃討。
憐れみと栄光の祈りを捧げ、法則を用いた剣のイメージを描く中、
ペアを組むハンターさんが易々と敵を仕留めてゆく。
始めてからもう2時間は経っただろうか、危うさは微塵もなく単調な
"作業"が続いていた。
しかし、このような場所において空気というものは突然に変わり得る。
大魔法の爆音と誰かの悲鳴がすぐ近くで聞こえた。
「いる…!」
少しの距離を置いていたハンターさんが弓を構え、目を向こう側に向けた
まま私の方に走って来る。それが意味する所は――
巨大な悪魔、バフォメット。無意識に私が取った行動は、彼と擦れ違い様
に走り出ることだった。
対峙。胸が高鳴り、1秒が永遠に引き延ばされるような感覚。
出会い頭の大鎌を奇跡的にかわす。
「…!」
追撃。過剰精錬に耐えた盾防具が悲鳴を上げ、壁に叩きつけられた。
でも…ペースは私主導であることを確信する。
魔力による防護壁の展開が間に合い、次からの攻撃を無効にする中
一瞬で自身にヒールを施し、大きく息を吸い込む。
(行けるかもしれない…!)
ところが次の瞬間、裂帛の声と共にバフォメットが吹き飛んだ。
更に怒りとも恨みともつかない目を私に向けたまま…悪魔は闇に溶ける――
滅びたのではなく、瞬間移動の魔法だった。
「大丈夫!?」
ハンターさんが走り寄る。それと共に私の感情、空気、そして時間は元に
戻ることになった。
「はい…ありがとうございます」
「あ…」
「?」
「ごめん…もしかして…倒したかった?」
図星をつかれたことから、急に恥ずかしくなる。
「いえっ 危険でした…すみません…今はあなたのことが優先でしたのに」

397 名前: 投稿日: 2004/01/30(金) 23:19 [ kUJ4CXMU ]
その後特に変わったこともなく、首都に戻って精算をした。
正直バフォメットとは勝負してみたかったけれど…別れ際にハンターさん
から貰った言葉だけで充分に満足のゆく臨時公平PTだった。
「楽しかったよ、ありがとう。ただ…もっと自信を持って良いと思うよ。
 君は装備でも意志でも相当強い、正直僕なんて感心してばかりだった」

でも…自信を持つなんて私にとって永遠の課題のような気がする。
…強さだって

未だに、アコライトだった時のことをよく夢に見る。

大聖堂の鐘が深夜を告げる最後の鐘を鳴らし終わる頃、人の気配の全く
ない地下共同墓地。私は震えながら座っている。
ゾンビ…グール…そして恐ろしいプリズナーやレイス…死者の叫び声は
常に隣にあり、無造作に転がる人骨が必ずといって良いほど視界に入る
日常。
今日も笑えなかった。
「天使のヘアバンドをを買っちゃった。もうお金ないよ~」
「この間預かった大きなリボンが売れたよ。後で渡すね」
「俺もそろそろ防具の精錬をしたいな、もしエルニウムが手に入ったら安く
 頼む」
ギルドの先輩達の楽しそうな声を思い出す。可愛がってもらっていること
に感謝はしているけれど、私とは住む世界が違うと思わせられるばかりだ。
それでも、呼んでもらえるギルドでの狩りのために、イグドラシルの葉と
青石のお金だけは確保しておきたい。
不安に支配される者に対して、敵は常に背中から襲いかかる。
スケルトンプリズナーの不意打ちを避けきれず、激痛が全身に走った。
自分の目を憎しみの色に染めてしまわないことに必死になる。バックラー
とアークワンドを構え直し、ヒールを…

398 名前: 投稿日: 2004/01/30(金) 23:20 [ kUJ4CXMU ]
瞬間ふと盾が消え、アークワンドはチェインに変わる。目前にいるのも、
プリズナーではなく数体のゾンビだった。
(勘違いしてた…私…まだここにいたんだ)
光のない暗い洞窟、裸足の足に触れる土はひどく冷たい。
この世界で「勇者」になることの難しさに、私一人というものが信じら
れない程無力だとは気づいていた。

弱い癖に、意固地。寂しいのに、他人に心を開けない。
…そのような人をさり気なく助けることができるように、少しでも早く
強くなりたい…

ゾンビに殺されるよりほんの少し先に朝が来た。
涙の流れた後が気持ち悪い。
あの時から比べて、今の私はどうだろうか。昨日のハンターさんの言葉を
思い出しながら考えてみる。
…確かにレベルは高くなったし、装備も揃ってきた…けれど…何も変わっ
ていない。自信なんて持てるはずがない。

私はまだあの場所にいるのだから

399 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/01/31(土) 00:54 [ Rl2CGFjI ]
>>389
( д) ゚ ゚
最後のオチ?に拍手。 ってか好きですこの話w
そのうち絡んでみようかと思ってみたり。みたり。

400 名前: 白き銀と黒き銀:コメント 投稿日: 2004/01/31(土) 03:06 [ ut.W74iU ]
『好き』と言われるのは万に於いて励みになるって本当ですねw
お世辞でもすげぇ嬉しいです。
ほかの方々に比べて明らかに劣っていましたので、せっかくの雰囲気を
壊してしまっているのではないか、と不安でなりませんでした><
絡んでいただけたら私としてもそれ以上の幸いはありません♪

401 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/01/31(土) 10:03 [ drs3yLUc ]
 まねしてコメントしてみます。
 皆様の中で一番稚拙で中途半端な文章力の私が言うのもなんですが、本当に前からの方はもちろん、最近書きこむ方々ってすばらしくうまいですよね・・・。
 もしや私いらない?むしろ邪魔・・・?と思ってしまいます><
 勝手にキャラをおはなしに絡ませたりしてますが、誰か私の方も絡ませてくれませんかねー・・・(ムリ)

402 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/01/31(土) 22:54 [ 5nENKuvk ]
朝の光で目が覚める
時計を見上げる支度をして狩に出かけるにはちょうどよい時間だ
家主の騎士が残していった食材を使って朝食を作る
む、・・・ワリとうまくできたか

記憶を探すためにグラストヘイムに一度戻ると考えたんだったか
1つ問題があった
・・・
・・・
どうやっていくんだ!?
色々教えてもらった家主の騎士はもういない
・・・
まてよ、俺はどうやって街にきたんだ・・・
プリーストにワープポータルを出してもらったんだっけ
確かポタ屋というものが街にあった気がする
(探すか)
結局街にでることにする

いつものように噴水に向かう
南のメインストリートのほうから『○モの騎士様!』といってるのが聞こえた
(俺は○モじゃない!○モじゃないんだ!!!)
・・・
(俺のことではなさそうだ)と、ほっとしながら
北へ向かってアコライトやプリーストが大勢いるところについた
どうやらポタ広場はここであっているようだ

ついた瞬間
『ぶっころしてやる!!』
と物騒な声が聞こえた
(朝っぱらから喧嘩か・・・?)
どうやらアサシンとブラックスミスが喧嘩しているようだ
なにやら女の話をしているらしい
(取り合いか・・・あきれる)
そう思っている内に目の前にポタ屋が開かれた。

403 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/01/31(土) 22:55 [ 5nENKuvk ]

早速話しかける
「すまないが、グラストヘイム付近まで送ってくれないか?」
ポタ屋の女プリは二つ返事でOKをすると
『壁際に出しますね』といった
俺は「あぁ」と答えポタに乗る

グラストヘイム付近、何か見たことの有る景色だ
近くに古いテントの切れ端のようなものがあった
頭痛とともに頭の中にテントのようなものが見える

後ろで物音がしてハッ我に返りと振り返る
「?」
ポタ屋がついてきていた
(ポタの御代は払ったはずだが・・・)
ポタ屋は『不公平PT組みませんか?』と、中々ありえないことを言ってきた
「特に狩をする目的できたわけではないんだが、それでも良いなら。」
ポタ屋は『もちろんです』と、OKした

そして名前を聞かれた、
「呼ぶ時は名無しでいい、俺はちょっとした事があって自分の事がよくわからない」
プリはなんだかよくわからなそうな顔をしていた
俺も一応名前を聞いておく「君の名前は?」
プリはリストと答えた、「良い名前だ」そう一言感想をつけて
プティットの草原に向かう、リストも後からついてきた
(記憶を取り戻すための頭痛との闘いか、リストを敵から守る戦いか・・・)

「草原は広いし、敵も強いから気をつけろよ」
目覚めてから始めてきたはずなのにこんな事を口走った
頭痛がする、だが今は先に進もう

404 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/01/31(土) 23:00 [ 5nENKuvk ]
名無四さんの話俺は好きですよ!(`・ω・)
白き銀と黒き銀さんのウホッな話も落ちが面白くて爆笑してしまいます

で、いまさらだけど>>1を読んだら俺のはスレ違いなヤカン!
笑えるところがそうナイヨ(´・ω・`)

405 名前: 暗殺の名無しさん 投稿日: 2004/02/01(日) 12:54 [ BN6mpMqE ]
一歩足を踏み入れたその瞬間。
外の空気とはまた違った空気が、俺に纏わりついてくる。
辺りに敵の気配は無い。
大きく息を吸い込んで、最上階目指して駆け上った。



一階から二階、二階から三階。
何事も無く、周りの敵の気配を察しながら、歩みを進める。
いつからだろうか。足音を立てずに歩くようになったのは。
意識せずとも、身体がどうすればいいのか知っている。
染み込んだ技術を駆使すべく、番人の前に立つ。
番人に鍵を渡すと、一瞥されただけで扉が開かれた。

仕事と…そう、野暮用の待つ四階への扉が。



入った瞬間、唐突に全身を悪寒が襲う。
「ハイディング」
敵に悟られぬよう、冷静に身を隠し、気配を窺う。

1、2、3、4、5、6、7

七つの気配とその足音が辺りに広がっている。
入った地点でこの数なら、他の場所もご機嫌なんだろう。
やる事は変わりはしない。
何体居ようが、此処は俺の領域だ。

ハイディングを解除し、壁際に忍び寄る。気づいたアラームがこちらへ向かう。
クローキングを唱え、壁沿いを一息に走り抜ける。
アラームに十分な距離を取り、クローキング解除。
二歩半踏み込み、アラームをおびき寄せる。
腰元から二本の短剣を取り出し、機を望む。
「………来い」
刃先の触れる間合いに届いたその瞬間―――「マグナムブレイク!」―――爆発音が響き渡った。

俗に睡眠MBと呼ばれるこの技は、大量の敵に囲まれた際に範囲攻撃を持たないアサシンがよく用いる術だ。

即座にバックステップを使い、眠りに落ちたアラームと耐えたアラームを引き剥がす。
三体気配が消えている。残り四体…悪くない。
武器を持ち替え、対峙する。

406 名前: 暗殺の名無しさん 投稿日: 2004/02/01(日) 12:56 [ BN6mpMqE ]
睡眠の効果が切れるまで残り30秒

アラームの悲鳴が耳に木霊する。ただ、アラームの気配を辿る事だけを考える。
的確に急所を突いたダブルアタックの感覚が、先ず一体目を仕留めた事を俺に知らせる。

残り24秒

次の相手に短剣を滑り込ませる。
他の二体が俺めがけて繰り出される攻撃。
「なっちゃいねぇな」
気配を前面に押し出した攻撃は、俺に届く筈も無い。
難なく二体目を歯牙にかける。

残り17秒

三体目も無心で切り刻む。
余計な事なんて考えている暇は無い。
敵は残り五体だけじゃないからだ。
………そう、今、背後に三つの気配が現れた。
同時に三体目のアラームの膝が落ちる。

残り9秒

これでまた振り出しに戻った。
四体目のアラームを切り刻み、頭は次の行動へと走り抜ける。
そして、愛用の短剣がアラームの身体を貫いた。
背後の三体と、浅い眠りから覚めようとしているアラームの中間地点に歩みを進める。

残り3秒

懐からレッドジェムストーンを取り出し、集中。

残り2秒

アラームの攻撃が届こうとしたその瞬間にバックステップ。
眠った三体のアラームを一歩追い越す。

残り1秒

六体のアラームが重なる。
機は熟した。

「ベノムダスト!」

―――TIME LIMIT―――

to be continued...?

407 名前: 暗殺の名無しさん 投稿日: 2004/02/01(日) 12:59 [ BN6mpMqE ]
全然絡んでないし(絡めないし)笑える話でもなくてすみません。。
自己満足で書かせて頂いてるだけですので、迷惑でしたらおっしゃってくださいね(つД`)
というわけで暗殺の名無しさん続編でした。読んで頂けるなら幸いです。

408 名前: 白き銀と黒き銀~外伝~ 投稿日: 2004/02/02(月) 10:30 [ hhN5xh0E ]
ねぇ、気付いてる?
私がいつも貴方を見ていたことに――
ねぇ、知ってる?
貴方がモンスターを探しに行く度に、こんなにも無事を祈っている私がいる事を――
私は知っているよ
貴方がどんなに涙を流し、血を吐き、今の位置に立っているかということを。
私は気付いてるよ
私を相棒と選んでなお、貴方は、それでも、今もまだ――

いつもと変わらぬ雑踏、
森の茂みよりも尚深き人の樹海――新・首都プロンテラ。
私を其れを掻き分けいつもの場所へと向かう。
暫らくして、私はいつもの場所にたどり着く。
いつもの場所、いつものように貴方はそこにいる。
あの人が消えたその場所で、
捨てられた子犬のような貴方の瞳の先は、流れていく人の群を通り越し、そこにはもう居ないあの人後姿をただただ映していた。
「――おらっ」
――私のことを相棒って認めてくれたんじゃなかったの?
そんな苛立ちから私は思わず貴方を足蹴にしてしてしまう。
完全に不意をついたらしい、彼は思いっきりつんのめると、たまたま近くを通りがかった女性のプリーストさんへとしがみつく。
「「・・・・・・」」
周囲に出来上がる音一つ無い白い空間。
そんな中、プリさんの腰に手を廻し見上げる貴方と、驚きで頬を染めたプリさんだけにライトが照らされる。
嫌な予感がした。
――街角で道急ぐ少女が運命の王子様とぶつかる何処にでもある昔話。
しがみついてるのが王子様っていう違いはあるけど――
「――あ、あのっ」
「ご、ごめっ――」
ばっと離れる二人――の間に割り込む2つの影!
「――ソニックブロウ!」
「――メアーナイト!!」
二つの技が完全に虚を付いた形で貴方を捉えた。
美しい弧を描き大地に倒れこむ貴方。倒れ方も完璧です。
貴方を大地とKISSさせた二人は、声を合わせてこう言った。
「「リストに抱きついてンじゃねぇっ!この痴漢野郎!!」」
足早にその場を去るプリさんの後を追うように雑踏に消えていくBSさんとアサシンさん。
「ち、違・・・」
貴方の呟きは、周囲を取り巻く蔑みの目に飲み込まれ、
私はホッと胸を撫で下ろすのでした。
体は男、心は女。
私は魔力を操る♂ウィザード。
貴方を愛する相棒よ♪

409 名前: 白き銀と黒き銀~外伝~:コメント 投稿日: 2004/02/02(月) 10:38 [ hhN5xh0E ]
絡まさせて頂きました♪
とんでもないことになってしまいました。
こんな設定俺も知らなかったです(^^
というか、リストさんがGHへ行っているさなかにこんな話書いてしまってすみませんです><

410 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/02(月) 18:36 [ eZH/Kr3M ]
「草原は広いし、敵も強いから気をつけろよ」
 そう言われ、私は首を縦に振りました。
 クスミによくつれまわされた場所。 
 それくらいは心がけていました。
「ブレス!マグニフェカート!速度!エンジェラス!」
 私は、せいいっぱいの呪文を喉から振り絞り、私は、騎士さんを支援しました。
「プティットは無視しますね」
 騎士さんは頷き、それと同時に駆け出しました。
 私も、自分に速度をかけ、一気に走りました。
 その時、うっと気がついたのです。
 スリットに風が入って気持ち悪い。
 そして、寒い。
 ヒラヒラとからまるスリット。
 ああ、脱ぎ捨てたい!
 そんな衝動に駆られましたが、そうも行かず、騎士さんに遅れをとりながら、プティットを上手く避け、時に引っかかってしまったプティットを倒しながら走りました。
 騎士さんは、私を気づかいながらも、走ります。
 そして、騎士さんの姿が視界から消えました。
 それと同時に、目の前に青い影がよぎりました。
 
 プティット(空)!

 そう感じた瞬間、私の体に衝撃が走りました。
 痛い。
 あまりの痛さに声が出ず、ヒールとすら呟けないまま、地面に転がりました。
 私を睨むプティット、そして、続々と数を増やす、避けたはずのプティット達。
 ああ、ここで殺されてしまう。
 そう感じた瞬間、目の前に、青い、聖なる光りが溢れました。

 GX!?

「リスト(仮名)さん!!」
 耳に聞こえたのは、なれた声。
 その場にペコに乗り、立っていたのは、スオウ(仮名)さんでした。
 転職して、一度会ったきりの彼は、なぜだか、ひどくたくましく、見えました。
「大丈夫ですか!?なんでこんな所に一人で!?」
「ヒール・・・」
 口を開こうとしたその瞬間、私は暖かな光りに包まれました。
「スオウ(仮名)・・・早く」
 そこに立っていたのは、キレイなモンクさんでした。
 モンクさんは、スオウ(仮名)さんを視線で促しました。
「あっすいません・・・クウさん・・・」

411 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/02(月) 18:43 [ eZH/Kr3M ]
「・・・お連れの方ですか?」
「ええ・・・」
「私も、連れがいるんです・・・大丈夫ですから、お先にどうぞ」
 すいません、もう一度スオウ(仮名)さんがそういって頭を下げ、走り去りました。
 それとすれ違うように、騎士さんが出てきました。
「大丈夫か?」
 なぜだか、騎士さんは私から目をそらしながら言いました。
 ふっと、自分の体を見ると、スリットがめくりあがり、白いものが見えかけていました。
「えっ!ええ!!」
 そう言うと、私は自力で立ちあがりました。
 体は、もう痛くないのに、なぜだか、涙が出ました。
 こっそりそれをぬぐうと、私達は、GHへの門をくぐりました。

 ただ、笑うスオウ(仮名)さんの表情だけがよぎりました。
 ・・・なぜなのでしょう・・・?

412 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/02(月) 18:47 [ eZH/Kr3M ]
 勝手に絡ませたと言うのに好きといっていただき大変うれしいです!
 今回もさり気なく笑えない小説を書きました。
 騎士さんのイメージをぶち壊しにするような微妙な話ですいませんが、よければしばしのお付き合いを! 

 そして、白き銀と黒き銀さんも、絡んで頂きありがとうございました!
 アサシってカタールだったんですね、そして、クスミってメマー覚えてたんですね(お前のキャラだろ)
 新発見をありがとうございます。

413 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/02(月) 20:26 [ DPqquRaw ]
だ、誰か登場人物と相関図をまとめてくれ。
単発で何か書かせていただきたいのだか、
絡ませないまでも邪魔してしまいそうで怖い罠(´・ω・`)

414 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/03(火) 01:08 [ Qn9YzwaU ]
まとめHPに登場人物紹介の項目あるけどこれだけじゃ足りないのかな?
相関図じゃないけど、、スレ追いながら自分で作るのも楽しいかも

(1/10から更新されてないのは、10日ほど停滞してたからなんだろうなあ)
(´-`).。oO

415 名前: 白き銀と黒き銀:コメント 投稿日: 2004/02/03(火) 01:13 [ mzAgbaUk ]
どなたか相関表を作成してくださるのでしたら、手助けになればと俺の書かせていただいたものの登場人物を載せさせていただきます。
◆銀髪VIT騎士(●ホ騎士):オリジナルキーパーソン
◆銀髪プリースト      :オリジナルキーパーソン
◆♂ウィザード(中身女)  :オリジナル
◆♀プリースト       :オリジナル(黄昏の名無しさん 383、387に捧ぐ。是非続きを!)
◆♀ハンター(お城でのPT) :(黄昏の名無しさん5さんのハンターサンをイメージ)
◆♀商人さん        :(元祖SSって感じの文才溢れる方々の作品です。
                スレを1から見ていただければ理解できるかと思います。)
ほかの登場人物に他意はなかったと思いますので、(忘れたとも言う)
あまり途上人物の多い作品ではございませんがご自由にお使い、また絡ませて下さったら幸いです。

416 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/03(火) 11:57 [ CVOWNB6U ]
いまさら自分やっちゃったところあったと後悔_| ̄|○

俺は「あぁ」と答えポタに乗る
⇒俺は「あぁ」と答えポタに乗ろうとしたが、バードがぶつかってきて先に乗られた

ハッ我に返りと振り返る⇒ハッと我に返り振り返る

脳内変換よろしく(´・ω・`)

417 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/03(火) 12:11 [ CVOWNB6U ]
リスト(仮)から支援をもらう
どうやらプティットは無視して突っ切るらしい
(プティット程度なら相手にならないがまぁ良いだろう)
と、思い走り出す
たまにリスト(仮)がプティットに引っかかる
俺は瞬殺して「怪我は無いか?」と聞く
特に問題なさそうなのでまた走り出す

頭痛がきた・・・昔もここで走っていた気がする
あのころは護衛の騎士と仲間で飛べない鳥に乗っていたのだと思う
今は風を切りながら走っている・・・
だが、頭痛のため爽快とは行かない

振り返る、・・・「リスト(仮)・・・いねぇ!?」
引っ張っていたプティットを全部倒しながら戻る
(いない?どこへ行った?)
クルセイダーとモンクとすれ違った
・・・見つけた
う、・・目のやり場に困る
顔をあわせないように遠くグラストヘイムの方をむき
「大丈夫か?」
と、手を差し出してたたせようとしたがリスト(仮)は自ら立った

418 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/03(火) 12:32 [ CVOWNB6U ]
そしてまた走り出す
GHの門をくぐる
涙ぐんでいたような顔をしたリスト(仮)から
『GHのどこへ行くんですか?』などと質問を受けた
(さて、どうしたものか?)
記憶を探す事を目的にきたのだが、どうすればいいのやら
取りあえず自分が倒れていた騎士団を目指すことにする
「騎士団だ」と答えて走り出す

修道院を横切り地下階段へ続く道を北へ抜けようとする
が、黒くでかい敵に襲われる、深淵の騎士だ
リスト(仮)はびっくりしたようだが、支援をもらう俺の前では敵ない
・・・はずだった

深淵の騎士はBDSを撃ちこんで、身がすくんでいたリスト(仮)を吹っ飛ばす
(すごく痛そうだ、このままではリスト(仮)はやられる)
俺なら支援なしでもある程度は戦える
一人で死んだら所詮そこまでとあきらめもつくが、今はリスト(仮)もいる
一本のカタナを取り出すやいなや、バッシュを連打する
深淵の一撃は俺でも結構痛かった
すぐに倒すことに成功した

リスト(仮)に近寄る
「大丈夫か?かなり痛そうだが」
(・・・意識とんでる!?)
取りあえず米俵を担ぐように騎士団前まで持っていく
さっきのクルセイダーとモンクに会った

419 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/03(火) 12:40 [ GB.D18h2 ]
ふと、悪い夢から覚めたように飛び起き
定まらぬ視点で周囲を見た

「ここは・・・どこ?」
搾り出すように声を出した
彼女自身も驚くほどの枯れた声が出る

立ち上がろうとすると全身に痛みが走り
体が立つことを拒んだ

もう少し体を休めることにし
そのままの状態でいることにした

ふと自分を見ると
ほとんどの装備が破損しており
気がつく前か、それ以前に激しい戦闘を行っていたことが伺えた
しかし、原型自体は留めているので
装備からして自分が騎士か何かであったことは理解できた

ふと、ボロボロになったメイルの隙間を見ると
一枚の写真が、挟まっていた

中央に子犬を抱いた女騎士・・・
山羊の帽子を被った男騎士・・・
両手剣を自慢げにかかげている男騎士・・・
燃えるような赤毛にヘルムを着けた女騎士・・・

皆、一様に微笑んでいる・・・が、それとは逆に何か不安を感じる

「私も・・・ここに写っている・・・?」

今一、起き上がる前のことが思い出せず
暫くの間、自問自答を繰り返えす
だが、ほとんどの記憶は霞が掛かったように思い出せなかった

そうこうしている間に
体の痛みが、だいぶ和らいできた
まだ少し痛みはしたが、立ち上がれる程度にはなった

彼女は、ゆっくりと起き上がると
先ほどの写真を元のメイルの隙間にしまいこみ
改めて周囲を見回した

どこかの建物の中だろうか、しっかりした石造りの部屋の中だった
薄暗く照明もあまり見当たらない

「とにかく、ここが何処なのか理解しないと・・・」
彼女は、自分の傍らに落ちていた一本の片手剣を拾い上げると
痛む体をかばいながら建物の中を進み始めた


続く・・・のか?(ぉ

420 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/03(火) 12:48 [ GB.D18h2 ]
初書き駄文スマソ_| ̄|○
しかも、勝手に写真ネタを絡ませて書いてみた
元ネタの>>221さんと>>209ごめんなさひ
ついでに・・・>>418さんの流れを切る形に_| ̄|○

特に問題なければ続き書きますので(´∀`)ノシ

421 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/03(火) 12:52 [ CVOWNB6U ]
まずいリストがやられ役だ(;´∀`)
ゴメンナサイ_| ̄|○
415にならって自分も登場人物をば
◆青髪STRバランスオーラ騎士(♂):オリジナルキーパーソン
◆家主の騎士(引退済み)(♀)   :オリジナルキーパーソン
◆自称神速騎士(♂)        :>>61
◆いい加減歳をとった騎士(♀)   :>>34
◆バード(♂)           :>>347
最近ではこのくらいかな、
ってか いい加減~さんと神速さんのサイドストーリー的なノリで書いたのに
そっちの二人が最近いません(´・ω・`)

>>415
◆銀髪VIT騎士(●ホ騎士)
          ↓
◆銀髪VIT騎士(●モ騎士)じゃないかなと思うんだけどどうでしょう?

422 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/03(火) 12:56 [ CVOWNB6U ]
更新しろよ俺・・・
ずれてるし_| ̄|○
>>420
イイヨーイイヨー(・∀・)

そして何度も書き込んでスマソ

423 名前: 413 投稿日: 2004/02/03(火) 12:56 [ 3N6D4hEc ]
>>414>>415>>421
thxでつ。
んーと、ともかく書かせていただきますね。
都合の悪い箇所ありましたら脳内消去ヨロ。

424 名前: 白き銀と黒き銀~外伝~:コメント 投稿日: 2004/02/03(火) 13:46 [ LEO28Ng2 ]
『私達は間違っていた』
霞む視界の向こうで懐かしい男の人の声。
  ・・・・・・
其れが誰なのか今となっては思い出せない。
それでも思い出そうとすると酷い頭痛が走った。
『誰かがこの事を後世に語り継がねばいかんのだ。』
私の痺れた手を強く握るごつごつとした大きい手、泣きそうな声でその人は言った。
『頼む、こんなことでしかお前を救えない父を許してくれ――』
  おとう、さん?
頬に滴る暖かいものに気付き、私の視界は闇に包まれる。
 ――最期の瞬間、私は微笑えていたのだろうか?

思い出さなければいけないことがある。
古城――グランストヘイム――
私はその庭に一人立ち、頬をなでる冷たい風に身を委ねていた。
空に浮かぶ月は高く、優しく、
 あの頃と何一つ変わらないというのに――
あたりを見回し私は深いため息をつく。
この庭はかつて花で包まれていたと言ったら貴方は笑うかしら?
その噴水には伝説があって、多くの若者がなけなしのお小遣いの銀貨に想いを託し投げ入れていたって事を貴方は信じてくれるかしら?
――いつか素敵な男性とめぐり合えますように、
不意に目前に現れた少女はそんなことを言いながら銀貨を投げ込んだ。
『あー、なにそれー』
『さっきの結婚式に感化されたなぁ?』
『ずるーい!私も私もー』
我先に――。続いて現れた3人の少女達は次々と銀貨を投げ込み願いを言う。
穏やかな昼下がり。
その幻影こそ、ここに平和があった時の証。
その少女の幻影こそ私が女だということの証――

425 名前: 白き銀と黒き銀~外伝~↑コメント間違い>< 投稿日: 2004/02/03(火) 13:48 [ LEO28Ng2 ]
  ――ザッ
とノイズが走り、シーンは切り替わる。
気がつくと私は横たわり、誰かから見下ろされていた。
ぶくぶくとあがる水泡が視界の大半を遮り、はっきりとは分からなかったが、影は三つ。
騎士団の方かしら?かすかに見える独特の兜は、先日の結婚式のパレードの時に見た気がする。
『――かわいそうに、』深みのある声が聞こえた。
 ――かわいそう? 私が??
『この少年なら何かを知っているかもしれないわね。起こせる?』
――少年?!失礼な!これでも胸も少しは大きくなったし――
その時一斉に影が動いた。
一寸後、響く――ずんっ、という深い振動。
『クソっ!奴がもう気付きやがった!』
『そんな――早過ぎるわ!』
場があわただしくなった所で耳鳴りがしだした。
   ・・・誰かが呼んでる。
意識が急速に遠のくのを感じ――
『ここは俺に任せろ、二人はその子を連れてこの場を離れるんだ――』

426 名前: 白き銀と黒き銀~外伝~ 投稿日: 2004/02/03(火) 13:52 [ LEO28Ng2 ]
「――ぼさっとしてんじゃねぇっ」
空間を砕く罵声
我に返ると私を庇うように敵と対峙する騎士の姿があった。
それは幻の中のどれとも違うが、一番見慣れた男の背中。
対峙する敵は――深淵
巨大な黒馬が嘶いた。もう少しでその巨体に見合った槍で放心する私を一突きできたのに、そう言わんばかりにいまいましげに。
「す――」スマン、私の謝罪より早く、
「黒いデカブツが出やがった!悪ぃが即こっちまで引き返してくれ」貴方は先に目的の狩場についていた仲間を呼び寄せる。
強大なモンスターも所詮一体では雑魚も同然。
馬の手綱をくるくると廻しながら先を行く、ご機嫌な貴方の後姿を見てまた胸が切なくなる。
『ありがとう』
どう心を込めても、想いは伝わらない。
『改まるなよ、気持ち悪ぃ』
以前礼を言う私に、貴方はそう言った。
ああ、どうして私はこんな姿なのだろう?
せめて女の姿ならば、
こんなにも苦しく切ない想いを、いつまでも胸に留めておかなくていいのに――
   人造人間――ホムンクルス――
一つ思い出した。
そうだ、おとうさんはこの地でそう呼ばれたものの研究をしていたんだった――

「――なぁ。ところであの噴水前で何お前ボーとしてたんだ?」
「・・・・・・ニンフ、が見えたんだよ」
「は?・・・・・・あ~、うんうん、末期症状か、」
とりあえず、FDで氷漬けの刑か、FWで丸焼きの刑か。
乙女チックをするのは其れからでも遅くは無い。

427 名前: 白き銀と黒き銀~外伝~:今度こそコメント 投稿日: 2004/02/03(火) 14:07 [ LEO28Ng2 ]
ホントは、深淵相手に多少苦戦するシーンを入れ、オーラ騎士さんとの違いを
出したかったのですが文章のサイズ上カットに(^^;
♂WIZ中身♀は、書くかどうかを随分と悩んだのですが、
『書かずにウホッっぽい、友情物にしたほうが、オーソドックスだぜ』
と、脳内で小人さんが言ったので、あえて書いてみました。
 支障ない程度に、名無し6(?)&419 さんに絡めてたらいいんですが・・・

>>421
 自分の脳内でウホ騎士と変換してた_| ̄|○ モウダメポ

銀髪VIT騎士はプリさんがどうでるか心待ちにしております。

428 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/03(火) 14:36 [ vS5umLFw ]
私はいい加減年寄りな騎士

ゲフェンの小さな民屋、朽ちかけた門を潜り、小さな玄関をくぐる。
日当たりの良い小さなベランダの、小さな椅子に佇む小さな影。

「准将閣下」
敬意を込めて、その小さな影に声を掛け、傍に歩み寄る。
そこに居るのは、小さな老人、いや、小さくはないが、その閑寂とした雰囲気は、その老人を小さく見せていた。
「おお、少佐、よく来てくれた、久しいな」
この老爺は、今でも私を階級で呼ぶが、私はもう軍属では無い、この老人と同じように。
だが、私も彼を准将と呼ぶ、私を少佐と呼ぶように。

時は、確かに止まっていた。

「少佐、君は変わらないな、私がかように老いさらばえても」
「そうでしょうか?」
確かに容姿は彼ほど変わってはいないだろう、だが…。
私は彼の正面にまわり、中腰になる、すると、彼は私の頬にゆっくりと手を翳し、そっと私の耳に触れる。
二人だけの挨拶。
愛には成り得なかった信頼のかたち。
暫しの沈黙が、ゆっくりと解ける糸のように去ると、私は口を開く。
「今日は如何な御用件で?」
うん、と小さく咳払いすると、彼は立ち上がり私に向き合う。
矢張り大柄な人だ、そう思った。
「まぁそう焦る事もあるまい、君は昔からせっかちだな」
老人はゆっくりとした動作で二人分の珈琲を淹れる。
その珈琲に塩を一つまみ入れる。
何もかもが、あの時から変わっていない、仮令身は老いようとも。
「もう少し老人のペースに合わせてはくれんか?」
柔和な微笑を浮かべ乍珈琲を一口啜る。
「准将閣下はずるいです、何時も自分だけ年寄りの振りをするから…」
ほんとうに、ずるいひと…。

429 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/03(火) 14:36 [ vS5umLFw ]
「…、思えば、君には何時も重いものを背負わせてきたな」
「それが私の職掌でしたから」
それに、あなたは私よりもっと重いものを、何時も背負ってきた。
気付けば、彼は、何処からか取り出した一枚の写真に見入っている。
その表情には痛恨と無念が読み取れる。
だが、その双眸は潤んではいない。
涙は、全てが終わった時に流すものだ。
この老人の中では、まだ終わっていない。
「少佐、私はまだ、許されると思うか?」
「いえ」
誰かが下さなければいけない命令を下し、誰かが背負わなければならない罪を背負ったひと。
貴方は、許されざる事など、何もしていない。
「そうか、では私は、私自身を許せると思うか?」
「……いえ」
それでも、貴方は自分を許しはしないだろう。

老人は瞑目し、絞り出す様に呟いた。
「もう、とうの昔に、私の与えられた時間など終わっていたのだ、私は、あの作戦命令を下した者として、あの若人達に詫びねばならない」
そして、万感の思いを込めて言霊を繋ぐ。
「私は、あるべき場所に還る」
「グラストヘイムに」

何時かは来ると思っていた、もう少し早ければ、或いは泣き付いてでも、噛り付いてでも何とか思いとどまらせようと思っただろう。
もう少し若ければ、或いは自分も最期迄お供すると駄々をこねただろう。
全ては遅すぎた、もしかしたら、この老人はこの時が来る事を待っていたのかも知れない。
だけどせめて、せめて、、
「私が送ります」
見送ることしか出来ないのなら、それが私の使命なのなら、私はその使命を果たす。

時は、堰を切り、濁流となって流れ出す。

430 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/03(火) 14:40 [ vS5umLFw ]
何か、ROにあんまり関係ないっぽい導入な上に長くて申し訳ない。
続きでちゃんとROあーるおーしますから、許して。

431 名前: 746 投稿日: 2004/02/03(火) 14:51 [ 3N6D4hEc ]
その日、私は久しぶりにカピトーリナ修道院に顔を出した。
「お久しぶりです。無涯長老」
片膝と右の拳を地面につけるモンク特有の敬礼をする。
「うむ、久しぶりだの」
いつもと変わらない返事。
しかし、その日、長老の近くには、珍しく、モンクでもアコでもなく、
耳の長い青髪のセージがいた。
なぜジュノーの民がこんな辺鄙なところに?
「その方は?」
「うむ、共和国から観光に来られておるそうじゃ」
「観光?」
セージが一歩進み出る。
「えぇ、最近、国境の通過が久しぶりに認められましてね、
こちらの歴史の研究がてらに観光にきたのですよ~」
妙にくぐもった声でセージは朗らかにかたる。
光の加減で気付かなかったがゴブリン仮面をつけている。
怪しい、というか胡散臭い。本当にただの観光なのか?
「そこでじゃ、彼はルーンミドガッツの案内人を
探しておるそうなのじゃが、お前やらんか」
「は?私が、ですか?」
「あぁ、それは良いですね、よろしくお願いします~」
「え、いや」
「というわけで決まりじゃな」
長老とセージは笑いながらよかったよかったとうなずく。
といってもセージの表情は仮面で見えないし、長老は目が笑っていない。
ん、目が笑っていない?
「決まりでよいのじゃろ?」
鋭い視線で長老が私に目配せする。
つまりあれか、長老はこの隣国からの怪しい客に対して
私を「お目付け役」にするつもりなのか。面白い。

432 名前: 746=413 投稿日: 2004/02/03(火) 14:53 [ 3N6D4hEc ]
はぁ、長老はいつも無理やりなんだから、
仕方ないですね、分かりましたよ、やりますよ」
渋々とさも不満そうに、私は了承を伝える。
「というわけで、セージさんよろしく、オレの名前はロウ、あんたは?」
「私はミケルと申します~」
なぜ語尾をのばすか貴様と思いつつも握手を交わす。契約成立だ。
「んで、まず何処へ行こうか?オレ、ポタないから
試験受けに来たアコに頼むか首都まで歩いてもらうことになるが」
「あぁ、そうですね、ワープポタルを頼めるのでしたら
ゲフェンに行きましょう」
「了解、聖職系がきたら伝えてもらうように、
都護府員に頼んでくるからそこで待っててくれ」
―速度増加― セージと長老を残し私は部屋を駆け出る。
ゲフェン、魔法塔か。DOPさえ気をつければ余裕で案内できるな。

「いや~、助かりましたよ、わざわざ紹介していただいて~」
「いやいや、ちょうどあ奴も暇しておったみたいじゃしの」
「えぇ、彼女強そうですし、攻城兵器を観察しにいくには
ちょうどよい案内人ですよ~」
「そうかそうか、それはよかった」
はて?ゲフェンに攻城兵器なぞあったじゃろうか。

433 名前: 746=413 投稿日: 2004/02/03(火) 15:00 [ 3N6D4hEc ]
他スレに誤爆しつつ単発で書いてみました。
・モンク(♀)
・セージ(♂)でこ青髪、妖精耳、共和国民。
できれば他の登場人物と絡めて書いてみたい気持ち。

434 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/03(火) 17:08 [ GB.D18h2 ]
>>419の続き

一通り建物を回ってみたものの
特に発見も無く、座り休憩にはいった

先ほど、回っている途中に水溜まりがあったので
そこから水を皮袋に少しだけだが、汲んでおいたものを
口にする

綺麗汚いなど今の喉の渇きを考えると
実に同でも良いことだった
喉も少し潤い、改めて一息つくことにした

ゆっくりと時間が過ぎる

写真のことを考えるが
何一つとして思い出さない・・・
自分が何者か・・・何処からきたのか・・・ここは何処なのか
考えれば考えるほど分からないことが増えていく気がして
気が滅入った・・・

どれぐらい経っただろうか
疲れもとれたので、立ち上がった
いつまでもここにいても意味が無い
彼女は、そう思った

「街へ向かおう・・・その方が良さそうだ・・・」

街が何処にあるのかは知らない・・・
しかし、探せば見つかるはず
そう思い、彼女は歩き始めた

435 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/03(火) 17:12 [ GB.D18h2 ]
ひねりもなんも無い続きを書いてしまった=口○_
とりあえず>>431さんに絡まれやすいように(ぁ
ゲフェン付近へ向かえるように話をつなげてみた・・・
・赤毛ヘルム騎士 GH特攻隊写真の人の一人?
絡みはGJです(・∀・)

436 名前: (6Hr5RulY) 投稿日: 2004/02/03(火) 19:13 [ UfZNbUVQ ]
 横レス失礼。最近見始めた者です。
 >>413 あたりで相関図とありましたので1-50くらいで試しに紙に書き出したところ…

 その時点で「俺アサシン」さんを中心に線がごちゃごちゃ _| ̄|○

 綺麗にまとめるコツやツールなどありましたらご紹介いただければ…
 あと、もし完成したとして、うpするとしたらどこに、どういう形が良いでしょうか
 仕事もありますので時間がかかりますが挑戦してみようかと思っています
 職人様の今後に期待しています。頑張ってください

437 名前: 413 投稿日: 2004/02/03(火) 20:17 [ kMAN83CA ]
>>435
thxでつ。

>>436
ツールは分からんですが、おおまかな関係が分かれば
それだけで大助かりです。
分け方は、
ttp://netasure.hp.infoseek.co.jp/chara.html
のところのシリーズ別をうまく利用なされるとよいかも。

438 名前: 413 投稿日: 2004/02/03(火) 21:50 [ kMAN83CA ]
ちょうどモンクの転職試験を終えた新たな我が兄弟を祝い、
すまないがついでに、とポタをたのみ、ゲフェンに着いたのは宵の口だった。
やたらふくれた鞄をもった怪しいゴブセージ、もといジュノーからの旅人ミケル。
そして案内人兼お目付け役のモンクであるこの私、ロウは性別の関係で別々に部屋を取り、
夕食時に明日、魔法塔にもぐる三段、いや、算段を打ち合わせる、…はずだった。

テーブルについた私は軽くミケルのスキルを聞き出し、
明日の集合時間を決めたのちに、魔法塔にもぐる際の注意点を話し出した時だ。
「いやいや、目的地はグラストヘイムですよ~」
ミケルは朗らかに、そうのたまったのだった。
「グ、グラストヘイムだとっ」
「はい~、騎士団というところに攻城弓があるとききまして~」
料理に手をつけずに(というかゴブ仮面をつけたまま)ミケルはのんびりと答える。
確かに彼は目的地が魔法塔だとは一言もいっていなかった。
しかし、まさかグラストヘイムだとは思わない。何しろ二人だ。
確かに城攻兵器らしきものが騎士団2Fで確認されてはいるが、
私一人で案内するにはちと荷が重い。…目的地を変えてもらうか?
私が顔をしかめ考え込んでいると、ミケルが「おや?」とゴブ面を傾ける。
「ん~、ロウさんでは案内無理ですか?」
「…なんだと」
「長老さんが勧めるモンクさんだから*女性でも*大丈夫だと思ったのですが、
やはり*女性だと*無理なのですかね~」
―カチン
「ふ、ざ、け、る、なっ、誰が無理だと言った、どんな仕事であろうと
オレはいままで投げたしたり諦めたことなんか一度もないし
今回もまた然りだ、それに*女性だから*だと?そこだけ力いれて言いやがって
オレが引き受けたからには貴様が死体になっても目的地まで
ひきずってって――」
気がつくと私はテーブルから身を乗り出しミケルの襟首をつかんでいた。
他の客である冒険者達が野次馬よろしくこちらに視線を向けている。
しまった。ついカッとなってしまった。

439 名前: 413 投稿日: 2004/02/03(火) 21:53 [ kMAN83CA ]
われに返った私はミケルを拘束している手を離し、プロンテラ産のワインを一口。
「すまない、取り乱した」
「いえいえ、死んでも連れてっていただけると分かりましたし~」
皮肉なのだか本気なのだか分からないミケルのセリフを無視し、
他の客達の興味をそらすためにも、私は打ち合わせを続けることにする。
「しかし、オレがもし*男だとしても*騎士団だと、あと一人欲しい」
「ふむ~」
「できれば、一人でも戦える職業の奴がいい」
そうなると前衛型か私と同じ戦闘型聖職者になるのだが、
ゲフェンで雇えるだろうか、大抵の冒険者達は、
首都でチームを組んでからゲフェンに来る。
「明日、カプラ嬢付近で探してみよう、出立が少し遅れるかも知れんがいいよな?」
「はい、かまいませんよ~」
お互いの了解が確認できたところで、私は料理に手をつける。
スポアのクリームシチュー煮、私の好物だ。
ふと、ミケルが料理に手をつけていないことを思い出す。
「ミケルは食べないのか?」
彼の目の前にある料理、くまの足の裏の姿焼きはすっかり冷めていた。
「いえ、どんな料理か興味があっただけなので。ロウさん食べます?」
「遠慮しておく」
もしかしたら、こいつはただの変な奴なのかも知れない。
そう思いながら私はスプーンをシチューにくぐらせた。

440 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/03(火) 23:01 [ GB.D18h2 ]
今、私はゲフェンという街の入り口で案内人と話をしている
体を休めるようなところや食べ物の売っている場所を
教えてもらっているのだ

すくなくとも、あの頑丈な砦のようなところを出て
この街に来るまで数時間は、かかったであろう
平野に出たときには高かった陽も
西の方へ傾き街全体が金色に染まっている
いい加減、私はゆっくりと休めるところへ行きたかった

「ありがとう、助かった・・・」
簡単にお礼を済ませ案内人と別れる

先ほど、平野で倒した竜から得た収集品を
案内人から聞いた道具屋で売り
宿屋に泊まるだけのゼニーを得た

宿で数日の間、部屋を借りることにした
場合によっては延長することも付け足しておいた

「まぁまぁの部屋だな・・・」
そう言ってベッドに座りかけ
装備している甲冑を外していった・・・が
なぜか、左手の篭手だけは取れなかった

左手の篭手以外の甲冑脱ぎ終え、
ベッドの上で暫く呆けていたが、
「そういえば、お腹が空いていたな・・・」
「案内人の言っていたところにでも行ってみるか」
何か食べに行くことに決め
宿屋の食堂へと足を向けた

ふと、廊下の窓から外を見ると、とっぷりと夜は更けこみ
街頭の明かりがあたりを照らし
露店商人達の一部は店を閉める準備をしていた

「この部屋でいいのか・・・?」
改めて部屋を確認し、部屋の中へ入っていく
中に入ると、食欲をそそる匂いが部屋中に立ち込めていた

入ってすぐの所には修道僧らしき人物と
何かの研究者か魔法使いらしき人物とが話し合いながら
食事をとっていた
私はそれを横目に見ながら席についた・・・

明日になったら、写真の人物について探すとしよう・・・
そう思いながら私は、メニューに目を向けた

「そうだな・・・熊の足の裏の姿焼きを一つ・・・」

441 名前: 久しぶりの人の戯言 投稿日: 2004/02/03(火) 23:21 [ WjnhKDlw ]
―――目が覚めた。深夜だ。
俺の寝床の持ち主は、今日も一日自分の仕事をがんばっていたようなので、ぐっすりと眠っている。
・・・かわいい寝顔だ。
ふと思う。最近仕事をしていない。昼間は寝てばかりだ。・・・ダメだな。俺。
確かに気持ちよく眠っていられるのは良いことなのだが・・・このままでは腕が錆びる。
しかも、街中で有名になってきてるようだし・・・あまり俺が目立ちすぎると、後々の仕事に不自由が出る。
あの札アサシン戦法はちょっと宣伝効果が過ぎたか。
俺としては、あの女商人が有名になってくれればそれで良いわけで・・・
もともと、次の仕事が成功し、その代売りが終わるまで養ってもらうという約束だったので
あまり彼女の世話になり続けるのもアレだしな。

俺はローグ。
仮の住まいが心地よすぎるため、このごろ仕事をすることを忘れてしまっていたローグ。

ひょいと空を見上げる。月も星も出ていない。闇は、深い。
俺はかなり夜目が良く利く質だ。好都合じゃないか。折角だから、今から仕事に出よう。
カートの中から出て、体についているやわ毛を落とす。倉庫で必要な道具を揃え、気を引き締める。
最後に・・・大切な短剣を腰のベルトに装着し、夜闇に紛れた。





今日は趣向を変えて、人の寝静まった家に盗みに入ろうと思う。
基本的にはスリが得意分野なのだが、俺はなんと泥棒も可能なのだ。いや、可能だというだけであまり自信は無いんだが・・・
まあほら、最近昼間はカートで寝てばっかりだし、そのせいでスリの獲物が居n(サーバーキャンセル

(復帰
・・・どうも世界の調子が悪いようだ。
いや、俺の勘が鈍ったのか、まさかな。
ちょっと先行き不安。だが、今日は闇が深いから絶好のチャンスだ。やるしかない。

実はターゲットはもう決めてあったりする。
そこは、プロンテラの外れ。裏通りのそのまた外れ。とにかく外れ。
ある婆様が一人で住まう家だ。
町の噂によると、其の御仁は防具の過剰精錬が趣味らしく、相当溜め込んでいるらしい。
溜め込んでいるといっても現金ではないだろうが、それでもあの家の中には高価なものがたくさんあるはずだ。
過剰精錬を趣味にするほどの人だ。多少の物がなくなっていたところで別段困るということも無いだろうし。

442 名前: 久しぶりの人の戯言 投稿日: 2004/02/03(火) 23:24 [ WjnhKDlw ]
と、まあターゲットのことをいろいろ考えているうちに、その家に着いた。
今は深夜な上、光もほとんど無い。もちろん人も居ない。
さて、どうやって入ろうか?

玄人の家荒らしは玄関から堂々と入ると聞いたことがあるが・・・
さすがに金持ちの家だけあって頑丈な鍵で、俺の腕ではあの扉を開けることは出来なさそうだ。
周りをススス、と歩いてみる。調べてみると、周囲の1階の窓にも頑丈な鍵がかかっていた。
ちなみに、俺の鍵開けの技術が拙いというわけではない。いや、もうこれは断じてそういうわけではないのである。

地上からの進入は無理か・・・
上方にも注意を払ってみると、屋根の上に洒落た出窓があるのが目に付いた。
高さからして部屋の窓ではないようだ。明り取りか換気用ってところか。
あそこならガードも緩いかもしれないな。登ってみる価値はありそうだ。

自前の身軽さと持ってきた道具を生かし、すぐに2階の外壁まで登りきった。それくらいのこと、シーフ系統には結構簡単なもんだ。
念のため、2階の窓も確認してみる。やっぱり開かない。ここの鍵も頑丈なようだ。
もうひと踏ん張りして、出窓まで辿り着いた。

鍵穴をピックツールで探る。ドンピシャ。
ここの鍵は、下の物と比べるとかなりやわい。アンロックし、音を立てぬよう開ける。
家の中を確認。どうやらこの窓がある部屋は書斎のようだ。
寝室ではないので、例の婆様は居ない。
そのまま降りても音を立てずに着地することは十分可能なようだったが、念には念を。
ロープを外壁の適当なところに引っ掛け、部屋に下ろす。
OK,ロープの張りも確認したし、降りよう。
ロープを掴みつつ、出窓から部屋へ降りようと、体を滑り込ませた。

と、ちょうどその時のこと。

443 名前: 久しぶりの人の戯言 投稿日: 2004/02/03(火) 23:24 [ WjnhKDlw ]
なんと、時が止まったのだ。
「コレはまずい・・・」
と思ったんだが、そんなことを思ったところでどうしようもない。
時が動き出した。
時が止まった後、再度動き出すときはすぐには力が入らないわけで・・・虚を衝かれたわけだしね・・・
しっかりとロープを掴んでいなかった俺の手からは、するりとロープが離れ、部屋に背中からまっ逆さま。
そう、転落だ。
もちろんそんな状態で着地なんてうまく出来ようはずもなく・・・・

ドスン!!

ここに、間抜けな気絶ローグが出来上がった。

                                             ―――そのうち続くかも?

444 名前: 久しぶりの人の戯言 投稿日: 2004/02/03(火) 23:31 [ WjnhKDlw ]
えっと、お久しぶりです。はい、まいど。
楽しみにしてくれてる人が居ると良いんですが・・・
まあ、気にせず書かせていただきます。折角の匿名だしー(゚∀゚)

ちょっと分かりにくいかもしれませんが、この家の持ち主というのは、>>181
[ちょっとオシャレな装備のプリ]様のおばあ様のおうちという設定です。

前々から盗みのターゲットにしたかったのですが、忙しいのとネタが出てk(サーバーキャンセル
というわけで、ちょっと暇の出来た最近になって考えてみました。

続きの内容は特に考えているわけではないんですが_| ̄|Σ-=○ポーン
まあ、内容が出来たら書きに来ます(´ω`;)

445 名前: 黄昏の七氏 投稿日: 2004/02/04(水) 01:19 [ NmLUGw3Y ]
ある日の午後
あたしはお昼ご飯を食べて満足したところで
何かいいのあるかな?って露店を物色していた。
「ん~~・・・どれもこれも高いわね~」
チェインが25万
属性のついたフィストが40万
防具に至ってはシューズが21万
セイントローブが23万
バックラーは50万とかするし
極めつけはマフラーが150万・・・
そんなあたしの装備は全部カードスロットなんてものはついてない
武器は+6ダブルマーターチェインで空きスロットなし

先日騎士団でひどい目に遭ってから、やっぱりちょっとは装備整えないとかなぁ?
って思いはじめた矢先にこれだもん
やんなっちゃうわ
ナッシュ曰く
「装備整えるならカードスロット付のがいいぜ。将来的にもな」
ったく・・・
ナッシュはお金持ってるからいいかもしんないけど
あたし全然持ってないんだからね~

「よぉ、ミカじゃないか」
と、不意に後ろから声をかけられる
振り向くとナッシュとマイさんが手を振っていた。
「あ、ナッシュ~マイさん~~」
あたしはとてとてと二人に近づいて挨拶
「おっす」
「こんにちわぁ~」
二人の顔を見る
正確には頭だけど・・・
ナッシュは天使の羽がついたヘアバンド
マイさんはピンク色のかわいい帽子
確かどっちも高いのよねぇ

446 名前: 黄昏の七氏 投稿日: 2004/02/04(水) 01:20 [ NmLUGw3Y ]
はぁ・・・
「なんだよミカ、人の頭ジロジロ見て肩を落とすなんて」
「別に・・・人生の理不尽さを噛み締めてるだけよ」
ナッシュとマイさんが顔を見合わせる
わかってくれてない
あたしはため息一つ
「ねぇ、率直に聞くけど、なんで二人ともそんなお金持ってるの?」
そこでナッシュがポンっと手を打つ
「なるほど、そういうことか」
あごに手をやって考える
「俺は別にお金持ってるわけじゃないなぁ、全部自分で拾ったものだし
ミカと会う前かな、アホみたいに狩りまくってな
天使ポリンにゴスリンだろ~ソヒー姐さんに赤いも虫にウィスパー、
下水最下層に篭ったこともあったし、コボルドも狩ってた
一番キツかったのはソルジャースケルトンだったなぁ・・・カード3枚拾うまで粘ったんだぜ?」
ほえ~
聞けば聞くほど高価なもの出すのばっか
「まぁ、コボルドカード挿すクリップと、ジュルとピッキカードは買ったけどな」
あたしと言えば、毒キノコとか毒キノコとか毒キノコとか・・・
ミミズとか砂男とかも行ったけど、これといって高そうなの拾えなかったし
「マイさんは?」
「わたしは~・・・お家の鍛冶屋さんが、ほらあそこにいらっしゃいますよ」
マイさんが指差した方で露店を出している商人さんを見ると
「う~わ~、すごすぎる~」
マイさんの家の鍛冶屋さんが並べていたもの・・・

グラディウス200万
サーベル450万
ミンクのコート650万
ブーツ800万
マフラー960万

そのどれもが7段階まで精錬された逸品だった。もちろんカードスロット付
「うはっ、こりゃすげぇよおい!このグラいいねぇ」
「あら?ナッシュさんは短剣もお使いなんですか?」
「一応修練は積んでおいたからな、場面でジュルと使い分ければ楽になるだろ
問題はカード、何を使うかだ」
「汎用性を考えたらやっぱりスケルワーカーさんでしょうか・・・」
なんか会話のレベルが違うんですけど~
あたしなんかじゃとてもじゃないけど手が出ないよ

447 名前: 黄昏の七氏 投稿日: 2004/02/04(水) 01:21 [ NmLUGw3Y ]
いいなぁ二人とも、レア運よかったり専属の鍛冶屋さんとかいたり
「あたし、どうしたらお金貯められるかなぁ?」
「そりゃもちろん狩りまくるのが一番だろ、毒キノコとかミミズとか砂男じゃなくてな」
「ですね~、とするとどこがいいかしら」
う~ん、と考え込むマイさん
ナッシュが何やらニヤニヤと、よからぬことを企んでるような顔をして
あたしの肩にポンと手を置いた
「よし、お金稼ぎに絶好な場所に連れてってやる」
「それは嬉しいんだけど、その妙~な笑みは何?」
「ふっふっふ、そこはな今高騰中のエルニウムをはじめ、装備品も90万のものとか
カードもどれが出ても100万級!中には2000万近いカードも出るという最高の場所だ」
なんか心あたりあるよ~な場所なんですが~
それってもしかして・・・
顔から血の気が引くのが自分でもわかる
あたしはとっさに振り向き、逃げようとした
「おっと、せっかく連れてってやるって言ってるのに、逃げるのはないだろう」
後ろ襟をつかまれてその場でジタバタとあがく
「いやぁぁぁ離して~~~~」
あたしの脳裏に先日の悪夢が蘇る
「マイ、俺はミカつかまえておくから、ちょっとスレイン呼んで来てもらえるか?
あいつ時計にいるはずだから」
「わかりました、では先にお二人をグラストヘイム近郊に送りますね」
「お、ありがてぇ、頼むわ」
マイさんがワープポータルの詠唱をはじめ、やがてポータルが開かれる
「ほい、乗った乗った」
「あうぅ~いやだよぉ~」
ジタバタと暴れるあたしを軽く持ち上げ、そのままポータルの中に放り込まれる

「さぁてそれじゃいこか、グラストヘイム騎士団へ」

448 名前: 黄昏の七氏 投稿日: 2004/02/04(水) 01:31 [ NmLUGw3Y ]
というわけで、久しぶりに書いてみました。
やっぱり他の方に比べると見劣りするかも・・・

書いてる途中で気がついたんですけど
マイが「ちょっとオシャレな装備のプリ」様とかぶっちゃったみたいで申し訳ない
「いい加減年寄りな騎士」さんや「オーラ騎士」さんの話が好きなので
絡ませたいと思ってはいるんですが、作風が作風なだけに難しいです。

ではまた続きが思いついたら書きに来ます

449 名前: 黄昏の名無し 投稿日: 2004/02/04(水) 03:16 [ wl98NeMQ ]
わたしはプリースト
港町アルデバランの別荘で、騎士様と一緒にバレンタインのチョコを作っています。
 
 騎士様は・・なんと不器用なのでしょう。
台所は失敗作のチョコの山、別荘のメイドも笑っています。
 やっとのことで出来上がった"愛情手作りチョコ"を箱に入れ、リボンをかけ、
騎士様は「ホッ」と息ついて汗を拭きました。 
「心のこもったチョコレート。恋人様もきっと喜んでくれますよ」
私の言葉に、騎士様は少しとまどった様子で、
「アイツの居場所もわからないんだけどな」と、瞳を曇らせてしまわれました。
 真にひかれ合う恋人同士には神の御加護があります。
「尋ね人でしたら良い所がありますわ」
 別荘のメイドは、微笑みながらそう言うと、騎士様に近づき、
騎士様のほっぺについたチョコをペロリとなめました。
~真っ赤になる騎士様。男色家の騎士様をからかうなんていけないメイドです。

 メイドに案内されたのはプロの裏通りにある占い館。
占い師のお婆様は、神妙な顔つきで騎士様から尋ね人の人相風体を聞き、
おもむろにタロットで占いをはじめました。
「あんたの探してる男は、古代の遺跡、モロクのピラミッドにいるよ」
 御神託が下りました。神のお告げです。
お婆様に御礼のエルニュウムを手渡し、早速モロクへと向かいます。
「あてになるのか・・・占いなんて・・」
 騎士様は半信半疑で気乗りしない様子ですが、大丈夫!
なにしろ占い師とは仮の姿。お婆さまは、元廃ギルドの首領、超一流の情報屋なのですから。

 ~ここモロクで騎士様は恋人と再会できるのでしょうか・・。

 最近、ピラミッド最上階ではオシリス狩りの一団が、
対抗パーティに乱暴をはたらいていると聞きます。
プリと騎士の組み合わせは、ボス狩りと間違われやすく危険です。
 私には貴様を無事恋人のもとへ送り届けるという使命があります。
念の為、騎士様に♀アコの服を着せ、おしゃれ帽子で変装して頂きました。
 そして、スカートのポケットには手作りチョコの箱。
騎士様の甘いハートが恋人に届くといいですね(#^.^#)

450 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/04(水) 13:55 [ wEBy/K42 ]
美しい装飾の施された窓から射す太陽の光に俺は目を細めた。
遠くからは時計台へと向かう人々の雑踏が微かに聞こえる。
静寂の都市も随分と賑やかになったものだと思う。
「――お・て・てがお休みになってますよ。」
やんわりとした咎めの声に俺は意識を今へと戻す。
「あ、ああ。すまない、」
俺の見やる先には、以前俺を男色家と称した♀プリーストが、今日はエプロン姿で楽しそうに微笑んでいる。
「騎士様、頑張ってくださいね、」
その横から笑顔で応援をくれる、紺色の服で身を包んだ彼女はどうやらこの館のメイドらしかった。
  まさか、本当にここまでの令嬢だったとは――
  物言いや立ち振る舞いからもしかしたら、と思っていたが・・・
ここはアルデバラン。
運河などから一般的に水が豊かなように思われるこの街だが、実のところその水の大半は風車を利用し、くみ上げた地下水で賄われていることを知るものは少ない。
もっともこの街を訪れる者の目的は、もっぱら街中央にそびえる巨大な時計塔に巣食うモンスターの討伐であり、この街が実はいかに高水準で科学的に計算され作られた街であるかなどは興味の範疇外なのだろう。
 ――まぁ、俺も普段はそうなんだが、
その一等地であるここに別荘を構える彼女はよほどのご令嬢なのであろう。
「ほ~ら、騎士様っ」
再びかけられた声に俺はボウルに入った黒くて甘いモノを再び掻き混ぜはじめた。
「ああ、違いますよ。そこは」――こう、と
彼女はヘラを俺の手から優雅に奪うと、ボウルの中の黒いものをやはり俺と同じように混ぜた。
どこか違うのか分からない、と俺の問いに、彼女は、もっと優しく愛を込めてゆっくりと掻き混ぜるんです。そう言って傍らのメイドさんと顔を見合わせて微笑んだ。
  ・・・・・・あ、あはは、愛ね、愛。
俺は泣きたくなるのをぐっと堪える。
ここに来るまでの道中、俺にその気が無いことは再三に渡り説明した。
しかしながらその都度、「いいんです、分かってますから」だの「大丈夫、誰にも言いませんから」だのと俺の言うことを一方的に聞いては貰えなかった。
こんなに押しの強い子は初めてだった。
アルデバランに着き、いよいよ観念した俺は彼女に導かれ館に通され、――そして今に至る。

451 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/04(水) 14:00 [ wEBy/K42 ]
日は沈み、いよいよ時計塔の狩りも最高潮を迎えるこ頃、一足早く俺の戦いは終わった。
俺の手の中には戦利品としての小さなチョコレイト。
こんな程度じゃ非常食にもなりはしないが、今の俺にはこれが精一杯だった。
「おつかれさまです。」
「心のこもったチョコレート。恋人様もきっと喜んでくれますよ」
振り返ればまるで自分の事のように喜んでくれている彼女らが居た。
――だから俺は本当に、
誤解とはいえ、ここまで俺の為に力を貸してくれた彼女らを騙しているかのような罪悪感に俺は口を開く。
だが
「――ありがとう、」
達成感が先に立ったのか、俺の口をついて出たのは感謝の言葉だった。

数日後、場所は変わりモロク、ここは砂漠のオアシスに出来た都市だ。
必要悪、それを盾に人殺しを生業とする暗殺者共のギルドが、この広大な不毛の大地のどこかに存在しているとの噂を聞いたことがあるが、真意は定かではない。
恋人ではなく、探し人なんだが・・・そう思いながらも言った俺の言葉にメイドさんが、それならと一軒の店を教えてくれた。
首都の裏通りにある一軒の占い屋。
そこの婆さんの言う事によると、ここにアイツがいるという。まぁなんとも眉唾な話なのだが、それより――
「――こりゃ何の真似だ。」
もはや突っ込むことは諦めたはずの俺だが、やはり突っ込まずにはいられなかった。
俺は今、普段の鎧を脱ぎ♀アコの聖衣に身を包んでいる。かなり丈がきついし、なにより袖からはみ出た手足は殴りアコとすら思えないほどに太い。
「だって騎士様と私のペアではオシリス狩りに間違われてしまうじゃありませんか。」と、どうやら付き合ってくれるらしい♀プリーストさん。
結局、モロクまで来たと言うのに俺はその間にも誤解を解くことが出来いままだった。
  まぁ確かに今回の目的はオシリスじゃない、安全を取ることに越したことは無いのだが、
――いくらなんでも、これは、
「あ、それ私のお古なんで、もう着ないから汚してもらっても構わないですから。」
やはり俺が口を開く先を突いた彼女の言葉に、俺は赤面し言葉を失う。
「さぁ、向かいましょう。」彼女の物静かな声が俺の耳をくすぐった。
  ――腹ぁくくったんだろ?
誰かが耳元で笑った気がした。
「ああっ、――もうっ!」
俺はおしゃれ帽子を深めに被ると彼女の前に立ち、ピラミッドの中へと足を踏み入れた。

452 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/04(水) 14:01 [ wEBy/K42 ]
  ――バッシュ!
俺は人気がないのを確認すると、イシスの頭部めがけて拳をおみまいする。
脳震盪を起こした敵をそのままに俺は背後を振り返る、と――
  ――ブレス!
タイミングよく支援が飛んできた。どうやら彼女の方に行ったグールはヒールで処理できたらしい。
とはいえ
「沸きが酷いな、」
「ええ、変装してきて正解でしたね、」
顔を寄せ合い小さな声で話す。
先ほどよりちらちらとオーラを纏った人の姿を見かける。
自分ではバレバレだと思っていたのだが、この変装はなかなか巧く出来ているようだった。
大概の者は一瞥をくれただけですぐにその場を去っていった。
騎士の格好をしていたらモンスターの集団を押し付けられていたかもしれないし、それが原因で運悪く命を落としていたかもしれない。
「――出た!オシリスだ!!」
不意に遠方から上がる悲鳴、
条件反射で駆け出そうとするのを♀プリさんが制止する。
  ――そういや今日の俺は武器すら持ってないんだったな。
はっきり言ってオシリスどころか、モンスターの集団襲われただけで即昇天してしまうことだろう。
  無理無茶無謀――か、
昔の口癖を思い出し、ふと彼女を振り返る。
  俺一人ならいいんだけどな、
苦笑を浮かべ、わりぃ、癖で――と頭をかきつつ苦笑、その苦笑が凍る。
「もう、仕方ない人ですね。」俺の苦笑につられてか、困ったように笑みを浮かべる彼女の後ろ、
必死の形相でこちらへかけてくる一人の♂アコライト、その背後、数え切れないほどのモンスター群。
オシリスの瘴気が大量のモンスターを具現化させたらしい。彼のPTはそれで壊滅したのか――
「さがって――」
俺は♀プリさんを押しのけると、少年とすれ違う。
狙うはモンスターの先頭を駆る黒き魔獣、マーター。
拳を振りかざし叫ぶ!

453 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/04(水) 14:05 [ wEBy/K42 ]
「ホーリーライト!!」
敵を穿つ拳から炎ほとばしり、少年を追撃する敵をも焦がす爆風が立ち昇る
「ホーリーライト!」痛覚耐性!
頭を庇い防御体勢のまま敵の一団に突っ込む、モンスターの集団で少年の様子が確認できないが、あとは全ターゲットが俺に来たことを祈るより他ない。
俺は、敵の一団を突き抜けると振り返り再び叫んだ。
「ホーリーライトぉ!!」
俺の拳が捉えた敵は吹き飛び背後の敵に衝突、衝撃は次々と敵をなぎ倒していく。
「まだまだぁっ!――ホーリーライト!――ホーリライト!――ホーリライトぉ!」

最期の敵が地に沈み、振り返ると♂アコライトが呆然とこちらを見ていた。
俺は少年に向かい笑顔を作ると裏声でこう言った。
「私、立派なプリーストになれるかなぁ?」
「 ――やめてくださいっ」
念入りにお願いされた。

ピラミッドの外に戻ってみると、丁度太陽が砂漠へと沈んでいくところだった。
結局、
「逢えなかったですね、」――ごめんなさい、
自分の事のように目を落とし♀プリさんは謝罪する。
「占いだって外れることもあるさ、」元よりさほど期待していなかった俺に落胆の感は薄く、
「でも――」まだ釈然としないのか、何か言いかけた彼女の手をそっと握ると
「――ありがと、な」
誤解であれ、なんであれ、――今、この人が悲しい顔をしているのは俺とアイツのせいだから。
「不恰好な塊で悪いけど、」
彼女の手の平にそっと小さなチョコの入った箱をのせた。
「――じゃあ俺、もう行くわ。」
返ってくる言葉待たず、俺はモロク市街まで一息に走る。着替えた鎧がガチャガチャと音をたてた。
「――ふぅ、」と、深呼吸。
火照る俺の頬、夕日は巧く誤魔化してくれたか?

454 名前: 白き銀と黒き銀・黒 投稿日: 2004/02/04(水) 15:11 [ wEBy/K42 ]
「な、なんだったんだろう・・・」
ボクは彼女らが去った後もその場から暫らく動けないでいた。
(ホーリーライトってあんな魔法だったっけ?)
試しに近くを通りがかったマーターに打ってみた。
追っかけられた。
辻QMに飛び込み何とか逃げ切った。
「――はぁっはぁっ・・・もう死ぬかと」息切れ切れにぼやく。
まだあたりが騒がしかった。
「まだ、オシリスうろついてるのかなぁ・・・」
遠くから聞こえる大量の足音。耳を澄ませば「そっちはどうだー」「こっちにはいないー」とか。
「うー、オシリスさえ居なければいい狩場なのになぁ」
涙目になりながら勝手なことを言ってみる。
不安が残るが一人ぼっちなのは心細いので、ボクは仲間の所へ戻ろうと体の向きを変えた。
「――!」
振り返った正面に居たのは冠を被った黒いマミー――いや、こいつは
「――オシリス!」
とっさに道具袋から蝿の羽を取り出そうとしたけど、其れよりもオシリスの足は速く、ボクは目を瞑り死を覚悟する。
  ――!
何かの呪文詠唱が聞こえ、目を開いた僕の目の前に大量の隕石群が降り注ぐ、
(この魔法は――)
煙がもうもうと上がり、その煙の中から一人の銀髪の男性が姿をあらわした。
違和感を感じた。
「――あ、あれ?プリさん?」
(でも、さっきの魔法は・・・)
そのプリさんはボクに優しげな微笑を見せると
「いやぁ、まずいトコ見られちゃったねぇ。」
そして――
「ごめんね」
・・・・・・・・・・・・・・・ぇ?

少年を消すとあたりに静けさが戻った。
銀髪の青年は穢れきった自分の手をじっと見、
「まだまだだ・・・」拳をぎゅっと強く握る。
「――グランストヘイムの目覚めは近い、か。僕が何かをする前に死なないでおくれよ?相棒」

455 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/04(水) 18:09 [ Or41znPw ]
 私は、久久に切れていた。
 なんだ、なんだ、なんだあいつは、俺を見て笑いやがった。

 私は、数年前までひどく切れやすかった。
 でも、今は自制する術を覚え・・・そのはずだった。
 しかし、今日はたくさんのことがいっぺんにありすぎた。
 
 アサシとクスミどもが意味のわからないケンカするし。
 スリットは気持ち悪いし。
 スオウ(仮名)さんと久久に会うし。
 そのスオウ(仮名)さんが美人な知らないモンクさんと一緒にいるし。
 
 このダークロードがなによりもムカツク!!
 
 ブチッ!! 

 俺の邪魔すんじゃねぇよ!!この馬野郎!!
 
「キリエレイン!!」
 俺は、喉から声を出した。
 そして、間髪いれず、馬野郎のよこっつらを風スタナで張り飛ばす。
 それほどきいていないようだが、ひるんだ。
 その瞬間、間髪いれず、俺は蹴りを決める。
 そして、完全にイッタ目で、告げた。
「コロス・・・!!」
 騎士さんが後ろで引いているのがわかった。
 しかし、今はそんなことどうでもいい。
 こいつは、滅してやる、俺の視界にはそれしか入っていない。
「ブレス!速度!マグニフィカート!エンジェラス!グロリア!キルエレイン!!」   
 一気に、早口で詠唱。
 もちろん、騎士さんにも忘れずだ。
「ナナシさん・・・イキマスヨ・・・」
 静かな・・・戦闘再開の声。
 そして、血の宴の始まり・・・。
「前言撤回・・・コロスなんて生ぬるいこたいわねえ・・・滅してやる・・・」 
 そして、俺は笑う。
 心の底からの笑みを・・・。
「覚悟しろ、懺悔しろ、後悔しろ、命乞いしろ・・・血反吐の海に沈めてやる」

456 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/04(水) 18:24 [ Or41znPw ]
 あああああ!?また、またやってしまった・・・。
 久久です、久久すぎます。
 恥かしい!!穴があったら入りたい!!むしろ今すぐポタ出してここから逃げたいです!!
 神様ヘルプです!!
 
 私は、今、青ざめた顔の3人の方々に見られていました。
 一人は、PTを組んで頂いた騎士さん。
 一人は、お知り合いのスオウ(仮名)さん。
 一人は、そのPTのモンクのクウさん。
 3人は、いちように青ざめた顔です。

「・・・リスト(仮名)さん・・・おつよんですね・・・」
「・・・驚いたな・・・」
「・・・この人は殴りのたぐいか・・・スオウ(仮名)」
「いえ、ただのINTの、支援プリです・・・」
「しかし・・・あのみのこなしは・・・」
「言わないで下さい!!」 
 紅く染まった法衣。
 今は乾きバリバリして気持ち悪い。
 体中全てが痛い・・・。
 でも、一番は、視線です。
 痛い・・・。
「忘れてください・・・」
 その言葉に、皆さん苦い顔をしながら、頷きました。
 せめて、騎士さんだけだったなら・・・そう思わずにはいられません・・・。
  
「ここは、二人では危ないですし、しばらくお供しましょう」
 青ざめた顔で言うスオウ(仮名)さんの言葉に、私は頷く事しか出来ませんでした・・・。
 神様・・・願いですから・・・!!(色々と、真剣に!!)

457 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/04(水) 18:41 [ Or41znPw ]
リストはキれると男言葉になるという設定でした。
 しかも、かなり強くなるという不思議設定です・・・。
 まあ、きれると、魔力が、体力等の肉体的にもまわるということで・・・。 
 折角の複線を変に使ってすいません・・・どうしても、リストは守られたりかばわれたりするのがニアわなすぎる!!と思ってしまったのです。
 なんとなく、こう言うノリが好きなので・・・!!
 考えと違っていたらすいません・・・。

458 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/04(水) 21:16 [ lQAweoXQ ]
キリエレイン&キルエレイン→キリエエレイソン
に修正?
早口だとこーいう風になるって設定だったらゴメ=口○~0

459 名前: 436 (6Hr5RulY) 投稿日: 2004/02/04(水) 21:47 [ nkjrm0ug ]
 ツール捜したりしながらゆっくりまとめておりますので
人物相関図は期待しないでお待ちください…
 駄文sageスマソ

460 名前: 413 投稿日: 2004/02/04(水) 23:20 [ XdLk3U2U ]
早朝のゲフェン南カプラ付近では雇えそうな冒険者がいなかった。
使えそうな奴は皆チーム組んでいた。
仕方なく私は西カプラへ向かうことにする。可能性は薄いが、仕方ない。

私の名はロウ。一応の雇い主であるジュノーからの旅人、
いまはまだ宿で寝ているであろうゴブ仮面セージことミケルが、
「騎士団に行きたい」というばかりに護衛要員を探すはめになったモンクである。

西カプラ付近には、雑貨売りの露天商人が一人と、数人の冒険者が雑談していた。
雑談している冒険者達の中に一人だけ二次職がいる。女騎士だ。
目立つ赤い髪、腰に差してあるのはおそらくフランヴェルジェだろうか、
「あ、モンクさんきたよ~、あの人じゃない?」
輪の中の一人がこちらを指差し、騎士がこちらを向く、
昨夜、近くのテーブルに座っていた騎士だ。彼女も私に気付き、歩きよってくる。
「あの、はじめまして。いきなりでなんなのですが、
昨夜、騎士団に行かれると話しておられましたよね」
「雇用希望者か?名前は?」
ふと彼女の顔が曇る。何か悪いことを言っただろうか。
「モンクさんモンクさん、その人、記憶なくしちまったんだとさ」
露天を開いていた商人が説明する。
「記憶を?」
しかし、騎士ならこちらとしては申し分ない、
記憶があろうがなかろうが、使えるのであれば是非とも雇いたい。
「あの、駄目ですか?」
騎士が不安そうにこちらを見ている。
「あんたの腕を試させてもらってもいいかな、
それで使えそうだったら雇わせてもらう、どう?」
「はい、喜んで」
「じゃあ、街の外に出ようか、街中での喧嘩はご法度だからね」

461 名前: 413 投稿日: 2004/02/04(水) 23:32 [ XdLk3U2U ]
>>435さん
絡ませていただきました(=゚ω゚)ノょぅ。
♀騎士、片手剣(勝手にフランベルジェ)、赤毛ヘルム、
強さの参考は>>209にさせていただく予定。口調はご容赦を。
次で、モンクvs騎士になるのですが、結果で雇っちゃってもいいでしょうか?

>>459
ガンガレ~

462 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/05(木) 00:08 [ g2WLpmU6 ]
リスト(仮)はモンクとクルセによってヒールをもらい意識を取り戻した
クルセはスオウ(仮)モンクはクウ(仮)という名前らしい
色々危険そうなので一緒に行動することになった

騎士団にはいった
自分の倒れていたところを見つけ調べてみるが何の痕跡も無かった
記憶のことなどたいした成果は得られなかった

数分中のモンスターと戦った後
クウ(仮)が『Lvに合わせてカタコンベでもいこうか』と提案した
俺はどこでもかまわなかったので二つ返事でOKした

カタコンについてリスト(仮)達の壁(やわらかい)をしている状態になった
数分後ダークロードが現れた、不適な笑みを浮かべている
(こいつは魔法が痛いか・・・俺でどうにかなるか?)
と、考えていた・・・が

リスト(仮)がやたら早口で詠唱し、持っていた鈍器でボコボコに殴りだした
敵は詠唱する暇も無い、
上段蹴りから上段後ろ回し蹴り着地と同時に持っていた鈍器でボコボコ・・・
後ろで見ていた3人は血の気が引いた
俺にも支援が飛んできた・・・
しかし今ダークロードを攻撃すると
約一名のバーサーカーから致命傷を食らうような気がした
(イキマスヨって、殺しても殺したりないような顔して・・・)
身の危険を察知し後ろで見ていることにした

463 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/05(木) 00:37 [ g2WLpmU6 ]
あたりは血みどろになっていた・・・
ある意味俺が今まで意識のある中で一番の恐怖だったかもしれない

後ろで見ていた3人は血の気の引いた顔で、狂戦士に話しかけた
『・・・リスト(仮)さん・・・おつよんですね・・・』:クウ(仮)
「・・・驚いたな・・・」:俺
『・・・この人は殴りのたぐいか・・・スオウ(仮)』:クウ(仮)
『いえ、ただのINTの、支援プリです・・・』:スオウ(仮)
「しかし・・・あの身のこなしは・・・」:俺
『言わないで下さい!!』 :リスト
狂戦士・・・もといリスト(仮)は、朱い法衣を着ていた・・・
『忘れてください』とリスト(仮)
(忘れなければあなた達もこうなりますよ)
と、いわんばかりの恐ろしさが辺りを渦巻く
3人団結し首を縦に振った
何やらリスト(仮)は神に願っていた

そこで俺は一人別れる事にした
それに伴いリスト(仮)をスオウ(仮)達のPTに無理矢理入れた
それまで拾ったアイテムは全て渡し
「またな」と一言だけ言って間もなく姿をくらました
(記憶を探す手がかりがありそうだったが、たいした成果はなしか)

GHの門まで戻った
城2Fを目指すPTが大勢いた、写真を取り出す
(もうあてはここに写っている人間だけか・・・)

すっかりあたりは暗くなっていた
真っ暗になった中プティットの草原を抜け
俺は一人でポタで出てきたテントの位置まで戻る

(一夜ここのテントで過ごすこととしよう)

464 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/05(木) 00:45 [ g2WLpmU6 ]
騎士団前にいたはずなのになぜかカタコンだったのでがんばってみますた!( ´∀`)
数日見て無かっただけで
一気にスレが進んでて驚きつつ、眠い目をこすりつつ書いたので
かなり適当になっちゃったヤカン
後↑の、セリフ間違ってたらゴメンナサイ俺的にはこうでした
>>428
久しぶりにいい加減~さんキタ━━━━(゚∀゚三゚∀゚)━━━━ッ!!?
>>459
ガンガレ超ガンガレ、無理強いはしませんがね(-ω-

465 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/05(木) 01:31 [ nR/1lzMQ ]
食事をしながら、持ってきた写真を見る

「この写真だけが手がかりか・・・」
そう呟いていると、先ほど頼んだ料理が前に置かれた

料理を口にしながら
色々と考えてみるが、いかんせん記憶が無いので
いい考えが思い浮かばない

料理も食べ終え、椅子に深く座り一息つく

「私が倒れていた場所・・・もう一度あそこへ行こう」
もしかしたら何か調べ損ねている事があるかもしれない
ふとそう思ったからだ

丁度、ウェイトレスが食事の終わったお皿を取りに来たので
私は、あの場所について尋ねてみる事にした

「この街から・・・あっちのほうへ行ったところにある城壁に囲まれた所で・・・」
方角があやふやなので、街のどっちから出て
どういう道筋を行けばいけるかを説明した・・・
ウェイトレスは、そこがグラストヘイムと呼ばれるところで
倒れていた場所は、たぶん騎士団だと言うことだった

そのことを聞いた直後、入り口付近にいた修道僧らしき人たちが
『とりあえず、明日にでも騎士団へ行く為にもう一人ぐらい前衛を・・・』
そう話しながら出て行った

どうやら、あの修道僧達は騎士団へ行くらしい
私は、ウェイトレスを呼び
「何処か冒険者が集まるところとかはないか?」
と聞いた
今度の質問は、すぐに答えが返ってきた

塔の前・・・少し歩いたところにカプラ嬢という人が居るらしい
その人の辺りには多くの冒険者が集まるらしい

明日は早く起きて、そのカプラ嬢とやらのところへ行くとしよう
もしかすれば先ほどの修道僧たちにも会えるかもしれない
私は、ゆっくりと席を立ち自分の部屋へ戻った

466 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/05(木) 01:44 [ nR/1lzMQ ]
>>413さん絡ましGJΣd(・ω・*)
一応、赤毛騎士脳内設定
 ★片手剣AGIバランスBB持ちLV75前後・・・
脳内だから違ってOK
連投+長駄文スマソ_| ̄|○<ではスレの続きをお楽しみください

467 名前: 429の続き 投稿日: 2004/02/05(木) 02:18 [ fpLViXx. ]
夜のゲフェン、平素からさほど人が多いとも言えないこの町の夜は、寂しく、寒い。
「私が今まで生き長らえて来たのは、私の時計が時を刻む事を忘れていたからだ」
私は、彼の剣に手を掛ける。そして、あの日以来かたく結び、彼の時間を留めていたその組み紐を、ゆっくりと解く。
止まっていた時を、再び動かす時計塔の管理者のように。
二騎は、一路グラストヘイムに向かう、コボルト平原を抜け、プティット森を通り過ぎ、かつて歩んだ道を、今再び歩む。
誰も消えて逝く、私はただ残される。

城門前、繰り返される別離。
「私は、、、」
意識もしていないのに、自然と言葉が漏れる。
「あなたを愛すればよかった」
そう、愛には成り得なかった信頼。
「そうしていたら、こんな終わり方、しないですんだのかも知れない」
彼はゆっくりとこちらに向き直る、そして、私の頬に手を翳し、優しく私の耳に触れた。
「私は君の事など愛していなかったよ」
その表情は驚くほど穏やかで、差し伸べられた手は驚くほどあたたかい。
私の頬を一条の涙が伝い、私の耳に触れる彼の手にこぼれ落ちた。

 ありがとう

「ありがとう」

老人が、振り返ることは無かった。

468 名前: 467 投稿日: 2004/02/05(木) 02:29 [ fpLViXx. ]
むむ、読み返すと大概な駄文ですね。
困った困った、どうしたものか。

469 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/05(木) 06:03 [ uD7H3X7U ]
 はっと読んでて気づきましたが・・・。
 ダークロードと深淵の騎士を間違えていました・・・。(グァー!!)
 すいません、すいません、すいません!!
 ちょっとあちらで土下座してきますー!!(アホ)

470 名前: 白き銀と黒き銀~外伝~ 投稿日: 2004/02/05(木) 13:27 [ 9KsQn5i. ]
「グランストヘイムへ行くぞ。」
珍しいこともあったものである。
貴方から狩りのお誘いなんて――
心がときめくのを少し感じ、私は――
「だってこのままじゃ『みんなに乗り遅れるからなっ!!』」――拳を握りしめ力説する貴方に
「ギャグキャラは糞して寝ろ」
・・・とりあえずブックの角で突っ込んでおいた。

   <白き銀と黒き銀・外伝>
第1話『VIT騎士、殉職!』

「――ユピテルサンダー、ユピテルサンダー、ユピテルサンダー」
「・・・・・・」
古城の庭。たまたま出くわした深淵を私はJT連打で壁に縛り付ける。
時間はかかるが、よほどの横沸きが無い限りは大丈夫だと思う。
足元から恨めしそうな相方の視線。
「――いや、あとで起こしてやるから泣くなよ」

第2話『鏡の国の・・・』
「――ダークフレームだ!」
古城2Fは危険だからと1Fに来た私達を魔の鏡が襲う!
とっさにファイアーウォールで距離を取ろうとした私に、「待て!」相方の制止の声。
相方は鏡面を覗き込み呟く。
「相変わらずいい男だぜ、俺」

第3話『ゴットスピードVIT騎士!』
「――って突っ込みは!?」

第4話『ペット』
「――バフォメットだ!」相方の声に走る戦慄。
たたたたたー・・・と、こちらに一瞥もくれず走っていく♂セージさんの後ろにはちょこんと続く赤茶げた獣。
「――Jrじゃねーか!」「ペットじじゃねーか!」「つーか、今1Fだろうが!」
セージさんが見えなくなってから、ブックの角で3回相方を激しく殴打。と、さきほど見かけたJrが戻ってくる。
「「?」」あら?貴方の飼い主はどうしたの?
Jrの見上げる視線は私達を通し越して・・・後ろ?
振り返り、即向き直る。私達はそれに背を向け同時に走り出す。
「「――油かよっ!」」

471 名前: 白き銀と黒き銀~外伝~ 投稿日: 2004/02/05(木) 13:34 [ 9KsQn5i. ]
第5話『カタコンベ』
「邪悪なる魔獣、バフォメットの追撃を逃れ、俺達はついにカタコンベへとたどり着く――!」
「――ヲイっ」
自分勝手なナレーションを入れる相方に私はブックを振り上げる
「古城F1からいけるのは監獄だろうが、」
角はやめてっと連呼する相方に容赦ない一撃を浴びせ、兎も角、と私は一息をつく。
とりあえず、目の前にある扉を潜るとカタコンベにたどり着くのは事実だった。
この先は闇の王ダークロードの支配する領域だ。
行くなら行くで気を引き締める必要がある。
いい加減ブックの角が怖いのか私から距離を取り始めた相方に目で合図を送ると、彼は頷き盾を背になおし、両手剣へと持ちかえる。
殲滅力を重視した装備で行くのね。
「――いくぞっ」
真顔に戻り扉をくぐる貴方に私も続く、
扉を潜り私達が見たものは――
 ――殴る!殴る!殴る!殴る!
STRとAGIとDEXがカンストしているのではないだろうか?
そう思わせる一人の♀プリが暴れる回る姿だった。

「あ~、・・・・・・帰ろうか?」
結局、殺戮の宴を終始観客として過ごした私達、未だ呆けたような相方の声に私は肯定の相槌を返した。

472 名前: 白き銀と黒き銀~外伝~ 投稿日: 2004/02/05(木) 13:36 [ 9KsQn5i. ]
第6話『虫の調べを聞きながら――』
「――糞して寝るかなぁ?」帰り道、夕焼け。前を行く相方の影を踏みながら歩くのが少し楽しい。
「やさぐれてンなぁ、」苦笑を浮かべ、私は相方に並ぼうと足を速める、と
『――こっちだよ』少女の声がした。
声がした方を見やると幼き日の私がそこにいた。
『こっちだよ――』私に背を向け私は走っていく。
  ――まって!
とっさに追いかける私。
私は忘れていた。
木漏れ日射す首都で交わした貴方との約束。
『――お前は、何処にも行くなよな。』
大切な、大切な友との約束。
それは決して違えぬと心に誓った私の――

荒い息を静め、私はテントの前に立っていた。
いつしか日は暮れ、辺りには虫の鳴き声だけが響いていた。
『私』はここの中に入っていったような気がしたのだけど・・・
恐る恐るテントの入り口を開け中へと忍び込む。
中からは静かな寝息。私は月明かりを頼りにその人が誰なのかを確認しようと顔を近づけた。
  ――見たことがある、この人!
   確か古城の庭で私が深淵に襲われかけていた時に見た夢で――
「――ここには盗むようなものはないぞ、」
不意に横たわっていた影が動き、私の首に月に映える一振りのカタナが突きつけられる。
 いつ抜いたのか見えなかった。
 この人、強い――
辺りからは夜を彩る虫の声、
テントの中の温度が数度低くなるのを感じた――

473 名前: 白き銀と黒き銀~外伝~:コメント 投稿日: 2004/02/05(木) 13:46 [ 9KsQn5i. ]
>>黄昏の名無しさん6(?)
急接近させすぎたので名無し6(?)さんのお話、邪魔してしまいそうなら
テントから追い出してくださって結構です。
強引で申し訳ないです><
遅くなりましたが、バレンタインの話し書いて下さった >>449 さん。激多謝♪

474 名前: 413 投稿日: 2004/02/05(木) 15:22 [ o5cnGxZc ]
右足を軽く引き、両の拳を低くかまえる。
相手は半身のかまえ。ガードをこちらに向け、背後に木の刀を握っている。
斬りを主体とした正統型か。
~ゴーン
アンゼルスの鐘の音と同時に私は地面を蹴った――。

朝のゲフェン→。GH騎士団に行くためにモンクのロウ、つまり私は
雇用希望の騎士(記憶をなくしているらしい)の試験をすることになった。
私は素手、強化系スキルも使わない、モンクの素手は凶器なのだから問題ない。
しかし相手は片手剣騎士だ、剣と盾を持たせないと試しにはならない。
よく見れば彼女は盾と鎧をつけず、簡素な装備だ。宿屋にでも置いてきたのだろう。
一々取りに戻らせるのも気が引け、露店商人から、手ごろな装備を買い取る。
木の刀に関しては「それ外来品でね~」と少しふっかけられたが、まぁいい。
それを彼女、赤い髪の騎士に放り渡し、距離をとらせる。
野次馬よろしく付いて来た露店商人と数人の冒険者達。
「おっちゃん、露天は~?」
「カプラさんに頼んできた~。こんな見ものを見逃すのは阿呆だからなぁ」
のん気なものだ。その中のアコライトに合図を頼み、
騎士のほうを向くと、彼女は軽く剣の素振りをしていた。
「準備はいいか」
「えぇ、面白い剣ですねこれ、良かったんですか」
「あぁ、雇い主に払わせるさ。――使い慣れない剣だからとか
後で言い訳しても聞かないけど」
「もちろん」
そういって騎士は敬意の構えを取る。
良い瞳をしている。情熱的な赤い髪と相成って彼女の表情に熱いものを感じる。
「スキルも増速POTも使用しない。戦闘はオレがよしというまで!!」
そう言い放つと同時にかまえをとる。
それに習い騎士も敬意の型をとき戦闘用のかまえをとる。

475 名前: 413 投稿日: 2004/02/05(木) 16:31 [ o5cnGxZc ]
こちらから仕掛ける。
相手の盾をかちあげるように下から軽く右を放つ、
そのまま体をながし背中に向けて左の裏拳を狙う、
騎士は浮かされた盾を引き戻し裏拳を受け止め、
私の裏に回りこむように中段から剣を振りぬく。
瞬間私は大きくしゃがみこみ足払いの姿勢に入る。
鋭い剣風が私の頭の上を通過する。
力をいれた斬りは、外すと体勢を崩すはずだった。
が、騎士は大きく後ろにステップし足払いをかわした。
「やるね」
反撃を避けるため、私も後ろにステップする。
「裏拳が誘いだと気付かなかったら、終わってましたよ」
「…気付いたんだ」
「えぇ、さすがに足払いまでは予想しませんでしたけど、ね!!」
今度は騎士の方が踏み込みをかける。
最初と同じ半身のかまえから剣を前に向け、速い突きを繰り出す。
「チッ」
速く隙が小さい突きになかなか踏み込めない、少し後ろに下がる。
私が下がった分の距離を使い、騎士は大きく踏み込んだ突きを繰り出す。
それをかわし不安定な姿勢から右、相手の左へと回り込みストレートを繰り出すが
これは盾に阻まれる。そして阻むと同時に右からの一閃。
――低い。とっさに私は相手の肩に手をかけ、背後へと飛び
体重をのせた体当たりをぶつける。
予想しなかっであろう攻撃に彼女は少しよろけたが、すぐにかまえなおす。
私はその隙に距離を離していた。
「よし!!」
「…終わり、ですか」
額を汗で濡らしながら、騎士の顔には不満がありありとみてとれる。
まだまだ自分の力を出し切ってないと思っているのだろう。
「そ、終わり。雇わせてもらうよ」
「…分かりました」
不満は晴れていないようだが、彼女は敬意の型をとる。
了承のつもりなのだろう。
「先に戻らせてもらうよ。そうだ、後で一緒に食事をとろう、その時にもう一人を紹介するよ」
騎士にそう言い置き、アコライトと商人に礼を言い、私は街に入った。

街に入り、周りに誰もいなくなったところで大きく息を吐き出す。
「拾い物だ」
的確な盾の使い方、斬りと突きを自在に使い分けるあの戦い方、
おそらく我流ではなくどこかの騎士団で学んだものだろう。
多少、経験は足りないようだが、それを補って余りあるセンスがある。
「空恐ろしいね」
呟いた私の頬に、一筋、汗が伝い流れた。

476 名前: 413 投稿日: 2004/02/05(木) 16:52 [ o5cnGxZc ]
>>466
もうガスガス絡ませちゃいますよ~ヽ(´ー`)ノ
>>468
いい加減~さんシリーズのファン[2/20]
隠れ入室者はもっといると思われます(;゚∀゚)=3 ハァハァ

ちとキャラまとめ。
・ロウ ♀モンク 短髪白髪
・名前不明 ♀騎士 記憶喪失・ヘルム・片手剣・赤毛・写真の中の一人?
・ミケル ♂セージ 共和国民・デコ青髪ゴブ仮面・妖精耳(自前)

477 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/05(木) 17:22 [ 8mmzvPNo ]
「一人でBOSS狩ろうなんて考えるな。無理だ。」

いつもは軽く受け流すことができる彼の言葉が、やけに気に障った。
日が沈み、月がうっすらと姿を現し始めたのが窓から見える。
宿屋の一階―――ダイニングルームには今、
あたしと相棒、ギルドメンバーのプリースト、同じくギルドメンバーのアルケミスト
そして、このギルドのマスターであるBSの彼がいた。
その日にあった出来事なんかを、こうやって起きているメンバーで集まって話したりするのが、
いつも通り、あたし達の夜の過ごし方だった。

別にBOSS狩りに固執しているわけではない。
あたしの思う“強くなる”の基準が、そうであるだけで。
昔に比べると、今のあたしは格段に強くなったはずだった。
けれど、それと同時に彼も昔より強くなった。
いつまでたっても追いつけない―――。
そう思うと、無性に腹が立った。


今日は臨時公平パーティを組んで狩りに行った。
メンバーは騎士・ウィザード・プリースト・あたしの4人。
狩りの合間に男騎士さんの素性(男色だとか?)をウィザードさんが大暴露しつつ、
プリーストさんがそれを本気にしたりもしつつ、
あたし達は談笑しながら順調に狩りを進めていった。
いつもはうるさい彼も、今日は友達に誘われてるとかで別行動。
そのことがあったからなのか、久々のグラストヘイム城二階での狩りに、気分が高揚していたのか・・
あたし達の前に山羊の悪魔・バフォメットが現れたとき、あたしは自分で心臓が高鳴ったのに気づいた。
―――今なら狩れる!
パーティメンバーと共に走り出した瞬間、そう思った。
何故だか分からないけど、妙に自信があったのを覚えている。
今夜は彼にようやく、自信満々に狩りの報告ができる。そう思うと自然に笑みがこぼれた。
目前に迫ったバフォメットが、大魔法を放つ。
稲妻に撃たれて体中が軋むのを我慢しながら、必死で目をこじ開け・・
と、そのとき――。
耳を裂く絶叫をあげて、バフォメットが地に倒れ伏した。

何が起こったのか、あたしは瞬時に理解できなかった。
見えたのは、さっきまであたしが狙いをつけていたモノの屍と、残念そうに首を振るパーティメンバー。
そして。
バフォメットの屍の後ろ、ちょうど死角から姿を現した数人の中には。
まぎれもない、うちのギルドマスター。BSの彼の姿があった。

478 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/05(木) 17:23 [ 8mmzvPNo ]
逆恨みでしかないのは十分承知ながらも、あたしの気分は溜まり場に戻っても最悪なままだった。
夕飯のときも、その後の雑談タイムの今も、あたしは黙りこくったまま。
ギルドメンバーが数人、何かあったのかと訊いてくれるものの、あたしに答えられるはずもなかった。
圧倒的な強さの違い、格の違いを見せ付けられた気分。
「一人でBOSS狩ろうなんて考えるな。無理だ。」
彼がそんなことを言ってきたのは、ちょうどそんな時だった。
頭に血が上る。
悔しさに手が震える。
何のつもりで、こんな時にそんなことを言うのか意味不明だった。
怒りに任せて彼を殴りつけるのは簡単なことだ。
けれど、それをやってしまうと、なんだか負けたような気がするので我慢した。
「・・なんで?」
押し殺した声で、うつむきながらそれだけ言う。

――あたしが、あんたよりも弱いから?――

不意にそんなことが、頭をよぎった。
いつまでたっても追いつけない。
どんなに頑張っても、彼より強くはなれない。


彼がなにか言うよりも早く、あたしは席を立ち、廊下へと向かった。
俯いていたおかげで、涙は気づかれなかったと思う。
ダイニングルームのドアを閉めたところで、涙をぶっちぎって息をついた。
今日はこのまま不貞寝をしよう。

――明日は朝早く、モロクに向かう。

479 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/05(木) 17:24 [ 8mmzvPNo ]
「バカね。」
主が足早に自室に戻って行ったあと、女プリーストがつぶやいた。
その視線の先には、男BSが呆然と立っている。
あきらかに分かっていない。主が泣いた理由も、プリーストに文句を言われている理由も。
「もう少し、言い方ってもんがあるでしょ?」
プリーストは冷たく言い放つ。
暖炉の火が顔に反射して、彼女が怒っているのは一目瞭然だ。
俺はその視線から逃れる位置――後ろの椅子まで飛んで、背もたれにとまった。
横では男アルケミストが、落ち着かない様子でそれを見守っている。
「あんたの言いたいことは分かるわよ。でもね――」
言って、プリーストはソファに手を掛け、座る。
「あんな言い方したら、あの子ムキになって何しでかすか分からないわよ。」
立ちつくしていたBSの表情が、わずかに曇る。
「まったく・・・。」
それを見て、プリーストはため息をついた。

BSが主に言おうとしたことは俺にもわかる。
最近、確かに主は無理をしすぎな気がする。
今日も、バフォメットを目前にして、主は周りなんか全く気にせずに飛び出していった。
主の“強くなる”の対象は、いつだって自分ひとりなんだ。
今日パーティを組んだ連中のことだって、バフォメットに対峙した瞬間は忘れていたに違いない。
そのことを、BSは言いたかったのだと思うが・・・。
主はどうも最近おかしい。
そもそも、主が強くなりたいのは、何のためにだったのか・・それを忘れているような。
主の最初の目標は、このBSよりも強くなることではなかったはずだ。

だが、BSもBSで、そんな主の気持ちは知るはずもない。
ハタ目から見れば、背伸びして、無茶をして、がむしゃらに強くなることを考えているようにしか・・
見えないだろう。ハタ目から見れば、だ。
ここにいる毒舌女プリーストは、さも自分は関係ないような顔をしながら
これだけ主のことを分かっているのに。
・・と。そう思うと、妙に腹立たしい気分になった。

もっとも、この女プリーストは、主に限らず誰の気分でも読み取るような
なんとも気味の悪い特技を持っているようだが。

480 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/05(木) 17:24 [ 8mmzvPNo ]
そろそろ主の部屋に戻ろう、そう考えて俺は翼を伸ばす。
飛び立とうとした瞬間、なにか後ろに引っ張られるような痛みを感じて、俺は声を上げて振り返った。
不安そうな顔で、俺の尾羽をつかんでいたのは・・・
隣にいた男アルケミストだった。
「こ・・これ一体どうなるんですか・・」
女プリーストの迫力に押されてか、少し涙ぐみながら俺にたずねる。
そんなもん、俺が知るか。
アルケミストの手をつついて逃れると、俺は二階の主の部屋に向かって飛び出した。

主の性格だ。 明日はきっと早い。
一人で無茶をしに行くのだとしても、俺は主を止めない。
いつどんな危険が襲い掛かっても、できる限り主を加勢する。
ずっと昔、始めて会った主と契約したときから、俺はそう決めている。

明日に備えて――今夜はゆっくり休むとしよう。

481 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/05(木) 17:27 [ 8mmzvPNo ]
>>477-478 女ハンタ
>>479-480 ひねくれ鷹

ということで。なんかちょっと見ないうちにスゴイ進んでるし・・。
誰に絡ませようかな~とウキウキしてたところ、>>415さんの「白き銀と黒き銀:コメント」のところに
うちのハンターをイメージと書いてあったので慌てて絡ませてみました。
・・・少しだけですが(´д`;)しかも遅いですが。申し訳ない。

まぁ、イキナリ言うのもあれですがまぁ・・・
いい加減~さんシリーズのファン[3/20]

482 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/05(木) 17:31 [ kiX6Cdr. ]
プロンテラ某カプラ職員日記

2月某日
今日も朝から忙しかった。
印象に残ったお客様が数人いたので記しておく。

朝にボロボロのアーチャー君がいらっしゃった。
でもとても嬉しそう。私は倉庫に入れる物を預かって理解した。
いくつかの収集品の中にウィスパ-cが入ってたから。
頑張って!と心の中で応援した。

昼、ノビさんがおどおどした顔でやってきた。
どうやら初めてみたい。あたふたしながらゼロピーや固い皮を
倉庫に入れようとしてた。とっても可愛かったので
頑張って!と心の中で応援した。

夕方にはBS様がいらっしゃった。
沢山の鉄、鋼鉄、宝石を倉庫から持って行った。
今から武器を作るんだなって思ってたら
少し離れた場所で「カンカン!ポキン!」と言う音が…。あ、さっきのBS様泣いてる。
頑張って!と心の中で応援した。

夜、騎士様とプリースト様がいらっしゃった。お二人とも豪華で強そうな装備だったな。
いつものように対応していると、PT会話と間違えたのか騎士様が私の目の前でしゃべった。
「アサ邪魔www他の奴も装備整ってない奴が良く臨公できるよなwwwうぜぇwwwww」
……お仕事なんだから我慢して!と心の中で自分を応援した。


明日はいい気持ちで寝れるといいな…。

483 名前: 482 投稿日: 2004/02/05(木) 17:33 [ kiX6Cdr. ]
さげ忘れた。_| ̄|●

484 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/05(木) 19:51 [ nR/1lzMQ ]
カプラの前でパーティらしき人たちが集まっていた
5、6人のパーティだが全員が、まだ幼い顔立ちで
戦闘にも慣れているという雰囲気がしない
あそこへ向かうには少々頼りなさげだ

私は、パーティに女の修道僧らしき人を見かけなかったかと
聞いてみたが、見ていないらしい

『あ、モンクさんきたよ~、あの人じゃない?』
そういわれ、指差されたほうを見る
・・・たしかに、そこには修道僧らしき人がいた
しかも、どうやら昨日の人であるらしい

「すまない」
そう一言お礼を言って
パーティから離れた

・・・そうだな、なんて声をかければいいか

・・・・・・

なるべく、女らしく話・・・そう、女らしく

「あの、はじめまして。いきなりでなんなのですが・・・」
少し恥ずかしいが・・・こんな感じでいいだろう

暫く話をしてみれば、どうやら私の実力を試すらしい
信用に値するかどうかは実際目にしてからということか

「はい、喜んで」
私はそう答えた

485 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/05(木) 19:54 [ nR/1lzMQ ]
>>460に対する
赤毛騎士視点の補完用に書きましたが・・・
意味無かったかもね
時間の関係の私的設定をまとめHPのBBSに
書いてときましたので、微参考程度に・・・

486 名前: 436 (6Hr5RulY) 投稿日: 2004/02/05(木) 20:58 [ xdIonT22 ]
 人物相関図作成中の者です。
 なかなか進んでおりませんが、多忙にならなければ来週あたりにでも
何らかのご報告ができないかと思っています。
 まとめHPとBBSも参考にさせていただきますが、とりあえずは本スレの
文章の相関から考えてますので、お待ち願います。

487 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/05(木) 21:32 [ ybkoLa/g ]
>>486
楽しみに待ってます^^
がんばって!

488 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/05(木) 22:08 [ 9KsQn5i. ]
>>486
ありがとうございますっ
頑張ってください♪

489 名前: 413 投稿日: 2004/02/05(木) 22:56 [ 4mENil1. ]
>>485
赤毛騎士さん視点キタ━━━( ´∀`)・ω・) ゚Д゚)゚∀゚)・∀・)━━━!!!!
ひそかに期待してましたウレシ(・∀・)イイ!!
まとめHPのほう参考にさせていただきますです。

>>486
ふぁいと~。気長にお待ちしています。

490 名前: いい加減~ 投稿日: 2004/02/05(木) 23:30 [ fpLViXx. ]
ありがとう、今度はもうちょっと真面目に書きます。

491 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/06(金) 00:27 [ .5ZH75Z2 ]
使えそうなテントを探す
少し歩けばゲフェンまでいけそうだったが何故だかここにいたい気がした
使えそうなテントを見つけた
夜空を見上げる・・・星がとてもきれいだ

昔もこうして見上げた気がする
テントの中に入る
特に何も思い出せなかったがGHへ行ったことは有意義だったと思う
「さて、そろそろ寝るか」

外から物音が聞こえた
(野盗か?)
寝てるふりをしながらカタナを握る
男ウィザードが入ってきた
「ここに盗むようなものはないが?」
月の光に光る白刃をウィザードの首に突きつける
無言の時間が続く・・・
色々問いただすことにする
「どうしても言わないなら殺ぎ落とす」と一言告げて
どうやら野盗ではないらしい

「すまない」と一言告げてカタナを収める
「野盗ではないならここに何か用か?」
など問いかけるがいまいちよく判らない
今夜寝るところがないらしいので仕方なく同じテントで寝かすことにした
「ただし、何かを奪ったら血を見ることになるぞ」
と、脅す
普通の人間ならこれで逃げ出すだろうが何故だかウィザードは『泊めてくれ』といった

夜が更ける
ウィザードのことを不安に感じつつも寝ることにした
写真だけは絶対に盗られないようにしておいた

(今日は色々なことがありすぎて疲れているな)

492 名前: 投稿日: 2004/02/06(金) 01:19 [ 3EjNTDEE ]
私はいい加減年寄りな騎士。

「ねぇ、昔話は、好き?」
「昔話はね、忘れることを忘れ、心を削り続ける旅人が落とす、心のかけら」
「旅人は、そうやって、今まで旅してきた所に、忘れ物を置いていくの」
「そして、何時か、その旅が終わる時、旅人は、旅人であることから解放されて、そこには旅人の生きた証だけが残る」
「旅人の足跡からは新しい息吹が産声を上げて、世界が紡がれる」

「あんたは旅人なのかい?」

「昔はね」

「の、割には昔話が好きだな、もうあんたの旅は終わったのに?」

「ええ」
今の私はもう私じゃないの、ただの証、誰かが旅をした、生きた証。

「私の心はね、色んな人が私に置き忘れて行った、心のかけらで出来ているの」

「あんたの心は?」

「誰かの心に置き忘れてきちゃったわ」
「或いは、何処かで落っことしたのかも」

「そうかい…」

493 名前: 投稿日: 2004/02/06(金) 01:20 [ 3EjNTDEE ]
夜を渡る者も闇に抱かれ、安らかに眠る時間。
首都プロンテラのはずれにある小さな酒場。
お客は私だけ。
酒場にしても、こんな時間まで営業しているのはここくらいだろう。
無口なマスターにしては、今日はよく喋ってくれた方だろうか、今はもう、むっつり黙ってグラスを拭いている。
何時もは常識外れな時間にやってくる客の、常識外れなお喋りを、ただ聞いているだけ。
注文も聞いてくれない、この時間の営業は、商売ではなく、ただの趣味なのだろうか?
だとすれば、私こそこの無口な中年男の道楽に付き合っている繰り人形かもしれない。
マスターの気分次第で出てくるお酒も変わって来る、そんなお店の、そんな時間。

今日出てきたのは、ちょっと濃い目のウイスキー。
蛇足だが、この店ではこの時間は勘定もしてくれない。
私が勝手に幾らかを適当に出して、それで終わり。
だから、今飲んでいるこのウイスキーが、幻の高級酒なのか、色付きメチル・アルコールなのかも解らない。
酒に煩い人なら、解るかも知れないが、私にはどっちとも…。
ただ朧げに、さっき思い浮かべた例は、両方外れている気がする。

グラスを掌で弄びながら、琥珀色の液体に視線を遊ばせ、そうこう考えているうちに、いきなりグラスを取り上げられた。
きょとんとした私の視線を尻目に、マスターは一言。
「あんた、今考え事してただろ?」

ええ、してましたよ、それが何か?
「うちは考え事しながら飲むような、そんな不味い酒は出してないんでね」

図星、か。

マスターが新しいグラスに、新しい酒を注ぐ、無色透明、さっきのウイスキーより危険な気配がする。
意を決して、一気に呷る。
意識が吹き飛んだ。

「どうだ、何も考えずに飲む酒は美味いだろ?」

一杯食わされた…、この場合は…飲まされ…た、かな…?

494 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/06(金) 01:21 [ 3EjNTDEE ]
一杯どうですか?
な、時間に、一杯どうですか?
の、話を書いてみる。

一杯どうですか?

495 名前: 黄昏の七氏 投稿日: 2004/02/06(金) 01:37 [ .EwHltjE ]
スピリダスっ!?^^;
私も一杯逝ってみます(゜∀゜)

496 名前: 黄昏の七氏 投稿日: 2004/02/06(金) 03:47 [ .EwHltjE ]
私はアルデバランの水の見えるカフェテラスで昼食をとりながら
午前の稼ぎを確認する。
時計の針、ドクロ、スケルボーン・・・これらは道具屋にか
パンをちぎって口に運び、紅茶をすする。
やはりこの店の紅茶は美味い
本命は、オリデオコンとクリップ・・・まぁ上々だろう
もっとも私には必要ないものだがな。

・・・ミカにでもやるか
騎士団の亡霊話で怯えていたとは言えあの体たらく
もう少ししっかりしてもらわねば皆の命に関わる

パンと紅茶を平らげ、勘定を済まし時計塔前に戻る
時計塔前では、これから乗り込むという人の為の露店や
休んでいる人々、癒しの聖域を展開するプリーストなど
大勢の人が集まっている。
私はそのプリーストさんの一人に声をかけ、
首都プロンテラへのポータルを頼むことにした
ブルージェムストーン代とお礼をつつみ、出してもらったポータルに乗る。

久々に来た首都プロンテラ
相変わらずというか、商人や鍛冶屋、錬金術師が開く露店でごった返している
私はこういう騒がしい場所はあまり好きでないのだがな・・・
さてさて、ミカのいそうな場所はと

まず考えられるのは、プロンテラ南口出たあたり
あいつはよくここで雑談していることが多い。

プロンテラ内旧剣士ギルド付近
体操や、型の練習をしていたり・・・

内部環状線
ここで走りこみしていることも多いな

モンクと言えば聖職者のはずだが、あいつは大聖堂や修道院に顔を出す
という習慣はないようだ。
もっぱらおしゃべりか運動、それしかしてないな。
だが、今日はどうやらいないようだ。
どうしたものか
冷静に考えてみたら、なぜ私がミカの為に骨を折らねばならんのだ
オリデオコンとクリップを渡すのは今度会った時にでもよかろう。
私は近くの宿に部屋を取り、休憩することにした。

497 名前: 黄昏の七氏 投稿日: 2004/02/06(金) 03:48 [ .EwHltjE ]
目が覚めたのは夜も更け、街が静かに、闇に閉ざされた時間だった。
いかん、寝すぎてしまったか。
日が暮れ始めたあたりにアルデバランまで戻ろうと思ったのだが
この時間ではポータル広場に誰もいないだろうし
かと言って再び眠るには目が覚めている
私はローブを羽織り、夜の街へ出ていくことにした。

しかし、さすがにどの建物も光を消し、静かな闇が広がっている。
まぁ私はこのような雰囲気は嫌いではない。
夜空を見上げ、様々な空想、想像を掻き立てる
想像力こそが創造力、ウィザードには重要なことの一つである。
と、夜の街を歩いていると、一つの明かりが見えてきた。
・・・酒場か
こんな夜に一杯やるのも悪くない、と私は酒場に入っていった。

中に入ると時間が時間だけに客が私以外いない
と思いきや、カウンターでうつぶせになっている女騎士一人。
私はその女騎士から二つほど空けて席を取り、カウンターに両腕を置く。

しばしの沈黙
マスターは何も喋らず、ただ黙々とグラスを拭いている
私はカウンターに寄りかかるようにしながら顎に手をやり、店内を見渡す。
「そこの騎士さんといい、あんたといい、今宵は考える人ばかりだな」
十数分の後、口を開いたのはマスターだった。
「私がそう見えるかい?」
私の返答に対し、また沈黙するマスター
「ふふっ、私は今空虚だよ・・・空虚に全てを観ている」
その時、マスターの眉がわずかに反応した。
グラスを拭く手を止め、シェイカーに酒を入れ、振る。
やがて私の前にグラスが置かれ、そのグラスに並々と注がれる。
薄い白と黄色の中間くらいの色をしたカクテル
「ほぅ」
まず一口付け、味わいながら
「エルーセラ・・・自由か」
そう呟き、一気に飲み干す。
「美味い、そしていい言葉だ」
私はグラスを置き、再び店内を見渡す。

498 名前: 黄昏の七氏 投稿日: 2004/02/06(金) 03:49 [ .EwHltjE ]
店内で気になることと言えば、やはりカウンターで潰れている女騎士
私がチラチラと女騎士の方をよく見ていることに気がついたのか
マスターが一つ、透明な酒が注がれたショットグラスを私の目の前に置いた。
女騎士の手の近くにも同じショットグラスが・・・
「なるほど」
グラスを手に取り立ち上がり、ニヤリと笑う
「さすがの騎士様も、この酒には参った・・・と言ったところか」
私はグイっと、グラスを空け、タンと音を立てるようにグラスをカウンターに叩きつける
「これは効く」
再び椅子に座り、片手で頭を押さえる
意識が飛ぶとまではいかないが、平静を保っているだけで精一杯だ。
そうこうしている内に、マスターはさらにレシピを用意しシェイカーを振っている。

やがて出されたのは淡いグリーンをしたカクテル
「・・・・・・看板ならそうと、口で言ってくれ」
今度はマスターがニヤリと笑う
先ほどの強烈な酒で回った頭を必死にこらえ、一気に空ける
「確かにアフター・ミッドナイト(真夜中過ぎ)だ、勘定置いておくよ」
懐から小銭を出し、カウンターに置く
そして、やはり気になるのがそこの女騎士
閉店だというが・・・
と、マスターが女騎士を指差し、続いて出口を指差した。
ふぅ
「わかりましたよ、でも私は彼女の家なんて知りませんよ?」
そう言い残し、女騎士を担ぎ酒場を出て、宿屋へと戻ることにした。

宿屋では女騎士をベッドに寝かせ、私はソファーで横になる。
酒のおかげでまたよく眠れそうだ。

499 名前: 黄昏の七氏 投稿日: 2004/02/06(金) 03:51 [ .EwHltjE ]
と、今回はミカシリーズ(?)から前回出てなかったスレインのソロで書いてみました。
本来ならマイと合流して騎士団に・・・というつもりでしたが
宣言通り私も一杯逝っておきました(゜∀゜)

なんだか無理やり絡ませたっぽいけど・・・これでよかったのかな?

500 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/06(金) 09:39 [ vVj6p5Hc ]
500getで今後の展開に期待!
ついでに、良スレsage Σd( ´,_ゝ`)

501 名前: 白き銀と黒き銀~WIZ~ 投稿日: 2004/02/06(金) 11:17 [ qP4IT6Xk ]
私達冒険者の朝は早い。
朝もやの中、小鳥のさえずりを耳に、私と彼は思い思いに伸びをし体をほぐす。
程度に温まったのか、彼が鎧を身に纏い始めた。
使い込み、補修されたプレートメイル、私は無言でそれを手伝う。
「――慣れてるんだな。」今日はじめて聞く彼の声。
「・・・相方が騎士なんでな。」口にして、私自身これが今日の第一声だったこと気付く。
 ――やはり聞き覚えのある声、
『――かわいそうに、』
『この少年なら何かを知っているかもしれないわね。起こせる?』
『クソっ!奴がもう気付きやがった!』
『そんな――早過ぎるわ!』
『ここは俺に任せろ、二人はその子を連れてこの場を離れるんだ――』
蘇えってくる記憶の欠片。
「――ならその相方はどうしたんだ?」篭手を着けながら彼。
一瞬、過去と今が交錯し、私は言葉を詰らせる。
そういえば一言も告げずに相方の元を離れてしまったことに気付く。
それでも、そうしなければこの人に会えなかったに違いない。
失われた私の過去、父が私に後世に残せと言った『過ち』、そして私の本当の体――
この人についていけば何か一つでも取り戻せるかもしれない。
何よりも最後の一つを――それを取り戻せたら私は、一人の女として好きな人に会うことが出来る。
そう巧く行くとは思ってなどいない。だが想い描いた最良の未来があまりにも都合が良すぎたので声を殺して笑ってしまう。
「――すまん、」
と、背を向けたままで彼は言った。憐憫込められたその謝罪に、彼が私の沈黙をどうやら誤解したらしいことが分かった。
私は――
ノービス、マジシャン、そしてウィザード。すっかり成長した私に気付いていないらしいこの人を
「――俺を雇わないか?ぎりぎり組めると思うんだが、」
――今は騙しておこうと思った。

502 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/06(金) 11:24 [ qP4IT6Xk ]
「やだっ、あの人まだいるわよ」
「大方一晩中来ない彼女でも待ってたんだって」
ひそひそくすくす、と俺の横を通り過ぎていく冒険者の一団。
俺達冒険者の朝は早い。
ゲフェンを護る石壁、それに寄りかかったまま鎧に付いた霜を払う。
昨晩、いつの間にか姿をくらました相方を探しに数度古城への道を行き来した。
古城への道は大きく分けて2本。コボルトが巣食う平原とロッカが繁殖する平原を抜ける道。
そのどちらにも相方の姿を確認できないで今に至る。
  ――迷子か?だせぇ
  ――可愛いアコたんのケツでも追っかけてたんだろ?
  ――タラタラしてんじゃねーよ
  ――何かあったのか?
ここで待ち、戻って来たらかけてやろうと思っていた言葉が刻々と変化していく。
「何かあったのか――?」
行き着いた言葉を口にするも、それに応える者はいない。
『――僕は首都を墜とすよ』
銀髪の♂プリ、昔の相棒の声が俺の耳に繰り返し聞こえた。
プティットの平原は抜けた。ゲフェンまでの道のりで危ないところなんてなかったはずだ。
「ああ――、」
一晩中、背を向け続けていた事実をようやく受け入れる。
「――お前もまた、離れてくんだな。」

気だるかった。
  ――寝てないからな、
哀しかった。
  ――気の迷いだ、
涙が零れた。
  ――霜が目に入っただけだ、

「首都へ・・・帰るか。」
俺は盾を拾い上げ、ようやく門をくぐった。
門の所で、白髪のモンクと赤毛の騎士の二人とすれ違う。
――喧嘩か?
二人の間に流れる不思議な感覚に気付きはしたが、街外へ出て闘う理性があるなら死人までは出ないだろう。
彼らに続く数人の野次馬をやり過ごすと、俺は噴水前のカプラ嬢に声をかける。
「おはようござ――」
「首都まで頼む、」
いつも元気な彼女達の声は、今の俺にはどこか痛い。
彼女の声を遮ると、一瞬後に空間転移独特の違和感が俺を包んだ。
  ――さよなら
俺は、また、告げる事の出来なかった言葉をゲフェンに残すと、静かに目を閉じた。

503 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/06(金) 11:44 [ qP4IT6Xk ]
色々、絡ませていただいた書き手の方、ありがとうございます♪
さて、俺も『呑み』の話で行こうと思ったのですが、
いい加減~さんと七氏さんの呑みっぷりがあまりにもかっこよかったので
次回、俺はかっこ悪く酒を飲んでみたいと思いますw
PS.騎士さんの話に絡みたいと思ってるWIZの話のタイトルが~外伝~では
   あまりにも失礼なので~WIZ~に変更しました。
  失礼しました。

504 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/06(金) 16:13 [ KiJeIFCE ]
朝のモロクは、いつもより空気がひんやりしていた。
紫がかった空には、まだチラチラと星が見える。

地平線の向こうがやっと明るくなりかけた頃に、ポータルに乗ってあたしはモロクに到着した。
宿で寝ているギルドメンバーには、気づかれずに来れたはず。
あらかじめ用意しておいた固焼きパンを齧りながら、早足で目的の場所へ。
向かう先は――ピラミッドダンジョンだ。

いつもより多めに持ってきた銀の矢を担いで、背伸びをする。
大丈夫―――。 大丈夫だ。
昨夜の彼の言葉が、今になっても頭の中で鳴り響いてやまない。
不安になるのは、きっとそのせいだ。
・・・・大丈夫。
もう一度、自分に言い聞かせる。
準備は万端。戦い方も、頭の中に入ってる。
逃げることは考えない。
自然と腕に力が入り、あたしは掌に汗が滲んでいるのを感じた。
あと一階上れば目的地に着く。 相棒はなにも言わずにあたしの右上を飛ぶ。
――いきなり遭遇するかもしれない。油断は禁物。


ふと、目の前に広い空間が現れた。到着。
入り口近くに居たマミーやグールが群がってきたものの、そこに目当ての奴はいなかった。
緊張した視線のまま、大きく息を吸う。 安堵感半分、落胆が半分。
この時間帯は、やっぱり人が少ないようで、アンデットの沸きは良かった。
常に周囲に目を向ける緊張感。それを和らげるために、少しでも多くの敵を休まずに狩った。
息切れをすれば立ったまま休む。五感は決して休ませないまま。

そうやって、何時間かが過ぎたころ、ついに手持ちの回復アイテムが尽きた。
「仕方ないなぁ・・。一度取りに戻ろっか。」
相棒に合図を送り、出口へと向かう。
それを邪魔するかのように、再び群れはじめるアンデット。
さっきあれだけ狩ったのに・・・。
そう思いながら額の汗をぬぐう。・・と、その時、遠くで人の叫び声が聞こえた。
何度聞いてもこれだけは慣れることができない、死の間際の叫び。
叫び声のあったほうに走りながら、あたしは視界の隅にいくつもの元・人だったものを見た。
じっくり見る気は起こらないけれど、
それがすでに人の外観を留めていないだろうという事は、安易に想像できる。
失敗すれば――――あの姿はあたしも同様。

505 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/06(金) 16:14 [ KiJeIFCE ]
遠く向こうの壁際に、あたしはそれを発見した。
血に飢えた凶器の腕を振り回す、このダンジョンの主。オシリスだ。
幸いにも取り巻きは引き連れていないようだけど、ここからじゃ矢は届かない。
そう思って、もう少しだけ近づく。
もう少し。 あと3歩・・。
狙いを定める目が乾いて霞む。思わず目を閉じて、再び開く。
それと同時に、気合を込めて矢を二本同時に放つ。
あたしの放った矢は、壁際のオシリスに命中・・・したはずだった。
高い音を立てて、銀の矢が二本、石壁にはじき返される。
心臓が高鳴った。 まさか・・・。

激しい威圧感に息を呑んだ瞬間、あたしは石畳に膝をついていた。
肩から血が噴出す。 ―――やられた!
方膝を基点に素早く後ろに振り向きざま、傷ついた腕で無理矢理弓を構え、もう一度銀矢を放つ。
一応、矢は当たったみたいだった。
相棒の爪が、オシリスの包帯を裂く。そこを目掛けて再度一撃。
いつの間にか足もやられていたのか、距離を取ろうと走る右足には力が入らなかった。
できるだけ距離をあけて戦う。それが、今回考えていた戦法だ。
足がもつれるのを建て直し、二本同時に放つ。 続けてまた二本。
オシリスの攻撃を避ける余裕はなかった。
奴もあたしも、お互いに同じ数くらいは攻撃しているのに、相手はまったく怯む様子を見せない。
このままの位置で戦うには、辛いものがある。
それなら、早く距離をあけないと・・・。至近距離だと勝ち目はない。
そう、頭では理解できているのに。
突然現れた毒沼に足を取られ、その場に倒れこむ。
その拍子に、うっかり毒にかかってしまった。
目が霞む。背中から更に斬撃。一瞬で骨が砕ける感覚。器官を血が逆流してくる。
体中から滴り落ちる大量の血液が、毒沼と混ざって気味が悪い色になっている。
叫びたくても、もうあたしに声は出せなかった。
たとえ叫んだところで、この状況が変わるわけでもなかっただろう。
全身が硬直する。体中が爆発するように痛む。
頭が。意識が。朦朧としてくる―――。

506 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/06(金) 16:15 [ KiJeIFCE ]
あたしは、なんでこんな所に来たんだろう。 接近されれば勝ち目はない。
接近されずに戦うのは困難。 支援を受けている時のような力は出せない。 傷を治す術もない。
誰も居ない。 そりゃ、そうだ。 だってあたしは一人でここに来たんだから。
毒にかかった時のための解毒剤は? 相棒はどこ? 矢の残り本数なんか、数えてたっけ。
どこまでも、底のない穴に落ちてゆく感覚。 あたしはまだベッドの中、それともいつもの朝食の席?
ギルドメンバーの笑い声。 笑わないで、あたし本気なんだから!昔のあたしが叫ぶ。
あの頃は、ほんとうに、何も考えてなかった。 怖いもの知らずで向こう見ず。
彼のことだって、まだ名前で呼び捨てにしてた。 そう呼ばなくなったのはいつからだっけ。
ごめんなさい。――ごめんなさい。
一人でBOSS狩ろうなんて考えるな。 彼の声。 無理だったよ。一人じゃやっぱり。
狩れる狩れないなんてこと、ほんとうは興味なかった。 最初の目標を見失った。
走る。 ひたすら。周りなんか全く気にせずに。 走る。 獣になったように一途に。
幾千の星が瞬く。 彼の、うんざりするほど長い説教。 心配だから。それを口癖みたいに。
衝動買いした古代のブローチ。 女商人さんの笑顔。 カートに乗った怪しいローグ。
最後に行った臨時公平。 久々に楽しかったのに、なんで・・。
両腕が、両足が、自分じゃないものに変化していく。 緑色に腐敗した表面。
たまらずに声を上げる。 聞こえるものは、ただの虚しい亡者の叫び。
ごめんなさい。
あたしは、あの頃から何も変わってなかった。 何も知ろうとしなかった。 これは、その報い。
彼の苦笑い。 それを見るたびに、いつだって心が沈んだ。 ――ごめんなさい。
強くなることなんかどうでもよかった。 やっと気づいたよ。
あのね、ほんとうは、ただ・・・・・・・。


――――ごめんなさい、カース―――。

507 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/06(金) 16:21 [ KiJeIFCE ]
前回の>>477-480から、なんとなく起承転結の「転」な感じで書いてます。
このスレの大筋とは別に進んでますが、
最初に書き始めた頃からのイメージなのでご了承を(´・ω・`)

まとめてくれる方がいるということで、いまさら名前を出してみる。
あ、もしかして余計ややこしいですか(´д`;)?

508 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/06(金) 16:30 [ qP4IT6Xk ]
・・・どうやらリアルタイムで読んでたもよう。
かなりハラハラしながら読んでましたよ~w
巧すぎですっ><
俺ももっと魅せる文章書けるようにならないと><

509 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/06(金) 16:50 [ vVj6p5Hc ]
モンクが連れを呼びに行く間に
私は露天へと向かい
回復アイテムをいくらか購入してから
宿の食堂へ戻った

食堂へ付いたが、先ほどのモンクの姿は見えない
仕方が無いので4人用の座席を探し、
そこの椅子に腰掛けた

何か思い出せることはないかと
メイルにしまった写真を取り出してみる
が、やはりこれといって思い出すことは無かった
なくさないようにと、すぐに写真をメイルの隙間に戻した

「遅すぎる」
私は、そう言い捨て机に突っ伏して目を閉じた
注文も連れが来てからと言っておいた
それが礼儀というものだろう

しかし、本当に遅い・・・

510 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/06(金) 16:53 [ vVj6p5Hc ]
***** ***** ***** *****

私に似た赤毛の剣士と青い髪を後ろで結ったプリーストが
高原らしきところを歩いている

蜘蛛や芋虫のような魔物がいたが
プリーストの支援のもとに赤毛の剣士が
それを倒していく

二人は、周囲の安全を確認すると休憩に入った

『ねぇねぇ、もうすぐ騎士になるんだよね』
プリーストが、剣士に言った
「うん・・・」
気の無い返事をする剣士
『騎士になったら二人で色々行こうねー』
プリーストは明るく言う
剣士も首を縦に振り同意の意思を表す
『幾つになっても照れ屋さんだねー』
他愛も無い会話だった・・・
だが、それを見ていた私は
何故か、心が締め付けられるような気持ちだった

***** ***** ***** *****

511 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/06(金) 16:54 [ vVj6p5Hc ]
不意に顔を上げる・・・
どれぐらい時間が経ったのだろうか
どうやら寝てしまっていたようだ
すでに目の前には、先ほどのモンクが連れと一緒に来ていた

『泣いていたのか?』
モンクにそう言われ、自分の顔を手で拭う
確かに涙が出ている
しかし、理由は分からなかった

512 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/06(金) 17:01 [ vVj6p5Hc ]
とりあえず、赤毛視点続きなんですが
勢いで書いてしまい文が汚い・・・
しかも、キャラ増やしてしまった

>>504-506読んでドキドキしますた
もっと上手く文を書けるようになりたいよママン_| ̄|○

513 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/06(金) 20:08 [ A46LX0eY ]
『皆・・・明日には行くんだ?』
『そ、お前はつれていけないぞ・・・危険だからな』 
『・・・それくらい・・・わきまえてる』
『お前の場合、向こう見ずで、危険につっこんでく可能性がありすぎる』
『帰って・・・来るよな?』
『当たり前だろ・・・?』
『待ってるからな』
『待ってろ』
『転職式・・・かえってきたらやるから・・・』
『なんだ、セージ待つんじゃないのか?』
『いつ、セージなるって言った?』
『・・・そういえば、そうだったな』
『いってらっしゃい』
『ああ、がんばれよ、殴りマジ』
『帰ってきたら・・・俺のギルドは入れよ』
『ああ、約束だ』

 ぼんやりと、思い出した。
 帰ってこなかったい親友。
 それなのに、あいつは、帰って来た。
 俺は、あいつの顔を知っている。 
 リスト(仮名)に聞いたとき、心臓が止まるかと思った。
 なぜ、あいつだけ。
 最初は、他人の空似かと思った。
 でも、俺は、知っているリスト(仮名)が言っていた、不思議な篭手。
 それは、あの時の騎士たち特有の篭手。
 待って、待って、待ちつづけて。
 嫌ってたエルフの能力まで使って待ちつづけた。
 それなのに、帰ってこない。
 なのに、あいつだけが・・・なぜだ?
 どうしてだ?
 聞かなければ。
 あいつがどうなったか。
「リスト(仮名)ポタ」
「はい・・・?」
   
 願わくば・・・あいつが・・・生きていることを・・・。
 目を開けた瞬間、聞こえたのは、刀を振るう音。
 誰かいる。
 思わず、私はテントをのぞきこんだ。
 みた先の顔は、見知った顔だった・・・。

514 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/06(金) 20:11 [ A46LX0eY ]
 実は、リスト(仮名)を出したのは、このギルマス殴りWIZのイザドとからませたくてだったのです・・・。
 なんとなく一番お気に入りのキャラなのに影の薄いイザド・・・。
 その実、エルフ&昔のGH討伐に関わっていた・・・。
 ちなみに、エルフの能力は、長命ってことです。
 あんまり会わないし、描写しなかったのですが・・・実はエルフ耳なのです。
 さて、誰がどう出るか楽しみです・・・。(性格悪いな)

515 名前: 436 (6Hr5RulY) 投稿日: 2004/02/06(金) 20:47 [ gFmndhLk ]
 いろいろと新しい設定がわかってきたりしていて
楽しみにしている相関図作成中の者です。
 申し訳ないのですが週末は作業が滞ります。
 というのも、やっとまとまったプレイ時間が…

 来週後半には実際の相関図の作成を考えております。
 応援をいただいている中で恐縮ですが、あまり期待しないで
待っていただければと思います。よい週末を。

516 名前: 413 投稿日: 2004/02/06(金) 21:04 [ 4bWkd53E ]
~古代種~
ガイアスやジルタスのように長い耳をもち、純粋な人間よりも長い寿命をもつ。
稀に普通の人間の両親から産まれる場合もあり、地域によっては神の御使い、または忌子とされる。
その理由は外見、寿命の差異の他に、古代種には異能者が多いことからきている。

「それが何だというのでしょう」
持ち帰りにしてもらったサンドイッチを食べながら、私はため息をついた。
あらゆるものを研究することが私の生きがいであった。
長い寿命も、人より強い魔力も研究の手助けにはなるが、それ以外に使おうとは思わない。
腹違いの弟に三賢者の位(くらい)を譲ったのも、ただ研究を続けたいがゆえだった。

昼前のゲフェン←。河の浅瀬にある島の上のベンチで、散歩がてらの遅い朝食。
久しぶりに仮面を外し、もそもそとパンをほうばる。
私の旅先であるルーンミドガッツは隆盛を極めつつある。
モロク・ゲフェンなどの主要都市の自治を認めつつも、その影響力は日増しに強くなってきている。
GvGの名を冠した人間同士の争いも容認し、
いつかは我が国、シュバルツバルド共和国に攻め込む準備をしているのではないか、
評議会の実力者達は口にこそださないが、確かに危惧を抱いている。
「杞憂ですよ。老人がた」
旅をはじめて分かった。「今」はまだその気配は感じられない。
「彼ら、冒険者達は国に使われるほどには甘くないみたいですよ」
だが、その彼らが国の実権を握ろうとしたら――。いや、考えすぎだ。

食事をおえ、仮面をつける。
「ロウさんも戻っているころだろうし、宿に戻りますかね」
うまくいっているのであれば、夕方にはゲフェンを発てるはずだ。

万物の理(ことわり)を顕現させる魔法、そして神の奇跡が栄えるなかで、
なぜあのような巨大な兵器が古き城、しかも騎士団にあったのか。
実物をみることで、数多ある歴史の謎を解くひとつの鍵になるはず。
希望と興味を抱きつつ私は街へと歩き出した。

517 名前: 413 投稿日: 2004/02/06(金) 21:39 [ 4bWkd53E ]
「お連れ様でしたら先ほどお出かけになられましたよ」
宿に戻った私に宿屋の主人が声をかけた。
あのゴブ面め、なんというタイミングの悪さだ。心の中で悪態をつく。
「ありがとう、ちょっと捜してくるよ」
仕方なしに宿を出て街に捜しに出ることにする。

武器屋をのぞいた後に、魔法塔へまわり捜すが、最上階にはいなかった。
まさか地下にはいくまいとマジシャンギルドに向かう途中で声をかけられた。
「おや、ロウさんお買い物ですか?」
間の抜けた問いかけ、捜していた当人だ。
あんたを捜してたんだこのゴブ面!!と言いたいのを我慢して、先ほどの経緯を説明する。
「ふむ、それはよかった~。では騎士殿を待たせてるわけですね~」
ミケルに言われて私はいまさら騎士を待たせていることに気付いた。
主人に言伝を頼んでおくべきだった。私は少し悔いた。
「…ともかく行こう」

食堂につくとすでに騎士はきていた。
「おそくなった」と私は声をかけようとした。
その前に、私たちに気付いたのか顔をあげた騎士の顔に涙が見えた。
「泣いていたのか?」
騎士はいま気付いたのかのように自身の顔を手で拭った。
先ほどの試技で、するどい剣技をみせた人物とは思えないほどに気配がゆるい。
ともかく騎士の横の席に座り、ミケルを騎士の前の席に座らせる。

518 名前: 413 投稿日: 2004/02/06(金) 21:58 [ 4bWkd53E ]
なかなか話が進まないのを許してくだy=-( ゚д゚)・∵ターン
>>502さん
さり気ない絡みd(゚∀゚ )ナイススギ
>>510さん
このまま騎士団まで道連れしちゃいますよ(`・ω・´) ガンガルヨ
>>513さん
こういう出方もありかな(謎笑。
ジルタス様も耳長いのでミケルは古代種と括りを広くしてみますた。

>>515
週末ROライフを楽しんできてくだされ~。ノシ

519 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/06(金) 22:57 [ LfIAqmiY ]
>>508>>512
ありがとうございます~(*´ω`)照れますね。
この後・・・
 ①もう勢いで独自エンディングに向かってしまうか。
 ②これを機にだれかの話に思いっきり絡むか。
 ③むしろ誰かが絡んでくれるのを待つか。

微妙なとこで悩み中だったりなんだり(´д`;
多分死んだわけではないと思うんのですよ。多分(´・ω・`)

520 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/07(土) 00:02 [ WNxwGSsw ]
夢を見た
籠手が外れている夢
俺の左手の中は真っ黒で昨日倒した深淵の騎士よりも黒い
吸い込まれそうな黒
思えば俺は左利きだ
右手では反応すらできない事も、左手ではものすごい反応速度で動くができる
ドクッという心臓の動悸
(この左手は何かを殺すためなのだろうか)

夢から覚める
朝の霧があたりを渦巻く、まだ日は上がっていない
盗まれたものは無いかと確認する(・・・特に無いな)
ウィザードが目覚めたようだ
体を伸ばす、(・・・眠気がとれん・・・)
鎧を身に纏い準備をする、ウィザードが手伝ってくれた
慣れているのか等と、適当に話をする
相方が騎士らしい
何故そいつのところにいないのかと聞いたら数分の沈黙
(・・・死んだか)「すまない」と、言って誤っておく

準備ができてその折、ウィザードは自分を雇って欲しいとの提案をしてきた
(昨日今日と忙しいな・・・特にすることも無い、まぁ良いだろう)
「良いだろう、だがと特に何をするというわけでもない」

眠気覚ましに近くにいるモンスターを切る、一撃とともに無残な残骸を残す
ポータルが開く音が聞こえる
ひどい頭痛してくる・・・壊れてしまいそうだ
倒れそうになる中カタナで地面を刺し自分を支える
長い耳のウィザードが現れる・・・昨日一緒だったプリーストも現れる
不意に『助けて』という声と砂漠の砂の匂いが脳内に感じられる
プリーストに挨拶をする暇も無かった
「モロクへ・・・ポータルを」
青ざめた顔でそう一言告げる
理由を聞いてくるが「良いから早く!」と強く言った

521 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/07(土) 00:04 [ AWZjniRg ]
WIZに関しては俺は誰かのEDに便乗しようかとw
設定も弄ってくれても・・・むしろ設定すら弄ってくれても大歓喜!
皆様の設定に追従する形でついていきます。
俺はそのうち銀髪VIT騎士&銀髪プリで騒ぎ起こしますので、まぁGH編(?)が沈静化したころを見定めて
終り次第、なにか事件をを投棄しますです~って酔いどれゴメ;;

522 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/07(土) 00:24 [ WNxwGSsw ]
ポータルを開いてもらう
リスト(仮)たちもついてくる
ウィザード2人と騎士1人聖職者1人という状態になった
1人先に動く
1分もかからなかっただろうか、操られる用にオシリスの前
以前首都で見かけたハンターが殺されそうになり腐敗していく

侵食は止まらない
俺は助けようと必死で
特に用意した武器でもないので苦戦する
魔術師と聖職者はまだついていなくて支援も無い

ハンターとつながっている包帯を切り落とす
懇親の気力でバッシュを繰り出す
凄まじい気迫、あたりのモンスター達はそれだけで近寄ってこない
思えば両手用のカタナなのに左手一本で使っている
それなのにすごい威力、自分の腕だとは思えない
右手を狙ってオシリスの一撃を受ける、痛くはない
差したカタナが抜けない、もはや拳でグチャグチャになるまで殴る

完全に原形をとどめていないオシリスは昨日見たダークロードより無残なものだった
(何でここまでやっているんだ俺は・・・?)
青ざめていた顔がさらに青ざめる・・・意識はなくなる寸前だ
残りの3人が到着するのが見えた、そこで意識は途絶えた

だが、プロンテラに戻ったような気がした

523 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/07(土) 00:28 [ WNxwGSsw ]
コメントが間に入っちゃった!!Σ( ̄□ ̄
やっぱ考えながら書くとダメですね・・・雑だし_| ̄|○
無理矢理ハンターに絡ませ(ぉ

ここのところスレのペースが上がってきてるので、ついていけるかどうか(つД`)

524 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/07(土) 03:14 [ AWZjniRg ]
うわっ
ゴメンナサイ><

525 名前: 白き銀と黒き銀~WIZ~ 投稿日: 2004/02/07(土) 04:36 [ AWZjniRg ]
私の同行を許可し、ナナシと名乗った騎士は今日の調子を見るかのように手近な獲物を一撃の下に屠るとテントの中の荷物を片しに行く。
 ワープポータルが開かれた。
不意に光を纏い現れた二つの影。
一人は私と同じウィザード。長い目の耳が目に付いたが、それよりもどうにもローブの裾から覗く手足がごつごつしているような気がし、
そしてそれを再度確認するよりも早く、私の目は彼の後ろから現れた一人のプリーストに縛られた。
 間違いないっ、昨日の殴りプリ!
  ――否! 撲殺プリ!!
私が彼女に目を奪われている間に、耳長のウィザードがテントの垂れ幕を開く。
 ナナシさんの連れ合いかしら?
私のそんな疑問を他所に、テントの中から転がり出るナナシさん。見れば顔色は酷く青く、とても健常とは言えそうにない。
 大丈夫か?――
私の言葉より早く彼は昨日のプリーストに向かってこう言った。
「モロクへ・・・ポータルを、」

ナナシさんは走る。
まるで後ろに続く私たちを振り切らんかのごとく速さで。
彼に遅れる形でたどり着いたピラミッド最上階。
私達はそこで悪魔を見た。

そこには、単身、オシリスに馬乗りに覆いかぶさり、勝利を告げるMVPのファンファーレにも気付かぬまま
何かを倒すための攻撃ではなく、何かを壊すための拳を振るう一人の狂人の姿があった。

彼はこちらに気付いたのかこちらを振り返った。
私だけでなく他の二人にも同様のものが走ったと思う。
血走った彼の目。
 有無を言わさぬ恐怖―ー
私は、それを見、とっさに浮かんだ言葉を口にした。
「神々の黄昏――」と

526 名前: 白き銀と黒き銀~WIZ~ 投稿日: 2004/02/07(土) 04:49 [ AWZjniRg ]
ちょっと思うところがあったので補完気味にw
確かエルフ耳のWIZさんはテントを覗き込んでいたような気がしたので(^^;
うまく補完できていればいいのですが・・・
ちなみに、最後のWIZの「神々の黄昏――」の一文は、
>>295-300(書き手 112さん)のお話から無断借用したものです。

527 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/07(土) 04:55 [ AWZjniRg ]
ああっ、↑コメントです;;
コメントする時はこの名前で行こうとおもってたのに><
脳内h(ry
ついでなので、俺のいっとー好きなお話は、
いわずと知れたうちの銀髪Vit騎士を男色家呼ばわりしてくれる、あのプリさんのお話です♪
まぁ最初に書いたのは俺ですがw(すでにぷりさんはMyキャラではありませんのでw)

528 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/07(土) 05:23 [ RG2mIJfU ]
 テントの中を覗きこむ
 すると、いきなり独特のニュアンスの声が聞こえた。
 そこには、見知らぬ二人が、漫才のようなド付き合いで刀を振り回していた。
「まえからあんさんのこと気に入らんかったんや!!」
「それはこっちのセリフじゃぼけ!!」
「はっここで雌雄決するんもええな」
「望む所!!」
 
 ・・・・・・・・。
 辺りをよくみまわすと、そこは、ゲッフェンではなかった。
 ことを焦りすぎて確認を怠ったせいだろう・・・しかし・・・ここはどこだ?
「邪魔や!!」
「止めるな!!洋介神父!!」

 ・・・・・・・・・・・・確かにゲッフェン内だわ。
 確かに・・・。

「リスト(仮名)ォォォォ!!」
『どうしましまた?』
「洋介神父前に送ってるぞ!!」
「!?」
 蝶羽を使い、戻った後、俺は、とりあえず、使いなれたアクワンでリストをボコる。
 しまった・・・夜があけてしまた。
 そう思いながら、また、ワープポータルを開かせた。
 次は間違えてもいいようにリスト(仮名)をつれてだ。
 間違えていたら洋介神父の前に突き出して一人で帰ってやる。
 アオジェムを握り締め、心に誓う。

 ん・・・そういえば、プリーストに転職すればセーブは洋介新婦じゃなくなるはずでは・・・?
 おかしい・・・まあ、今はそんな小さい事に構っている暇はない。
 そう思いながら、俺はポタの中に入った、今度こそ、GH近郊だった。

529 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/07(土) 05:28 [ RG2mIJfU ]
 えーと、なんともなしにつじつまを合わせてみました。
 リスト(仮名)は、プリになっても呪縛から逃れていない模様w
 方言の剣士は、話には関わってきません。
 標準語っぽい方がアコで、今回は転職に来たけど、遅くなったので洋介神父の行為にという設定です。

 この後、洋介神父が「俺を取り合うな!!」とか言ったら・・・w

 白き銀と黒き銀さん、撲殺プリという素晴らしい名称をありがとうございます。
 なんともなしにつかわせて頂きます。

530 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/02/07(土) 05:52 [ 2kPRwcXk ]
おいらは吟遊詩人

身の軽さが自慢のおいらも
どうやらヤキが回っちまった。

ムナたんの手を引いて、フェイ行きのポタに飛び乗る寸前
看護将校ドレッドのやつに捕まっちまった。

ヤツは言う
「診察代を払うか、洋介神父の所へ医薬品を届けるか
マナー違反で処置1くらうか、どちらか選べ!!」
診察代は払いたくねぇし、
処置1は5日間のアカウント停止、Zeny全リセットだ。

531 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/02/07(土) 05:53 [ 2kPRwcXk ]
おいらは吟遊詩人

規則も家族も関係ない。自由気ままな鳥稼業
他人の指図で動くのは、おいらにとっちゃぁ屈辱だ。
それでも、背に腹は替えられない。

ドレッドのやつに渡された重い荷物を担いで山道を登り
藪をかきわけ、洋介神父の家に到着。

「止血剤、睡眠薬、シビレ薬・・これで全部ですね」
任務完了。荷物を渡してとっとと帰ろう。
親友に預けたムナたんの事が心配だ。

「受領書を書きますので、お茶でも飲んでお待ち下さい」
朝から半日歩いて喉が渇いた。
おいらは洋介神父の出したお茶を一気に飲んだ。

・・・手足が痺れて視界が回る
舌がもつれて声も出ない。
もうろうとした耳に洋介神父の声が聞こえる。

「注文の商品の効果が、どの程度のものか試させてもらいます」

~やられた!!
目が覚めると窓から朝日が差し込んでいた。
いったい何時間、いや何日、眠っていたのだろう・・・。

台所から、洋介神父の鼻歌が聞こえる。
おいらが台所に飛び込むと
洋介神父は裸にエプロン姿でチョコレートを作っていた。

そして、その手には「シビレ薬」。

「おや、目が覚めたんだね。特製チョコが出来上がったところだよ」
「あぁ・・勘違いしないでくれたまえ」
「このチョコは渡す人が決まってるんだ、君の気持ちはうれしいが・・」

おいらは反射的に
洋介神父の脳天に愛用のハープを叩きつけた。

532 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/02/07(土) 05:53 [ 2kPRwcXk ]
おいらは吟遊詩人

別れは突然にやって来る。

「あのムナックの卵は高値で売れたよ」
首都に戻ったおいらに、親友の露店商はそう告げた。

いつものように未孵化卵260kで売り出して
名付け済卵を250kで買ったバカが苦情が来たら
200kで引き取る手筈が狂っちまった。
~~客は返品に来なかった。

「ペットなんて、また捕まえればいいさ」
「タダ飯喰らいが消えて清々したろ」

さすがおいらの親友。お前さんの言う通りだ。
だけど、おいらは親友の店にDSをぶち込んで
首都の露店街に飛び出した。

ムナたんムナたんムナたん!!!

いくら小銭を稼いでも
一緒に数えてくれるムナたんがいないと意味がない。
おいらの胸に穴が空いたようだよ
ムナたん!!戻って来てくれムナたん!!

おいらがいままで稼いだZenyが524,633,876Zeny
このZeny全部を使ってもムナたんを探し出す!!
賞金をかけてムナックの卵を集めよう。
Zenyが足りなけりゃ
倉庫の+7クラウン、+7ティアラを売っ払おう
ゴスリンも金ゴキカードも手放そう

まずは首都の露店に並んだ
ムナックの卵を1つ残らずかき集めよう。
そう思って立ち止まった最初の露店の看板
《ムナックの卵220K・命名済(ムナたん)》

ドッと涙が出た。

全財産を投げ出しても惜しくない
大切な相棒ムナたん。
「お客さんお買い求めですか?220kはお買い得ですよ」
もみ手をする逆毛の露店商
220kなんてムナたんの価値を知らない男だ。

涙をぬぐっておいらは言った。
「それ盗品ですよ」

おいらの元にムナたんは帰ってきた。
昔、親友だった商人が
盗品売買で警察に捕まったと風の噂で聞いたが
今のおいらにゃ関係ない話しさ

533 名前: 黄昏の小銭 投稿日: 2004/02/07(土) 05:55 [ 2kPRwcXk ]
流れを無視して
なんとなく書いてみた(・ω・)

534 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/07(土) 10:53 [ dZmQjB2U ]
 グラストヘイムへ続く道
 ゲフェンを西に出て橋を渡り
 コボルドという魔物がいる道を避け、北へ向かう

 一度、見た感じがするような情景だった
 だが、その時は三人などではなく
 もっと・・・そう、もっと多くだった気がした

 途中にテントが張ってあるのを見る
 ゲフェンへ来る途中にも見たのだが
 そのときには感じなかった何かを感じた

 不意に誰かに呼ばれた気がして
 周囲を見渡す

 私の周りには、あのモンクと連れのセージしかいない
 風の音か・・・

セ『だいぶ日も傾いてきましたね』
 セージがそう言い、現実に引き戻される
 最近の私は、どうも考え過ぎだ・・・

モ『そうだな、プティット平野に出ると野宿するのが難しい』
モ『この辺りで今日は休もう』
 そういい、モンクは適当にテントを選び
 その中に入る
 私もそのテントの中へ入った

セ『あー、私は他のテントにしますねー』
 女二人に気を利かせたのか
 セージだけは別のテントへ入る

 明日、もう一度あそこへ戻る
 記憶の手がかりは見つかるだろうか
 写真を見ようと思い、メイルを探る・・・が

「無い」
 確かに宿の食堂にいたときにはあったはずだ

「途中で落としたのか」
 あの写真は自分を探す最後の手がかりだ
 メイルを脱ぎ、テントの外へと出る

「今きた道を行けば・・・見つかるかも知れない」
 運が悪ければポリンの餌になっているかも知れない
 私は足早に来た道を戻った

535 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/07(土) 11:16 [ dZmQjB2U ]
 私は、地面を注視しながらもと来た道を戻った
 だが、すでにポリンの食料にされてしまったか
 見当たらない

 不安になる、自分を知る術が無くなった気がした
 何故・・・そんな気がするのか
 自分を知る人がいるはず
 写真の人以外でも知っている人がいるはず
 そう心に言い聞かせて耐えた

 太陽もほぼ山に隠れ、探すのにも限界に近い
 私は、モンク達の居るテントのほうへ戻った

 そのとき、河の傍にある木にもたれるように座る
 一人のプリーストを見つけた

 もしかしたら、写真を拾っているかも知れない
 私は、そのプリーストに近づいた

536 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/07(土) 11:22 [ dZmQjB2U ]
 そのプリーストは足元から不思議な青い光を放ち
 周囲をうっすらと青く染めている
 子悪魔の角のような被り物と妖精のように長い耳
 そして、その手には写真・・・

プ『この写真・・・貴方の?』
 気づいていたのか、いきなり聞いてきたので
 少し驚いた
 プリーストに近づき写真を見る
 古ぼけていて、若い騎士達が写っている

「そのようだ・・・」
 ただ一言そう述べる
 私の心の中では安堵の溜息が漏れていたのだが・・・

プ『貴方も写っているかな』
 そう言うと彼女はルアフを唱え
 辺りが青白い光に包まれ
 彼女自身の出す光以上に周囲を照らし
 夜とは思えない明るさになる

 プリーストは私の顔を両手で優しく包み
 顔を近づけ、私の顔と写真とを交互に見比べている

 先ほどまでは暗がりで分かりにくかったが
 彼女の髪は青く後ろで結っている
 今日の夢に出てきた人に似ている・・・

プ『あはは・・・待ったかいがあったかもね』
 不意にそう言ってプリーストは涙をこぼした

 私には・・・さっきの夢の続きのように思えてしかたがなかった

537 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/07(土) 12:05 [ dZmQjB2U ]
 テントに戻ると
 モンクとセージが小さい猪を捕らえに行く準備だった

 モンク達に一言、一人増えたことを告げ
 私は自分が荷物を置いたテントに入る
 当然、先ほど会ったプリーストも一緒に

 プリーストには私が記憶がないということは
 すでに打ち明かした

 彼女は私を知っているらしかった
 しかも、何十年も昔の・・・
 だが、教えてもらおうとすると
 激しい頭痛が起こる
 まるで、過去を拒絶するかのように

 プリーストは少し残念そうな顔をしたが
 口元は笑っていた 

 それから、彼女は昔の話をしなくなった
 たぶん、私の頭痛に気を使ってだろう

 私も、夕食のために猪を捕まえに行こうと
 準備をしようとした
 
 不意に、襟を掴まれて後ろにひっくり返った
 テントには二人しか居ないので
 プリーストがやったのは目に見えていた

 彼女は私の頭を自分の膝に乗せ
 顔を近づける

プ『今度は、絶対に忘れないようにね』
 何のことだか良く分からなかった
 記憶のことだろうか・・・
 それとも彼女との思い出のことなのだろうか・・・

 やっぱり・・・考えすぎる癖がある・・・
 そう思った瞬間

 プリーストの唇と私の唇とが重なる
 何が起こっているのかよく分からなかった

 ただ、入り口を開けたモンクとセージが
 呆然とこちらを見ているのだけが見えた

538 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/07(土) 12:08 [ dZmQjB2U ]
書き込んでからアホな文に思えてきた=口○_
二人がぁゃιぃ人に・・・
413さんはあとは任せました(ぇ
青プリ説明はまとめページに上げときます

539 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/07(土) 16:04 [ yvrdSkpU ]
>>523 ぉぉぅ絡んでるー(´ω`)
続き書きたいとこですが、この後どうなったのかイマイチ分からないので
しばらく傍観させていただきます(・ω・)ノシ

540 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/07(土) 16:11 [ yvrdSkpU ]
血の匂いが充満する。
石畳が赤黒く変色していく。
主は動かない。俺がどんなに声を上げても、ピクリとも動きやしない。

―――生臭い。一番恐れていた事態だ―――。


おめでとう。今日からお前も一人前だな。

森の奥に隠された、ハンターギルドの薄暗い明かりの中。
ファルコン管理兵が、俺に向かって儀式的に腕を差し出す。
雛の頃から愛用していた止まり木の枝から、管理兵の腕へと飛び移る。
管理兵の隣には――なんだ、成り立てのハンターか。
見るからに小柄で、力もないし強そうにも見えない人間の女。
こいつが俺を選んだというのか?

冗談言うなよ。
俺はここのファルコン(予備軍)の中じゃ、右に出るものはいないってぇもっぱら噂の――。

嫌がる俺を、無理矢理ハンターの肩にとまらせる管理兵。
強情な奴でね。 と、管理兵が笑う。
こんな新米の相手させられるなんざ、とうとう俺も運が尽きたか。
管理兵に向かって、翼をバタつかせ抗議の声を上げる。
頼むから、ほかの奴にしてくれよ。
けれど、その声は聞き入れられない。
怒り狂った俺を、顔をしかめて見守る管理兵。
と、急に嘴を無理矢理つかまれる。
「うるさい。黙らないと鳥鍋にするよ?」
この俺をつかまえて、新米ハンターはこう言ってのけた。
やけに強気だな。自信アリアリかこのやろう。
不機嫌に、新米ハンターの手を振りほどく。
強気なのはいい。俺もそうだからな。
面白い。こいつがどこまで成長するのか、俺が見届けてやろうじゃないか。
なぁに、弱けりゃそれまで。
こいつを見限って、またここに戻ってくればいい。

管理兵が、埃のついた紙とインクを持ってくる。
狩人とファルコンをつなぐ契約書だ。
ペンを取りつつ、管理兵は顔を上げる。名前は? と一言、新米にたずねた。

――ラティ。この荒くれものに、これから宜しくって伝えてくれる?

俺はそっぽを向いて、小さく鳴いて見せた。

了解、相棒。

541 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/07(土) 16:11 [ yvrdSkpU ]
ピラミッドダンジョンを抜け、モロクの町へと全力で羽ばたく。
もしかしたら。
あの勘のいいプリーストのことだ、BSを連れてここに来ているかもしれない。
不安な気持ちを、焦りを、そんな望みに置き換えて。
町に着くと、奴らを見つけやすいように低空飛行で飛んだ。
―――いた。
なんて目立つ奴らだ。
モロクの西側を縦に走る道に、朝っぱらから大声で喧嘩をしている二人組み。
喧嘩の内容は、聞かなくても想像がつく。
俺は二人の上から急降下して、BSのカートに突っ込んだ。
驚いた顔の二人。 俺に見とれてる場合じゃねぇ。早く走れ。早く!
「やっぱりオシリスか・・!」
BSはそれだけ言うと、カートを置いたままピラミッドに走っていった。
それを追うのはプリーストと俺。
プリーストが、自身とBSに速度増加をかける。

――まだ間に合う。今ならきっと。


再びピラミッドへと辿り着いた俺は、まっすぐに主の倒れた場所へと飛んだ。
中央の泉の近く。少し欠けた柱のあたりだったはずだ。
BSもプリーストも、全力疾走でついてくる。
走りながらプリーストは、リザレクションの詠唱を始めた。

進んで進んで、泉の周囲に着いたとき、俺たちは一瞬先に進むのを躊躇した。
あと少しで、主が倒れた場所へと辿り着くのに――。
ありとあらゆる負の感情が、一気に寄り集まったような、そんな気配を感じる。
その場に居るだけで気分が悪い。
注意深く見てみると、気配の正体は、無残に転がったオシリスの体だった。
原型を留めていないほどに無残。
残っている破片を見て、辛うじてオシリスだったと分かるくらいに。
・・これをやったのは誰だ?
主であるはずはない。あの時の主には、もう戦う力は一切残っていなかった。
それよりも、この無残な状態は―――。
普通の人間が、ここまでやるものだとは考えられない。
オシリスよりも、これをやってのけた奴に恐怖を覚える。
それは、BSもプリーストも同じようだった。
早く離れよう。そう言うように、俺たちは足早にそこを離れた。

542 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/07(土) 16:12 [ yvrdSkpU ]
オシリスが転がっていた場所から、ちょうど南へと進んだところ。
目標の柱の下には、おびただしい血のあとがあった。
石畳がそこだけ変色し、濃厚な血の匂いと共にわずかな死臭が立ち上る。
毒の沼はすっかり消え失せ、元の硬い地面に戻っている。
その真ん中に、ぽつんと小さく、古代のブローチが落ちていた。
プロンテラで主が買った、あのブローチだ。

――そう。息を切らした俺たちが、その場所に辿り着いたとき。
主の体は、もうその場にはなかった。


すでに遅く、周囲に散らばる元・人の破片の中に紛れてしまったか。
・・それとも、魂だけでなく肉体までも奪い去るという、オシリスの魔術にかかったか・・。


プリーストが、詠唱済みのリザレクションのやり場を無くし、ゆっくりと腕を下ろす。
その手が杖を握り締めたまま、小刻みに震えている。
間に合わなかった・・と、呟く唇を強く噛んだのが見えた。
BSは何も言わず、その場に膝をついてブローチを拾い上げる。
魂の抜けたような顔をして、ただ呆然と――。
――お前のせいだ。
お前を殺して主が戻ってくるなら、今すぐに俺はそうしてやる。
そんな思いに駆られて、俺はBSの横に降り立った。
ただの八つ当たりなのは十分承知だ。
しかし現にこいつは、こんな状況でも表情ひとつ変えやしないじゃないか。
あれだけ一緒にいたのに。
あれだけ、世話を焼いていたのに。

相変わらず呆然としたまま肩を落とすBSを、俺は再度怒りを込めて見上げる。
ほんとうに鈍い奴だなお前は。そう突っかかってやるつもりで。
だが、そのとき。
不意に、BSの目が閉じられた。

呻くとも、叫ぶともせずに。
俺ははじめて、このBSが泣いていたのを知った。

543 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/07(土) 16:15 [ yvrdSkpU ]
>>539で傍観とか書いておきながら何やってんだろ(´д`;)
>>523さんの書き方からして、ハンタは一緒にプロに戻ったことにしていいんだろうか
・・とか思いつつ。そんな感じで鷹視点。

544 名前: 黄昏の名無しさん(新規)1/3 投稿日: 2004/02/07(土) 20:32 [ 2PsyDPLY ]
「お疲れ様。 FA負けかな?最後まで運がなかったね私たち。」
もう何度目だろうか?数えるのも忘れてしまったがいつもどおりオシリスが倒され
いつもどおりの締めの言葉を 相棒であるハンターの私から言わせれば
馬鹿みたいに耐力のあるプリーストへ送った。
「お疲れ様です。まぁ運がないのはいつものことですしね。
 ちなみに運がなかったのではなくて技量であの騎士さんに負けたのですよ。」
笑顔で痛烈に彼が言う。だが事実だから反論もできない
彼はタフガイの割りに言葉使いが馬鹿みたいに丁寧だ、私たち二人のことをよく知る者は
性別が逆ならよかったのにな なんてからかわれたりもする。

「それよりさ、助けたよね?あのハンター。珍しいねいつもなら見捨てるのに」

「オシリスなら余裕ありますし、なにより貴女も慣れてきましたからね
 あとはまぁ最後だし良いことしておくのもね」
含んだような言い方をする、最初は癪にさわったがもう慣れた。
「用事は終わったけど帰る?彼女最後まで面倒みなくていいの?危ないみたいだけど」

「最低限のケアはしました命を落とすことはないでしょう
 他PTもいます。ソロでは無茶だと忠告はしておきました
 耳に届いたかどうかは解りませんが、あとは彼女自身が決断するでしょう。
 このままソロでBOSSに挑み死ぬか、仲間と一緒に上を目指すか・・
 みたところギルド所属のようでしたしね。それにもう僕の時間が・・」

「そうだね 街に戻ろう。ポータルお願い」
彼女を他PTが保護しているのを確認しポータルの光へ飛び込んだ

545 名前: 黄昏の名無しさん(新規)2/3 投稿日: 2004/02/07(土) 20:34 [ 2PsyDPLY ]
------------------------------------------------
呪文詠唱の苦手な彼が開いたポータルの門を抜けると首都プロンテラへ着いた
いつもの癖でベンチに腰掛け収集品の清算の準備を始める。
「じゃぁ清算・・って あんたにはもう必要ないんだっけ」

「ええ、この世界を去る者にはゼニーは必要ないものですからね
 少ないですけど清算分は全て差し上げますよ。」

「ホント今日で最後なんだね、いなくなる理由は聞かないけど
 やっぱり寂しくなるね あんたいないとBOSS狩れないし
 固定でやってくれるプリさん探すのも面倒だしさ
 まぁしばらくソロでオーラでも目指すかなぁ」

「さっきのオシリス・・」
不意に彼が話題を変える
「ああ、残念だったよね 技量を極めればあの騎士にも負けないのに
 最後だったしあんたと一緒にMVPとりたかったよ」

「確かにそうなんですが、あの手の騎士は敵にまわすと厄介だということを
 覚えておいて下さい。普通じゃない雰囲気は貴女も感じたでしょう?」

「うん、人とは違った・・なんて言うか鬼神みたいな?
 まぁBOSS狩りにはいろんな奴いるしねー」

「今それだけ解っていれば十分です、とにかく本能で怖いと感じたら
 逃げないとダメですよ。
 あと女ハンターさん、助けたのは初めて貴女と会ったときを思い出しましてね
 いくらなんでもソロじゃ無理ですからね、貴女も例えオーラを纏ってもソロで挑んじゃダメですよ
 貴女のは無茶を通り越して無謀ですから」
苦笑いといつもの優しい笑みを交えながら、まるで娘に諭すようにお説教を続ける。
いままで毎度のことで聞き流していたが 最後のお説教だと思うとなぜか素直に聞けた。
「さて・・あまり長話しをすると名残惜しくなるのでこの辺で・・」

546 名前: 黄昏の名無しさん(新規)3/3 投稿日: 2004/02/07(土) 20:43 [ 2PsyDPLY ]
本当に、彼の優しい顔を見るのはこれが最後だ最後はナニヲイエバイインダロウ?
「では、僕はこの世界からいなくなりますががんばってくださいね。
 オーラまで後少しですよね?貴女ならがんばれます。」

「無責任な・・拾ったならちゃんと最後まで面倒みなさいよ」
軽口を叩く、いや軽口しか叩けない。
「ああ、あとこれを差し上げます
 ハンターには役に立たないかもしれませんが、守りの指輪です」
目が飛び出しそうになる、セイフティリング時価50mを超える品だ。もっともこれは
多分二人でマヤを倒した時に出したものだろうけど、私が断るよりも先に
彼は強引に左手の薬指に指輪を嵌めた、ん?左手の薬指?
「本当は二つあるんですけどね、一つだけ」
そして頭が混乱している私の唇に軽くキスをすると『bye』と言って・・
光と共に消えた・・・

「bye」
俯きながらそう呟くしかできなかった、最後結局彼に何も伝える事は出来なかった
『楽しかった、ありがとう』って一言伝えたかった。
泣き顔を見られなかったのが唯一の救いか、指輪を見ながら考える
明日からどうしよう?彼とはもう会えないという事実から逃げ出すように
自分のことを考える、少し落ち着くと周りの人の注目を集めている事に気がついた。
こんな人通りの多いところで泣きじゃくっていれば当たり前だ
だが涙は止まりそうもない、仕方ないからこのまま泣きながら宿へ帰ろう
知り合いに見られたら冷やかされるだろうけど・・
そして思いっきり泣こう泣いて寝てしまえば明日が来る。
明日の事は明日考えよう。もう彼はいないけど・・

本当に ありがとう

547 名前: 黄昏の七氏 投稿日: 2004/02/07(土) 23:04 [ Lnwk9Bgw ]
ミカさんとナッシュさんをグラストヘイム近郊まで送って
わたしはスレインさんを探しにアルデバランへ来ました。
スレインさんは人が多い場所は好きじゃないみたいで
わたし達はいつもプロンテラの街で活動してるのですが
スレインさんだけ、このアルデバランの静かなところにいるようです。

と、いつまでも水の中にいたのでは風邪をひいてしまいます。
プロンテラへ買い物に来たスレインさんをアルデバランまで送ることが多いのですが
いつも「なぜ運河の中に出るのだ?」と言われてたりもしています。
それはいいとしまして・・・
早速スレインさんを探しに行きましょう。
この時間ですと、そろそろ午前中の狩りが終わる頃です。
午前中の狩りが終わったらカフェテラスで昼食を取るみたいなので
先にカフェテラスまで行って待っていましょう。
その前に濡れた服を乾かさないといけませんね。

時計塔の裏の陰になっているところに行って周りに人がいないことを確認して
濡れた服を脱いで用意してた服に着替えます。
次にマリンスフィアーさんの力を得たクリップを身につけて
乾いた木屑を荷物から取り出してマグナムブレイク
火がついた木屑にさらに木屑を足して、焚き火をします。
焚き火の上に濡れた服を干して、わたし自身も焚き火にあたります。
あったかいです~
暖かくて、気持ちよくて、眠くなってしまいます~

くぅ~・・・くぅ~・・・

あ、いけない
スレインさんを探しに来たのでした
早くカフェテラスまで行かないといけませんね。
とりあえず、いつの間にか乾いている服を取りこんで丁寧にたたんで、しまいます。
せっかくのお洋服をしわにしてしまっては台無しです。
次に焚き火を消して、燃えた木屑を集めて袋に入れ、
石畳を綺麗に掃除してから街外れのごみ処理場に。
中央に時計塔が立つ美しい街ですもの、汚したままにするわけにはいきませんよね。
では早速~・・・スレインさんを探しに行きましょう。

548 名前: 黄昏の七氏 投稿日: 2004/02/07(土) 23:05 [ Lnwk9Bgw ]
ごみ処理場からカフェテラスまで、街のほぼ対角線
久しぶりにアルデバランまで来たのですから、美しい街並みを眺めながら・・・
街を流れる運河、全体的に白い建物の数々、そして何より中央に立つ時計塔
プロンテラの活気もいいですが、こういった静かなところもいいですね~
スレインさんが落ち着く場所だと言う理由がわかるような気がします。

アルデバランの風景を楽しみながらカフェテラスに着くと
スレインさんはいませんでした。
まだ狩りの最中でしょうか・・・
折角なのでお茶を頼むことにします。
運河と時計塔を眺めながら飲む紅茶、ゆったりとした午後の一時。
最高です。

紅茶を飲みながらスレインさんを待つことしばし
ですが、なかなか来ません
あら?
時計塔をよく見たら、もうお昼の時間はとうに過ぎてしまってますね
この時間ともなるとスレインさんもお昼を取り終わって
すでに午後の狩りに出かけている頃ですね。
さてどうしましょうか・・・
スレインさんはいつも時計塔の4階ですし、わたし鍵持ってませんし
仕方ありませんね
わたしもグラストヘイム近郊に行って、ミカさんナッシュさんと合流しましょう。
と、その前に
このカフェテラスって、ケーキも美味しいのですよね
一つ頼んでみましょう。

549 名前: 黄昏の七氏 投稿日: 2004/02/07(土) 23:05 [ Lnwk9Bgw ]
しばらくしてケーキが運ばれてきました
最初の紅茶はもう飲み終わったので、紅茶のおかわりをもらいます
なぜケーキと紅茶はこうも良く合うのでしょうか
標高が高く涼しい気候だからこそ、良い紅茶の葉が採れるとかで
アルデバランは紅茶の産地として有名です。
他にもいくつか生産しているところはありますが
やはりこの、アルデバラン・ティーが一番の評価を受けています。

ケーキと紅茶のおかわりを頂き、おちついたところで店員さんに御代を払って
では、そろそろ行きましょうか
ワープポータルの呪文を唱え、心を平静に保ちグラストヘイム近郊をイメージします。
やがてわたしの目の前に現れたポータルに一歩足を踏み出して
すぅっと溶け込むような、大空高く舞うような感覚を覚えながら
イメージした場所・・・

グラストヘイム近郊へと

550 名前: 黄昏の七氏 投稿日: 2004/02/07(土) 23:07 [ Lnwk9Bgw ]
今回は、スレインを探しに行ったマイの話にしてみました。
これからなんか、ミカ&ナッシュと、マイとスレイで話が3つに分かれそうな勢いです

こんなんでいいのかな・・・(滝汗

551 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/08(日) 11:03 [ QXpaRu.s ]
夢の中だ

そこはとても暗くてそのまま溶けていきそうでとても怖い
『君は何を求める?』
意味の判らない言葉が頭の中に聞こえてくる
「・・・」
『答えないか』
「時間だ」
『ほぉ、良く言う。君が欲しいのは時間じゃない』
「!?」
『殺したいんだろう?何かを』

この夢は二度目だ
以前目覚める前にも見た
確かこの後左手の籠手にはミスティルテインと書かれる

話しかけてくる相手は俺のもう1つの人格なのだろうか?
それが正しいなら昨日のオシリスは俺の負の感情に殺されたのだろう
助けたのはハンターじゃない、死者としてこの世をさまようオシリスだ
せめてオシリスとしての罪を消すため、体をグチャグチャにしたのだろうか?
(結果的にハンターも助けることになったが)

俺はまだ目覚めない
俺が次に起きる時はいつだろうか・・・
闇の中俺は溶けていく、誰かの問いかけを待ちながら・・・


が、頭が熱い・・・何者かに殴られて血でも出たのだろうか
目が覚める、そこは・・・

プロンテラの宿屋だった、周りを見渡す
某狂戦士プリーストが血だらけの鈍器を持っていた
ハンターはまだ隣のベッドで寝ていた
ウィザードはどこだろうか・・・
もう目覚めないのだろうかと二人して飲みながら泣いてやがる

ベッドから立ち上がろうとした
血の気が引いて真っ青な顔になった俺は

「アレ(゚∀。)?」とふらつき倒れた

552 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/08(日) 14:15 [ xpT07lE. ]
@(1/8)

「やめんかぁっ!」
プロンテラ大聖堂の一室、怒声がこだまする。
その直後、意識を失う前に見たのは、
落ちていく愛用の『よれよれビレタ』だった。

愛用のスタナを渾身の力を込めて縦に振り下ろす。
相手は小さなガードで軽くいなすと、さっと距離を取った。
次の瞬間サイトの火の玉が眼前に現れ、視界を奪われる。
『しまった!』
迷ってる暇はない。すぐに追撃が来るはずだ。
俺はバックラー(店売り)で身を覆い隠すように前に構え、
低い体制を保ち相手の居たであろう場所に突進した。
『!・・・いない?』
その瞬間、頭上から「また私の勝ちね」と言う言葉と共に、
聖書の角で頭をチョコンと叩かれた。

振り返って相手の顔を見上げようとした瞬間、神父の怒声と鉄拳が頭上に落ちた。
俺は『よれよれビレタ』と共に床面に崩れ落ちたのだった。

紅茶の香りで目覚めた。
だが、優雅な感じは全くしない。
頭がまだずきずきと痛む。
体を半分起こすと、何事も無かったようにテーブルについている
『鉄拳神父』と『馬鹿セージ』がお茶を傾けて談笑。
無性に腹が立つ。
目が覚めた俺に気づいて、鉄拳神父が
「相変わらず体だけは丈夫だな」とわざと驚いた表情を見せた。
『己が殴っておいてその言い草かよ・・・』と、より一層腹が立ってきた。
そして、隣の馬鹿セージがクスクス笑ってるのを見て、またより一層。

湧き上がる怒りをこらえつつ、「俺の紅茶は?」と
何事も無かったようにテーブルについた。

553 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/08(日) 14:16 [ xpT07lE. ]
@(2/8)

ほどなく見習いアコライトが紅茶をトレイに載せて危なっかしく持ってきた。
「どうぞぉ」と少しアルベルタ訛りのアコライトは、慎重に俺の前に紅茶を置いた。
真面目な感じが好印象で、そして妙に可笑しかった。
「ありがとう」
そういって顔をちらりと見たら、真っ赤になってパタパタと急ぎ足で部屋を出ていった。
馬鹿セージは俺に、「あのアコきゅん、貴方の事がお好みなのかしら?」と
いやらしい横目で俺を見る。
花のような香りのする紅茶を楽しみながら、「うらやましいだろ?」と平然と受け流す。
神父は一言「なんと、そうであったか・・・」と真面目ぶった顔で、
う~んと眉間に皺を寄せ溜め息をつく。

『 ・・・ 』

変な間が開く、
次第に肩が震え出す馬鹿セージは、とうとうこらえ切れず笑い出す。
いたずらっぽい緑色のはね毛は、彼女と共に軽やかにダンスした。
「聖職者様ってもっと真面目で堅苦しいと思ってたのに、
貴方に会ってから印象が崩れっぱなしです。」そう、笑いながら話す。
「こやつは特別でのぉ」と鉄拳神父が言う。
「そうですか?我が恩師を手本としてるのですが」
と恩師こと鉄拳神父に真面目ぶって答えた。
緑の髪が踊る、より軽やかに。

--- 数ヶ月前 ---

ピラミッド地下、リーダーは槍を持った屈強なクルセイダー
メンバーは、ローグ、アサシン、Wiz、セージ、プリx2 悪くない布陣だ。
今日の目的はモロク収集商人からの依頼で、
古代マミーの持つ狂気のPOTを取ってくるというものだった。
皆2次職になり立ての駆け出しばかりで、少々厳しいかとも思えるが・・・。
槍クルセの「力を合わせれば無事にこなせるだろう、よろしく。」
という低くそして力強い言葉とともに目的地を目指した。

554 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/08(日) 14:17 [ xpT07lE. ]
@(3/8)

「んったく!足引張ってんじゃねぇ!!」
特攻ローグが俺に向かって怒声を飛ばす。
牛と3匹格闘中に、近くにさらに2匹湧き、1匹をうさ耳女アサシンが、
もう1匹を俺が引き付けていた。
マニピが途中で切れ、思わず詠唱を始めてしまい、
ハンマーフォールを無防備に食らってしまうという大失態を犯した。
大事には至らなかったものの、怒られて当然である。
「申し訳ない」
もう一人の藍色髪のINT女プリのSPが枯渇してしまい、その休憩中、重苦しい空気が流れた。

もう1階層下までいくには、まだかなりの距離があった。
重苦しい雰囲気の中で進軍、なんとか入り口まで後少しのところまで来たが、結構時間がかかってる、
SPはまだ余裕があったが、一度休憩を取る方が良いかと思い。
「申し訳ないですがSP休憩取らせてもらえますか?」と言った。
リーダーは「そうだな、休んでおくか」と進軍を停止。
通路の片隅で休憩を取る事となった。
「全く使えねぇプリだな」
「麻痺で足引張って、今度は休憩かよ」
「後少しで目的地だってぇのによ」
と矢継ぎ早に文句を言いたてる特攻ローグ
より一層重苦しい空気が流れると思いきや、ローグの側に座っていた、うさ耳アサシンが一言
「ぼうやったらイキリ立っちゃって、カワイイ」
と妙に色っぽい声で言うと、ローグの顎を細い指でさらりとなでた。
「ぼうやだとぉぉぉぉ!」と顔を真っ赤にして怒るローグ。
肩と髪を揺らして懸命に笑いをこらえる緑髪セージ、
相方であるWizの後ろに隠れて手で口元を隠しているINTプリ。
重苦しさが取り払われ、リーダーが立ち上がる。
「よし後少しだ、気合いを入れていこう」
何処までも真面目なリーダーだとも思うが、相変わらず頼もしい。
彼でなければ、もうとっくに解散してるかもしれないと思える。

555 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/08(日) 14:17 [ xpT07lE. ]
@(4/8)

とうとう目的階層に着いた。
ダンジョンを慎重に進んでいくと現れた古代マミー。
アスペルシオを前衛にかけ、後方に陣取る。
前衛の被弾は多いものの、Wiz、セージの火力もあって、
初めに思っていたよりは、楽に一戦目を終えた。
『いけるな』そんな雰囲気がPTのなかに芽生えた。
何戦目かをこなし、ピンチも遭ったが、無事目的の狂気のPOTも手に入れ、
俺達はモロクへと引き返した。

リーダーは収集商人のもとに向かい依頼を果たすと、謝礼金の分配を始めた。
「よぅリーダーさんよぉ、役立たずどもにも分配するのかぁ?」
いままで良い雰囲気だと思えた場が、一変した。
つづけてローグが「俺達がマミーと体張って戦ってる時、お前ら後ろで遊んでたくせに」
と、俺と緑髪セージを指差した。
緑髪セージは立ち上がると、
「わかりました、分配受け取りを辞退します」というと、
その場からさっさと離れていってしまった。
「お前はどうなんだよ、役立たずバランスプリ様よぉw」
と特攻ローグが俺に向かって嘲笑。
俺も席を立とうとした時、本日終始無言だった空色の髪のWizが口を開いた。
「特攻しかせずメンバーの位置取りも無視し、
無理な数のタゲを取ってメンバーを窮地に何度も陥らせたのは他ならぬ君だ。
セージも彼も、我々後衛の護衛と、火力・支援の両方を立派にこなし、
PTの安定化に寄与していた。少なくとも俺の目にはそう写っていたのだがな。」
『意外と饒舌だな』と思うと同時に『なるほど、どうりでなぁ』と
藍色の髪のINTプリとの関係に納得した。
「分配を始める」低い声が凛と響き、分配が始まった。
席に居るもので等分し清算は終了。なんとも後味の悪いものだった。
リーダーは俺に袋を渡すと、「すまないがこれを緑髪のセージに渡してきてもらえないか」
というと、踵を返してさっと右手を肩口まで軽く上げて離れていった。
さも当然のように、いや、俺の仕事だな・・・

556 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/08(日) 14:19 [ xpT07lE. ]
@(5/8)

「しかし、どうしろってんだ・・・」そう独り言をしつつも途方に暮れる暇はない。
モロクの町中を走り回り、手当たり次第に聞き込んでみた。
一人のローグが「あぁ、製錬所でさっき見たよ~」と、
イヤリングを片手にポンポンと放り上げながら妙に気さくに答えてくれた。
いろいろと聞きたかったが、今はそれ所ではない。
お礼もそこそこに、製錬所に向かう。
製錬所入り口に入ろうとしたその時、
ドンッ!っと彼女にぶつかった。
「イタタタタ、なにすんのよ!」尻餅をついて怒り出す。
「いやぁ、良かった見つかった・・・ごめん、慌ててたもんで」と頭を掻きながら謝る俺。
手を差し出し起こそうとしたが、無視して彼女は立ち上がった。
「で、なんの用なの?」とご機嫌は斜め全開。
「分配を持ってきた。君の分だ受け取ってくれ」と袋を渡そうとした。
「いりません」そう言うと彼女は北に向かって歩き出す。
追いかけながら「君がこれを受け取ってくれなきゃ。分配受け取った俺が・・・」
「あんたは受け取って当然よ、私は戦闘職として役立ってないのは自覚してます。」
と俺の言葉を遮り彼女はさらに歩みを速めた。
仕方なく、彼女の前に走り出ると、「どうしても受け取ってもらう」と言い放った。
「どうする気さ」彼女は立ち止まり、身構える。
「俺が勝ったら受け取ってもらう、君が勝ったら自由にしていいってことでどう?」
「勝負する気?」と呆れ顔の彼女。

557 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/08(日) 14:19 [ xpT07lE. ]
@(6/8)

愛用のスタナを渾身の力を込めて横になぎ払う。
彼女はさっと後ろに飛びのき、距離を取った。
次の瞬間ライトニングボルトLv3を放つ。
全身に衝撃が走るが、ものともせず突進。
ヒールを挟みつつスタナを振り下ろす。
彼女のガードで受け流す腕は一級品だ、気は抜けない。
だが、詠唱を妨害しつつ、長期戦に持ち込めば勝機はある。
とにかく相手との距離を詰め、手数で勝負だ。
そう思い、接近戦に持ち込む。
アークワンドからいつのまにか聖書に持ち替えた彼女が
接近戦に応じてきた。バックラー(店売り)で防御するものの、結構な衝撃を受ける。
『強いな・・・』
もちろん近接戦闘職に比べれば弱いのだが、
まさか肉弾戦をこなすとは思っていなかったので面を食らった。
ショートボルトと本の波状攻撃にてこずりながら、ヒールで耐える。
思惑通りの長期戦になったが、二人とも決め手を欠いていた。
「んなろっ!」
渾身の力を込めてスタナを打ち下ろす。
クリティカルヒット!彼女はよろめきながら距離を取った。
『いける』そう確信したとき、彼女は何やらポケットから取り出し。
「もう、うっとおしいっ!」と小さくつぶやくとボルトの詠唱に入る。
SPも少ない、ボルトをまともに食らいたくない俺は、スタナをかざして突進。
そして、Hit!・・・??、詠唱が止まらない。
ニヤリと微笑み俺を見上げる彼女は、フェンクリップを装着していた。
『やばい!ロングボルトか』
今更距離を取る訳にもいかず、低打撃の攻撃も決め手にはならない。
俺はバッグから緊急用の白POTを取り出そうとした。

558 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/08(日) 14:20 [ xpT07lE. ]
@(7/8)

「ぁ・・・」地面に転がる白POT・・・

ライトニングボルトLv7が発動、途中にヒールを挟んで戦闘不能は免れたが、
精神的ダメージとともに地面にひざまずく。
「どうやら私の勝ちみたいね」
彼女はそういうと、いつのまにか持ち替えていたアークワンドでチョコンと頭を叩かれた。
愛用のビレタが、てっぺんの凹んだ状態で地面に落ちた。

「わたしまいりましたわ」(どちらから読んでも完敗)

そのあと、凹んだビレタを拾って被り直すと、その場に座り込んだ。
彼女もまた、向かいに座り込む。
「あんた結構強いのね」と息を整えながら彼女は言った。
「勝つ気でいたんだがな」と返した。
「プリに負けたとあっては、セージの名折れよ」と。

いつのまにやら2人は笑っていた。

ちらっと彼女の足を見た。綺麗なあ・・・いかんいかん
足首が少し腫れているようだ。
「怪我をしてるようだな、捻挫か?」と聞きながら、治癒しようとしたら、
「治療は結構です、その代わり・・・」
「ん?」

「慰謝料をください」

そう言うと、分配の袋をちらっと見た。
「あぁ、よろこんで」そう言うと、俺は袋を手渡した。
空が青く太陽が白く輝く、そんな日だった。

559 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/08(日) 14:21 [ xpT07lE. ]
@(8+α/8)


「 ・・・ 」


「あ~、そうそう、領収書くれるか?」
「ぇ??」
「ここに名前と連絡先と3サイズを・・・」

聖書の角で殴られた。
『よれよれビレタ』一個獲得・・・。

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このスレいつも楽しく拝見させてもらっています。
ちょっとその気になって書いてみました。長文でゴメンナサイ(つд`)

まずはローグファンの方本当にゴメンナサイ、どうしても嫌われ役が必要だったので
職業特性上使ってしまいました・・・。
一応単発で、本筋キャラたちとは絡ませないようにしてみました。
次に書きこむ予定は無いので、気に入った方はお好きにいじって下さいw
ちょっと楽しみにしつつ
駄文失礼しました。

560 名前: 413 投稿日: 2004/02/08(日) 18:17 [ 04pJJW5g ]
「あー、ロウさん、私たちだけで狩りに行きますか~」
「そ、そうだな」
硬直しているロウさんを促し、騎士とプリーストを残し私たちはテントをあとにした。


騎士殿の連れてきたプリーストさんが自分と同じ古代種なのにも驚きましたが、
同性愛嗜好者(誤解している)というのには更に驚かされましたよ。
古代種にも悪しき者がいるゆえ、ひそかにSenseさせていただきましたが、
[人間型・無属性]まったく問題なし、しかしあれですね、首都でみた古代種達含め、
ずいぶんと古代種が受け入れられる社会になったものですね、しかも同性(ry。

「ミケル、小さな声で独り言はやめてくれ、オレの気が散る」
「あ、すみません~」
「蛙の丸焼きや犬鍋になるのは嫌だからな、それと灯が切れてる」
「――火は闇を払いて、サイト!!」
小さな火の玉が空間に生じ、私の周囲を回り始める。

「というか、なぜに私が照明担当ですか?」
「虫が集まってくるのは嫌だからな」
「…私も虫は苦手なのですが」
「私は嫌いな上に苦手だ、決まりだな」
「…」

561 名前: 413 投稿日: 2004/02/08(日) 19:09 [ 04pJJW5g ]
半刻もかけずに小さな猪を五体狩り、私とミケル、騎士とプリーストで焚き火を囲む。
べべは私の独断で五体とも塩をふりかけ木の枝にさして丸焼きにすることにした。

「明日のルートを確認しておこう」
べべを火にかけたところで、私は騎士団内部の見取り図をまわし読みさせた。
プリーストとミケルはすぐに次へとまわしてしまったが、
頭に入ってるものとして話を進めることにする。
「攻城兵器が確認されてるのが、二階の中央上部と中央下部だ。
騎士団一階から二階に入るルートはみっつあるが、
余計な道草を避けるために一階上部の階段から入ることにする。それと」
私の目配せに気付き、ミケルが立ち上がる。
「えー、騎士殿の記憶の件を加味しまして、私の方の用事が終わり次第、
そちらの行動にお付き合いします~。ただし、収集品は公平にさせていただきます~」
狩りの間にミケルと私とで打ち合わせた内容である。
「当然、経費はミケルが持つ。それでいいかな、お二方」
「えぇ、私は彼女と一緒に入られれば問題ないですから」
「…異論はないよ」
にこやかなプリーストとの反応とは対照的に騎士の反応は暗かった。
何かあったのかもしれないが、余計な詮索はしないでおくことにする。

ふと、思い出す。
『騎士殿は本当に記憶を取りもどしたいのですかね~』
二体目のべべをミケルに持たせたときだ。
怪訝な顔をした私にミケルは続けてこう言った。
『もし思い出したいとしても思い出さないほうが幸せな場合もあるのですよ~』
そう、押し付けがましくない程度に騎士の記憶の手伝いをしようか、
と私から提案した時のことだった。
――しかし、記憶の良し悪しなど思い出してみなければ分からないではないか
そう言い返そうとも思ったのだが。

「私はテントで食事を取らせてもらいますね~」
そういってミケルは串を一本抜き、テントに戻っていった。
「私もいただきますね」
プリーストは軽く黙祷した後に、串を二本抜き一本を騎士に手渡した。
かいがいしいな、と思いつつ私も一本抜き、かじりつくことにする。

――明日は忙しくなるだろう。
数多の星を見上げ、私は神に祈りを捧げた。

562 名前: 413 投稿日: 2004/02/08(日) 19:31 [ 04pJJW5g ]
>>538
任されタ━━━━━(。A。)━━━━━ii
てかプリさんの名前教えてくだちい(´Д⊂グスン
>>559
よれよれビレタ(・∀・)イイ!!

563 名前: D 投稿日: 2004/02/09(月) 03:02 [ IeqZdN/A ]
私はいい加減年寄りな騎士。

がたん!

と、言う凄い音と共に目が覚めた。
ベッドから落ちていた。
「痛い」
世界が逆さまになっている、我ながら凄い格好だ。
着ていた浴衣は見事に肌蹴て、帯がおかなの辺りで申し訳なさそうに巻き付いている。
他にも色々、でもこれ以上自分の恥態を分析しても情けなくなるだけだ、もう一度天地をひっくり返して元通り。

取り敢えず浴衣をなおし、玄関に挟まれていた新聞を取る、爽やかな朝とは程遠い、そもそも朝でさえない、もう昼前だ。
こぽこぽと愉快な音をたてるコーヒーメイカーを横目に新聞の一面を捲る。
『なし崩しグラストヘイム派兵決まる、平和憲法に投じられる石』
『行かないで!家族の涙』
などと、出来の悪い小説も裸足で逃げ出すような文句が紙面に踊っている。
戦争は、私も嫌い。
でも、戦わなければいけない時に逃げるのは、もっと嫌い。

とか、ぼんやり考えていると、コーヒーが出来上がった。
ずるずるとだらしない音を立てて啜っていると、片隅に『今日の運勢』なるものが飛び込んできた。
なになに、さすらい狼座のあなた、今日は超弩級にツいていません、ええそりゃあ基準排水量6万9000トンの46センチくらいツいていません。
良く意味が解らない例えだが、ただ事では無いらしい。
今日は家に引き篭もっていようかな、とか思っていると、何故家に引き篭もるのか、と言う疑問が。
要するにさっきの『今日の運勢』の事をもう忘れていたのだが、こればかりは痛恨だった、と後で思い出す事になる。

ともあれ、その時は全く気にせずに出かける準備をする。
今日も徒歩、ペコペコはお留守番だ。
何時か挫折した剣士の装束、今こそこれの出番、腰周りと胸周りを改良して、もう一度着れるようにした剣士の装束に袖を通す。
決して改悪ではない、などと自分に言い訳しながら、鏡に写った自分の姿に御満悦。
まだまだいけるかな、とか思って居る自分の表情が、何か老獪に見えてすぐに鏡をひっくり返したけれど。
新たにコレクションに加わった西風神の槍を背負い、良く斬れる刀を腰に挿し、準備完了、颯爽と街に繰り出す。

564 名前: O 投稿日: 2004/02/09(月) 03:05 [ IeqZdN/A ]
街中をぶらぶらしたり、郊外で日光浴したり、我ながらだるだるして日が暮れる。
日中から顔をあわせた知り合いには、「その格好は詐欺」だの「新手のコスプレか?」だのと散々言われたが、まぁいい。
内心良くないけれど、周囲の評価、こればかりはどうしようもない、嗚呼…。
ダメなのかなぁ。。
夕食は、知る人ぞ知る首都の名店“キッチンクック”で“ドライカツカレー”を食し、そこの大将とお喋りして、お腹一杯になった所で夜半過ぎ。
まだまだハシゴする、あの注文を聞かない酒場に向かう。
相変わらず不機嫌と言うか無表情なマスターが目配せだけで「いらっしゃい」と、言っている。
いや、本当にそう思って居るのかさえ疑問だけれど。
相変わらず客は居ない、カウンターの真ん中に陣取って、、、何もする事が無い。
今日は麦酒が出てきた、、、なんだこのジョッキ…。
樽みたいに大きなジョッキと格闘する、この店は飽きなくていい。

ここまでは何も問題ない、問題なかった。

ちりん、と店のドアに取り付けられた鈴が鳴る、来客か、珍しい。
話し相手になってくれるだろうか、などと思って居ると、何故か刹那に背筋が凍りついた。
マスターが眉をひそめ、険しい表情をしている。
この人、こんな表情も出来たんだ。
さっきまでの危機感をあっさり忘れてそう思った。
その客は、私の隣のカウンター座った。
席は幾らでも空いているのに、不思議な人、でもまぁ、隣に座ってくれたのだから、挨拶くらいしようかな。
と思って顔を巡らせようとした瞬間。

「見るな…!」

マスターがそう言ったような気がした。

…え?

565 名前: P 投稿日: 2004/02/09(月) 03:08 [ IeqZdN/A ]
私がもう一人居る…?

もう一人の私は、にこやかに微笑むと、「こんばんは」と言った。
急転直下、もう一人の私の刀が閃くのと、マスターが手元に置いていたナイフを投げるのが同時だった。
もう一人の私の手の甲に突き刺さったナイフと、抜き放たれた刃。
私の持っていた樽のように大きなジョッキが真っ二つになる。
勢いで後ろに転がった私と、悠然と私の前に立つもう一人の私。
すさまじい迅さで二度、三度と剣が振るわれる。
ぎりぎりの所で身を躱す、だが明らかに旗色が悪い、先手を取られ、相手は立ち、私はまだ立ち上がれて居ない。
それどころか私は武器さえ抜いていない。
まずい、とそう思った時、マスターがもう一人の私の背後から、もう一人の私に一撃を加える。
もう一人の私が一瞬ひるむ、この一瞬はきっと、クラウンやティアラより尊い。
私は立ち上がり、西風神の槍を構える。
もう一人の私はマスターに襲い掛かっていた、二度、三度と見事な体捌きでマスターは舞う、だが幾度目かの打ち込みがマスターを捉える。
辛うじてマスターの小さな大小はその攻撃を受け止めたが、マスターは派手に吹き飛ばされる、同時にマスター大きい方の得物が砕ける。
「ぐっ、ちぃっ、オーガトゥースが砕けるか」
不機嫌そうに呟くと、もう一人の私が私の方を向き直るのを確認しながら、カウンターの向こう側に避難する。
「あんたの得物だ、くれてやる」
くれてやるって、要らないわよっ!
心の中で悲鳴をあげながら、もう一人の私と向き合う。
我ながら隙が無い、大したものだ。
などと感心していると、早速打ち込んできた、お世辞にも広いとは言えない室内で槍を手に取った自分の不手際が呪わしい。
だが、私は両手剣よりも槍の方が得意なのだ、もう一人の私も、、
もう一人の私は槍より両手剣の方が得意らしい、こんなのずるい。

566 名前: ? 投稿日: 2004/02/09(月) 03:10 [ IeqZdN/A ]
「わわっ」
もう一人の私の切っ先が私の服を掠める。
折角こないだなおしたのにっ、沸々と怒りが込み上げて来る。
相手の視界の外から長得物を活かして一撃、“見えない一撃”を貰ったもう一人の私がよろける。
続けて三連撃、一撃は躱されたが、二発は当たった。
先に相手に手傷を負わせた、勝負有り、一気に畳み掛ける、でも流石は私、なかなかしぶとい。
「盗蟲みたいにしぶといわねっ!」
っと、啖呵を切って見るも、相手は私だ、つまり私が盗蟲みたいだとでも言うのか!?
理不尽な怒りが込み上げる。
「教育してあげるわっ!」
そんな理不尽な怒りを込めて、西風神の槍の力を解放する。

青白い光が優しく、無慈悲にもう一人の私を包む、驚いたような表情が印象的だった。

滅茶苦茶になった酒場、生き残った席に腰掛け、一息入れる。
カウンターの向こうからひょっこり顔を出したマスターがじっとこっちを見ている。
「今のあんた、黄金色に輝いて見えるぜ」
お、おうごn…、、
西風神の槍がばちばちと音を立てる。
マスターはまたカウンターの向こうにスーパーひとし君ボッシュート。
「今、手持ちが無いから、また、今度修理代もってくるわね。それまで待ってくれない?」
そう言って席を立つ。
店から出ようとしたら、塹壕から顔を覗かせる兵士のような仕草でもう一度顔を出したマスターが無慈悲な一言。
「安心しな、当分出入り禁止だ、だが、ほとぼりが冷めるまでには稼いでこいよ」

そ、そんな…、嗚呼…。

とぼとぼと家路につく、何故もう一人の私が、私の前に唐突に現れ、そして襲ってきたのかたのか?そんな疑問が野暮に思えるくらい、『今日の運勢』の事で頭が一杯だった

567 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/09(月) 03:12 [ IeqZdN/A ]
キッチンクックのドライカツカレーは絶品ですよ。

568 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/09(月) 12:09 [ xNOBUH6I ]
首都の雑踏は相変わらずで、
と、ふと何の変哲もない街角に目を奪われ俺は足を止める。
視線の先には♀商人さんがちょこんと座り、今日もまたカートの中で眠る札アサシンを嬉しそうに眺めていた。
そこは俺のいつもの場所。
俺はあの日以来、その場所で雑踏に消えていった友を待ち、
 ――ああ、違ってたんだ。と不意に気付く。
 俺がそこで持っていたのは、銀髪のプリーストだったんじゃなく、俺を貶めては嫌味に笑う、今の俺の相棒。憎まれ口の減らない♂ウィザード。
アイツだったって事を――

「――酒、」端的な俺のオーダーを受け、いい加減げんなりした顔でウェイトレスがジョッキを運ぶ。
最初、「一口にお酒と言われましても――」と、戸惑っていた彼女だったが、俺の求めているものが『味』でも、『楽しみ』でもないことに気付いたのだろう。
  ――気付かれた?
  こんな何も知らないような小娘に、俺は見透かされ、同情され、蔑まれていると言うのか!
「――糞っ」
俺は一口にジョッキを空けると、故意に大きな音が鳴るようテーブルの戻した。
丁度隣を歩いていたウェイトレスが音に反応し、怯えたような目をこちらに向けた。
  ――そうだ、それでいい。
 俺は心の黒いものをそのままに、また酒を頼むと革だけの枝豆をしゃぶった。

「――まだ金はあるつってんだろうが!」
『看板だ』本当に飲み屋のマスターかと疑いたくなるような眼光に押され、俺は店の外に締め出される。
扉の向こうからは俺のテーブルの上の食器を片付けているのだろう、カチャカチャと木皿の重ねられる音が聞こえた。
それともう一つ、先ほどのウェイトレスの嗚咽も。
「・・・・・・ちょっと触ったくらいで泣くんじゃね―よ」
我ながら勝手なことを言っているのだが、先ず弁解しておく。
ジョッキを空け、腰を駆ける尿意に導かれるように席を離れた俺は、不覚にもふらつき倒れそうになる。
とっさに支えを探ししがみついたのはウェイトレスだったと言うわけだ。
手はたまたま胸に触れてしまったらしいのだが・・・・断言しよう。俺は無罪だ。
まぁ、その後、思わず柔らかさを確認してしまったのも、ある意味不可抗力と言っても差し支えないだろう。
「金あるんだよぉ~」
どんどんどん、と扉を叩く。そう、今日の俺は金の心配などない。

569 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/09(月) 12:11 [ xNOBUH6I ]
暫らく叩くも完全にシカトされているようで、やがて扉の隙間から漏れる光は消え、月明かりと深夜の静寂が俺を包んだ。
「チッ」どいつもこいつも・・・
むしゃくしゃした。
復讐するは我にあり。
「これでもくらえ!!」眠る他所様を起こさない程度に叫ぶ。
「きーんぐ じょいすてぃっく しゃわー」
俺は人気がないのをいい事に扉めがけて小便をぶっぱなすと、そそくさと夜の闇に紛れた。

はっと意識が戻ると見知らぬ場所。
おそらく首都の裏通りのどこかなんだが・・・自分の寝所からは遠いのか場所に見覚えはなかった。
「少し・・・寝ちまってたのか?」霞みかかった記憶を手繰り寄せるがジョッキを5つほど空けた以降の事を思い出せない。
体についた埃を払う、と、こちらを見ている視線に気付く。
見れば路地の奥からで、そこには一匹の黒い子猫と視線がぶつかった。
「・・・・・・おいで、」
穏やかな声が出せていたと思う。
荒んだ心を暖めて欲しかった。
しかし、気まぐれな子猫は俺の伸ばした手を一瞥すると、闇へときびすを返し消えていった。
ぽっかりと、
胸にあいた穴に気付いた。
そこがじくじくと痛む。
  ――気付けなかった。
 側にいながらいつからか溜め込んでいた相方の憎しみに。
  ――分からなかった。
 俺と共に居ると言ってくれた相方が自分から離れていった訳が。
「俺は馬鹿だ。」
ぽつり、と呟き、俺は頬を流れる暖かいものに気付いた。
いい加減全てを認めようじゃないか。
 自分の弱さを、
 自分の愚かさを、
 今、自分は涙を流していることを――

570 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/09(月) 12:18 [ xNOBUH6I ]
「ぉぉぉぉっ!」
ごきゃ、と嫌な音がした。拳が砕ける。石で出来た壁を全力で殴れば当然だった。
痛みはない。酒のお陰だ。明日には激痛に変わるだろうが、どうだっていい。
 どうせ、もう――
「何をなさっているのですか」
耳に聞き覚えのある声がした。
決して大きな声ではないというのに、その声は俺の振り上げたまだ無事な方の拳が振り下ろされるのを止めた。
振り返れば先日俺にチョコの作り方を教えてくれた♀プリースト。
モロク以来会っていなかったから避けられていたと思ってたんだが、
「何をなさっているのですか?」
彼女はもう一度静かに同じ台詞を言い、俺のほうへと近づいてくる。
  ――くるなっ!
自尊心が首をもたげ叫ぶ。
  ――やめてくれ!こっちへくるな!
  今の俺を見ないでくれ、
  こんな涙でまみれた俺を――
逃げ出したかった。この場所から今すぐ。
だが、彼女の瞳にはまるで伝説の蛇女の化け物のように石化の魔力でもあるのか、俺の足は意に反し動かすことが出来なかった。
いや、化け物はこんな目などはしない。
彼女の瞳に浮かぶは・・・哀しみ?
「ヒール」
彼女の手と俺の手がそっと触れる。
暖かかった。
「・・・暫らくはまだ痛みが残ると思いますが、とりあえずはこれで大丈夫なはずです。」
流れる血が制止するのを確認すると、彼女は包んでいた俺の手を――
「あっ――」
放すよりも早く俺の体が動いた。
暖かかった彼女の手。
それを握り返すと強く自分のほうへと引き寄せ、抱きしめる。
今感じている温もりを放したくなかった。
彼女の顔は俺の顔の下に沈み、表情は確認できない。
彼女が何故こんな時間にこんな場所に居るのか、何を想い俺の拳を癒してくれたのか、そんな事分かる訳ない。
  ただの優しさなんだったら、俺は――
 おそらく戸惑っているであろう彼女が我を取り戻してしまうのが怖くて、俺はすぐ下にある彼女の耳に口を寄せ囁く。
「抱かせてくれ――」
と、

571 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/09(月) 13:05 [ xNOBUH6I ]
ぐてんぐてんになるまで呑む。
随分やってないような気がします。
遅くなりましたが1杯やってみました♪
話全然違うトコ飛んでいってしまいましたが(^^;

572 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/09(月) 14:24 [ L/eSshf. ]
遠い、遠い夢を見ていたような気がする。

ときには花を。ときには空を。
ときにはモロクの荒れた砂地。ときにはフェイヨンの深い森。

その夢はひどく揺らいで、あたしは何を思うでもなくそれを見つめていた。
それは、微かな幻覚の中に置き去りにされた、自分自身の記憶。
あるいは、無意識のうちに思い描いていた望みの具現―――――。


「目、覚めました?」
そんな声が聞こえて、あたしは自分の目がぼんやりと開いていたことに気づいた。
ぼうっとゆがんだ視界。ちょっとした違和感。そうか、ここはあたしの部屋じゃないんだ。
そのままの体勢で、視線を天井から、声のした左のほうへと向ける。
ここからじゃ見えにくい位置にいるのか、一人の女の子の顔だけが確認できた。
どうにも霞みがちな目をこらして見ようとすると、左目にチカチカ星のような光が見える。
あたしの部屋じゃない、ということは、ここは・・・。
起き上がろうと、腕に力を入れる。
途端、何かに突き刺されたような痛みを感じて、あたしは息を止める。
頭がクラっとして、また意識を失うのかと、そう思った。
けれど。
次の瞬間、急に頭の中が整理されたようにすっきりして、あたしは自分の意思で目を開いた。
―――・・そうか、助かったんだ。

573 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/09(月) 14:25 [ L/eSshf. ]
ベッドのわきには、さっき見た少女。あたしよりも少し年下のように見える。
たぶん、この子が助けてくれた・・のかな?
「ありがとう。」
出来るだけ明るく聞こえるように、まずは一声。声の調子は大丈夫らしい。
そして、もう一度ベッドに手をついて、力を入れる。
今度は痛まなかった。
そのまま上半身を起こすと、改めて女の子のほうを見る。格好からするとプリーストのようだ。
「あ、いえっ・・助けたのは私じゃないんです。」
プリーストさんは、慌てて両手を振る。
「そこで寝てる騎士さんと、ピラミッドでハンターさんとペアをしてた男プリーストさんが。」
そこで、と言われるがままに右の方を見ると、なるほど一人の騎士が眠っている。
寝ているときまで仮面も籠手も外さすに、少し変わった風な人だけれど・・。
けれど、その風変わりな様子は、体に纏っている光を見ると気にならなくなった。
この光。 少し前まで、あたしが追い求めていた最終の強さの証だ。
何故だか、目に涙が滲んだ。 
あたしが憧れて憧れて、それ以外目に入らなくなったがために道を失った元凶。
それを手に入れた人が目の前に居る――。
「・・あの、大丈夫ですか?」
少し困惑したように、プリーストさんが尋ねる。
あたしは振り返らずに、小さく頷いて見せた。
初対面でいきなり泣き顔を見せるのだけは避けたかった。

574 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/09(月) 14:26 [ L/eSshf. ]
ようやく落ち着いたあたしの所に、プリーストさんは紅茶を入れて持って来てくれた。
「アルデバラン・ティーですけど、よろしければ。」
笑顔で手渡されたカップの温もりが心地いい。
「あたしを助けてくれた・・その、もう一人の人は・・?」
紅茶をゆっくり飲みながら、尋ねる。
その人は、ここには居ないんだろうか?
「あの男プリーストさんでしたら、あなたを―――」
「ラティ、で。」
「ラティさんを一通り回復した後、相方さんとポータルでどこかに帰って行きましたよ。」
それじゃあ、お礼は言えない。
ただ一言、ありがとうってだけでも伝えたいと思ったんだけれど・・。
“一人じゃオシリスは無理です。まったく、無茶なことをする。”
朦朧とした意識の中で、聞こえたような気がするこの声。
たぶん、この声の主が、そのプリーストさんだと思うんだけれど。
今思えば、彼にも同じようなことを言われたな。
彼以外にも、説教口調な人はいるんだ、と、そう思うと自然に笑みがこぼれた。
いつか、また出会えたら。
そのときは、必ずお礼を言おう。必ず。


あたしを看病してくれた女プリーストさんは“リスト”というらしい。
あの後も、支離滅裂に質問を飛ばすあたしに、丁寧に答えてくれた。
プリーストになって間がないという事だったけれど、きっと彼女は大物になる。
・・・ような気がする。
ニコニコと談笑をしながら、ずっと気になっていた、あの鈍器。
背後に隠してはいたけれど、随分と使い込んでいたようで、なんだか赤黒い色が染み付いていた。
一体どんな状況で使うことになるんだろうと思いつつ、怖いので考えないことにした。

575 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/09(月) 14:27 [ L/eSshf. ]
オシリスを倒したという騎士さんは、まだ目覚めない。
その経緯を訊いてみたものの、リストさんは曖昧な苦笑いを浮かべるだけだった。
その、怯えとも困惑ともとれる顔を見ると、
なんだか余所者のあたしが口を出してはいけない事なような気がしたので、すぐに話を変えた。
騎士さんにもお礼を言いたかったけれど、いつ目覚めるか分からないですよ?との事なので
また後日うかがいます、とだけ伝えておく。
あんまり長居をするのは、なんだか複雑な事情があるようなので避けたかった。
あたしは、体がどこも痛くないことを確認して、立ち上がる。
荷物はあの時のまま、携帯用の皮鞄にまとめてある。
いつの間に着替えたのだか、血が染み付いた元の服はすでに洗って畳んであり、
あたしが今着ている服は、露店で買ったものだと知らされた。
衣服のお代を払い、それでは。と一言。
リストさんは驚いたように顔を上げ、もう大丈夫なんですか、と訊いてくる。
「おかげさまで。」
そう笑顔で答えると、あたしは深く、頭を下げた。
「ほんと、ありがとうございました。」



ドアを開けて、外に出る。久々に澄んだ風を感じて、胸が高鳴る。
太陽の光が、真上の位置から降り注いできた。
ふと顔を上げてみると、左目に一瞬閃光が走ったような痛みが走り、やがて治まった。
「・・やっぱり、見えなくなったんだ。」
上を向いたまま自嘲気味に笑い、すぐに前を向く。
目を覚ましたときから、気づいてはいたんだけれど。
オシリスの呪いか、毒の後遺症か。 あたしの左目は、もう使い物にならないようだった。
命が助かったと思えば、これくらいのことで済んだ、と有難く思わなくちゃならない。
あたしは別に、死にたかったわけじゃないんだし。
いつの間にか、全財産で買った古代のブローチも落としてしまったみたいだった。
相棒も・・・どこに行ったんだろう。無事だといいんだけれど・・。
―――これは、いよいよ腹をくくる時が来たかな。


まぁ、今まで好き勝手にやってきたんだから。
これも人生、そう思うことにしよう。

576 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/09(月) 14:27 [ L/eSshf. ]
ちょいと辻褄を合わせてみました。
オーラ騎士さん、>>544-546の男プリさん、プリになったリストさんに絡んでみつつ。
リストさんが出ていたのは、やっぱり目覚めたときにそばに居るのはプリさんでないと、
という私の独断です(`・ω・´) リストさんおしとやかバージョンなつもりですが、
台詞がキャラに合ってないようでしたら、そこはどうかスルーを・・。

>>568-570
いい加減~さん、七氏さんとはまた別の呑みGoody!
呑みのようなオトナな話を書けるように・・なってみたいような。そんな気が。
最後の終わり方まで大人な感じでドキドキしてしまいました(*´ω`)

577 名前: 白き銀と黒き銀~WIZ~ 投稿日: 2004/02/09(月) 17:55 [ xNOBUH6I ]
『――神々の黄昏』
オシリスと闘うナナシさんの姿を見たとき、不意に私の口を付いて出た言葉。
思い出したのは言葉だけで、それの意味やそれがどんなものなのかは相変わらず霧の向こうだった。
ナナシさんに一度、確認してみたいところだったが、彼は未だ目覚めぬ眠りの中。
正確には一度目覚めたらしいのだが、リストさんの声に私達が駆けつけたときにはすでに再び眠りの世界へ戻ってしまっていた。
あれだけの戦いだ、体にどれだけの負担がかかったことか・・・
  今はその休息を必要としているんですよ、
『多分、』そういって微笑むリストさん。彼女がそういうならおそらくは間違いはないのだろう。
あれからもう3日――
そういえば一緒に連れて来たハンターさんの意識もまだ戻らない。
ハンターさんの怪我は――いや、あれを怪我と言っていいのかどうか。
改めて神の奇跡とやらの強大な力には驚かされた。
『もう少し、私が強ければこんなものを残さずに済んだかもしれないのに――』
ハンターさんの背中に残る微かな赤黒い痣をなでながら、リストさんは本当に悔しそうに呟いていたのを覚えている。
痣のあった場所、ナナシさんを追い辿り付いたピラミッド最上階でハンターさんを見つけたとき、そこには大きな穴だけがあり、
じくじくと流れ出す血液はすでに勢い無く、ダンジョンの赤い床を、それでも紅く染め上げていた。
『この子は、もう――』手遅れ、そう思った矢先に彼女の体が光を帯びた。
――リザレクション!!
彼女の体が、びくんっと痙攣する。傷口から流れ出す血の勢いが増し、私は正直うろたえた。
次いで「ヒール!ヒール!」
「・・・・・・凄い。」
戦闘中、気にすることなく貰っていた魔法だが、改めてこうやって見ると驚異的な力だと言う事に気付かされる。
物を破壊する事に特化し、また其れが所詮の限界である私達ウィザードとは大きく異なる。

578 名前: 白き銀と黒き銀~WIZ~ 投稿日: 2004/02/09(月) 17:56 [ xNOBUH6I ]
『一応、体の部位が大きく欠損したり、無事でも長い時間放置とかされてたりしたら駄目らしいけど』その昔友がまだリザレクションを覚えたばっかりの時に教えてくれたこと。
『ぉぃぉぃ、なんか蘇生って言う割にはなんかアバウトだなぁ』軽い口調で告げる彼に不安になる私。
『ま、致命傷は避けろって事だな。』一番敵の矢面に立つもう一人の友は、おそらく自分に対して一番使われることとなるであろう蘇生の魔法の効果に不安はないのか、そう言って笑って見せた。

頭を振る。
今は思い出に浸るときではない、
調べるのは更に過去の記憶。
――神々の黄昏、
だが、気付けばもう日は沈み外は暗い。私は図書館を出るとリストさんやイザドさん達の待つ宿へと引き返す。
道中、私の相方が、いつもそこにもたれ掛かり雑踏を眺めていた場所を通りがかり立ち止まる。
ゲフェンで別れて以来、相方は何処にいってしまったのだろうか?
急に消えたから心配かけたかしら?
明日は一日ここで待って・・・・・・とその考えを浮かんですぐに振り払う。
もしかしたら女に戻れるかもしれないのだ。
再会はそれからの方が良くないだろうか?
きっと、きっと、貴方は驚く。
ホントの私、貴方は好きになってくれるかなぁ?

宿までの道のり。心跳ねる私は少女に戻る。
見上げた星空は本当に綺麗で、
私は希望が所詮希望しすぎないということすら忘れていた。

579 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/09(月) 18:04 [ xNOBUH6I ]
↑補足として、この後宿に戻ったらハンターさんが元気になったって話を聞くこととなる、と云った感じなのかな?w
そこまで書こうと思ったのですが、どうしても駄文になってしまった為削除しました><
ごめんなさいっごめんなさいっ

580 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/09(月) 20:36 [ FqnyoqTs ]
『イザド(仮名)、きかないの?』
 それは、耳打ちだった。 
 優しい、それでいて、どこか、いさめるような、声。
「セイ(仮名)・・・」
『怖いの?』
「・・・そうかもしれない・・・」
『イザド(仮名)らしくないね』
「・・・もしも・・・もしも、死の宣告だったら・・・オレは・・・どんな顔をすればいい?」
『それを聞くの・・・?』
「・・・セイ(仮名)お前ならどうする?」
『泣くよ、泣いて、泣いて、泣いて、きっと、涙が出ないけど、泣くよ』
「セイ(仮名)は・・・強いな」
『・・・イザド(仮名)、私は強くないよ』
 人とは、なんと、強く、優しい生き物なのだろう。
 そう、思い、頷く。
「聞くよ、あいつのこと」
『うん、それがいいよ』
 例え、それが、悲しい結果になろうと、決して、後悔しない。 
 そう、誓う。
 
 そっと、取り出したのは、+10マイン。
“それ、スゴイだろ、やるよ”
「ミツキ・・・」
 親友の名を呟く。 
 そう、男のフリをした、彼女を。
 もう、その、髪の色さえ思い出せなくとも・・・。
「愛してる・・・」

581 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/09(月) 20:38 [ FqnyoqTs ]
 イザドの相手は、男のフリした女らしいです。
 ついに確信に迫れるのか!?
 そして、もう、すっかり最強殴りとかしたリスト(仮名)は救われるのか?
 てか、勝手に設定作ってすいません。
 反省します。

582 名前: 436 (6Hr5RulY) 投稿日: 2004/02/09(月) 21:24 [ 9kCZ8b9I ]
 おかげさまで週末はレベルが1上がりました相関図作成中の者です。
 正直進捗が芳しくありませんが相関関係把握に努めておりますので
気長にお待ちいただければと思います。
 とりあえずご報告まで。

583 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/10(火) 08:05 [ kc6ghKhQ ]
>>582
LvUPおめでと~♪
物書きの掲示板としてはかなりの更新速度を持っているのではないだろうかと思われるこのスレ。
大変だとは思いますが、挫けず是非完成をっ><
そろそろ自分も、ここであの人のキャラでてきたら面白いなぁと思ったときに
過去ログを一通り読み返さないと書けないという事態が乱発しております;;
(単に俺の物覚えが悪いとも言うのですが・・・)
>>書き手の皆さん
補完しようとして、補完必要なもの書いてしまったらごめんなさい;;

584 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/10(火) 13:14 [ RtzMYDnw ]
目が覚める
今度は妙な夢を見なかったと思う

一度目覚めたはずだが、何故もう一度寝たのかは判らない
頭が痛い、今までの頭痛ではない、どう考えても外傷って感じだ
額を触ってみると包帯のような布が巻いてあった
体全体を見る
目立つ外傷はここだけだった

起きたはいいが周りには誰も居ない
(というかここは誰の家だ・・・)
窓の外を見る・・・夕暮れ時だ
赤い太陽が沈んでいく
外に出る、俺はこの時間が好きだったような気がする
空を見上げる、赤い空が世界を覆う
あたりが暗くなってくる
一瞬の赤い世界は終わり、暗い夜の世界が始まる

そういえば、ハンターはどこに行ったのだろう
前に起きた時は隣のベッドに寝ていたはずだが・・・
家の中に戻ることにした

自分が寝ていたベッドに腰掛ける
鎧などの荷物は近くにまとめられていた
愛用のカタナは無かったが代わりに盾と片手用の剣が置いてあった
片手剣を手にとる
右手で持つにはちと重いが左手で持てば何とかなりそうな重さだ
盾は右手でも持てそうな重さだった
両手剣よりこっちのほうが自分にはなじむ気がした

誰も居ない
(そういえば長い時間1人で居るのはGHで目覚めた時以来だ)
(ここに連れてこられたのだから、誰か帰ってくるに違いないだろう)

運んできた誰かに礼を言わないといけない

585 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/10(火) 13:22 [ RtzMYDnw ]
>>582
Lvあっぷおめでとー
最近俺はRO停滞気味デス(聞いてない
相関図わかりづらいとこ多そうだけど激しく期待してます!がんばれー

今回は久しぶりに全く誰にも絡んでない、ソロ状態です!
6(?)癌ばってます!
この後どんどんからんでくだs(ry

586 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/10(火) 15:26 [ 17vW.zH6 ]
>>579 あ、そうですね~そんな感じで(*´ω`)
Wizさんも登場させるつもりだったのですよ最初は。
そしたら激長な話になったので・・削ってしまいました;

>>582 LvUPおめでとうございます~。
私も今からLv上げてきます(`・ω・´)がっさがっさ狩りますよ。

587 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/10(火) 16:12 [ kc6ghKhQ ]
ぐぁぁ、俺仕事中;;
いっつもラグまみれのROライフ(TT

588 名前: 白き銀と黒き銀~WIZ~ 投稿日: 2004/02/10(火) 18:16 [ kc6ghKhQ ]
『クソっ!奴がもう気付きやがった!』
『そんな――早過ぎるわ!』
『ここは俺に任せろ、二人はその子を連れてこの場を離れるんだ――』
遠ざかる人の声、
ゆっさゆっさと体に伝わる運ばれる感覚。
おそらくそれが『私』が『俺』として目覚めた日。
そして今、『俺』は再び『私』に戻ることを切望していた――

私の目が覚めたのは今で言うオーク村の少し北のほう。
「あ・・・う・・・?」どう云う経緯でか、河を流れこの地にたどり着いたらしかった。
おそらくは今は古城と呼ばれるあの地から、かすかに記憶に残る騎士さんたちが逃がしてくれたんだと今は思う。
何かから逃げていたのか、何かと闘っていたのか、今の私にはそこまで確信に至る情報はない。
唯一の手がかりともいえるナナシさんは相変わらずの寝たきりで、それでも、看病をしてくれているリストさんの話では彼の目覚めは近いという。
当の私はというと、今日も日がな首都の図書館に篭り、記憶の堰を説く鍵となる言葉『神々の黄昏』に関する資料探しに明け暮れる毎日だ。
ともかく、目覚めた私はその当初からいくつかの記憶の喪失があったみたいなのだが、それに気付かず、また事もあろうに私の『父』と名乗った人の残そうとしていた『何か』の存在すら忘れていたわけで――
「・・・家に、帰らなきゃ」
霞みのかかった思考でようやくそれだけのことを纏め上げた私は、よろよろと立ち上がり、あたりを確認した。
もともと、当時の首都であったグランストヘイムの城下町から外に出たことのなかった私には、この場所がどう云う場所なのかまったく分からない。
そもそも調べればあの場所が人の住まう地だったのは随分と前のことらしいし、そういう意味では、そのときの私には知った場所なの何一つなかったと言えるだろう。
遠方にお城が見えた。太陽の位置からして東の方角。それはまさしく首都なわけだったのだが、もちろん私の知る首都な訳ではなく、また、長時間歩くことになれていなかった私には、かすかに見える城の先端などから距離を計ることもできず、結局――
「・・・とおいよぉ」
少しは走っただけだというのに、全然城が大きくなってないことに気付き、私はその場にへたり込んだ。
  ぐぅ~

589 名前: 白き銀と黒き銀~WIZ~ 投稿日: 2004/02/10(火) 18:33 [ kc6ghKhQ ]
おなかが鳴った。そういえばいつも私はポケットに飴を入れていたことを思い出し、探る、とようやくここで気付く。
私の着ている服が自分のものじゃないことに、ポケットを探す手がごつごつとしていることに、水面に移った自分の顔が、見たこともない少年になっていたことに――
  悪い夢だ!
私は懸命に夢から覚めようと努力するが、しかしこの悪夢は覚めず未だに私はその夢の中だ。
もしこの夢が悪夢のままなのだったら、私はとうに命を絶ち、今この場所で本をめくっている事もなかったのだろう。
悪夢を夢に変えてくれる人が居た。
覚めない夢を望ませてくれる人が居た。
「――屈めっ!」
不意に耳に届いた声に、私は驚きもあり身を縮めた。
刹那、私の上を通り過ぎる薄緑色の集団。
巨大な蛙の化け物。
「気をつけて!それドードだよ!」
また違う声、ようやく私以外の人がその場に居ることに気付き、声がしたほうに目をやると、少し遠方に銀髪の少年が二人、こっちへ走れと叫び手招きしていた。
背後には巨大な蛙が部下を従え、今まさに私に飛びかからんとしていた。
私は――
「――わぁぁぁぁっ」
恐怖のあまり何も出来ずその場に泣き崩れていた。
見知らぬ場所、見知らぬ姿の自分、初めて見るモンスター
心の処理能力はすでに限界だった。
処理しきれない疑問や混乱が目から涙となって零れる。
いよいよ私に襲い掛かるドード。
  ――お願い、早くこんな夢覚めて!
目を閉じ願う私の横を風が通り過ぎた。
「――ったく、ノビがこんな場所着てンじゃねーよっ」風は呟きを残し
  ――キンっ
硬い何かがぶつかる音に恐る恐る私が目を開けると、ドードと呼ばれた怪物に短剣を突き立てている金髪の少年が居た。
太陽を背後に、まるで一つの彫刻のように動かない貴方の姿に私は、心ときめくものを感じ、あなたは
「うわぁぁ、こいつやっぱ固ぇぇ」
――はぁ?

590 名前: 白き銀と黒き銀~WIZ~ 投稿日: 2004/02/10(火) 18:34 [ kc6ghKhQ ]
何とか距離を取り走る私と貴方ともう一人の銀髪の少年。
後ろには、傷つけられたことに激昂し執拗なまでに追いかけてくるドード。
「――ノビの癖に、ンなとこまで来てんじゃねーよ!」走りながら貴方は私にぼやく。
「それを言うなら君だってまだノービスじゃないか」すかさす切り返すもう一人の銀髪の少年は、神官の卵らしく、私に癒しの魔法をかけてくれた。
「うぐぐ・・・・・・」言葉に詰る貴方。
そんな様子がなんだかおかしくて、背後からは当時の私達ではかない様のない強敵が追っかけてきているというのに、
「ぷっ、あはっ、あははは・・・」笑い声は伝播し、結局ドードが諦めてくれるまで私達は3人、笑いながら走っていた。
私の悪夢は終わり、楽しい夢が始まった。

本を閉じ、今日も何の収穫もなかったことを悔やむ。
これ以上の資料を調べる為にはジュノーかゲフェンに行くしかない。
――もしくはセージなら何か知っているかもしれないわね。
本を片付けて図書館を出る。
今日も遅くなってしまった。
宿が見えた。
――ん?
窓を見れば、部屋の明かりに動く影が見えた。
あそこの下でナナシさんが寝ていたはずだ。
――!
私は走り出す。
私の記憶の鍵を握る人が死ななかったから?
楽しい夢を、楽しい現実に繋げてくれる人が目覚めたから?
  んーん、違う。
「――ただいまっ!」
 ナナシさんが帰ってきたこと、それが純粋に嬉しかったからだ。

591 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/10(火) 20:36 [ A5DwVsPM ]
誤字発見
589の『突き立てている金髪の少年が居た。』
→『突き立てている銀髪の少年が居た。』
新キャラとか違います;;
ごめんっ><

592 名前: 436 (6Hr5RulY) 投稿日: 2004/02/10(火) 21:09 [ xJNl5xxI ]
 不器用な相関図作成中の者です。
 まだ図には手を出しておらず、相関関係把握に努めているところですが、
仕事が少し立て込みましてまだスレ番号370程度の進行です。
 鋭意作業を進めますので、何卒お待ちいただけますようお願い申し上げます。

593 名前: 413 投稿日: 2004/02/11(水) 00:23 [ FoztwCPE ]
モンク、騎士、セージ、プリーストの並びで隊列を組む。
隊列を組まねばならぬ程、プティットが強敵というわけではなく、
この編成での戦いに慣れておくためにである。

朝露にぬれるプティット平原。
敵が群れている場合は騎士も前に出て敵のターゲットを分け、
ミケルのヘブンズドライブで一掃し、二体程度ならボルトと私の三段掌で落とす。
全員に速度とブレスをかけ、殆ど駆け足でグラストヘイムへとたどり着いた。

グラストヘイムを入ってすぐのあたりでは何組かのPTが休息を取っていた。
そのうちの何組かは前夜からの居残り組みであろう。
GHに数日居続けて狩るチーム同士での共同休憩所。
深淵の不意の襲撃を避けるためのコミュニティでもあり、情報交換の場でもある。
冒険者同士の知恵の賜物であり、また、彼らを相手に食料品を売買する商人もいたりする。
火の番をしていたもの達と軽い挨拶をするついでに、情報を交換する。
さりとてお互いに有益な情報があるわけではなかったが、これは習慣に近い。
「珍しい編成だな」と、焚き火に木の枝を足しながらハンターが呟く。
「ちと変わった仕事でね」お互い余計な詮索は無用、だがこれくらいなら世間話というものだろう。
「騎士団か、まだ早いからハウスに気をつけたほうがいいよ」と、これまたハンター。
「ありがとう、気をつけるよ、それじゃ」
軽く手をあげ、別れる。

待たせていた仲間と合流し、騎士団の入り口へと向かう。

――モンクに片手騎士、セージにオーラプリ、確かに珍しい編成だな。
思わず苦笑する。

594 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/11(水) 00:49 [ yEBIMplw ]
私の名はライザー、職業はブラックスミス。
鍛冶屋とは名ばかりではあるが・・・。
私は今日もある人物を待っていた。
約束を交わしたわけではないので来なくても仕方の無いことである。
だが、私は待ち続ける。
それがこの世界に居続ける理由なのだから・・・。

プロンテラ南・・・私は街の中が嫌いだ。
否、人込みが嫌いだ。
そのせいか気がつくと私はいつも街の外にいた。
1人でいると落ち着く。
いつからだろう・・・人と話すことが出来なくなったのは・・・。
まだ、商人の端くれだった頃は多くの仲間がいた筈だ。
そこそこ会話もしたし、時には中心に立っていたこともある。
だが今は、することも無く思い返すのは昔の事ばかり。
回想に耽って今日もまた終わる。
それが日常になりつつあった。

とある日。
生活に困らない為に数日間隔で私は露店を開く。
並べるものは炭鉱土産。
駆け出しから熟練のBS達まで、私の商品を買っていく。
今日の収穫も1時間と待たずに売り切れとなった。
私には根気というものが無い。
だから誰が決めたか街の相場より数段安く売ってしまう。
直売なのでそれもありだろう。
相場を覆せるほどの数でもない為か、クレームが来たことも無い。
これもまた数日間隔ではあるが日常の1コマ。

・・・で終わるはずだったのだが、店を畳もうとしたその時、声を掛けられた。
声を掛けてきたのは隣で露店をしている女商人だった。
カートの中には紙塗れなアサシン。
無視して立ち去ろうか本気で考えた。
だって、普通に怪しいでは無いか。

続く?

595 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/11(水) 01:05 [ yEBIMplw ]
流れに乗れない新参者で申し訳無いです。
先日ここを発見、数日掛けて読破、俺アサシンさんのファンになる。
で、ちょっとだけ中途半端に絡ませて貰って新作(?)を展開。
基本的に絡ませるのが得意ではないので、1人変な方向へ突っ走ってしまうことでしょう。
スレ違いでは無いと思ったので今しばらくお付き合い頂ければ幸いです。
流れを切ってしまい不快を感じてしまった方々、読み飛ばしてしまって結構ですので、古参の方々の次回作に期待して下さいませ。

596 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/11(水) 01:39 [ yEBIMplw ]
見てしまったのだから、仕方ない。
私はスクワットを1回してその場に再び腰を下ろした。
「何か用かな?」
自称英国紳士な私としてはいつでも冷静でいなければならない。
英国紳士とは常に落ち着いた雰囲気を醸し出してるものだ(偏見)。
と言うわけで、無難に聞き返す。
「いえ、随分早くお店を畳んでいるな、って思いまして・・・」
「あぁ、売り物の数と物のたかが知れてるのでね」
私の安露店ではこの商人の1品分にも値しない価値しか無い。
「何か買います?」
露店を眺めていたせいだろう。
彼女が営業用スマイルで尋ねてくる。
とりあえず丁重にお断りする。
それからは両者ともしばし無言だった。
彼女は商売に集中し、私は珍しく人の流れに目を向ける。
遠目に見えるのはカートの中でやわ毛まみれなローグ。
近くでは、やたらとこっちを睨みつける男商人。
男商人の露店『赤ポーション:390z』
ハンマーフォールとカートレボリューションをお見舞いしてやった。

夕暮れ時、隣の女商人は飽きもせず何度目かの商品の並び替えをしていた。
この場合は私の方が商売もせずにただ座ってるだけなので不自然か。
1人納得した。
納得した途端、ふと暇になった。
ここしばらく暇だと思ったことは無かったのだが・・・。
「ふむ・・・君、すまんが少し愚痴に付き合ってくれないか?」
気がついたらそんな事を口走っていた。
彼女は商売しながらで良ければと承諾してくれた。
私は感謝の意を表現すると愚痴と言うより昔話を始めた。

続く?

597 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/11(水) 02:44 [ yEBIMplw ]
世の中には変人と言う人種がいる。
奴は変人であっただろう。
「おまえの名前は?」
私がまだ商人駆け出しの頃、初めての露店を開いたときだった。
目の前に現れたのはシーフ。
義賊の眼帯と笠、第一印象はそれだった。
「あ、えと、俺?」
シーフは首を縦に振る。
一瞬悩んだが、シーフの圧力に気圧されて名を名乗った。
「ライザー、私と取引しないか?」
思えば一人称はこのシーフの影響だ。
シーフはあまり多くを語る人物では無いようだ。
ただ、悪い奴でもなさそうだった。
とりあえず、取引内容を聞いてみる。
人参などの消耗品を原価で売れとの事だった。
見返りは収集品の半額。
つまり契約商人なれと言うことらしい。
まだ、仲間と呼べる人がいなかった私は興味本位でOKしたのを記憶している。
取引が成立すると一瞬だけシーフは笑った。
そして彼は名を名乗った。

「人参?」
私の昔話を聞いて彼女の第一声はそれだった。
私は昔を思い出すようにして説明した。
「私が冒険者の頃は人参が主流だったんだ」
今も冒険者だが、『冒険』はしなくなったと思う。
そして話し終えて私は立ち上がる。
「愚痴、聞いてくれてありがとう。これはお礼だ」
私は彼女にとある物を握らせた。
銀色に輝く小さいリング。
「いつか後ろのアサシン相手に使うかもしれないだろう?」
彼女は顔を真っ赤にして抗議したが、私はそれを聞き流した。
宥めてその場を立ち去った。

プロンテラ南に戻り、私はふと思った。
私は意外と寂しがり屋だったのだと・・・。

続く?

598 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/11(水) 04:08 [ fOa7WaRM ]
おお、なんか気になるじゃないかこのこの(*´Д`)

599 名前: ホムンクルスの瞳(飛び込みさん) 投稿日: 2004/02/11(水) 07:16 [ e.YrTJf2 ]
「ねぇ君、
ホムンクルスって知っているかい?」

英国風チェアの背もたれに深く身を沈ませながら
医師は目の前の客に問いかけた。
重厚な松材の丸テーブル越しに、客は暗い表情で小さく頭を振る。
額に脂汗を浮かべ土気色の唇をした、そのハンターは
医師の言葉に愛想笑いで答えようとするが
時折訪れる激痛に耐えかねる様で、表情は凍りついたままだ。

ここはイズルードの町はずれにある寂れた診療所。
現役を、とうに引退した医師が道楽で患者を診ている、看板もない診療所だ。
ここを訪れるのは、診察代の払えない貧乏人か、訳ありの厨房連中と決まっている。

医師は椅子の肘掛けに片肘をつき、軽くアゴを持ち上げて客に合図をする。
客はこわばる腕を重たげに動作させ、医師のグラスに氷をいれ酒を注ぐ。
この診療所では患者から金は取らない。
医師の酒の相手をし、射抜くような視線と数時間つき合う
それが、この風変わりな医者への診察代がわりだ。

「その昔、ジュノーの学者連中が古の魔導書を手に入れ
人造生命体を作り出したことがあったのだよ」
酒を片手に医師は昔語りを続ける。
「ホムンクルスの秘術・・・
それは科学とは異質の忌まわしい儀式だった・・・。」
「神に背き自ら生命を生み出す。
その儀式自体が神罰の下るような、身の毛もよだつ血塗られたものだった。」

600 名前: ホムンクルスの瞳 投稿日: 2004/02/11(水) 07:20 [ e.YrTJf2 ]
医師は琥珀色の液体を喉に流し込むと
からになったグラスの氷を指で弾いて、小気味よい音を立てた。
グラスの中にはブルーグレイの宝石がひとつ
神秘的な輝きでグラスを満たしている。

「長老院は、その行為を蔑み
作り出されたホムンクルスを破壊し、呪いの言葉と共に塵に返した。」
テーブルに置かれたグラスに
患者は震える指先で酒をつぎ足し、医師に差し出す。
サディスティックな医師の嘲るような試練に屈するものかと
気丈な女ハンターは唇を噛んで耐えていた。

「ねぇ君、
薔薇を美しいと思うかい?」

「薔薇は野に咲く原種を交配し、何世紀にも渡って
人の目に美しく映るよう改良された花だ・・愛されない訳がない。」
医師の言葉をおぼろげに捉えながら
重病人であろうハンターは、遠のく意識をとどめようと必死にあがいていた。

「ホムンクルスは・・彼女は・・
人が望んで作り出した理想の花だった。」
医師は夜風を運ぶ窓に向かい、グラスを揺らし
うっとりと、グラスに乱反射する月の光を楽しんでいる。
「今でも覚えている
美しい唇からこぼれる音楽のような心地よい声」
「透き通る純白の大理石の肌
そして、私を見つめる美しいブルーグレイの瞳」
「彼女の名前は・・・
Flower which falls in Lutie・・・」

601 名前: ホムンクルスの瞳 投稿日: 2004/02/11(水) 07:21 [ e.YrTJf2 ]
「さて君、
そろそろ限界のようじゃないか」

医師はグラスから目線を移し、気を失いかけた患者を見据えると
「君の左目に残る毒は視神経を腐らせ
死には至らないだろうが、一生の安眠を奪う災いとなるだろう。」
と、悪夢のような告知を冷たく告げた。

プリーストの看護で一度は回復したハンターの傷は
毒に汚れた血に侵され、再び傷口を開き、彼女をさいなんでいる。

「眼球を摘出する手術にとりかかろう
患部を取り除けば後遺症も残らない。
すでに光を失った瞳だ。惜しくはあるまい。」
医師の言葉に安堵したのだろうか
女ハンターは気を失い、椅子の上に力なく崩れ落ちた。

「体力のないハンターにしては良く耐えたものだ。
この鼻っ柱の強さは極上の愛情にはぐくまれ育った証拠か」
己の苛立ちとだけ向き合えばいい
他に彼女を害する敵はいないのだから。
「このハンターような純粋な心こそ
我が愛しき形見の拠り所にふさわしい」

医師は椅子から身を起こし、グラスから宝石を取り出した。
月明かりにきらめく、それは宝石ではなく美しいブルーグレイの眼。

「人の心の汚濁から産まれ
怯えながら他人の心の深淵をのぞき込んでいた
哀れな愛しいホムンクルス・・・。」
これから、その瞳に宿るもの全てが愛であるようにと
医師は美しい義眼と新しい主に、深い祈りを捧げた。

602 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/11(水) 08:17 [ Agh1nXQM ]
どんどんクオリティの高い人が集まってきて嬉しいです♪
しかしその都度、己の駄文にこのままではいかんと頭を捻る毎日(^^;
ぬぅ、癌ばらねば・・・w
キャラクターも作家さんも増えてきましたので、再度、うちのキャラクターの
設定をBBSに残してきますノシ

603 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/11(水) 09:46 [ 0ZkJy6pA ]
 失った物は取り返せない。
 それが、者ならなおさら。
 俺は、それを知っていた。
 数年前の事件から・・・。
 
 俺は、自分を過信していた頃。
 嫌がるあいつを引きずって。
 向かったのはGHの監獄と呼ばれる場所、無理な狩りだった。
 それでも、回復アイテムなどもあり、効率が悪いとも言えない狩りだった。
 あの瞬間まで、そう、あの、PTと出会うまでは。
 
「助けて!!」
 それは、数だけが多い、1次職ばかりで構成されたPTだった。
「どうした!?」
「あっちで、僕たち固定狩りしてたんです・・・そしたら、MHになっちゃって・・・!!」
 後ろを見ると、がシャアと、ゾンビプリズナー、ブリライト数匹の団体になってこちらにやってきていた。
 腰が思わず引けてしまうほどの数。 
 どうするかためらっているといきなり、俺の相棒である、ルクが飛び出し、シャアから1番後ろにいた商人をかばった。
「ルク!?」
「早く逃げて!!」 
 ルクは、素早く先陣を切ってやってくるシャア達にハンマーウォールを連発した。
「アギ!!後ろ!!」
 振り向くと、そこには、スケルプリズナーが、逃げる1次職の道を塞いでいた。
「僕はいいから、そっちを!!」
 ルクが、もう一度ハンマーウォールを打ち下ろす。
 俺は、慌ててスケルプリズナーに切りかかった。
 もう、混戦状態の中、あまりの恐怖に動けない1次職をかばいながら俺は必死で戦った。
「あの・・・BSさん・・・」
 そのうち、一人のアコが話しかけてきた。
「アオジェム・・・もってませんか?」
「はってめえアコのくせに持ってねえのか!?」
「ぼっぼく殴りなんです・・・でも、ポタ1だけとってて・・・それで・・・」
「お前等どうやってきたんだよ!?」
「プップリさんに・・・」
「そのプリは!?」
「逃げました・・・」  
「!?」

604 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/11(水) 10:24 [ 0ZkJy6pA ]
 たまにいる、自分が危うくなれば、無条件で逃げ出す奴が・・・。
 しかし、どう考えても死ぬ1次職を放り出すとは・・・。
 そう思いながら、俺は、前にイズで拾ったままのアオジェムを取りだし、投げた。
 それと同時に、まず、マジから、アチャ、剣士と次々に入っていく、そして、ついには、俺とアコ、ルクだけになった。
「ルク、入れ!!」
 振りかえった瞬間、俺は、絶望的なものをみた。
 それは、両腕のない、相棒。
 そういえば、あまりの忙しさに視線を走らせる事すらしなかった。
 俺は、目頭が熱くなるのを感じ、叫ぼうとした。
 その瞬間、あいつは、笑いながら、唇を動かした。
「いって」
 視界が、いきなり暗くなった。
 一瞬後で、自分が、突き飛ばされてポタに入ったのを知った。
 思わず、叫んだ。
「ルクウウウウゥゥゥゥ!!」
 視界が開けた。
 そこは、プロ北。
 俺は、その場に愕然と座りこんだ。
「ルク・・・ルク・・・ルク・・・!!」
 消えたポタの後を、虚しくかきむしった。
 指から血がでても、爪が割れても気にせず、ただ、ひたすら。
 その時、肩がたたかれた。
「すいません・・・」
 それは、あの時のアコだった。
 思わず、俺は、そいつの襟首を掴み上げた。
「なんて・・・こと・・・しやがる!!」
「すいませんでした・・・でも、僕は・・・貴方の相棒の方に頼まれたんです!!」
 体から、力が抜けた。
 ひどく、あいつらしい。
「あの人、僕に耳打ちしたんです、あなたを・・・頼むって・・・」
 涙が、溢れた。
「自分はだめだって・・・どうせ、助からないって・・・」
 嗚咽を止められなかった。 
 言葉にならない言葉を吐いて、俺は、そのまま、はっきりしない足取りで宿屋の1部屋に倒れこんだ。

 次の日、覗いた鏡で、俺の目が腫れているのがわかった。
 そっと、見たあいつが作った2HDアクス、そこの名前は、消えていた。
 また、涙が溢れた。
 なにもせず、ただ、ただ、泣いて、寝てを繰り返したある日、俺の前に、ステラが現れた。
「ざまねえな」
「うっせえ、なにしにきた、帰れ」
「てめえになんか用事ねえよ!!」
 ばしっと、いきなり頬が叩かれた。

605 名前: 413 投稿日: 2004/02/11(水) 12:46 [ qEqIrLow ]
背中に葉虫が伝う感覚、こめかみに響く鈍痛、私はこの違和感を形容する言葉を知っている。

――危険

「これは…」
赤い髪を波立たせ騎士が呟く。
「嫌な感じですね」
ミケルが珍しく強張った声をあげる。
プリースト、エトアは言葉なく肩を震わせている。
騎士団に進入した時点で四人が四人とも異変を感知していた。
「いつも、こんな感じなのですか?」
「いや、こんなことは初めてだ」
ミケルの問いに、私は言葉少なく答える。
「行きましょう、ロウさん」
突拍子もなく騎士が歩き出す。そして、それにつられるかのようにエトアも付き従う。
「危険だ、いったん戻ろう」
背中に向けて静止を叫ぶ。感覚に従うのならばそれが得策だ。
「いえ、この感覚、覚えがあるんです」
しかし、騎士はそう答えながら、ずんずんと進んでいく。
「チッ」
舌打ちをし、私が歩き出すと、ミケルもついてきた。

静かだ。冷たい回廊に四人の足音が響く。
歩きながら強化スキルをかけていくが、なぜかミスがでる。
と、ふいに騎士が駆け出す。
「おい!!」
急いで速度をいれ、私も騎士に追いすがる。
「どうし――」

――ガキン!!ガキン!!

「戦闘音!?」
「誰かが戦ってます」
「しかも劣勢みたいだな」
「えぇ敵の攻撃音だけです」
「急ぐぞ!!」
叫ぶと同時に私は盾を腕につけ、騎士は鞘からフランヴェルジェを抜き放った。

606 名前: 413 投稿日: 2004/02/11(水) 13:41 [ qEqIrLow ]
前を走る二人をエトアさんと並走して追いかける。
「戦闘音、ですね」
「まだ支援が入りきっていません、急ぎましょう」
「これでも、急いで、いるのです、けどねぇ」
息が切れる。耳の先まで汗をかいている気分だ。

「エトア!!アスペルシオを!!」
「ミケル!!援護を頼む!!」
前の二人が同時に叫ぶ。
中身のない鎧が五体、うち二体は矢をつがえ、剣を構えた二体はトラバサミに掛かっている。
「すまないっ」
剣鎧をアンクルにかけた本人らしきハンターが叫びつつ矢筒から矢を抜き取る。
壁際にはヒールを連続詠唱しているプリースト。その足元には、アサシンが倒れている。
ハンターに襲い掛かっていた一体に騎士が斬りかかり、弓鎧の一体にロウさんが殴りかかる。
「聖霊よ彼の者を守りたまえ「セイフティウォール!!」
「聖なる水は魔を穿つ力を与えん「アスペルシオ!!」
援護魔法が同時に騎士に入る。
「プリーストさん、支援は任せてリザをっ」
エトアが敵の矢を避けつつ戦うハンターにヒールを入れる。
「効かないんだっ」
プリーストが悲愴な声をあげる。
私は二人のやり取りを聞きながしつつ、範囲魔法の詠唱にはいる。
「地を這うモノは空間を歪め――」
――違和感。魔力が集まり す ぎ て い る。
「ロウさん!!避けて――」

――ガがガがガがガが゛がガがガがガがガかが゛がガが…

詠唱が完成するまもなく発動したヘヴンズドライブが弓鎧二体を粉々に破壊する。
その場にいる人間全員が我が目を疑っていたことだろう。
その場にいた誰よりも私が信じられなかったのだから。

607 名前: 413 投稿日: 2004/02/11(水) 14:15 [ qEqIrLow ]
危なかった。飛びのくのが遅れていたら、あのレイドリックの様に私も砕かれていただろう。
そう思うとぞっとしない。
「まだ、終わっていないぞっ」
アンクルスネアに掛かっていたレイドが動き出す。
が、既にハンターと騎士が一体を駆逐し、二体をあのヘヴンズが砕いた後では敵ではなかった。

「エトア、アサシンにリザを」
剣を鞘に収めつつ、騎士がプリーストに話しかける。
「それが、効かないのよ」
エトアが苦しげに顔を横に振る。
「魂は残ってるし、体の損傷は既に直ってるのに」
「ブルージェムを二つ、そこのプリーストさんも同時にリザレクションを唱えてください」
「ミケル?」
「説明はあとで。では、頼みますよ」

両手にブルージェムストーンを持ち、二人のプリーストが詠唱に入る。
「「リザレクション!!」」
「…ん」
アサシンが呻く、成功したようだ。
「神よ!!」
「よかった」
アサシンの仲間が歓喜の声をあげる。
「思ったとおり、のようですね」
ミケルがため息まじりに呟く。
「ロウさん、騎士さん、エトアさん、そしてそこのお二方」
ミケルが仮面越しに立っている全員に声をかける。
「いまから説明しますから聞いてください。そして、少し頼まれてもらいますよ」
そのミケルの冷たい声音に、騎士団に入って感じた、
危険という第六感が私の中でより強い警鐘を響かせていた。

608 名前: 白き銀と黒き銀~黒~ 投稿日: 2004/02/11(水) 15:17 [ Agh1nXQM ]
吐き続けた嘘はいつか真実になるという、
ならば、アイツの吐きつづける奇麗事はいつ真実になるのだろうか?

「そういやちゃんと勉強してる?」
ここは宿屋。まだ冒険者の卵な僕らはそんなにお金もなく、小さな一部屋に3人で泊まる事にしていた。
僕の問いに僕と同じ銀髪をした少年は「いんや?」さも当然の用に答えた。
「あ、わた――俺はしてるよ」続くように、おずおずと先日ドードに襲われていた紫髪の少年も答える。
確かに紫髪の少年の手元には数冊の本が置かれており、先ほどまではそれを読んでいたのだろうが――
「――それ歴史書。マジシャンが歴史勉強してどうするのさ?」
僕のツッコミにはにかむ紫髪の少年。一応魔術の本も読んでいるらしく、積み上げられた本の山から抜き取り僕に見せた。
「――で、僕の記憶が確かだったら、君もマジシャン志望じゃなかったっけ?」
紫髪の少年は大丈夫そうだ。僕は視線を戻すと、部屋の窓際を陣取り、敵から手に入れたソードを研磨する銀髪の少年に再度言葉を投げかけた。
本当なら今ごろはゲフェンで転職試験を受けに行っているはずだったが、生憎の雨で僕達は首都から動けないでいた。
『そういや貴方は何になりたいんですか?』
数日前、ドードから何とか逃げ切り僕は紫髪の少年に聞いた。
他意はなく、日が暮れてきたのでゲフェンまで引き返すのを諦め、首都で一泊しようと相方と話して居たところ、どうやら少年も首都を目指していたらしいので、その道中の雑談がてらだ。
と、普段なら 俺はマジシャンな! と聞いてもないのに言ってきそうな相方の反応はなく、仕方がないので、『ちなみに、彼はマジシャン目指してるんだって』と言った。
僕の紹介でようやくこちらに気がついたのか、彼は『んー、まぁな』
『じゃ、じゃぁ、わた・・・俺も』紫髪の少年がどもりながら言う様子が可笑しく、自然と笑みが零れる。
『そんなに緊張しないでいいですよ。何なら転職までご一緒しませんか?』
――その日以来、僕達は3人パーティになった。

「マジは・・・辞めだ」

609 名前: 白き銀と黒き銀~黒~ 投稿日: 2004/02/11(水) 15:19 [ Agh1nXQM ]
外で雷光が走り、部屋に窓際の少年の影が伸びた。
「なっ――私がマジシャンになりたいって言ったから?」紫髪が崩れる本の山そのままに、窓際へと駆け寄る。
「・・・男らしくなりたいんだろ? だったら一人称は『俺』か『ワシ』か『漏れ』だって前にも言っただろうが、」
涙目になる紫髪の頭を撫でながら苦笑、相方は僕を見て続ける。
「なぁ、俺はアンタがいないと当の昔にくたばってたと思うんだが――、」
「君は無茶するからね。」僕の言葉に彼はもういち苦笑、多分僕もそんな表情だろう。
「なんでそんな俺にアンタはついてきてくれるんだ? 俺だけなら良いが下手すりゃアンタまで――」
「――放っておくと死んじゃうからでしょうが、」真顔に戻って言う相方に苦笑のままで返す。
「うっ」言葉に詰る相方。柄にもなく真面目な事を言おうとするからだ。
「――僕はね、君に惹かれたんだよ。」言い回し、という言葉を知らないのか、ぎょっとした顔で僕を見る二人。
「ちがうちがう、そういう意味じゃなくてって、――そこっ、えんがちょしないっ!」相方に突っ込み、一つ咳払いを入れ、
「僕はその日を暮らしていける程度の冒険でよかったんだよ。大きな事をしようとすればリスクはそれに伴ってどんどんと大きくなるし」
でもね、と聞きモードに入った二人に僕は続ける。
「君は言ったよね、僕に。最強になりたい――って」
相方は僕から視線を逸らさず、今でもその意思は変わらない事の証明のように力強く頷いて見せた。
「君と話しているうちにね、僕とは違う生き方を自分に強いる君の行く末を、見てみたくなったんだよ。」
それはとても危険なことだし、命を落とすなんて正直お断りだけど、でも
「――命を賭けるに値する程に魅力的だったんだよ、君の生き方が。」
一息に話し、ふぅ、と呼吸を整える。
紫髪の少年は僕の意見に同意と言いたいのか、目を潤ませしきりに首を縦に振っている。
また雷光、怯える紫髪の頭を撫で落ち着かせると、相方は窓の外を見やった。
「――言葉じゃ遅い気がするんだ。」研磨した剣を手に相方。
「それに言葉じゃ、投げた相手が気付かなければ助けることなんて出来ない。」

610 名前: 413 投稿日: 2004/02/11(水) 15:19 [ qEqIrLow ]
「少し長くなりますが」
そう前置きして、私は一呼吸置く。
「ひとつ。まず強化スキルや蘇生がうまく上手くいかなかったこと、これは単純なミスとしては失敗が多いことから、神聖系スキル、祈りや奇跡といった神の加護を媒体としたスキルが弱り安定性を欠いている異常が発生しています」
そこで、また一呼吸を置く。その間に否定や疑問を口にするものはいないので続けることにする。
「ふたつ。私の範囲攻撃魔法が詠唱途中で発動し、さらに尋常ではない破壊をみせたことから、魔法が暴走するほどに魔力が肥大しています」
「あんたの魔力が強すぎたわけではないのだな?」と、ハンター。
「えぇ、もしそれだけの魔力を持っていたとしても味方まで殺しかねないような使い方はしません」
「続けてくれ…」と、ロウさん。
「つまり、奇跡が弱まり、魔力が強まっているわけですが、それが異常なレベルで空間全体に作用しているわけです。だから…」
そういって私はアサシンの方を見る。それにつられるように皆の視線がアサシンに集まる。
「アサシンさん、ただの行動不能でしたら強制帰還が発動するはずですよね?」
「あぁ、意識がなくなっても、よほどの事態で――」
「そういうことです。強制帰還も魔力と奇跡がバランスを崩していては発動しません」
「そして、モンスターは力を増し、奇跡に頼れず魔法も制御できない人間は弱体化する」と、騎士。
「そういうことです」
「神よ!!」と、プリースト。

611 名前: 413 投稿日: 2004/02/11(水) 15:19 [ qEqIrLow ]
「神に祈るのはあとにしてもらいましょう。ハンターさん、騎士団に向かったPTは他にいましたか?」
「あっ」
「いたんですね?」
「…俺達と同じ昨夜からの居残り組が二組むかったはずだ」
「ワープポータルやテレポートも奇跡、か」と、ロウさん。
「そういうことです。そこでハンターさんはじめ、お三方に頼まれて欲しいのです。一人は騎士団前でこれから来るPTに異変をしらせてください、もう一人はGH入り口のコミュニティへ、もう一人はゲフェンへ、同じく異変を知らせて欲しいのです」
「…分かったよ、でもあんた達は?」
「私達は先に進んでいる二組を助けに向かいます」
断言してから、これでよいか、と仲間、PTメンバーを仮面越しに見回す。
騎士さんは軽く片手をあげ、エトアさんは小さくうなずき、ロウさんは視線でそれぞれが了解を伝える。
「この異常が継続的なものなのか、それともすぐに収まるものなのかまでは分かりませんが、お願いしますね」

そうして私達とハンター達は二つに別れた。
彼らは入り口へと、異常を知らせるための伝令部隊として、
私達は二階へと、生きているかも分からない他人を救う救援部隊として。

612 名前: 白き銀と黒き銀~黒~ 投稿日: 2004/02/11(水) 15:20 [ Agh1nXQM ]
先日、ドードから紫髪の少年を助けたときのことを思い出す。
あの時、相方の声が彼に届いてなかったら、今頃はこの部屋に3人で居ることなんてなかっただろう。
「・・・・・・君の求める力は、それって事だね?」
雷光に映える剣に目をやり頷く相方。「俺は――」
「――君は考える前に体が動くタチだもんね」
台詞を奪われ憮然とした表情の相方続ける。
「そう、俺はこいつで最強を目指す。」
――これで、困ってる人やモンスターに襲われている人を護るんだ、と

今は決別した相方の笑顔が浮かんでは消えた。
僕は暗い部屋に一人、見上げた天井にはやはり闇。
  ――ギリッっと噛み締めた奥歯が音を立てる。
現実を受け入れ、それでもなお幼き日の夢を今も追いつづけている相方の笑顔がやけに癪に障った。
「奇麗事は所詮――」
奇麗事だ!
僕は長めのローブをはためかしその部屋を出る。
まだ時は来ない。
それまでに、僕はもっと強くならなくては――

613 名前: 413 投稿日: 2004/02/11(水) 15:24 [ qEqIrLow ]
割り込んでしまった(´・ω・`)ゴメンナサイ

614 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/11(水) 15:28 [ Agh1nXQM ]
こちらこそ;;
『文書が長すぎます』、にはばまれて(TT

615 名前: 413 投稿日: 2004/02/11(水) 15:38 [ qEqIrLow ]
追記です。
勝手にイベントみたいなのを設定してしまいましたが、
この異変は騎士団限定で物語時間一日で完了させる予定です。
絡みたい方は危険を覚悟して突貫してくだちい(`・ω・´) シャキーン

>>596さん
単発でもなんでも私は楽しく読ませていただいてますよ~。

616 名前: 白黒銀:タイムテーブル 投稿日: 2004/02/11(水) 15:52 [ Agh1nXQM ]
・・・やってしまったかも(TT
―――――――――――――――――――――――――――――
    | 銀髪VIT | ナナシさん  |  ロウさん
―――――――――――――――――――――――――――――
1日目 |◆Wizがナナシさんのテントに進入
―――――――――――――――――――――――――――――
2日目朝|◆早朝ロウさん達とゲフェン門ですれ違う 
    |       |◆モロクでオシ撲殺⇒昏睡
   夕|       |        |◆テントで一泊 百合の香りw
――――――――――――――――――――――――――――― 
3日目 |       |        |◆騎士団の異変!(進行形)
―――――――――――――――――――――――――――――
4日目昼|       |◆ラティ(ハンター)さん目覚め
―――――――――――――――――――――――――――――
5日目夜|       |◆ナナシさん目覚め(?)
―――――――――――――――――――――――――――――
タイムテーブル書いてみましたが、こんな感じでしょうか・・・
プリさん口説いてるばやいじゃないぞ、俺;;
みんなごめんっ><

617 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/11(水) 17:09 [ 2FBtqNfA ]
リストさんに言われた通り、看病してもらってた宿屋から道なりに進むと
いつもの喧騒。メインストリートに出た。
足取りは何故か重い。体調も全快、左目が見えない意外は何もおかしいところはない。
そう思って、あの宿屋を出たはずなのに。
そんな事を思いつつ、フラフラ南へと向かう。

溜まり場に戻ったら、みんなどんな顔するだろう?
普通におかえり~と言われるか。
またいつもの無茶やってきたんだろ?と笑いながら言われるか。
もしかしたら、変に誤解されてるかもしれない。
あれ、生きてたんだ?なんて事もあり得るかも。

そうやっていろんなことを考えてると、不意に笑いがもれた。
いつも通り、平凡な毎日。 ギルドメンバーとの会話。
そんなものが、ひどく大切に思えた。
大丈夫、どんなことがあったって、あたしは幸せだった。


十字路に差し掛かったところで、あたしは左目が妙に痛み出したのに気づいた。
左目に見える真っ暗な視界の中、毒々しい色をした光がギラギラ光る。
顔半分が高熱にさらされ、焼け爛れたかのような感覚。
それと同時に猛烈な吐き気。
やばい。早く溜まり場に戻らないと。
そう思い、あたしは十字路を左に曲がろうとする。
石壁に手をつき、重い足を前へと踏み出す。
けれどその足は、自身の体重を支えきれずにカクン、と前のめりに膝を折った。
その場にぺたんと座り込んだかたちで、あたしは痛む頭で必死に考えた。
おかしい。こんなはずは・・。
膝を叩いて無理矢理力を入れ、なんとか再度立ち上がる。
こんな状態で溜まり場に戻っても、また心配かけるだけだろうし。
思って、ひとつ深呼吸。
イズルードに、確か風変わりな診療所があったように思う。
以前カースが亡者の呪いだかなんだかをもらった時に、通っていた診療所。
診療所から戻ってきた日は、夕食も食べずにさっさと寝てしまっていた彼の様子を思い出せば
なんだか尋常ではない診療所のようだけれど。

王国お抱えの施療院は、どうにも肌に馴染まない。
治療費が高い上に、気取った成金がたびたび訪れているのを見る。

そこへ行くことを考えるよりは、尋常じゃなかろうが、その診療所へ向かうほうが普通なことに思えた。
あたしは痛む左目を押さえつつ、気合を入れてそのまま南へと向かった。

618 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/11(水) 17:15 [ 2FBtqNfA ]
>>599-601の「ホムンクルスの瞳」を読んで、Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)うまっ!とか感動しつつ。
ちゃんと繋げることが出来たか心配ですが・・・。

>>595さん 基本的に私はBS愛なので大歓迎ですよ?(*´ω`)

>>616さん タイムテーブルだだだ。お疲れ&有難うです!

619 名前: 黄昏の名無しさん544 投稿日: 2004/02/11(水) 20:34 [ tEoFladE ]
「やっとここまできたか・・」
独り言を呟く。信頼できる相方だった彼がいなくなってからどのくらい経っただろうか
あれから私はタートルアイランド 通称亀島に篭りきりだった、オーラを目指して。
ここに来る人達は皆ソロで黙々と狩りをする。
稀にペァなりPTを見かけるがプリーストとハンターのコンビを見るたびに彼のことを思い出す
まだ彼のことを吹っ切れてない証拠、自分自身でこんなにも尾を引くとは思わなかった。
とまぁそんなこんなであとポリンを数匹狩ればオーラと言うところまで来た
丁度矢も尽きたのでプロンテラに戻ることにする。

いつものベンチに腰掛け物思いに耽る
目標でもあったオーラ寸前のところまで来てはみたがその目標を達成してしまったら
私はどうするのだろうか?オーラを出せば周りの環境が変わったりするのだろうか?
自問自答を繰り返す。答えなんて出てくるはずがないのはわかっているのに
そしてオーラを出した私を一番見て欲しかった彼はもういない。
「ここまで来ちゃったしね」
もう一人の相棒怠け者のファルコンに話かける、言葉がわからないわけだから
話かけてもしょうがないのだが・・不安な自分自身への気持ちの後押し
相棒はそんな私の気持ちを知ってか知らずか羽の手入れに懸命だ

とりあえず露店でも見て回ってから近場で適当に狩ろう と思い席を立つ
街中で知り合いにでも会えば強引に連れ出して祝ってもらうのもいいだろう
空を気持ちよさそうに飛んでいる相棒を見上げながらゴミゴミした通りを歩いていると
当たり前だが他人とぶつかる。
「ごめんなさいっ!」
反射的に謝罪の言葉がでる。自分に非があるわけだしこういうときは謝罪をしておいて損はないのだ
「ああ・・」
と私の接触した相手は精気のない返事をする、ぱっと見かなり高レベルのBSのようだ
興味本位で深く観察してみる

620 名前: 黄昏の名無しさん544 投稿日: 2004/02/11(水) 20:35 [ tEoFladE ]
表情は硬く陰気、女にでも振られたのだろうか?にこにこしていれば放っておく女は少なくないだろう
それなりに丹精な顔立ち、首にブローチを下げなぜか鷹をつれている。
街の噂好きな輩を喜ばせるだろう、そして・・
「あ・・」
見覚えのあるギルドエンブレムに思わず声が出る
「なにか?」
BSから怪訝そうに問われる
「いえギルドエンブレムに・・」
と答えながらなぜか必死に記憶の引き出しを探す
「ああ~思い出した。どこかでみたエンブレムだと思ったらオシリスのハンターさ・・」
と言いかけるやいなやBSの表情がわかり私の両肩を掴む
「ラティ、ラティを知っているのかっ!?」
私の体をすごい馬鹿力で揺らしながら問い詰めてくるがこんなに揺らされては
答えることもできない、それを見かねたBSの連れっぽい女プリーストがBSをたしなめる
その女プリーストからそのハンター-ラティ-さんが生死がわからず行方不明だという説明を受ける
この馬鹿力なBSの様子が豹変したのはきっとそのラティさんがよっぽど大切な人なのだろう
私は二人にオシリスにたった一人で向かっていったラティさんについてみたままを伝えた
「まぁ助けたのは私じゃなく私の相方だから詳しい事は私にもわからないんだけど
 相方は命に別状はないっていってたから死んだわけではないと思うよ。
 口うるさい奴だけど腕は確かだから、最後まで面倒見ればよかったんだろうけど
 ちょっと私達も立て込んでたから他のPTに保護されてるのを確認して帰ってきちゃったからなぁ」
「そのプリーストさんは?」
「話聞きたいだろうけど・・残念ながらもうこの世界にはいないんだそいつ。でも・・」
と上空を指差す、そこには仲良さげに二匹の鷹が円を描くように滑空している。
二匹で主の愚痴でも語り合っているのだろうか
「あのファルコンそのラティさんのでしょ?なら大丈夫、私達ハンターとファルコンの関係は他職の人達が思うよりも
 ずっと深いの ある程度距離の制限はあるだろうけどどこにいても主の存在が消えれば
 ファルコンもまた同じくどこかへと消えていく、言うなればあのファルコンはラティさんそのものだから。
 だからラティさんは生きている、それは私が保証する。」
「そうか・・・」
とBSはうなだれる、幾分元気はでたようだがその後に言葉が続く様子ではなかった

621 名前: 黄昏の名無しさん544 投稿日: 2004/02/11(水) 20:36 [ tEoFladE ]
「これは私にも経験あるから言うんだけど 単身オシリスに挑んで自分の力のなさを実感し
 いろいろと思うとこあると思うのよ、もしかしたらハンター廃業まで考えてるかもしれない
 だからファルコンも彼女の元へ貴方達を案内しないんだと思うんだ。
 彼女の気持ちの準備が整ったらきっとまた会えるはず、その時までまぁ
 貴方の大事なラティさんとどううまく付き合っていくのかでも考えていれば?」
「なっ!?」
からかうようにBSにそう告げると彼は一言発し黙りこくってしまった
『何故判ったのか?』というところだろうか、よっぽど女の扱いに慣れてないのだろう
隣の女プリーストを見ると面白そうに彼を観察している。
「私のわかるのはこのくらいだけど、まぁ参考までにね。
 心のケアをするのも仲間の務めでしょ がんばってね」
「なにかお礼を・・」
女プリーストが言う
「んーいいよ話だけだったし。
 あぁそのラティさんに仲間を大事にねって差し支えなければ伝えておいて
 一人でボスは私だってあぶないだろうしね」
そう言って手を振り立ち去る
上空では私の相棒とラティさんのファルコンが分かれの挨拶のように「キーッ」と鳴いている
そして矢を補充した私は相棒と共に最後の狩りへとプロンテラの門をくぐる

「さて いきますかっ!」

622 名前: 黄昏の名無しさん544 投稿日: 2004/02/11(水) 20:39 [ tEoFladE ]
恐縮ですが黄昏の名無しさん5さんに粘着?してみました ガクガク
初めて書くもので稚拙ですがその点はご容赦を
書き方の添削・指摘などいただけるとありがたいかなぁ・・と(;´Д`)

623 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/12(木) 00:56 [ Zk.XZwQ2 ]
>>619-622さん
100点/100点ですっ!
ブラボーw
ってか人の採点うんぬんより、俺がまず満足いく文章書けるようにならないと><
書きたいものと書きたいもの
二つあるんですが、書くと片方がかけなくなる(TT
そんな葛藤に悩みつつ今日はねるか(ぉぃ

624 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/12(木) 02:20 [ Zk.XZwQ2 ]
「――その、あのっ」
真っ赤に顔を染める彼女を俺はただ純粋に可愛いな、と感じ。
優しく耳たぶを噛むと囁く、「――痛くしないから、」
こくん、と彼女がうなずくのを確認すると俺は
「行くよ?」
それももちろん確認の問いかけでも、もちろん反対されても止まる気など更々になく――
俺の腕の中、彼女は小さく呻きをあげた。

――――
・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やっちまった
朝、小鳥の囀りで目を覚まし、俺は俺の腕を抱いて幸せそうに眠る女性に気付き、
「・・・・・・やっちまった」
思ったことが口を突いて出た。
彼女の優しさを利用した。世間知らずな所につけこんだ。
そう、俺は、自分の弱さを利用し、とどのつまりが一時の温もり欲しさの為に彼女を利用したのだ!
なんてことだ、
なんて醜いんだ!
一時の温もりくらいしかるべき場所に行けば枝一本の値段で楽しめるというのに!
――否っ!
  ンなこたぁどうでもいい!!
ああ、どうでもいいことだ。
問題は――
昨晩、腕の中、初めての痛みに懸命に耐える彼女、可愛いと思った。
――いや、だから可愛いのは、もう今更やねんっ
 斜め45度、誰も居ない空間に突っ込み。なぜか関西弁。
問題は――
脳裏をよぎるアルデバランでの思い出。
一緒にチョコを作った。
嫌味にならない程度に装飾の施されたクロースにエプロンを付け、
『ああ、そこは、こうー、ですよ』
『騎士様、頑張ってください!』
そういって頬にKISSしてくれたメイドさん。
・・・あの娘のかわぇがったー
――だから違うやンっ
 再度突っ込み
昨晩は散々軋み、下の人は眠れンだろうなぁなどと気に少しかけてみた(もちろんすぐに気にするのを止めた)ベッドが俺のツッコミで小さな音を立て、
「・・・ん」
彼女の声に異常なまでに反応し一瞬でベットの脇まで逃げる俺。
 どうやらまだ目は覚めていないようだ。

625 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/12(木) 02:22 [ Zk.XZwQ2 ]
問題は――脳裏をよぎったアルデバランの別荘。
そう、彼女は貴族の娘。報われぬ恋を恐れている?
それも――否!
 痛がる彼女!
 箱入り娘!
 かわいいメイドさん!
――メイドはアリスで十分やっちゅうにっ
 もういい加減つっこまなくてもいいか?
そう言いつつも俺の手はしっかりと斜め45度に空を斬るわけで・・・
「い・・・た」
と、その手が何かに当たった。
嫌な予感がして俺は恐る恐る振り返る。
「あ、騎士様。おはようございます♪」
そこには慢心の笑みを浮かべる彼女、俺を以前男色家呼ばわりしたプリさんがいたわけで。

――終った。

GOOD BEY MY 若かりし日の思い出。
 そしてこれからはよろしく、どんな未来かは知らないけど、とりあえず癌砲オマエラシゴトシロ!

「あ、あのっ、あ、私美味しい紅茶昨晩頂いてたんです。
 ちょうどいいから入れて差し上げますね。」
ベッドの上に両手を付きうなだれる俺を他所に、彼女はいそいそと部屋にある小さめの暖炉で湯を分かす。
(あ――かなりいい部屋取ったからなぁ。)
徐々に思い出される昨晩の思い出。
昨晩の思い出・・・・・
昨晩の・・・
これから俺たちの未来はどうなるのだろうか?
未来予想1:俺が貴族になる→冒険者風情が、と仮に成れたとしても一生言われるだろうし、なにより柄じゃない。
未来予想2:彼女が貴族をやめ冒険者に→アルデバランにまで別荘があるほどの貴族だ。その手を逃れるのは楽じゃないはずだ。
未来予想3:ロミオ マスト ダイする→見ていないから分からない
――だめだっ!
 どの選択肢にも未来がない気がする!!
気が萎えてきた。
ふっ、と俺は微笑を浮かべるとベッドを降り、鼻歌まじりに暖炉の火を眺めている彼女の肩にそっと手をかける。
「あ――」
置く手に自分の手を重ね、目を伏せそっと頬を寄せる彼女。
俺は彼女を優しく抱き寄せるとこう言った。
「どうせ未来ないんだしもう一回――」
気は萎えても、『やる気』はまた別なわけで・・・

626 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/12(木) 02:24 [ Zk.XZwQ2 ]
「馬鹿っ!最低!!」
部屋からの叫びを背に、俺は命からがら宿よりの脱出に成功する。
「そうか、ダイハードだったのか・・・」やはりあまり記憶にないのだが・・・
「じゃぁ『たった一つの冴えたやり方』ってのはどうだ?」映画ちゃうし、名作だが。というか全然関係ないしっ。
――と、
「ホーリーライト!!」この宿の扉――先ほど俺が命からがら逃げ出してきた扉だ――が呪文によりぶち破られる。
扉の向うにはしっかりとプリーストの聖衣に身を包んだ彼女が目を滲ませながら立っていた。
ちなみに俺は上下を羽織って入るものの、鎧の下に着るアンダークロースのみだ。
「・・・そ、そこまでする?」汗じとでの俺の問いに彼女は
「貴方を殺します――」うむ、端的で非常に分かりやすい答えだった。

首都の裏通りを俺は駆ける。
時には闇に紛れ、まだ人が少ない大通りを抜け、必要とあらば屋根の上をも跳ねた。
それでもまだなお奴の追撃は執拗なまでに続く。
「ホーリーライト!!」
第六感に頼った横っ飛び。俺の代わりに近くの木箱が無残な姿へと変わった。
――ちょっとまて!
「上の文章だと、俺のシーンから別の人のシーンに切り替わる、言わばギャグとシリアスの転換――」
「――ホーリーライト!」
LUCKY!
俺の頭上に輝く絶対回避の文字!
俺を狙った一撃は、たまたま何故か置いてあった案山子の頭部を粉みじんに吹き飛ばす・
・・・・・・スプラッタでしたか、
俺の逃走劇はまだまだ終らない。

627 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/12(木) 02:26 [ 0tViqshM ]
私の名はライザー、職業はブラックスミス。
最近の口癖は『製造は浪漫だ!』
と言うわけで、今日は珍しく拾った鉱石類を売らず、カートに満載していた。
看板に製造支援プリースト募集と書き、プロンテラ南の目立つ位置に立つこと10分。
「え~と、支援はブレスとグロリアだけで大丈夫ですよね?」
プリーストに成り立てなのだろう。
真新しい法衣を纏った女プリーストが協力してくれることになった。
私が今回作るのは『ぷち強い火海東剣』だ。
製造の為に修練を積んできたブラックスミスなら簡単ではないが、難しくも無い代物だ。
だが、私は冒険者として生活してきた。
製造に関しては成り立てブラックスミスと大差無いだろう。
プリーストは作る物を聞いて羨望の眼差しを向けてきていた。
大方、私が腕の立つ製造スミスに見えたのだろう。
「合図を出したらブレスとグロリアを」
あえて戦闘向きだとは語らずに私は金槌を振り下ろした。

カンカン・・・クホホホホ
カンカン・・・シャキーン
カンカン・・・クホホホホ
カンカン・・・シャキーン
「ほら見ろ、製造は経験が物を言う」
私はブラックスミス達の溜まり場に偶然通りがかった。
どうやら製造対決らしい。
片方は2連続失敗。
片方は2連続成功。
野次を飛ばされて、失敗した方のブラックスミスはぐっと下唇を噛んでいた。
私はそのどちらのブラックスミスとも少なからず面識があった。
わざわざ争うような間柄では無かったはずだが・・・。
気まぐれで私は対決が終わった後にその2人のブラックスミスを尋ねた。
事の原因は、2連敗ブラックスミスの口癖だった。
「製造は運だ!」
確かに熟練の製造ブラックスミスでも失敗は少なくない。
私はこの意見には大いに賛同したのを覚えている。
しかし今回の結果は・・・。
そしてこの後・・・。
彼らは今でも自分の信念を持ってこの世界で立派に生きているのだろうか。
私には知る由も無かったが、これが事件の発端になったのを後に風の噂で聞いた。

続く?

628 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/12(木) 02:29 [ Zk.XZwQ2 ]
――どんっ
どれくらい逃げ続けていたのだろう、俺は疲労で前方の注意が疎かになっていたのか、道行く人とぶつかり転倒させてしまう。
「わ、わりぃ大丈夫か?」
駆け足をしながら俺。今はナリを潜めてはいるが、いつでも逃げれるようにして置かねばいつ不意打ちされるか分かったもんじゃない。
倒れた相手はなかなか起き上がってこず、それどころ小さな呻きを漏らし、地を掻いた。
――おいおい、そんなに強くは当たってねェだろうが。勘弁してくれよ。
そうは思いながらも、ほら、と手を差し出す俺。
「す、すみません・・・・・・」
見ればぶつかった相手も同じ冒険者のようで、背負った弓からハンターであることが想像できた。
「大丈夫か?」
なんとか手を貸し彼女を立たせてやる。そして――
「あれ?あンた、いつぞやのハンターさんじゃん。」
なんてことだ、彼女は以前俺が古城へ一緒に行ったとき、一度組む事となったメンバーの一人だった。
そういや鷹はいないみたいだが・・・
「そういう貴方は・・・ああ、男色家の」苦しそうに、それでも俺を思い出したのか、彼女は声を絞り出す。
「いや、それは今さっき返上してきたし――っておいっ、しっかりしろっ!」
俺の返事より早く、腕の中へ倒れこんでくるハンターさん。
 役得?など不謹慎な事を一瞬脳をよぎるが、触れた顔の熱さに俺は思考をシリアスへと戻す。
彼女の頬はまるで炎のように熱く、片方の目は酷く晴れ上がっていた。
――毒?! しかもこいつはかなりタチが悪ぃ
「しっかりしろっ!いいな気ぃだけは失うんじゃねぇぞ!そのまま冥界の王に魂持って行かれるぞ!」
再度の俺の呼びかけに彼女は微かな笑みで応え、
――くそ、このあたりに診療所は、
体力自慢なこの俺、生憎その手の施設を煩わせたことがないもので、場所なんて、てんで知っちゃいなかった。

629 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/12(木) 02:31 [ Zk.XZwQ2 ]
「イズ・・・・・・ルートへ」
彼女の絞り出す声に、俺は乱暴にその軽い体を肩に担ぐ。
「分かった、待ってろっ!今つれてってやるからな。
 どうしても意識持ってかれそうになったら、そうだな、好きな奴の事でも考えてろっ!!」
俺は叫び、たまたま近くを通りがかったペコ騎士にスタンバッシュを食らわす。
奇声を上げ喚くペコを力づくで押さえ込むと、その背に飛び乗り腹部に強烈な蹴りを入れる。
「ああ、もう騎士団からペコペコ借りれないかも・・・」
文句ったらしいペコの鳴き声を耳に、俺達は一路イズルートへの道を駆けた。

630 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/12(木) 02:36 [ Zk.XZwQ2 ]
結局書いてしまいました・・・
やっぱやりたい事をためすぎると体に良くありませんので・・・(ぉ
落すか綺麗に纏めるか迷ったのですが、まぁ勢いに任せてみたらこうなりました(^^;
ごめんなさい;;
最近謝ってばかりの白黒銀でした。

631 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/12(木) 02:48 [ 0tViqshM ]
カンカン・・・シャキーン
「おお~」
「む?」
製造しているときはどうも集中しすぎて逆に目の前の事実に疎くなる。
目の前には成功してしまった『☆火海東剣』
何故かプリーストがやたら喜んでいたが、あえてツッコミはしなかった。
お礼を言い、少額の賃金を渡して私はその場を立ち去ろうとした。
「あ、ちょっと待ってください」
・・・が何故かプリーストに呼び止められ、私は振り返る。
プリーストは少しまごつきながら、私に聞いてきた。
「あの・・・確か貴方、以前ルティエで」
「あ、あぁ。そうだ」
私は彼女の言葉を途中で遮った。
私にとってルティエと言われて思いつくことは1つだ。
「やっぱりそうでしたか」
プリーストは私ににっこりと微笑むと、とある物を見せてくれた。
「!・・・これは」
見せられたのはナイフ。
銘が消えているが、銘があろうと冒険者の間では使われることの無いナイフだ。
「ええ、あの時私も居たんですよ。飛び入りで良いのかなって思いましたけど・・・」
「私は一度名を捨てた。銘が消えてしまってすまない」
私が謝ると彼女は気にしてませんと笑顔で答えた。
「実は私、彼女の弟子なんです」
「・・・・・・」
彼女に悪気は無い。
何気ない台詞だった。
だが、私はそれを聞いた瞬間、色んなものが込み上げて目を伏せた。
遠くから爆音が聞こえる。
街の中でテロでもあったのだろうか。
ホーリーライトの詠唱と轟音。
誰かの悲鳴。
その喧騒のせいで彼女に聞こえたかは定かではない。
私は何とか声を絞り出した。
「確かに君はアイツに似てる、立派なプリーストになるだろうよ。でも・・・」
私は蝶の羽を翳して、悪いとは思いつつもその場から飛んだ。

続く?

632 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/12(木) 02:51 [ 0tViqshM ]
被って読みにくい結果に(><
白黒銀さん、申し訳ございませんでしたm(_ _)m

633 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/12(木) 07:12 [ Zk.XZwQ2 ]
こちらこそ申し訳ないです><
またしても『本文が長すぎます』に苦戦しました(^^;

634 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/12(木) 12:23 [ R7Z/gYMQ ]
窓から射し込む朝日が顔に当たり、あたしは目を覚ました。
たしかイズルードに向かう途中、以前城2階の臨時公平で組んだ騎士さんにぶつかって。
あぁ、そうか。ペコペコで診療所までおくってもらったんだ。
診療所―――あたしが今いるのは、その診療所? 記憶がひどくぼんやりとしている。
騎士さんには、ちゃんとお礼を言えたんだろうか。
そう考えながら、あたしはベッドに横たわったまま、記憶の整理を始めた。
ペコペコの鳴き声。 男色家の騎士さん。 
琥珀色の液体。 Flower which falls in Lutie―――。
“好きな奴の事でも考えてろっ!!”か。妙なことを言われたな。
思って、一人で思い出し笑いをする。
“手術にとりかかる”と言った医師の言葉を聞いたすぐ後、意識が暗転した事までは思い出せた。
一体あのあと、どれくらい眠っていたんだろう。
この体調の回復ぶりからすると、ずいぶんと長い間眠りこけていたようだ。
問題の左目には、慣れない感覚が残るものの、痛みはすっかり消え失せている。
まだ無理かな?と思いつつも、勝手に包帯を取ってみる。
相変わらず左は暗闇のまま。鏡がないのでどんな様子になっているのかは分からない。
診療所の一室であるらしい殺風景な病室は、あたし以外には誰も居なかった。
まだ朝日が昇り始めたばかりの早朝。
時間帯を考えれば、それは当然のことのように思えた。

立ち上がり、大きく伸びをして息をつく。
それにしても、あの風変わりな医師には戸惑った。
カースが神経をすり減らして戻ってきたのが、今になって分かる。
あの目。こっちが限界になるのを笑って待つ、あの視線。思い出すと、ついゾクリとしてしまう。
けれど、その代わりに腕はいい。
あたしは左目にそっと触れ、漠然とそう思った。

診療所の中をくまなく探してみたけれど、あの医師の姿は見当たらなかった。
こんな時間に、いったいどこへ行ってるんだろう。
不思議に思って首をかしげながら、もう診察代がわりの酒の相手はしたんだ、と思い出し
ドアの前で小さく“ありがとうございました”と呟いて外に出た。
まだ、ほんのりと薄暗いイズルードの町。
あたしは妙に浮き足立って、プロンテラへと戻っていった。

635 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/12(木) 12:24 [ R7Z/gYMQ ]
見慣れた造りの宿屋から、いくつもの声が聞こえてくるのを確認する。
分かっていたはずなのに、何故か少し安心した。
「ただいまー。」
できるだけ普通に。いつも通りの一言。
入ってすぐの所にダイニングルームがあるため、朝食を待つギルドメンバーが
一斉にこちらを振り向いた。
「あ、おかえりー。」
いくつか考えていた反応の中で、一番普通な一言が返ってくる。
よかった。なんだか緊張して損をした。
お前今まで何してたんだよ馬鹿!ぐらいのことを言われる覚悟はしていたんだけれど。
けれど、安心していつもの席につこうとしたあたしを迎えたのは
「・・・」
凍りついたような視線。やっぱり気付かれたか。
「・・え、ラティ・・左目。」
「うん。ちょっとね。」
この左目。あたしも露店で鏡を買って見てみたときは、驚いた。
あたしの元々の目の色は、赤に近い褐色。
手術で移植されたらしい左目の義眼は、透き通るようなブルーグレイ。
右が赤褐色、左がブルーグレイと、あたしの目は妙に印象の強い色合いになっていた。
左目を摘出すると聞いたときは、これからは左目用の眼帯が手放せないな、と考えていたけれど。
今となっては―――この義眼、この瞳を隠してしまう気には、どうしてもなれなかった。
まるで、誰かの思いが強く宿ったような・・・
ブルーグレイの瞳。
あの医師の昔語りの中に、そんな言葉が含まれていなかったっけ。
限界が近づいていたため、はっきりと覚えていないのが口惜しい。

あたしはそんなことを考え、ふと我に返って部屋を見回す。
当然、居るものだと思っていた人の姿がない。
予想では真っ先に、帰ってきたあたしに説教を持ちかけるはずの、彼の姿が。
狩りが長引いて徹夜なのか。
それとも、朝っぱらから露店が大繁盛でもしているのか。

636 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/12(木) 12:24 [ R7Z/gYMQ ]
「あいつは・・カースはまだ帰ってきてないんだ?」
誰にでもなく、あたしは尋ねてみる。
それと同時に右上を見上げ――相棒も、まだ戻って来ていないことに改めて気づく。
どこに行ったんだろう。 ・・それよりも。
無事なんだろうか、と、それが一番心配だった。
「うん。・・・というより、ラティと一緒に居たんじゃないのか?」
答えてくれたクルセイダーは、剣を磨く手を止めて、不思議そうにそう言った。
「マスター、お前を探しに行くって言って、モロクに行ったぞ?」
「そうそう。副マスターも連れて、一緒にね。」
あたしは立ったまま呆然とする。
これは、予想外だった。
いや、予想は出来たのかもしれないけど、あんな態度をとった後だったから
てっきり、もう放っておかれるものだと―――。
「ギルド会話で戻ってきたって伝えようか?」
呆然としたあたしに気がついて、クルセイダーが尋ねる。
あたしは少し考えた後
「カースが帰ってくる前に、ちょっと時間が欲しいから。」
そう言って、断った。
あたしが出かけてからずっと、モロクにいるんだろうか。
一通り狩場を回って見当たらなかったら、普通はすぐに帰って来そうなもんだけれど・・。
もしかしたら、あたしが行きそうな狩場を全部回ってみるつもりかもしれない。
前日にあんな態度とった後、すぐに気づいて動き出すなんて。
あたしの考えぐらいお見通しってわけね?
ほんと、あの二人にはどうにも敵わない。


あたしは朝食の前に、荷物を置いてくると言って自分の部屋に戻った。
残った銀矢に、各種装備。
今までいろいろ集めてきた装備、属性矢、道具を、一まとめにする。
中には売れば高いものもあるだろうし、完全に趣味用のようなものまであった。
朝食が終わったら、カプラサービスの倉庫を整理しよう。

彼が戻ってくる前に、きっちり準備を済ませておこう。

637 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/12(木) 12:30 [ R7Z/gYMQ ]
どうしても書けなかったので、伊豆に向かう所から治療後まで飛び・・
「ホムンクルスの瞳」さんのをハンタ視点で書くことも思いつきましたが
なんか雰囲気の邪魔をしてしまいそうだったので・・(´д`;

>>622さん&白黒銀さん
粘着(?)、絡み有難うです! 純粋に嬉しいですほんと(*´ω`)

638 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/12(木) 12:54 [ R7Z/gYMQ ]
今気づいてみるとラティって義勇軍隊長の名前と被ってますね?
がんほーの罠ですかこれは。 あーぁもう・・('A`)

639 名前: 黄昏の七氏:スレイン 投稿日: 2004/02/12(木) 14:45 [ RzNX6xdo ]
目が覚める。
昨日夕方あたりから長く寝たせいか、すぐに目が覚めたようだ。
窓を開け、朝の新鮮な空気を取り込む。
私は冬のこの空気。
凍りつくような冷気の中にある澄んだ匂い。
これがたまらなく好きだ。
冬はつとめて・・・とはよく言ったものだ。

「う・・・ん・・・」
背中の方から声がする。
冷たい空気にさらされた昨日の女騎士がベッドで小さく息を漏らしている。
おっと、折角寝ているのだ、起こしては悪いだろう。
私は窓を閉め、女騎士が眠る布団をかけ直す。
「すぅ・・・すぅ・・・」
再び深い眠りにつく女騎士。
昨日のことを振り返る
あのような無口なマスターが経営する酒場に、真夜中に一人で呑みに行く
女騎士は見たところ20代中ごろか、いっても30にはならないだろうという若さに見える
そんな若い女性が行く時間・場所じゃないだろうが・・・

その時、女騎士が寝返りを打ち、私に背を向けるように横になる。
と、髪に隠れていた耳が露になる。
かなりの修行を積んだ者にしかつけることが許されない妖精の耳。
昔、私はただの装飾品がなぜあのような高額で取引されているのか不思議に思い
図書館で調べたことがある。
古代種の秘法、すなわち不老長寿の秘法。
その力が妖精の耳に宿っているという。
ただ、その万人が求める力に目をつけた悪徳な輩がニセモノを作り
妖精の耳として流通させ、現存する「商品」としての妖精の耳の殆どがニセモノだという。
この女騎士の耳が本物の妖精の耳であるか、はたまた生まれながらの古代種か。
もしそうであれば、見た目で年齢を判断することはできない。

さて、そのようなことをいつまでも考えていても仕方ない
食堂で朝食を頂くとしようか

640 名前: 黄昏の七氏:コメント 投稿日: 2004/02/12(木) 14:52 [ RzNX6xdo ]
亀執筆すみません
スレインの前回で「いい加減・・・」さんを連れてきてしまった上に
今回見た目年齢まで勝手に書いてしまい、汗顔の至りです。

というわけで、もしよかったらスレインや、他のミカシリーズのキャラを
勝手に使ってもらって構いません。
むしろ使ってもらえるとうれしいです。

641 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/12(木) 15:55 [ uvX0TEbU ]
>>638
・・・でも、ラティって名前なら『略称/愛称』って言えますよねw
これで、もーまんたいですっ
>>640
いづれ俺で宜しければ必ず!
絡み絡まれるのが大好きです♪
・・・酒の席以外ではな。

銀髪VIT騎士の話を書いてたんですが・・・
どうやら300行くらいになりそうで泣きそうです。
縮めれるだけ縮めてもいつもの量よりも大きくなりそうで(^^;
(ただでさえ、かなり長い方なのに・・・)
載せる時は分割して載せて、その間にネタを溜め込む方向にします><

642 名前: ホムンクルスの瞳(名無し5さんガンバ><) 投稿日: 2004/02/12(木) 17:16 [ PIGQ7rek ]
すみれ、やまぶき、水仙、タンポポ、ハナミズキ
彼女のベットは春の花で埋めつくされている。

それは童話の世界の姫君のようだった。

横たわる女ハンターの眼孔には義眼がはめこまれ、
白い包帯が不似合いなほど血色のいい寝顔には、もはや病の翳りはない。
左目の摘出手術は無事成功した。経過も順調だ。

だが、私は彼女の目覚めを望まなかった。
彼女の瞼が開き、磨かれた鏡面が私を映しても
もうその瞳は、私への慈しみをたたえる事などないだろう。
永遠に彼女をこの屋敷にとどめ
教会に納められた聖者の亡骸のように、敬い仕えるのも一興と言えよう。

コッコッ・・・
また来たのか。まったく執念深い鳥だ。
日に何度となく病室を訪れ、医師である私を威嚇する不遜な獣。
窓ガラスを割れんばかりに叩き、鍵を開けろと催促をする。

フワリと女ハンターの枕元に降り立った鳥は
いつものように見舞いの枝をくちばしにくわえている。

眠れる女主人に彼が贈った花は
ベットから床にもこぼれ落ち、それでも飽きることなく鳥は花を運び続ける。
そうしていつかは病室中が花で埋め尽くされるのだろう。

643 名前: ホムンクルスの瞳 投稿日: 2004/02/12(木) 17:18 [ PIGQ7rek ]
私は獣の言葉など理解はしない。
けれど、物言わぬこの鳥の何と雄弁なことだろう。

この従者の迷う事なき絶対的な献身は
女ハンターの黄金に輝く精神を支える一端なのかも知れない。

私は思う
ホムンクルスの亡骸が塵に還りし時
闇に落ちたホムンクルスのもう一つの瞳のことを

人がホムンクルスに求めたものは、美しさだけではなかった。
魔界の契約により、瞳に宿りし強大な力。
権力者の野望は彼の瞳を捕らえ、腐敗した欲望の道具とした。

背教の十字架に捕らえられたブルーグレイの瞳は
日のあたる小道で談笑する仲間の姿を
歓喜の声をあげ主人のもとへ獲物を運ぶ、この鳥の誇らしげな顔を
希望に満ちた暖かい世界を映すことなどないだろう。

さようなら愛しい人よ

私は敗北した。
主人の目覚めを要求する、この獣の前にひざまずこう。
退屈な老人は去り、新しい季節への扉は開け放たれた。

行くがいい。陽光の道を、君を待つ仲間の元へ

644 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/12(木) 17:18 [ uvX0TEbU ]
>624
<誤>
「行くよ?」
それももちろん確認の問いかけでも、もちろん反対されても止まる気など更々になく――
俺の腕の中、彼女は小さく呻きをあげた。
<正>
「行くよ?」
それは確認の問いかけでも、もちろん反対されても止まる気など更々になく――
俺の腕の中、彼女は小さく呻きをあげた。

一番の魅せるシーンで誤文乱打・・・
流石だ俺;;
脳内変換(ry

645 名前: 413 投稿日: 2004/02/12(木) 19:49 [ y7v/G4o6 ]
――時は数刻前に遡る――

「なぁやっぱやめようぜー」
「何言ってんのよ、ここまできて」
場所は騎士団二階下部。
同じ私設ギルドの紋章をつけたPTがそこにいた。
「なんども皆で話し合って決めたんじゃない」
気の強そうなウィズが弱音を口にしたローグに詰め寄る。
「その通りだ、いつまでも半端はいやだってお前も言ってたじゃないか」
ギルドマスターと思しき騎士も口を出す。
「確かにそうなんだけどさぁ」
その成り行きを他のメンバーは無言で静観している。
「もう魔方陣も描き終えたし、供物も準備したの、やるしかないの、あんたホントに分かってる?」
「いまさら後戻りはできないんだ、覚悟しろよ。俺達みたいな半端な奴らがのし上がるには一か八かに賭けるしかないんだぜ」
十人に満たない私設ギルドがこの世界で注目を浴びるのは難しい、彼らもまたそんなギルドのひとつだった。
「分かってるよ、だから協力もしたろ?」
「そうよ、あんたがセージキャッスルから秘蔵書を盗んできたんだもんね」
「遅かれ早かれ、この事がばれたら俺達は吊るされるだろうよ」
騎士のその科白に皆が深くうなだれる。
「成功したとしても、俺達は人間として最低最悪のレッテルを貼られるだろうな」
その場にいるメンバーを見渡し騎士が声高に叫ぶ。
「だが、その代わり俺達はこの世界の支配者になれる!!どのギルドも成しえていない頂点に立てるんだ」
そう宣言した後に、騎士はメンバー一人一人に歩きより、声をかけた。
そのギルドメンバーが仲間になってから今までの思い出、楽しかったこと苦しかったこと、一人一人との記憶を。

そうして全員に声をかけおわった後に、彼は言った。
「皆に出会えて、俺は幸せだったよ、だから、成功させよう、成功させて、またいつかみたいに皆で酒を酌み交わそう」
そのギルドマスターの言葉に何人かが涙し、何人かは強くうなずいた。
それを確認し、騎士は呟くように言った。
「では、はじめてくれ――」


時刻は数刻前。ありふれたギルドが犯した罪の記録。

646 名前: 436 (6Hr5RulY) 投稿日: 2004/02/12(木) 20:12 [ mhcCIof6 ]
 相関図作成中の者です。祝日は浮かれて二度ほど戦闘
不能に陥りました。
 申し訳ないお知らせがあります。本日急な作業が入りまして、
数日の間多忙です。恐れいりますが翌週以降にとりかかりが
ずれ込みそうです。もうしばらくお待ち願えればと存じます。

647 名前: 413 投稿日: 2004/02/12(木) 20:59 [ y7v/G4o6 ]
「エトア、あなたは私が守る」
騎士がマントで覆うようにプリーストを抱きしめる。
「ディア…」
抱きしめられてる本人はうっとりとした表情で騎士の顔をみつめていた。

それは、私とミケルが先に階段を昇りはじめたあたりでのことだった。
盗み聞きしたわけではないのだが、聞いてしまったことに居心地の悪さを覚える。
「ロウさんは、恋人はいないのですか?」
私の沈黙を気づかってかミケルが小声で話しかけてくる。
「あぁ、男は自分より強い女が嫌いらしくてな」
気を紛らわせるために、私も小声で応じることにする。
「そういえば、女性に言い寄られたことは何度かあったな」
「ほぅ、こちらではそういうのが流行りなのですか?」
ミケルが冗談に乗ってくる。
「かもしれないね。でも、私は色恋が肌に馴染まなくてね」
「はは、それはもったいないですねぇ」
「そうだな、相手には悪いことをしてるのかも知れんな…」
お互い苦笑しながら会話を続ける後ろから騎士とプリーストがあがってきた。
「お待たせしました」
騎士が片手を上げる。心なしか晴れた表情をしている。
「記憶、戻ったのか?」
つい、私は疑問を投げ掛ける。
「…一部だけ思い出しましたよ」
騎士が苦笑する。釣られて私も苦笑を返す。
「おめでとう、というべきかな」
「ありがとう、といっておきますよ」
騎士の、いや、ディアの後ろではエトアが微笑んでいた。
そして私の後ろでは、
「ロウさん、あれを」
ミケルが唐突に騎士団二階の天井の一点を指差す。
「ファルコンか」
そこには、遠目で小さいながらも確かにファルコンが旋回していた。

648 名前: 413 投稿日: 2004/02/12(木) 21:05 [ y7v/G4o6 ]
百合の香りはお好きですか?私は好きです大好きで(ry。

>名無シリーズさん
というか暴走してっちゃいますぜ!!ヽ(`Д´)ノ

>>436さん
ふぁいと~ヽ(`Д´)ノカゼニキヲツケテー

649 名前: 囚人番号384 投稿日: 2004/02/13(金) 00:01 [ QeFCLaJA ]
コツ、コツ、コツ・・・
階段から降りてくる足音がする・・。
いつもの兵士が食事でも運んできたのだろうか?
いや、体内時計がまだ食事じゃないといっている・・・

「囚人番号384、ジーン・ヴィオレット!」
・・・なんだ?最近はおとなしくしてるがね・・・。
それにここには俺しかいない。名前なんざ呼ぶ必要なんてないだろうに・・・。
「お前をトリスタン王の命より、機械人形討伐の使命を与える!」
・・・なんだと?
「・・・なぜ俺に言う?聞くわけないだろう」
「王は最近規模が大きくなった人形に対し、国民からの意見があまりにも多いため討伐を試みたが、兵士を使うと国の治安に問題が生じると考え罪人を使い駆除することにしたのだ」
・・・・身勝手な王だな・・
「残念だったな。俺はてめぇらの言うことを素直に聞くほどお人よしじゃねぇんだよ」

コツ、コツ、コツ
「まぁそう言うな。」
この反吐がでそうになる声、忘れやしねぇ・・・
「レオ騎士団長様がお出ましとは、相当大変らしいな。」
「ほう・・・私が誰だか分かるのか。禁呪で目が見えなくなった代わりに耳はいいようだな。貴様も禁呪に手を出さなければ牢にいないのだがな。」
「その、不正者を捕まえられずに一年も費やした騎士団のものどもとは能力が違うからな。」
下がっていろ。レオが小声で部下にいう。
「・・・悔しいが、貴様のその強さは本物だ。だからその力を国のために使えといってるんだ。」
「レオさんよう。元が腐ってる奴にものを頼むんだ、俺には何がある?それに、ものを頼むんだ。体中に巻きつけた鎖もとってほしいものだが?」
レオがため息を吐く、
「鎖は、条件を飲んでからだ。その条件は・・・」

650 名前: 囚人番号384(の中の人) 投稿日: 2004/02/13(金) 00:05 [ QeFCLaJA ]
すいません。
このスレ読んでたら書きたくなりまして(´д`;
いや~ここ読んでたらまじめな話が多かったんで、一人くらい悪役がいてもいいかなーと(ぁ
次万が一書くことがあれば少し文脈勉強してきますね・・・

651 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/13(金) 01:42 [ 5OUygXH. ]
>>413さんの赤毛騎士補完用

 時折、襲ってくるレイドリックを仕留めながら
 不穏な空気に包まれた騎士団を進む

 今のこの事態・・・なぜか、私には一度体験したことがある
 そんな気がしてならない

 2階への階段に辿り着く
 大抵のPTは2階へいくのがセオリー
 と、モンクのロウさんが言う

 理由は、私にはよくわからないのだが
 とにかく、PTならば
 1Fより2Fにいるほうが確率が高いとの事らしい

『ねね、ディア』
 急にプリーストが誰かを呼んだ
 ・・・というか私らしかった
 自分の名前も覚えていないのに呼ばれても困るのだが

『これ、あげる約束・・・と言っても何十年も前だけど』
 そう言って、ネックレスを取り出す

『AGI先行でVIT欲しいって言ってたから』
『帰ってきたらあげようって残してたの』
『ちょっと、忘れかけてたー』
 私は、ネックレスを受け取り首にかける
 ・・・あぁ、何となく思い出した気がする
 ほんの少しなのだが・・・
 彼女との思い出、剣士時代のこと・・・
 記憶にかかった霧の一部がゆっくりと晴れる

「エトア、あなたは私が守る」
 私は、エトアを腕に抱き顔を見つめた
『ディア・・・』
 上気した目で私を見る
 あぁ・・・そういえば、エトアって・・・レズッ気あったんだっけ
 何となく、いらない事まで思い出した気がした・・・

652 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/13(金) 01:44 [ 5OUygXH. ]
とりあえず、そろそろ補完用に・・・
相変わらず文才がないなーと思いながら
書いてました_| ̄|○

復帰はまだもう少し掛かりそうです・・・
みなさん頑張ってください(他人任せ
相関図の人も頑張ってー

653 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/13(金) 02:06 [ yegRav8. ]
「――さて、どうすっかなぁ」
適度な過剰精錬を済ませた鎧は昨晩の宿の中。
武器に至っては前々日に実は全部売り払っていた。
まぁ、お陰で首都での最後の思い出に貴族の女を抱くなどというスペシャルな思い出も出来た。
しかも、極上のスィートと来たもんだ。これ以上の贅沢は有るまい?
もともと、
「――限界だったんだよ。」
俺は決して強くない。
パーティを組んでこそ、その真価を発揮できる自分にとって、親しい友の損失は大きい。
勿論、首都の南での臨時で募集されている討伐隊に参加するという手も在ったが、
――そういう事じゃねぇ
支援と壁と殲滅力
俺達は利害関係だけで成り立っていたわけじゃなかった筈だ。
少なくとも、俺の心を今なおも縛るこの損失感、俺だけは――いや、あいつらだってそう思っていると信じていたのに。
――俺よりも硬い前衛が見つかったのか?
 俺にも言えない悩み、首都を墜とすだなんて大それた事に身を走らせた、お前の苦しみはなんだ?
俺じゃあ、
「――そう、役不足だった。そうなんだよな・・・・・・」
だから俺は一人、こんな場所に居るんだ。
イズルートを出、俺はペコを野に放す。
もっとも飼いならされたペコペコだ。鞍もつけたままにしてある。帰巣本能に従い、こいつは自分の足で首都の小屋まで帰ることだろう。
南へ向かう、砂漠に入る。
水袋も持って来ていない。
――ああそうか、俺はここで干からびて死ぬのか。
そう思うと、俺の足は自然と東に広がる森の方へと進路を取った。
――この期に及んで、まだ死にたくないのかよ?
 友に見捨てられ、知り合いを汚し、優しさに付け入り酷く傷つけ――
――しかたねぇじゃんか、実際、未来なんてねぇんだから
・・・苦痛に耐えながらも俺に必死に笑顔を向けてくれてたよな、あのコ
  ――っ

654 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/13(金) 02:07 [ yegRav8. ]
「ずるずる思い出してんじゃねーよっ!」
無意識に近くの木を殴る。俺の声に驚いたのか、あたりでスネーク相手に奮闘していた一人の少年剣士が、びくっと身を震わせこちらを見る。
「――ンだ?こらぁ」なんだ、その目は? そんなに俺が無様かよ!
 貴様みたいなケツの青いガキにまで心配されるほどに、この俺は惨めなのかよ!
口にしたい言葉をぐっと堪え俺は少年に背を向ける。
一時は沈静化していた俺の中の黒いものが、再び首をもたげ、苛立ちが身を蝕む。
――LvUP♪
視界に天使が舞い、その下でペアで狩りをしていた♀ノービスに祝福をささげた。
相方は♀セージのようだった。
大方、ちゃっちゃと強くなる為の『壁』って奴なのだろう。
――成りたい職があるんだったら自力で――
『JOBUPおめでとう♪』
『あ、わたっ、俺もこれで転職可能になります』
銀髪のアコ。紫髪のノービス。
脳裏をよぎり、俺は更に進路をかえた。
――頼む、どこか人の居ないところはないのか?
 苦しいんだ。
 酷く苦しいんだ。
 強くなれば皆護れるって思ってたんだ。
 強くなれば人の泣き顔を笑顔にかえられるって、本当に信じてたんだ。
 でも、現実は――

655 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/13(金) 02:08 [ yegRav8. ]
――どん、
と、背中に何かがぶつかってきた。
振り返れば先ほどのノービス。少女は真っ青な顔をして自分の背後を指差す。
そこには先ほどのセージが転がっていた。寝ているわけでは勿論ない、それは倒れた彼女の周りを取り囲む無数の蟲の群から見てとれ――っ?!
「――黄金蟲!?」
裏返った俺の声に、ノービスの少女は、自分がアコライトになれるようになったから、お祝いにって
「――見せてくれたアブラカタブラが、たまたまアイツをを呼び寄せちまったって訳かよ・・・」
先を取り口に出す俺に、少女は頷き、助けてくださいっ。そう繰り返した。
足がガクガクと震えた。
――なんでっ
急速に咽が渇いていくのが分かった。
――なんで俺ばっかっ
「――勘弁してくれ」
ボソボソと俺の口から漏れた呟きに、アコ志望の少女は「ぇ?」
とん、と強く押したつもりはなかった。それでもまだか弱い少女は後ろへと転倒する。
「――い、いい、いやだ」
転げた少女が黄金蟲の索敵範囲へと入る。
黄金蟲が迫る。
――敵が、
  迫る――
「――嫌だ、  俺は  もう  
  俺は、もう 戦わない――」
俺は少女に背を向けると森の奥へと走り出す。
怖い
  怖い
    怖い
      ――怖いっ!
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
絹を裂いたような少女の悲鳴が、人気のない森の中に響いた――

656 名前: タイムテーブル 投稿日: 2004/02/13(金) 02:28 [ yegRav8. ]
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
     | 銀髪VIT | ナナシさん  |  ロウさん |   ラティさん
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1日目 |◆Wizがナナシさんのテントに進入        |
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
2日目朝|◆早朝ロウさん達とゲフェン門ですれ違う      |
     |       |◆モロクでオシ撲殺⇒昏睡     |
    夕|       |        |◆テントで一泊 百合の香りw
―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
3日目 |       |        |〇騎士団の異変!(進行形)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
4日目昼|       |◆ラティ(ハンター)さん目覚め    |
  未明|◆ラティさんをイズルートへ。           |
―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
5日目昼|〇森の中金ゴキから逃げる(継続中)|       |〇ギルドメンバーと再会、しかし・・・(進行中
   夜|       |〇ナナシさん目覚め(?
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
間違いあったら指摘してくださいね><

657 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/13(金) 02:40 [ yegRav8. ]
タイムテーブル作成し、AA描きの人って凄いんだなぁと関心している白黒銀です。
独自の道つっぱしてみましたw
この休みの間にはVIT騎士の話ケリつくといいなぁ・・・

658 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/13(金) 02:41 [ DeKKt1Mw ]
私の名はライザー、職業はブラックスミス。
最近の口癖は『れでぃーふぁーすと』だ。
すまん、私は英語が苦手なんだ。
妄想も程々に、今日も私はプロンテラ南でぼ~っとしていた。
「あ、ライザーさん、こんにちは」
・・・していたかった。
「君か。何か用かな?」
私に声を掛けてきたのは先日の女プリーストだった。
名前は知らない。
聞く間もなく立ち去ってしまったのだから・・・。
だが、彼女は先日の事を覚えてないのか、気にしてないのか。
変わらない口調で私に話しかけてきた。
「お暇ですか?」
「見ての通りだ」
自分でも素っ気無い態度だと思う。
・・・が、私の過去を知る彼女に優しくする気はどうにも起きなかった。

英国紳士は女性を見捨てないらしい。
あしらったつもりだったが、何故か私と彼女は森に居た。
「壁はあまり好きじゃ無いんだがな」
私達はペコペコと蛇の多い森に来ていた。
更に1人のアコを加えて。
私は何故か壁要員に抜擢されたらしい。
確かにアサシンやローグには劣るが、蛇やペコペコなら避けるのは造作も無い。
だがプリーストだけでも壁として十分な役割を果たせる。
しかし、乗り掛かった船だ。
文句を心の奥底にしまい、壁に徹することにした。
それからしばらく集中力が切れた頃、少女の悲鳴が森に響き渡った。

続く?

659 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/13(金) 02:44 [ DeKKt1Mw ]
さて・・・今後の展開に期待して白黒銀さんに酔っ払いも吃驚なほど絡んでみました。
白黒銀さんのストーリーに合わせて私も次のお話を書かせて頂きます。
お茶飲んでまったりお待ちしてます。 つ旦ズズズ

660 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/13(金) 02:46 [ DeKKt1Mw ]
連書きゴメンナサイ;;
絡んだは良いですが、勝手にペコ蛇森にしちゃいました^^;
すみませんm(_ _)m

661 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/13(金) 03:00 [ yegRav8. ]
>>5割フィクションさん
舞台その辺ですから大丈夫です♪
というかめっちゃ願ったりです。
あれですね?
狙っているのはアレですね?
アレだといいなぁ・・・w(ナンヤネンw
とりあえず、全工程テキストに纏めてみて、もう少し進めておいた方がいいかな?
と感じたなら2,3追加して載せておきますw

662 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/13(金) 03:06 [ yegRav8. ]
――護れないんだ
 護りたかったんだ
  でもな、
 手の届かないところにあるものなんて護ることなんて出来ないだろう――?

「――いやぁぁぁぁぁぁぁっ!」
森の中に響く少女の悲鳴。
俺はそれに怯え、つまづき、柔らかな草の上を転がった。
しばし転がり、ちょっとした窪地でようやく止まる。
「いやぁぁぁっ 誰か、誰か――」
再び声が響いた。
びくんっ、と体が縮こまるのが分かった。
「誰か――お願い――」
少女の声。俺は震えながら、未だ殺されていない彼女に腹を立てる。
――お前が死んでくれたら、俺の恐怖は収まるというのに!
黒い衝動が俺の中を駆ける。
――そうだっ!
――死ねっ
――死ねっ
――早く死んでしまえっ
悪しき想いは俺の心を蝕み、そして全てを闇で覆わんとした。

663 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/13(金) 03:07 [ yegRav8. ]
 ふと、
    ――音が消えた。
 見上げた空、風が吹いた。
 風に戯ばれ、差し込んだ木漏れ日が目を射した――

『最前線、頑張ってくださいね』
『騎士様、がんばってくださいね。』
『おはようございます』
     光が――

『何をなさっているのですか?』
   想い出と、声と、光が――

『あの・・・まだ寝てますか?』
『もうっ、早く来ないと置いてくよ?』
  今日?なんかあったっけ?
『あらら・・・。寝ぼけてるよ、この人。ほっとく~?』
『今日は忙しいんですよ?先ず貴方が剣士に転職して、今度は俺がマジシャンに転職するんでーす♪』
 あ、ああ、悪ぃ。ほら、昨日拾った剣の錆がなかなか取れなくてな。
『しょうがないなぁ』
『ですね』
  もう行けるさ、準備は昨日のうちにしてあるんだ。
『『せーのっ。いけいけボクらの勇者様♪涙を笑顔に変えるんだ~♪ 』』
  ・・・なんじゃそりゃ?
『あはは、昨晩考えた。嬉しい?』
  ・・・・・・恥ずかしいだけだぞ
『・・・みんなで最強になろうね』
『僕達を護ってくれるんだよね?』

  ――光が、闇を裂く

   ああっ、   護るさ!

664 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/13(金) 03:09 [ yegRav8. ]
 ――グェグェ
頭を小突かれる感触に俺は我に帰る。
――白昼夢?
ここは深い森、ここを抜ける小さな風程度では到底日が射すことなどありえない。
――あ・・・・・・、涙
  トントン
と、今度は肩を何かで叩かれ、俺はそちらを振り返る。
「――お前、・・・・・・帰ってなかったのか?」そこには伊豆で放した筈のペコペコが感謝しろよ、と言わんばかりの表情で立っていた。
「まだ、間に合うだろうか?」
深い森、沈黙だけがそこにあった。
 ――グエグエっ
ペコペコの言葉なんか俺にはわからない、でも今だけはそいつの言うことが分かった気がした。
「ああ、そうだ。絶対間に合わせるっ――!」
俺は流れる涙を拭うとペコペコに飛び乗り手綱を握った。
「――いくぞっ!」
叫び気合を入れる。
俺はその場所にたどり着くまで、産まれて初めて心から神に祈った。
武器もなく、防具もなく――
ただ体一つだけが唯一の便りな俺に、最期の武器をください、と。
神様――
あンたが俺にくれた『命』って奇跡返すからさ――
だからお願いだ。
俺にあと少しの時間と、最期の勝利って奴を与えてやってくれないか?――

665 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/13(金) 03:54 [ DeKKt1Mw ]
「――いやぁぁぁぁぁぁぁっ!」
森の中に響く少女の悲鳴。
幻聴であろう筈が無い。
私はアコライトとプリーストを見やる。
彼女達はとある一点を凝視して固まっていた。
私もそちらへ視線を向ける。
「・・・テロか油か」
視線の先には悲鳴を上げているノービス。
そして今にも襲い掛からんとする黄金盗虫と取り巻き。
私は何故か冷静でいられた。
ふぅ、とため息を1つ。
「2人は砂漠へ出ろ」
「キリエエレイソン! ブレッシング! 速度増加! インポジティオマヌス!」
プリーストは私の考えを察してくれたのだろう。
持ちえる支援呪文を全て掛けてくれた。
「さて・・・悪運試しと行くか」
速度増加が掛かっていてもノービスの元へは盗虫の群れの方が早い。
一瞬だけ、アコライトとプリーストに視線をやる。
プリーストがアコライトを連れて砂漠の方へ走り出していた。
「流石弟子だな」
私はこの状況下でありながら微かに苦笑していた。
それと同時に蝿の羽を放り投げる。

景色が変わる。
目の前にはノービス、背後にはカサカサと盗虫の群れの足音。
我ながらBOSSとの遭遇率には恐れ入る。
私は久しぶりに戦闘態勢に入った。
「アドレナリンラッシュ! オーバートラスト! ウェポンパーフェクション! マキシマイズパワー!」
まずは身体中の力をカートに注ぎ込む。
「カートレボリューション!」
振り向き様に放った一撃は取り巻き達を葬り去ることに成功していた。
これで黄金盗虫と1対1。
私の愛斧である銘入り水斧があれば十分勝機はある。
しかし流石はBOSSである。
素早い体当たりが幾度と無く飛んでくる。
まさに金色の弾丸。
私は見切れる攻撃だけを避け、白ポーションの栓を抜く。
一進一退の攻防は続く。
と、白ポーションを半分ほど使い切ったところで、黄金盗虫が取り巻きを召喚した。
だが所詮、雄盗虫である。
「カートレボリューション!」
カートが再度唸りを上げる。
取り巻きを蹴散らし、黄金盗虫をも吹き飛ばし・・・。
「・・・!」
吹き飛ばしたは良かったものの、ノービスの方へ吹き飛んでしまった。
黄金盗虫は、攻撃対象を切り替え、ノービスに向かう。
「・・・ち」
舌打ちしつつも、ノービスを弾き飛ばし再度対象をこちらへ向けさせる。
だが、割り込むのに精一杯であった。

続く?

666 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/13(金) 04:20 [ DeKKt1Mw ]
「ぐ・・・!」
無防備な状態で容赦なく体当たりを喰らう。
車に跳ねられた様な衝撃が私を襲った。
派手に吹き飛んだのだろう。
一瞬後、私は大木に背中を強打していた。
「く・・・逃げろ!」
ノービスの姿を確認する余裕は無かった。
私は白ポーションに手を伸ばす。
衝撃で軽い脳震盪でも起こしたか、身体の自由が効かない。
何とか手に取った白ポーション。
しかし、栓を抜くことが出来なかった。
黄金盗虫の追撃を再び受け、私の意識が無くなったからだった。

「ライザーさん、逃げて!」
気がつくと、私はオークダンジョンに立っていた。
格好から察するに商人時代のようだ。
「走馬灯ってやつか・・・」
これは少しばかり昔の夢。
オークダンジョンで臨時公平を組んでいた時だった。
オークゾンビが山の様に沸き、前衛のシーフが決壊したのだ。
「全員撤退!」
私が慌てて周囲に告げる。
当時、戦闘能力で劣っていた私だが、変わりに指揮官としてパーティに紛れていた。
私の号令も虚しく、マジシャン、剣士、アコライトと次々とオークゾンビの群れに踏み潰されていった。
私は敵を掻き集めて、逃げ回った。
単純な動きなのでそれくらいのことは出来たが、かと言って逃げる事もできない。
八方塞なのだ。
後ろは壁、前にはオークゾンビの山。
ここまでか・・・。
私にはこの状況を打破する術は無い。
絶望を覚えた。
目を閉じて、さぁ覚悟は出来た。
・・・が、いつまで経っても死の攻撃は届かない。
私は不思議に思い、目を開ける。
そこにはもうゾンビの群れはいなかった。
代わりに1人の騎士がいた。
「大丈夫か?」

霞む視界。
私はぼやけた視界の中に確かにその姿を納めた。
ペコに跨る騎士が小さく・・・。

続く?

667 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/13(金) 04:21 [ DeKKt1Mw ]
合作状態にしてしまいました^^;
これは一種のパクリっぽい。
白黒銀さん、本当にすみません;;

668 名前: いい加減~ 投稿日: 2004/02/13(金) 12:20 [ y84w8LQA ]
>>639
それじゃあ、ちょっとお喋りしましょうか。(笑
少々お待ちを、可愛い脳味噌で一生懸命気の利いた話を捻り出すので。

669 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/13(金) 16:07 [ yegRav8. ]
――どうしよう
  どうしすればいいのっ?!
黄金蟲から私を庇い割って入ったブラックスミスさんは、そのぶちかましの直撃を受け弾け飛び、樹に背中を強打し小さく呻く。
そのショックで意識を失ってしまったのか、彼は迫る黄金蟲に背を樹に預けたまま微動だにしない。
動けるのは私しか居なかった。
 プリーストの姉が、1年ぶりに家に帰ってきた時の事を、ふと思い出した。
 久しぶりの一緒のお風呂。
 1年ぶりに見た姉の体は傷だらけで、それを見て泣いてしまった私におねぇちゃんは微笑みながらこう言った。
「人の後ろに隠れて、癒し続けることだけが私達の仕事じゃないの。
 必要な時が来れば、私達も前でないといけないのよ」
 そのときは良くわからなかった。
「あなたにもいつか分かる日がくるわよ、私と同じ道を辿るならね」
 ――何かが分かった気がした。
  今が、そのときなんだって。
「ま、ま、まちなさいっ!」
精一杯の声を張り上げて、私は黄金蟲の注意を引いた。
   まだ邪魔が入るのか?
「ギチギチギチ」
いい加減食事の邪魔をされ続けたことに腹を立てているのであろう黄金蟲は奇声をあげ私を威嚇する。
「ひっ――」
縮こまる私の体。
――でも、引かない、
威嚇に耐え、その場に居続ける私に黄金蟲は迫る。
その巨体には似合わぬ素早さで私達の距離は一瞬で零になり、
振り上げられた前足が私の首めがけて振り下ろされる――
「でも、でもっ
   ――引かないもんっ!!」

「良く言った――」
不意に耳に聞こえた声が、一陣の風とともに私を横を通り抜けた。

670 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/13(金) 16:08 [ yegRav8. ]
「ぉぉぉっ、――ボーリングバッシュ!!」
振り上げられた前足が少女の喉を掻っ切るより早く、俺の拳が黄金蟲の巨体を捕らえた。
「――大丈夫か!」
俺は少女が庇おうとしていたブラックスミスに声をかける。
「・・・う、がっ――」
肩口を押さえ呻く彼、閉じられていた瞳が開かれる。
俺は少女を背に黄金蟲と間合いを取ると、ゆっくりと彼の方へと回り込む。
「大丈夫か?」
軽い脳震盪を起こしていたらしい、意識が戻ったのなら怪我もあるだろうが少女を託すことくらいなら出来そうだ。
「――くそ、カートの中が滅茶苦茶だ。」
彼がもたれ掛かる樹の近くに散乱するオリデオコンや宝石、鉱物の数々。
ぼやきながらも、素早く拾い集める彼に、ああ、商人なんだな、とこんな時だというのに少し笑みがこぼれた。
「あ?」
俺の笑みに気付いたのか怪訝そうな表情を向ける彼に、背を向けると、「走れるか?」
黄金蟲に向き直る。
「全力でって言われると少しきついが――」
「ギチギチギチ」
話す間はくれないらしい、
俺は黄金蟲の一撃を左腕で受け止めると、がら空きの腹部へ二度――
「なら、頼む。あそこにいるセージとこの少女を連れて逃げてくれ」
――拳を叩き込み、再び間合いを取る。
「――って、あんた、武器や防具は?」
   ――ずきん、
拳に血が滲んでいた。
『・・・暫らくはまだ痛みが残ると思いますが、とりあえずはこれで大丈夫なはずです。』
今更になって疼きだした拳の痛みに俺は顔をしかめる。
――くそ、やっぱ硬ぇはコイツ。
説明している時間はなかった。
「頼んだぞ!」
再度のぶちかましをペコを蹴り避け、俺は地を転がる。

671 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/13(金) 16:09 [ yegRav8. ]
「グァグァ!」
黄金蟲を挟み、向こう側に逃れたペコペコが非難の声を上げるが、これは無視しておく。
少女を連れ、ブラックスミスがセージの元へと走る。
「ギチギチギチギチ」
   それは俺の物だ!
そう言わんがばかりの黄金蟲の追撃を俺は間に入って防ぐが、
勢いを殺しきれず、両の手でその巨体を支えることとなってしまう。
「ギチギチギチギチ」
目の前、気味の悪い黄金蟲の歯が忙しく動かされる。
   なら先に貴様を食ってやる
「そいつはお断りだ!」
黄金蟲と俺の力比べ。
巨体を利用し圧し掛かる奴に比べ、体制的に下に立つ俺が圧倒的に不利だった。
それに加え、
  ――ずきんっ
「くっ・・・・・・!!」
再度走った拳の痛みに俺の筋肉は弛緩し、俺は黄金蟲の巨体を支えきれず地に膝を付いた。
「ギチギチギチギチ」
己の勝利を確信したのか、黄金蟲は鋭い歯をすり合わせ器用に笑った。

――絶体絶命、か
 俺の拳はこいつには通じない。
 なのにこいつの一撃はガード越しでも確実の俺の命を削っていく。
  ――――
一瞬の思索、
 あたりを確認する。
 すでにブラックスミス達の姿はない。無事避難できたようだった。なら――
 諦めるか、
俺は、敵を目の前にして深いため息をついた。
所詮、俺は弱みに付け込んで女を抱き
 友が抱く苦しみに気付いてやれない半端者。
 神様も、俺程度の命じゃ、間に合うのが 精一杯 だそうだ――
「ギチギチギチギチ」
俺の諦めを悟ったのか、黄金蟲の口が卑しく音を奏でた。
――じゃ、あれだ。
俺は黄金蟲を支える両の手の力を緩め、
  俺達が描いた英雄譚もこれで――

672 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/13(金) 16:12 [ yegRav8. ]
奴の幾枚もの鋭い牙が俺の肩を捉え、
「これで、おわりだぁぁぁぁっ!!」
叫び、
己が認めた最後の瞬間に向け、俺の鼓動は激しく脈打つ。
緩めた両手に再び力を込め、黄金中の体をロックする。
「ギギ?」
予想外だったのだろう、俺の反撃に戸惑いの声を上げる敵を無視し、
「ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
上がらぬ筈の俺の膝が再び地を離れた。
渾身の力を込め、俺は黄金蟲を抱え上げ走る。
目指すは目前の森の切れ間。
その先には深い深い崖が待っていた。

「――なぁ、一人じゃ寂しいんだよ。
 すまんが、俺と一緒に逝ってくれ――」

崖まであと数歩。
俺の呟きに黄金蟲の目が妖しく光る。
背に走る違和感。
空間が歪められ次々を呼び出される緑色の外骨格。
「――召還!?」
   一人で逝け
頭上より見下ろす黄金蟲の瞳はそう語っていた。
無数の牙が俺の進行を止める。
「が、は・・・」
俺の背から金色の羽根を羽ばたかせ再び地に舞い降りた黄金蟲は笑う。
防具を纏っていればなんともない虫共の一撃一撃が身を切り裂く。

673 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/13(金) 16:13 [ yegRav8. ]
「――あ・・・・・・あ、」

再び光が見えた。
空がぐんと近くなる。
空の向こう側に何かが見えた。
そう、あれは――
「――ヒール!」
不意に意識があちら側からこちら側に引き寄せられた。
声の先には逃げたはずのブラックスミスと、その傍らにはプリーストとアコライトがいた。
「――コイツを使えっ!」
孤描き一振りの大剣が俺と黄金蟲の間に突き刺さる。
「急ごしらえで悪いが、あんたなら使えるはずだ!」
ブラックスミスの声がした。
苦笑が浮かんだ。
――死んでも良かったんだがな、
 世の中、おせっかいな野郎が多い。
不意に一人の女性の顔が浮かんだ。
俺を気遣い、誤解の元、望んでもない応援をしてくれ、
 こんな俺に笑顔をくれた――
大剣の手に取り、地面から一気に抜きさる。
――これで急ごしらえとはよくいう、
ずっしりとした手ごたえのそれを正眼に構えると、叫ぶ
「――ツーハンドクィッケン!!」

 さぁ、反撃の開始だ!!

674 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/13(金) 16:37 [ yegRav8. ]
>>5割フィクションさん
むしろ助かりました。
いや、金ゴキ出したのはいいものの、昨日素手防具無しの騎士で実際倒しに行ってみたんですが
金ゴキ強かったです;;
「ばかなぁ!この俺がっ!?」
蝶使って即リターンしました(TT

ところで、枝で召還したモンスターは皆アクティブですが
油で召還した敵もアクティブなのでしょうか?
書く前から気にはなっていたのですが・・・
金ゴキってアクティブじゃないよね?
あは。。。あはははは。。。。(^^;

675 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/13(金) 18:08 [ HP/fIZ3U ]
この間油のサモンで出たヨーヨーがアクティブだったような。
でもMVPだからクラスチェンジ使わないと出ないような。
問題の解決になったようななってないような。

・・・スンマセン、アマリヤクニハタテマセンデシタ_| ̄|○

676 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/13(金) 18:24 [ 2Hfn719. ]
こんばんは。
毎度楽しく読ませてもらってます。

私のお気に入りは片目になってしまったハンターちゃん。
そして酷く不幸な人間臭さあふれる装備無し騎士くん。
ラティを見た彼はどういう反応をするのか。
自分中心の奇妙な四角関係で実はモテモテ騎士くんはどうなるのか。
次回の展開が気になってなりません。

私自身が書かないのに無責任にこういう事言うのは、
どうかと思ったりもしますが、書き手の皆様がんばってくださいまし。

677 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/13(金) 18:56 [ Bht0Rw6c ]
カプラサービスの倉庫は、あたしがアーチャーだったころから溜め込んでいた
コレクション、装備品、消耗品―――様々な物で一杯になっていた。
倉庫に入りきらなくなった物を、仕方なく自分の部屋に持って帰るくらい
あたしは倉庫の整理が下手だったから。まぁこんなもんだろう。
改めて今日、整理をしてみると、こんなものあったのか、等と自分の物ながら驚かされることもしばしば。
いつから置きっぱなしにしていたのか、いもからは芽が出、リンゴは良く分からない黒い球体に変化していた。
いらないものを処分して、まだまだ使えそうなものは全部、種類別により分ける。
そんな作業を一通り終えて、あたしは昼食をとるために宿屋に戻ることにした。


いつものハンター用の装束に、愛用している羽毛帽子を浅く被って町を歩く。
偶然目が合った人の中には、あたしの目の色が片方ずつ違うことに気づいたのか、
通り過ぎた後もチラチラこっちを見ている人がいる。
あたしの元々の目の色も、ブルーグレイだったら良かったのに。

ブルーグレイの瞳。静かでいて、時に強い光を放つ義眼。
今朝、朝食前に荷物の整理をしていたとき、ふと気になって再度鏡でじっくり見てみたんだけれど・・
瞳というよりは宝石。 色は冷たいけれど見ていると心が温かくなる。 静寂の色。
色々思って、そのまま朝食に呼ばれるまで、うっかりあたしは自分の瞳に見入ってしまっていた。
ハッと気づいて思い返すと、なんだかナルシストになったみたいで照れくさくて、
あたしはそのまま鏡を裏返しにして部屋を出た。
これはもう、あたしの一部。さっさと慣れないと。

678 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/13(金) 18:56 [ Bht0Rw6c ]
と、そんな事を延々考え歩いているうちに、宿屋が見えてきた。
昼は皆、狩りに出かけているので、多分昼食を注文するのはあたしだけだろう。
女将さんに手間を取らせないように、簡単なものを頼もう。
そう思って、ドアに手をかけたその時。
真横から、何かがあたしの頭目掛けて飛んできた。
羽毛帽子が頭からずれて吹き飛ぶ。
何事かと、あたしは顔をしかめて帽子を拾いつつ、上を見やる。
それと同時に、慣れた感触があたしの右肩に降りてきた。
「あぁ・・」
吃驚した。一瞬、頭の中から言葉が全て消え失せたようになる。
けれど。よかった。
「よかった。」
あたしは、頬に嘴を当てて小さく鳴く相棒を、そっと撫でた。
よく無事で――――。
「――おかえり。」
相棒は、それに答えるように羽を大きく広げて見せた。


昼食を注文したのは、案の定あたし一人だけだった。
がらんと静まり返ったダイニングルームの、暖炉の側にあるソファに座る。
注文したサラダの中からハムとにんじんを選り分け、相棒の足元に転がしてやりながら
あたしは黙々と昼食を口に運んだ。
相棒はにんじん以外をさっさとたいらげ、暖炉の近くの椅子にとまる。
「残すと怒られるんだから協力してよ。」
そう言ってみるものの、相棒はすでに満腹。椅子の上で目を閉じていたりする。
仕方ない。今日も女将さんには平謝りだ。
あたしは残ったにんじんを、出来るだけ少なく見えるように皿の片隅にまとめる。
こんな小細工をしたところで、あの女将さんを騙せるとは思っていないけれど。
“好き嫌いするから、いつまでたっても身長伸びないんだよお前は”
こうやって嫌いなものを残すたびに、彼には随分とひやかされた。
何故か、そんなことを思い出す。
「あたしは・・」
いいの。身長であんたに勝ちたかったわけじゃないから。カース。
そう勝気に思って、ソファから立ち上がる。
皿をキッチンの隅に置いて、気づかれないうちに自分の部屋に戻ってしまおう。
そうすれば怒られずにすむ。

679 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/13(金) 18:57 [ Bht0Rw6c ]
キッチンへと向かう途中、部屋に何本か立っている柱に、あたしはうっかり膝をぶつけてしまった。
左が見えないと、どうにも距離がとりにくい。
これは慣れるまでに相当時間がかかりそうだ・・。
そんなことを思いながら、打った膝をうずくまって押さえる。結構強くぶつけてしまったらしい。
「・・誰?」
そんな声がしたのは、ちょうどその時だった。
反射的に、声がしたドアのほうに顔を向ける。
逆光でよく見えないものの、そこには二人の人物が立っていた。
こんな時に、こんなタイミングで戻ってこなくてもいいのに。
あたしは痛みを無視して立ち上がった。
息を大きく吸って、平常心を保つ。
肩をすくめ、いつも通りの笑顔で一言。

「おかえり。遅かったじゃない?」

彼――カースと、ギルドメンバーのプリーストは、呆然とこちらを見た後――
慌てて駆け寄ってきた。
よかった、とあたしを抱きしめるプリーストの腕の中で、
もしかしてオシリスにやられたこともバレてたのかな?と考え、少し苦い気分になる。
心配をかけてしまった。たぶん、今までの中で最大級の心配を。
「ごめんなさい。」
自然に口から言葉が漏れる。
今までの長い付き合いの中、あたしが素直に謝ったのは、これが初めてな気がした。

680 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/13(金) 18:57 [ Bht0Rw6c ]
>>642さん 題名にバーンと応援有難うございます! よ~しパパがんばっちゃうぞ。
      ホムンクルスの瞳さんの作風には毎回惚れ惚れしつつ(*´ω`)鼻血出そう(カハ

>>676さん 気に入って頂けて幸いです。というか照れました。
      画面の前で赤面してごめんなさい(´д`;

>>白黒銀さん 私も書いた後、ハンターで同じようなことしましたね~。
       オシリス・・・発見→逃げる→追いつかれる→即死。
       ハティ・・・マウス暴走で自分から突っ込んで死亡。もうね。

681 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/13(金) 20:38 [ DeKKt1Mw ]
黄金盗虫ってアクティブじゃ無いんですか!?(既にダメポ
・・・調査中・・・
アクティブでは無いですね^^;
・・・更に調査中・・・
サモンモンスター→クラスチェンジと言う設定にしてしまえば(ぁ
さて・・・次に取り掛かりましょうかw

682 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/13(金) 21:04 [ pyJqTrfA ]
>>681さん そこらへんにいるヘビにクラスチェンジとか・・
      え? ムリポ(´・ω・`)?

683 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/13(金) 21:13 [ yegRav8. ]
>>676さん
なんか読者の生声頂いたみたいで、すげぇ励みになります><
これからも頑張って仕事中にごまかしつつ書いていきますっ(ぉ
とはいえ、VIT騎士立ち直ったら、『いい男』になってしまいそうで少々怖いですw
英雄やシリアスを目指すダメな奴は書いてて非常に楽しいので凄く好きですw
キャラが一人走る、という状態、物書きの皆様も経験があると思いますが
今まさにVIT騎士がそれですねw
・・・だからといって誤字や駄文が許されるわけではないですが;;
今回も誤字乱発してた;;
ごめんなさい。。。
チェンジモンスターに関してはフィクションです、と言い張ることにしますw

684 名前: 436 (6Hr5RulY) 投稿日: 2004/02/13(金) 21:27 [ oPc9Yhhw ]
 力作揃いで。あとあとしっかり相関に反映させます。な、
相関図作成中のものです。多忙につき全く進捗がないという
申し訳ない謝罪のみで今週は失礼致します。

685 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/13(金) 22:39 [ yegRav8. ]
>>436さん
そんなそんな、
相関表を作成していただけるだけでもありがたいですよぉ。
リアル忙しいのは仕方ないッス><
俺だって忙しくなったら書き込みのペースだれだけ落ちるか・・・
用事も相関表もがんばっです♪

686 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/14(土) 00:08 [ 7KHeTffM ]
騎士の声で脳が覚醒した。
少しふらつくが、何とか動けそうだ。
「――くそ、カートの中が滅茶苦茶だ。」
生活に余裕の無い私にとってカートの中味は命の次に大事である。
目の前で黄金盗虫と対峙している騎士がいるのだが、カートの中味を優先した。
騎士が苦笑しているのに気づき、ガン飛ばしで黙らせる。
この状況でそんな事をしている暇は無いのだが・・・。
「走れるか?」
騎士が背を向け私に問う。
「全力ではちとキツイが・・・」
「なら、頼む。あそこにいるセージとこの少女を連れて逃げてくれ」
確かに今の私では共闘出来る力は残っていない。
この騎士なら黄金盗虫くらい容易いであろう。
私は承諾の意を示す代わりに行動を開始した。
「・・・って、あんた。武器と防具は?」
素手で黄金盗虫と対峙してるのを見て、私は一瞬歩を止める。
「頼んだぞ!」
勝算があるのだろうか。
騎士がそれ以上口を開くことは無かった。
私はノービスの手を引き、セージを抱え上げ、その場を離脱した。

戦渦の範囲から外れるとそこには逃がしたはずのプリーストとアコライトがいた。
「・・・何で逃げて無いんだ?」
やれやれとため息をつき、セージを地に転がす。
プリーストがリザレクションを唱える。
アコライトがすぐ後にワープポータルを出す。
それにノービスとセージを押し込んだ。
「君達も乗れ」
私が指示するが、彼女達は乗ろうとしなかった。
せめてアコライトは乗って欲しかった。
「やれやれ・・・君達も御人好しだな」
「それはお互い様ですよ?」
プリーストが笑う。
笑える状況では無いのだが・・・。
「まぁ、いい。ブレスとグロリアを」
話しながらも私は手早く製造の準備をしていた。
オリデオコン16個鋼鉄20枚損傷ダイヤモンド1個ミスティックフローズン1個星の欠片1個。
また炭鉱に通わないとな・・・。
カンカン・・・シャキーン
いつもなら成功に驚くべきところだが、今は財布の中味の方が気になった。
いずれにせよ、一振りのぷち強い水クレイモア即席で完成した。

続く?

687 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/14(土) 00:17 [ 7KHeTffM ]
「さてと、判ってるとは思うが絶対に私の前には出るな」
警告だけすると、私は再び戦渦の中心へ飛び込んだ。
何故か騎士は崖の方へ移動していた。
今それを気にしても仕方ないのだが・・・。
「ヒール!」
プリーストが騎士へ回復の呪文を唱える。
「これを使え! 急ごしらえで悪いが、あんたなら使えるはずだ!」
その一瞬後、私は一振りのクレイモアを騎士に放り投げた。
騎士はそれを受け取ると高らかに詠唱した。
「ツーハンドクイッケン!」

続く?

688 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/14(土) 00:18 [ 7KHeTffM ]
2スレ目が短くなってしまって鬱(;ω;
とりあえずBS視点よりをお届けしました(><ノ
次よろしくです(・・b

689 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/14(土) 03:00 [ PszNvnJc ]
私はいい加減年寄りな騎士

目が覚めると見知らぬ部屋の見知らぬベッドの上だった。
酔っ払いの末路にしては、奇跡的に良い展開だ、ちゃんとベッドに寝ている。
体内時計は今が朝であることを告げているが、日の高さは天頂付近。
色々と気になることはあるが、取り敢えず頭が痛くて考える気力も無い、そう、目の前に見知らぬ者が居たとしても。

もそりと起き出して、まじまじとその者を観察する、なかなか聡そうな表情だ、Wizらしい。
「ここはあなたの部屋?」
「そうだが」
「あなたが私を運んでくれたの?」
「ああ」
「ありがとう」
「気にするな」
「それじゃあ、さよなら」
そのまま荷物を抱えて部屋を出ようとする。

「そう焦るな、少し話でもしないか?」
呼び止められた。
「なんで?」
別に焦っていないけれど、このWizと話す事も無い。
「これも何かの縁だろう、それに、少しばかり聞きたい事があるのだが」
まぁ、世話になったし、聞きたい事があるのなら答えてあげてもいいかな。
「聞きたい事?」
一度は部屋を出かけた足をもう一度室内に戻し、さっきまで寝ていたベッドに腰を掛ける。
「あんたのその耳だ」
「ああ、この耳ね、いいでしょ」
私は自慢の長い耳を指でピンと弾く。
「その耳はどうした?」
「どうもしないわ、私の耳よ」
どうした、とは面白い事を聞く。
「何処で手に入れたんだ?」
「私のお母さんのお腹の中」
話が噛み合っていないようだが、この方が面白そうなので、そのままにしておこう。
「じゃあ、あんたは古代種なのか?」
聊かの驚きと、少しばかりの興味を声音に乗せてWizが問う。
「古代種って、あの神話に出てくる神人?」
「そうだ」
どうやら真面目な質問らしい。
「私が“はい”と言えば?」
「全て合点がいく」
残念。
「世の中には不可解な事が沢山あるわね」
それが私の答え。

暫しの沈黙、Wizが咳払いをして仕切りなおす。
「と、言う事は、その耳は一体何だ?」
平静は保っているが、不可解さは隠そうとせずにWizは続ける。
「私が認識している妖精の耳でもない、はてまたその偽物でも、かと言って古代種でも無い」
「あんたは一体何者なんだ?」

「私はいい加減年寄りな騎士」

「私はスレイン、また縁があれば…」
立ち去る今際に、そう聞こえた気がした。

690 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/14(土) 03:20 [ PszNvnJc ]
コピペ間違えて終わりが歯抜けになっていましたので、もう一回投稿します。;
申し訳ない。(汗

691 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/14(土) 03:33 [ PszNvnJc ]
私はいい加減年寄りな騎士

目が覚めると見知らぬ部屋の見知らぬベッドの上だった。
酔っ払いの末路にしては、奇跡的に良い展開だ、ちゃんとベッドに寝ている。
体内時計は今が朝であることを告げているが、日の高さは天頂付近。
色々と気になることはあるが、取り敢えず頭が痛くて考える気力も無い、そう、目の前に見知らぬ者が居たとしても。

もそりと起き出して、まじまじとその者を観察する、なかなか聡そうな表情だ、Wizらしい。
「ここはあなたの部屋?」
「そうだが」
「あなたが私を運んでくれたの?」
「ああ」
「ありがとう」
「気にするな」
「それじゃあ、さよなら」

692 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/14(土) 03:34 [ PszNvnJc ]
そのまま荷物を抱えて部屋を出ようとする。

「そう焦るな、少し話でもしないか?」
呼び止められた。
「なんで?」
別に焦っていないけれど、このWizと話す事も無い。
「これも何かの縁だろう、それに、少しばかり聞きたい事があるのだが」
まぁ、世話になったし、聞きたい事があるのなら答えてあげてもいいかな。
「聞きたい事?」
一度は部屋を出かけた足をもう一度室内に戻し、さっきまで寝ていたベッドに腰を掛ける。
「あんたのその耳だ」
「ああ、この耳ね、いいでしょ」
私は自慢の長い耳を指でピンと弾く。
「その耳はどうした?」
「どうもしないわ、私の耳よ」
どうした、とは面白い事を聞く。
「何処で手に入れたんだ?」
「私のお母さんのお腹の中」
話が噛み合っていないようだが、この方が面白そうなので、そのままにしておこう。
「じゃあ、あんたは古代種なのか?」
聊かの驚きと、少しばかりの興味を声音に乗せてWizが問う。
「古代種って、あの神話に出てくる神人?」
「そうだ」
どうやら真面目な質問らしい。
「私が“はい”と言えば?」
「全て合点がいく」
残念。
「世の中には不可解な事が沢山あるわね」
それが私の答え。

693 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/14(土) 03:34 [ PszNvnJc ]
暫しの沈黙、Wizが咳払いをして仕切りなおす。
「と、言う事は、その耳は一体何だ?」
平静は保っているが、不可解さは隠そうとせずにWizは続ける。
「私が認識している妖精の耳でもない、はてまたその偽物でも、かと言って古代種でも無い」
「あんたは一体何者なんだ?」

私はね、、
「私はいい加減年寄りな騎士」
同時にゆっくりと席を立つ、そろそろお話は、終わり。

「そうか、引き留めてすまなかった」
そう言うと、Wizも席を立った。

「…、私はスレイン、またどこかで…」
部屋を出る今際に、そう聞こえた気がした。

694 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/14(土) 03:36 [ PszNvnJc ]
ちゃんと足りなかった所を補完したら、本文が長すぎると仰る。
二つに分けようと思うも、話の流れ的に結局三分割に。

嗚呼恥ずかしい。

695 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/14(土) 07:36 [ IrpTp8oE ]
そうだなぁ・・・ボクが体験した昔の話をしようか。
当時、一次職のボクはある同じ一次職をバカにしてたんだ。
「所詮不完全な回避力、二次職も最弱、囲まれればすぐ倒れる」
そんな「回避の達人」である彼らにボクは見下す気持ちしかもてなかったんだ。
ところがね・・・彼らは最弱どころかもの凄く強かったんだよ・・・
一次の追い込みに入ったころさ、夕暮れ時だったね・・・テロが起きたんだよ。
凄く凄く強い敵で並の冒険者達も歯が立たなかったんだ。
そしてそのモンスターはボクに気づいたんだ。
ボク?ボクも抵抗したさ、必死にね。でも攻撃がかすりもしないんだ。
モンスターが近づきボクの目の前まで迫るとボクは覚悟を決めて目をつぶった。
でもね、ボクは倒れてなかったんだ。誰かが助けてくれたんだ。
ボクがバカにしていた二次職の男がね。
彼は強かったよ。まるで敵の防御を無視するような攻撃で次々とカタールを当てるのさ。
職業柄命中には自信があったボクにはショックもショックだったね・・・
そんな彼を見てからかな・・・ボクはその職業が好きになったんだ・・・凄くね・・
お話が過ぎたね。じゃあそろそろボクの曲を聴いてもらおうか?
「夕陽のアサシンクロス」を。

696 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/14(土) 13:16 [ AsblTKRc ]

我は盾。
 我は剣。
  我は誇り。
   我は護る者、
    我は戦う者。

それは騎士の誓い。
我らが同胞が何よりも重んじ、
故に彼らは恐れを知らぬ最強の戦士たりえたのだ。

 騎士に転職する時、
 大概の者が面倒くさがりながらも覚えると言われていたその一文を、俺は――

 我が身こそが盾。
 剣は今我が手に戻った。
呼吸を整え、叫ぶ。
「――ツーハンドクィッケン!!」
 
    ――俺は酷く気に入っていた。

697 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/14(土) 13:17 [ AsblTKRc ]
  ――ガッガッガ

俺の斬撃が黄金蟲の外骨格を砕き白い血しぶきが舞う。

  ――ザシュッザシュッザシュ

黄金蟲の繰り出す前足が俺の体を深くえぐり、その都度血と肉と意識が持っていかれそうになる。

互いに譲らぬ攻防。
回避も戦略もないただの殴り合いが俺の本来のスタイルだ。
――来るっ!
俺は大地を踏みしめ全身に気を巡らす。
  ――召還
黄金蟲の周りに呼び寄せられた盗蟲の群れに俺はボーリングバシュを叩き込む。
だが俺の一撃より早く、盗蟲は黄金蟲の指示の元散開した為、数沸く一匹を屠るだけに留まり。
「マグナムブレイク!!」
それでも、返す刀で繰り出す俺の第2の奥義の前、盗蟲は霧散する。
「――ヒール! ブレス!」
爆風に身を任せ、黄金蟲が俺と距離をとる。
その隙をついて俺に届く支援魔法の数々。
黄金蟲の無表情な顔、それでも奴の輝く双眼に浮かぶは憔悴と焦り。
アドバンテージはすでに俺の、いや――俺達の手中にあった。
「ギギギギ」
俺との間合いを維持しながら、ゆるりとブラックスミス達の方に忍び寄ろうとする黄金蟲。
支援魔法すら阻止できれば――などとでも考えているのだろう。
俺は3人と黄金蟲の間に身を入れると、――フロボック
「びびってんじゃねーぞ、アン?」
人の言葉など理解しては居まい。
だが、俺と奴は互いの武器を交える者同士。
怒りで我を忘れ襲い来る事などはないだろうが、それでも、俺の言いたいことは伝わるはずだ。
「ギチギチギチギチ」
口惜しそうに奴は呻く。
――口惜しそう?
不意に黄金蟲の声に違和感を感じた。
――違うっ

698 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/14(土) 13:18 [ AsblTKRc ]
 今の奴の声は、決してなんら己の不利を悔いるようなものではなく
   ――召還
    ――召還
     ――召還
「ヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂ」
黄金蟲の周囲を取り巻く、草木以外の不気味に光る大量の緑。
そう、奴は、俺のディフェンスの薄さに勝機を見出し、
――勝利宣言のつもりかよっ!
黄金蟲の命に緑の絨毯が一斉に俺へと飛びかかった。
「ボーリングバッシュ!」
「マグナムブレイク!」
   ――召還
    ――召還
大量のモンスターが俺の振り下ろす一撃の下、確実に消し飛んでゆく。
消える際に残す連中の執念が俺の体に微々たる傷を負わすが、その傷もブラックスミスの連れてきたプリーストが瞬時に癒してくれた。
  ――召還
   ――召還
    ――召還
敵を掻き分け俺は黄金蟲を至近距離に捕らえる。
「チェックメイトだ。ボーリング――っ?!」
呼び出された大量の盗蟲もろとも吹き飛ばそうとした俺は、不意に極度の脱力感を覚えた。
  SP 0 ――気力切れ。
「――しまっ」
今まで召還を続けていた黄金蟲が遂に動く。

699 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/14(土) 13:21 [ AsblTKRc ]
――こいつ、そんなものを狙って?!
部下を従えての攻撃が俺の身を深くえぐり、
「ヒール!」
「ヒール!」
プリーストとアコライトの回復量を上回る攻撃が俺へとふりそそぐ。
気力が回復するまで持たない。
徐々に削れて行く俺の体力と気力。
――そんな、
 ここまで来て
   やっぱり終るのか?
 俺は
   何も護れないまま――

「――チっ」
舌打ちが聞こえた。
「諦めるなっ!」
そして衝撃、
「カートレボリューション!!」
爆音、爆煙が舞い周囲の盗蟲の数が激減する。
振り返れば、ブラックスミス――は、相変わらずプリーストの横で
――え?
俺の足元には無残に砕け散ったカートの破片。
「弁償しろっ!
 生きて弁償しろ! いいな!!」
――笑った。
強敵を目の前にし、死を覚悟したのも初めてなら、
その場で笑うのも初めてだった。

黄金蟲は再度距離をとる、
 ――召還
瞬時後、次はないと判断したのだろう、
部下を纏って俺にぶちかましを敢行する。

700 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/14(土) 13:22 [ AsblTKRc ]
俺は体の調子を確認する。
傷だらけだ。
立っている感覚すらない。
次の一撃で多分俺は沈む。
振り返った際横目でみたプリーストとアコライトも、その表情は青くもはやこれ以上の支援は望めないだろう。
 SP17
限界までひきつけてのボーリングバッシュ、その一撃に俺はかける!
迫る黄金蟲の巨体。
  ――18
目を閉じ心を静めた。
  ――19
音が消え、閉じた瞳の向うに迫る闇が見えた。
  ――20
これが正真証明最後の一撃。
 俺の生涯を賭した――
  ――21
 目を開き目前に迫る敵に叫ぶ、
「届け――っ」
  ――22
「――ボーリングバッシュ!!」

閃光が闇を穿つ。
周囲の小さな闇を粉々にしつつ、光は闇を捉え、
そして霧散した。
光は――闇に届くことはなかった。

「ギチギチギチギチ」
いつしか紅く血走った目、
奴を覆っていた黄金色の外骨格はすでに剥へ、
体液を撒き散らしながら、それでも黄金蟲は止まらない。
「――がっ!」
俺はそのぶちかましの直撃を受け、宙を舞い、鈍い音をたて地面へと叩きつけられた。

相変わらず空は澄んでいた
そこを流れる雲は悠々として――

――ああ、天使だ。
  天使がいるや――

俺の視界に天使が舞い降る。
そいつは、俺に微笑みかけると随分長い間聞いていなかったファンファーレを奏でた。

  ――LvUP!!

 俺の体に蒼き炎が灯る。

701 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/14(土) 13:54 [ 7NioHnt. ]
5日くらい見なかった間に150近く進んでるΣ( ̄□ ̄
そして物語は4日目途中から進んでなくて
5日目夜に目覚めた騎士の話は書いてもいいんでしょうか?
|ω・`)
|ミサッ

702 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/14(土) 14:14 [ clCy83wo ]
このスレの住人が参加すると面白そうなので
ttp://pastel.pupu.jp/r-on2/game/novel/snovel.cgi

703 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/14(土) 14:37 [ ceSq/o9Q ]
 頬に、痛み。
 そういえば、こいつは馬鹿力だったのを思い出す。 
 昔は、それによく助けられた。
 そんなこいつのおかげで、俺はルクをかばうのに専念できたな・・・。
 そう思うと、また、涙が溢れてきた。
 あいつも泣いていた。
 俺は、散々罵られた。
 でも、俺は、それをただ受け入れ、聞くだけの義務があった。
 太陽が真上にきても、日が暮れても、ついには、朝があけても、ステラの説教は終らなかった。
 最後は、バカだの、アホだの、好き勝手罵って、気付いたら、横で寝ていた。
 
 ぼんやりと、俺は、立ち上がった。
 愛用の2HDアックスを持って。
 あいつの、残っていないかもしれない躯を、あの、薄汚れた場所からとりもどすために。
 回復アイテムが無いか、カプラによった。
 すると、新人のカプラ・・・確か、グラリスが、俺に、なにも言わず手紙をさし出した。
「・・・ラブレター?」
「違います」
 わかってる、自分を紛らわすための冗談だった。
 グラリスは、目を少しこする。 
 目が悪いようだ、今度、目がねでも私見るか・・・。
 そう、思いながらも、とりあえず、俺は、封筒を開けた。

704 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/14(土) 15:03 [ ceSq/o9Q ]
 それは、見知った数人と、俺・・・そして・・・ルクが写った写真だった。
 どっと、涙が溢れた。
 グラリスが、最近目が悪くて・・・といって、みなかったことにしてくれた。
 周りの奴の好奇の視線なんか気にならないくらい、ないた。
 そして、滲む視界で、気がついた。
 写真の裏の手紙。
 たった一言の

 “ありがとう、アギ
  ありがとう、皆”

「ありがとうが言いたいのは・・・こっちだ・・・バカ野郎・・・」
 封筒を見ると、まだ、手紙が入っていた。
 手紙には、遺言状とかかれていた。
 自分の今までためた倉庫の物を俺に譲るという・・・。 
 思わず、拳を握り締めた俺に、グラリスは、なにも言わず、そっと、ナイフを差し出した。
「ルクさんの・・・1番大事な宝物です」
 
 『「アギ」のナイフ』

 心の底から、バカ野郎だと、思った。

705 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/14(土) 15:06 [ ceSq/o9Q ]
 なんか、間が開いてしまいましたが、一応、二人のお話は、終りです。
 この後、アギは、GHへルクの遺品と躯を取り戻しに行き、すっかりもう、戦闘を引退し、今は露天にかまけています。
 途中から、(仮)をつけませんでしたが、仕様です、ゴ察し下さい・・・;;
 ルクが死んだので、これ以上の二人の話しはありません。
 かくとしたら、アギ単独です。 

 アギと誰かからませて頂けませんかねー・・・。
 一応、お気に入りなのです。

706 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/14(土) 15:26 [ AsblTKRc ]
>>5割フィクションさん
・・・やってしまった。
カートを壊してしまいました;;
ごめんなさいっ><
いや、商人のCR見るたびに『商品粗末に扱うなよー』
とか『なんでカート壊れーへんねん』とか『あれ絶対べこべこやなぁ』とか
以前から思っていたので、つい(^^;
>>名無し四さん
俺でよろしければ今の話にケリが付いて、また頃合を見て絡ませていただきます♪
大概は首都で馬鹿やってそうですので、でっち上げていただいても結構ですw
コメント
光らせちゃいましたw
・・・俺ですらまだ光ってないのに;;

707 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/14(土) 16:09 [ Nlbbpu9U ]
とりあえず、左目の色が変わったことについての説明を終え、
あたしはプリーストに言われて自室で休むことにした。
診療所でかなりの間休んでいたから、ほんとうは今更休む気なんか起こらなかったんだけど。
最近ずっと、寝てばっかりいたせいか、どうにも体がなまってしまったらしい。
実際、カプラ嬢が居る場所と宿屋を往復しただけで、あたしの足はきっちり疲れていた。
自室で眠るのは久しぶり。
けれど、毛布に包まりながらも、あたしはなかなか寝付けないでいた。


“左目はもう見えない”

そう言った時の、彼の表情が頭から離れない。
てっきり、怒られるもんだと思ってたのに。
“自業自得だ”
そう言われるくらいの覚悟は出来ていたのに。

彼は一瞬驚いたような顔をした後、何もいわずに、ただ視線を落とした。
なにか思いつめたような、そんな顔をして。
それは、彼と会って以来初めて見る表情で
それだけで、自分がどれくらいの事をしてしまったのか、分かった気がした。
―――胸が痛む。
自分では、もう仕方ないと割り切ったけれど。
周りにとったら、そんな簡単に済ませられるようなことじゃないのかもしれない。
左目が見えない。
これが何を意味するのか、あたしも一応分かっているつもりだ。
だからこそ、今日は朝から準備をしたわけだし。

あとは“そのこと”を言い出す勇気とタイミング。
ちゃんと言えるだろうか。
彼の目を見て。それでもまだ、怖気づかずに言う勇気があるだろうか――。

思って、ひとつ息をつく。
・・自分で考えて決めたことだ。言い訳はしない。
そう。――大丈夫。
何があっても、あたしはちゃんと幸せだった。


毛布の下で、慣れた感触のペンダントを握りめる。
あたしがここに住むようになってから、外へ行くときは必ず持っていった。
これは象徴で、誇りだ。
家を持たないあたしたちの、唯一の拠り所だ。

雪の結晶を模した、ギルド名入りのペンダント。
エンペリウムから削りだされたそれは、そのギルドのエンブレムになる。
・・・一生、手放す気なんてなかったのにな―――。
未練がましくそう思うと、今更ながらに涙が出てきた。

708 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/14(土) 16:13 [ Nlbbpu9U ]
>>706白黒銀さん 発光おめでとうございます(*´ω`)
         いいな発光~。超絶☆素敵INGオーラ。
         
なんとなく、いつかここのスレの住人さん方とRO内で会ってみたいなぁとか。
思ってみたりなんだり。

709 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/14(土) 16:46 [ 7KHeTffM ]
>白黒銀さん
GJ(・・b
考えもしなかったですよ^^;
では、こちらの番ですなw

710 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/14(土) 17:01 [ 7KHeTffM ]
流石は騎士。
水を得た魚のように、クレイモアを得た騎士である。
先程の数倍の殲滅力で黄金盗虫と召喚された雄盗虫を切り刻んでいく。
このままなら私の仕事は静観になりそうだ。
このままなら・・・。

不意に黄金盗虫の動きが変わった。
無駄に召喚を繰り返す。
ミストレスや月夜花の取り巻きならまだしも黄金盗虫の取り巻きは雄盗虫に過ぎない。
虫だから所詮知能はこの程度なのだろう。
「ボーリングバッシュ!」
「マグナムブレイク!」
「ヒール!」
「ヒー・・・」
と、アコライトの詠唱が止まる。
気力切れだ。
アコライトはその場に座り込んでしまう。
そして私は黄金盗虫の目的に気付いた。
「チェックメイトだ。ボーリング――っ?!」
騎士の気力が切れた。
「・・・ち」
気力に関してはトップクラスであるプリーストでさえ既に顔を青くしている。
アコライトも同じ。
防具の無い騎士。
満身創痍のブラックスミス。
ふん、面白い。
私は逆境の方が好きだ。
軟弱な最近の若者なら諦めてしまうだろうこの状況。
騎士の目にも諦めの色が浮かぶ。
「諦めるな!」
まだまだ勝機はある。
私はカートを思いっきり放り投げた。
「カートレボリューション!」

続く?

711 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/14(土) 17:07 [ AsblTKRc ]
>>名無しさん5?さん
確かハンターさんの名前は自分の名前をもじったものでしたよね?
俺達は会っているかもしれませんw
違うにしても会ってみたいですねってのは以前から俺も思ってましたw
あと『超絶☆素敵INGオーラ』!!
言うか言わないか迷いましたが、結局いわない方向にしましたw
でも、奴(VIT騎士)は俺の意図に反して動くので、次回言うかもしれませんw
>>5割フィクションさん
よろしくー♪

712 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/14(土) 17:14 [ 7KHeTffM ]
「弁償しろっ! 生きて弁償しろ! いいな!!」
私に宿る冒険者の血は理性とは感覚時間が違うらしい。
気がついたときにはカートを放り投げていた。
無残にも散ったマイカート。
これで負けでもしたら本気で弁償させてやる。

「届け――ボーリングバッシュ!!」
騎士最後の一撃は黄金盗虫と相打ちの結果になった。
否、騎士の方が勝った様だ。
騎士の周囲に天使が舞い、トップの証明である青い光が放たれる。
さり気無くMVPは私に輝いていたりするが、そんな事はどうでも良かった。
私は力を使い果たしたであろう騎士の元へ向かう。
そして労いの言葉。
「若者にしては根性あるじゃ無いか」
気絶しているのか返事は無い。
「まぁ、なんだ。MVPは私だったが、勝者は間違いなくあんただ」
プリーストとアコライトも緊張の糸が切れたのかその場に倒れこむ。
2人も良く逃げなかったと思う。
まだまだ若い者も捨てたものでは無いな、と再認識。
カートの分軽くなった身体で、私は3人を担いでプロンテラに向かった。

続く?

713 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/14(土) 17:31 [ 7KHeTffM ]
プロンテラ――とある宿の一室。
主人に訳を話して大部屋を借りる。(勿論、無料で
極度の疲労からだろうか。
3人とも深い眠りについている。
中央に備え付けられている椅子に私も腰を下ろした。
嘆息をひとつ。
「・・・久しぶりに冒険者らしいことしたな」
そう漏らす私は年を取ったと一人苦笑して納得するのだった。

「ライザー、1つ頼み事がある」
冒険者時代、契約主であるシーフがとある仕事を持ち込んできた。
このシーフ、しばらくの付き合いで判ったが、かなり口下手だ。
頼まれたのはギルドの勧誘員。
私は二つ返事で了承した。
後に後悔することを知らずに・・・。

「・・・若者を見るたびに昔を思い出す。私はまだ未練があるのか?」
その問いに答えるものはいなかった。
私は重い腰を上げ、部屋を後にした。
1通の書き置きを残して・・・。
『ぷち強い水クレイモア150万ゼニー:カート修繕費・・・生きろ!』

個人的には終了

714 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/14(土) 17:37 [ 7KHeTffM ]
>白黒銀さん
絡み絡まれお疲れ様でした^^;
私個人の終了まで勝手に書き進めてしまいましたm(_ _)m
ひとまず絡み合いは終了ですかね。
次の白黒銀さんの作品次第ではまた絡むつもりですが・・・。
次回からは一応またいつものほのぼの(?)5割フィクションに戻る予定です。
では、最後の〆よろしくお願いします(><ノ

715 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/14(土) 17:40 [ AsblTKRc ]
>>5割フィクションさん
あいあいさー♪
っていうか、俺のコメントが挟まってしまった。
ごめんなさい;;

716 名前: プロンティラ職員 投稿日: 2004/02/14(土) 19:24 [ n4vacoeM ]
はぁ~まったく
うちの王様のお人好しなことったらないさね
ろくな資源もない辺境の島国に50、000Mの経済援助だってよ
コンロンっつたかなぁ~
名物の饅頭「小包子(ショウパオズ)」が美味しくてお勧めらしいね
去年だっけか国交を開いたアマツ国も
割れた酒瓶やら壊れた手裏剣やら、収集商人もあきれるしょぼい名産品ばっかでよ
めずらしもの好きの観光客にも飽きられて、スッカリ航路も寂れてるっていぅのにさぁ

年金係のおいらにゃぁ高貴なお方の考えなんぞ及びもつかねぇけどね
アリーナ改築工事はいつまで続くんだとか、もめてる臨時募集広場の移転計画とか
市民の苦情の声をまずナントカしろっつーの!
おかげで役所つとめのおいらも税金泥棒扱いさぁ

なんっつかさぁ本日付けで
おいらプロンティラ観光局・観光推進企画部っつうとこに配属されてさぁ
国民の為にイベント企画しろって言われてんの
っつてもさぁここんとこ機械人形駆除に囚人の手も借りてる財政難
予算もないっつうのに上はどぅしろってんだか

そんなこんなで無い知恵絞って目を付けたのがこのネタ話スレってやつ
いっちょここを借りて投稿バトルしよぅじゃねぇかってのがおいらの企画
どぅだいひとつ乗ってみないかぃ?

717 名前: プロンティラ職員 投稿日: 2004/02/14(土) 19:25 [ n4vacoeM ]

******************* 告 ***********************

ルーン・ミッドガッツ王国国王トリスタン3世の命により
ミッドガルド大陸全域より冒険者を集め
ネタ話スレバトルロワイヤル大会を開催致します。

ネタ厨よ名乗りを上げ、己が鍛えし勇気と知恵を知らしめよ!


◆第1回ネタ話スレ・トリスタン3世俺杯日程

2月14日(土)~2月21日(土)


◆ルール

通常スレを侵食しない設定で1対1の絡みバトルになります。
基本設定は
①夢の中②首都酒場にて③過去話し④新キャラ単発形式です。

挑戦者が対戦相手を指名し
挑戦者先攻、対戦相手後攻で1回ずつの投稿で勝負します。
再戦、同時期複数との対決ありです。

勝敗は決しません。勝ったと思ったら心の中でニヤニヤして下さい。


◆参加方法

誰でも参加自由です
①レス名に参加バトルナンバーを入力《バトルNo.001~》
②最初の一行目に挑戦者名(自分の名前)と対戦希望相手名を明記
③対戦希望相手との絡みを前提としたネタ話を書き込みます。
④指名された方は暇ぽで挑戦を受ける場合、
 レス名に参加バトルナンバーを入力、絡みネタ話で応じます。


ワープポータル、古木の枝の使用は禁止。
ルールを守って頂けない、指示に従って頂けない場合、
イベント妨害とし浣腸させていただく場合がございます。
なお企画倒れになる可能性95%です。あらかじめ了承下さい。

718 名前: バトルNo.001 投稿日: 2004/02/14(土) 19:26 [ n4vacoeM ]
《挑戦者:プロンティラ職員》 《対戦指名:いい加減年寄りな騎士さん》
③設定で、かかってこいやぁ ゞб(`Д′ )


いやまぁ今でこそ粋な都会暮らしのお洒落小僧のおいらだが
14~5の頃は故郷のゲフェン←↓→でカタツムリなんぞ叩いてた事もあったのさぁ
うずまき野郎の背後に回り込んで一発おみまいしてササッと逃げる
経験値は◎でもやったら時間かかってよぅ転職したてのおいらはグッタリ
陽も高くなって汗だくだく潮風もピリピリしみるしそろそろ帰ろうかってとこに
プロンティラから歩いてきたっつう気合い入った剣士さん登場だぁ
ボロぞうきんのよぅなおいらはさっそく地面に頭擦りつけて壁を頼みこんだって訳

んでまぁその剣士さんの強いこと。そして可愛ぇぇこと(*´Д`*)ハァハァ
カタツムリの壁して貰ってる間中おいら夢心地さぁ
聞けば剣士さんオートバーサクスキル取得用の蜂蜜収集に来てるっつうじゃなぃの
ホーネットにリンクされると厄介だっつーんで海岸のハズレまで歩いてきたっつう話で
あれ?って思って剣士さんの年を聞いたのよぅ「13」( д) ゚ ゚
なんてこったぁおいら年下の女子に壁させてたってのかぃ

汚名挽回しよぅっつうんでおいらも蜂蜜集めに協力させてもらったのさぁ
必死こぃてホーネット叩いて拾った蜂蜜ほぃほぃ袋に詰め込んで
夕日が海岸線を真っ赤にそめる頃やっとこ集めた蜂蜜5個
おいらもやればできる子だったってことで胸を張って蜜を渡したら
なんとまぁおいらの握りしめてた袋は穴の空いた靴下( д)    ゚    ゚

情けないやら悔しいやら恥ずかしいやらで1日の疲れが肩にもっさり
おいら剣士さんの前で声を上げて泣いちまったのよぅ_| ̄|○
はぁぁそしたっけ剣士さん優しい笑顔で慰めてくれるじゃなぃの
おいらはもぅ下半身直結厨もろだしで思わず口走ったのさぁ
「けけけけ・・結婚して下さい!!」

719 名前: プロンティラ職員 投稿日: 2004/02/14(土) 19:27 [ n4vacoeM ]
勝手に企画立ててみた
匿名スレだし遊ばせてもらぅ(゚ω゚)ニャンポコー
いい加減年寄りな騎士さん
お気に召さなかったらスルーして(

720 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/14(土) 20:45 [ AsblTKRc ]
>>名無しさん6さん
 GOGO♪ですw
うちのWIZは基本的にストーリーについていく、いわばビックバイパーのオプション!
ぐいぐい引っ張ってってつかぁさいw
今後の展開期待してます♪
>>プロンテラ職員さん
面白そうな企画ですねw
さてさて、これは見ものですねぇ♪

721 名前: 413 投稿日: 2004/02/14(土) 21:30 [ itPBtZp6 ]
妹の婚約が決まり、妹の婚約者、つまり未来の義弟と共に
グラストヘイムとまりがけツアーにきていた私はいま、逃げている。
いつもとは違うレイドリックの強さ、ジョーカーが放つ魔法の威力、
それに加え、妹の支援魔法の不発などにより、殲滅が追いつかず、徐々に追い詰められていった。
その時、私はブランディッシュスピアで大半の敵のタゲを取り、そのまま逃げだした。
追いついてきた敵はスタブで追い返し、ペコの機動力に任せて逃げる、逃げる。
逃げ切る自信はあった。逃げ切れたら、また合流して、そう思っていた。
そう、ペコがジョーカーのQMに足を取られ、レイドリックに八つ裂きにされるまでは。

「ここまで、か」
転倒した時に放り出されたおかげで私は無傷だった。
古き戦友の末路に呵責を感じる暇もなく、槍を構える。
敵の攻撃に耐えながら応戦するが、しかし、やはり無理だった。
まず、マントが千切れ、次に頼みの槍を折られた。
慌てて、ハエの羽を使用するが何もおこらない。
腰から予備のスティレットとシールドを外し、応戦する。
そして戦友の末路を思い出す、おそらく、私もここで死んでしまうのだろう。
「ごめん。兄ちゃん、結婚式出られなくなったよ」
呟く。あぁ、兄ちゃんの葬式と結婚式が一緒てのもごめん、かな。
レイドリックが剣を振り下ろすモーションがやけに遅く見えた。
そしてその剣が振り下ろされる瞬間、轟音が響き、視界が真っ赤に染まった。

722 名前: 413 投稿日: 2004/02/14(土) 22:13 [ itPBtZp6 ]
奇跡が安定を欠いているため、何度か支援魔法を入れ、
私達は天井付近を舞うファルコンを目印に走っていた。

――ガキン!!ガキン!!

「また戦闘音か」
駆け足から全力疾走に入り、角を曲がると騎士が一人で戦っていた。
――あきらかに旗色が悪い。
「私が先にでます」
ディアが駆け、私もそれに付くように走る。
後ろではミケルが魔法の詠唱に入っている。
『始原の炎、獰猛なる竜の息吹…』

「魔法、使えるのか?」
魔力の肥大ゆえの魔法の暴走。
それを考えればセージであるミケルは魔法が使えないのではないか、
私はそう思い、素直にミケルに質問した時、こともなげに彼はこういった。
「制御しますよ、ゴブ仮面に誓って、ね」

『ファイアーボール!!』
人の頭程の大きさの火球が私とディアを追い抜き、
騎士に斬りかかっていたレイドリックを弾き飛ばす。
「ボーリングバッシュ!!」
火球の熱気が残る中、飛び込んだディアの範囲攻撃が炸裂する。
「ナイスだ」
私も手近にいたジョーカーに殴りかかる。
ホントに制御するとは、ね。
ミケルの魔法が成功したことに半ば感心し、その自信に半ば呆れつつ、
不発を念頭に入れてヒールを多めに騎士にかけていく。

「エトア、ニューマを!」
「弓いきますんで援護を頼みます」
「了解、こっち三体任せろ」
「前方集中でお願いしますー」
お互いに支持を出しつつ敵の群れを解体していく。

そして、突然の援軍に呆然としていた騎士が戦線に復帰し、
敵の群れが片付くまで、それほどの時間はかからなかった。

723 名前: 413 投稿日: 2004/02/14(土) 22:35 [ itPBtZp6 ]
>>650
(・∀・)イイ!!
>>676
読み手の方の感想あると書き手は喜びますですよ~
>>695
ナイスSS(=゚ω゚)b
>>716
騎士団編が終わらないうちは参加できなさげ(つД`)フタツドウジハムリポ

724 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/15(日) 03:22 [ y9suvPWo ]
楽に死ぬ方法はないかなぁ・・・
俺の周囲を取り囲む10匹ほどのペコペコ。
防具もつけていないというのにこの連中といったら俺へのダメージは相変わらず1なわけで。
頭をガジガジ啄ばまれながら、俺はズボンのポケットから一通の手紙を取り出し、再度内容に目を走らせる。

『ぷち強い水クレイモア150万ゼニー:カート修繕費3千ゼニー
 その他カードの中身(内訳:+5血斧、ストラフラウC、etcetc)・・・生きろ!』

「ほう・・・・・・生きて・・・返せと?」

俺はこれから始まる凄まじい借金生活を思い、目の前が真っ暗になった。

    『白き銀と黒き銀』

ペコペコ自殺は諦め、蝶の羽を使い首都へと帰ってきた俺はブラブラと雑踏を歩く。
道行く人が振り返る。
もはやそんなに珍しいものではあるまい?
だが、そんなものかもしれないな――とも思う。
求めていた最強と言う称号。
それが今、俺の体から溢れ出し蒼き光となって多くの者の目に映る。
強きものは人を惹きつける。
「――面倒臭ぇ」
人ごみを避けるよう俺は裏路地へと入る。

――何かが変わったわけじゃない。
 目に見えるこれは確かに最強の象徴だった。
だが其れは所詮それだけに過ぎ、俺自身何ら成長していないような気がした。

光を砕き、黄金蟲が迫る。
俺の命を賭した一撃を耐え切った奴は、一体誰に誰に屠られたのだろうか?
あの場に居た者にもはや戦う術はなかったはずだ。
となると相打ちだったのだろうか?
今、背に担がれた大剣、その腹に記された銘。
 『ライザー』
 ・・・探し出して確認するか?
――いや、待て。そうだ。
 あの時俺は見た。
砕かれた俺の一撃、
勝利を確信した黄金蟲の笑み。
そして、それを砕く一閃の光、

 ――光?

725 名前: 白き銀と黒き銀↑コメント違うし;; 投稿日: 2004/02/15(日) 03:23 [ y9suvPWo ]
「――ホーリーライト!!」
背後から感じた気配に俺は振り返る、が、よほど深い所で考え事をしていたのだろう。
とっさの回避が追いつかない!
 ――ぷにっ
と、俺の頬に指がつきたてられた。
「隙だらけ、ですよ?」
その台詞とは裏腹にどこか怒ったような表情の♀プリーストがそこにいた。
言うまでもなく、昨日俺と激しい戦いを繰り広げた彼女だ。
「勝手に抜け出さないでください、」
貴族の力か、ブラックスミス、ライザーによって街の宿まで運ばれた俺を探し出し、今朝目覚めるまでの間看病してくれたのは彼女だった。
もっとも、有る程度の事情を聞き、再び眠り堕ちた俺が目覚めた時、いい加減彼女の疲れもピークだったのだろう。ベットの側に置かれた椅子の上、静かな寝息を立てる彼女がいた。
「――ごめん、何か書いておくべきだった。」
彼女は先日の件には触れてこなかった。
ここは素直に謝っておくべきだろう。そう思い謝罪する俺を
「そういう問題じゃありません」
ぴしゃりと返された。
「防具もなしでBOSSと戦うなんて前代未聞です。」
そうか?
何処かのBOSS癌ならやってそうな気もするが・・・
だいたい俺の防具は取りに行きたくても、取りに行けない状況だったじゃないか。
「お体は、その・・・大事ないんですか?」
一転して心配げな表情を見せる彼女。
「なんなら今試してみるか?」
茶化す。
「――ばっ」
顔を真っ赤にして叫ぶ彼女をおいて俺はその場を走り去る。
 ――馬鹿っ!
後ろのほうから彼女の叫ぶ声が聞こえた。

726 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/15(日) 03:25 [ y9suvPWo ]

メインストリートを横切り、向いの裏路地へと身を隠す。
「――惚れてるんだ?」
不意に背後かけられた声に、不思議と俺は驚きはなかった。
「ああ、悪いか?」
俺は振り返らずに答える。
「両思いなら茶化さずに真剣に付き合うこと考えたらいいのに。」
落ち着いた、それは、とても聞き慣れた声。
「好きだから巻き込めねぇんだろうが」
「大変だね」
「誰のせいだ、誰の」
「誰ののせいなんだろうねぇ、甲斐性なしさん」
「お前のせいだろうが、」
間があく。
しばしあって、背後から、「なるほど」
「何企んでンだよ、お前は?」
「言わなかったっけ?僕は首都を、いや、この世界全てを壊すんだ。」
淡々と言ってくれやがる。
「話がでかくなってるぞ」
ツッコミには素無視。声は続ける。
「君には多額の借金も出来たみたいだし、いっそありがたかったりしない?」
「はは、違いねェ」
また間があく。
今度は俺から口を開く。
「黄金蟲――。殺ったのはお前だな?」
「あれ?気付かれてたんだ。さすがだねオーラの騎士様。」
「・・・・・・なんで俺を助けた?」
「助かったのはたまたまLvがあがったから。僕は何もしてないよ。」
 それは嘘だ、
 確信めいたものがあった。根拠は何一つとないが、
三度の間。
「君に死なれちゃ困るんだよ。」
ふ、と背後の気配が消える。
「待てっ!それはどういう――!」
俺が振り返った時にはアイツの姿は既になく。
「――じき、時が来る。せいぜい今のうちに楽しんでおくんだね。」
銀髪の♂プリースト、俺の相方。
閑散とした裏路地。そいつが残した言葉だけ、静かに響いていた。

727 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/15(日) 11:00 [ /jeDNkmU ]
>白黒銀さん
読みが浅かった・・・。
こんなに深い話だったのか^^;
ただ絡んでただけの自分が恥ずかしい(><
もう1回最初から読み直してきます。_n。

728 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/15(日) 12:51 [ y9suvPWo ]
>5割フィクションさん
あ、いえー。単に思いつきですよー。
それにぶっちゃげ行き詰ってたんです(^^;
『光は――闇に届くことはなかった。』→敗北?→オーラ→反撃
の構図は出来上がってたんですが、どうしても【反撃】の話に山が感じられなくて
何かいい方法がないかと模索してた最中に、【倒した】という時間経過のお話。
瞬時に――これだ!!
と思い、筆が走りました♪
忘れられないように、ちょくちょく銀髪の♂プリも登場させないといけないし、
ちょっとした大きなお話の締めとしては、(文才ない自分ですが)むしろ良かったと
思っております。
本当に感謝しております。ありがとう♪

ところで三次職(になるのかな?)はいつ来るんでしょうねェ(ぉ?

729 名前: 413 投稿日: 2004/02/15(日) 14:53 [ ec20kbjY ]
彼の仲間の喜びの表情を見たとき。
遠い、遠い、彼方に置き忘れたものを見た気がした。
そういえば、単独でない仕事は久しぶりだな。

「ありがとう。礼を言うよ」
仲間と合流した騎士は微かに頭を下げ、そういった。

騎士が仲間を救うために囮となったこと。
騎士の仲間も騎士をおいかけ、苦戦しながらも近くまで来ていたこと。
その行動の要因、彼らの絆というものは、私には、理解できないものではあった。

彼らは身に受けた傷よりも、疲労の蓄積がひどかった。
それでも、「お手伝いします」と、いうプリーストの申し出を、
「足手まといだ」と、私は切り捨てた。
青ジェムを三つ使い、ワープポタルをエトアに開かせる。
それなら、と彼らは持っていたジェムを置いて、白い光の中へ消えていった。

「何を苛ついてるんだ」
自問。
一階で助けたPTも彼らも、仲間というものだった。
それが何故、指に刺さったトゲように心にかかるのか。

「ロウさん、行きましょう」
ディア達はすでに歩き出していた。
「あと一組、だな」
救出が終われば、おそらくミケルと私、ディアとエトアで別れるだろう。
今はたまたま目的が一緒に過ぎないのだから。

730 名前: 413 投稿日: 2004/02/15(日) 15:32 [ ec20kbjY ]
ファルコンの姿がはっきりとしてくるにつれ、敵の数も多くなってくる。

すぐにでも暴走しようとする術式を必死で制御しつつ、攻撃魔法を撃ち込む。
横をみれば、エトアも額に汗をかいている。
弱まっている奇跡の確実性を増すために、より多くの祈り、精神を消耗しているのだろう。

「攻城兵器、の、ところみたいです、ね」
地図を思い描きつつ、確認する。
「そう、だな」
既に皆の息はあがりつつある。
正直、生きているとは思えませんが、とは口に出さずに、新手に向けてボルトを放つ。

階段を昇りきり、左にむかえば、ファルコンの主人がいるであろう、
騎士団下部、深淵の騎士が出現するポイントにつく。

おそらく、深淵だけでは、すまないでしょう、ね。
息を大きく吸い込み、階段を駆け上がる。
嫌な感覚は、増すばかりだった。

731 名前: 413 投稿日: 2004/02/15(日) 16:04 [ ec20kbjY ]
ポケットからイグドラシルの種を取り出し、ディアに投げる。
「もっとけ」
いぶかしげな表情でディアが私を見返す。
「たぶん、ボーリングバッシュが必要になる、と思う」
予感、としか言いようがない。
危険を報せる警鐘が、そこに何か厄介ではすまないものがいる。と告げている。
ディアの了解を確認せずに私は走り出す。

あぁ、くそ、やっぱりだ。

深淵が ―― 二体 ――
黒い騎士がくつわを並べてこちらに馬首を向ける。

後ろで仲間が息をのむのがはっきりと聞こえた気がした。
でも、と私は思う。
禍々しい気は深淵の後ろ、ファルコンの真下からのほうからなのだ。
「ディア、右のほうを頼む」
先に駆け出す。
後ろの二人が詠唱に入るのが聞こえた。

『バッシュ!!』
「――主よ憐れみ給え「キリエエルレイソン!!」
「――彼のものを守りたまえ「セイフティーウォール!!」
ディアのほうはレイドリック、私のほうにはジョーカーがついてくる。
深淵の斬撃を盾で流し、足でかわしながらダメージを与えていく。

疲労で止まりそうな足を叱咤しながら深淵の横に回りこむ。
「ディアっ」
エトアが大声を上げる。
ブランディッシュスピアに巻き込まれたのだろう、
ミケルの近くにまでディアは弾き飛ばされていた。

732 名前: 413 投稿日: 2004/02/15(日) 16:35 [ ec20kbjY ]
ディアを吹き飛ばした深淵がゆっくりと馬首をロウに向ける。
こちらではディアを追いかけていったレイドリックと新たに沸いたレイドリック。
ディアはすぐに起き上がり応戦するが、深淵の方には向かえそうにない。

こちらはレイド二体。ロウさんの方は深淵二対にジョーカー。
どちらから殲滅するか――。
「エトアさん、ディアさんを頼みます」
躊躇は一瞬。決断と同時に詠唱を始める。
「デリュージュ!!」
まず、水場を深淵の足元に設置する。
「ディアさん、次の呪文と同時に――」
早口に指示を出す。
「ロウさんっ、私が呪文を唱えたら、飛 び 降 り て!!」
「なんだと!!」

鞄から三色のジェムを取り出し放り投げる。
「古の言葉もて空の理を歪めん、雷鳴よ轟け――」
「くそっ」
『ボーリングバッシュ!!』
『サンダーストーム!!』

暴走させた雷が水場を駆け巡る。
ディアさんによって押し込まれたレイドリックとともに、深淵の騎士が崩れていく。

733 名前: 413 投稿日: 2004/02/15(日) 16:41 [ ec20kbjY ]
次とその次あたりで完結させます。
やたら長くてごめんなさい(´・ω・`)

734 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/15(日) 16:49 [ nIof7Fhg ]
>>733
最後のほうリアルタイムで読ませて頂きました。
続きが気になる(*´ω`)

735 名前: バトルNo.002 投稿日: 2004/02/15(日) 17:24 [ IF9YmoAs ]
《挑戦者:プロンティラ職員》 《対戦指名:白き銀と黒き銀さん》
格好つけてんじゃねぇ①設定で、かかってこいやぁ o-`Д')=○)゜<゜).∵


イタタタタタ腹いてぇさっきくった焼きポポリンが効いてるみてぇヤツ毒だっけ?
迷宮の森に迷い込んで数時間だか数日だか
どこをどう歩いてんのか同じ所をグルグル回ってるニダ
ここいらじゃ見慣れねぇ骨魚やら火コウモリやら天井から生えてるフローラ
枝から枝に飛び回るフクロウ男爵は時々ふりかえってホーホーいいやがるし
足下の小さいソヒーはふんずけそうになるわで頭グラグラニダ

「きやぁーーーーっ」
いっきなし森の静寂を破る悲鳴ニダ・・っつてもこの森は結構うるさぃ場所ニダ
アァァン(*´Д`)プリたんがマンドラゴラに襲われてるじゃなぃのプリたんの後ろには銀髪騎士
騎士の野郎プリたんを触手から助けるのかと思いきや羽交い締めにして
「2度も俺に抱かれるとは運のいいやつだ」とかなんとか無茶苦茶エロイこといってるし
義を見てせざるは有なきなりっつてことでおいら騎士の脳天に出納帳アタック!!
「最低」泣きながらプリたんは森の中に去っていっちゃぅのはいいんだけど
大の字に転がってる気を失った銀髪エロ騎士どう始末しよ?

グルルルル腹の虫が鳴きやがる
迷宮の森に迷い込んで数時間だか数日だかろくなもん腹におさめてないのよぅ
騎士のペコと目線がガチンコ!!騎士様いぃ携帯食おもちじゃなぃのwWw
「そいつは俺の相棒。勘弁してくれ」おっと銀髪エロ騎士様おめざめですか
かわりにと銀髪エロ騎士様は腰の袋からクロヘビ数匹とりだした
「こいつで一杯やろうじゃないか」と手際よく薪の火をおこす
アァァン(*´Д`)サバイバルってやつですか森の中でヘビってなんか萌
数々の死線の乗り越えた騎士様のたくましいこと惚れちゃぅニダ

数分後・・・・・・・イタタタタタ腹いてぇサイドワインダーって・・毒だっけ?

736 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/15(日) 18:55 [ 8gw.88JY ]
オノデン坊や

737 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/15(日) 19:29 [ FmWZsJIM ]
『ただいま』
Wizが夜の闇の中から帰ってきた
俺はベッドの上に座りながら
「おかえり」
と、一言答える
「ここまで運んできてくれたのは君か?」
Wizは『俺と後二人、プリとWizで』と答えた
どんな二人だったか思い出してみる
(プリとWizはリストと後もう1人長い耳したのが居たな)
「ありがとう、礼を言っておく」と、愛想も無く言う
「家に戻る」
そういってそこから出ることにしたが
『二人にも礼を言わないといけないから来るまで待ってろ』と言われ、
仕方なく「荷物だけとってくる」そういって宿を出た

家・・・つまり騎士にもらった家
GHに行ってからそれほど日は経ってないはずだが、なんだか懐かしい気がした
(やっぱり自分にとっての家はこんなものかな)とか思いつつ玄関を開ける
「ただいま」
返ってこない声(人が居るわけは無いな)虚無が俺を襲う
昼間は喧騒があるが、夜になるとそんなものは全くない
ここは静かで俺にとっては落ち着けるいい所だ

部屋まで歩く
足音が耳につく、部屋のドアを開けて荷物を取り出す
(ここから出ていくみたいだ・・・あいつにここにずっといるといったのにな・・・)
いるものだけ取り出し、家を出る

夜の街は露店はあるがほとんど売れていないだろう
人も居ないのに露店は出すってのはよくやるなぁ、と思う
宿屋の前に着く、もう少しぶらついて見たくなった
あたりに面白そうなところは無いかと探す
酒場を見つけた(夜だからこういうところくらいしかないよな・・・)
少しメインストリートから奥に行ったところか
酒は最近飲んでない、家をもらった騎士に付き合って少し飲んだのが最後か
俺は結構飲めるほうだったはずだ

眠くなるまで酒を飲むことにした

738 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/15(日) 19:59 [ FmWZsJIM ]
「こんばんは、まだやってるか?」とマスターに聞く
どうやらまだまだ閉店ではないらしい
店のライトと俺の足元のオーラですごく明るい酒場になってしまった

カウンター席に着く
「この店で一番アルコール度数の高いのを」と無茶をしてみる
『止めたほうがいい、その手前の段階で先日数名酔いつぶれたからな』とマスターにとめられた
「では適当に頼もう」といって適当に出してもらう
カクテルをもらう、結構いけるかな
まだまだ余裕だ

マスターととりとめも無い話をする
「記憶喪失ってどうすれば直ると思う?」
『失くしたものを見つけるんだ、時間もかかるさ』
「そうか」
・・・少し無言の時間
「知り合いにいつからそこに寝ていたのかわかんない奴が居てね」
「先のことも何も考えてないのに過去のことを探そうとしてる奴が」
『過去にしばられてちゃいけないな、先も見ないと』
『だが、過去を完全に捨てるなんて絶対に無理だ』
『あんたがさっき言った記憶喪失も自分が忘れてしまうだけで、絶対に誰かが覚えている』
『その誰かを見つければ、記憶なんてすぐに戻るさ』
と、言いたいことだけ言ってグラスを拭いているマスター

フゥと軽くため息をついて次に出てきた酒を飲む
今度はウィスキーだ
軽く飲む、琥珀色の液体が減っていく
グラスの中は既に空だ
マスターは結構無口なのかもしれない
此方から話しかけないと何も言わずグラスを拭いている
オーラからこぼれる光でなのか客が数名入ってくる
次の酒が出る
無色透明、結構きつい酒なのはわかった
一気に飲む、こいつはきつい、意識がぶっ飛ぶところだった
マスターは酒を出す前『考え事は止めときな』といってた気がする
『こいつでつぶれなかったのはあんたが初めてだよ』
そういって次の酒を出す
こいつも無色透明、さっきのより透き通っているような気がする
匂いだけで酔いそうだ
(危険だ・・・)
本能で察知した

「御代は?」
『それを飲んでからだ』
逃げようとしたけどぜんぜんダメだった
(客に無理やり飲ませるとは中々やるな、このマスター・・・)
逃げるのも男らしくない、さっき同様一気に飲む
(う、・・・)
意識がとんだ
マスターはしてやったり、と少しニヤニヤしていた気がする

739 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/15(日) 20:04 [ FmWZsJIM ]
久しぶりに書いてみました
少し遅れて一杯やってみました

いつも書くより少し長いかも(´・ω・`)
次どうやって続けようかと悩みます(;´∀`)

740 名前: バトルNo.002(その1:ぉ?) 投稿日: 2004/02/16(月) 01:03 [ wEKJ2J92 ]
《喧嘩売る人:プロンティラ職員さん》 《喧嘩買う人:白黒銀》
上等じゃぁ! タマとったらぁっ!! o-`Д')=〇Σく(-_-) AC

「――ボーリングバッシュ!!」
「ギチギチギチ――」
ともに最期の力を振り絞り、繰り出される渾身の一撃。黄金蟲との戦い。
結局、俺の俺一撃は奴の体を貫くことはなく、
――俺の意識は闇へと堕ちた。

――?
意識が戻る。
「ここは――って、どわぁぁっ?!」
目を開く、真正面にあった美女の顔に驚き俺はその場を転がり、近くの樹木で後頭部をモロに撃ちつけもがく。
「あ、お目覚めになられましたか?」
「今、また眠りそうになったがな……」
後頭部を摩りながら、とりあえず相手の顔を見る。
良い女だたが、やはり見覚えがなかった。
彼女は言う、その美しい顔を憂いで染めて。
「あなたは死なれました。
 天使の私は、あなたの最期の願いを叶えに参りました。」
と、

「――こここ、こんな事までなさるって聞いてません!!」
「るせー、どうせ俺は死んでんだよっ!何しようと勝手だろうがぁぁ!」
腕の中、もがく彼女に俺は叫ぶ。
「だだだ、だからって自棄おこさないでください――。
 だいたい、貴方がこの女性と最期の別れがしたいからって言ったから私が姿を似せてって、変な所さわらないでくださいっ!」
俺を振りほどき彼女は俺と間合いを取る。
「俺はいたって冷静だ。シチュエーション的な盛り上がりを演出する為に
 その女の格好させてんだよ。さぁ最期のお別れをさせろ――って
 こら、逃げんじゃねぇ!」
 その女の格好、もはや語る必要もあるまいが念のため、昨日俺が初物を頂戴したあの貴族の♀プリだ。
俺が喋っている間に背を向け逃げ出す彼女。

741 名前: バトルNo.002(その2:ぉ?) 投稿日: 2004/02/16(月) 01:04 [ wEKJ2J92 ]
「なんの説明にもなってませんっってきゃぁぁぁぁ!」
タイムリーに現れたマンドラゴラが彼女を捕まえる。
「――でかしたっ!」
「な、なんでここにマンドラゴラが?!」
「ん~、ヒドラの方が良かったかね?やれやれ、いやらしいお嬢さんだ。」
俺は悠々と歩み寄り、彼女を羽交い絞め。耳元で囁く。
一瞬の沈黙。彼女は想像できたのか
「――いあやぁぁっ!絶対いやぁぁ!!」
「じゃあトゲピはどうだ?」
「いやですっ!」
「ペコペコの卵は?」
「おっきすぎますっ!」
「ええぃ、我侭な奴だ。じゃあなんならいいのだ!」
アレも駄目、これも駄目では話しにならんではないか!
「……コデザ、かな?」
「ああ、なるほど」
はにかみながら答える彼女に俺は/最高
 ……
「貴様なんぞ俺のホ●ドで十分じゃぁぁっ!」
「ななななんでそれだけ伏字なんですか――ってか、いやぁぁ誰か――!」
ぐっ、と彼女を掴む腕に力を込め、大地へと押し倒す。
彼女の顎を掴み、俺のほうへ向かせると
「あん?2度も俺に抱かれるとは運のいいやつだ」
まだ観念できないのか、言葉を返そうとする彼女の唇に、俺は――
「それ以上書いたら板が荒れるニダ――!」
本日2回目の後頭部強打。薄れる意識の中俺は
「話が一回におさまりきらんかった。スマソ」
どこかの誰かに謝っていた。
 ――合掌

742 名前: バトルNo.002:おまけ 投稿日: 2004/02/16(月) 01:05 [ wEKJ2J92 ]
「――さて、分かっていますよね?ここにいるワケ」
男が二人、薄暗い部屋の中。一人は椅子に縛られ、もう一人はそれを見下ろし立っていた。
「一回づつの投稿の約束でしたが…」
「ま、待ってくれ!しかたがなかったんだ!!」
縛られた男が早口に言う。「話を聞いてくれ」
「ほう?どう仕方ないと」縛られた男の言い訳に興味があるのか、立っている男はそう応え、暗闇の中、ぼんやりと浮かぶ目が細められる。
「俺だって本当は短く纏めるつもりだったんだ!でも――」
縛られた男は懸命に自分の咎を否定し続けた。
「――でも、これでも削ったンだよ。これが限界だったんだ!
 本当だったら4枚立てで、うち2本はVIT騎士が♀プリを襲うエログロバイオレンスな内容になる予定で!!
 な、なな?あンただってそっちの方がいいだろ?
 男だもんな?
 うんうん、むしろそれを無理やり2本に凝縮させた俺の努力を――」
「――で、私の話の後半はどうなったのです。」
「ああ、削った。」
瞬間、自分を見下す視線がより一層細められたことに気付き、縛られた男の背を冷たいものが走った。
それは平和な現代を生きてきた彼にとって、産まれて初めての――殺気。
「連れて行け」
「「――はっ!」」
いつの間に
現れたのだろうか、縛られた男の両脇に立っていた二人の兵士が縛られた男を担ぎ上げ、別室へと運んでいく。
「や――止めてくれっ!許してくれ!
 かかか堪忍やぁ、後生やぁぁぁ!
 嫌やぁぁぁ!!わい、わい…
 後ろはっ、後ろは、まだぁぁぁ!」
「ふぅ……」
別室へ運ばれてなお、叫び続ける彼を、その部屋に一人残った男は呆れたようにため息を吐くと
隣の部屋にいる部下に届く程度の声で言った。
「――ヤれ」
「…………………………………………………………………あンっ」

  ――合掌

743 名前: バトルNo.002:おまけ、その2 投稿日: 2004/02/16(月) 01:07 [ wEKJ2J92 ]
「あなたは死なれました。
 天使の私は、あなたの最期の願いを叶えに参りました。」
「そろそろ名前くれ」
「駄目です」

   ――合掌

744 名前: プロンティラ職員 投稿日: 2004/02/16(月) 01:27 [ Kd4nRMMI ]
うはwwwwwwwwおkwwwwwwっうぇぉ下品ww まいりましたwWw

745 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/16(月) 01:52 [ zprPEllY ]
《朝鮮者:5割フィクション》《3番テーブルご指名です:プロンティラ職員さん》
④でお手柔らかにお願いしますm(_ _)m

私は神に仕えるプリースト。
神は崇拝する者に力を与えてくれます。
私が授かった力は『魅力』

早朝のプロンテラを私は歩いていました。
露店を巡り、疲れたので木陰で小休止。
すると目の前にペコに乗ったクルセイダーさんが現れました。
「結婚してください!」
大声(オープン会話)で突然言うものだから私は深々とため息を付いた。
早朝で良かったと本気で思った。
『魅力』は確かに有用な能力なのだが、この世界には男の人口がやたら多いのにも困り者だ。
『魅力』は要約すると『カリスマ』である。
私は同性の友達が欲しいだけなのに・・・。
と、ここで私はある悪戯を思いついた。
「条件があります」
如何にも女たらしそうなこのクルセイダーさん。
目を爛々と輝かせて、条件を迫ってくる。
私は微笑(邪笑)を浮かべながら言い放った。
「私と鬼ごっこで勝てたらいいですよ」
クルセイダーさんは簡単だ、と余裕の表情だ。
「制限時間は今日中、私に触れれば勝ちです」
こうして鬼ごっこ対決は始まった。

中略。
結果?
私に良く構ってくれる方々を20人程PVPに呼んで1日ガードして貰いました。
ええ、勿論全員青い発光体です。

糸冬了

746 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/16(月) 01:55 [ zprPEllY ]
スペシャルサンクス:姫プリ
この企画はギャグメインだと勝手に解釈して書いてみました^^;
絡み様無いかもですが、どうでしょう?

747 名前: バトルNo.003 投稿日: 2004/02/16(月) 04:44 [ Kd4nRMMI ]
《朝鮮ママ-リ:5割フィクション様》 《指名ありがとう:プロンティラ職員》
いっちょぅ揉んだるわぁぁ(・人・)ξ


「あんたもいい年だ。そろそろ身を固めたらどうだぃ」
最近、親戚のやつらと会うとこんな小言ばかり
「るっせぇーな!俺には夢があるんだ」
周囲の痛い視線にたまりかねて、俺は、そぅ言い残し故郷を飛び出した。

「ついに来たぜぃ」
ルーン・ミッドガッツ王国の首都プロンティラ・・ここに来るのは修学旅行以来だ。
とはいえ首都に働き口のあてのある訳でなし、3日も過ぎると滞在費も底をついてきた。
おめおめ田舎に帰るのもハジの上塗りか、そぅ思い悩んでた俺の前に現れたスィートハニー
こぃつは俺ンとこの田舎じゃお目にかかれない上玉だ。
ハイソな姫プリを嫁っこに連れて帰れば
田舎の親戚連中もさぞかし目ン玉ひんむぃて驚くだろう。
「結婚してください!」
俺の言葉にとまどうかと思ったら、姫プリはニッコリ笑って
「今日中に私に触れることができたら結婚しても良いですよ」
~~ぷっくりな安易な条件出してOKするじゃないですか!
もしや俺に一目惚れってヤツ?即OKも恥ずかしいってんで可愛い条件出したってとこかw

ゲシッ!!ガガガガ!!ゴッ!!
数時間後、俺はPVPルームで廃ガス連中に袋叩きにあっていた。
なすすべなく地面にはいつくばる俺、こぅなったらVITクルセイダーには耐えるしか道はない。
うつっぷした俺の数センチ先には、♀プリのスラリとの伸びた脚線美。
俺は、俺とペコを押さえつけていた廃ガスアサシンとハンターをはね除け
彼女の護衛のいない場所、地面を蹴って姫プリの上空へとジャンプ!!!!
~が、姫プリは見事な巨乳をプリンといわせて身をひるがえし
俺が地面に叩きつけられると、目の前にしゃがんでスリットから覗く太股で再び俺を挑発した。

糸冬了

陽が落ちて日付も変わった・・。
俺は酒場で、今日俺をボコボコにした廃ガス連中に囲まれていた。
「どぅです?このアングルそそるでしょう」
「めくれたスリットから覗くアンダーのラインもクッキリ!こいつが1枚10kですぜ」
俺の撮った姫プリの写真は飛ぶように売れた。これで当分の滞在費にはこまらないだろう。

___俺は、俺の夢、GVG報道カメラマンに一歩近づいた・・・・wWw

748 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/16(月) 06:27 [ /NqLGdhw ]
《乱入希望者:黄昏の名無四》 《お相手願えますか?プロンテラ職員殿》
 ④新キャラ考えるのだけは得意なので・・・。相手多くてご苦労様です。

「・・・この世の中、ネカマが多いって言うが・・・ネナベは少ないだろ?」
 ふらりとどこからともなく現れた彼、♂ハンターは、さっき、ペアPTを組んだらしいどう見ても、♂プリに、そういった。
「うっせー!!誰がネナベだ!!俺は男!!お・と・こ!!」 
「・・・そこのクルセさん、ダマされちゃ行けませんよー、こいつは女の癖に男に変装する変態なんですから」 
「だーーーー!!貴様ー!!俺のどこが女だってんだよ!!腐ってんのか!?その両目はよー!!」
 周りの目もきにせず怒鳴り散らす。
「・・・男は、こんな立派な胸ないだろ?」
 まさに早業だった。
 そうつぶやいた瞬間、ハンターの長い髪についていた、月光クリップが輝いた。
 そして、誰の目にもとまらぬまま、彼は、白い長い布を持っていた。
 しっかり閉じられていたはずのプリの前がはだけ、白い二つの大き目の膨らみが露わになる。
 巨乳・・・とまではいかないものの、それなりの大きさの胸に、思わず衆目の目が、特に男キャラの目が輝き、視線が釘づけになる。
「き・・・」
 ♂プリが、それを理解した瞬間、その場に座りこんだ。
「きゃあああああああああ!?」
 女特有の甲高い悲鳴。
 それを心地よさそうに♂ハンタはききながら、呟いた。
「男は、そんな甲高い声ださない」
 唖然とする衆目。
 その中で、たった一人、オーラを出しているWIZだけは気付いていた。

「・・・盗む合間に・・・5回も揉むとは・・・相当の漢・・・」
 しかし、どれだけかっこいいことを言っても、伸びきった鼻の下に、全ては相殺されていたとか・・・。

749 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/16(月) 06:34 [ /NqLGdhw ]
 忙しくなければお相手願いたいです。
 てか・・・なんか、皆様大人なノリだったので、ここで、自分的なエロい登場人物を出してみました。
 DEX>AGI型のスティハンタ(エロ)
 ネナベ(?)なプリのかわいそうなおはなし。
 もしかしたら・・・続くやも・・・?

750 名前: 413 投稿日: 2004/02/16(月) 08:40 [ SEJob442 ]
暴走する雷の爆風の煽りでマフラーがはためく。
その身に電撃を受けながらも深淵はこちらを向き、おぞましき咆哮をあげ、倒れた。

敵の殲滅を確認し、私は膝をつく。
ロウさんは、深淵の下をくぐり飛び降りた。
おそらく、魔法の影響下からは逃れられたはず。

「おーい」
ロウさんの声が聞こえる。
私達三人がロウさんが飛び降りた箇所を覗き込むと、
彼女がソードメイスを壁に突き立て、ぶら下がっていた。
「引き上げてくれると助かるんだがな」
彼女は苦笑していた。釣られて私達も苦笑し、すぐに引き上げる。

「わざと暴走させたな」
ヒナレの葉を噛みつつロウさんが睨みつけてくる。
「良い判断だったでしょう」
「死ぬところだったぞ」
「あなたならかわすでしょう」
ディアさんのその呟きに彼女は軽く笑い、すぐに真顔に戻る。
「行くぞ」


ただの観光旅行のはずだったのが何故こうなったのか、
これから起こる騎士団の異変の結末を、
そう、後に私は何度も思い返すことになる。

751 名前: 413 投稿日: 2004/02/16(月) 08:52 [ SEJob442 ]
仲間というものが、信じるに足る戦友であるのならば、
その時の私達は、確かに仲間であった。

躊躇なく魔法を暴走させたミケル。
ミケルの指示に合わせ連携したディア。
目立ちこそしなかったがPT全体を支えたエトア。

「行くぞ」

彼らが今の戦いの価値を知るときがくるのだろうか。
他人を無意識のうちに信じたその行動の価値を。
そうでなければ生き残れなかったという事実を。

752 名前: 413 投稿日: 2004/02/16(月) 09:34 [ SEJob442 ]
ファルコンの主人であろうハンターを含め、その場に生存者はいなかった。

血に濡れた黒い魔方陣が低い音を響かせ、まわっている。
「ようこそ。勝利した人間達」
攻城兵器に腰掛けた騎士が場違いな賛辞を口にする。

「あぁ、いやいや疑問はごもっとも、説明するから安心し給え」
口を開こうとした私達を制し、騎士は話し出す。
「そこに転がってる物体は私を召喚し使役しモンスターによる軍を作ろうとした、いわば愚者達だ。
 まぁ、しかし私も鬼ではない。折角、思考力を持ったままこちらに来られたお礼として、
 彼らの望みを半分でも叶えてやろう、という思いやりの成果が、そこの生きた屍なわけだ」
騎士の指差した先、ウィザードらしき女性が無表情で魔方陣の継続詠唱をしている。

「死者を弄ぶな、下郎が!!」
ディアが飛びだし、騎士に斬りかかる。
「ハハハ、彼らが望んだことだよ、人間」
騎士が剣を抜き応戦しつつ、笑う。
『ホーリーライト!!』
エトアが攻撃魔法を撃ち込む。彼女も怒っている、が、それは私もだ。
「全ての現象は帰結点へと――」
ディアを援護するように横に回りこむ。
『ランドプロテクター!!』
ミケルの魔法が黒き魔方陣を消滅させる。
「貴様が騎士の身体を奪ったのも、お礼というわけか!!」
怒りに任せて吐き出す。しかし、何故――。
「そう質問を急くな、人間」
ディアを蹴り飛ばし騎士は高く飛び上がり、攻城兵器の上に着地する。
「君達は勝利者だ、質問には答えよう。と、その前に」
騎士が軽く指を鳴らす。と同時に繰り糸が切れたかのようにウィザードが崩れ落ちる。
「…ッ」
エトアが顔を背ける。
「敗者は死すべき、だ」

753 名前: 413 投稿日: 2004/02/16(月) 10:18 [ SEJob442 ]
上に立つ騎士に向けてミケルとエトアはすでに詠唱を開始している。
「遥か昔の話だ」
騎士はそれを無視して言葉をつむぐ。
「古き神々と若き神々がいた。
 古き神々は暴力や悪徳といった原始的なものによっていた。
 若き神々は秩序や法則といった新たなものをうちたてようとしていた。
 当然起こる対立、貴様らの呼ぶ神々の黄昏という神々の戦いが起こった理由だよ」

『ホーリーライト!!』
『ファイアーボール!!』
「無駄だ人間」
飛来した火の玉を片手で弾き飛ばし、聖なる光をうけても微動だにしない。
「――戦いの結末は痛みわけだった。若き神々は一応の勝利をしたものの肉体を失った。
 古き神々とその眷族は隔離世へと追い込まれ、こちらに戻ろうとしても若き神々の張った結界のせいで、
 本来の力を発揮できず、また思考力も奪われた。――そう貴様らがBOSSと呼ぶ者共の一部のことだよ」

「だから無駄だといっているだろう」
後ろから殴りかかった私を騎士が盾ごと一刀の元に吹き飛ばす。

「彼ら若き神々の目を欺くには人間の身体を借りるのが一番なのだよ。
 というのが答えだ、人間。理解していただけたかな」
騎士が私達に向けて垂れる。

『ボーリングバッシュ』
ディアが攻城兵器に打撃を加える。
「だが、いささか脆弱なのが問題でね、出来れば、神の血を引く者の方がいい、
 そこの二人のうちどちらかの肉体をいただくとしよう――」
顔を上げた騎士が顔を捻じ曲げ笑みを作り、飛んだ。

754 名前: 413 投稿日: 2004/02/16(月) 11:09 [ SEJob442 ]
「エトア!!」
エトアを突き飛ばし、ディアが騎士に斬りかかる。
騎士はそれに付き合わずミケルの方へと転進する。
「舐めるな!!」
ディアのフランヴェルジェが騎士の背中を切り裂く。
「ハッハッー、舐めているのはそちらではないか人間」
騎士の身体が崩れ落ちると同時に、その身体より黒い瘴気が立ち上り無数の蝙蝠になる。
「ドラキュラか!!」
蝙蝠がミケルの背後に集まり、その姿をあらわす。
そして、高笑いをしながらミケルのその首に手をかける。

『セイフティーウォール』
光がミケルとドラキュラを囲む。
「舐めているのはあなたですよ、夜の支配者どの」
「ほぅ、術式を反転させたか、人間」
「動かれては厄介ですからね。エトアさん、ホーリーライトを」
「でもっ」
「道連れか、人間らしい考えだ。だが貴様が死ねば封印は解ける!!」
「くっ」
エトアが詠唱を始める。間に合わない。

考えるより先に飛び蹴りで結界をぶち抜く。
「動きを止めればいいんだな、はじめから教えろ、馬鹿セージ」
ついでにミケルを殴り飛ばす。
突然の乱入に唖然としていたドラキュラが私に向けてその爪を振りあげる。
『眞劍百破道!!』
気を使用した拘束スキル。肉体のみならず魂すらも固定する。
「あの世に帰れよ、耳障りだから」
「ハハッ、確かに舐めていたようですね」
「これなら反転結界の中を攻撃魔法が暴れることもない。死ぬのはあんただけだ」
『ホーリーライト!!』
動けなくなったドラキュラの腕が光によって消滅する。
「面白いな、人間。だが、ひとつ見落としてることがあるぞ」
ドラキュラがニタリと笑う。

「神よ、我に闇を撃つ力を――」

「黙れよ、いいかげん」
「人間、お前の過去は実に惨めだな」
「なんだと?」
「同族の人間に捨てられ、辱しめられ、それでもまた人間を信じるのかね、
 こ れ だ か ら 女 は」
「ふざけるな!!」
「隙が出来たぞ人間、お前の身体をいただく!!」

『ホーリーライト!!』

755 名前: 413 投稿日: 2004/02/16(月) 11:54 [ SEJob442 ]
一階で助けられた三人を含めた十人を越える冒険者達が騎士団に踏み込んだとき、
そこは普段と変わらぬ、いつも通りの彼らの狩場としての騎士団だった。

「ホントに異常なんてあったのか?」
「魔法も普段通りだし、な」
疑いの目を向けられたハンターが仲間を見返すが、彼らの仲間も困惑していた。
「もう少し、付き合ってくれ」
そういって、ハンターは頭を下げた。

「おーい、こっちきてみ」
上から他の冒険者が声をかける。
「すごいな、こりゃ」
彼らの立っている場所にはミケルが暴走させた雷の痕。
そしてその先にはディアが半壊した攻城兵器が佇んでいた。
「信じてもらえたか」
安堵のため息をつきながら、ハンターがいう。
「何かあったのは認めるよ、だが、それ以外は何もない。
 あんたらのいう異常の証拠といえるようなものは何もな。解散だ」
三人の意見を聞かずに、冒険者達はそれぞれ散開していく。

後に、騎士専用のペコペコの死体と折れた槍がみつかるが、
冒険者達によって処理され、この異変は公式記録に残ることはなかった。



to be continued

756 名前: 413 投稿日: 2004/02/16(月) 12:27 [ SEJob442 ]
六段ぶちぬいて騎士団編は一応完結です。誤字脱字は脳内補完をy=-( ゚д゚)・∵ターン
後で少し追加エピソードを書いておやすみママンです。
楽しみにしていた方いたらごめんなさい。もう、しばしお付き合いを。

>>734
ミラレテタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

企画たのしそうだなぁ(;´ー)y-~
参加している方頑張れ超頑張れ。ノシ

757 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/16(月) 15:18 [ LAdU4uOI ]
「この子?その行き倒れっていうのは。・・見たところアーチャーのようだけど。」
声が聞こえる。誰だろう。妙にはっきりした喋り方。
目を開いてみる。
薄い金色の、ウエーブのかかった長い髪が、最初に目に入った。
髪の間からわずかに見える耳は、怪我でもしたのか歪なかたち。
プリーストの服。ミニグラスに・・・・・不釣合いなタバコ。
「そうそう。こいつをさ、ルティエで拾ったんだよ。」
茶色い髪のブラックスミス。
頭には、大きな角の被り物。
言いながら、彼はあたしの頭にポン、と手を乗せる。

真冬の、凍りそうな空気の中。
あたしが眠っていたその場所だけは、なんだか温かい空気で満ちていた。
「よくもまぁ、そんなのばかりが集まるわね。この宿屋は。」
飽きれたような声でプリーストが言う。
「そんなのとか言うなよ。俺も皆も似たような境遇なんだから。」
ふてくされたように、ブラックスミスが言い返す。
ぬるま湯に浸した布を、あたしの手にあてがいながら。
「まぁ、いいんじゃない?同族愛ってやつね。」
相変わらずの調子で、プリースト。
それにはさすがに怒ったか、ブラックスミスは一瞬、彼女の方を睨む。
睨んだものの、その後何を言うでもなく、彼は黙々と作業を続けた。
あたしの手は凍傷だった。
何の準備もないままルティエに向かえば、無理もない。
挙句、白熊に襲われて傷を受けた。
このブラックスミスが助けてくれなかったら、
きっと今頃、あたしは積もった雪の下で凍っているところだっただろう。
寒さのせいか、体力をひどく消耗しているのを感じる。
「・・バカね。そんなのじゃ凍傷は治らないわよ。」
突然、プリーストがあたしの手を持ち上げる。
それと同時に、微かにリカバリーの呪文が聞こえた。
手の痛みが、すうっと引いていく。
「あまりにもあんたが不器用だから、見ていられなくてね。」
彼女はブラックスミスに向かって、怒ったようにそう言った。
「・・・悪かったな。」
ブラックスミスは、膨れっ面でそっぽを向く。

758 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/16(月) 15:18 [ LAdU4uOI ]
あぁ、そうだ。この喋り方。
今よりも幼い。けれどこれは、間違いなくカースの声。
今では随分と柔らかくなったこの辛口のプリーストは、ギルドメンバーで副マスター。
・・そういえば、あたしは未だに彼女の名前を知らない。

暖炉の炎が、薪を燃やしてパチパチと音をたてる。
窓の外には雪。結晶が見えるくらいの大粒の雪。
――そうだ、この日。この状況。
ギルドに入れてもらったのは、この日だったはず。
あたしがルティエで拾われて、数日たったころ。

そう。確か。
彼にもらったクリスマスプレゼントの中に―――



―――不意に、ドアがノックされる。
「そろそろ夕食よ。起きられるかしら?」
廊下から聞こえるプリーストの声。
はっと目を開けて、大丈夫、と返事をする。

昔の夢を見るなんて珍しい。
しかも、よりによってギルド結成の日・・・。
考えすぎかな。
あたしはそう思って、とりあえずリビングルームへと向かった。

759 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/16(月) 15:20 [ LAdU4uOI ]
>>756さん  おつかれさまでした~(*´ω`)
        さり気にずっとロウさんが好きだった本音。
        次にエンディング迎えるのは私の話ですかね。
        とか予想してみたり。みたり。

760 名前: バトルNo.004 投稿日: 2004/02/16(月) 15:42 [ Kd4nRMMI ]
《新規口座開設歓迎:黄昏の名無四様》 《担当窓口:プロンテラ職員》
このネタ・・対戦相手間違えてるにょ(´・ω・`)白●銀さんの得意分野では・・


ここはルーンミッドガッツ王国最南端、海辺の町コモドにあるカジノ
南国の浮かれた音楽と波の音を聞きながら人々はギャンブルに興じていた。
長い髪に羽根つき帽子をかぶったハンターは
隣にいるオーラWIZと談笑しながら、今夜の収穫を自慢しあっていた。
2人は、あるハプニングで意気投合し享楽の町にくりだした漢達だ。

『放送局員:こんにちは、こちらはミッドガルド放送局です。』

ざわめきの中、リゾート都市コモドでもひときわ脳天気な黄色い声が流れる。
「バレンタイン告白イベントか」
ハンターはカウンターテーブルに肩肘を乗せると
真鍮のバーにブーツのかかとをあてバーテンダーにマティーニを頼んだ。
「しょせん俺たちには縁のないイベントだ」
オーラWIZはうなずいて、どっしりとした背中をカウンターにもたれかけさせた。

『放送局員:密かに想いをよせている相手や、大事な人へのメッセージを』
『放送局員:放送局がアナウンスさせていただきます。』

オーラWIZはタバコに火をつけるとアイリッシュウイスキーを口元に運ぶ

『放送局員:それではさっそく、最初のメッセージから』

『あなたと出会えた奇跡。それが私の一番の宝物です。』
『不器用でうまく言えないけれど・・好きです。世界中で一番好き。』
『素敵な長い髪をとめた月光クリップに』
『羽根つき帽子のよく似合うわたしの愛するハンターさん。』

「おっ」思わず赤面するハンター
周囲の目はいっせいに彼に集まる。

『ずっと一緒にいようね♪男どうしだって恋愛は自由だモン』
『いつも隣にいるラブラブオーラファイヤーWIZより』

Σ( ̄□ ̄;)
「バックステップ!!」近くにいたアサシンが引く、「速度増加!!」プリも引く。
どんよりしたQMの中、2人の男は自然石化していた・・・。

「ふふ・・これは軽い挨拶がわりよ」柱の影でほくそえむ男装のプリースト。
2人の男達はまだ知らない
粘着質なプリの手により、これから始まる残虐な報復の日々の悲惨さを__

761 名前: プロンテラ職員 投稿日: 2004/02/16(月) 15:43 [ Kd4nRMMI ]
黄昏の名無四様
>>748 の「・・・盗む合間に・・・5回も揉むとは・・・相当の漢・・・」で大爆笑
すでに敗北を喫してましたw

5割フィクション様
ふふふ・・スキだらけですぜ。バッチリSS撮らせていただきましたw
姫プリのお宝写真はネットでも販売予定です(ぉ

762 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/16(月) 16:55 [ 0GgZqEMQ ]
《To:プロンティラ職員》 《Res:いい加減年寄りな騎士》
設定:昔話

「いろはにほへとちりぬるを」
「がいじん」
「おとしだまください」
「にほんごすこしだけできます」
あぁ、面倒…。
やっぱりここの言語は苦手だなぁ。
あ、もうすぐゲフェンだ。

~~~

「けけけけ・・結婚して下さい!!」
え?
今、何て?
「え?上手く聞こえなかったわ、もう一回言ってもらえますか?」
そんな早口で捲くし立てられても…。
「…、な、何でもないです、すいませんでした…」
あ、え?どうしたの?そんなにがっくり肩を落として。
そんな顔しないでよ、ほら、笑って。

~~~

「ねぇ、あの時何て言ったの?」
「ん?何が?」
「ほら、初めて会ったとき」
「も、もう覚えてねぇサ、そんな事」
「…、ふーん」

~~~

「ねぇ、そろそろ教えてよ、あの時の事」
「あぁ?何カエ?」
「そろそろー、教えてよー、あの時のことー」
「あぁ?もう一回言ってくれるカエ?上手く聞こえねぇサ」
「もう、すっかり耳が遠くなっちゃって」
「耳が遠くなったとは何事でぃ、わしぁまだ若いぞ!」
「そんな事にだけはまだ敏感に反応するのね、この年寄りは」
「何を言うか、わしゃ生涯現役だ」
「はいはい」

おわり

763 名前: バトルNo.001 投稿日: 2004/02/16(月) 17:00 [ 0GgZqEMQ ]

看板付けるの忘れてました。(照

764 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/16(月) 17:42 [ cWtb5Vtg ]
紫煙が天井にゆっくりと消えていく。
そろそろ見慣れた天井。
この館に滞在してもう3日、外はもう昼らしく、近くにある海からは穏やかな潮騒の音と海鳥の鳴き声が運ばれてくる。
「――ん、あ・・・・・・おはようございます~」
俺の右手から、まだ寝起きという事もあり、間延びした調子の声。
さっきまで腕に乗っかかっていたものがなくなり、俺の右腕に微かな痺れが走る。
それを無視して俺は体を捻る。声のした方向に半身になると痺れの残る腕で頭を支え、
自然と顔が綻ぶ自分に気付く、
「――ああ、おはよう。」
俺の笑顔を勘違いしたのか、彼女は慌てて寝癖がないか自分の頭に手をあて確認していた。

   『白き銀と黒き銀』

『――じき、時が来る。』

久しぶりに聞いた友の声には何も以前と変わるものは感じられず、それなのに、状況だけは刻々と最悪の方向へと向かっていっている。
今思えば、あの時、すぐに振り返れば奴を捕まえることが出来ていたんじゃないのだろうか?
 ――いや、
その可能性を即座に否定する。
そもそも俺と奴が再び合間見えるのは、奴のいう、『首都を墜とす』計画が整った時だ。
それの俺も奴も言わずのうちに理解していること。
奴が俺に捕まるリスクを犯してまで俺に会いに来るとは思いがたい。
しかし、実際に奴は来た。
つまりそれは、いざとなったら完全に俺から逃れられる用意があったということで、
・・・・・・それともそこまで俺が考えると踏んでのことだったのか?
「――どうかしたんですか?」

765 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/16(月) 17:47 [ cWtb5Vtg ]
「――どうかしたんですか?」
  ――こつん、
と、気がつくと彼女の顔が目の前にあった。
俺の額に当てられた彼女の額。
彼女の前髪が俺の顔を撫でるのが心地よかった。
「ん~、熱はないみたいですけど。」おかしいな?という表情で顔を離し、彼女は首をかしげた。

友が去ってすぐ、俺はきびすを返すと元居た裏路地を目指す。
意図して、というよりは体が勝手に動いた感じだ。
メインストリートを横断し、裏路地に入る前に目的の者にあう。
「・・・・・・あ、れ?」
俺が戻ってくるとは思っていなかったのだろう、彼女は間の抜けた声をあげる。
俺は彼女の腕を掴み引き寄せると、囁く。
「数日の間、二人きりになれる場所に行こう、」

――剣士は敵に会えば当然の用に剣を振るう。
     それは剣士としての本能であると言っても過言ではないだろう。
――人は、最期の時が迫るとしきりと何かを残そうとしたがる。
      だから、これも俺の本能。

思案顔の彼女を抱き寄せると、その腕に力を込める。
彼女は少し苦しげな声を一度上げただけで、後はただ抱きしめる俺に身を委ねた。

窓の外からは穏やかな潮騒の音と海鳥の鳴き声が運ばれてくる。
それでも、
終わりはもうすぐそこまで来ていた。

766 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/16(月) 18:01 [ cWtb5Vtg ]
コンプセプトは「避暑地で過ごすただれた生活」を美しく書いてみよう。
ちなみに、『下品』って言われたのを意識して、ではないですからw
『下品』は俺の誇るべき作風と自負しております!!

・・・今晩あたりこれ見たROの友人に「するなっ!」って突っ込まれそうですね(^^;

767 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/16(月) 18:20 [ 9dmGOzV2 ]
 プロンテラ職員さんに完全に負けた気分です(´・ω・)
 クリップ以外は特に特徴のないハンタにしようと思ったのですが、羽根つき帽子となぜか書かれていたのに戸惑いました。
 だって・・・羽根つき帽子どんなのか知らないのです_| ̄|○
 エロハンタと、ネナベプリの運命やいかに・・・(もうヤメロ)

768 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/16(月) 19:13 [ zprPEllY ]
同じく敗北_n。
私はギャグに向いてない仕様と1人自分を慰め(涙
必ず再戦致します。
では、その時まで(≧▽≦)ノシ

769 名前: プロンテラ職員 投稿日: 2004/02/16(月) 19:21 [ Kd4nRMMI ]
黄昏の名無四様
羽根つき帽子とは羽毛帽子のことです。
ウェスタングレイスに似た茶色のアチャ系専用帽子でめずらしくはないですよー。
エロハンタと、ネナベプリの運命やいかに・・・(*´Д`*)ハァハァ

いい加減年寄りな騎士様
お相手ありがとうございます。いつも楽しみに見ています。
騎士のドッペルはどうなったのでしょう。今後の展開期待してます><

770 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/16(月) 19:27 [ LAdU4uOI ]
なかなか盛り上がってますね対戦。
いつもと違った雰囲気に、一人ニヤニヤしつつ読んでます(´ω`)
プロンテラ職員さま、大勢のお相手お疲れ様です。ほんとうに。
・・4人分ですか。更新の早さに頭が下がります(*´ω`)

771 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/16(月) 19:28 [ wEKJ2J92 ]
>プロンテラ職員様
いわば公務員、
さすがに手ごわいぜ…
規定無視の俺はどっからどうみても敗北。
あ~、もうっ
…小学校以来の感覚だったな…(こんなこと言ってるから下品って言われんだよっ

772 名前: 436 (6Hr5RulY) 投稿日: 2004/02/16(月) 21:25 [ 3kpovYLQ ]
 土曜日は不注意でボンゴンとムナックの大量発生に狼狽し
全く対処できなかった相関図作成中のものです。
 今週いっぱいは多忙につき進捗が悪いですが、週末から
来週にかけて作業の再開ができればと考えております。
 目処がたち次第ご報告いたしますので、半月経過して
しまってはおりますが、どうかお待ちいただけますようお願い
申し上げます。

773 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/16(月) 22:44 [ KzByHVaQ ]
>>772
無くてもいいものを敢えて造ろうとしてるんだ。
急ぐ必要なんか全くない。
ノンビリヤレバイイノサー

FD3の鬼沸きはすごいよな。頑張れ、超頑張れ。

774 名前: バトルNo.005 投稿日: 2004/02/17(火) 10:30 [ j0c.o1KQ ]
《挑戦者:白黒銀》 《勝負ですっ:いい加減年寄りな騎士様》
③設定(過去話)で勝負ですっ!でも夢の中でも可ですw

「おやじぃ~、熱燗追加~」
「あいよ――兄ぃちゃんいい呑みっぷりだねぇ。こっちまで気分よくなってくるぜぃ」
「がはははは。言うねぃ言うねぃ」
俺は銀髪のVIT騎士。名前はまだ無い。
場所はアマツの酒場
桃太郎という英雄噺に興味があった俺は、それにまつわる話を聞きに来たつもりだったんだが、船が手違いで半日遅れて着いちまった。
よって今は夜。
まぁだが、そのお陰で普段呑んでる安物のエールとはぜんぜん違う味覚の発見をすることが出来たのだ。
手違いにかこつけて船代は半分にしてやったし、この「サケ」は美味い。ツマとして出されたこの「サシミ」とか言うのもなかなかいけるではないか。
魚介類を生で食うなど当初理解できなかったが、食ってみれば考えは変わる。
  今度、あの二人にも教えてやろう。
と、そんなことを考えていると、入り口の扉が音を立てて開いた。
「ほっ、今日は客の多い。」
親父は楽しそうに言うと「ほら、こいつであったまりな」と、来たばっかりの客に熱燗を振舞う。
狭い店だ、自然と隣に腰掛けた人物を見やると、長い耳をした女の同業者が居た。
「――相変わらずいい酒だな、」この店には良く来るのだろうか。長耳女騎士は様になった姿で酒をあおる。
「いい呑みっぷりだな。」俺の声にこちらを振り返る彼女に、お猪口を掲げて挨拶する。
「――ええ、」
やや間を空けて彼女が笑顔を返す。俺が無害と踏んだのか、それともいざとなれば力づくで何とかなると踏んだのか。
木窓よりの月明かりが彼女の銀髪に映えた。俺とは違い手入れの行き届いた美しい髪。
――まぁ良いさ、
俺は彼女の空になったお猪口に酒を注ぎながら思う。
――夜はまだ長い、
 今はその月を楽しむとしよう。

・・・・・・そろそろかな?
互いに酔いが回ってきたのを見計らって俺は彼女の瞳をじっと見据える。
彼女が何かを言うより早く俺はその頬に手を添えると、
「――哀しい目をしてるな」
揺らしにかかる。

775 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/17(火) 10:53 [ j0c.o1KQ ]
>いい加減~様
お暇ならば、お相手お願いします。
後は煮るなり焼くなり好きにしてやってくださって構いませんのでw

776 名前: バトルNo.006 投稿日: 2004/02/17(火) 13:16 [ j0c.o1KQ ]
《挑戦者:白黒銀》 《いざ勝負!:黄昏の名無しさん6(?)様》
③設定(過去話)で勝負ですっ!でも、夢オチでも別人でも可w

 ・・・・・・ああ、空が青い。
視界全体に広がる一面の青。
  俺は負けたのか?
「起き上がれるか?」
思考をクリアにすべく、俺は2,3度頭を振ると「なんとか、」
差し伸ばされた手を取った。
ここはPvPフィールド・プロンテラ。
俺に手を差し伸べた男は名も知らないオーラ騎士だ。
彼の紳士的な態度に周りを取り囲むギャラリーが歓声を送る。
 ――完全にやられ役になっちまったな。
だが、不思議なことに心はすっきりとしていた。
まさに完敗。
繰り出した攻撃の大半は回避され、その都度返される鋭い攻撃を俺は回避すらしなかった。
体力だけが自慢。力押しの俺は蓄積したダメージにうめく。
その瞬間を逃さず繰り出されるオーラ騎士の渾身の一撃。
全てが計算され尽くされた戦いだった。
「――絡んで悪かったな。」
俺の謝罪を、気にするな、仮面の下からの無感情な声。
オーラ
それは最強の証、
きっかけは首都で肩が軽くぶつかっただけだった。
古城でバフォメットにこてんぱんにのされて凹んでいた俺は、その相手にあたり散らした。
自分が目指すものを先に手に入れていた事に対する嫉妬もあったのだろうと思う。
気がついたときには「――決闘だ!」そう叫んでいた。

掴んだ手を伝い、彼のオーラの持つ暖かな温もりが伝わってきた。
――俺が切望する力
「なぁ、俺もいつかあンたみたいになれると思うか?」
手を掴んだまま問う。
するとオーラ騎士は少し考えるそぶりを見せて「やめておけ」と言った。
そこに至るまでの苦労が並大抵のものじゃないのか?
それとも最強ゆえの気苦労があるのだろうか?
だが――俺の意思は揺るがない。
「それでも俺は、」一言一言、噛み締めるように言う。
「あんたが」
――アンタが持つその力が
「――欲しいよ、」

・・・・・・・・・・・・あ゛

777 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/17(火) 13:49 [ j0c.o1KQ ]
>名無し6(?)殿
お暇ならお相手お願いします♪
同様、煮るなり焼くなり好きにしてくださいw

778 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/17(火) 14:03 [ UDZ86.hg ]
今日の夕食は、久々にギルドメンバー全員が揃って席についた。
そんなに人数も多くないギルドだけれど、全員集まればやっぱり賑やかだ。
彼はこの数日間モロクで何をしていたのか説明した後、
あたしに向かって“お前夕食の後ここに残れ”と、視線で告げた。
やっぱり説教が来たか、と内心舌打ちしつつ、今回ばかりは自分の非を認めて大人しく聞くことにする。
「ったくこれだからラティは。」
と、事あるごとにため息をつく彼に
「何言ってんの。泣いてたくせに。」
などと、鼻で笑いながらプリーストが横槍をいれた。
いろんな意味で場は盛り上がったけれど、それを聞いたあたしは複雑な気分だった。


夕食後、メンバーは各自思い思いの場所へと散っていった。
そのまま残ったメンバーも数人いるけれど、そんなことはお構いなしで彼の説教が始まる。
メンバーから離れた位置にあるソファに座った彼に手招きされて、あたしは大人しくその横に座った。
何を言うでもなく煙草をふかす彼の横で、しばらく気まずい沈黙。
彼は少し体を起こして、煙草の灰を灰皿に落とす。
そのまま灰皿に煙草を残し、横目でちらりとこっちを見る。
・・・気まずさ最高潮。
思わず視線をそらしたあたしの額に、冷や汗が浮かぶ。
「・・ごめんなさい。」
耐え切れずに一言。
「なんか泣かせたみたいで・・」
「・・・・・・・・・・・いや、それは・・・いいんだけど。」
言いつつ、何故か語尾が小さくなる彼。
「あいつに、色々聞いてさ。」
あいつ、というのはプリーストのことだろう。
「俺も悪かったな、って。なんか何も分かってなかったみたいで。」
何のことを話しているのか、わからない。
不思議そうに首をかしげるあたしに、彼は続ける。
「お前に無理させてたのは俺だったんだろ?」
一瞬、心臓が高鳴って、あたしはその場にかたまったようになる。
「気づいてやれなくて悪かった。」
違う。と、言いかけた口を、あたしは閉じる。
無茶をやってたのは十分承知だ。彼に追いつきたくて、たしかに色々無茶はやった。
けれどそれは、他でもないあたしの意思だった。
彼のせいだと思ったことはない。
けれど。
「もう、いいんだよそんなこと。」
あたしは自分の中で、既にそのことは整理し終わったんだ。

779 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/17(火) 14:04 [ UDZ86.hg ]
強くなって、彼に追いついて。どこにでも一緒に行けるように。足手まといにならないように。
この強さなら大丈夫だ、と、彼に認めさせたかった。
たしかに、そう思って今までは頑張ってきた。
「あたしは、強さでカースに追いつきたかったんじゃなくて――」

―――強くなるよりも。一緒に狩りに行くよりも。
「ただ、同等に扱ってほしかっただけ。」

別もの扱いは嫌だった。
“行って来る”とか一言残して、彼は他の人と一緒にあたしの知らない場所に出かけていく。
あたしはあたしで、自分のレベルに合った場所に一人で。 それが一番嫌だった。
他の人にそう扱われるのは、ある程度仕方がないとしても。
彼にだけは、そう思われるのが嫌だったんだ。
それは、確かに強くなることで埋めることが出来る差かもしれないけれど、
精神的には、やっぱりあたしは彼にとったら年下で、経験も明らかに少ない。
たとえ強さを極めたとしても、それが埋まらないのなら、強さには何の意味もない。
「・・なるほど。」
分かったのか分かってないのか、彼は真剣な眼差しでこっちを見ながら言った。
ソファから腰を上げながら、ポン、とあたしの頭に手を置く。
「ほら、立て。ちょっと体動かすぞ。」
「・・・・・・・は?」
やっぱり鈍いんだろうかこの人は。
困惑するあたしを尻目に、彼はかかって来いと言わんばかりに構えを取る。
「ちょっと待って、あたし素手なんだけど」
「俺も素手だ。問題ないだろ?」
「や、もともとの力が・・」
瞬間。彼の腕が左耳のすぐ近くで唸る。
音と風に驚いて、あたしは大きく右に避ける。
続いてもう一撃。無防備になった右のほうに来たのを、なんとか両手で受けた。
手がじーんと痺れたようになる。
軽く後ろに跳んで、三撃目も紙一重でかわす。
四撃、五撃。全て紙一重でかわしながらも、あたしは自分の弱点に気づかずにはいられなかった。
左が見えないことで、左側に来た攻撃は全て勘と音に頼るしかない。
そのために、どうしても回避が遅れる。
六撃目。 ―――油断した。
彼の拳が左側から目の前に迫ったのを確認して、あたしは思わず目を瞑った。
まさかあんな話をした後に、彼の拳を顔面に受けることになるなんて。
情けないと同時に、彼に対して怒りやらなんやらをひっくるめた感情が沸いた。

780 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/17(火) 14:04 [ UDZ86.hg ]
―――と。
当然、受けるものと思っていた攻撃の痛みが来ない。
そのかわり。
あたしは、思わず目を見開いた。
さっきまで散々攻撃を仕掛けてきた彼の腕が、あたしの肩にまわる。
引き寄せられるままに、数歩前へ。
気がつくと、あたしはリビングルームで立ったまま、彼に抱きすくめられていた。
顔を上げることが出来ないので、表情は分からないけれど、
彼の胸から伝わる鼓動が妙に早いのは、さっきの運動のせいばかりでもないだろう。
目を見開いたまま、ぎゅっと握った手のひらに汗が滲む。
あたしはどうしたらいいのか分からずに、とりあえずそこにかたまる。
そういえば、この部屋、ギルドメンバーがまだ残ってるんじゃなかったっけ?
そんなことを思って、チラリと横目でテーブルのほうを見てみる。
メンバーが三人、口をぽかんと開けてこっちを見ていた。
・・・・・顔が熱い。
「俺は、お前のこと格下だとか・・・思ったことがないとは言わないが」
彼が発する意味不明の言葉。
いつもならムッとしてみせるのだろうけど、この状況ではそれどころじゃない。
「今はそんなこと、まったく思ってない。」
言い切って、彼は少し顔を下げる。
彼の顔が、あたしの顔のすぐ近くにあるのに気づいて、妙に緊張する。
頭の中が真っ白だ。
「・・て言ったら、信じてくれるか?」
耳元で囁く彼の声は、いつもの調子とまったく違っていた。
その、なかば乞うような言い方に、あたしは思わず笑う。
笑った拍子にふっと気が抜けて、目からは涙が溢れ出した。
それを悟られないように、額を彼の肩に押し付け、その服をぎゅっとつかむ。
暖炉の薪がはぜる音。
締め切った窓に、風が当たって揺れる音。
その音に紛れるように、あたしは堪えきれず小さく嗚咽を漏らした。
彼は何も言わずに、そっと腕に力を込める。


残っていたギルドメンバーが、三人揃って部屋を出てゆく音が聞こえた。

781 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/17(火) 14:06 [ UDZ86.hg ]
さて。まぁついにこんな場面なわけで・・・
書き始めた当初は、こんなの書くことになるとは全く思ってなかったのに。
というか苦手なんですこーゆうの; 読むのは好きですが。
公表するのがなんとなく恥ずかしくて、間に二作も挟んでしまいました(´ω`)アハハ。

・・えぇと、なんといいますか・・・じれったい文章で申し訳_| ̄|○
以上。照れ隠し&言い訳でした。


対戦な流れぶった切り(´д`;)ごめんなさい。

782 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/17(火) 14:59 [ j0c.o1KQ ]
>名無しさん5(?)様
それを待ってました♪
/最高

783 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/17(火) 15:15 [ Wacxa.NE ]
こんにちは。毎度楽しく読ませて頂いております。
先日ハンターちゃんと銀髪騎士君が好きといった読者その9です。

ハンターちゃんのお話は綺麗に終わりましたね…
最後まで楽しく読ませて頂きました。お疲れ様でした。
…でもホムンクルスの瞳、あたりの伏線から、
第2部みたいなのがはじまるのでしょうか?

銀髪の騎士君は結局♀プリさんとくっついちゃったんですね。残念。
てっきり♂♀Wizか、♂プリとだとおもってt(鯖キャン
この段階でオーラになってしまうと、残すはインターミッション+
最終決戦のみというイメージですが、楽しみにしております。
がんばってください。

ではでは…

P.S.
夕陽のアサシンクロスの話がなんとなくグッと来てしまった
アサシン使いは私だけではないハズ…

784 名前: 413 投稿日: 2004/02/17(火) 16:03 [ gr884ei. ]

「使役はしません、ですが、僕の成すことに協力していただきます」

~~ 騎士団の異変、その後 ~~

影へ、影へ、と転移するスキルを使い、彼は見知らぬ森に出た。
時刻は逢魔が時。冒険者達ですらあまり好まぬ闇が、その口を開きけかけていた。

奪った肉体は、予想外に好都合な肉体だった。
「ハハハ。気を操れるということは瘴気も隠せるということ、か」
彼はしなやかな腕に繋がる肩を確かめるように動かす。
肉体を奪った後に少々手傷を負わされたが、まぁ、構うまい。

――しかし、気に食わんな
「そこに隠れてる人間、出てきてはどうかね」
その声に、木の陰からファルコンを肩にのせたハンターが現れる。
目隠しで覆われたその顔から、表情を伺うこと知ることはできない。
弓を構えることなく佇むハンターをいちべつし、彼は口を開く、
「お前ではない、
    私の後ろに隠れている貴様だ」
その声に応じるかのように彼の背後の木の陰からプリーストが現れる。
「おや、成功かな」
銀色に縁取らせた髪を揺らし、もう一人が足を踏み出す。

「貴様らも私と戦うのかね」
彼は、やれやれ、と肩をすくめる。
「えぇ、必要とあらば消滅してもらいます」
にこやかに、プリーストは穏やかでないことを口にする。
――心が読めんな、どうする逃げるか、それとも殺すか
「あなたの手の内は通じませんよ、夜の支配者さん」
銀髪のプリーストが片手を挙げると、ハンターはファルコン空へと離した。
高く舞いあがるファルコンを見上げ、彼は呟いた。
「…観られていたか」
「そういうわけです、当然、結界も張ってあります」

785 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/17(火) 16:14 [ UDZ86.hg ]
>>783さん
あぁ。ごめんなさい終わってません_| ̄|○
普通に続きます~

786 名前: 413 投稿日: 2004/02/17(火) 16:31 [ gr884ei. ]

「ただ殺す気ならば既に仕掛けているはずだな、人間、私に何を望む」
その問いかけに、プリーストは小さく笑い――。



――その宣告を聞いたとき、彼の魂は喜悦に震えた。
「面白い、面白いぞ人間!!」
深く染まっていく夜闇を仰ぎ彼は哄笑した。
「よかろう、貴様みたいな不届き者の成すことを、
   いや、背信者の成れの果てまで見届けてやろう!!」
プリーストは彼の哄笑を聞きながら、ハンターに声をかけた。
「ということで…。約束だ、君も協力してもらうよ」
その言葉にハンターは軽くうなずき、森の中へと引き返していく。
そのやりとりに、彼は疑念を抱いた。
「どういうことだ、人間」
彼の質問にプリーストは答えず、ファルコンの舞う世闇を見上げた。
その姿は、ここにはいない誰かに語りかけているようだ、と彼は思った。

787 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/17(火) 16:39 [ utJtGIwg ]
《出:黄昏の名無しさん6(?)》 《to:白黒銀様》
③設定(過去話)ウケテタトウ

ギャラリーからの歓声
俺は今PVPルームで人を切った

事の始まりはプロンテラでブラブラしていたら他人に肩がぶつかった
いきなり『決闘だ』といわれ仕方なく相手をする
PVPルームに連れて行かれ戦う
攻撃を仕掛けてくる相手
伸される気は無いので死なない程度に切り倒した
自分でやったのに(うわっ、いたそー)とか思って「大丈夫か?」と手を差し伸べる
ギャラリーが歓声を上げる
『絡んで悪い』等といっていたが特に気にしていないので捨て置く
『アンタ見たいになりたい』といわれる
・・・止めておけやたらいいことないし先も真っ暗だぞ
「・・・やめておけ」
『・・・それでも俺は・・・あんたが・・・欲しいよ』

マテ、俺はそういう趣味じゃない
そんな告白する女の子みたいな顔で言うのはヤメレ
さっきとは違うギャラリーの歓声
思わず手を離し、後ろに飛んで剣を抜く
「・・・止めを・・・刺そう・・・」

白刃を相手の首めがけて振り下ろした

糸冬了

788 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/17(火) 16:48 [ utJtGIwg ]
殺っちまいますた(´・ω・`)

実際にオーラ出さないほうがいいかも
俺はそれで飽きて今引退しようか考えてるくらいです
特定されそうなんで職とか鯖とかいいません

騎士の話が終わるころには引退してそうだ_| ̄|○

789 名前: 413 投稿日: 2004/02/17(火) 17:18 [ gr884ei. ]
―― カピトーリナ修道院 ――

「そう、で、死者たちはリザレクションで浄化したのね」
モンクギルド正試験官、童巴はそう聞きながら空いた湯呑みにお茶をいれる。
「えぇ、私も、他の二人もズタボロでしたがね、
 この異変の証拠は抹消すべき、という認識で一致しましたから」
出されたお茶をすすりながら、男は事の顛末を話す。

「とどめを刺しといてくれれば、こんな面倒なことにはならなかったのに」
ロウさんの身体を奪ったドラキュラを殺しそこね、逃亡を許した、
というところまで話したときに、童巴はそういった。
「…あなた方は仲間ではないのですか?」
怒りに震えながら質問した私に彼女はあっさりとこういった。
「私達は兄弟なのよ、仲間なんかじゃないわ、
 そして両親は神様なのよ、言ってる意味分かるわね?」

「騎士殿は記憶を取り戻すためにプリースト殿と一緒に発ちました、
 そして、私はこれからジュノーに帰ります」
そう、ディアさんは記憶を取り戻し次第、エトアさんと共にロウさんの救出を手伝いに駆けつける、
と約束をしてくれた。それまでに私は禁断の書とドラキュラの情報を解析しなければならない。

これで、終わりです。と私は空になった湯呑みを置き立ち上がる。
「それでは、これで失礼しますよ」
「はいはい、道中お気をつけて~」
報告に来るべきではなかったか、そう思いながらミケルは帰途に着いた。


誰もいなくなった室内で、彼女は湯呑み二つ分、急須にお湯を注いだ。
「あんな感じでよろしかったですか、長老」
その顔に先ほどの笑みは残っていない。
「えぇ、厄介な事態は幾つも想定されますわ、ですから」
そういって彼女は立ち上がる。
「少しの間、休暇をいただいきますわね」

790 名前: 413 投稿日: 2004/02/17(火) 17:32 [ gr884ei. ]
>>759
(;´д`)<ウァァ 嬉しいですけど恥ずかsiiiiiii
ラティさん達の方はハッピーエンドなのか、それともっ。/ワクワク

>>白黒銀さん
ごめん、喋らせすぎたかも。
仮キャラ設定はあちらに書き込んどきます。

>>名無シリーズさん
ということで騎士さんとプリさんを自由の身にしておきました。
ミケルとロウだけじゃ物語が広がなかっただろうて。多謝です。

さて、伏線残しながらも騎士団編終わりましたのでおやすみママン(=゚ω゚)ノシ

791 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/17(火) 17:51 [ N.zfI3qQ ]
 シャワーが地面にあたり、弾ける音。
 ドアが開き、湯気とともに、現れたのは、男・・・いや、男のような顔立ちではあるが、豊満な胸を持つ、女だった。
 女は、軽い部屋着に着替えると、ふとしたことに気付いた。
 何気ない振りをしながら、ドアの鍵と、窓の鍵を閉めると、叫んだ。
「ルアフ!!」
 青い光りとともに部屋に、人影が現れた。
「エローーーグ!!殺す!!」
 それとともに、人影に、近くにあった椅子を叩きつける。
 ばきゃっ
 鈍い音とともに人影、いや、ローグが、地面にふした。  
 それを、女は踏みつけ言う。
「おい、てめえ」
 女は、ものすごい見幕でローグを踏みつけながら、言う。
「はっはい・・・すいません・・・できごころだったんです・・・もうしませんー!!」
 それに、ローグは恐怖を感じ、ペコペコと必死に叫ぶ。
「・・・それはいい、それよりも、返せ」
 ばっと、女は、ローグに手をつきつける。
 それに、ローグは真っ青になりながら言う。
「・・・なんのことでしょう・・・」
「俺の下着だよ!!下着!!ポケットから見えてんだよ!!」
 見ると、ローグのポケットから、白い布キレが見えていた。
「・・・あっれー・・・おかしいなー・・・いつのまに・・・そっかー・・・スナッチャーがはつど「殺す」
 女の目は、真剣だった。
 本当に殺しかねない・・・そう思ったローグは、しぶしぶと、下着を返す。
「まだまだ甘いな」
 グニャ
「ふぇあああああ!?」
 いきなり、女の胸が、掴まれた。
 そして、もみしだかれる。
「師匠!!」
 ローグが、声の主を見た瞬間、声を上げた。
 羽帽子に、長い髪、輝く月光クリップ。
 それは、ハンターだった。
 何処から現れたのか、真剣な顔をしながら、やっぱり、女の胸を揉んでいた。
「こっっっの変態がー!!」
 女は、ばっと、相手を振りほどき、口を開く。
 その瞬間、唇に生温かい感触を感じた。

792 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/17(火) 17:54 [ N.zfI3qQ ]
 スティール
[1stキス獲得]

「俺の弟子だったら、これくらいはできるようにならんとな」
「さすが、師匠!!」
 女の体が、固まった。
 女は動かない、いや、あまりの事実に動けないのだ。
「今日の所は、弟子の失態に免じて、この位にしよう、だが、次は、○○を盗るからなv」
「しっししょう!!その時はぜひ俺もー!!」
  
 ・・・女・・・いや、ネナベプリの受難は・・・続く・・・?

793 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/17(火) 17:57 [ N.zfI3qQ ]
 続きました(´・ω・)
 ネナベ&エロのおはなし。
 今回は、ローグの皆様に悪い、エローグを出してしまったことにお詫び申し上げます。
 なんか、突発的に突っ走るだけの小説ですが、リクがあればまたかくような、かかないような・・・。
 スティールにこだわってます。

794 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/17(火) 18:04 [ j0c.o1KQ ]
>413殿
 おつかれさまです。
 後であっちの方も見て勉強しておきますです。

>名無し6さん?殿
 仕事中に爆笑してしまいまちた;;
 イイ!

>名無四殿
 女性読者を敵に廻しましたね・・・w
 在る意味『漢』よ・・・
 俺のキャラはKISSどころかアリスからエプロン盗もうとしてSP空になるだすよ;;

黄金蟲編でVIT騎士の勢いが加速して、一気にクライマックスまで駆け出してしまいそうだ(^^;
困った・・・

795 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/17(火) 18:18 [ KEHpW15k ]
 ゲフェンの宿でゆっくりとシャワーを浴びる
 今日一日の出来事を
 綺麗に流してくれればと
 どれほど思うことか・・・

 私とエトアはあの後
 ミケルさんと別れてゲフェンへ戻ることにした

 口約束ではあるが
 ロウさんを助ける手伝いをすることも
 伝えておいたが

 正直な話、あまり関わりを持ちたくないのも事実
 あれだけ凄惨な状況を見て
 好んで関わりあいたい人なんて
 相当に正義感が強い人だと思う

 ・・・別に私に正義感が無いんじゃないよ
 ただ怖いだけね・・・
 ちょっと言い訳がましいか・・・

 私は、シャワーの蛇口を閉め
 バスタオルを体に巻いてリビングへ戻ると
 エトアは既にベッドの上で寝息を立てていた
 一日でアレだけの支援魔法を使えば
 こうもなるだろう

 そんなエトアを見ていると
 私まで眠くなってきた・・・

 あぁ、明日からは気を取り直して
 自分の記憶を取り戻そう

 そう思い、私はベッドに潜る
 隣のベッドまでの感覚があまり無いことに気づく

「・・・お願いだからエトア、コッチ潜らないでね」
 ちょっと・・・小声でエトアに言っておいた
 気の掛けすぎかな?
 とりあえず、御休みなさい
 できれば怖い夢は見ませんように・・・

796 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/17(火) 18:25 [ KEHpW15k ]
>>413さん
すごい、綺麗に終わらせましたね(*>w<)b<文才分けてw
ってわけで赤毛騎士も完結に・・・

最近、進行が早くて・・・ちょっと流れに乗りにくい_| ̄|○

797 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/17(火) 20:07 [ Le25sbGM ]
私の名はライザー、職業はブラックスミス。
最近の口癖は『気合と根性』だ。
まぁ、そのあれだ。
先日の黄金盗虫との戦いで貧困の極みなのである。
別に先日の事を後悔しているわけではない。
久しぶりに冒険者に戻れたのだから・・・。
とりあえずカプラ職員に事情を話し、代わりのカートを借りる。
残金のほとんどをポーションに変え、私は炭鉱前にいた。

相変わらず薄暗いところだ。
だが、長年通っていた狩場なだけに迷うことなく地下へ向かう。
昔と違い人の少ない場所なので1Fは蝙蝠などを無視して進んだ。
B1Fは蝿の羽を使うのが定石だ。
定石通りに蝿の羽(倉庫に残しておいたやつ)であっという間にB2Fへ到着した。
「さて・・・亡霊鉱夫でも狩るか」
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・

飽きた。
昔から私は飽きっぽいのだ。
現に狩り始めて1時間程度だろうか。
そろそろ帰ろうかと思った時だった。
すぐ傍で交戦中だったアサシンが突然ハイディングしたのは・・・。
残された敵、イビルドルイドは標的を見失い、私へ狙いを定めたようだ。
「・・・マキシマイズパワー」
やれやれとため息をつき、私は火斧でイビルドルイドを消したのだった。

続く?

798 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/17(火) 20:40 [ Le25sbGM ]
「・・・すみません」
出てきたのは女のアサシン。
私は彼女を見て衝撃を受けた。
「?・・・すみません、怒ってますよね?」
私の表情をどう解釈したのか、彼女はひたすらに謝っていた。
私は極力平静を装い、一言だけ告げた。
「ドルは気合だ」

その後、30分ほど更に滞在してスケルワーカーカードが出たのは内緒だ。
私はプロンテラ南の定位置に戻り、カードを眺めながら先ほどの事を・・・否、彼女の事を思い出していた。
「・・・ったく、弟子の次は瓜二つか。ついてないな」
木陰に寝転がり、空を眺める。
木々の隙間から漏れる日差しが心地良かった。
この心地良さに身を任せ、今の思考を全て洗い流してくれればどれほど幸せか。
だが、私には災難が憑き物のようだ。
「あ、やっぱりここにいましたね」
あいつの弟子が私を真上から覗き込んでいた。
スリットから覗く脚線美とか何とかに目が行かなくも無いが、その程度で動揺する私でも無かった。
「何か用か?」
「少しお話に付き合ってもらって良いですか?」
私は身を起こして肯定の意を示すのだった。

続く?

799 名前: 436 (6Hr5RulY) 投稿日: 2004/02/17(火) 21:42 [ 7afsCaiQ ]
 相関図作成中のものです。今週は流動的です。
 本当に申し訳ありませんが、適宜確認していきますので
よろしくご指導ご鞭撻の程お願い申し上げます。

800 名前: 白き銀と黒き銀~WIZ~ 投稿日: 2004/02/18(水) 10:25 [ SFuZaBrA ]
東の空が薄く色づき始める。
早朝、夜の間にカプラ便でゲフェンへ向かい、『神々の黄昏』についての資料探しをし、なんとかそれっぽい本を数冊借りてきた私は、当然の如く激しい眠気に襲われていたわけで、なんとか目をこすりながら宿屋の扉を開けたところで気付く。
この宿屋、一階は酒場兼、食堂、カウンター。二階は泊り客の寝室となっているのだが、まだ、宿のマスターの起きていないという時間に、食堂の椅子によっかかって寝ている人影。
ナナシさんだった。
何かあったのだろうか?
そう思い近寄ると――う゛!
  酒臭い。。。
思わず一歩引く私。
よほどの量の酒を呑んだのか、あるいは呑んだのはよほどの酒か。
寝息大きく、時より眉の間に皺を作りながら眠るナナシさん。
  リストさんたちは帰ってきているかなぁ、
帰ってきて、もしも起きているんだったら キュアでもお願いするんだけど。
何にしろナナシさんは病み上がりなのだ。こんなになるまで呑むなんて――
  ――無茶な人
そういえば、と、無茶つながりで思い出す。私の相方は今頃何処で何をしているのだろう?
  《注・現在夢の中、天使に♀プリのコスプレさせて、襲っている最中》
何故かむしょうに腹が立ったので、ナナシさんに本の角で・・・角はやめて平の部分でコツンと突付く。
と、ふと彼の面につけられた、欠けた蝶の仮面の下が気になり手を伸ばす。
「――止めておけ」
数日前のテントの中でもそうだった。
まったく目にもとまらない動きで押し当てられる彼の刀。
「あ、あは、ははは。」目を逸らし私は乾いた笑い。
「大体、お前の狙いはなんなんだ?最初は狩りの相棒を探しているのかと思ったが――」
ナナシさんは多少頭痛もあるのか、頭に手をやりつづけた。
「――お前、俺を知っているのか?」
――言葉に違和感を覚えた。
 もしかして、
私は嫌な予感が当たらぬことを祈りつつ、口を開く。
「もしかして、ナナシさんも記憶喪失なんですか?」
私の嫌な予感を肯定するかのように彼は頷き肯定の意を示した。
――なんてことっ
元の体に戻る希望、
あの人の隣に女の私として立つ、そんな淡い夢が音を立てて崩れていく音が聞こえた。

801 名前: バトルNo.001 投稿日: 2004/02/18(水) 16:35 [ PYvIe5SQ ]
《To:白黒銀》 《Re:いい加減年寄りな騎士》

私はいい加減年寄りな騎士

アマツにも勿論行きつけの酒場はある。
アマツどころか全国津々浦々、行きつけの酒場というものがある私は、そのうち「全国酒場MAP」とか本でも書けそうな勢い。
そんなこんなでやってきたのは、狭くて小さい酒場。
客がひしめいているので、必然的に誰かとは相席になる。
私の隣では、同業者の青年が先に陣取っていた。
さっと一瞥して値踏みしてみるに、頑健な体躯に使い込まれた(=多くの被弾を経験した)具足、Vit型だろうか。
表情は、あまり聡くはなさそう、でも歪みは無い。

「いい呑みっぷりだな」
振舞われた熱燗をちびちびやっていると、その青年が話しかけてきた。
「――ええ、」
お猪口を掲げて挨拶する青年になぁなぁの笑顔で応じる。
特に興味は無かったので、それっきり、酒を飲む事に没頭していると、卒然青年の手が私の頬に触れた。
「――哀しい目をしてるな」
その表情は、余りにもアレだったので、思わず笑いが漏れる。
「何だよ、変な事言ったか?俺?」
心配そうな顔をして、青年が聞き返してくる。
「そうね、変か、変じゃないかと聞かれれば、変じゃない」
「正解か、不正解かと聞かれれば、不正解でもないわね」
「じゃあ、別に俺はおかしな事を言っていないのに、何故笑うんだ?」
改めて不安そうな顔をする青年。
「あなたが面白いからよ?」

にやにやしながら、何故だかとてもショックを受けて凹んでいる青年を肴に、酒を飲む。
良い肴があれば、酒も美味くなる、ごちそうさま。

席を立つ今際、この純朴な青年の耳元で囁く。
「――」
青年の反応は、矢張り面白かった。

802 名前: バトルNo.005 投稿日: 2004/02/18(水) 16:36 [ PYvIe5SQ ]

看板換えるの忘れてました。(こげ

803 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/18(水) 17:53 [ SFuZaBrA ]
>いい加減~様
うわ、なんか何言われたのかすげー気になる。
・・・そうか奴にも純朴な時代があったんだなぁ(シミジミ
返歌 thxです♪

804 名前: 436 (6Hr5RulY) 投稿日: 2004/02/18(水) 20:58 [ 0dLRGamo ]
 生理的嫌悪により盗蟲は見つけ次第、覚えたてのホーリーライトを
詠唱してしまう相関図作成中の者です。
 適当な番号まで図を作成しながら編集するかなどの方針を考えつつ
たまっている仕事を片付けております。ある程度形が見えてきたら
うpさせていただきますので期待せずお待ち願います。

 ある程度時間ができたら漏れも妄想に任せて何か書くのもいいかな
などと思いながら、今日も生活残業…

805 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/19(木) 08:01 [ QUOOCFIA ]
腕の中、彼女は小さくうめく。
眉間に皺を寄せ、横目に見える彼女の白く細い指は今もシーツに皺を作っている。
「・・・・・・まだ、痛い?」
彼女の様子から、確認するまでも無かったがそれでも俺は声に出す。
もう何度も繰り返しかけられている俺のその問いに、彼女は微笑み返すと
「――大丈夫です、」同じ答えを返す。
俺は、彼女のそんなところが凄く好きで、
 ――愛している
口をついて出そうになったその言葉をぐっと堪えた。
好きだ、抱きたい、欲しい
何度も繰り返し囁き、言葉と体を重ねても、越えてはいけない一線が俺と彼女の間にはあった。

    『白き銀と黒き銀』

「――そろそろ、俺、行くわ。」
窓から見えるのは、夕焼けに浮かぶ月。
海鳥がそれぞれの巣へと帰っていく姿。
 俺も古巣へと帰るときが来たのだ。
タバコをふかしながら、徐々暗くなっていく景色をじっと眺める。彼女の顔を見ることが出来ない自分が居た。
ふ、と、微かな振動。ベッドから降りる彼女。遠ざかる静かな足音。クローゼットを空ける音。そして、
「じゃーんっ」
不意に視界に飛び込んでくる白
「――どわっ」
驚く俺に満足したのか、彼女は、俺の頭の上に放り投げられた白い布を取り除き、笑った。
憮然。もう、おふざけは大概にしたかったのだが。文句の一つでも言ってやろうと振り返る俺の視界に映る純白のドレス。
部屋の中央、淡く輝くウェディングドレスを彼女は俺に見せるように片手に持つと、微笑みながら言った。
「私、もうじき結婚するんですよ」
部屋に流れ込んできた潮風がドレスの裾をはためかせた。

806 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/19(木) 08:02 [ QUOOCFIA ]
――日は沈んだ。
外には闇、月と星だけがそこに光を灯す。
遠くから聞こえるのはフクロウか、それとも山鳩か?
俺が酒に溺れ、優しさに付け入り、彼女をはじめて抱いたあの日、
「――元々、・・・前々から家の方にはずっと来ていた縁談らしくって」
ぽつぽつ、と話す彼女の声に俺は耳を傾ける。
彼女の結婚相手というのはどうやら遠縁を王族にもつ、つまりはかなりの良家の貴族らしく、
あの日、彼女は相手の家族と対面してきたと言う。
「――私に、もともとその縁談を拒否する権利なんてっ」感情的になりかけた言葉を彼女は止めると、再び続ける。
馬車で送ろう、相手の家族の申し出を柔らかく断った彼女は、一人星空を眺めながらゆっくりと我が家を目指す。
その道中に俺を見つけたらしい。
「びっくりしましたよ、だって久しぶりに会った友人が壁を殴ってるんですもの」
――友 人、
彼女は思い出を笑顔で紡ぐ。
一緒にチョコを作った時のこと。
こっそり後をつけ枝召還のゴスリンに襲われた時のこと。
俺と俺の相方の♂WIZとのKISSシーンを(勿論俺は即否定した)目撃したこと。
 彼女は本当に嬉しそうに話していた。
話は、俺と彼女が始めて出会った古城での臨時討伐隊の時まで遡り、
「知り合ってまだそんなに間が無かったんだな、俺達」
「そうですね」
彼女の笑顔に俺もつられて笑った。

「――その銀髪のプリーストさんに会ってどうするのですか?」真顔に戻り、彼女。
「止める、無理なら俺がこの手で――」返す俺。もう一つの可能性はあえて口にしない。
「だったら――」彼女は再びクローゼットへ向かうと、その中から一つ一つ慎重に何かを取り出していた。
見るとそれは防具だった。
「これを使ってください」以前俺が使っていたものよりも、一段鍛えられている物ばかりだ。
「――だがっ」貰えない、と言いかけた俺の口が彼女の唇でふさがれ
「――生きてください」
一瞬、泣いているかと思った。唇が離れ、見つめた彼女の顔は笑顔で、
「――約束する。」逆に泣きそうになる自分に気付き、屈み顔を隠すことの出来る足具の装備にかかった。

807 名前: 白き銀と黒き銀 投稿日: 2004/02/19(木) 08:04 [ QUOOCFIA ]
「――お前、まさかずっと居たのか?!」
館の前、俺が出てきたのに合わせ、茂みよりのっそり現れたペコペコに俺は驚愕の声を上げた。
――グェグェ
そいつは二度鳴き、肯定の意味か数度コクコクと首を上下さ、ついで首をピンと伸ばして見えた。
 『俺が居なきゃ始まらないだろう』とでも言ってるつもりなんだろうか?
「はいはい、――と、」俺は助走つけ、ツッコミ代わりにドシン、とペコペコに飛び乗った。
 ――グェゲェ!!
非難の声、
  怒ってる怒ってる、とほくそえみながらペコペコを旋回。館の入り口を見た。
   ・・・・・・。
入り口にはもうじき修道女を辞め、元の貴族の令嬢に戻る女が居た。
俺はその女の目をじっと見つめ、女は俺の目をじっとみつめ、
「――クシュンっ」
昨晩はどれだけの時間話していたんだろうか、東の空が微かに白く、朝靄が降りていた。
薄着の女に俺は微笑み「――風邪ひくぞ」
女も微笑み「そうですね――」
「じゃぁ、そろそろ出るな、」ペコペコの首を首都のほうへと戻す。
と、思い出し俺は首だけで振り返り「そういや結婚式っていつなんだ?」
「――ですよ。」彼女から聞いた日時、割と近い日だ。「見に来てくれるんですか?」
「そうだな、じゃぁその日だけは元・相方に勘弁してくれるように伝えておかないとな。」
「ですね。」
  最期の軽口が終わる。

視線を首都の方角に移し、ペコの手綱を強く握る。
「じゃぁ行くよ。・・・さよなら」
「――はい、」
  全力で駆け出すペコペコ。
森の緑が、地の茶色が、全て線を引き視界から消えていく。
後ろで何か嗚咽のようなものが聞こえたが、俺は振り返らない。
今はただ進むのみ
  今はただ闘うのみ――
 そう心に言い聞かせて。

808 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/19(木) 09:38 [ QUOOCFIA ]
・・・気がつけば、小生がここの載せさせて頂いた物語もバトルなどを含めて28本。
書き込み枚数に換算したら、1枚に纏めるのが苦手な小生、
80枚くらい書いているので無いでしょうか?

長文駄文のスレ汚し、今まで申し訳ございませんでしたっ。
宜しければ後少し、お付き合いください。

・・・・・・ところで、掲示板の『重要なお知らせ』が気になりますね。
話が盛り上がったところで、『――彼らの戦いはまだ始まったばかりだ!!』
みたいな事にならなければいいですが・・・

809 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/19(木) 13:46 [ BjYDlUAw ]
>>800
欠けた蝶の仮面
センセー、騎士って崩れたオペラつけてなかったっけ?

810 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/19(木) 14:08 [ BjYDlUAw ]
本でたたかれたような気がして目が覚める
仮面に何か手がかかったような気がして剣を抜く
白刃を相手の首筋にあて誰か確認する・・・Wizだった
(こいつは野盗では無かったはずだが・・・)
なんだかあせったような笑い方をしているWiz
1つため息をついて
「大体、お前の狙いはなんなんだ?最初は狩りの相棒を探しているのかと思ったが――」
と、相手に探りをいれる
本でたたかれて何者かによってつけられた傷が開いたか、記憶が戻るのを拒否しているのか頭痛がする
(こいつは俺のことを知っているのだろうか?クソ・・・頭痛が酷い)
「お前、俺を知っているのか?」
頭に手をやり何とか声に出す
Wizは青ざめた顔で
『もしかして、ナナシさんも記憶喪失なんですか?』
頷き肯定する
(も、ということはこいつもか・・・)

剣を納める
「すまない」と言っておくがWizは絶望しているのか聞いていないようだった
(大方、やっと見つけた手がかりも手がかりではなかったという所か)
一枚の写真を見せる・・・騎士が数名うつっている写真だ
「俺の手がかりはこいつだけだ。
  あんたは俺が手がかりだということをどこで知ったのかは知らない。
   だが、少し記憶が残っているのならそのことを聞いておきたい。」

(頭痛は二日酔いか、病み上がりにあんなものを飲む物じゃない)
記憶頭痛と、二日酔いの波状攻撃で俺はぶっ倒れる寸前だ

何とか気を持ち、Wizの話を聞きたいがWizは・・・泣いていた

811 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/19(木) 14:14 [ dyJx7.Zo ]
>白黒銀さん
GJ(><b
丁度次は貴族のプリに絡もうと思ってた矢先に良い話が・・・(^^;
※まだまだ絡むつもり満々
そんなわけで折り合いをつけつつ、次話書かせて頂きますね。

812 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/19(木) 14:19 [ BjYDlUAw ]
809がなんか嫌味だ・・・ゴメンナサイ、イヤ、マジで
騎士って崩れたオペラつけてなかったっけ?⇒オペラって書いてなかったっけ?
に脳内変換お願いします
アレ?それでも嫌味に聞こえる・・・そういうつもりじゃないです_| ̄|○
自分でも記憶が曖昧です、仮面としか書いてなかったっけ?

荒んでて809みたいな文章を書いたのかも、ゴメンヨー

813 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/19(木) 14:30 [ BjYDlUAw ]
俺の書いてる騎士を銀髪プリ側につかせて騎士と戦わせてみようとかいう野望(何

と、言うことで無理やりつなげちゃおうかな・・・

814 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/19(木) 14:54 [ QUOOCFIA ]
>>名無しさん6?殿
申し訳ないっ!!
未だに『蝶の仮面』と『オペラ仮面』との区別がつかないRO暦二年オーバー。。。
マジでごめんなさい;;
だって、俺ずっと昔からエラヘルムなんだもんっ/チネ
勉強不足でした><

銀髪プリと、ですかw
あまりお勧めできませんが・・・
あと2話見たら気が変わるかもですw
絡みは凄く嬉しいです♪

進行状況 この先の3話書き上げ一息中。
     なんとか6話程度に押さえきろうと善処しております><

815 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/19(木) 16:14 [ wiKnw6MY ]
age

816 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/19(木) 20:03 [ Hbs/1M6. ]
すごい、このスレ面白い。
ちょっと自分も書きたくなってきちゃった・・・。

817 名前: そんなこともあるさ 投稿日: 2004/02/19(木) 20:25 [ Hbs/1M6. ]
「―ああ、あんたか。また会ったな」
「久しぶり」
清算も終わり、そろそろ帰ろうかという俺の元に、そっと耳打ちしてくる声があった。
その女ウィザードとは、何回か臨時でPTを組んだ事がある。
だがこれと言って、特に会話を交わしたことなど無かったのだ。
頬の辺りで切った薄茶色の髪に、ウェスタングレイス。焦茶色の瞳は笑みを含んで、
何かを期待するように俺の事を見つめていた。
「ね、これからなんか予定ある?」
「いや・・・とくには」
「ちょっとお金も入ったことだし・・・どっか遊びに行かない?」
「ふーん、いいぜ」
俺はいつもの煙草を口に咥えて、街の中を歩き始める。
少し遅れて、女ウィザードもゆったりと歩を進める。

818 名前: 436 (6Hr5RulY) 投稿日: 2004/02/19(木) 21:04 [ NXJbMeOo ]
 相関図作成中のものです。のろのろですいません。
 もう一度見直しながら図の作成をはじめたりしておりますが、
当初申し上げました通り50程度で線がごちゃごちゃ _no

 今のところ以下のフリーウェアを利用させていただいております。
ttp://homepage3.nifty.com/neko33/lzh/ideafrg2.htm
 厳密な相関図にならず別にフリーウェアを何か探すべきかとも
考えておりますが、ともかくjpgファイルにて提供できるようです。
この場を借りまして作者様にお礼申し上げます。

 さて、つきましては、適当な時期にうpする場所をどちらか
教えていただきたいのですが、どこか指定の場所などあります
でしょうか?

 一定の進捗のタイミングでうpできればとも考えております
ので、長くお待たせすることになり申し訳ありませんが、
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

819 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/19(木) 21:07 [ O2hscNkc ]
見てると俺も書きたくなってくるんだよなぁ
でも文才なくて恥ずかしい

820 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/19(木) 23:02 [ aXVM4atY ]
ここは【匿名掲示板】ですし、思い切って書きましょうw
それに、書かずに後悔するより、書いて恥をかくほうがきっと楽しいと思いますよ♪

 以上、文才のない白黒銀でした。

821 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/19(木) 23:04 [ aXVM4atY ]
ちなみに、↑で文才以上に知識のなさを披露しております;;

822 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/19(木) 23:14 [ mBIdZDjw ]
リクエストしたいんだが
西村寿光風の作品が読みたいな

823 名前: 黄昏の名無シリーズ 投稿日: 2004/02/19(木) 23:41 [ 7xoej5tg ]
>>822さん
いっそ、リクするより自分で書いてm(ry

>>819さんと>>816さん
文才なんて必要ないですよ
必要なのは妄想力です
後は勢いでいっちまえーヽ(´∀`)ノ

 以上、一番文才がない人でした_| ̄|○

824 名前: 819 投稿日: 2004/02/20(金) 01:36 [ 6I6OUEvs ]
「・・・・・・」
月明かりでわずかに照らされた夜の草原で、一人の男が目を覚ます。
姿からして結構若いようだ。
「・・・・・俺は、眠っていたみたいだな」
男はゆっくりと立ち上がると、東に向かって歩き始めた。
「夜明けまでにプロンテラにつけばいいけどな」
独り言を呟きながら夜空を見ていると、ふと影が見えた。
「・・・・コボルト・・・か?本来群れを成して
 行動する種族が、何故1匹でここにいるんだ?」
もちろんその問いの答えが返ってくる筈はない、それどころか
まともに言葉が通じる事すらままなっていないだろう。
いや、答えの代わりと言うべきか・・・?
コボルトは男に向かって斧を横に一振りした!
男は咄嗟に後ろに飛んでそれをかわす。
「ファイアーウォール!」
その男WIZは自分とコボルトの間に日の壁を発生させる。
「ファイアーボルト!」
数発の火の塊が一瞬にしてコボルトを焼き尽くす!
「・・・・ふぅ」
WIZがその場に腰を降ろすと・・・。
「もういい・・・疲れた。」
そのまま横になる・・・
そしてその瞳はどこか悲しげな感情に染まっていた。
「俺は・・・・どうすればいいんだ?」

825 名前: 819 投稿日: 2004/02/20(金) 01:37 [ 6I6OUEvs ]
眠気全開な上、文才のない俺じゃこの程度が限界です
明日もテストなんでもう寝る
グンナイ

826 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/20(金) 02:25 [ Jo3VxvvQ ]
私の名はライザー、職業はブラックスミス。
最近の口癖は『最近の若者は・・・』だ。
たまに目上にも説教することがあるのは秘密だ・

私は現在大聖堂のとある一室に来ていた。
アコライトやプリースト以外にはほとんど縁の無い場所である。
その部屋は学校の教室の様な作りをしていた。
私の後ろにはホワイトボード。
目の前には十数人のアコライト&プリースト。
何故か♂:♀=1(私のみ):15(結局数えた)。
私は横に立っているプリーストに聞いた。
「・・・何をする気だ?」
「ちょっと話すと長くなるんですけど・・・」
要約するとお悩み相談室らしい。
私が相談員。
普通は神に仕える貴女達の方が相談員をするべきだろう?
凄く疑問だった。
彼女曰く、神の御言葉を賜るだけでは発想力に欠けるので、世間とのコミュニケーション(井戸端会議)を行う。
それによって発想力の向上に繋がり、また良き事は神に伝えると言う。
・・・正直な感想。
聖職者としてではなく、一個人として悩みを聞いて欲しいって事か?

この『悩み相談員のお悩み相談室』は週1回程度で開催されてるらしい。
あいつの弟子が主催で、週替わりで違う人(聖職者以外)を連れて来ては相談員をさせているらしい。
面倒なので非常に帰りたかったが、生憎場の空気が読めない私ではない。
仕方なくこの座談会に参加することになった。

続く?

827 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/20(金) 02:44 [ Jo3VxvvQ ]
大体の流れを聞き、私は教壇に立った。
「聞きたい事がある者は挙手、挙手が無くなり次第終了だ」
やるからにはとことん付き合う。
私の信念の1つだ。

まず最初の相談者、明らかに高貴なオーラ(99では無い)を醸し出しているプリースト。
「近々、私は神に仕える身でありながら結婚をすることになりました。これはいけないことでしょうか?」
いきなり暗いお題が来たもんだ。
「構わないと思う。私は神自体、人間の空想だと思ってる。だが、愛は人間の心に必ずある」
そう、必ず・・・。
嫌な思い出が脳裏を過ぎるが、表情には出さないで続ける。
「聖職者なんて作られた職業より本能が大事に思えたなら結婚するべきだろう」
相手に恵まれねば結婚は出来ない。
恵まれた環境であるならばわざわざ切り捨てる必要性が無い。
だが、プリーストはしばし黙した後、続けた。
「例えそれが政略結婚だとしても? 他に愛する人が居ても?」
プリーストは涙を流していた。
哀しい目だ。
同じ目をしてた時代もあった・・・。
「決められてから政略結婚と言うべきだな。愛が本物であるならば、やるべき事は1つだろう?」
「・・・一時の感情で動くと後悔すると言われています」
「で、言いなりになれば後悔しないのか?」
私には背中を押してくれる人がいなかった。
だから優しい返答は出来ない。
自然と空気が重くなる。
沈黙がどれほど経ったのか・・・。
しばらくして、プリーストは無言のまま、席を外した。
誰も何も言わない、何も言えない。
私だけ自然と口を開いていた。
「悩むのは自由だ。見る限り答えは急を要しているのだろうがな」
プリーストは速度増加を唱え、部屋から出て行った。

続く?

828 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/20(金) 02:47 [ Jo3VxvvQ ]
>白黒銀さん
絡み再び^^;
一応、銀髪VIT騎士さんと別れた翌日のお話と言うことで(汗
煮るなり焼くなり茹でるなりして下さい。
※スルーも可

829 名前: 黄昏の413 投稿日: 2004/02/20(金) 08:13 [ qP6NvJPw ]
つ[関連?リンク]

ネタスレまとめサイト様
ttp://netasure.hp.infoseek.co.jp/top.html
lydia板日記スレ
ttp://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/game/5427/1052647036/l100

<にゅ缶>
ネタスレ(本家?)
ttp://www25.big.or.jp/%7Ewolfy/test/read.cgi/ragnarok/1041417592/l50
小説スレ
ttp://www25.big.or.jp/%7Ewolfy/test/read.cgi/ragnarok/1048842760/l50

西村寿光はぐぐったけれど有用なサイトが見つかりませんでした。

書きたいという気持ちを大切に。その気持ちをネタスレは受け容れるでしょうし、
ここで敷居が高いと感じられるのなら他にも場所はあるのですから。

830 名前: そんなこともあるさ 投稿日: 2004/02/20(金) 08:28 [ UkqNhlcY ]
「ねぇ、あんたは何でギルドとか入んないの」
グラスを片手で弄びながら、女が言う。
「今はソロで狩ってるヤツなんて珍しいんじゃないの? みんなギルドに入って、攻城戦とか、色々ごちゃごちゃやってんじゃないの」
「へぇ、そうなんだ。俺ずっとソロだったからそういうのあんま知らね」
俺は久しぶりに酒の味を堪能しながら、女の言葉に相槌を打つ。
珍しいものでも見るように、女は俺の顔を覗き込んでいた。
「誘われない? こう言っちゃなんだけど、あんた結構強いと思うんだけど」
琥珀色の液体を、一気に胃の中に流し込む。
「ま、時々ね・・・」
「入らないの?」
「めんどくせ」
珍しく俺は饒舌になっているようだった。

831 名前: 黄昏の名無しさん 投稿日: 2004/02/20(金) 08:33 [ UkqNhlcY ]
>829
寿光じゃなくて、西村寿行では?
書いてもいいけど、それだとエロ小説になっちゃいそうな予感が。
いや、好きだけどね?w

832 名前: 白き銀と黒き銀~来訪者1~ 投稿日: 2004/02/20(金) 09:37 [ BCNsAY5Y ]
――首都、プロンテラ。
 メインストリート。
    噴水広場。
 精錬所。
   武器屋・防具屋、何故かカウンターの外に居る槍売り。
          旧剣士ギルド前。
 ペコペコ牛舎。
大聖堂裏の墓地。
   いつ行ってもその日が来ない図書館。
   ショウウィンドに陳列されたウェディングドレス。
俺には手の出し様の無いような高額品を陳列するお店。
     大聖堂。
  オーラが個としての最強を意味するに対して、集団としての最強の象徴、砦。
刃物振りかざし今日も元気な肉屋さん。
   目を射す木漏れ日。
投げ捨てられたタバコがそのままの裏路地。
 宿屋の二階、いつまでも肉が食いたいと騒ぐ欠食児童。
    今日もミルクを200zで売る詐欺師。

     『白き銀と黒き銀』~来訪者~

僅かに残った時間。
俺は首都のいたるところを廻った。
騎士ギルドに入ると、丁度剣士の少女が騎士に転職したところだった。
「――おめでとう」俺の言葉に「私も貴方みたいになれるでしょうか?」不安げに彼女は問う。
  ――ああ、俺もいつかこんな質問を誰かに投げたような気がする。
 あの人の言葉の意味が今ならわかる。
「やめておけ――」色々と、面倒なだけだ。
彼女は俺の反応に一瞬きょとん、それでも「でも、頑張りますっ」
――そうだ、それでいい。

裏路地の宿屋
彼女の手によって粉砕された扉は既に修繕されており、それがどこか物悲しく――
 ――俺は背を向けると通りを早足で抜けた。

833 名前: 白き銀と黒き銀~来訪者2~ 投稿日: 2004/02/20(金) 09:40 [ BCNsAY5Y ]
「――ビッキだって、ショボーン」
歓声。
裏路地を抜けた先で、枝を折り遊ぶ一団。
楽しげな笑顔、
 ――ああ、ここはいつも変わらない。
                  変えちゃいけない。

  ――ゴーン、
            ゴーン――

大聖堂より二度、鐘の音が響いた。
――ああ、そろそろか

俺は花を売る少女に声をかける。
「プレゼントですか?」頼んだ花を綺麗に包みながら、少女はませた微笑みをする。
「――いや、友人の結婚式さ。」我ながら上手く笑えていたと思う。

花束を胸に大切に抱え、俺は雑踏を歩く。
人通りが激しい。
花に傷つかぬように少し脇を歩くこととする。
 と、ふと通りの一角に目が行った。
そこは、数日前まで俺が帰らぬ友を待ちつづけていた場所。
友を待つ俺を迎えに来てくれる、もう一人なおせっかいな友を待っていた場所。
俺はそこに立ち、あの時と同じように雑踏を眺めた。


        「――時が、来たよ。」
        「最――悪、」
 
                 ⇒Next『死者の王・前編』

834 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/20(金) 10:10 [ BCNsAY5Y ]
>436さん
相関表お疲れ様です~♪
どこか良い場所ないですかね・・・
レタスレを纏めてくれている方に一報入れてみてはいかがでしょうか?

>5割フィクションさん
絡みありがとう♪
つなげてみせますっ!

>819さん&そんなこと~さん
ガンバです~♪
ドキドキしながら次を待ってますv

・・・駄目だ。
一体何話構成になってしまうんだ、これ...

835 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/20(金) 10:16 [ kgE1EMG2 ]
>>白黒銀さん
次が気になる~
何話になっても特に問題ないんじゃないかな?
832みたいな雰囲気は好きです

>>819さん
どんどん書いちゃえ~
肝心なのは文才じゃなくて、 妄 想 力 でs(ry

836 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/20(金) 10:29 [ kgE1EMG2 ]
泣いていたWizはどう見ても女の子って感じだった
(俺にそういう気はないんだが・・・う、二日酔いで気分が悪い)
このままベッドで寝てしまいたかったが
(Wizをどうにかしないといけない)
と、取りあえずWizをなだめる
朝の静かな雰囲気にWizのすすり泣く声、俺はどうにか泣き止ませた
その時誰か宿に入ってきた気がする
なだめてる姿はどう考えてもウホッな気が有る人のような感じだが
そんな気はないので堂々としている
(俺にはそんな気はない、堂々としていればいいだろう)
記憶については「話してくれる気があったらでいい」と言って部屋に戻る

ベッドの上に寝転がる
これから先のことも考えなきゃならない
Wizの事もある、自分の記憶を戻すことも
(先のことを考えるなんて今までしなかったのに・・・)
厄介なことを背負ってしまったのかもしれない
だが、これから生きていく上
目標がなく生きるよりはちょうど良いスパイスだ

(あー、頭いてぇ・・・)

837 名前: そんなこともあるさ 投稿日: 2004/02/20(金) 11:12 [ BzlWKXak ]
俺はニヤリと口の端を吊り上げる。
「ソロはイイぜぇ? レアが出れば独り占めできるし、年上の二次職の女が
声かけてくれる時もあるしな」
ふと、瞼裏に様々な面影が蘇る。
ノービスや一次職の時代、よくそんな女たちに親切にしてもらったもんだ。
みんな優しい女だった。
「ナニあんた『養殖』?」
女の顔に、ちらりと軽い侮蔑の色が浮かぶ。
最近はやたらレベル上げ手伝ってくださいだの、何かくれだの言うヤツが
多い。だが、俺はそんなヤツらと一緒にされるのはごめんだった。
「養殖ヤローが臨時に来れるわけねぇダロ」
鼻を鳴らして俺は答える。
「ま・・・独りで生きていくには賢くないといけないってこった」
「女には不自由してないって言いたいの? 何てヤツ。ホストにでも転職すれば?」
グラスを揺らして、喉の奥で笑いながら女が言う。
女の指は、幾多の戦闘を乗り越えてきたらしい、節くれだった指だった。
外套の下の身体もおそらく、適度に鍛えられ、美しい張りを保っている事だろう。
そんなことを考えながら、俺は女を眺めていた。

838 名前: 819 投稿日: 2004/02/20(金) 11:15 [ BzlWKXak ]
うふふ、お言葉に甘えてちまちまと書いてます。
男性視点で書く事が今まであまり無かったため、ちょっと
書きながらどきどきしてますw
みんなもどんどん書いちゃえー!

839 名前: 816 投稿日: 2004/02/20(金) 11:20 [ BzlWKXak ]
ごめ、↑上の書きこみは間違いです。スルーしてください;;
819さんごめんね。

840 名前: 819 投稿日: 2004/02/20(金) 13:11 [ lY6d1q/2 ]
ドンマイ

841 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/20(金) 16:40 [ Cq89OQvM ]
 黄昏の名無し6(?)さんが書かれている、WIZが、私のWIZなのか、他の方のWIZなのかわからない・・・_| ̄|○
 うちのイザド(仮名)は男だし・・・ううーん・・・どうか、どちらか教えてくださいませ><

842 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/20(金) 17:30 [ BCNsAY5Y ]
>名無四殿
あ、恐らくこっちの♂♀Wizですw
中身は女の子ですしねー。

じゃぁこっちの本編1本と補完用(巻き込み用ともいう)を載せさせていただきます。
時間経過また少しさせてしまったので、リストさん達の現在地は『不明』
(逆説的に何処にでもいられる様)にしてあります。

それでは、銀髪VIT騎士最終章の幕開けです。
『首都四方で起こる問題は、他の書き手様方に手助けいただけると、嬉しいなぁ』
なんて都合のいいこと考えてます。

843 名前: 白き銀と黒き銀~死者の王・前編1~ 投稿日: 2004/02/20(金) 17:33 [ BCNsAY5Y ]
――刻が来たよ、
相方が消えていった首都の雑踏
そいつは、まるで、あの日からずっとその場所で俺を待っていたかのように、悠然と再び俺の前に姿をあらわすと
あの時と何一つ変わらぬ復讐の炎を目に灯し、薄く微笑んで俺にそう告げた――

  『白き銀と黒き銀』
  最終章――死者の王・前編――

 ――ドゥンっ

耳をつんざく轟音と振動に、大半の者が地に伏せる。
立っていられたのは極僅か、運良く近くにしがみつくことの出来た者と、もしくは、この事を予期できた者。
俺と俺と対峙する銀髪のプリーストは勿論後者だった。
「お前、いったい――」
   ――――っ!!!!
俺が問うよりも早く、首都のいたる所で相次いで爆発音と黒煙が上がる。
それに呼応するかの様に、魔法の使用が禁じられた筈の首都プロンテラ、視界の隅、通りの向こうでストームガストの氷雨が見えた。
「テロか――っ」
 なんて間の悪い、
そう続けようとした俺は、正面にいる男の顔を見て確信する。
違う、これは偶然なんかじゃなく――
「――ご名答、これは全部僕の仕組んだ罠さ。」
遠くの爆風が噴水近くのこの場所まで煙臭を運ぶ、
奴は風に舞う髪を手で押さえながら、さも楽しそうに続けた。
「しかもこれはただのテロなんかじゃない」
そういって掲げた奴の手に握られているのは1本の枝。
「本数が何百あろうと、こんなものじゃ首都は滅んだりはしないっ!」
俺の張り上げる声に奴の微笑みは一層増す。
「相変わらず君はせっかちだねぇ。オーラが出たってのに、変わってないんだ」
奴の拳に力が篭り、――バキンっ、と枝の折れる音。
手の中から溢れた煙が一つの塊となり、枝の力によって召還されたモンスターが具現化する。
「――深、淵・・・。」

844 名前: 白き銀と黒き銀~死者の王・前編2~ 投稿日: 2004/02/20(金) 17:37 [ BCNsAY5Y ]
 ――いけるのか?!
背に担がれた一振りの獲物を確認する。
   ライザーのプチ強いアイスクレイモア
俺は其れを抜き取ると鞘をそのまま、正眼に構えを取る。
「――狂気よ!」
周囲はようやく事態を理解した商人たちが我先にと逃げ惑い、ごったがえしている。
 ――ろくな支援は望めないな、
首都の四方ではまだ戦い終えていないのか相変わらずの爆音が続いている。
鎮圧自体はそうは時間がかからないはずだ。
やがてこちらの事態に気付いた誰かが救援に駆けつけてくれるに違いない。
だが、召還された深淵はその時間まで待ってはくれない、黒き巨体は狙いを逃げ惑う商人へ巨大な槍を振りかざす。
 ――ブランディッシュスピア?!
槍術系最強にて最悪の範囲攻撃
その攻撃に幾人もの犠牲者が出ることは目に見えていた。
目の前にいる銀髪の相方をひとまず後回し、今は全力でこいつを叩くっ!!
鞘を投げ捨て叫ぶ!
「ツーハンドクィッケン!!」
己の全身の筋肉を最大限まで酷使することにより、常軌を逸した攻撃速度を得る大剣術系最速の奥義。
迫る深淵に、ターゲットととなった商人に諦めの表情が浮かび――
「本当に君は変わらない――」
「雄雄ぉぉぉっ!!」
「誰かが困ってると自分らの事情よりそれを優先して、」
「間に合わすっ、」
「・・・おかげで僕らはいつもおいてけぼり。」
「――ボーリングバッシュ!!」
「主人公気取りの糞野郎、――僕は君のそんな所が嫌いだったんだ。」

845 名前: 白き銀と黒き銀~死者の王・前編3~ 投稿日: 2004/02/20(金) 17:43 [ BCNsAY5Y ]
俺の練り込まれた一撃は、深淵を派手に吹き飛ばし、その先にあった噴水を破壊する。間一髪、なんを逃れた商人は thanks 逃走を再開する。
噴水の周囲の人の避難は既に完了していた。
ここなら被害の心配なく闘える。
俺は、剣の柄を強く握り締めると、再び気合を込め、瓦礫の中から這い上がる深淵へと追撃を加えるべく間合いを詰める。
が、俺よりも早く深淵に飛び乗る影。
「――っ?!」
その正体を見て一瞬の思考停止。それは俺のかつての友。自らが呼んだ深淵に、今更何様か?
「いいだろう、馬鹿で偽善者で大嫌いな主人公クンに、僕の力を見せてあげるよ――」
奴が浮かべた微笑、
「――っ」
ただならぬ寒気を感じ立ち止まる。
「――いくよ?」
足の下、もがく巨体に手をかざすと、
ゆっくりと確かめるように、奴は信じられない呪文を口にした。
「――アブラカタブラ」
深淵のシルエットが歪み、奴の右手袋の魔方陣へと吸い込まれていく。
そして、
「  ――チェンジ モンスター」振り上げられる奴の左手。手袋には鈍く輝く魔方陣。
突如奴の背後に現れる白き深淵。いや、それは深淵と酷使した姿を持ちながら、尚見る者に絶望と恐怖とを色濃く刻む、至上最悪のボスモンスター、
「ロ・・・、ロード・オブ・デス・・・」
俺の顔も恐怖で引きつっているのであろう、
奴の顔が醜く笑みに歪む。
「見たかい?見ただろう?これが僕の新しい力だよ!
 神の力さ!
 この力で世界は滅ぶんだ!!」

846 名前: 白き銀と黒き銀~死者の王・WIZ1~ 投稿日: 2004/02/20(金) 17:47 [ BCNsAY5Y ]
時間が私の心に静寂をもたらすまで、ナナシさんはそっと頭を撫ででくれた。
まるで、それは子供をあやすような拙い行為だったけれども、
何年ぶりかに、女の子扱いされたような気がして、私は嬉しかった――

「――それが私の知っている全てです。」
結局、完全に私が落ち着きを取り戻せたのはそれから数日後で、
良く晴れた昼下がり、なれない手つきで料理を運んでくれるナナシさんに私の覚えている全てのことを話した。
  自分がグランストヘイムがまだ平和だった時代の人間であること。
  そこで起こった何かによって、男の体に心を宿し、今の時代まで眠っていたこと。
  そして、眠り私を見つけ出し、この時代に起こしたのは数年前に古城に訪れた彼と彼の仲間らしいことを、
「――わからない。なにも、分からない。」
苦しそうに頭を抑え、頭をふるナナシさん。
「写真の人たちも声を聞いたら分かるかもしれません。」
顔までははっきりとはまだ思い出せないんですが、そう続ける私に彼は 充分だ。と答えた。
「・・・・・・これからどうなさるおつもりですか?」
間おいて、私が問う。
その問いにナナシさんは静かに首を振ると、「ともかくここに居ても始まらないだろう」と、もう一度行く価値が出来たな。
そう言って近くに置いてあった彼の剣を手に取った。
「私もお供させてくれますよね?」
記憶を失った者同士、失われた過去を取り戻しに行く為の旅。
旅への期待と、旅の最期に待っている、『あの人と結ばれる』というハッピーエンドの希望はまだ潰えたわけではない事に今更ながらに気付く。
「――」ナナシさんが口を開き、何かを言いかけたとき。

  ――ドゥン!

激しい振動と爆音が首都を揺らした。

外からの悲鳴。
誰よりも早くナナシさんは剣を抜くと宿の外へと飛び出す。
私もそれに続き、外に出、言葉を失う。

847 名前: 白き銀と黒き銀~死者の王・WIZ2~ 投稿日: 2004/02/20(金) 17:53 [ BCNsAY5Y ]
 ――こ、これは?

帯び重なる死体の山。
首都東門は
「バフォメット・・・とドッペルゲンガー」搾り出すようなナナシさんの声。
 突如現れたBOSSモンスターの手により壊滅的な打撃を受けていた。
嫌な予感がした。
首都のいたるところから煙と爆音と悲鳴が上がっていた。
見回す、特に酷いのは首都の四方にある門のあたりのようだ。
ここと同じくBOSSモンスターの襲撃を受けている?
 ――っ
ふと、誰かに呼ばれた気がした。
――中央へ、行かないと。
ふら、っと声に導かれるよう歩き出す私、襟を掴まれ後ろに引っ張られる。
目の前の空間にロードオブバーミリオンが炸裂し、一瞬で逃げ惑う人々が消し炭に変わる。
振り返ればナナシさん。
「――死ぬ気か!」
でもっ
それは直感だった。
 ――あの人が中央で戦ってるのっ!

  『中央には行かせない』
まるで、そう言わんがの如く道をふさぐ2体のBOSSモンスター。
   ――ヒール、ブレス、アルベルシオ
ロードオブバーミリオンを耐え切った数名の戦士達がナナシさんを中心に陣形を立て直す。
とっさにその陣形に加わり支援魔法を受ける。
バフォメットの後ろに見える崩れた中央の噴水。
――早く、あそこに行かないといけないのにっ

    ⇒<VS LoD>Next 死者の王・中編
     ⇒<VS 四方の門>Next You?

848 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/20(金) 18:02 [ Cq89OQvM ]
 いったい・・・何が起こったんだろう?
 私は、分断される思考の中、そう、思いました。
 神は・・・いないのでしょうか?
 そう思いたくなるほど、そこは、惨劇の舞台へと変わっていたのです。
 むせかえる血と、モンスターの濃い匂い。
 辺りに散らばるのは、死体と肉片。
 これが、人が起こしたものだと、私は、心の中で知っていました。
 ダメだ、ダメだ、ダメだ、自分を見失うな、怒りに狂えば、私は、きっと、またなにかを失う。
 
『お姉ちゃん!!お姉ちゃん!!お姉ちゃん!!』
『リスト(仮名)逃げて・・・』
『やだよ!!やだよー!!』
『お願い・・・』
『アサシ(仮名)が、もうすぐ来るから、アサシ(仮名)が、人を呼んできてくれるからぁ!!』
 血の匂い。
 血の匂い。
 だれの?お姉ちゃんの?
 やだ、やだ、やだ、お姉ちゃんが、この世に存在しなくなるなんて、お姉ちゃんが消えるなんて。
 
 お姉ちゃんを、消してしまう世界なんて、いやだ。
 
“だったら、どうすればいいか知ってるよね?[  ]ちゃん?”
 そう、知ってる。
 私は、わかってる。
 身に余る魔力の使い方。
 古代種ですら、時として凌駕する魔力。
 
 コワレテシマエ、コンナセカイ
 ―だめ
 イラナイ
 ―だめ
“[  ]ちゃん、気付いてるんでしょ?貴方だって、~神々の黄昏~なんだから”    
 ―そんなの知らない、そんなのいや、お願い、だれかワタシヲトメテ

 ふっと、目の前に、イザド(仮名)が、現れた。
 分断される意識の中、私は、叫びました。

「逃げてぇぇぇぇっ!!」

849 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/20(金) 18:03 [ BCNsAY5Y ]
VIT騎士の話とWizの話の間に、何かコメント入れておくべきだった;;
果てしなく見づらいポ。。。

850 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/20(金) 18:16 [ Cq89OQvM ]
「なんてこった・・・たく、なんで、こうもミツキのことを知ろうとするとこうなるかね?」
 ずきりと、右手に激しい痛みが走った。
「やっかいすぎる・・・」 
 リスト(仮名)
 彼女は、時として、この自分すら上回る魔力を発する。
 それが、なにかはよく分からなかった。
 火事場の馬鹿力だとか、そんな感じに思っていた。
 
 だけど、それは、違った。


 ~神々の黄昏~


 今の彼女には、その言葉が、ひどく合っていた。
 右手1本の代償は、ひどく安く、彼女に傷を少しつける程度だった。
 
「あれを、破る事なんて不可能なんだろうか・・・」
 今、彼女は、泣いている。
 あの、繭のような、殻の中で、“最後の審判”を下そうとしている。
「俺も、難儀な種族に生まれたもんだ」
 
 止めなければ。
 そう、本能がいっている。
 
 ミツキ・・・もう少し待っててくれよ。

851 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/20(金) 19:23 [ BCNsAY5Y ]
>名無四殿
コメントが間に入ってしまった。
ごめんなさい><
OWNストーリーかな?
ガンバっです♪

852 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/20(金) 19:28 [ kgE1EMG2 ]
~プロンテラ東門~
「ここは任す」
俺は他の人達に東門は任せて1人北へ向かいそこから西門へ急ぐ
つまり、挟み撃ち
今の俺ならただ1人でやってのける気がする
馬鹿みたいな数の死傷者、少数の敵にこれだけやられたのだ
破壊されつくした家々、俺のいた家、もう戻らない騎士にもらった唯一のもの
ボス程度では今の俺は倒せない
走りながら剣を鞘から抜く、右手に盾を取り付ける
かなり精錬されたブレイドだ、俺の力にはちょうどよいだろう
北門のボスモンスターを回避し西門までたどり着く

そこに待っていたのは、オークロードと黒蛇王だった
出会い頭に一撃をくらう
アロエの葉を使う、まだまだ余裕だ
「所詮この程度か」
そう一言、言った刹那オークロードに切りかかる
バッシュを連打する、いつもの狩方だが今は威力が違う
が、後一撃というところで後ろから蛇が攻撃を仕掛けてくる
直撃した
俺は吹っ飛び、直後オークロードの蹴りが入る
結構な痛さだ、骨は数本逝っただろう
最後の一撃
と、いわんばかりにオークロードが踵落しをくらわそうと足を俺の上に振り上げる

(殺られるか、所詮は俺の過信だったか・・・ここで終わるのも悪くはない。
  悪くはない・・・だが、Wizの事もある、家をくれた騎士もまだ戻っていないだろ
   やることはまだある、こんなところでは終われない)
    「死ぬわけには・・・いかないな!!」

853 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/20(金) 19:43 [ kgE1EMG2 ]
ブレイドをオークロードの踵に突き刺す
完全に膝から突き抜けたが、抜けそうにない
(く、オークロードは無力化したが剣がないとどうしようもない・・・終わりか)
最後の悪あがきをしようと、辺にあった枝をとる
(流石にこんなものじゃ蛇は倒せないだろうな・・・)

左手が怪しく黒く光る、吸い込まれそうな闇
枝は黒き剣に姿を再構築する
(魔剣か、全てを狩るには全てを吸い込む闇も必要か・・・今は力を借りよう)
蛇が仕掛けてくる、直撃を受けるがアロエの葉を使い切り耐える

魔剣の力を借りた俺は蛇を殺した、どうやって殺したのかは判らない
意識がなかった
意識を取り戻した時には2匹居たボスは真っ黒い肉の塊になっていた
ブレイドは地面に落ちている
左手に持っていた剣は枝に戻っている
小さい枝をバックパックにいれ、オークロードの踵から膝に刺さっていた剣を拾う
(中央の噴水へ急ぐ)
頭ではそう考えていたが体のほうは正直らしく倒れそうになった
剣で地面を刺して支える

「ちょっと回復してから行く」と誰に言うわけでもなく、横になった

854 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/20(金) 19:49 [ kgE1EMG2 ]
えーとマァ、まだ死んでないデスヨ
単騎突入かましてみたり、陣形組んだのに意味ないですな(ぉ
中編で復活しますよ。きっと、多分・・・(何

855 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/20(金) 20:06 [ L5WB/37w ]
>名無しさん6殿
うわっ、早くも西撃破、有難うございます♪

物語中盤……1日2本更新UPで来週の水曜あたりでしょうか(ぉぃ
……だめだ、遅すぎる。
俺は早く強気なハンターちゃんの話の続きがみた(ry

次回からはUP枚数あげて〇〇編・前編・中編・後編と纏めて載せていくことに
しますです><
魔剣使いのオーラ騎士さんに負けない程のうちの銀髪VIT騎士の活躍…描けるかなぁ(^^;

856 名前: 黄昏の413 投稿日: 2004/02/20(金) 20:12 [ 8ZDFXuO2 ]
「――で、この街にいるわけね」
「いえ~すにゃ」
「まぁ、慌てても仕方ありませんわ。お紅茶でも淹れましょう」
「私はミルクがいいにゃ~」


――死者の王・サイドストーリー――


首都、聖堂の一室で、三人の女性がテーブルを囲んでいた。
一人は聖堂に勤務しているシスター・セシル。
一人はモンクギルド正試験官・童巴。
最後の一人、いや人といっていいのだろうか、
黒い猫耳と、黒い尻尾をはやしたアサシン、
彼女もまた暗殺者ギルドの試験官であった。

「ずいぶんと大雑把なのね」
紅茶を口に含みつつ、童巴は猫シンを眺める。
「無茶いうにゃあ」
ミルクを舌先で舐めつつ猫シンが答える。
「そうですわ、元々は魔族といっても、彼女は所詮使い魔でしたのよ」
自分の分の紅茶を淹れつつセシルが口を出す。
「…セシル、フォローになってないわよ」

ジュノーの賢者ミケルがカピトーリナを去って数日。
元試験官補佐、ロウ、現ドラキュラの足跡を辿ることは困難を極めた。
ドラキュラ特有の能力と高い思考力を持ち、あまつさえ気を制御できる。
手配書をまわしたところで返り討ちにあうか、姿をくらませてしまうだろう。
それ以前に、いまだロウの肉体を利用しているという確証もない。
そこで童巴は旧友達を頼ることにした。
いまでは、それぞれが各ギルドの試験官の地位に納まっているが、
それでも彼女達は気持ちよく協力を承諾してくれた。

「この街のどこかにはいるはずにゃ、毛が逆立つにゃ」
尻尾をくねらせながら猫シンがさわぐ。
「あ~、はいはい分かったわよ、てかその語尾なんとかならないの」
「プライベートだからにゃ」
猫シンは自信満々にそう言い放つ。
まぁいいんだけどさ。そう呟き童巴はティーカップの縁を指でなぞった。


 ――ドゥンっ

大きな音と共に聖堂が揺れる。
「テロかしら、いえ、違うわね」
「うにゃ~、最悪にゃ、たくさんにゃ」
「…動くしかないようですわね」
セシルの言葉に彼女達は目配せし、席を立った。

857 名前: 436 (6Hr5RulY) 投稿日: 2004/02/20(金) 20:49 [ cTO1gmSs ]
 週末が非常に楽しみな相関図作成中の者です。
 適宜、図の作成に取り掛かりますので、よろしくお願い
申し上げます。どちらか適当なうpろだをご教示いただければ、
都度うpしたいと思います。また相関図作成に良いツールを
ご存知でしたら是非教えていただきたく存じます。

 まとめのあるサイトのBBSにも後日書き込みますので、
至らぬ点など多いとは思いますがどうぞよろしくお願い
申し上げます。

 それでは、よい週末を。

858 名前: 黄昏の413 投稿日: 2004/02/20(金) 20:56 [ 8ZDFXuO2 ]

――死者の王・サイドストーリー――

~首都北門、ギルド砦前~

そこでは召喚されたBOSSモンスター達と人間達との争いが繰り広げられていた。

「ふむ、王国騎士団が出張っておるようだな」
木々に隠れ、ドラキュラは呟いた。
もう一人が何をしているかは知らない、
ただ、一羽のファルコンが枝を咥え街のほうへと飛んでいった。
「まぁよい、私は私の仕事をするか」
彼が手をかざすと、足元の影が立ち昇り、彼を包み、元の影へと戻った。


「――槍部隊前へ!!」
戦況は騎士団側有利に進んでいた。
狐の格好をした悪魔とパイプを咥えた虎、高速で飛び回る蜂らしきBOSS。
その他モンスターを含めた敵相手に、彼ら騎士団と冒険者達の連合軍は勝っていた。
「隊長、あと一押しです」
「うむ、この戦いが終わったら、首謀者を見つけ出し吊るしてやる」
事後処理を考える余地がある程に指揮系統は上手く機能していた。

戦場よりはるか離れた木の上に立ち、彼は最も効果のある機会を窺っていた。
ファルコンの視界で見る限り、指揮をとっているものは一人。
撃つべき相手は、決まった。

――ヒュ

「――隊長っ」
指揮をとっていた騎士の首には二本の矢が生えていた。
誰が、と隊長つきの騎士は周りを見渡した。
可能性は、味方である冒険者の裏切りしか考えられなかった。

疑心は疑心を呼ぶ、連携が取れなくなれば密集状態では同士討ちが多発する。
魔法が味方を吹き飛ばし、自分を守ろうとした仲間の背中に矢が刺さる。
それが続くと、周囲が全て敵のように思えてくる。
実際は、数の上でも質の上でも負けてはいなかった、だが、彼らは負けを意識した。
その瞬間、戦線は崩壊し、モンスターの軍勢の砦内部への進入を許すこととなった。

首都北門・ギルド砦前。 敗北

859 名前: 黄昏の413 投稿日: 2004/02/20(金) 21:08 [ 8ZDFXuO2 ]
女性試験官NPCが好きなんです。

えーと、勝ってばかりじゃなんなので首都北門砦前は敗北にしてみました(笑。

目隠しハンター(彼)もこのあと首都街中に侵入する予定です。
女性試験官達とドラキュラと彼も暗躍の方向で
サイドストーリーとして絡もうかな、なんて。
なんて…(弱気。

860 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/20(金) 21:12 [ Jo3VxvvQ ]
私の名はライザー、職業はブラックスミス。
最近の口癖は『やれやれ』だ。
年寄りにとって最近の非日常は疲労が溜まるのだ。
年齢? 気にするな、気にすると禿げるぞ。

今日も今日とてプロンテラ南。
私はいつものように門の向こうから聞こえる枝テロの類の喧騒に耳を傾けていた。
いつに無く脱出者――つまり門から出てくる人の数が多いが・・・。
「ライザーさん!」
それに交じってあいつの弟子も門から息を荒げて走ってきていた。
「逃げるほどのテロか?」
「い、いえ、テロ、とは、違う、みた、いです」
とりあえず落ち着けと葡萄ジュースを渡す。
彼女はそれを一気に飲み干すと、事の経緯を話し始めた。
「突然街中にモンスターが溢れかえって・・・」
「複数でやれば可能だろう?」
「ボスクラスのモンスターも相当いるみたいなんですよ」
「・・・冗談だと思ったんだけどな」
「え?」
数日前の出来事を思い出しつつ、私は立ち上がった。
「支援頼めるか?」
「あ、はい!」
私達はそのモンスター溢れる首都に突撃した。

プロンテラ内部は酷い有様だった。
原型を留めていない死体が多々転がっている。
原型を留めている死体も多々・・・。
要は生存者がほとんどいない状態だった。
低級のモンスター達は粗方片付けたのだろう。
プロンテラ南に続く道は最も活気溢れる露店道なのだ。
買い物に訪れていただけだとしても戦える人物は多い。
今は目の前に戦える人物達しか残っていないが・・・。
しかし、結構な数がいるにも拘らず、何故か劣勢だ。
原因は・・・。
「てめぇ! 横殴りするな!」
「そっちこそ妨害すんな!」
「・・・・・・!」
「・・・!」
私は嘆息しつつ、座って観戦モードに入った。

続く?

861 名前: 819 投稿日: 2004/02/20(金) 21:23 [ 55sS16go ]
久しぶりにプロンテラに帰ってきた。
いつ見ても変わらない景色だ・・・・。
しかし・・・・・

何か嫌な予感がする。

俺の予感、特に悪い方のものは当たりやすいのに加え
今回は正解、といわんばかりに雲が淀んでいる。
普通、雨や雪が降る様な雲では、こうはならない。
が、何が起こるかなんて俺にわかる筈もない。
そう思い俺はプロンテラの中央の大通りを歩く・・。
ふと1つの露天が目にとまった。

「お、ビタタCかぁ・・・・だが今の俺にゃ
 手も出ないんだよなぁ・・・。」
「いらっしゃい!お兄さん、安くしとくよ~」
安くって言ってもその規模じゃ元々所持金のない
俺には意味がないだろうが。

・・・まぁそれ相応の値段の張る物だから、
売っている人に悪態をついてもしょうがないのだが。
気を取り直し、俺は応える。
「いや、今回は遠慮しておくよ。」
「残念だなぁ~、今度はごひいきに!」
俺はその言葉に相槌を打ち、再び別の露天を徘徊する・・・。
ふと、俺の目には銀髪のプリーストが映った。
別にプリーストも銀髪も珍しい物ではないが、
何かが引っかかった俺は細い路地に入っていったプリーストを追う。
だが、路地に入った時にはプリーストどころか、
誰一人・・・いない、それどころか普段はするような物音すら
聞こえない・・・。
俺の錯覚か・・・?だが、その予想を裏切るような物を
感じた俺は・・・
「サイト!」
それに呼応して、一つの影が現れる・・・
「・・・・・気配は完全に消したつもりだったんだけど」
先ほどの銀髪のプリーストである。
「勘だ・・・。それに気配を完全に消していても、
 それだけ嫌な殺気を強く放ってたら、気付く奴は気付く。」
「なるほどね。」
銀髪のプリーストは特に焦る事もなく頷いた
「何か見られて嫌な事でもあるのか?そしてその殺気・・・
 お前は何をするつもりだ?」

862 名前: 819 投稿日: 2004/02/20(金) 21:23 [ 55sS16go ]
「首都を・・・墜とすつもりだけど?」
彼は何でもないように応える。
俺も特に焦るつもりはないが。
「ほぅ・・・。」
「ところで、君はどうするつもりだい?
 君は見た所・・・・・自分の存在意義に疑問を
 感じているみたいだけど?」
俺の悩んでいる所を即座に指摘する・・・なんとなく気に入らない。
「あぁ。で、それがお前に何の関係がある?」
「僕に協力しないか?君の存在意義、というものが
 見つかるかもしれないけど・・・?」
その誘いを、俺は断った。
「今は断っておく、自分の事は自分で決める・・・。
 お前につきたいと思ったら、その時は俺がお前に
 会いに行く。」
「そうか・・・じゃ、いい返事を期待しているよ」
銀髪のプリーストは大通りに向かって歩き始める。
すると、一度振り返って・・・。
「面白いね君という人は。
 去る前に君の名前を聞いておこう・・・。」
「ヒデ、だ。今後どうなるかはわからないけど
 ・・・・以後よろしく。」
「では、敵にしろ味方にしろ・・・また会えるのを
 楽しみにしているよ、ヒデ君」
銀髪のプリーストの言葉を無視し、俺はその場に座り込む。
座り込んでしばらくすると、プロンテラの所々から
爆音が響いた。
どうやら、俺の返事を待ってはくれないらしいな。

「さぁて、悠長にはしていられないようだから・・・
 これからどうすっかな?」

863 名前: 819 投稿日: 2004/02/20(金) 21:26 [ 55sS16go ]
白黒銀さんの銀髪プリと絡ませてみました
明らかに目劣りしちゃいそうなんですけど、
あなたさえよければガンガン絡みます(ぇ

864 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/20(金) 21:48 [ Jo3VxvvQ ]
ただチームワークの問題でも無いらしい。
人の山から覗くモンスター、見えただけでフリオニ、マヤー、オシリス、フォラオ。
モロク方面ボスの大集合だった。
数分後・・・最後まで抵抗していたプリーストが倒れた。

「やれやれだな・・・」
フリオニとマヤーは倒され、弱っているオシリス、フォラオが残っていた。
チームワークが悪くともここまで出来るとは・・・。
妙なところで感心しつつ、私は身構えた。
「・・・2対1で勝てるとは思えんがな」
「そんなこと言わないでくださいよ~」
「元からボスを狩れるほど強くは無いんだ」
「じゃあ、どうするんですか?」
ボスが目の前にいつつもそんな会話が出来るほど私は焦っていなかった。
勝算ならある。
私は聖斧を握り締め、迫るフォラオに向かって真っ向勝負を挑んだ。
「遅いぞ、契約主」
空いたオシリスの前にはいつの間にやら1人のアサシンが対峙していた。
「契約主と呼ぶなと言ったはずだ」

「アスペルシオ!」
アサシンの限界まで精錬されたジュルが聖水を纏い光を帯びる。
既に弱っていたこともあり、いとも容易くオシリスの身体を切り裂いていく。
だが、オシリスも最後の抵抗とばかりにイシスを召喚する。
「バックステップ!」
瞬間、アサシンはオシリス達との距離を置く。
ターゲットを見失ったオシリス達の間にライザーが割り込む。
「カートレボリューション!」
取り巻きを一掃する間にアサシンはフォラオと戦い出す。
「凄い・・・」
私は彼らの戦いぶりにただただ驚きを隠せなかった。
息の合ったコンビネーション。
支援を忘れそうになり、慌ててヒールを掛けている内に弱ったボス2体も倒されたのだった。

続く?

865 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/20(金) 21:57 [ Jo3VxvvQ ]
良かった、南門残ってて・・・(汗
てな訳で勝手に南門書かせて頂きました(・・b
さて次は誰に絡もうか・・・(ぁ

866 名前: 819 投稿日: 2004/02/20(金) 22:01 [ 55sS16go ]
>5割フィクションさん

おつかれさまです~
いいなぁ文才あって・・・
ところで、5割フィクションという事は、
5割実話・・・・うわなにをするやめ


続けようと思ったらいくらでも続けられそうですね今回の
白黒銀さんの死者の王・・
皆さんの見てて面白いですし

867 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/20(金) 22:20 [ Cq89OQvM ]
 BOSS、BOSS、BOSS、辺りはBOSSだらけ、そこに、右手を押さえ、うずくまるWIZ。
 ・・・イザド(仮名)だった。
「なんで・・・こんなことに・・・?」
 人と、BOSSの海。
 負傷した体では、その波に揉まれるのは、ひどくきつかった。
 辺りを見まわす。
 しかし、だれも気付いていない。
 あの、中央の殻に。
 リスト(仮名)だったもの。
 イザド(仮名)は、喘いだ。
 だれも、彼の言葉に耳をかさず、ただ、目の前の敵を倒す。 
 どうすればいい!?
「止めなきゃ・・・いけねえのに・・・」
 霞む視界。
 遠くなる声。
 救いを求めるように伸ばした手は、だれかのマントを握り締めた。
 青い、光り。 
 崩れたオペラ仮面。
 見知った、篭手。
「[   ]!!頼む・・・リスト(仮名)を・・・あいつを助けてくれ!!」
 口をついて出たのは、たぶん、相手の名前。
 ああ、俺は、こいつを知っていたんだ。
 忘れていた。
 あれほど、ミツキから聞かされたのに。
 でも、うまく名前は認識できなかった。
 それでも、なんとなくわかっていた。
  
 こいつも、リスト(仮名)と、同じ、ソレなのだ。
 
 こいつなら、止められる。
 そう、心優しい・・・あの、姉が、妹殺しを行う前に。
「頼む!!俺と一緒に来てくれ!!」
 そいつは、驚いたように俺を見ていた。
 しかし、しばらく、ためらった後、頷いた。 
「中央広場に・・・殻は見えるか?見えたなら、そこへ、見えないならついてこい!」   
 転がっていたシロポを無理矢理ひっつかみ、一気のみすると、まだちらばっていたうちの数本を拾い、相手に押し付けた。

「ミツキ・・・いきてるなら、祈ってくれ・・・死んでいるなら・・・」
 “せめて、見守ってくれ”

 愛用のアクワンを握り締め、半場引きずるように、そいつと中央へと走る。

 間に合ってくれ、妹殺しか・・・最後の審判が完了する前に。

868 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/20(金) 22:32 [ Cq89OQvM ]
「セイ(仮名)ちゃん!?プロンテラに行くってほんとかい!?」
「カナタ(仮名)さん・・・私、行きますよ?」
「そんな・・・危ないよ!!俺もついていく!!」
「・・・カナタ(仮名)さん、ごめんなさい、あなたを巻き込むわけには、行かないの・・・」
 そう、セイ(仮名)を呼ばれたクルセーダーは呟くと、カナタ(仮名)と呼ばれたプリーストに、当身を食らわせた。
「イッツさん、よろしくお願いします」
「・・・力になれんで・・・すまん」
「いえ、貴方は、カナタ(仮名)さんを、安全な場所につれていってくれるだけでいいんです」
「ウッド(仮名)がいなければ、俺も参戦したんだがな・・・」
 騎士は、そう、呟くと、ペコにプリをのせ、走り去る。
 残ったクルセの後ろから、声が聞こえた。
「初めまして、セイ(仮名)さん」
「ああ、スオウ(仮名)くん、初めまして、お名前だけは良く聞いてたよ」
「僕もです・・・」
 二人のクルセは、優しく微笑みあった。
「スオウ(仮名)さん、聖戦って、いつだと思います?」
「え?」
「私は、今、子の瞬間だと思うんです、私は、今子の瞬間のために、備えていたんです」
「・・・僕には、よくわかりません・・・」
「クルセイダーは、聖戦に備える者、もしも、貴方がこれは、聖戦じゃないと思ったなら、ついてこない方がいいわよ」
「・・・貴方は、これをどうして聖戦だと思うんですか?」
「・・・・・・これから、私は、妹殺しをするから・・・」
「!?」
「血塗られた聖戦になるわよ・・・」
 そう、呟き、女は消えた。
 その後、拳を握り締めた男も、同じ方向の扉をくぐった。

 
 聖戦が、始まる。

869 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/20(金) 22:37 [ H2p5NKEs ]
うぉぉぅ。なんかクライマックス!?
数日見てなかったらドーンと進んでて、読み応えありまくりです(*´ω`)

私の方はなんかこう、激しくスランプなので
キリが良さ気なら、あのまま終わったことにしてしまおうかなぁ。とか。
うへ。 こんなところで勝手に近状報告、でした。

870 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/20(金) 22:47 [ Jo3VxvvQ ]
「僕は首都を、いや、この世界全てを壊すんだ」
「話がでかくなってるぞ」
「君には多額の借金も出来たみたいだし、いっそありがたかったりしない?」
「はは、違いねェ」
「黄金蟲――。殺ったのはお前だな?」
「あれ?気付かれてたんだ。さすがだねオーラの騎士様」
「・・・・・・なんで俺を助けた?」
「助かったのはたまたまLvがあがったから。僕は何もしてないよ」
「君に死なれちゃ困るんだよ」
「待てっ!それはどういう――!」
「――じき、時が来る。せいぜい今のうちに楽しんでおくんだね」

「出てきなよ」
話を立ち聞きしていたのはばれていたらしい。
私はクローキングを解き、銀髪プリーストと対峙した。
「立ち聞きとは趣味悪いね?」
「趣味の良い暗殺者がいるなら教えて欲しいものだ」
私は一瞬でこの偽聖職者の背後に回りこむ。
首筋にはジュルが煌く。
「興味深い話だったのでな。聖職者様の目的が聞きたいと思っただけだ」
「君に答える必要はないね。弱い者には興味が無いよ」
背後から殺気。
暗殺者である私の背後にいとも簡単に回り込むプリースト。
「・・・別に立ち聞きしたからってどうこうするつもりはないよ。運命は変わらないからね」
殺気が消えるまで私はその場を動くことが出来なかった。

続く?

871 名前: 819 投稿日: 2004/02/20(金) 23:03 [ 18qYgO2g ]
「ちっ・・・・」
プロンテラの状況に対し、俺は舌打ちをした。
過去何度か不定期にテロが起こっていた事はあった。
しかし、それは一種の祭りのようなものであって、
怪我人が出た事はあったが、死傷者・・・それも
これほどの被害を被った事は過去に例を見ない。

俺は自分の足元にあるいくつかの死骸を見る・・・
こいつらには・・・生きていた意味、目的はあったのだろうか。
世界に対して、世界のために
何かに積極的に関わっていたのだろうか・・・。
そして俺は・・・世界に対して何かをしようとした事はあっただろうか。
そして何のために存在しているのかわかっていただろうか。

存在意義も、生きる目的もない俺が生き残った。
死者の中には俺とは違い、意義や目的を持った者がいただろう。

これはあまりにも皮肉ではないか?
そう思いつつも、自分ではどうにもならないこの状況を悔やんでいる。

「俺は・・・・・・。」

俺は荷物の中から持っていた花を全部出し、一帯にばら撒いた。
生きるべきだった死者に対する、せめてもの弔いになればいいが。
そして俺は叫んだ。

「俺は・・・・生きるべきだった者たちの
 意志を貫くために・・・この戦争を勝ち抜く!!」

そう、これはもはやテロの騒ぎではない、戦争なのだ。
先日のような悲しみの表情はなく、むしろ燃え滾る情熱が
自分を支配しているのがわかる・・・・。
今なら誰にも負ける気はしない。
根拠はない・・・が、それ以上に自分を突き進ませる何かがあった。
自分でもわかるほどに凄まじい気迫を
放ちながら、俺はまだ戦闘の音がする場所へと歩き始めた・・・。

872 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/20(金) 23:11 [ Jo3VxvvQ ]
「・・・で、暗殺者の名が廃るって私と久しぶりに逢ったにも関わらず、協力を求めてきた訳だ」
「なるる」
「私の名はスニーク。覚える必要は無い」
私は回復の合間に2人に顔合わせをさせていた。
もの凄く簡潔にではあるが・・・。
「さて、選択肢は3つ。噴水広場へ行く、残存モンスター清掃、残り三門のボス退治」
私としては2番を超推奨したいのだが・・・。
が、スニークは私の案を全て否定した。
「どれも無理そうだ。あれを消さなければな」
視線の先には目隠しのハンターが音も無く存在していた。
鷹はいない。
私達にとっては鷹などおまけに過ぎないが・・・。
私もスニークもハンターは存在自体天敵だ。
悪い意味で鷹はおまけなのだ。
「やれやれ、白旗揚げとくか?」
私の発言と共に、スニークはバックステップで勢い良く後退した。
私もプリーストを連れて、その場から逃げ出した。
目隠しハンターは一瞬後、私達に向かって矢を放つ。
「ニューマ!」
覚悟していた一撃は彼女に救われた。
そして私達は撤退には成功したのだった。

プロンテラ南門、進出者無し。

続く?

873 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/20(金) 23:15 [ Jo3VxvvQ ]
私が話を作ってもあれなのでボスだけ排除(引き分け?)^^;
さて・・・他の作家様方後はお願いします。

>819さん
ええ、普段は5割実話で書いてますが(汗
どの5割が実話かは流石に明かせませんがね^^;

874 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/20(金) 23:22 [ L5WB/37w ]
予想外の反響に驚き隠せない白黒銀です。

中央の繭にリストさん、ですか。
なかなか面白いものをw

『神々の黄昏』『中央の繭』『聖戦』なんとか繋げてみます。
次回書き込み、予想より遥かに長いものになってしまうかもしれませんが、
そのときはスマンデス><

全ての書き手様方に最高のインスピレーションと、
全ての読者様方に最高の興奮と感動を獲てもらえる様善処します!

でも、全員のアプローチに応えるのは難しそうです(^^;

875 名前: 819 投稿日: 2004/02/20(金) 23:27 [ 18qYgO2g ]
>白黒銀さん

物凄いですね。自分も乗ってる一人ですけどw
何よりあんなのを書くあなたが素敵

876 名前: 819 投稿日: 2004/02/20(金) 23:29 [ 18qYgO2g ]
あぁ、折角書いたものがミスって消えちまった_| ̄|○モウダメポ

877 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/20(金) 23:41 [ Tt8IZt.. ]
不意に寒さを感じて、あたしは目を覚ました。
ぼうっとする頭。体に力が入らない気だるさ。
窓の外を見てみると、ちょうど明るくなり始めたころだった。
リビングルームは薄暗く、ただ早朝の静けさに支配されていた。


―――結局、大泣きしてしまった。
なにかよく分からないけれど、昨夜はとにかく泣いた。
抱きすくめられて、顔を見られる心配がないのをいいことに、ただひたすら。
今まで溜めていた感情が、すべて解き放たれたかのように。
彼の前であんなに泣くことなんて、今まで一度だってなかったのにな。
そう思うと、妙に照れくさくなって、あたしは今になって顔が赤くなるのを感じた。

起き上がろうと、少し頭を浮かせる。
ソファに座ったままの不自然な体勢で寝ていたわりには、肩が重い以外に、特に疲れたところはない。
ふと視線を動かすと、同じような体勢で寝ている彼の頭が
あたしの肩に寄りかかっているのに気付いた。
・・肩が重いのはこれのせいか。
それと同時に、あたしの頭の下に彼の腕があったことに気付く。
首が痛くないのは、これのお陰らしい。
視線を動かし、彼のほうを見る。
通常でも、そんなにキリっとした表情を見せない彼の寝顔は、いつもより断然子供じみて見えた。
口が開きっぱなし。ほんとうに子供みたいに。
息だけで笑って、あたしはソファから立ち上がった。
支えを失った彼の体は、そのままごろんとソファに寝転がるかたちになる。
その際、なにか鈍い音がしたような気もしたけれど、とりあえず大丈夫そうなので放っておく。

878 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/20(金) 23:41 [ Tt8IZt.. ]
窓を開いて、深呼吸をする。
部屋の空気を入れ替えるつもりで、そのまま大きく開け放った。
けれど。
今日は曇り空。風はない。 朝特有の小鳥の鳴き声も―――。
新鮮な空気の変わりに、部屋に侵入してきたのは、なにかどんよりと曇った気配。
原因不明の不気味さを感じて、あたしは窓をガタン、と閉めた。
それと同時に、誰かがリビングルームのドアを開いた。
「――あら。早いのね。」
少し驚いた顔をして、プリーストがドアの所で立ち止まる。
こんなに早い時間だというのに、身なりはきっちりいつも通り。これはさすがと言うべきか。
硬くなっていた表情が、ふっと和らぐのを感じる。
「ちょっとね。うっかりここで寝てたもんだから。」
あたしがそう言うと、彼女はソファで寝ている彼の方を見て、なるほど、とつぶやいた。
何が“なるほど”なのか気になったけれど、あたしがそう言うよりも早く、
プリーストは視線をあたしに戻し
「嫌な天気ね。」
それだけぽつりと言った。表情がかたい。
「天気というよりも・・・」
視線を窓の外へと向ける。
あたしもそれに習って、視線をそちらに向けた。

どんよりと沈んだ灰色の空。言いようのない不安感。


首都で大規模なテロが起こったのは、この日の昼過ぎのことだった。

879 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/20(金) 23:42 [ Tt8IZt.. ]
読んだらインスピが来たので早速。
もう>>869で書いたのとか矛盾しすぎな自分に萎え_| ̄|○
門はどうやらみんな埋まってるっぽいので、ちょこちょこっとどっかで絡ませてみます(*´ω`)

880 名前: 819 投稿日: 2004/02/20(金) 23:49 [ 18qYgO2g ]
>黄昏の名無しさん

西と東はまだ開いてませんでしたっけ?

881 名前: 819 投稿日: 2004/02/20(金) 23:54 [ 18qYgO2g ]
西門前

やはりここも死骸が散乱しているな、原型を留めてもいないものがある。
だが、まだ2.30人は幾人かに分かれて戦闘を続けている!

「おい!さっさと立って戦え馬鹿!」
「・・・・っぐぁ・・っ!」

馬鹿か。
瀕死の状態の人間を無理やり戦わせて何になる。
恐らく壁になる事すら無理だろうな。
俺はそれを無視し、モンスターの群れを見る・・・。
レイドリックと深淵の騎士が数体、そして黄金蟲か。
なるほど、どいつも今の俺のレベルじゃまともに戦えるかも
わからない。
・・・・だが、俺は負けるわけにはいかない。
死んでいった者たちのためにも・・・俺も生きる意義を見つける。
西門へ向かうモンスターの陣の前に
火の壁を張る。
それに当たった奴らは案の定こちらに向かってくる。
緑の沼地を発生させ、敵の動きを鈍らせる。
そしてストームガストを発生させて、大半のモンスターは
凍らせる事ができる。

・・・・黄金蟲は別だが。

882 名前: 819 投稿日: 2004/02/20(金) 23:55 [ 18qYgO2g ]
吹雪のダメージを無視して奴は俺に突っ込む。
流石に頑丈だな。
関心してもしょうがないので、俺はエナジーコートを張ると、
奴に向かって一直線に突っ込む!
WIZである俺の予想外の動きに戸惑ったのか、奴の動きが鈍る。
その隙を見逃さずに、俺は
ファイアーボルト、レベル1、もちろん牽制だ。
火の塊を受けた奴は少しだけ浮く。

「・・・だぁ!」

俺はその浮いた隙間にアークワンドを入れ、梃子代わりに使う。
そしてそれでひっくり返った黄金蟲の腹にナイフを突き刺す!
外殻の丈夫なものほど、腹は脆い事が多い。
この場合もそうだろう・・・が、
流石にWIZである俺の力などたかが知れている。

馬鹿め・・・。

と言わんばかりの目線で奴は俺を見る。
そして、ひっくり返っていた体制を元に戻す!

「ぐはっ・・・!」

まともに奴の下敷きになった俺は苦痛の嗚咽を漏らす。
だが・・・・

作戦成功だ。

俺はナイフを掴んでいた腕以外を体を回転させて、
黄金蟲の下から脱出させる。
そして、ファイアーウォールで自分と黄金蟲のいる
わずかな空間にのみ火の壁を発生させる。
自分の技ではあるが、熱い。
奴の方はもっと熱いらしく、たまらず仰け反る。
その隙を見て、今度は顔面をアークワンドでブッ叩き、
倒れさせる。
そして、奴の腹部に刺さっているナイフを抜き・・・。

「ファイアーボルト!」

今度は全力で・・・。
ナイフで抉った腹の傷口目掛けて火の塊数発をブチ込んだ!
作戦は成功だ。
外から倒せないなら、内部に攻撃すればいい。
俺は少し焼けた上、戦いで傷ついた体を休ませるために座った。
しかし・・・。
バリンッ!と氷の割られる音がする。
どうやらストームガストの凍結効果が切れたらしい。
しかも、今度は同じ手は食わない。と言うかのように
バラバラに散らばってこちらに襲い掛かろうとしている。

「ちっ・・・、どうする・・・?」

プロンテラ西門、未だ交戦中

883 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/20(金) 23:58 [ L5WB/37w ]
西はナナシさん(名無しさん6)が単独撃破。
残っているのは西のBAP&DOP。
あとは北へ向った騎士団も団長が謎ハンター矢に倒れ崩壊。
といったところですね。
さぁ、ちびちび調整しながらあげていきますです。

みんなマジデ /最高

884 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 00:00 [ v5T7v7Oc ]
誤>ナナシさんは『東』のBOSSを単身撃破です。
先が思いやられる、俺;;

885 名前: 819 投稿日: 2004/02/21(土) 00:00 [ oaKV3a.c ]
しまった、無視して黄金蟲書いてしまいました

先走りイクナイ俺
 Λ||Λ

886 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 00:04 [ v5T7v7Oc ]
さらに逆。
ナナシさんは西門を単身。そののち少し移動
残っているのは東のBAPとDOP
しかーし、謎のBOSS軍団の襲撃は一度や二度の撃破ではっ!!
参照>819さん(>>882)のw

これでALL OK!

887 名前: 819 投稿日: 2004/02/21(土) 00:09 [ oaKV3a.c ]
>ALL
ゴメンナサイ
いろいろと先走りすぎました
_| ̄|○どうかお許しを・・・

888 名前: 白き銀と黒き銀~死者の王・中編1~ 投稿日: 2004/02/21(土) 00:10 [ v5T7v7Oc ]
――刻が来たよ、
ついに俺の前に現れたかつての友、銀髪のプリ―スト
他にも仲間がいるのか奴と俺が対峙ずる中、首都の四方で火の手が上がった。
奴自身、枝を折り、呼び出された深淵。
襲われた商人を護るために放った俺のボーリングバッシュは見事深淵の真芯を捕らえ、巨体が噴水を破壊する。
そんな中、這い上がろうともがく深淵に飛び乗る銀髪の相方。そして奴は信じられない呪文を唱えてみせた。
「  アブラカタブラ――
   ――チェンジモンスター 」、と

  『白き銀と黒き銀』
  最終章――死者の王・中編――

「ロ…、ロード・オブ・デス…」
冥界の王、見る者全てに死をもたらす安らぎの王、
伝説の存在に過ぎなかったモンスターが今俺の目の前にいる。
その一撃は空を割り、地を砕くという。
一人と一人と一体
ここが首都とは考えられないほどの重い沈黙があたりを支配する。
首都四方での戦いは激しさを増し、爆音さらに激しくと戦い繰り広げられているのだが、その音すらここには届かない。
それほどのプレッシャーが場を支配していた。
「・・・君が恐怖で顔を引きつらすなんて所、はじめて見たよ。」
銀髪の相方が口を開き場違いなことを口にする。
反論をしようにも口の中がからからで声すら出せそうになかった。
「・・・もういいや。死んじゃえ」
ポツリとつまらなそうに漏らした奴の言葉を皮切りに、デスの兜の下の双眼が紅く輝き俺を捕らえた。
 目をあわしちゃ駄目だっ、もし合わせたら―― 
  ――魂を奪われる!

とっさに横っ飛びが出来たのは、日頃の修練の成果に他ならない。
先刻まで俺がいた場所にデスの剣がめり込んでいた。
巨大な剣、深淵の槍もそうだが威力が比べ物にならないほどに重い。
 当たったら即死なんじゃないのか・・・
「おや・・・逃げるのかい?」
素早く瓦礫に身を隠す俺に、奴は、水の出なくなった噴水に腰掛け声をかける。
一瞬見やった奴の顔はやはり醜く歪み微笑を浮かべていた。
 相手は伝説上の生き物だ、俺一人じゃとてもじゃないが勝てねぇ――
膨れ上がる殺気に
「ちぃっ!」

889 名前: 白き銀と黒き銀~死者の王・中編2~ 投稿日: 2004/02/21(土) 00:11 [ v5T7v7Oc ]
俺は再度横っ飛ぶ。
だが、衝撃に吹き飛ぶ瓦礫までは避けきれず、俺の体は弾け飛び近くの民家の壁をぶち抜く。
俺は――インヂュア!痛覚遮断、素早く立ち上がり周囲を見渡し現状確認。
館の住人は避難しているらしく、奥へと続く廊下からは静寂だけが響いていた。
――ここは・・・しめた!
俺がぶち抜いた壁の隙間から俺を求め伸ばされた奴の手を避けると奥の通路へと駆け込む。
――デスの目標は俺だ。これで時間が稼げるはず、
「あとはここの家主が『善人』で無いことを祈るばかりだな。」
奴は規格外のモンスターだ。俺は先ほど思いついた策を実行すべく、あるものを求め家捜しを開始した。

  ――どうん、どぅん
館を揺らす振動と轟音を身で感じながら、俺は三階を走る。
「やっぱり有りやがった・・・」
内心、まさか、とは思ったのだが、後ろ手に確認する背中の二振りの新しい武器。
紅く輝く一振りの剣と、緑のオーラを放つ1本の槍。ライザーから借りている両手剣は不恰好だが今は腰に吊るしてある。
二振りの武器は共に+8という尋常ではない過剰精錬を施され状態で保管されていた。
  ――どぅん
また振動、そしてバキバキバキ、という館の壁が突き破られる音がした。
「――南無、」俺はそう呟き目の前に迫る扉を蹴破る。
「うわ・・・・・・」
一瞬の絶句。
「こりゃオマンマ食い上げだな、ホルグレン」
ここは精錬所。俺が今居る部屋は、その精錬所の真上の部屋。
俺が仕向けたこととはいえ、
正面の壁は、中央の瓦礫と化した噴水が見えるほどに破壊され、部屋の真ん中には、一階二階には到底納まりきれず、はみ出したデスの頭部がぽっかりと生えていた。
デスがこちらを確認するより早く俺はデスの被るヘルムへと飛びつくと、新たな二振りの武器を両手に構える。

890 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/21(土) 00:13 [ 4vvfnGbM ]
>>886白黒銀さん
じゃぁあれですね?
何回にも渡って攻めてくるBOSS集団の、
何回目かに絡んだことにすれば問題ナッシンですね??
OKがんばります(*´ω`)

891 名前: 白き銀と黒き銀~死者の王・中編3~ 投稿日: 2004/02/21(土) 00:13 [ v5T7v7Oc ]
「なぁにが『だから止めておけと言ったのに、』だ!」
 ヘルムの隙間から覗く紅き双眼が驚愕が映る、その開かれた目に俺は両手の武器を突き立てた。
「ギ――」
 武器を柄を強く握り、デスの悲鳴より早く叫ぶ。
「――ファイヤーボルト!
  ――サンダストーム!!」
「ギャァァァァァァァァァ!!」
ヘルムの隙間から香る肉の焦げる匂い、何かが沸騰する音、そして、耳をつんざく悲鳴に意識を持っていかれそうになる。
――だが、
 これで倒すことは出来なくとも動きは封じることが出来るはず!

   それは明らかな油断。

 デスの巨体が沈み、俺の体は吹き抜けの精錬所へと投げ出される。
まだ煙立つデスのヘルムが外れ、その向こうに、一際、憎悪に彩られたもう一つの紅眼が露になる。
――こいつ、三つ目?!
身を走る殺気、鷲掴みにされる心臓。
まだ宙に在る自分の体が恨めしかった。
――早く、早く地面に!
  こ、この場を離――っ!!
下段より迫る振り上げの斬撃に気付き、俺は――
 ――
                          俺は死んだ。

                 ⇒死者の王、後編

892 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 00:16 [ v5T7v7Oc ]
>名無しさん5?殿
どんどん来てください♪
大感激です。
来てくれる度にPCの前でニヤニヤしている俺がいますw
相変わらず首都南でAFKしてる俺。。。
今、チャットみたら誰かいたようなんだが、書き手さんだったのかなぁ。。。
もうしそうならスマヌ(TT

893 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 00:19 [ v5T7v7Oc ]
さて、もう一本行きます。
この話でとりあえずLoDはいなくなります。
繭の話しに繋げれる(と俺が思っている)話はその先、かな?;;

894 名前: 白き銀と黒き銀~死者の王・後編1~ 投稿日: 2004/02/21(土) 00:25 [ v5T7v7Oc ]
今日は
愛しいあの人の
結婚式

神よ――
――どうか彼女に祝福を

  『白き銀と黒き銀』
  最終章――死者の王・後編――

宙に浮いた俺、デスの下段よりの狂刃が俺を襲う。
『――諦めるな!』
「当然だ!」
不意に聞こえた幻聴に答える、腰の大剣を手に取り、迫る狂刃めがけて振り下ろす。
 ――凌ぎきるっ
「――っ!!」
  ――っ!!
瞬間、色々な音が聞こえた。
金属と金属がぶつかり合う音。
次いで、衝撃に耐えかねてライザーの大剣にひびが入る音。
衝撃はそれだけに留まらず、俺の腕の骨が砕ける音。
それでも離さなかった。否、まるで剣自身に意思があるかのように、俺の手に吸い付くそれは、断固として自分の10倍はある巨大な剣に抗いつづけ、
   ――キンッ
2本の剣が折れる音。
抑えきれなかった斬撃が俺を捕らえ、俺はホルグレンの館の天井を突き抜け天高く舞い上がる。

895 名前: 白き銀と黒き銀~死者の王・後編2~ 投稿日: 2004/02/21(土) 00:26 [ v5T7v7Oc ]
  ――おいおい、何処まで上がるんだ?
耳がキーンと痛くなった。
音のない世界。
眼下には首都。流石に一望できるとは言わないが、城の最上階と同じ高さくら

いまで上がってんじゃないのか?
徐々に弱くなる上昇感、
  ――あ~、こりゃ死ぬわ。
常識的に考えても生き残るのは不可能だ。むしろ、単身、ロードオブデスの双眼を潰し、その剣を折ったのだ。
 ――大金星じゃん、俺
  笑えた。
  声を出して笑いたかったが、どうにも呼吸が出来ない。
  涙が出てきた。拭いたかったが肩の骨から逝ってしまったらしい、騎士も廃業だ。
――いや、だから下に落ちてDIE END だって。
自分で突っ込みまた笑う。
――ああ、もう楽しいなぁ。
   死を前にして、どうやら俺は笑うらしい。
   黄金蟲の時もそうだった。
   自分はもしかしたらどこかおかしいのかもしれない。
   まぁ、いいさ。
   首都を見渡す。
   北、砦付近。南、南門前。東、東門前。西、西門前。
  その全ての場所で、BOSSモンスターとの戦闘が行われているのが見えた。
  ――ごめん、俺、先に行くわ、
  戦士達に謝罪。
     あと、頼みます。

落下が始まった。

896 名前: 白き銀と黒き銀~死者の王・後編3~ 投稿日: 2004/02/21(土) 00:27 [ v5T7v7Oc ]
   ついで首を大聖堂へ向けた。
   ――よかった、
   大聖堂は無事だった。
 大概の魔物は聖なる場所を嫌う。
  むしろ今日が結婚式で良かったではないか。
と、大聖堂の入り口から出てくるいつか見たウェディングドレス、と、それを止めようとする正装のひょろっちぃ青年。
  ――あはは、なんか喧嘩してらぁ
   大聖堂の前抗論。やがて、ウェディングドレスの平手が飛び、正装の青年は頬を押え大聖堂の奥に逃げていく。
  ――気の強い女だ。
   怖ぇ怖ぇ、
と、よく見つけられたものだと思う。彼女と俺の視線がぶつかった。
見覚えのあるウェディングドレス。間違いない――彼女だ!
彼女は顔面を蒼白にしながら走る。
  ――来るなっ
空気が重く声が出ない。
まっすぐに中央を目指し、壁を乗り越える。ウェディングドレスの裾が引っ掛かり苦戦する。
   ――そのままそこに居ろっ
俺の思いを無視し、彼女は引っ掛かった裾を切り捨て、再び走り出す。
俺の落下速度はいよいよ速くなる。
それでも――
彼女は民家の隙間を抜け、噴水広場へと抜ける。
瓦礫にけつまずき転倒。
――頼むから、そのまま寝ててくれっ
彼女は俺を見上げ、微笑む。
俺に差し向けて手を伸ばし立ちあがり、
地面が迫る。
  ホルグレンの館から出てきたロードオブデスが彼女に気付く。
  デスの紅き瞳は彼女を捕らえ、折れた剣を振りかざす。
彼女は微笑み浮かべたまま、俺に――
「愛しています」
――っ!

897 名前: 白き銀と黒き銀~死者の王・後編4~ 投稿日: 2004/02/21(土) 00:28 [ v5T7v7Oc ]
   頼むっ
        頼むっ
   声よ、咽よ!
   俺の体よ、今一度
俺の我侭に応えてくれ!
「――Deaaaaaaaaaaaaath!!!」
咽が裂けた。構わず息続く限り声を張り上げる。
俺の真下、デスがこちらに気付く。
振り上げた剣を俺へと向けて繰り出す。
迫るデスの体。
遮るものはデスの折れた剣。
「――オートカウンター!!」
背筋を駆使し、かすかに反動つけた俺の頭突きがデスの剣の腹を捕らえ――視界が天と地を彷徨った。
離れていく俺の体。
オートカウンターで逸らされた剣は俺の体に掠ることなく、自由落下の衝撃を

そのままデスの巨体を貫いた。
          くるくるくる、
視界は回る。
千切れてしまった俺の体。
――いや、千切れたのは俺。俺の首のほうか、
 あ、俺やっぱり笑ってら。
          くるくるくる、
回る視界に、笑顔のまま凍りついた彼女の顔が見えた。
 ――愛している。
俺もそう伝えたかったけれど、――ごめん。
 もう声も出ないんだ。

              ⇒Next 英雄を待ちながら・前編

898 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/21(土) 00:30 [ 4vvfnGbM ]
>>白黒銀さん
ど・・どこですか。大捜索中です。

899 名前: 白き銀と黒き銀~死者の王・後編4補足~ 投稿日: 2004/02/21(土) 00:33 [ v5T7v7Oc ]
薄れていく意識の中、
称える勝者なき、MVPのファンファーレだけが聞こえていた。

        ⇒Next 英雄を待ちながら・前編

<コメント>
大量UPに連続カキコ&MISSすまね;;
次回は3時にUPして、明日、繭に絡む皆様がネタを工面できる状態にはもって行きたいとおもいます。

900 名前: 819 投稿日: 2004/02/21(土) 00:33 [ xk.bvcN2 ]
俺も捜索中w

901 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 00:39 [ v5T7v7Oc ]
では、首都の南MAP。ギルド単位で群れてますw
ヒント「AFK         白黒」でw

902 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/21(土) 00:47 [ 4vvfnGbM ]
見つからない・・_| ̄|○

903 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 00:47 [ v5T7v7Oc ]
ギルメン勧誘に下水まで移動。。。
1時には元の場所にもどってます;;

904 名前: 819 投稿日: 2004/02/21(土) 00:50 [ xk.bvcN2 ]
俺も見つかりませんでした・・・・
明日は休みですけど、そろそろ眠ります
グンナイ

905 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 01:01 [ v5T7v7Oc ]
;;
ちょうどGM勧誘に行っていたタイミングだったのかなぁ。
探してくれたのにスミマセンです。
今、再び首都南MAP、南門出たすぐ左で同様のチャットだしてますですw
3時までに繭に繋げる話を書き上げないと。。。

906 名前: 黄昏の413 投稿日: 2004/02/21(土) 01:25 [ YS3K7plE ]
木の影が盛り上がり、人の形となる。

彼は血なまぐさい空を、そこに舞うファルコンを仰ぎ
「追い払ってくれたようで重畳」
そう、呟いた。
足元に転がるBOSSと呼称されたものの遺体、
そしてそれらと戦い死んだものたち。
「ふむ、やはりこんなものなのか」
彼は思う。何故、我々は人間如きに敗北するのか、と。

「しかし、このままでは面白くないなぁ人間」
この、元・モンスターを不死化させても面白いが、それでは芸がない。
「――ならば、実験も兼ねさせてもらおう。起きろ、愚かな人間共!!」
彼の手が翳される。指揮者が振るタクトのように。
そして、それに呼応するかのように、死人が動き出す。

「――さて、人は人を殺せるのかな」
まぁ、人といっても元・人ではあるがな。
にやり、と彼は笑い、足元の影に吸い込まれ、消えた。


~南門~死者たちの行進

907 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/21(土) 02:13 [ K0QkrX8Y ]
「・・・まずいな」
スニークはクローキングで街中の様子を伺っていた。
ドラキュラか・・・。
自分に酔い痴れてるのか、こちらには気付いてないようだ。
だが、状況は悪化の道を辿りそうだ。
蘇土転生・・・。
亡霊と化した戦士達が次々と起き上がる。
まだグールの方がタチが良さそうだ。
スニークはその場を離脱した。

南門を眺められる位置にある岩山。
私達はそこまで前線を下げざるを得なかった。
スニークが戻ってくる。
表情は思わしくない。
と言っても、スニークは昔から笠+義賊の眼帯の為、判る人にしか判らないのだが・・・。
「・・・どうだった?」
「ドラキュラだ」
スニークの一言に近くの戦士達がどよめく。
話を訳すると、モンスター達の指揮官兼医療班では無いかと言うことだ。
「つまりドラキュラを叩けば良いんだろ?」
誰の台詞か、1人が簡単そうに言ってくれた。
それに呼応して一斉に勢い立つ戦士達。
私は嘆息した。
そんなに簡単に行くわけが・・・。
と、脳裏に1つの案が浮かんだ。
「・・・まずは目の前の死に損ないを何とかしないとな」
あえて、私は『死に損ない』と表現した死者の群れ。
「ドラキュラに知能があるとして、わざわざそんなことをしたとすると奴は何かの実験がしたかったんだろう」
「どんな実験だ?」
「そこまでは判らないが・・・だが、必ずあれと正面からぶつかればドラキュラは姿を現す」
それが聞こえたのかどうかは定かではないが、我こそはと強気な戦士達が突撃していく。
それを私は見送りつつ、スニークに目配せする。
スニークが一瞬苦渋に顔を歪めるが、私はそれに対して答えなかった。
そして、私もそこへ向かおうとした瞬間、平手打ちが飛んできた・・・。

続く?

908 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 02:19 [ v5T7v7Oc ]
5割フィクションさんとは会えましたw
こうやって輪を広げていけば、いつか作家さんで集まって、
スケールが今回のよりもどでかい話が書けるかも、とか考えてみたりw

909 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/21(土) 02:32 [ K0QkrX8Y ]
私に平手打ちを喰らわせたのは、あいつの弟子だった。
彼女は目に涙を溜めながら、私を詰問する。
「どうしてですか! 仮にも同じ戦場で戦って散ってしまった人達を『死に損ない』なんて、訂正してください!」
私は極めて冷静に言い放った。
「勝つ為だ。契約主に協力してる以上、その為に手段を選べない」
「見損ないました! 師匠は・・・師匠は!」
彼女が何かを言いかけたが、嗚咽に紛れて言葉にならなくなったようだ。
私は彼女から視線を外し、戦場へ赴く。
手向けの言葉を述べながら・・・。
「言いたいことは良く判る。だが、全てが終わってから説教は聞かせて貰う」

ライザーさんが南門へ向かうのを霞んだ視界で捕らえる私。
ぐっと、涙を拭いて私も他の戦士達への支援をしようと向かおうとする。
「・・・行くな」
が、私をスニークさんが引き止める。
「何故ですか?」
「ライザーの命令なんでな」
「貴方もライザーさんに・・・」
「奴と私となら私の方が立場が上なんだ。それを承知で奴が命令してきたんだ。聞く義理はある」
片手で私を引き寄せる。
「嫌! 離して下さい!」
抵抗するも、スニークさんを動かすことさえ出来ない。
逆に抱きしめられてしまった。
何を意図しているのか全く判らない。
尚も抵抗を続ける私。
「・・・君の師匠の話をしてやる。少し黙れ」
いきなり師匠の話題を持ち出され、私は一瞬抵抗をやめた。
そして髪が濡れている事に気付く。
私が顔を覗き込もうとすると無理やり押さえつけられた。
やっぱり・・・。
この人泣いてる・・・。

続く?

910 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/21(土) 02:57 [ K0QkrX8Y ]
「君の師匠は随分頭の切れる奴でな・・・」
「・・・知ってます」
「師匠は奴のこと、何て言ってた?」
「確か――」
「君の師匠がそう言うんだ。奴はそういう奴だ」
「え、じゃあ・・・」

戦場の最後方に陣取った私は戦況を見守っていた。
後方支援の部隊へ戦火が届かぬように死者を薙ぐ。
ズキリ・・・。
死者と言えど、人を殺すのは心が痛む。
それは皆同じことであろう。
思わず目を背けてしまう者、明らかに憔悴している者。
あっという間に大半が戦意を消失してしまう。
知能はほとんど無いだろう。
死者達は明らかに弱い。
だが、明らかにこちらが押されている。
精神力が無くなった者から倒れ始める。
「・・・ち、全軍後退!」
声に反応する元気が残っている者は次々と前線を下げてくる。
やがて、戦いで倒れた者達が突然起き上がる。
「今だ! ルアーフを!」
『ルアーフ!!』
「何!?」
支援隊が一斉にルアーフを唱えると、起き上がった死者の横にドラキュラが姿を現した。
ドラキュラの姿を確認した戦士達が途端に活気付く。
「全軍突撃!」
一斉にドラキュラを倒しに攻め入る前衛陣。
「く・・・そこの人間、謀ったな!」
「当たり前だ。私は聖職者じゃないんで・・・ね!」
フルドーピングで、私はドラキュラに突進した。
ドラキュラも前衛陣を蹴散らしながら向かってくる。
「は・・・魔物の分際で真っ向勝負とはな」
斧と魔の手が交錯した。

続く?

911 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/21(土) 03:33 [ K0QkrX8Y ]
「人間如きに我は負けん!」
斧が弾かれ、後方へ吹っ飛ぶ私。
予想の範疇なので自由落下と地面での器械運動で、難なく止まる。
「私に勝ったところで人間に勝ったとは言わんな」
素早く起き上がった私は勝ちを確信し、ドラキュラに告げた。
「私が時間稼ぎって気がつかなかったのか?」
『悪霊よ、無に還れ! マグヌスエクソシズム!』
聖なる領域がドラキュラを囲み展開される。
「ぬおおおぉぉぉ・・・!」
ドラキュラが見る見るうちに浄化されていく。
「く・・・くくく」
この状況であってもドラキュラは不敵に笑う。
「我は死なぬぞ!」
ドラキュラは結界を無理やり突き破り、魂だけになりつつも私に向かって来る。
寄生する気か。
私は自分が笑っていることに気がついた。
「くくく・・・ここまで計算通りなら悔いは無い!」
抗う気は無い。
元より死者を操るような魔物だ。
人に寄生も出来るとは予想していた。
だが、寄生したときこそ弱点は生まれる。
ガッ――!

ドラキュラの魂は私を貫くことは無かった。
目の前にはスニークが立っていた。
「な・・・!?」
スニークはこちらを向き、笑う。
「悪い、私は頭が悪いんでな。手順間違えちまったか?」
スニークは口から吐血しながらも独り言のように続ける。
「予想以上に時間が・・・掛からな、かった・・・」
「馬鹿野郎! 何でだ!?」
「ライザー・・・おまえは、まだ、必要とされ・・・てんだよ」
スニークの身体が痙攣を始める。
「ち・・・迷って、る、ひまは・・・な、い」
目に見えて黒いオーラがスニークから発せられる。
「・・・『俺』の敵、取ってくれよ、な?」
私は涙を流していた。
泣いては・・・いない!
「スニーク! さよならだ!」
私はスニークごとドラキュラの魂を切り裂いた。
ドクン・・・。
私の中で何かが動き始めた。

続く?

912 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/21(土) 03:35 [ K0QkrX8Y ]
勝手にドラキュラも退治しちゃいました(死
ロウさんを登場させたかったんですが・・・(><
べ、別のところでお願いします(懇願
では、本日はこの辺で(・・ノ

913 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 03:46 [ v5T7v7Oc ]
ようやく繭までの話を書き上げました。
が、UPすると10枚以上になってしまう。
非難覚悟でそれでもUP!

こんな無茶はもうしませんので、今回限り!
許して;;

914 名前: 白き銀と黒き銀~英雄を待ちながら~前編1 投稿日: 2004/02/21(土) 03:50 [ v5T7v7Oc ]
――一体何があったというの?
嫌な予感に駆られ、ただまっすぐに目指した中央噴水広場。
 見慣れた鎧が横たわっていた。
 以前よりも幾分強度が増しているように見えるが、間違いなくあれはあの人のものだった。
――でも、どういうことだ。
 彼の鎧は、彼の髪の色と同じく銀色だったはずだ、
それなのにそれが今は真っ赤だ。
解せない。
解せないといえば、あの人の横でひたすらにリザレクションを唱えている女の人は誰だろう?
純白のウェディングドレスに身を包んで、ああ、羨ましいなぁ・・・でも、彼女のドレスの白は紅く侵食されていく。
・・・・・・もったいないな。
霞みのかかった頭で、噴水広場を改めて見渡す。
・・・・・・
見渡す限りの肉片。
その肉片は精錬所を中心に飛び散ったようだ。
精錬所を見る。
うわ・・・・・・
ボロボロ。
その側には巨大な死体があった。
上半身が弾け、肉片が飛び散ったのか。
――で、なんで?
私は再びあの人の鎧へと目を映す。
 ――リザレクション
   ――リザレクション
あの人の鎧に向かって必死に蘇生をかける紅のウェディングドレスの女性。
  ようやく思い出す。
 ああ、以前、一度組んだことがあったっけ。たしか古城に行った時・・・・・・
知らない人なら放っておいても良いかと思ったけど、仮にも共に戦った仲間だ。
教えてあげないと・・・・・・
私は彼女に歩み寄ると、足音で彼女も気付いたのか、こちらを振り返る。
「ウィザードさんっ、助けてください。リザレクションが。リザレクションが!!」
あーあ、せっかくの可愛らしい顔が涙でむちゃくちゃ。
心落ち着けて貰わないと理解してもらえそうに無いわね。
私は彼女の肩に、そっと手置くと、
「あのね――」
「リザレクションは失われた体の部位の再生までは行えない。
 つまりその首無し死体は蘇えることは無いということだよ。」
私の説明より早く、いつの間に後ろに居たのか、銀髪の♂プリースト、あの人の元・相方がそう言った。

 ――っ!!!!

何かが弾け、霞みがかっていた思考がクリアにる。

『白き銀と黒き銀』 ~最終章・英雄を待ちながら・前編~

915 名前: 白き銀と黒き銀~英雄を待ちながら~前編2 投稿日: 2004/02/21(土) 03:52 [ v5T7v7Oc ]
「お前がっ!お前が殺ったのか!!」
私は声を荒げ、かつての友を地面へと引きずり倒す。
体力に関して言うならば私よりも上のはずの彼だが、なぜか抗わすされるがままだった。
「なんとか言えよ、おいっ!」
視界がにじんだ。自分もあの♀プリ同様泣いているだろうことが分かったが、今はそんなことはどうでも良かった。
「――。」視線をそらすかつての友。
「あぁん?」乱暴に襟首を掴み私は、私の耳に友の顔を手繰り寄せる。
「――おもってなかったんだ。あいつが死ぬなんて、おもってなかったんだ。」
――かっと頭に血が上るのを感じた。
「ふ、ふざけるなっ!」
あの人を殺すつもりはなかった、だと?
じゃぁこの首都の現状は何だ!
お前の目的はいったいなんなんだ!!
いよいよ激しくなる涙の洪水に私はかつての友の胸に泣き崩れた。
「――もう、後へは、引けないな・・・・・・」
ややあって、私の頭をやんわりと退けると、ゆらりと立ち上がる銀髪の♂プリースト。
「・・・・・・。」
私に背を向け、未だ喧騒治まらぬ、特に苦戦を強いられているらしい首都北門を見やり続ける。
「そうだよ。・・・・・・僕が殺したんだ。僕が親友を殺した!
 もう戻れない!もう還らないっ!!
  僕は、首都を――この世界を壊すっ!!」
  ――ファイアウォール!!
彼の視界遮るかのように、私の炎の壁が発現する。
「――ほう、お前も邪魔をするか。友よ。」
焦げる前髪をそのままに、彼は振り返る。
無表情の彼の眼差しを真正面に受け、
私は涙を拭い立つ。それでも溢れ出る涙は捨てておく。
「――私の友に人殺しは居ない!!」
  
                 ⇒Next 英雄を待ちながら・中編

916 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 03:55 [ v5T7v7Oc ]
ぬぼーとすること10分。
チャットに反応あり、な気配。
みやれば誰か入ってる。
聞けばその人は5割フィクションさんではないですか?
ナニ?
☆アイスクレイモアの取立て?
カート代金返して?
そんな話をしながらこの辺書いてましたw
(5割がたフィクションですw

917 名前: 白き銀と黒き銀~英雄を待ちながら・中編1 投稿日: 2004/02/21(土) 03:57 [ v5T7v7Oc ]
   『白き銀と黒き銀』 
          ――最終章・英雄を待ちながら・中編――

私とアイツ。
とっさに後ろに飛びお互い間合いを取る。
ヒールクリップを持ってきていないのが痛い。
――考えろ。
  勝負は恐らく一瞬。
私は『敵』の動きを一瞬でも見落とさないよう凝視しながら、思考を巡らせる。
おそらくアンフロはつけているはず。これは間違いない。
FDは有用ではないだろう。
どう戦う。
互いに魔力は高い。
なんとかユピテルサンダーを連打し相手のヒールの回復量を上回りたいところなのだが、
  ――じり、
こちらの動きにあわせ、『敵』は背後に障害物を作らぬように移動する。
――なかなか、巧い。

    じり、
      じり、
と、互いに間合いの取り合いと牽制の掛け合いが続く。

  ――ガラガラガラ

不意に音を立て崩れる精錬所。
音と共に『敵』が動いた。
――しかし、
「目で追えない動きじゃないっ!」

918 名前: 白き銀と黒き銀~英雄を待ちながら・中編2 投稿日: 2004/02/21(土) 03:58 [ v5T7v7Oc ]
  呪文詠唱――ファイアボルト!
杖の先から飛ばしった炎が『敵』を襲う。
「――甘いっ」声と共に『敵』が瓦礫を強く踏み抜く。
テコの原理で瓦礫が頭をあげ、私のファイアボルトを遮る。
音を立て崩れさる瓦礫をそのままに、『敵』は私を確殺の間合いに入らんと間合いを詰める。
狙っているのはホーリーライトの連射。
ホーリーライトを打ち始めてから、私を地に沈めるに足るダメージまで、私を絶対に視界外に逃さない位置。
――まだ終わったわけじゃない。
私は神経を集中し、ファイアボルトのディレイの中、『敵』の確殺の位置を探る。
「――そこっ!」
   呪文詠唱――ファイアピラー!!
勝利を確信していた『敵』、その表情が凍る。
『敵』の足は止まらない。
今度は私が勝利を確信する。
  対抗消滅――スペルブレイク!
呪文と共に、私の確信も砕け散る。
「――ぇ?」
私の魔方陣に入るも、一向に『敵』を襲うはずの火柱は立たず。
「はぁはぁ・・・」
魔方陣の中、荒い呼吸を繰り返す『敵』。
――だって、彼はプリースト・・・
呆然とする私は、ふと先日手に入れた『神々の黄昏』にまつわる書物の一文を思い出す。
本来使えぬはずのスキル。
本来ありえないはずの能力。
唯一それを人が手に入れる方法。
絶対の禁忌。
書物ではそれをこう称していた
  ――チート――
と、

919 名前: 白き銀と黒き銀~英雄を待ちながら・中編3 投稿日: 2004/02/21(土) 03:59 [ v5T7v7Oc ]
『私の友に人殺しは居ない――』
そう言いつつも、私の大切な人を殺されたというのに、私はまだどこか友を信じていたんだと思う。
――だって、
  私を助けてくれたのは、銀髪の剣士だったけど、
  『何なら転職までご一緒しませんか?』
私を仲間に誘ってくれたのは銀髪のアコライト、貴方だったから――

  いつしか止まっていた涙。
 乾いた頬をもう一滴、涙が零れた。
「――何処まで墜ちちまったんだよ!アンタは!!」

  ――爆音
    ――振動
     ――悲鳴
未だ喧騒が納まらぬプロンテラ。
その中央、ようやく息が整ったのか、いつもと違う構えを取ると彼は言った。
「墜ちた? 何を言う。
  これが、――神の力だ、」
彼の側に現れる気弾。
失望と絶望の中、私はその景色をまるで他人事のように眺めていた。
  ――2つ
  ――3つ
  ――4つ。
「――お祈りは済ませた?」
彼は笑う、あの日と変わらぬ微笑で。
「じゃぁいくよ」
拳を振り上げ彼は叫ぶ。
「――阿修羅覇凰拳!!」
          馬鹿、野郎――
                
              ⇒Next 英雄を待ちながら・後編

920 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 04:10 [ v5T7v7Oc ]
チャットに更なるお客様が!
ナニ?
今度は踏み倒した宿屋のご宿泊代と壊れた扉の修繕費?
――読者です。
思わず本気で言ってしまった一言。
「居たんだ。。。」
ディスプレイの前。
小生のニヤニヤは消え、埃っぽい部屋のためでしょう、
書いていた次の話のプロットが滲んで見えました。
(やはり5割がたフィクション?

921 名前: 白き銀と黒き銀~英雄を待ちながら・後編1 投稿日: 2004/02/21(土) 04:15 [ v5T7v7Oc ]
「『神々の黄昏』それは3つの意味を持つことを君は知っているかな?」

   『白き銀と黒き銀』
     ――英雄を待ちながら・後編――

 ――阿修羅覇凰拳!!

 彼のありえない一撃が貫いたのは私ではなかった。
 今、彼の体によっかかり、生きているのだろうか?友の腕を背からはやしたリストさん。
 瓦礫の中から不意に現れた彼女。怒りにその瞳に紅に染め、プリーストにあるまじき力で瓦礫をも粉砕し彼に立ち向かう彼女に、
まるで全てを前知していたかのように、彼の拳は彼女の体に叩き込まれた。

「彼女は『神々の黄昏』の一つさ、」
彼の腕の中、血を吐きうめくリストさん――よかった、まだ生きていた――に構わずに彼はこちらを振り返り、
   呪文詠唱――ユピテルサンダー
彼の掌より打ち出された雷が私の身を焦がす。
「ぐがっ・・・・・・」
「次いで言うなら、君の最近一緒にいたオーラ騎士。彼もそうだ。最も意味は違うけどね」
   呪文詠唱――ファイアーボルト
再び私の身を襲う焔。
回避するすべなく私はそれの直撃を受ける。
「一つは何らかの要因で時を越えたもの、
 もう一つは過去に封印されしなんらかの力を継ぐもの。
 これらの本来この世界にありえない物の総称を古代の人はこうよんだんだよ『神々の黄昏』ってね」
リストさんを串刺しにしたまま、ゆっくりとこちらへ歩み寄るかつての友。
「さて、3つ目の説明に入る前に、この首都崩壊の扉の作成に入ろうか。」
「・・・・・・。」扉?
口を開く気力さえない。目で問う私に彼は満足げに微笑む。
「『神々の黄昏』それはこの世界には過剰なる力。
 たとえば今の時代に古代の神様級の力なんかあったりしたら、世界のバランスが崩れちゃうでしょ?
 だから世界に存在する『神々の黄昏』達は普段は自らの意思でなりを潜めてるんだよ。」
自らに酔っているのだろうか?
彼の舌は珍しいほどに良くまわる。
「だからね、僕は考えたんだ。
 『神々の黄昏』の力を有した者が、同じ『神々の黄昏』の力を持つものと戦ったらどうなるのかな?って」
「――世界は、滅ぶ?」声を絞りなんとか問う私。
的を得ていたと思っていた私の問いは、彼に否定される。
「んーん、世界はそんな程度じゃ終らない。
 再び起こるんだよ、そう、『神々の黄昏』がね。」

922 名前: 白き銀と黒き銀~英雄を待ちながら・後編2 投稿日: 2004/02/21(土) 04:17 [ v5T7v7Oc ]
彼は私に背を向けると、聞いたこともないような呪文を唱え、リストさんの体を宙へと投げる。
――落ちる、
そう思った瞬間、彼女の体は何者かに支えられるかのよう宙に留まる。
彼女の周りの空間に、光りの文様を描きながら、呪文はもういいのか彼はおしゃべりを再開する。
「『神々の黄昏』の力を有したものは、その力を使わないまま世を去ることは決してない、
 いつか、かならず、世界のどこかでその力を必要とされるときがあるから、その時までじっと眠っているだけ。
 『神々の黄昏』は言わば呪われた運命みたいなものさ。
 ――よし、これで完了っと」
彼の描いた光の文様が緑色に輝きリストさんを覆う。
それはまるで、まだ弱い幼虫を覆う繭のように優しく、穏やかで――
「この繭が解けたとき、彼女の『その時』が来るように設定しなおした。
 つまり、この繭に『神々の黄昏』を持ったものが触れると、彼女の『神々の黄昏』が反応する。
 そして、その彼女の『神々の黄昏』の力から身を守る為に、この繭に触れたものの『神々の黄昏』もまた、その力を有する者の身を守る為に発動するってすんぽうさ。」
「――つまり、それにナナシさんがその繭に触れたら」
「二つの『神々の黄昏』の力が、ただでさえ人口密度の増した今日この首都で発現すれば、
 ――さっきも言いかけたね?3つ目の意味。『神々の黄昏』が起こるんだよ。」
繭から目を離し、彼は私を振り返る。
「激しい重力波がこの世界をずたずたに引き裂き、あるものは未来へ、あるものは存在の喪失を、
 もちろんそれは神によってすぐさま修正されるかもしれないけど、それによってもたらされた『魂の離反』は妨げれないよ。」
新たに出てきた言葉。
「魂の離反?」オウム返す私に、そっと彼は近づく。
彼の目から笑みが再び消えていた。開けれた口からは冷たい声。
「ゲームに飽きるって意味分かる?」
――!!
意味は分からなかった。
ただそれ以上は聞いてはいけないことのような気がして、
――逃げないと!
私は彼に背を向けると、走り出すために足を、
足は――すでに最初のユピテルサンダーで焼け爛れていた。
「魂が絶望し、離反した世界に未来はない」
腕だけで地を這う。
「何処へ逃げようって言うんだい?」
声はゆっくりと近づいてくる。
――死にたくない
 ――聞きたくない

923 名前: 白き銀と黒き銀~英雄を待ちながら・後編3 投稿日: 2004/02/21(土) 04:19 [ v5T7v7Oc ]
 ――聞きたくない
瓦礫で腕を傷つけ、私の這ったあとに紅い線ができた。
その道を伝うように声は後をつけてくる。

不意に、――視界の隅に何かが写った。
それは、いつも私が探していたもの。
いつかその瞳に本当の自分を映して欲しいと願っていた。
 ――あの人の、頭部。
伸ばした手にあの人の柔らかい髪が触れた。

"『誰かがこの事を後世に語り継がねばいかんのだ。』
"

父さんの声が聞こえた。
そして私は全てを理解する。
指先から柔らかい髪の感触が消え、振り返るとあの人の頭を大切そうに抱えた銀髪プリースト。
「こんな所にいたんだ?
 探したよ~」
本当に嬉しそうに、首だけになったあの人に話しかける彼に、私は
「――返してっ」
伸ばした腕をつかまれ、力強く引き上げられる。
他力により再び大地に立った私の喉を素早く掴み、彼
「せめてお揃いで殺してあげるよ――」
  接触した手から発せられる白い光で私の視界は覆われ
  ――ホーリーライト!
視界が逆さまに傾いた。

924 名前: 白き銀と黒き銀~そして、黒は~ 投稿日: 2004/02/21(土) 04:24 [ v5T7v7Oc ]
僕はかつての友の首を吹き飛ばした。
君には用はないんだよ。
君なんてどうでも良かったんだ。
そう、最初に死んだのが君なら良かったのに。
そうしたら、僕は相方に全てを話し、全てを打ちあけ、そして――
「人でなしっ」
背後から聞こえてきた耳障りな声。
振り返れば、紅いウェディングドレスを纏ったプリースト。
ああ、君か。
君もまだ居たんだ。
「人でなしっ」
――うるさいなぁ
君は相方の体を散々堪能したんだ。
…羨ましいな
僕も本当は……
違うっ、
そう、僕と相方はもっと、…そうプラトニックに――
「人でなしっ」
――本当にうるさい娘だ。
怖いくせに、
涙でぼろぼろの癖に、
醜いよ、君
少し、黙らせるか。
僕は彼女にゆっくりと近づく、
それだけで、彼女は「――ひっ」と声を上げて後ろへと倒れた。
「『人でなし』?
 当たり前だろ?僕はもう人なんかじゃない。何度も言わせないでく――」
必殺の気合を込め振り上げた拳、を誰かに背後から握られた。
僕は振り返る。
「――!?」
振り返った僕の口に押し込まれる――これは、ソタッフオブソウル!?
目の前には千切れかけた首を片手で支える♂WIZの姿。
驚愕に目見開かれる俺にかつての友はこう言った。
「――ごめん。黙っていたけど私も人じゃないんだ。」
僕の口の中で炸裂するファイアボール
視界が赤く染まる。
――だが、この程度じゃ僕はっ!!
僕の手から素早く奪われる相方の首。
紅く燃える視界の向う、愛しそうに友は相方の顔を見つめ
「――帰って来い。」
そっと口付けた。

              ⇒Next 英雄の帰還・前編

925 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 04:33 [ v5T7v7Oc ]
ふぅ、最後の修正とUP終え、来る非難にちょっと怯えてみる。
そりゃそうだよな。
誰も今までこんな無茶な更新しなかったし、
読み手さんも書き手さんも辻褄合わせに状況把握必死だよなぁ;;
反省はしてみる。
うん、ごめんなさい、とも素直に謝ってみたりもする。
でも、本気でもうしないかといえば謎。
リアルでも俺はこんな感じ。
「もう寝ないって約束してくれる?」
「……自信がありません」
世渡り上手になりましょう、俺。
馬鹿ですか?
あれ?
と、みてみるROの画面。
チャットはいい加減入ってくる人も居ないが、これは
<MONSTER>  サイズ 大
HP 24233
俺より少し多いくらいか、じゃなくて、モンスター情報ってナニこれ?
相方のWIZ、一体何してるのさ?
紫色の熊。
見たことない。
ギルドダンジョンかしら?
それとも何かBOSSの取り巻き?
そういえば砦が無性に欲しくなった時期があったっけ、俺。
あの頃が懐かしく思える
……うちは気の会うものが集まったまったりGだからw
露骨な言い訳。
ゴメンナサイ。
そのころの気の会う仲間。
大半がもういません。
俺だけLv先ばしちゃったせいですね;;
この場を借りて謝罪しちゃったりなんかしちゃったりしてw
誰も見てないだろうから俺素直。

何書いてンだろうな、俺。
さて、この先まだ何も書けてないけど、
一休みしてビデオでも見るかね?

926 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 04:35 [ v5T7v7Oc ]
次回UP予定不明
明日中、かな?

927 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/21(土) 05:43 [ Bmuohi26 ]
 皆様すごすぎでございます・・・私がかなーりよけいな物を書いたと思わせるほどの文才のオーラが少々才能0には辛いです。
 しかも、白黒銀さんは、かなりいろんな視点で勝手に書いたというのに、リストとほどよくうまくからませていただき、本当にありがとうございます!!
 あの理論にはものすごい納得しました(結局なにも考えてなかったんかい)
 ものすごい次の展開が気になります・・・!!
 
 なんか、書き手様のほとんどが同じ目標に向かって書くのってすごいですね!
 
 追伸・_| ̄|○<なんか皆様会われたり楽しそうですね・・・少し参加したかった・・・。

928 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/21(土) 06:30 [ Bmuohi26 ]
 惨劇の舞台inプロンテラ。
 その、血の海を、鼻歌を歌いながら歩く、片眼鏡の女アルケミストがいた。
 女アルケミストは、道を選ぶことなく、ただ、まっすぐ、中央へと歩いていた。
 見える物にしか見えない、殻。
「・・・父殿も、やっかいな者をつくったものだ・・・」
 それにむけて、ピクニックにでも行くかのような軽い足取りで。
 死体の上を、血の海の上を、瓦礫、残骸、潰されたなにかの上を。
 そして、真っ赤に染まったブーツが、死体を踏みつける。
「ぐぇ!?」
 カエルを踏み潰したような声だと、女アルケミは思った。
 しかし、きにすることなく、歩を進めようと
「てめぇ!?なにしやがる!!」
 した瞬間、足が掴まれた。
「・・・小生の歩を遮るとは、いささか無礼ではないですか?御仁」
「人の上を踏んでいくてめえよりマシだよ!!」
「ああ、すまぬ、てっきり死体かと・・・」
「なおわりぃよ!!死んだ奴はもっと丁重に扱え!!」
「ふむ・・・その点は意見が合わぬようだ・・・まさに、小生の姉のような口ぶりだ」
「だれだって言うわ!!」
「・・・しかたなかろう、小生は父殿にその点の感情を姉たちのように豊かには作ってはくださらなかったのだから」
「てめえ・・・もしかしてホムンクルス!?」
「ほう、小生を人造人間と例えるとは、いい例だ」
 女アルケミは、顔に似合わぬ笑みを浮かべた。

929 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/21(土) 06:46 [ Bmuohi26 ]
「嘘だろ!?ホムンクルスはまだ今の技術では・・・!!」
「しかし、その例はよい例だが、違う、小生はもちろん、姉君達も母殿という、女の胎を介して産まれておる、そこに人為的なしかけはいっさいないといってもよい」
「・・・てめえ、変な喋り方しやがる女だな・・・」
「ほう、御仁はますます姉君達と同じことを言う」
「だーかーらー、それが普通なんだって!!」
「・・・小生に御仁の普通を押し付けるか?酔狂な・・・」
「うるせぇ!!死体踏んづけるくせに!!」
「肉塊を踏んだだけでそれだけ怒るとは・・・ますます姉君に・・・」
「黙れ!!人並みの感情をだしゃあいいだけだろ!!」
「・・・小生の感情は、きっと母殿の胎の中に置いてきたか、姉君達が持っていったのであろう・・・小生は、そういうものがほとほと沸きあがらぬ」
「・・・パンツ、丸見えだぜ」
「・・・小生の下着がどうした?」
「・・・普通の女なら、ここで悲鳴上げるぜ?」
「小生はきにせぬ」
「・・・・・・変な女」
「御仁こそ」
「俺は普通だっつーの」
 女アルケミは、少し笑う。
「ほう、怒ってほしいようだな・・・」
 そして、そう呟くと、その場に座り、足を掴んでいた男・・・服からして、BSの傷口をグリグリと押す。
「@☆=~|∇!?」
「御仁の希望通り、怒って見たが?」
「てってめえ・・・鬼か・・・?」
「・・・姉の友人殿にも言われたことがあるが、残念ながら人だ」
 そう、呟きながら、女アルケミは、どこからか、白い液体の入った瓶を取り出した。
“ポーションピッチャー”
 BSは、自分の体の傷が、消えていくのを感じた。
「小生をひきとめた御仁への敬意だ」
「・・・俺は、アギ(仮)」
「?」
「名乗られたら、名乗り返すものだぜ?」
「ほう・・・そうか、ならば名乗ろう、小生は、ルク(仮)」
「!?」
「これから、姉殺しをする者だ、名を覚えていてくれ」
「姉・・・殺し?」
「ああ、小生の1番上の姉は、少々優しすぎてなきっと、妹殺しなぞしたら哀しむ、なのぜ、小生がする」
「・・・そう言う意味だよ」
「いつの時代も・・・狂った同胞を屠るのは、その親族、特に、同じ胎を介して産まれた者に決まっている」

930 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/21(土) 06:59 [ Bmuohi26 ]
 女アルケミ、ルク(仮名)は、そっと、力を失ったBS、アギ(仮)の手を離させた。
「アベルと、カインの話は知っておろう?あれは、一説には、カインは弟であったらしいぞ」
「だから、てめぇが殺すのかよ?」
「その通り、御仁は中々物分りがいい」
「やめとけ」
「なにゆえ?」
「女はそんなことするな」
「されるのは、小生の姉だぞ?しかも、女」
「てめぇは悲しくないのかよ?」
「・・・小生は、そんな感情持ち合わせていない、それに・・・小生が姉を殺しても生きている保証はない」
「もう一度言う、やめとけ」
「どちらも、大切な姉君なのだ」
「だったらよけいに」
「姉を殺さねば、世界は崩壊するやもしれん、そうすれば・・・姉一人にがたがた言ってる場合ではない」
「てめぇも死ぬかもしれないんだろ?」
「小生一人の命なら、安いだろ?」
「安く・・・ねえ、俺は・・・俺は、もう一度てめぇを失いたくないんだよ!!ルクレート!!」
「・・・そんな名の者は・・・知らぬな」
「行くなよ、もう一度死ぬなよ」
「御仁の、勘違いであろう」
 ルク(仮)は、そっと、目を閉じ、1本のポーション瓶をアギ(仮)にかけた。
「ルク・・・レ・・・」
「ただの睡眠薬だ、全てが終った頃に目覚めるだろう、さらばだ、アルギア」
「てめ・・・やっ・・・ぱ・・・」
 言葉は、途中で切れた。
 ルク(仮)は、たちあがり、そっと、傍らにナイフを置いた。
       「アギ」のナイフ
「小生の、お守りだ」
 ルク(仮)は、たちあがると、今度は、少し多い足取りで、それでも、まっすぐ、殻へと向かう。

 姉殺しを全うするために。

931 名前: 816 投稿日: 2004/02/21(土) 09:30 [ Mqf45eVY ]
んじゃ私も便乗~。

932 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/21(土) 10:20 [ dK2BBqG6 ]
物音がして起きる
西門外ではまた呼び出されたのだろうか数名がボスと戦っている
(誰だ・・・)
Wizが1人居る
(関係ないか)と、思いつつ無視して中央へ行くため体を抑えながら歩き出す
マントをつかまれた、さっきのWizだろう
(やれやれ、唯でさえ面倒なことな上に更なる面倒か)
・・・っ
激しい頭痛が俺を襲う
(このWizは俺の名前を呼んだのか、一緒にこいか、
  しかし、罠って事は無いだろうか罠だったら殺すまでだが)
肯定の意味でうなずく、が少しためらいも有る
中央へ案内される

走りながら聞く、
「あんた何者だ?どうして俺のことを知っている?」
GH討伐部隊があった事、
その戦いは負けで終わった事、
その時この男と一緒に行動した事
俺には実感が無かった
『お前が生きているほうが不思議だ、
  あの時・・・お前は・・・"魔剣に斬られたのだから"』
(・・・ならば俺がここに生きているのはおかしい)
「よくわからん」
それ以来黙って走る

933 名前: 816 投稿日: 2004/02/21(土) 10:24 [ Mqf45eVY ]
―凄まじい轟音が辺りに響き渡ったのはその時だった。

一気に酔いの吹き飛んだ俺は矢筒を取り、表へと駆け出した。
「親父、勘定はつけといてくれな!」
何か言いたそうなマスターのオヤジさんの顔がちらりと見えたが
この際、それは気にしない事にした。
―とんでもない事が起こってやがる。
外へ出た瞬間、怒号と悲鳴が両耳をつんざいた。
息詰まるような煙の匂い。人の焼かれる匂いだ・・・。
これは何だ、戦でもおっぱじめちまったのか?!!
だがそれに気を取られ、一瞬の隙が出来たのは俺のミスだ。
「!」
街路樹の脇から無数の切っ先が閃く。
俺はとっさに身体をひねり、地面の上に転がった。
(魔物?! なぜだ?!!)

934 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/21(土) 10:40 [ dK2BBqG6 ]
中央についた
戦場には似合わないウェディングドレスを着た人
純白のものは紅蓮のような流れた血で赤く染まっている
倒れている見知ったWiz、死んでは居ないようだ
ウェディングドレスの赤はあの首なしの死体のものだろう
(騎士か・・・無残だ)
銀髪のプリーストは無傷だ
やったのはあいつだろう

気配を消してWizが振り向いたプリーストの口にスタッフオブソウルを差し込む
そのままファイアボール常人ならそのまま死んだだろう
持っていた(あの騎士の首であろう)首が彼の『帰って来い』の一言で帰ってくる
彼の手に首が戻る。後、口付け
(変わった趣味だ、だが事件の首謀者には違いない)

俺はプリーストの頭を鷲掴みにした
「悪いが死んで貰おう、俺は平穏に生きたいのでな」
そのまま力を入れる
多分これならどんなボスだろうが脳ミソをぶちまけ、死滅する
『これが神々の黄昏の力ねぇ・・・』
と、鼻で笑い俺を跳ね除ける
(神々の黄昏?何だそれは?それにしても化け物だ、こんな力ありえない)
ブレイドを抜く、対大型のブレイド・・・これでは役に立たない
それでもあきらめない
今にも切りかかる、その瞬間後ろから矢が飛んでくる気配がした
咄嗟の判断で避ける、骨が折れているので痛い、少しかすった様だ
「アンタもそっち側の人間か」
姿を現したハンターは何も答えない、まるでそこには何も居ないような気配だ
『任せた』とプリーストはハンターに言う
(ハンター相手とは分が悪いな・・・)
一緒に来たWizがクワグマイヤを唱えてハンターを後ろから杖で叩く、叩く、叩く
(撲殺する気か・・・)

俺は跳躍、ハンターの心臓めがけて刃を突き立て・・・突撃した

935 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/21(土) 10:43 [ dK2BBqG6 ]
いつの間にやら急に進んでる(;´∀`)
みんな遅くまでがんばるなぁ・・・
俺はよく寝る人何で12時頃には寝てましたよ
話が進まなくてスマンカッタ_| ̄|○(?

>>白黒銀さん
RO内で会うなら時間と場所を適当に書いて~(?

936 名前: 819 投稿日: 2004/02/21(土) 10:45 [ 2GbJJfFc ]
黄昏さん、今どこにいますか?向かいますけど(ぇ

937 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 10:53 [ v5T7v7Oc ]
やはりこっそり昨日と同じ場所でAFKしておりますw
チャットタイトルは過去のものと同じだったりします。

ただ本気でAFKしてる可能性もあるのでそのときは申し訳ないです><

とりあえず、1本書きあがりそうなので、小生の次回更新は12:00頃にでも・・・
家にいたらUPしますです。

938 名前: 816 投稿日: 2004/02/21(土) 10:54 [ Mqf45eVY ]

「ファイヤーウォール!」

いつ出てきたのか、店の戸口に女ウィザードの姿があった。
瞬きする間に、鮮やかな火の柱が地面の上にそそり立つ。
それは一直線に、向かってくる敵を刺し貫いていた。
炎に焼かれ、身動きできない魔物の呻きが、口惜しげにあたりにひびく。
間髪入れず、女は次の魔法を唱えていた。
凄まじい雪嵐が動く鎧―レイドリックの上を吹き荒れる。
俺は矢筈を取り、嵐の中をめがけて弓を射る。
幾度もの衝撃に、あっけなく魔物は息の根を止め、消滅する。
「・・・・・・すまんな」
肩で息をして、俺は女に礼を言った。
「代金を払ったのは私よ。・・・貸しふたつね」
女は唇の端を吊り上げて、かすかに笑みを浮かべたようだ。
「一体・・・何が起こってるんだ?」
「それは後で・・・・・・ゆっくり考えた方が良さそうね!」
女は地面の上に、いくつもの魔力の泥沼を出現させる。
俺たちの前にいたのは風にうつろう死の魔物。
修羅の街をさすらい歩く。
―彷徨う者。

939 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/21(土) 10:57 [ dK2BBqG6 ]
今つないでないです~
んでもってそろそろ次スレの季節なヤカン

940 名前: (6Hr5RulY) 投稿日: 2004/02/21(土) 12:11 [ GTc3S2Sc ]
 休業日にて自宅でゆっくりの相関図作成中の者です。
 最近の流れから一気に進みそうな予感があったので
普段は自宅では見ないスレッドを覗いたら…これでは
本スレ中に相関図作成は間に合いませんね、申し訳ない。

 実はそれぞれのストーリーに対して「こうだったら面白そう」
などの感想はあるのですが、皆様のインスピレーションの
妨害とならないよう自重しておきます。

 さて、それでは週末をゆっくり楽しんで参ります。

941 名前: 816 投稿日: 2004/02/21(土) 12:25 [ Mqf45eVY ]

おおおお・・・おおおぉおおおおおおおぉぉ・・・・・・・

嵐の中の風のように、魔物は咆哮を上げていた。
細く、低く、まるでこの惨劇に涙する者のように。
「来い!!」
顎を下げ、標的を睨み付ける。
俺は二本の矢を番えると、彷徨う者めがけてとき放った。
女は杖を掲げて、強力な魔力を集結させる。
「ヘヴンズドライブ!」
大地から出現した石の柱が、魔物の体を刺し貫く。
「帰るが良い! お前の居た所へ!」
おおおおおおっ!
怯まず、敵はこちらに突進してくる。
女は素早く後ろに下がりながら、次の魔法を唱え始める。
そう、良いコだ。自分の役割ってのをちゃんと分かってる女は好きだぜ?
「クァグマイア!」
彷徨う者の周辺に、特別な力を帯びた沼が出現する。
泥に足を取られ、思うように動けなくなった敵は、それでも刀を振りかぶる。
カマイタチのような衝撃波が、俺たちに襲い掛かった。
(ちっ)
俺はとっさに両腕を掲げ、衝撃に対して防御の体制を取る。

942 名前: 白き銀と黒き銀~英雄の帰還・前編1 投稿日: 2004/02/21(土) 12:32 [ v5T7v7Oc ]
てかてかと、でっかく輝くMVP
勝者の証、MVP
でも、勝者=強者とは限らない。
だってほら、君の周りには死体の山。
そこに横たわるハンターさん。君が護りきれなかったもの。
そんな君、俺は思うよ。
絶対君は強くない。
強いって言うのは、きっと誰も傷つけたりしない人のことだから。

俺は最後の最期で強者になれたと思う。
誰も傷つけることなく
誰一人殺させることなく
あのロードオブデスを屠れたんだから。
言ってもいいかな、俺最強って?
俺の人生、もう幕が下りたんだ。
観客にはもう聞こえない。
誇ろう、
自分で自分を褒めよう。
もうこの場所には誰もいないんだから。

  誰も――傷付けることなく?

ふと、遠くから誰かの鳴き声が聞こえた。
えーん、えーん
舞台袖で少女が泣いていた。
――劇はもう終ったんだよ。
そう告げようとして、ふと正面からのスポットライトに気付く。
下りたはずの幕がまた上がる?
ああ、そうか
  カーテンコールか

943 名前: 白き銀と黒き銀~英雄の帰還・前編2 投稿日: 2004/02/21(土) 12:34 [ v5T7v7Oc ]
      『白き銀と黒き銀』
        ――英雄の帰還・前編――

私は口伝に残された全生命力を注ぎ込む。
父さんが、あの時代の人が犯した過ち。
それは、奇しくも今かつての友が犯そうとしている罪と酷似していた。
世界に眠る『神々の黄昏』の力を集約し、私の今の体に移し込み、現世を生きる神を作ろうとしたこと。
しかし、それは古代の神々の復活を助長しただけに留まり、そして魔物で溢れたグランストヘイムはいまの古城の姿と成り果てた。
友の目指すものが何なのかは今は考えないようにした。
きっとそれは私達の時代が犯した罪よりもはるかに重い罪となるであろうが、
それでも、
いや、だからこそ彼を止めなくてはならない。
体の生命力が、私の命の灯火が消えていくのを感じた。
友を止めなくてはいけない。
でもそれは私の仕事ではない。
この仕事は
 この仕事だけは
『今』を生きる貴方の仕事――

  父さんが私に使ったこの術が完成して、
 もし貴方がもの世界に戻ってこれたなら
  ねぇ
 最後のお願いをさせてもらっていいかな?
 時々でいいんだ。
 私のこと
  思い・・・
    出し、て――

  光が弾け、術が完成する。

「――帰って来い。」

944 名前: 白き銀と黒き銀~英雄の帰還・前編3 投稿日: 2004/02/21(土) 12:34 [ v5T7v7Oc ]
不意に僕の髪が後ろに引っ張られるのに気付いた。
「悪いが死んで貰おう、俺は平穏に生きたいのでな」
眼球を動かし確認する。
――来たな、『神々の黄昏』
僕の頭を掴んだ掌に力が込められる。
が――
まだ脆弱!
「これが神々の黄昏の力ねぇ・・・」
僕はその手を払いのける。
覚醒しきっていない不完全な力では僕を倒すことなんて出来ない。
この場で目覚めさせるか。
――しかし、
振り合えり目をやる。僕が作り出したものとは違う白き眉が僕の嘗ての友と、友を覆っていた。
僕とオーラ騎士の間を風が抜ける。
振り返るオーラ騎士。
そこにいたのは僕と契約を交わししハンターだった。
さすが、出所って奴をわきまえてる。
「――任せた」
ハンターを一瞥。
返事はないが沈黙を肯定とみなし
   呪文詠唱――サンダーストーム!!
僕の雷が、緑色の繭を揺らす。

  ――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
   ――ピィィィィィィィィィィィィィィィィ

激しい振動が首都を襲い、緑の繭から甲高い音が響く。
多少手はずは狂ったが、これで彼女は目覚め『神々の黄昏』の力を発現させるだろう。
そしてその力の矛先がそこのオーラ騎士に向けられた時、彼もまた力を発現させざるを得なくなる。

  ――これで世界が終るんだ!

僕は背後の光を振り返るとその中に手を伸ばす。
そこに感じる生命の息吹。
妙な確信があった。
――彼が帰ってくる。

それはありえもしない奇跡。
『神々の黄昏』の力を持たぬ、所詮は『僕と同じ凡人』でしかない彼が戻ってくるとは到底思えなかったが、それでも――

「――さぁ一緒にこのグランドフフィナーレを傍観しようじゃないか。」

僕は生命の息吹を強く抱きしめると、
 ――テレポート
空を渡った。

945 名前: 816 投稿日: 2004/02/21(土) 12:34 [ Mqf45eVY ]
>6Hr5RulYさんへ

感想や意見があったらどんどん教えてください。
実は弓手の戦闘シーンを書くのが初めてなもので、
描写がおかしくないかすごい心配なんですよー。
(WIZは自分で作ってるから、まだ良いんだけど)

意見が邪魔になるなんてことは、全然まったくないですよ!
むしろ、それで新たなインスピレーションを刺激されるくらいです♪

何にせよ、相関図おつかれさまです^^
THX!

946 名前: 白き銀と黒き銀~英雄の帰還・前編4 投稿日: 2004/02/21(土) 12:38 [ v5T7v7Oc ]
 ――ここは?
霞む意識、頭が少し痛い。
――俺は確かデスに頭を吹っ飛ばされて・・・・・・
首に手をやるが、手をやった時点で己の実の確かさに気付く。
ただ鎧もなく、剣もなく、身につけているのはボロボロのマジックコート。
首を回し現状を確認。
そこは壁もなく、空もなく、山もなく――
何処までも石畳の床の続く無限の空間。
「――おかえり、」
懐かしい声に俺は背後を振り返る。
そこには相変わらず穏やかな微笑むを浮かべる銀髪のプリースト。
友は続けて言った。
「そしてようこそ、アリーナへ!!」

              ⇒Next 英雄の帰還・後編

947 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/21(土) 13:40 [ UoFK/PE2 ]
「・・・人とは、なんともこじれた関係を好む物だ・・・」
 瓦礫の上、中央の近く。
 そこには、片眼鏡の女アルケミストの姿があった。
 女アルケミは、小さく口笛を口ずさむ。
 その口笛の歌は、明るい歌であったが、その表情は、どこか悲しそうだった。
「姉上・・・小生は・・・できればハッピーエンドがよろしいのです」
 そう、呟き、1本の瓶を取り出す。
「あの、銀髪プリはなにやら色々勘違いをしているようだが・・・あのままでは姉が傷つけられてしまう、いや、もう過去形か・・・」
 そう、呟き苦笑すると女アルケミは、一人、誰にも気付かれず、いつしか、中央の人々の輪に加わっていた。
 誰も、それを不思議とは思わなかった。
 誰も、彼女の存在に気づかなかった。 
 ただ、一人、ハンターを撲殺しかけけていた、男WIZイザド(仮名)のみが、その存在を確認した。
「ルク(仮)・・・?」
 女アルケミは、一つウィンクすると、その場に座りこみ、呪文を唱え始めた。


「姉上・・・初めて、貴方のお役に立てるきがします」

 閃光。
 無音。
 誰もが、一瞬、目をつぶった。
 そして、誰もが、見た。
 青い長い髪を振り乱し、その場に倒れているプリースト。
 知ってるものは、その名を口にした、リスト(仮名)と。
 そして、次の瞬間、誰もが言葉を詰まらせた。
 空中に浮く、天使を見て。 

                           next・・・?

948 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/21(土) 13:43 [ UoFK/PE2 ]
 (´Д`;)皆様かっこよすぎ・・・。
 文才は0はヒィヒィいいながらついてきています。
 ルク(仮)は、かなり変な言葉づかいなので、相手がかわると、いい方も変わるので、変な点はお見逃しを・・・。
 
 私がかかないほうがかっこいいかも・・・_| ̄|○<明らかにいらない

949 名前: 819 投稿日: 2004/02/21(土) 13:55 [ v9QQI.x2 ]
「神々の黄昏・・・・か。」
俺は過去の歴史の一端を思った。
まさに今、それが起ころうとしている。
何となくではあるが、それは妙に真実味がある。
現に今尋常ではないことが起こっているのだから。
おかしなまでに高レベルなモンスターが無限、と言える程
大量に出現している。
枝にしろ、アブラカタブラにしろ、一瞬でこうなる事は有り得ない。
だとしたら考えられることは一つ・・・。

俺の想像を超えた大きな何かが働いている。
まるで、神々の黄昏のような・・・。

考えていても仕方がないので、
俺は今目に写るモンスターたちに意識を集中する。
今度はバラバラになって襲い掛かってくる。
学習した、とでも言うべきか。
厄介だな。
ただでさえレベルの低い俺に、果たしてこの場を
切り抜けられるだろうか。
俺は正面の数体に向かって駆け出す。
奴らは俺を取り囲むようにして円になる、そして・・・。

「メテオストーム!!」

巨大な隕石が俺とモンスターへ降り注ぐ。
奴らはそれに構うことなく俺に向かってくる。
後退、という言葉を知らんのか。
まぁ今の俺にとっては好都合だが。
さぁ、後は運だ。
俺が生きるか、奴らが生きるか、それとも・・・・
両方とも死ぬか。
隕石の襲来に耐え切れなくなったのか、モンスター達が
次々に姿を消す。
その中にいた深淵の騎士のうち1体の下に隠れていた俺も、
上にいる奴が消滅したことによって隕石の直撃を喰らい、
高く舞い上がり、遠くへ吹っ飛んだ。

吹き飛んでいる中、俺は確認する・・・・。
よかった、あの場にいたモンスターはすべて倒せていた。
・・・・まぁ俺も無事ではない、ていうかもう死んだも同然だが。
結局死んだ者達の想いを継げなかったが、
俺にしちゃよくやったじゃないか。
後は、残っている人間に任せよう。
しっかし高くぶっ飛んでるなぁ俺は。

ん・・・・?
俺の横に天使が浮かんでいる。
おかしいなぁ?まだ地面に叩きつけられちゃいない筈だが。
まぁそんな事はどうでもいいか。

「流石に疲れたなぁ・・・。お休み。」

他の誰にでもなく、自分に囁き、俺は目を瞑った。

950 名前: 819 投稿日: 2004/02/21(土) 13:57 [ v9QQI.x2 ]
無理矢理黄昏さんの話とほんの少しだけ絡ませてみてけど、
どうなんでしょう(ぇ

皆さんうますぎて絡み方に困ります_| ̄|○

951 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/21(土) 15:02 [ JRedSv62 ]
あぁぁ。私がが寝ている間にこんなに進んで・・(寝すぎ
今更どうやって絡めよう(´д`;)

とか思いつつ↓。 絡んでないや。

952 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/21(土) 15:02 [ JRedSv62 ]
昼前になっても、今日は誰一人として狩りに行こうとする者はいなかった。
それは、各自が気付いたプロンテラの微妙な異変のせいでもあり、
朝食時に、彼がギルドメンバー全員に注意したせいでもあった。
じっとしていると気分が悪い。
なにか大きなことが起こる。そんな気がしてならない。
暖炉の薪がはぜる音が、妙に大きく聞こえた。


数日前にまとめた弓矢を、もう一度箱から引っ張り出す。
手に馴染んだ感触。ずっと愛用していたハンターボウだ。
カードの護符がついているものも、持っていることは持っているけれど。
今日は、やっぱり慣れた武器を持っていたかった。
この不安感を打ち消すために、できるだけ慣れた感覚を・・・。
あたしは弓を握り締め、窓の外へと構えてみせる。
空は相変わらずの灰色。
見ていると気分が悪くなる。
外を睨んで眉間にしわを寄せ、構えた弓で、矢を放つ真似をする。

他のギルドメンバーも、各自落ち着かない様子で外を見たり、武器を磨いたり。
妙にそわそわしているのは、相棒も同様だった。

953 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/21(土) 15:03 [ JRedSv62 ]
昼を過ぎたころ。
突然耳を裂かれるような爆音が鳴った。
それと同時に悲鳴。あぁ、またあの悲鳴だ。死の間際の―――。
爆風で木の葉が吹き飛び、締め切っていた窓がガタガタと激しく揺さぶられる。
なんだろう。
首都で。こんなことが起こるなんて。
ドアを開けたプリーストが、来たわね、と、小さくつぶやく。
何が来たのかあたしには分からないけれど、どうにも彼女の表情を見る限りでは、ただ事ではないらしい。

誰が宿の女将さんに付き添うか話し合った後、あたしたちは外へと出た。
「大丈夫、宿には被害ないようにしますからね~。終わったら連絡いれまっす。」
メンバーの一人が、笑顔で女将さんに手を振る。
女将さんはこんな時だというのに、最後まで宿の心配をしていたらしい。
さすがというか、なんというか。
あたしは緊張が解けるのを感じ、そのまま軽く笑った。

「さて、まぁ俺たちも全員でプロから逃げるってテもあったんだが――。」
彼がいつもの笑顔で言う。
「女将さんにあぁ言っちまうと、もう後には引けないな。」
そんな気はさらさらない。
飛んで火に入る夏の虫、とはよく言ったものだ。
けれど生憎、このギルドはそんな馬鹿ばっかりが集まって出来ている。
―――と、それらしいことを、昔プリーストが笑いながら言っていた。
元々そんなにメンバーは多くないため、女将さんの護衛でついて行ったメンバーを除くと
ここにはあたしを含め5人しか残っていない。
「まぁ、最悪命と宿が守れれば。」
言って、肩をすくめながら笑うのは女ウィザード。
「命が助かっても宿が壊れたら、おんなじだよ。女将さんに半殺しにされる。」
軽口を叩いて笑うのは、男アルケミスト。
あたしたちは、最後の抵抗と言わんばかりに大声で笑った。

次の瞬間。
宿の南側―――旧剣士ギルドのあたりで爆音が上がった。

954 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/21(土) 15:12 [ JRedSv62 ]
「まぁ、あそこなら人が居ても、皆逃げちゃってるだろうし。」
あたしたちは緊張もせずに、いつもの調子で旧剣士ギルドに向かった。
「とりあえず人が居ないか確認して、居ないようなら大魔法ぶっ放すわね?」
それにしても、いつもの事だけれど・・・このWizはよく喋る。
緊張感のカケラもない口調に、なんだか今起こっている事が嘘のような気にもなる。
「よく喋るわね。」
ため息混じりに笑って、プリーストが言う。
あたしもそれに同意の意味を込めて、女Wizを振り返った。
肩をすくめたWizは、あたしとプリーストを順に見る。
「あら。姐さん、ラティ。私は早口詠唱が得意なの、知ってるでしょう?」


旧剣士ギルドの周辺は、もはや誰一人としていない状況だった。
誰一人、と言うのは少し違うか・・・。
そう思って、あたしはすぐ近くに横たわる元・人だったもの達に頭を垂れる。
プリーストが十字を切り、すぐに視線を修練場の方へと向けた。
白い光が乱反射する。そいつは氷の肌で覆われた巨体を、ゆっくりと修練場の壁から現した。
思えば、こうやって見るのは初めてだったか。
この前ルティエに行ったときは、残念ながら会えなかった。
――氷の獣、ハティ。
太陽と月を呑み込む魔獣。遥か昔、神々の黄昏の時代に――延々と続く冬を呼んだ獣。
そんな言い伝えを聞いたことがある。
聞くところによると、バフォメットやオシリスなんかに比べると、さほど強いわけではないらしい。
けれどそれは、確実にBOSSの風格、威圧感を放っていた。
「上等。」
言って、彼がにやりと笑う。それと同時に、愛用の大斧を、氷の魔獣に向かって構えた。
アルケミストも、一瞬飄々とした笑顔を見せた後、すらりと剣を抜き、構える。
もたもたしている間に、こいつが宿のほうへと向かうのを恐れて、あたしたちは早速排除に取り掛かった。
彼とアルケミストが鎧の懐に飛び込み、注意を引く。
その間に受けた傷はプリーストが回復。そして全員に支援魔法。
Wizは取り巻きを全部ひっくるめて大魔法にかける。
あたしは―――。

955 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/21(土) 15:12 [ JRedSv62 ]
ハティ本体にダメージを与えようと、矢を放つ。
と。そこで気付いた。
―――狙いが定まらない。
矢は当たるものの、狙った急所はことごとく外している。
・・予想はしていた。覚悟もできていた。片目では確かに戦いにくいだろう。
だからこそ、冒険者を辞める決心をしたのだから。
なかなか定まらない攻撃に、あたしはイライラと、なかば自暴自棄気味に矢を放つ。
それを敵意ととったのか、相棒はいつもよりもたくさん援助攻撃をしかける。

攻撃を仕掛けてから、ハティがその場に倒れ伏すまで、そんなに時間はかからなかった。
―――撃破。
とにもかくにも、宿屋はこれで大丈夫なはずだ。


あたし達は、女将さんに叱られる可能性が無くなったことに安堵し、そのまま北へと向かった。
怨霊武士との交戦中、悲鳴や爆音が耐えなかった、その場所へ。
おそらくプロの西側に位置するあたり。
旧剣士ギルドを遥かに上回る不安が、あたしの胸に沸き起こった。

956 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/21(土) 15:14 [ JRedSv62 ]
旧剣士ギルドにまでBOSS沸かせちゃってもう(´д`;)
いきなり強いのもアレなので、なんとなくパっとしないBOSS選んだつもり、です。
というか、何故に前衛が二人とも商人系ですか。 いや、好きなんですけどね。
分かってるんです。分かってるんですが・・こうも無意識のうちに露骨に表れるものなのかと・・。

さて。今日こそ書き手さんの誰かと会うぞー。とか意気込んでみる。

957 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/21(土) 15:16 [ JRedSv62 ]
っていうか誤爆。最後から3行目の怨霊武士って何。
そうです。最初は怨霊武士だったんです。

・・・ハティに脳内変換宜しくです。

958 名前: 黄昏の413 投稿日: 2004/02/21(土) 17:39 [ u5Xv1cJw ]

「若き者達の冥福を祈ります」
セシルは高らかに謳う。
「これは名誉の戦死であります」
詭弁もいいところだ、と私は思う。
「喜びの家に赴く者達に花束を」
――アーメン
最後の言葉に私も祈りのポーズをとる。
まぁ、私も聖職者なわけだしな。

「出撃だ」

聖堂騎士団、狂信者の刃。
聖堂付近に沸いた敵は彼らがことごとく喰い散らかした。
その後に聖堂で祈りを捧げるのだから肝が座っているというか、
狂っている、と思わなくもない。
それでも、シスター・セシルは彼らに祝福の言霊を贈る。
彼女も、私も、似たようなものかしら。

「我々はこれから掃討戦にうつります」
そういって、団長らしき人物は兵を率い、街中へと消えていった。

「さて、童巴さん、私達もまいりましょうか」
「そうね、城の守備にでもまわろう」
怪我人の収容に大分時間をとられた。
本来の責務である、王の安全は確保されているのだろうか。
それを確認するためにも、比較的近い城を目指すことにする。

「うにゃ、もういいのかにゃ」
聖堂の出口では、猫シンがまっていた。
「お待たせしましたわね」
「本当にゃ~、んで、あのロウちゃん、だったかにゃ、あの娘の気配」
「ん、それはいい」
「え、ぇ、エ~」
「私達はこれから城へむかう」

猫シンがいいたいことは分かっていた。
――ロウはもはや生きてはいないだろう。
だが、ドラキュラの殲滅が目的だったのだ、問題はない。

欺瞞に詭弁、か。
「セシル、あとで時間とってもらえるかしら」
「あら、なんでしょう」
「私の懺悔を聞いてもらいたいんだ」

959 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/21(土) 18:03 [ K0QkrX8Y ]
ドクン、ドクン・・・。
ドラキュラに勝利し歓喜を声を上げる戦士達。
私はそっとその輪の中からスニークの亡骸を引きずり抜け出した。
涙は留まることを知らない。
奴のジュルを手に取る。
思い出が圧縮されたそれは酷く重く感じた。

私はスニークの二分割された亡骸をいつもの定位置に埋めた。
ジュルを腰に下げる。
新しい重量感だが、皮肉にも私に良く馴染みそうだ。
私は未だ歓喜に沸く戦士達に気付かれないうちにプロンテラの街へ歩を進めた。
先程の戦渦とは打って変わって、南側は静まり返っている。
中央の噴水広場の方から戦闘音が聞こえる。
どうやら多くの犠牲は払ったものの、人間の勝利は間違い無さそうだ。
いつもの私なら、転進して帰ることにしたであろう。
だが、私は託された想いがあり、止まることは許されない。
狙うは銀髪プリーストの首。
今にも泣き出しそうな灰色の空は私を象徴しているようだった。
「相当な邪気だな」
私は立ち止まった。
目の前には1人の女モンクが生気の無い目で佇んでいた。
「まだ、死者がいたのか・・・」
「死者? 気をつけた方がいい。これはまだ生きてる人間だ」
自分を生きていると例える辺り、信憑性は持てないが・・・。
「ふむ、相当参ってるようだな。先程のアサシンの死がそんなに堪えたか?」
「まさか、おまえは・・・」
「我の名はドラキュラ・・・の知能とでも名乗るか」
「知能だと?」
「我は不死の存在だ。先程は魂――戦闘力を司る、差し詰め身体がお世話になったな」
じゃあ、スニークは無駄死にだったのか・・・。
「そうとも言えんな。魂が消滅したせいで我が出ざるを得なくなった訳だからな」
「心も読めるのか」
やれやれだ。
これ以上こいつと会話していたら私が私で無くなりそうだ。
戦いはまだ終わらない。

続く?

960 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/21(土) 18:10 [ K0QkrX8Y ]
>黄昏の413さん
とにかくごめんなさい_n。
更新確認しなかったもんで辻褄が(滝汗
ま、まぁ、そっくりさんでも(言い訳
非常にスミマセンでした(;;

961 名前: 816 投稿日: 2004/02/21(土) 18:10 [ Mqf45eVY ]
「きゃあああっ!」
壁に叩きつけられ、女は悲鳴を上げていた。
(しまった!)
俺ではなく、最初から女の方を狙っていたという事か!
(魔物のくせに・・・知恵なんぞ使いやがって・・・・・・
打たれ弱いウィザードから始末しようって腹積もりか)
何にせよ、俺は走り始めた。



―それはいつの日の光景だったのだろう。
小川のせせらぎを聞きながら、飽くこともなく、いつまでもいつまでも話をしていた。
あたしはようやくノービスから転職したばかりで、みんな、笑いながらあたしを祝ってくれた。
旅に必要な薬草を取らなければならないのに、あたしはいつもはしゃいで、
それでよく怒られたりしてた。みんなで声を上げて走り回っていた。
もう全て過去の事・・・。
昔の仲間はみんなもう、冒険者をやめてしまっていた。
あたしたちの溜まり場だった場所には、今では他のギルドがいる。
あたしにはもう、帰る所なんてどこにもない。
(あたしはなんで、戦ってるの・・・もう守る相手なんていないのに・・・・・・)

―しっかりしろ! 死にたいのか?!!

耳に飛びこんでくる怒声に、涙で視界が滲みそうになるのを堪えて、
あたしは両の目をこじ開けた。

962 名前: 黄昏の413 投稿日: 2004/02/21(土) 18:15 [ u5Xv1cJw ]

王城直通のワープポタルを出て、砦MAPをでたところでは、王室騎士団が陣を張っていた。
モンクギルドの試験官の証を見せ、隊長クラスに取次ぎを求める。

「おや、試験官殿が三人も、珍しいのぅ」
豊かなひげをたくわえた御仁が口を開く。
「モンクギルド所属、正試験官、童巴と申します。
 早速で申し訳ないのですが、戦況をご説明願います」
「戦況も何もないのだよ、モンスターが跋扈しているというのに、
 先の同士討ちの不審からか、冒険者達はギルド戦をおっぱじめおった。
 巻き込まれるのもあほらしくてな、こうして守備を固めるしかないわけじゃ」
戦場を見ると、確かに敵も味方もあったものじゃない。
「王室も舐められたものですね」
「はは、いうてくれるな」
「童巴、どうするにゃ?」
「ちょっとまってて。それで、敵の、いやモンスターの残存勢力は?」
「殆ど変わっておらんよ、だが特にあげるなら、
 エドガー、ウォルヤファ、ミストレスが確認されておる」
「ありがとうございます。では、貴殿は此処で見物でもしていてください」
「ふむ、護衛はいらんのかね」
「えぇ、すぐに終わりますから」

私は仲間を振り返った。
「セシル、あなたはウォルヤファを、
 そこで毛繕いしてるあなたはミストレスを頼むわね」
「了解ですわ」
「はいにゃ~」
「ちょ、ちょっと待て、タイマンを張る気かっ」
「えぇ、そのつもりですがそれが何か?」
狼狽している隊長の横を二人が走り抜けていく。
「いやいやいや、混戦だぞ、冒険者も味方とはいえないのだぞ」
「えぇ、だから何か?」
「――っ。えぇぇいっ貴様ら女子が無理をするな」
「隊長殿、私達は公認二次職ギルドの正試験官ですわ。
 それがどういう意味か、すぐにお分かりなりますわ」
「あぁ、待て―」

隊長の制止の声を無視し、私は残影で一気に瞬間移動した。

963 名前: 黄昏の413 投稿日: 2004/02/21(土) 18:18 [ u5Xv1cJw ]
>5割さん
後であわせますから、安心して続きを書かれてくださいまし。

[質問)次スレ立ては白黒銀さんでどうよ?(1/20)]
まぁ1000越えても書き込めるしね。

964 名前: 黄昏の413 投稿日: 2004/02/21(土) 19:00 [ u5Xv1cJw ]

にゃんにゃんにゃ~ん
矢が降る火が降る腕がにゃる~
久しぶりの《狩り》にゃ~

高速で動き回るミストレス。
外れる矢と魔法。近づけば電撃で追い返される。
しかし彼女にとっては止まっているようにみえた。

口に咥えていた一本のナイフを右手に落とし、彼女は飛んだ。

遅いにゃ遅いにゃアッ

―― 一閃 ――



「いと尊き主よ、悲しき命に哀れみを――」
鈴の音とも鐘の音ともとれる音を撒き散らし、
ウォルヤファは光の壁を撲り続けていた。
――適材適所ですわね

光の壁の中で神に祈りを捧げる修道女。
そしてそれに鈍器を振り続ける化け物。
その異様な光景に周囲は唖然としていた。

「悪しき者には鉄槌を、正しき者には導きを、
 今こそ真なる裁きを齎さん――。化け物よ、クタバリナサイ」

―― マグヌス・エクソシズム ――



遠く、どよめきと歓声が聞こえる。
「あら、私がラストかしら」
目の前では暴れる虎と、それに乗じて砦を攻める人間達。
――どっちもどっちね、まぁいいんだけど

虎に群がっていた人間は驚いた。
瞬きの間に、一人の女性が虎の首にまたがっていたのだ。
その女性は虎の両の頬に手をあて、
『発勁』
頭を潰した。

965 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/21(土) 19:02 [ K0QkrX8Y ]
「で、ホントに貴様を倒せばドラキュラは消滅するんだな?」
「敵に情報を与えて得するとも思えんが、そうなるな」
「じゃあ、ちゃっちゃとケリつけようか。せいぜい寄生のタイミングを逃さないことだ」
「魂が使うのは寄生だが、我が使うのは同化だ。易々と出来るものでは無いのだよ」
お互いに話すことは無くなった。
私は意を決してドラキュラの懐に飛び込んだ。
・・・と言っても姿はモンクだが。
聖斧を横一線に振る。
予想通り、軽々と避けられた。
同化と寄生の意味の違いなど私にはさっぱりだが、どうやら彼女が生きているのは確からしい。
でなければ、あれほど軽い動きは出来ないだろう。
それにドラキュラは致命傷になりかね無いほど私に情報を渡してきた。
結論、彼女は生きている。
途端に戦い辛くなった。
私が攻めるのを止めると、ドラキュラも足を止める。
「ほう・・・中々察しが良いようだな」
「・・・何処まで腐ってやがる!」
「聖職者を相手にしてるわけではなかろう?」
魂相手に私が言った言葉がそっくり返ってきた。
「我も時間が惜しい。来ないなら次はこちらから行くぞ」
私が躊躇した一瞬でドラキュラが間合いを0にする。
「三段掌!」
高速の三連打が私に伸びる。
一手目を斧で受け流し、二手目をギリギリで間合いから外す。
三手目も精一杯に抵抗するが、身体を掠めた。
パシュ――と小気味良い音を立てて腕から鮮血が噴き出す。
ドクンドクンドクン・・・。
血を見た瞬間、スニークを殺した光景が脳裏を過ぎった。
眩暈に若干ふらつく。
それをドラキュラは見逃さなかった。
「連打掌!」
四連撃が全て急所にヒットする。
「ぐ・・・」
「猛龍拳!」
何とか斧で受け止めるも凄まじい威力に耐え切れず、身体が宙を舞う。
ドラキュラが哄笑した。
「くくく・・・所詮は知能が少し冴えたところで人間は人間だな」
猛龍拳の次はあれしか無いだろう。
「とどめだ! 阿修羅覇鳳拳!」

続く?

966 名前: 黄昏の413 投稿日: 2004/02/21(土) 19:25 [ u5Xv1cJw ]

私達を出迎えた騎士達の雰囲気は穏やかではなかった。
「あとは貴殿にお任せしますわ」
「くっ、このことは王室に報告させてもらうぞ」
保身に走り名誉しか見えない者は醜い、と思う。
「どうぞ御自由に」
とっとと去ろうとした私に、猫シンが話しかけてくる。
「童巴、童巴、こんなの落ちたにゃ~よ」
そういって私にある物を渡してくる。
「――へぇ、これは面白いわね」


「…隊長殿」
「なんだ貴様らまだいたのか」
「お詫びとして、これを」
「こっ、これは」
「えぇ、ミストレスカードですわ。ですから先ほどの件は」
「う、うむ、仕方ないのぉ、よろしくいっといてやろう」
声がうわずってるぞ、これだから小物は。
「ところで、隊長殿、良いヘルムを被っておられますわね」
「うむ、大臣からの賜り物じゃ。スロット付きじゃぞ、すごかろう」
「そうですね。あなたが出したのだから、あなたから渡してあげなさい」
隊長の自慢話を適当に流し、猫シンにカードを手渡す。
(ダメにゃよにやけちゃ)
(そですわ、私達はただ戦利品を上納するだけなのですから、ふふ)
(セシルもにやけてるわよ)
「で、では、渡していただこうかな」
「えぇ、大切になさってくださいね、
 ヘ ル ム オ ブ ジェ ム ス ト ー ン」



後にその隊長が引退に追いやられたかどうかは定かではないが、
とりあえず北門、砦の紛争は収まったことだけは確かである。

967 名前: 816 投稿日: 2004/02/21(土) 19:27 [ Mqf45eVY ]
うあーなんかもう好き勝手絶頂に書いてます。楽しいです、えぇ。
他の書き手の皆様ごめんなさいっっ!!(汗

968 名前: 816 投稿日: 2004/02/21(土) 19:27 [ Mqf45eVY ]
血の味が滲んでいた。叩きつけられた時に、おそらく口の中を
切ったのだろう。息が上がり、舌がもつれそうになる。
(守って・・・あたしを守って!)
体が震える。
痛みに、全身が今にも悲鳴を上げそうだった。
グローブを嵌めた手を握り締める。
かつての仲間が引退する時、あたしに譲っていってくれたもの。
(この呪文は・・・失敗する訳にはいかない!)
力を宿した言葉に呼応して、地面の上に魔方陣が浮かび上がる。
(王よ! 暁日の朱の王よ!)
あたしは腹の底から叫んでいた。

969 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/21(土) 19:58 [ K0QkrX8Y ]
「キリエエレイソン!」
阿修羅覇鳳拳が私に届く一瞬前、最近聞き慣れた声が耳に入った。
バンッ!
何かが破裂するような音、私が阿修羅覇鳳拳をまともに喰らった音だ。
最早見えない視界。
微かに残る触角が地面に平伏しているのを伝えていた。
「くくく・・・人間の魔力如きの防御力では、焼け石に水だったな」
ドラキュラが誰かと話している。
「貴女も人間でしょう?」
聞き返すのはあいつの弟子。
くそ、最後まであの契約主は・・・。
毒づくも心の中でだけ。
私には動くも喋るも体力が足りていなかった。
「確かに人間だ。人間以外の何者でも無かろう?」
「何故です? 人間ならこの人と戦った理由を教えて下さい!」
「変な事を聞くな。今回の事象の根幹は人間によるものだ。人間が人間に協力するのは道理だろう?」
突如頭部に圧迫感と激痛。
「で、計画の邪魔になるこれを排除していただけだ」
どうやら私は頭を踏まれているらしい。
「我は聖職者が嫌いでな。何より厄介な回復魔法がある。先に消えてもらう!」

ドラキュラが駆け出す。
モンクはアサシンやローグと遜色ない素早さを持つ。
2人の距離が0になるまでおよそ1秒。
私の命もあと1秒か。
最後に謝る時間も無さそうだ。
だから私の気持ちを込めて最後に出来ること。
「ヒー・・・!?」
不意に身体に掛かる重力の重さに私の詠唱は中断された。
こんなときにまで・・・!
次の瞬間には私はこの世にいないだろう。
だからせめて最後に言わせて・・・。
私を師匠の代わりに――。
時が動き出した。
私は覚悟を決めて目を瞑っていた。
だが、いつまで経っても私に死の一撃は届かなかった。
私は恐る恐る目を開けると、モンクは背中にジュルを刺され倒れていた。
彼は頭部の出血で顔を紅く染めながら立ち上がっていた。
「・・・『俺』を邪魔する奴は殺す」
彼が彼ではなくなった瞬間だった。

続く?

970 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/21(土) 20:55 [ K0QkrX8Y ]
「我は聖職者が嫌いでな。何より厄介な回復魔法がある。先に消えてもらう!」
ドラキュラが駆け出す。
私は・・・また失うのだろうか?
ドクンドクンドクン・・・。
私はもう立ち上がる体力なんて残ってない。
だから、勝手について来た彼女が死ぬのは私のせいでは無い。
ドクンドクンドクン・・・。
何て言える人間なら良かったな。
鼓動がやけに煩い。
判ってる。
私はまだ生きている。
生きている限り諦めるなんざ御免だ!
ドクン――。
そこからの記憶はしばらく無い・・・。

俺は本能とも呼べる反応速度で起き上がった。
振り向き様に腰のジュルを1本投げる。
狙いは外れることなく、モンクの背中に刺さった。
さて、久しぶりの外にしてはまずまずの手応えだ。
「俺の邪魔する奴は殺す。覚えておけ」
主人格の為にも軽く揉んでやりますか。

モンクはジュルの勢いで倒れただけのようだ。
特に痛そうな素振りも見せずに起き上がる。
「まだ動く力が残っていたのか・・・ゴキブリと良い勝負だな」
「まだ口利ける余裕が残っていたのか・・・アホと良い勝負だな」
俺は一瞬でドラキュラの背後に回ってやった。
表情に驚きがありありと伺える。
「ブラックスミスをなめるなよ?」
ジュルを引き抜き、腰に下げたもう1本も取り出す。
「くくく・・・確かに甘く見ていたが、所詮は殺しの出来ない人間では我には勝てぬだろう」
「試してみるか?」
俺は地を蹴り、四方を残像が残せる速さで移動し撹乱する。
『アサシン』の俺からすればモンクなど止まって見える。
「ソニックブロー!」
高速八連撃がドラキュラを捉える。
「な・・・貴様・・・」
「驚くのはまだ早いな。おい、そこのプリースト」
「あ・・・え?」
「アスペルシオ頼む」
そういえばこのプリーストは主人格のあれの弟子だったっけか。
混乱しているようだが、すぐにアスペルシオを唱えた。
「ま、70点ってとこか」
聖水を被ったジュルはドラキュラに体勢を直す間を与えず、深々と身体を貫いていた。

続く?

971 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/21(土) 21:29 [ K0QkrX8Y ]
「ぐ・・・が・・・何故だ!?」
ドラキュラが――ドラキュラに憑かれていたモンクはその場に倒れた。
モンクから立ち昇るドラキュラのものであろう黒いオーラが存在を消されながら叫んでいた。
俺は笑いを堪え切れなかった。
「ははは、何でモンクに傷一つ無いか不思議なんだろう?」
ドラキュラに勝ち誇った笑みでジュルを見せる。
ロザリオを絡ませたジュルを・・・。
「モンクだって仮にも聖職者の道を歩んでいたんだ。聖と聖で相殺できる」
「馬鹿な・・・こんなところで・・・」
オーラの塊に今度はジュルで切り裂く。
それが最後。
ドラキュラの断末魔は聞こえることなく、オーラの塊は霧散した。
「失敗しなくて良かったぜ・・・」
俺はため息をついてその場に座り込んだ。
ドラキュラは信じきっていたみたいだが、実際はロザリオなんか巻いたところで効果は無い。
偶然の偶然。
聖水をモンクにもわざと振りかけていたのだ。
聖属性と聖属性が相殺し、ドラキュラにだけダメージを与えられた。
危険極まりない賭けだったが、勝利したのだから結果オーライだろう。
ばれたらただでは済まないだろうが・・・。
「あの・・・」
「ん? あぁ、支援サンクス」
「あ、はい」
思えばこんなに突然平和が崩れるとは思わなかったから主人格も説明して無いだろう。
「俺が何者か、知りたいんだろ?」
「あ、ご迷惑でなければ・・・」
どうやら彼女の聞きたかった事、ビンゴらしい。
「面倒な部分は省くが、俺とスニーク、主人格とスニークのもう1つの人格は繋がっているんだ」
「え?」
「まぁ、二重人格ってやつだ。細かい事は時間あるときに主人格から聞いてくれ」
俺はオールドスターロマンスを被り直すと、寝転がった。
「さてと・・・少しだけ休みたい。寝てる間に傷を癒しといてくれ」
面倒事は主人格に押し付ける。
これが俺の生き方だ。
未だ暗雲立ち込める首都で俺はしばしの休息をするのだった。

続く?

972 名前: 5割フィクション(死者の王特別版) 投稿日: 2004/02/21(土) 21:34 [ K0QkrX8Y ]
>黄昏の413さん
とりあえずやや強引ですがモンクを生き残らせました(・・b
ロウさんにするも良し、ただのモンクにしてスルーするも良し、この先をお願いします(他人任せ

>死者の王参加者各位
私のキャラ達には神々の黄昏だかの力は無いので中央ではほとんど絡むことが出来ません。
皆様の様子を見て、(・∀・)イイ!って作品に絡むことにします(絡み決定

では、皆様方頑張って下さいませ^^;

973 名前: 戯言ローグ 投稿日: 2004/02/21(土) 22:18 [ 0stTqp4E ]
  /|| <ああああああああ!!参加したい!!とっても!!!
(;´ω`) <まだ前に書いた話の後半も書いてないじゃないですかモヒ毛様・・・


前回の後編から話の流れをうまくすると参加できそうなんですが、そうなるととっても長くなっちゃってどうにも・・・
と、言うわけでおとなしく魅せてもらいます_| ̄|○|||

書き手の皆様がんばってください>w<

974 名前: 1話だけのシーフ 投稿日: 2004/02/21(土) 22:32 [ mqZZst3I ]
俺アサシンさんの住まいは、今度の騒動でどうなっているのだろうか・・・
ローグさんも気になる・・・
アサシンの話が久しぶりに見たいなぁ

勝手言ってます。すいません_| ̄|○

975 名前: 戯言ローグ 投稿日: 2004/02/21(土) 22:33 [ 0stTqp4E ]
ってかsage忘れてるし⊂⌒~⊃。Д。)⊃モウダメポ


ごめんなさいごめんなさい(つд`)

976 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 23:15 [ v5T7v7Oc ]
俺も、俺アサの再来をキボン
この件がすんだら、またまたりとするかな?(首謀者)

977 名前: 白黒銀:新スレ 投稿日: 2004/02/21(土) 23:29 [ v5T7v7Oc ]
とりあえず新スレの立て方勉強してきます><
俺、ここにしかこないから分からない;;

978 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/21(土) 23:45 [ v5T7v7Oc ]
とりあえず 次スレ立てておきました。
こんな感じでいいのかな?
今までやったことないからドキドキだw
ttp://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/game/5427/1077374387/-100

979 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/22(日) 00:10 [ eHxGX7cA ]
遅くなりましたが報告
色々考えたのですが、『繭』等の問題は首都に皆様方にお任せします。
というのは、(一部の方には話したのですが)小生の元々のプロットでの終着点が
アリーナであり、また、首都での銀髪プリの目論見が(成功するにしろ失敗するにしろ)
完了したからです。
小生も『繭』『神々の黄昏』関連のネタをばら撒いたので、
首都に留まるか考えたのですが、いやさ、ここは皆様に任せた方が
『面白そうだ』と思い、ここはしばし傍観者になりますw

残すは2話(エピローグ抜き)ですので、皆様がエピローグ手前状態になるまで
待機しておきます><
というわけで今日は寝ます~
おつですっ

980 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/22(日) 00:30 [ 9IrPxfeM ]
俺は目隠しをしているハンターに突撃する
ハンターは避ける、CAで俺を飛ばす
杖で殴っていたWizは何かに気づいたか攻撃を止めていた
何かが居る気配がして振り返る
(リスト・・・か?あれは
  だが、今は眼前の敵を切らなければならない
   首謀者じゃないにしてもこいつは危険すぎる)
骨が逝っているにもかかわらず立ち上がる
左手にハンターの放つ矢が直撃した、完全に貫いた
そう思った
だが、実際は籠手が異常な硬さをしていて高速で飛んでくる矢を跳ね返していた
ハンターはかなり動揺している
剣と籠手で跳ね返しながら進む、これなら攻撃を受けずに倒せそうだ
そう思った矢先ハンターは矢を連続で放つ
片方は左肩をもう片方は右肩を狙っているようだ
(これは避けられない、どちらかは必ずあたる)
直感でそう判断した俺は右に飛ぶ右肩を狙っていた矢が左肩に当たる
途端、目の前がふらつく
(しまった・・・睡眠薬がぬってあるの・・・か
  悪い、後任せる)

バタッと倒れた俺は敵を前にして眠りに入ってしまった

981 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/22(日) 00:33 [ 9IrPxfeM ]
誰か、ハンター倒しておいて(何

俺アサ面白かったよね
俺アサの書き手の人まだみてたら書いて欲しいね

俺の話の騎士はよく寝る人です、間違いない

982 名前: 白き銀と黒き銀~英雄の帰還・中編 投稿日: 2004/02/22(日) 07:15 [ eHxGX7cA ]

何処までも広がる白
何処までも続く数え切れない柱
何処までも続く石の床
「――ようこそ、アリーナへ!!」
耳に聞こえるかつての友の声は遠く
ボロボロのマジックコートをぎゅっと掴むと
 俺にその身を託し消えて行った友の魂を嘆いた――

   『白き銀と黒き銀』 
    ――英雄の帰還・後編――

伸ばした腕、
それは今までと比べ物にならないほどに貧相で、なるほど、今になってようやく気付いた。
友にとっては杖一つ振るうことすら重労働であったということに。
両足でふんばり俺は起き上がってみた。
鎧も着ていないというのに、足に伝わる重量感は気だるく、できることなら再び地に座りなおしたかった。
伸ばす手、顔に押し当ててみる。
ぺたぺたと数度押し当ててみた所で、
「顔だけはちゃんと以前の君のものだね。」
正面の銀髪♂プリーストが苦笑しながら続ける。どうなってるのさ、それ?
そんなこと俺が知りたかった。
死んだと思っていた。
否、確かに俺はロードオブデスが狂刃の前に首をはねられ絶命したはずだった。
離れていく自分の体、
その時の様を俺は鮮明に思い出せた。
 ――なんで俺はまだここに居る。
じっと手を見、確かに感じる生命の鼓動。
「――あれ?おかしいなぁ・・・・・・」
戸惑う俺の前で一人事か、かつての友が呟いた。
手から眼を外し、そちらを見やる。
酷くあせったようなかつての友の表情。
「もう少し、ここで待っていてくれるかな?大丈夫、まだ修正はできるからさ」
と、彼は言う。
「そうか、『神々の黄昏』が互いに会うことを拒絶してるんだ。」
呟き、テレポートとは違う、なにか絶対的な効力を持つ、そんな気配を思わせる呪文を口にするかつての友。
 ――行かせちゃダメだ!
 ――ああ、分かっている。
「・・・・・・なんの、つもり?」

983 名前: 白き銀と黒き銀~英雄の帰還・中編2 投稿日: 2004/02/22(日) 07:17 [ eHxGX7cA ]
実際は何の妨げにもならないかもしれない。
奴の腕を俺の手が掴む。
「・・・・・・やっぱり君も邪魔するんだ。」
無言の俺にかつての友は歎息を漏らし。
「君と世界の終わる瞬間をここで見て居たかったんだけど――」
 ――バチッ
と、掴んだ腕に電撃が走り、一瞬の油断、かつての友はバックステップで間合いを取る。
悲しみに染められた瞳で、奴は続けた。
「――悪いけど、もう引かないって決めたから。」
 膨れ上がる殺気、
 身を這いずり回る悪寒。
蛇に睨まれた蛙は、おそらく今の俺と同じ心持なのだろう。

   呪文詠唱――ホーリーライト!

もはや神聖でもなんでもない友の一撃が天まで吸い込まれいる柱の一本を破壊する。
からく俺は転がると次の柱へと身を隠す。
「――どうしたの?逃げてるだけじゃこの僕は止めれないよ。」
柱に身を隠しつつ俺は奴を見る。
悠然とこちらへ歩を進めてくる奴、そこに何の警戒もない。
 ――くそがっ
握るカタナの柄、汗がじわりと滲むのが分かった。
『ハンディをあげるよ』
そういって奴の召還の下、多種の武器がこの世界に具現化した。
 好きなのを使ってもいいと言われたが、手になじむ全ての武器は重く、今の俺の体では到底扱えそうになかった。
それでも手に取ったのは一振りのカタナ。
最軽量の両手剣。
「――ほら?何してるのさ。ぼーとしてると、また死んじゃうよ?」
一瞬で詰められる間合い。振りかざされる奴のアークワンド。
  ――キンっ
と音を立て、宙を舞うカタナ。
貧弱なこの体では攻撃を受け流すことすらまならない。
衝撃をそのままに地を転がる俺。

984 名前: 白き銀と黒き銀~英雄の帰還・中編3 投稿日: 2004/02/22(日) 07:18 [ eHxGX7cA ]
起き上がりざまに、今度はブレードとナイフを拾い上げる。
「二刀流はシーフのスキルなんだけど。
 死んだはずなのに他人の体を使って生き返ってくるし、君も大概無茶苦茶だねぇ」
  呪文詠唱――ライトニングボルト
近くの柱に身を隠しやり過ごす。
「一緒にするな、お前のとは根底が違う!」
反論が精一杯の虚勢。
本当は声を出すことすらためらわれるほどに怖がった。

 『神々の黄昏』について述べられた書物
その一文。
かつての友の体は、忌々しき禁忌――チート――により最大まで強化されているはずだ。
純ダメージで勝てる可能性は果てしなく0だった。
 ――なんとか、隙を突いて間合いに入り、
    一瞬のためらい
  俺が奴の首を刎ねる。
 それは決意。
もはやかつての友を救うにはそれより他はない。
そう思う。
「――もう、僕は急いでるンだけどな。」
柱の向こう側、ぼやく奴。
「そう逃げ続けられちゃ僕としてもやりづらいし」
「・・・・・・ぇ?」
小さく聞こえた奴の声とは違う疑問符に、行くなっ、そう告げる戦士の本能をも無視して俺は身を乗り出す。
「こ、ここは?」
視界に入ったのは二人のプリースト。
一人はいわずと知れた俺のかつての友、銀髪の♂プリーストで、
「あ・・・・・・」
俺の存在に気付き、信じられない、といった感の、それでも喜びの表情を見せる彼女は
「――ご無事だったのですね」
 ――やめろ
「良かった、私、貴方は死んでしまわれたものと・・・・・・」
 ――やめろっ
「私、今日の結婚式で・・・その、相手方の方に断りを――」
  ――やめろっ!
「私決めたんです。もうこれからは一時も貴方の側を――」

彼女の背後、楽しそうに微笑むかつての友。
その両手に掲げられたクレセントサイザーが、
「これは逃げ続けていたペナルティ」
「――やめろぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
振り下ろされる。

                ⇒Next 英雄の帰還・後編

985 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/22(日) 07:31 [ eHxGX7cA ]
スロで大負け。
大幅テンションDOWN(ぉぃ
チャットウィンドを見る。
最近ここの話を書くのにROの方がおろそかになっているので
ギルドメンバーやRO彼女からの文句の一つでもあるだろう、
そう覚悟して覗き込む。
・・・・・・なんか一杯居るんですが?
今回の件での首都の修繕費デスカ?
そこに居たのは多くの書き手さんだった。
俺のキャラの周りに出来た輪が小さな奇跡みたいでちょっとホロリと来た。

ここの書き込み確認と次の話の構成のためAFKに入る
『あうぇい ふろむ きーぼーど』
意味的には違うが、まぁ、RO語としては間違っちゃ居ないだろう。

作業終え一眠り。
その間にも数名の方の書き込みが。。。
「ぉぉぉっ!」
俺は感激のあまり、震える手で『チャットを閉じる』(・・・あれ?
(嘘です

英雄の帰還・【後編】
書いてみてどうも盛り上がりが欠けることに気付く。
俺が小説において目指すもの。
皆様方も一度はあるのではないか?
物を読んでて背筋に電撃の走る瞬間を。
たとえば、某DQダ〇の大冒険で、主人公見捨てたヘタレ魔法使いが
それでも見つけた心の奥底にあったたった一片けらの勇気を手に戦場へと
戻るシーンとか。
あれは俺の心のバイブルですね。。。

986 名前: 白黒銀:コメ2 投稿日: 2004/02/22(日) 07:34 [ eHxGX7cA ]
というわけで前々回『⇒Next 英雄の帰還・後編』と言ったのですが
間にもう一話挟んで見ました。

でも、なかなかどうして。
うまくいきません;;
こまった、盛り上がりに欠けてる気がします。
くそ、次こそはっ!

987 名前: 819 投稿日: 2004/02/22(日) 08:35 [ HEgwdFDY ]
とりあえず誘導~
次スレ
http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/game/5427/1077374387/

988 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/22(日) 10:31 [ 9IrPxfeM ]
『寝てるわけにはいかないでしょう?』

夢・・・か
家をくれた騎士の声だ
悪い、家は馬鹿が壊していった
俺もそろそろ死ぬ、もう二度と会えないだろう
俺は女騎士のことを好きだった、それだけは確実だ
嫌いだったらこんなにも待たなかった
騎士の声がもう一度聞こえる
『どこであなたの旅は終わりが来るの?』
「終わりなんて無い、いつでも終わらせることはできるが」
『今は終わる時?』
「まだ、片付けることがいろいろある。それが片付くまで終わる気は無い。それに」(君にもう一度会うまでは)
『それに?』
「いや、やっぱいいや」
『そう、なら私が出てくる必要は無かったかな』
微笑とともに消えていく声
まってくれ、俺はまだ君に伝えてないことがある
「俺は君を好きだった」
俺の声は闇に消えていく物のように相手には届いてなかった
「目の前の面倒を片付けないとあいつには会えない・・・か」
寝ている場合じゃない
聞こえてくる雨の音、少しずつ姿を現す現実
(俺は何もできずここにたたずんでいるだけか?)
違う
今は・・・

迫りくる敵を討つのみ

989 名前: 黄昏の413 投稿日: 2004/02/22(日) 12:09 [ KNJa8N1k ]
暗い回廊、冷たい石畳を抜けると、広間に着いた。
その奥、大きな玉座に座している者に、私は声をかける。

『ずいぶんと大根役者だな』
『ハッハッハ』

肉体を奪われて後のことを話すつもりはなかった。
ただ、死ねなかったことが心残りだった。

その者は、ゆっくりと天井を仰いだ。
『人間、おまえと私は似ているな』
『オレとあんたが?』
『そうだ、私もお前も、己が心の中に誰も住んでいない』
『そうだな』
視線を逸らし、同意する。
その私の様をドラキュラは楽しげに見ていた。
『では、そろそろあちらへ帰るとしよう』
『そうか、達者でな』
その私の言葉に、彼は、私の知る中で一番の哄笑を残し、消えた。

冷たい玉座の間に、私一人が残された。
何故、私は生きながらえてきたのか。
全ては主の思し召しである、と思える程に私は信心深くはなかった。

――まぁ、どうせ死ぬのだけれどね。
すぐ先にある死の行程が分かる、といのも皮肉だな、なんて。
天井を仰ぎ胸に手を当てる。


祈る相手なんて誰もいなかった。

990 名前: 黄昏の413 投稿日: 2004/02/22(日) 12:57 [ KNJa8N1k ]

「あなた達は、自分のしたことの意味を分かってないんだ」

―― 首都編 余話 ――

目覚めた時に感じた痛み、周りの息を呑む気配。
彼らは勝利した。私であって私でないものに。

「大丈夫ですか?」
プリーストが話しかけてくる、が黙殺する。
引きつる身体を起こし、歩き出す。
取り巻く人間、追おうとする者たちに私は一言。

「馬鹿が」

その後、ついて来る者はいなかった。


ドラキュラと銀髪のプリーストが蒔いた種は芽吹くだろう。
悪魔が人の身体を奪い、人中に紛れられること。
禁呪をもちいれば、ただの人がこのような破壊を起こせること。
人が隣人を信じられなくなれば起こることはただひとつだ、
そして、それを防ごうと王室は冒険者達の行動の束縛に乗り出すだろう。
それに対して、各ギルドは表立った抗議はできまい。
事件の発端を考えれば、そうなるのだ。

誰も気付かぬ内に、内々に殺すべきだったんだよ、
大人数で襲い掛かるなんて最悪のパターンのひとつなんだ。

――だから演じなければならない

前のほうから、冒険者の集団がやってくる。
あからさまにどよめいているあたり、たぶん先の戦闘に加わっていた者達だろう。

「どうした人間、何を驚いている」
あいつの口調を真似る。
「私はそう簡単にはやられはしない」
下手糞だな、と思う。大根役者は私もか。
「そう、悪魔が簡単に人に化けれたり、身体を乗っ取れると思ってもらっては困る」
だけど、出来きる限り芽吹くのは阻止しておこう。
「この身体は百万分の一、奇跡的な同調をみせた身体なのでね」
これで、私は、ロウとして、人として死ねなくなったな。
「あと百年はこのような機会には恵まれまい、だから人間、死んでもらうっ」


‥‥勝てるわけがない。多勢に無勢だ。
‥‥勝つつもりなんかない。彼らは悪くないのだ。
『人は人を殺せる、何の呵責も感じずにな』
ドラキュラの嘲笑が目に浮かぶ。黙れよ、いい加減。
『人間同士仲良く争わせてやれば良いではないか、人間』
あぁ、くそっ、ひとつ分かったぞドラキュラ。
『遺言かね、人間らしいな』
そうだ遺言だよ、聞いとけ。


――私は人を信じることが出来なかった
  だが、人を裏切ることも出来なかった――

『ふむ、聞き届けたぞ人間。では、さらばだ』

991 名前: 黄昏の413 投稿日: 2004/02/22(日) 13:35 [ KNJa8N1k ]
>>975
(・∀・)ニヤニヤ

>五割さん
一応、始末はつけました。

簡単にBOSSが片付けられていくのを考えると、
最終的に人の敵は人になるなぁ、と私は思う。
冒険者達が好き勝手なことやって問題起こして、
それで国が動かないわけはないからね。
首都プロンテラの王室、各職業ギルド、周辺諸国を絡めた話も
そのうち書きたいと思う。人は人を信じきることが出来るのかな、なんて。

ロウの物語は必要性が出てこない限り終わりです(ノ∀`*)タハー

992 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/22(日) 13:43 [ dqwKTuVk ]
濃厚な血の匂い。
石畳に転がる人。そして肉塊。
宿屋は無事だった。けれど、その周りはそうはいかなかったようだ。
明らかに人同士で争いあった跡。―――吐き気がする。
白い壁には無数の血の跡が散らばり、ご丁寧にいくらかの肉片までもが張り付いていた。
人の体の、どの部分かも知りたくない肉片を、あたしは矢を一本取って下に落とす。
亡くなった人には申し訳ないけれど、こんな時に仲間割れをするような人達を悼む気にはなれない。
「こんなに宿汚して・・・」
思ったことが、口をついて出る。
これはひょっとするとバチ当たりなのかも知れない。
けれど本音。どう転んだって変わらない。これは、あたしだけでなく、メンバー全員の本音だった。
この宿はギルドの象徴。

身寄りもない、際立った才能もない、学校に行くほどの地位も、お金も、何もない。
裏社会で生きていくほどの度胸なんて、もちろんない。
生きていくには冒険者になるしかなかった、そんなあたし達の唯一の誇り。



一通り宿の周りをスッキリさせた後、
あたしたちは迷わずに、最初に爆音が響いた場所――西へと向かった。
どこに行っても血の匂いは付きまとう。
とある所は人同士、またとある所では魔物の群れと。
首都の冒険者は、ほとんどが今戦ってる最中なんじゃないだろうか。
人同士のところは無視して切り抜け、魔物と戦っているところはできる限り加勢して
あたしたちは歩を進めた。

そういえば、危険を察知する本能だかなんだかで、漠然と戦っていたけれど。
この首都の様子は、何なんだろう。
テロ・・・ではない、もっと酷いなにか。
この人々の荒れた様子。耐えることなく湧き出す魔物の群れ。
誰が敵か、味方か。それすらも分からなくなる状況―――。
「・・神々の黄昏」
早足で進みながら、ぽつりとつぶやいたのはプリースト。
それは、遠い過去の記録。
今では伝説として伝えられている、過去に起こった世界の終末。
詳しいことは知らないけれど、これは有名な話だ。
もっとも、こんなものを聞いたところで、あたしにとってはただの「昔話」。
真面目に聞いたことなんて、一回もなかった。
・・それが今は妙に重く聞こえる。

993 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/22(日) 13:44 [ dqwKTuVk ]
「ん?何かしらあれ。」
と、急に女ウィザードが立ち止まる。視線の先は空中。
―――鳥? ・・にしては大きい。
まっすぐに、あたしたちの方に向かって飛んでくる。
鳥ではないとなると、あの空から飛んでくる未知なものは・・・。
一瞬の間。
考える暇もなく、あたしは“それ”を見据えて、弓矢を構えていた。
真っ直ぐ、降りてくる軌道を読んで矢を放つ。
矢は勢いを増して目標物目掛けて飛ぶ。
けれどその矢は・・・・・かすっただけだ。
それなら今度こそ、と再び矢を抜き放つ。慎重に狙いを定め―――
――と、そこでいきなり手首を掴まれた。
掴んでいるのは彼。
「ちょっと待て。」
彼はそれだけ言うと、そのまま空中を見据える。
「あれって・・・・・・」
アルケミストが、目を丸くして呟いた。
その瞬間、あたしにもそれの正体がはっきり見えた。あれは魔物じゃない。
「腕かせ!受け止める!」
頷くよりも早く、彼はメンバーの腕を引っ張って集める。
あの速度で落ちてくるものを受け止めるつもりだ。
下手すれば受け止めたほうも大怪我をする。それは分かってるんだろうか。
「速度減少!」
あたし達が、なかばうろたえながら、彼に言われるままに腕を集めているとき、
プリーストだけがその手を振り払って、呪文を唱えた。

994 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/22(日) 13:44 [ dqwKTuVk ]
空中から落下してきた“それ”は、速度を落とし、ゆっくりと降りてくる。
あたし達は、難なくその体を受け止めた。
「遠心力、って言葉はその頭の中にはないのかしら?」
横目で彼を見て、プリーストが言う。
彼は少し眉間に皺を寄せたものの、すぐに落ちてきた男の人の方に目線をやる。
・・そう。あたし達が空中に見たものは、人の体だった。しかもまだ生きている。
「・・・何事?」
呆然と、落ちてきた人を見ながら、あたしは言った。
落ちるときのショックでか、吹き飛ぶときの衝撃でか、その男の人は気を失っているようだった。
服装を見る限りはウィザードか。
その職業の象徴とも言える装束も、爆風にさらされたためか、所々が焦げている。
「ヒール」
プリーストが唱える。
これで、少ししたら目を覚ますだろう。
問題は、目を覚ますまでの間・・・
「ここに置いてくの?」
同職のことで気になるのか、女Wizが誰にでもなく尋ねた。
それに答えてアルケミスト。
「まさか。せっかく助けたのに、無駄死にはさせられないよ。
 死体を運ぶようなことはしないけど、この人は幸い生きているからね。」
言い終わって、その男ウィザードを彼と一緒に持ち上げ、カートの中にいれる。
少しおかしい形に詰め込まれたものの、これでなんとか一緒に移動できるはずだ。


あたし達はそこを去る前に、周囲を見渡してみた。
特に魔物が沸いているということはなく、男Wizさん以外に生きている人も見当たらない。
ただ、気になることと言えば・・・西門のあたりの石畳が、ことごとく破壊されているくらいか。
破壊の原因は隕石。誰かが――もしかしたらこの男Wizさんが――メテオストームを使ったようだ。
巨大な隕石群の残がいに紛れて、魔物の屍が散らばっている。
破片でしか特定は出来ないものの、その種類は多種多様。
なにが、起こってるんだろう。
このプロンテラで。
あたしはそう思って、軽く身震いした。
神々の黄昏――。その言葉が、妙に頭に響く。

・・・冗談じゃない。

強く手を握り締めて、あたしはメンバーと共にその場所を去った。
道なりに進んで、向かうは首都中央。

まぁ、生きてりゃなんとかなる、かな。

995 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/22(日) 13:45 [ dqwKTuVk ]
さて。>>819氏のWizさんを空中から下ろしました。
その際に矢を射てみました。カートにヤバ気なかたちで詰め込みました。
でも大丈夫です。生きてます(*´ω`)

西門はこれでよかったのかなぁ・・と思いつつ。

996 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/22(日) 18:19 [ 7kXY7hks ]
天使。
 それは、神の意志を伝える物だと、聞いたことがある気がした。
 その天使は、誰をも目が奪われるほど美しかった。
 そう、リスト(仮名)の瞳以外は。

「ルクレートォォォォォ!!」

 絶叫が、轟いた。
 それと同時に、濃紺の髪の天使が、髪を振り乱し、ひと羽ばたきした。
 その瞬間起こる風圧で、誰もが放心する中、一人のWIZ、イザドだけが、はっと気を取り直した。
 
 本能が、告げる。
 これは、危険だと、滅ぼせと。
「俺に・・・ルクを滅ぼせだと・・・」
 ぎりっと、思わず歯軋りをした。
 種族の本能。
 それが、あれが危険だと、滅ぼせと何度も告げる。
 あれは、セイ達の末妹。
 変わり者で、いっさい家から出ず、生意気な口調と悟ったような瞳の持ち主だった。
 あまり、会った事はなかった。
 それでも、滅ぼせる訳がない。
 
「・・・陰陽において・・・」
 その時、天使は、口を開いた。
「男は陽を、女は陰を産まれついて持っていた
 男は、激しい陽の気を持ち
 女は、安らかな陰の気を持ち
 男と女は、交わる事でその激しさを消したと言う・・・」
 天使は、まるで、歌うように言葉を奏でた。
「なのに、なにゆえ間違った?」
  
「まちがい・・・?」
 放心したようすで、リスト(仮名)がその声に答えた。
 それに天使は、きにするようすもなく、更に言葉を紡ぐ。
「なぜ、陽たる者が、女を選んだ?
 なぜ、闇なる者は、男を選んだ?
 逆であるはずなのに・・・」

 天使は、口を閉じた。
 誰もが、なにも言えず、他だ,天使を見守る。
 すると、虚空を見つめ、歌うように呟く。

997 名前: 黄昏の名無四 投稿日: 2004/02/22(日) 19:43 [ 7kXY7hks ]
「―――――――♪」
 いや、それは呟きなどではなく、ごく短い歌の一遍だった。
 すると、地面から、淡い光が沸きあがる。
「!?」
 一瞬、誰もが目をつぶった。
 そして、次の瞬間、驚愕した。
 それは、サンクチュアリによく似た感覚だった。
 地面の光りから癒されていく。
 しかし、その規模は半端ではなかった、その効果すらも。
 傷ついたものは、もちろん、瀕死のものですら、まるで、なにもなかったかのようにおきあがった。
 血は、地面に染みるように消え、モンスターの死骸も、また、消えうせる。
 ただ、人々の死体は、生前の頃のようにキレイに修復していた。
 天使は、目を、閉じた。
 そして、笑う。
「姉君達・・・」
「ルクレート!?リスト(仮名)」 
 完全な緊張の世界を、一人の甲高い声が壊した。 
 黒いたなびく髪に、勇敢な派手なペコ、輝くのは、白い刀身。
 見開いた怒りと悲しみに歪んだ瞳は、恐ろしく美しかった。

「・・・これより、姉として、クルセイダーとして、宣言します、神々の黄昏を撃ち、妹殺しを、完遂します!」

 神殺しの聖戦と、後に、誰かは呼ぶかもしれない・・・。

998 名前: 白黒銀:コメ 投稿日: 2004/02/22(日) 22:04 [ eHxGX7cA ]
残り3枚。
微妙な数字で逆に誰も書けないのかもw

理由こじつけて 998getw

999 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/22(日) 23:09 [ 9IrPxfeM ]
俺は目覚める、いつの間にか傷も癒えて骨も治っている
ハンターとの再戦にはもってこいの状況だ
しかし、相手に戦う気がないのであればどうしようもない
ハンターは俺の後ろに現れた天使を完全に見入っている
(もう、このハンターからは殺気が感じられない。戦う気がない奴と戦う気にはなれないな)
目覚めたのは良いが面倒はたいてい片付いていたようだ

天使のおかげで記憶の一片が戻った
確かに俺はGHにいた時、魔剣に殺されている
しかし、これだけだ
何年も前のはずなのに今こうして生きているのは、魔剣となんらかの契約をしているのだと解釈する
契約の内容はわからないし、それを破棄すると俺がどうなるかもわからない

その時、1人のクルセイダーがペコを駆り、中央噴水につく
『・・・これより、姉として、クルセイダーとして、宣言します、神々の黄昏を撃ち、妹殺しを、完遂します!』
(たいした宣言だ。だが、肉親を殺すことは絶対宣言した人にとって後悔することとなる
  それにしても、また"神々の黄昏"か・・・俺にはよくわからん)
そう思ってクルセイダーを止めようと立ちはだかる
「あんたは絶対後悔するぞ。止めろ」
そう一言
「殺すことでしか、解決できないのか?肉親だろう?」

(やれやれ、面倒なことが好きみたいだな俺は)

1000 名前: 黄昏の名無しさん6(?) 投稿日: 2004/02/22(日) 23:11 [ 9IrPxfeM ]
と、1000げっとしてみる
四さんがんばってつなげてクダサイ(´・ω・`)

1001 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/22(日) 23:13 [ Na3r3aVw ]
今だ!1001ゲットォォオオオオオオオ!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄       (´´
     ∧∧   )      (´⌒(´
  ⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
        ̄ ̄  (´⌒(´⌒;;

1002 名前: 黄昏の名無しさん5? 投稿日: 2004/02/23(月) 00:51 [ 0aXKlzkE ]
5割フィクションさん・・・・・_| ̄|○

1003 名前: 5割フィクション 投稿日: 2004/02/23(月) 02:28 [ AHqRuOzc ]
すみません、1回やって見たかったんです・・・_| ̄|○

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